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Re: ドラスレ! 24
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ここの『投稿小説』は小学生の方も来てるので、アダルト向けの小説はご遠慮下さい。
場合によっては承諾なしに削除します。
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元記事
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>第二十四話
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>
>
>「……ふ」
>
>
>小さな笑い声。
>青い火柱の向こうで、魔王がゆったりとした動作で錫杖を振るえば、
>火柱は瞬時にかき消える。
>
>ダブルのラ・ティルトでもムダか――。
>
>
>「くあっ!?」
>
>「ゼルガディスさん!」
>
>
>いきなり炎に包まれそうになったゼルガディスを、
>アメリアが咄嗟にかばう。
>
>
>「ゼル、アメリア!」
>
>「なぁに、奴は岩の体。これくらいで死にはせん――最も、
> かばった奴は知らないがな」
>
>
>俺に向かって一歩、魔王が歩みを進める。
>と、その時。
>
>目の前に飛んできた何かを、俺は反射的に掴んだ。
>剣の柄――光の剣!?
>
>
>「ガウリイ!」
>
>「――使って、リナ! 剣の力に黒魔術の力を乗せて!」
>
>「愚かな! 光の力に闇の力が上乗せできるものか!」
>
>
>ガウリイお嬢ちゃんの叫びに、魔王が馬鹿にしたように言う。
>その通りだ――けれど。
>俺はしっかりと柄を握りしめて、高々と振りかざした。
>
>
>「剣よ! 我に力を!」
>
>
>瞬間、光の刃が生み出される。
>お嬢ちゃんの時はロング・ソードサイズだった刀身が、
>俺の手の中ではバスタード・ソードなみの長さになっている。
>――やっぱりな。
>
>俺は呪文の詠唱をはじめる。
>形式はドラグ・スレイブとほぼ同じだが、呪文を捧げるのは
>この世界の暗黒を統べている“赤眼の魔王”シャブラニグドゥに
>対してではない。
>
>その部分を――魔王の中の魔王、天空より堕とされた
>“金色の魔王”ロード・オブ・ナイトメアに置き換える。
>
>他の魔王から借りた力でなら、“赤眼の魔王”にダメージを
>与えることが出来る。
>
>
>――闇よりもなお暗きもの 夜よりもなお深きもの
>
>  混沌の海にたゆたいし 金色なりし闇の王
>
>
>「き……貴様っ! 何故、何故お前ごときがあの方の存在を
> 知っているっ!?」
>
>
>俺の呪文を聞いた魔王が、動揺の色を浮かべる。
>
>
>――我ここに 汝に願う 我ここに 汝に誓う
>
>  我が前に立ち塞がりし すべての愚かなるものに
>
>  我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを!
>
>
>俺の周りに、夜の闇より深い闇が生まれる。
>決して救われることのない、無明の闇。
>暴走しようとする呪力を、俺は全神経を集中させて必死に抑える。
>
>これが俺の秘技中の秘技――ギガ・スレイブ!
>
>あまりにも魔力の消耗が激しい上に、失敗するれば生体エネルギーを
>吸い尽くされて死ぬという、危険極まりない魔法である。
>魔力も体力も万全の状態じゃないからか、知っているとはいえ
>制御するだけでもわりときつい。
>
>俺は闇と光が打ち消し合うことを知っていた。
>多分、それ以上のことも。
>
>――やってみるっきゃないだろ!
>
>
>「剣よ! 闇を食らいて刃と成せ!!」
>
>
>俺の叫びに、ギガ・スレイブによって産み落とされた闇が、
>手にした剣に向かって収束していく。
>
>思った通り、『光の剣』は人の意志力を具現化するものなのだ。
>意志力は強いが魔力を持たないお嬢ちゃんが手にした時に比べて、
>意思のコントロールに慣れた俺が扱っている時の方が
>具現率が大きいことが証拠だ。
>
>
>「こざかしいっ!」
>
>
>魔王が錫杖を構え、呪文の詠唱をし始める。
>まずい――こうなってくると、闇をすべて剣が吸い取るまで
>耐えうるかどうか――。
>
>ギガ・スレイブをコントロールしている時なら、強力な攻撃でも
>完全に防いでしまうのだが、全力投球となると!
>
>奴を倒すのに、あとひとつ何かが――!
>
>
>「やめて!!」
>
>
>声が響く。
>アメリアに支えられたゼルガディス。
>
>
>「もうやめて! ――貴方があんなにも見たがってたこの世界なのに!
> それを――どうして壊すって言うのよ! レゾ!」
>
>
>かなり混乱しているらしく、おそらく何を口走っているのかすら
>ゼルガディスは分かっていないだろう。
>
>だが――呪文が止まり、魔王の杖から赤い光が消える。
>レゾ=シャブラニグドゥは静かに、ゼルガディスを見つめる。
>
>見つけた――あとひとつ!
>
>その瞬間手にした暗黒の剣が完成する。
>俺は大きく振りかぶりながら叫んだ。
>
>
>「赤法師レゾ!!」
>
>
>
>
>
>NEXT.

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