. ツリー表示 . 番号順表示 . 一覧表示 . 新規投稿 .
『投稿小説』に関する質問 ←ここをクリック    読みまくれ1  読みまくれ2  著者別  練習
カテゴリー別検索 ツリー内検索 過去ログ検索 ▼MENU
コメント投稿
Re: 白魔術都市狂想曲 118
注意!!!!
ここの『投稿小説』は小学生の方も来てるので、アダルト向けの小説はご遠慮下さい。
場合によっては承諾なしに削除します。
タイトル
名前
E-mail
URL
「E-mail」、「URL」は半角文字じゃないとエラーになります
ここまでの内容をブラウザに記憶させる(タイトル以外)
コメント


タイトル、名前、コメントは必須です。
メールアドレス、URLは半角英数字のみ受け付けます。
タグは使えません。

元記事
元記事のチェックや、部分的な引用(コピー&ペースト)のときにご利用下さい



>
>「浅はかなことを言い出しおって」
>
>「まったく。人に神を捕らえる。ましてや支配することなど」
>
>「定石では考えられん」
>
>密かなざわめき。
>
>「神が来られた以上、味方するものだと信じて疑わない愚か者よ」
>
>「いい薬にはなっただろうよ。あの貴族にとっては」
>
>倒れている彼らを、兵士たちが外へ運んでゆく。
>
>「だが神は、気分を害しいってしまわれた」
>
>「引き止めることはかなわぬとはいえ、惜しいことを」
>
>その声には落胆はなく、どことなく薄ら寒く感じるものがあると思うのは、あたしの気のせいだろうか。
>
>幕引きの声が上がり、各々が神殿から散り始める。
>
>「・・・・・・リナ」
>
>上座にいたアメリアは、あたしを呼び止めた。
>
>「予定通り、アレンの処刑は明日。
>これはすでに覆さないわ。今日の事で罪が多少軽減されてもね」
>
>「そう」
>
>短く返すあたし。
>
>スィーフィードの近くに落ちているはずのそれを、探してみるも見当たらない。
>
>「何を探しているの?」
>
>「首飾り」
>
>「それなら、物証として押収させたわ。
>みるからにマジック・アイテムだったし。盗難防止もかねてね」
>
>「・・・・・・どこにあるの」
>
>「魔術の研究機関よ。
>マジック・アイテムそのものではなく、込められている力の解析にむけて」
>
>「あんたが許可したの?」
>
>「・・・・・・アレンは、不利益になりうるような情報をむやみに言ったりはしないわ。
>たとえ拷問されても、口を割ったりはしない。事実ではないことなら、わたしに反論してでもね」
>
>「アレンの同僚や友人たちは?」
>
>「すでに手続きを終え、解放されてるわ。
>・・・・・・報告によると、査問も白紙に戻したらしいわよ」
>
>「浮かない顔してるわね」
>
>「物証が出た以上、わたしは判を押さざるを得なかった」
>
>あたしの前につきたてられた、一枚の紙。
>
>報告書として書かれている断片的な事実。
>
>内容は、数年前から呪術に関する本を重点的に集めていたこと。
>
>神官兼魔法医なら、呪術を解除するため読んでいてもおかしくないのだが。
>
>薬草の類よりはるかに多く、集めていたということ。
>
>他にも、唐突にそれをやめ、マジック・アイテムについて学び始めたことなど。
>
>そのどれもが、すべて客観的な事由として書かれていた。
>
>「裏づけは取れているわ。これは事実だと、本人も肯定していた。
>自分の名を上げるために、今回の事件を引き起こしたんじゃないだろうかってのが、元老院たち古参の機関の見解」
>
>「アメリア。あんたはそれを信じるの?」
>
>「そういう見解もあると受け止めているけど、鵜呑みにしてはいないわ」
>
>ざわめく会場の中、マーシュ卿とフィルさんが、話をしているのを視界の隅に捕らえた。
>
>「それが事実であっても、機関の見解が誤りだってこともあるはずよ。
>どうして、正義と愛と真実の人であるあんたが」
>
>「彼らから、アレンのものとおぼしき自白書を見せられたから」
>
>あたしは、言葉を失った。
>
>「文字のはねとか、特徴がそっくりだった。確認する前に下げられたけど。
>・・・・・・リナと一緒に、地下牢にいたアレンと面会する、少し前のことよ」
>
>「・・・・・・それは、アレンが神の力を使えるって、本人から知らされる前?」
>
>あたしの問いに、彼女は肯定の意味。
>
>首を縦に振った。
>
>
>
>
>
>
>
>「自白書の手配とは・・・・・・考えたな」
>
>「神殿にある課題の論文。諜報員なら不安定化工作のため、要人の文字を複写することはよく行うからな。
>他にも、同僚から頼まれた古代文字の翻訳など、あの神官の文字を複写することなど造作もないだろう?」
>
>「たしかにな」
>
>「アメリア姫も、実にうまく動いてくださった。
>執行権は王族が握っている以上、複写した自白書に動揺している隙に、処刑日数の短縮を取り計らうこともできた」
>
>「フィリオネル殿下だと、こうはうまくいかない」
>
>「浅はかな思考の持ち主もいたものだ。
>人が神を支配し、捕らえることなど無謀以外のなにものでもない」
>
>「人が人を支配することは可能だがな」
>
>「神の力の解析には時間がかかる」
>
>「あの神官には、いくら詰問しても口を割らなかった」
>
>「まったく強情な男よ」
>
>「同僚や友人たちに査問を開けなかったのは痛いな」
>
>「身近な人間を人質にしてやれば、こうも回りくどいマネをしなくてもすんだものを」
>
>「金で雇うにしても、そこらのごろつきなら、嗅ぎまわっている人間たちに捕らえられた場合、口を割ってしまうかもしれん」
>
>「煩わしいものよ。アメリア様と親交が深い魔道士と剣士。
>そして、裏社会に精通し、こちらの動向を嗅ぎまわっている白の魔剣士」
>
>「並みの相手なら、事故を装って消すこともできるが。
>相手はかなりの手練。しかも悪名高いリナ=インバースときた」
>
>「・・・・・・台風の勢力が通り過ぎるのを待つしかないか」
>
>「明日の裁判が終わるまでだ」
>
>「理由をつけて人知れず隔離してしまえば、おいそれと手出しはできまい」
>
>「そのあとは、手段を問わず、じっくりと聞き出すとしよう」
>
>「国の発展のために」
>
>「神をこの地に呼び戻すために」
>
>「正義のために」
>

[記事表示にもどる]