第五十二話  東トイレの花子さん語り手: 葵楓扇
 私には、とてつもなくクラゲな頭を持っている、友達が一人居ます。
 これは、彼女の学校の話です。
 彼女の学校には、お約束通り花子さんがトイレに出るそうです。
 それは東トイレの話だそうです。
 んで、お約束通り、三番目のトイレを三回ノックすると、出てくるそうです。
 しかぁし、ここに重大な欠点がありました。
 この東トイレには、個室が二つしかないそうです(爆)
 心の綺麗な人のみ、三番目のトイレが見えるそうです。


第五十三話  引き出すステージの怪語り手: 葵楓扇
 えー、これもクラゲ頭の子の学校の話です。
 彼女の体育館のステージは、引き出すタイプ。引き出しみたいなものだそうです。
 つまり、それまでステージの入っていたところは、空洞になるんです。覚えておいて下さいね。
 で、ある日、そのステージを使った劇があったそうです。
 とある男の子が、ステージの左ハジに居ました。
 そして彼は、次は右ハジから登場しなければならなくなりました。
 まさか、舞台の上や、前を横断するわけにはいきません。
 そうして男の子は、ステージの空洞を通って行くことにしました。
 しかし、彼の出番になっても、彼は現れません。
 劇終了後(劇の結果がどうなったかは不明)みんなで彼を捜しました。
 しかし、結局彼は見つかりませんでしたとさ。


第五十四話  ママさんバレー部と体育館語り手: 葵楓扇
 ある日、女の子が夜、散歩に出かけました。
 彼女は、ママさんバレー部が使っている、小学校の体育館までやってきました。
 体育館には、明かりがついていて、バレーをしている音がちゃんと聞こえました。
 彼女は、「おっ、ちゃんと練習やってるな」と思い、帰りました。
 次の日、ママさんバレー部の一員の母親に、彼女は言いました。
「昨日、練習あったんだね」
「え? 昨日はお休みだったわよ」
「ええっ、昨日体育館に行ったら、明かりがついていたし、ボールの音も・・・」
「それは、元バレー部の、死んじゃった人が幽霊になって練習しているのよ」
 と、お母さんはあっさりと言いました。


第五十五話  百物語について語り手: 葵楓扇
 百物語が終わると起こる、と言われていることの代表は、『幽霊(八時だヨ)全員集
合』
 しかし、彼女が先輩から聞いた話は・・・
1・百話目を話したのが誰か分からない(チャットじゃ分かるなぁ)
2・一人増えてる(チャットじゃ以下略)
3・電気がつかない(以下略)
 以上だそーです。
 この2を聞いて私が思ったのは、あの教室の角に一人ずつ立って、くるくる回って走るアレ。(次の話に続く)


第五十六話  一人増えてる語り手: 葵楓扇
 やり方・・・まず、教室の角に一人ずつ、計四人立ちます。
 そして一人が出発して、時計回りでも何でも良いので(良くないかも)近くの人の肩に手を触れます。
 そして、触られた人は、同じ方向に回って、一人の肩に手を置きます。
 そうやって行くと、ぐるりと一周して、終わりですよね。
 あ、これは真っ暗闇でやって下さい。もしくは、四時。
 しかし、何度も何度もくるくると回って、終わりません。
 まず一番に出発した人の場所が空いているはずなので、それはおかしいのです。
 ともかく、ずっとグルグル回っているんです。
 つまり、一人増えてる、ってわけですね。


第五十七話  畳の間には魔が住んでいる語り手: 葵楓扇
 私の出身した小学校・・・西部小学校、と安直な名前なんですけど。
 その西部小には、南校舎という、木造校舎があります。
 そこの三階は、普通は行ってはいけない所なんです。
 そこには、さらに厳重に鍵が掛けられている教室があります。
 名前は確か『会議室』だった気がするんですけど、みんな其処が畳なので、畳の間と呼んでいます。
 そこの入り口は閉まっていますけど、ほら教室の壁の上には、小さな小窓みたいな所、あるじゃないですか。
 そして、その小窓のふもとには、何故か棚が。
 その棚に足をかけて・・・と行くと、畳の間に入れるんです。
 かく言う私も、入りはしなかったものの中を見たことはあります。
 では、そこの話。

1,そこの中で、三人集まって、かけっこをします。
  すると、ビリの人が金縛りにあうそうです。
2,そこで三人で写真を撮ると、真ん中の人が写らない。
3,これは、ここ書き殴りの常連さん(?)春牙の弟から聞きました。
  その畳の間には、箱があるそうです。私は知らないんですけど。
  そして、昔誰かが、その箱を開けたそうです。
  すると中には、ミイラとなった右腕が・・・!!
  すると、箱を開けた人はそのミイラに吸収され、融合してしまったそうです。
  すると、一人の人型のミイラが出来るわけです。
  しかし、元の右腕があるわけで、そのミイラは右腕が異常に大きいそうです。
  すると、また誰かが来て、箱を開けて(人が入るか不明ですが)また吸収され、ミイラに。
その右腕が巨大なミイラは、毎日夜中の0時になると、一ミリ動くそうです(細かい)
徐々に、徐々に、扉に向かって行っているそうです。
もしかしたら、また吸収される人を探しに行くのかも・・・ね。


第五十八話  知らない花火語り手: ルシカ
 会ったこと無い人なのに知っている人が、訪ねて来ましてね。
「今から花火をしよう」って言うんです。冬なのに。
 で、しばらく遊んでいたら、「ところで、お宅は誰ですか?」って言う話題になって、
 で、気づいたら寝てるんですね、・・・・何でか廊下で・・・(ーー;)
 ほんでもって、次の日、庭に出たら花火の跡がそのまま残っていると言う・・・。


第五十九話  ザリガニ語り手: 利剣
 利剣が小学校の頃おじいちゃんの車に乗って池に遊びに行ったんです。
 メンバーはもちじいちゃん、利剣、一歳年上のいとこ(男)、 二歳年下のいとこ(女)、同じく二歳年下の利剣の妹でした。
 目的は小学生らしくザリガニ釣り。
 んで目的の池に到着。ワゴン車を池の近くに停めると、子供達は(利剣達)一斉に車を降り、準備を始めました。
 しばらく時間が経って、子供達は疲れてきました。それもそのはず、もう夕方。
 おじいちゃんも疲れたのか「帰るぞ。」と言って運転席からドアを開けた瞬間!!!
 なんと開けたドアがいとこ(女の子)に当たって女の子は池に!!!
 慌ててみんな長い棒で救出(誰も飛び込まなかった・・・)。


第六十話  西体育館は古い語り手: 葵楓扇
 私の学校には、二つ体育館があります。
 片方は木造で、名前は西体育館。
 そこには、いくつもの怪奇が・・・・・・

1・封じられたトイレ。
 この西体育館には、あからさまに『使用禁止』と書かれたトイレがあります。
 引き戸が二枚の扉で(分かります? 左右にあるやつ)、鎖がじゃらじゃら。
 さらにその鎖には、鍵が。
 これじゃ、開きませんよね。
 ところが、やっぱり欠点が(欠点多い学校です)
 鎖が緩くて、少し扉が開くんです(笑)
 無茶すれば、人が入れるほど・・・(確か)
 私は、隙間から中を覗いたことがあります。
 木造で、扉が全て開いていて、その扉には『綺麗に使いましょう』のポスター。
 窓からは光が、まるで絵のように線を描いて、入っていました。
 個人的に思ったのは、『うわ綺麗』(笑)
 やっぱりそのトイレには、お約束。
 花子さんと太郎君と次郎君と(以下略)が出るそうです(出すぎかも)

2・合わせ鏡・・・
 この西体育館の壁には、『寄贈品』と書かれた、扉のようなものがあります。
 そこを開くと、鏡になっているんです。
 これが色々あって、私も覗いたことあるんですけど(いっつも覗いてる)
 一つは、それは合わせ鏡である。
 私の記憶はおぼろで、どうだったか覚えてないんですけど、合わせ鏡じゃなかったと思います。
 四時になると合わせ鏡になるとか、色々ありそうです。
 もう一つは、春牙弟から聞いた話。
 春牙弟は吸収・融合ネタが好きなようです。
 その鏡は、やはり人を吸収し、また吸収される人を、今日も静かに待っている・・・・・・
 しかも、その鏡にはまだ怖いところがあります。
 寄贈品って、送られた日が書いてあるじゃないですか?
 その送られた日が・・・昭和四四年四月二十三日・・・・・・


第六十一話  女子トイレのドクロ語り手: 加流 ネメシス
 小学校の女子トイレの通風口の蓋に・・・・・
 そのトイレがある校舎が立てられて間もないと言うのに、黒くドクロのシミが浮かび上がっていたんですよ。
 と、言っても、先程言ったように私は霊感0なんで、それ以上のことは分かりませんが・・・
 誰がどう見てもドクロとしか見えなかったですね。
 小学校の前が墓地だったとか、そう言う話はなかったようですが、とにかく不気味。


第六十二話  HONE語り手: 葵楓扇
 昔、あるところで学校が新しく建てられようとして、工事が行われておりました。
 けれど、そこである工事の人が梯子から落ち、壁にぶつかり死んでしまいました。
 その人がぶつかった壁には、大きな大きな血のシミが付きました。
 ほかの工事員の人たちは、その壁を必死に周りと同じ色である白に塗り直していきました。
 その時は、とりあえず壁は白く塗られ、事実を知らない人は、そこで死亡事故が起こったなど分からないほどになりました。
 そして、学校が建てられました。その壁を、ちゃんと一部に使って。
 しかし、ある日噂が立ちました。
「あの学校のあそこの壁、夜な夜な真っ赤なシミが浮き出てくるんだって・・・・・・」
 その学校を建てた工事員の一人が、ある夜その壁を見に行きました。
 しかし、工事員を避けてか、その夜壁にシミは出ませんでした。
 ある日、また別な噂が立ちました。
「例の壁、どうやら工事中に事故死した人の骨が埋まってるって・・・だから、出して欲しくて赤くなるんだって・・・」
 そしてある夜、あの工事員が再び、その壁の元に行きました。
 そして、思い切って、ピッケルだかで一撃、ガツンっ!
 そこからは、真っ赤に真っ赤に、それは血の色に染まった人間の形を取ったままの骨が出てきたそうです・・・・・・


第六十三話  語り手: 雷児
 私は本で読んだのを思い出したのですが・・・
 学校の怪談の知らないバージョンって感じですかね?
 普段は何の変哲も無いただの小学校だったそうです。
 ある日噂が立ちます。
「夜になると変なおじさんが大きなはさみを持って校内を歩いているらしいよ」
 まだそれを知らない子はたくさんいました。
 噂が流れ回る直前に子供が一人で夕方校内に残っていたそうです。
 すると、変なおじさんがいたそうです(志村ではありません)
 おおバサミを持ってこちらを見ています。
 DQの戦士が装備するようなやつを想像してくれればOKですかね。
 次の日になると五体が綺麗に切られた子供の体がそこら中に転がっていたそうです。
 噂は本当だったと広がります。
 放課後、子供は残らなくなりましたが・・・
 何故か解決策が。
 そのお化けだかなんだかノ名前は「うよだそう」と言う名前だったらしいです。
 解決策とは言わないかな・・・一時撃退策?
 名前を反対にして叫べばいいらしいです。
「嘘だよう」
 そうすると、変なおじさんお化けは逃げ帰っていく。


第六十四話  恐るべき引き出し語り手: 石井奈々子
 とある学校があります。そこにあったサッカー部の話です。
 題名のごとく、サッカー部の部室にはタンスのような引出しがたくさんあります。部で使うものなどを入れるためです。
 このサッカー部は、古くから続く伝統のある部ですが、ここ最近、部員が少なくなってきています。
 そのため、引出しが余ります。そこで、今使われていないところも使うことにしよう。
 ということになりました。・・・中に何か入っていても困るので、全部あけてみよう、ということになりました。
 あければ、まぁ、いろいろな忘れ物などが出てくるわけで、部員たちは大いに盛り上がりました。・・・・
 が・・・・・
 ・・・ひとつ、中に物を詰めすぎたのか、開かないところがあったのです・・・。
 部員の中で一番力が強い人が引っ張っても、みんなで引っ張っても開きません。
「いったい何が入っているのだろう」と、みなが考え、いろいろな憶測を話し合います。
 が、話し合っているうちに部活の終了時間がきてしまい、みな帰っていきました。
 その中の部員の一人は、どうしても気になったのでしょう。翌日、朝早くにバールやドライバーを持って引出しの前にきました。
 彼は引出しを思いっきりバールで叩きました。・・・・がつっ!!!・・・・・・その瞬間!
 叩いた勢いのせいでしょうか、目の前の引出しから、なにか、粉のようなものが振ってきました。
 彼は、それに少し疑問を持ちつつ、引出しの中に手を入れました。・・・そして、なにか、微妙にやわらかいものをつかみました。
 恐る恐る、そのものを見た瞬間っ!「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」潔癖症の彼は、気を失ってしまいました。
 しかも、引き出しにぶつかったせいで、その引出しの中身が、気を失った彼の体の上に降ってきました・・・。
 そして・・・。
 その後朝練にきた部長は・・・・カビパン、腐った牛乳ナド、古い食物の残骸に埋もれた彼を発見しました。


第六十五話  語り手: あ
 その夜、私は寝付けずフラフラとパソコンの元へゆきました。
 誰かとチャットでもしようと思ったのです。
 時は、午前3時をまわったところ、、。
 あぁ!誰かいるのだろうか?!いないのだろうか!?
 あわひ期待を持ちつつ私はパソコンのスゥイッチに指を、、、
 あぁぉぉぉぉぉぉぉんん!!!
 50メートル先の「お隣」さんの犬ミッキーくんのお声、、。
 ビックッとしつつ気を取り直し
 ぽちっ、、、、、、、、。
 画面のスイッチも、、
 かちっ、、、。
 bぅ〜んとゆう音とともにあわ〜く光始める画面
 あぁ!こっこれこそが私が求めている(?)光!!うっとりとする私
 ヤフ〜に接続!!!!
 高まる期待、、。
 トップが出たところでふとかげる画面
 ?????
 振り返れば、、、、
 画面の明かりを受けて輝く般若のような
 Myマミ〜の姿がぁぁぁぁぁ!!!!!!


第六十六話  Sleepwalking語り手: 葵楓扇
 それは、ある日のこと。
 ある船乗り達が航海に出たところ、難破してしまい、ある無人島にたどり着きました。
 そこには、小屋というほどではないけれど、雨風はしのげる程度の、木の屋根があり・・・・・・
 その元には、銃で七発撃たれた、けれど血の出ていない死体と、銃で一発きり打たれた、血だらけの死体・・・・・・
 船乗り達は、その死体の元に、一冊の日記を見つけました。

 その日記によると、こうでした。
 その人たちは、とある船乗りでした。
 数人で航海に出て、そして難破し、何人も人が死にました。
 そして、たった二人だけ・・・・・・
 たった二人だけ、生き残りました。
 たった二人だけ、生き残った・・・その二人は、とても仲の良い二人でした。
 その二人は、例の木の屋根の元に来ました。
 二人は何とか協力して生き残ろうとしました。
 しかし、やはりというか・・・片方が死んでしまいました。
 生き残っている方はそれをとても悲しみ、死んでしまった方を埋めました。
 仮に、生き残っている方をA、死んでしまった方をBとします。
 一人残される。この恐怖ってのは、どれくらいか・・・私には分かりません。
 Aは、なんとか生き延びようとしました。
 寂しさに耐え、助けを待ち続ける日々・・・・・・
 けれど、やはりAも人間です。気が狂わない方がおかしいこの状況に、どうともならないはずがない・・・・・・
 ある朝、Aは眠りから目覚めました。
 手は、砂まみれでした。
 何故か、心に孤独を感じませんでした。
 毎日、朝を迎える度、誰も居ない世界を見つめ、落胆するはずなのに。
 彼の隣には、死んだハズのBが座っていました。Aに寄り添うように・・・・・・
 そう、埋めたハズのB。
 Aは恐怖しました。
 自分が埋めたハズの人。自分しか埋めた場所が分からないハズの人。
 誰かが掘り返し、Aに寄り添わせたハズはあり得ません。
 そもそも、この島には、自分しか居ないのだから。
 彼は、拳銃を持っていました。八発、弾丸が入っています。
 その一発をBに打ち込み、彼は再びBを埋めました。
 次の日、やはり彼は安らいだ想いで目覚めました。
 やはり、その隣には、B・・・弾丸を一発、その身に受けたB・・・・・・
 Aは、目覚めの安らぎなど何のその、恐怖に震えました。
 そして、やはりもう一度、Bに銃を撃ち・・・きっと、Bがゾンビかなにかの様に思えたのでしょう。
 その、銃を二発その身に受けた死体を、Aは再び埋めました。
 そして、翌日・・・もう分かりますよね、前日の繰り返しです。
 日を繰り返すごとに、Bに埋め込まれた銃弾は増え、Aの恐怖と絶望は募る・・・・・・
 そして、七日目の朝。
 Aは絶望していました。完全に。
 希望を失った彼は、Bに七発目の銃を撃ち、そして最後の一発を自分に・・・・・・・・・・・・
 つーわけで、Aも死んで終わりです。
 その後、この日記を読んだ船乗り達がどうなったか、それは定かではありません。
 もしかしたら、「自分たちもこうなるのでは」と暗い未来を予想したかも知れませんけれど・・・・・・
 それはまた、別のお話。


第六十七話  語り手: くれつき
 今年の2月。京都のある場所に行ってまいりました。
資料、探したんですが、見つからなかったので、場所の名前とかは忘れましたが、結構有名なところです。
 声明(お経のふしです)の発祥の地というところで、お寺が結構あるところなんですけどね。
 そのお寺の一つに入ったとき、もらったパンフレットに「血天井」って書いてあったんです。
 まぁ、確かに上を見上げると、微かに血がみえるんです。足の形をしたものとか・・・何か、引っかいたような線の血とか。
 で、そこの説明をしてくださった僧侶さんのお言葉。
「この天井は血天井といいます。ほら、血の後があるでしょう?ここは顔の形。これが目の部分で、これが鼻の部分になりますね。
 この天井は元々あるお城の床板だったんですが、戦いに敗れて100人(ぐらいだったかな?)の武士達が自決したところの床なんですよ。
 自決と言っても、そうそう人間が簡単に死ねるわけではなくて、血を流しながら苦しみ、床を引っかいたりするんです。この線はその時に引っかいた後です。
 しかも。自決したのが大体9月ぐらいですから…。9月と言ってもまだまだ暑さが続く中、その死体達を片付ける者もおらず…1ヶ月近くその城は放ったままになっていたんです。
 まぁ、想像できるでしょうが、そんな暑さの中、死体がどうなったかといえば。
 この顔の部分も、そうして放っておかれたことによって後がついたんです。」
 うっすらとですが、確かに血で顔の形が浮かんでいる部分がありました。
「まぁ、それで血のあとがとれなくなって、その床板をどうするのか、ということで
 その床板を6つ(だったか7つだったか忘れました…)にわけて、それぞれお寺に供養に出したというわけです。
 その一つがこの天井につかわれました。確か、西本願寺にも供養に出されているはずですよ。」………私は知りません。


第六十八話  コックリさん語り手: 葵楓扇
 昔、とある学校にコックリさんが流行っていました。
 コックリさんって言うのは、紙に平仮名五十音全てと、鳥居、そしてYESとNO(場所によっては『はい』と『いいえ』のとこもあるらしい)を書きます。
 その鳥居の上に10円玉を置いて、その上に数人で指を置きます。
 そして、言うんですよね。「コックリさんコックリさん・・・」そして、『あれは本当にああなのか』とか『それは何処にありますか』などなど、色々と質問します。
 あ、質問の前に、「本当に貴方はコックリさんですか?」と聞くんですよね。
 コックリさんは、質問に何でも答えてくれます。
 そのとある学校でとある生徒達数名が、コックリさんをやりました。
 男子生徒二人・・・AとBとします。そして、女生徒三人・・・C子D子E子とします(安直)
 C子D子E子の三人が、面白がってコックリさんを始めました。
 すると、男子二人がやってきました。
「何々、コックリさんやるの? ガキみてーな」
「何よあんたたち、そんなこと言って、本当は怖いんでしょう?」
 売り言葉に買い言葉、E子が言い返しました。
「んなわけねーよ。なぁ?」「ああ、もちろん」
 男子達は、「なら俺たちにやらせろ」と、強引にやっている最中のコックリさんの紙と10円玉を奪いました。
「ああっ、ちゃんとコックリさんを帰さないうちに止めちゃうと、祟られるんだよっ」
「なんだー、お前そんなこと言って、お前の方が怖いんじゃねーのか?」「そんなことは・・・」
 男子二人は10円玉の上に人差し指を一本ずつ置いて、10円を鳥居の上に置きました。
「コックリさんコックリさん、いらっしゃったなら返事をして下さい」
 しかし、10円玉は動きませんでした。
「なんだ、コックリさんなんてやっぱり、居ないじゃないか」
「まだ分からないわよ。貴方はコックリさんですか、って質問してみたら?」
 C子に言われて、Bは言いました。
「貴方はコックリさんですか?」
 10円玉は示しました。
 NO
「お、おい、どうする!?」「ど、どうするって言ったって・・・・・・」
 一同は慌てました。
「あ、貴方は誰ですか!?」
 Aが聞きました。10円は動きません。
 10円玉が、勝手に動き出しました。
『こ・ん・や・は・ち・じ・さ・さ・れ・る』
「今夜八時刺される・・・・・・!?」「誰が!?」
「誰が刺されるんですか!?」
 10円玉は動きません。
「や、止めるぞ、こんなのっ!!」
 Aが指を離そうとして・・・・・・止まりました。Bも異変に気づきました。
「ゆ、指が離れない!!」
「くそっ!!」
 Aが力を入れると、べりっと嫌な音がして、10円から指が離れました。
 その指先は、火傷の痕のようになっていました。
「誰かは分かりませんが、お帰り下さい!」
 Bが10円玉を社の元へと導くと、指を離しました。
 その指先も、やはりAのようになっていました。

 チキチキチキチキ・・・・・・
 耳元で、嫌な音がする。
 今日は早めに眠りについたE子は、もうろうとする頭の中で、それを認識しました。
 うっすらと、目を開けてみました。
 チキチキチキチキ・・・・・・
 E子は、それを見て目を見開きました。
 目の前で、宙に浮いたカッターナイフの刃が出ている!!
 チキチキチキチキ・・・・・・
 カッターの刃は、どんどん出て行きました。
 そして、それがE子へと向かって、すごいスピードで迫ってきました。
 E子は、ベッドに寝っ転がったまま、動けませんでした。
 リリリリリリリリリリン♪
 電話が鳴りました。
 E子が辺りを見回すと、カッターはありません。
「夢・・・・・・?」
 呟くと、E子は枕元に置いてある電話を取りました。
「はい、どちらさま?」
『私、D子!』
 電話の相手が、焦ったように言いました。
『あのね、Aが刺されたの・・・猛毒を持ってる、なんとかっていうハチに。今、救急車で病院に向かってる!!』
 時計を見ると、8時を少し過ぎただけでした・・・・・・

 その夜、女生徒三人は、学校の入り口に集まりました。
 使用後は燃やさなければならないコックリさんの紙、すぐ使わなければならない10円玉を持って。
 女子三人は、その二つに火を付けました。
 全てが燃え尽きるのを見ていました。何故か、躰が動かなかったから。
 その間、三人は、遠くに人影をずっと見続けていました。


第六十九話  語り手: つかんぽぽ
 あれは修学旅行の2日目の事でした。
 何処からか、友人Aが「ここって、でるらしい」という噂を入手してきたんですね。
 まぁ、後にその出所が、実はそこの従業員だったと聞きましたけど。
 でまぁ、それが火付け役になって、日が暮れかかった頃というまだ明るい時間にもかかわらず怪談話に花が咲きまして・・・・。
 ふと気がつくと、夕食の時間がとっくにきてて、
 班の人間、総勢6人は慌てて一階に用意された広間に下りていこうとしたんです。
 その途中で、部屋を出て少し先の突き当たりの窓の外に、人がいることに一人が気がつきました。
 肩のあたりまである髪と、きちっとしたブラウンの制服のような服装だったと記憶しています。
 するとその窓の向こうの人(といっても、窓から3〜5メートルは離れていたんじゃないかと思います)が、笑って手を振っているんですわ。
 それで思わず、みんな軽く会釈したり、手を振り返したりとしていたんですが・・・・・
「誰だろうね」「ホテルの人じゃないの」
 そんな会話で、みんなあっさり受け流していたようなんですが、
 ふっと、気づくと、私たちが泊まっている階って、6階のはずだったんですよね・・・・。
 無論、窓の外は中庭で、途中には何も無かったです。
 とりあえず、私は気づいた事は何もいいませんでしたけど。
 その手の話しに詳しい友人が言うには「幽霊なんて、日常何処にでもいるし、見えてもいるもんなんだよ。ただ、生きてる側がそうと認識してないだけなんだから」・・・・凄く納得させられる経験でした。


第七十話  屋敷ザクロ語り手: 葵楓扇
 昔、あるところに、大きな屋敷がありました。
 その屋敷は、とっても古かったので、ある日取り壊しが決定されました。
 話変わって、その屋敷の庭には、一本の大きな柘榴の木がありました。
 その柘榴の木に生る柘榴は、とてもおいしいと評判でした。
 人々は、「屋敷は壊して良いけど柘榴の木は残して!」と言いました。
 けれど、柘榴の木は、屋敷の所有者がどこかに持っていってしまう、と決めてしまいました。
 そんなことをすれば、木はすぐ枯れてしまいます。
 けれど、屋敷の所有者は、枯らしたそうでした。
 なにか、厄払いでもしたいかのように・・・・・・
 この柘榴には、昔から変ないわれがありました。
「食べたら、2日後に消える」と・・・・・・
 どういう意味か、分かった者は居ませんでした。
 何が消えるのか。何故2日後なのか。柘榴に何があったのか。
 食べて、本当に『何か』消えた者が居たのか。
 誰も、分かりませんでした。
 そのとき、とある男が気づきました。
「そういえば、みんなあの柘榴を『おいしいおいしい』言ってるけど、俺の知り合いで実際にあの柘榴を食べた人間は居ないぞ!」
 男は考えました。自分が柘榴を食べてやる、と。
 どれくらいおいしい物か、楽しみにしつつ、男は夜こっそりと屋敷に忍び込みました。
 そして、男は柘榴の樹になっていた柘榴を一つ採って、ぱくり。
 半分に割って、中身をぺろり。
 あっさり中身を食べて。
 ・・・・・・次の日、人々はその男を捜して回っていました。
 柘榴を食べた男は、その行方を忽然とくらましたのでした。
 人々が捜しながら、けれど次の日・・・・・・
 つまり、男が柘榴を食べた二日後。
 その日が、屋敷の取り壊し日でした。
 屋敷は、クレーンであっさり壊されて。
 そして、そのクレーンを使って、あっさり柘榴を掘り起こそうとして・・・・・・
「ちょっと待ってくれ、木に柘榴が生ってるぞ。取った方が良いんじゃないか?」
 誰かがそう言って、すぐそばにいた屋敷の所有者は、その柘榴の実を見ました。
「なんだ? 変な形してるな・・・・・・」
 屋敷の所有者は、その実を見つめたまま、愕然としていました。
 その実は、人の顔に見えたのです。
 その実の形は、みるみる行方不明の男の顔の形になっていって・・・・・・
 ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
 その柘榴が、笑い声の様な音を上げ、ぼとりと落ちました。
 それは、その実が、完全にその男の顔の形になった瞬間でした・・・・・・
 そのコトに気づかなかった人々は、柘榴の木を掘り起こしました。
 その下には、誰かの骸骨が埋まっていました・・・・・・
「またか・・・・・・」屋敷の所有者の呟きを聞いた者が居たかどうか、それは誰にも分かりませんでした。


第七十一話  語り手: 流華
 北海道には支笏湖という湖があります。
 その湖はとあることが起こってから名前の漢字が変わりました。
(元は死骨湖だったらしい)
 とある事とは、その湖で溺れ死んだ人がある時期に多発したことです・・・
その支笏湖は、山にできた湖らしいので、底には木が生えているという噂があります。
そして、溺れ死んだ人はその木に引っ掛かり、2度とは浮かんでこないそうです・・・
その木に引っ掛かり2度とは浮かんでこない人達の骨が湖の底に溜まるので、死骨湖と呼ばれたそうです。
ちなみにその支笏湖では足を引っ張られたりして、毎年数名が亡くなってるそうです。


第七十二話  ありがとう語り手: せりあ
先日祖母の姉が亡くなったのでお通夜とお葬式に行ってきました。
その夜、私は叔母と従兄弟と同じ部屋で寝る事になったのですが・・・・
クーラーをけして、窓も閉めてあるはずなのに足元を冷たい風が吹き通っていったり、
寝る前に確かにけしたTVがAM4時くらいにふと見てみるとついていたりするのです。
それに、叔母さんのお姉さんの娘さん達は、2人とも腕を冷たい手で「ぽんっ」と叩かれたそうです。
ちなみに傍には誰もいません。
あとは、今の電気が新しくしたばかりなのにつかなかったり、いきなり消えたり。
聞いたところによると、祖母の姉が亡くなる前の日、
ふいにいきなり独りでにTVがついたとか・・・・・
祖母の姉は陽気な人だったので、
みんなは「(お葬式を)よくしてくれるから『ありがとう』って言ってるんだよ」と言っていました。
ちなみに私はお墓で耳元で風邪も無く虫も居ないのに「ぶぅぅん」という音を聞きました・・・・
何はともあれ祖母の姉のご冥福を祈ります。


第七十三話  時の流れに身を任せ・・・語り手: 葵楓扇
 それは、昔のことでした。すごく、昔のことでした。
「もー良いかいー?」「もう良いよー」
 今日もみんなは、いつも通り学校でかくれんぼをしていました。
 鬼は木に頭を伏せ、友達は木造校舎の陰や、木の陰や、様々な所に隠れていきます。
 みんなからOKを貰った鬼は、友達を捜しに行きました。
「さーて、みんな何処に行ったかなぁ?」
 うきうきしながら、鬼は木を離れました。
「あっ、○○ちゃん、見ーつけた!」「あ、△△くんだ!」鬼は、順調に友達を見つけていきました。
「さーて、後はB子ちゃんだけだ!」
 鬼はそう言って、校舎の周りを探し回りました。
 けれど、何処にも見つかりません。
「おかしいな。校舎の中は入っちゃダメなんだけどな」
 と思いながら、みんなで校舎に入り探しに行きました。
「B子ちゃーん!!」
 みんなで叫びましたが、返事はありませんでした。
 いつもなら、「は〜い」と言って出てきてくれるのに。
「B子ちゃん、もう降参だよ。出てきてよ!」
 けれど、出てきてくれませんでした。
 そうこうしているうちに、日が暮れてきました。
「B子ちゃん、僕らもう帰るよ!」
 そう言って、みんなは帰っていきました。
 まだ、B子ちゃんは見つからないまま・・・
 翌日、B子ちゃんは学校に来ませんでした。家にも帰っていないそうです。
 それから、警察が捜しに来ました。沢山の人が、B子ちゃんを捜しました。
 それから、何年も経ちました。何十年も経ちました。
 お世話になった母校・・・あの木造校舎が壊されることになり、生徒が何人か学校にやってきました。
 大人になった自分たちに驚き、昔を思い出し、みんなで和気藹々と話をしました。
「みんなで、よくかくれんぼをしたよね・・・」「うんうん」
「ああ、昔が懐かしくなってきた・・・」
 その中の一人が言いました。昔、『あの』かくれんぼで鬼をやった子供でした。
「じゃあ、あの時みたいに呼んでみようか・・・・・・」
 ほそぼそと、誰かが言いました。
 全員が声をそろえて言いました。
「B子ちゃーん!!」
「は〜い」
 そう言って、一人の少女が木の陰から出てきました。


第七十四話  語り手: オウルート
 小さい頃に夢に出てきた話です。
 夢の中でなにやら父親がお土産を買ってきたんですね。
 それで、そのお土産を開けてみると、なぜか知らんがフランス人形が入ってたんです。
「なんだこれ」と思ってフランス人形を取ってみると、
 なんでかいきなり首絞められたんですよ!フランス人形に!
 ビックリして起きると、人形がなくって安心したんですよ。
 でも数日後、また似たような夢見たんですね。
 やっぱり父親が人形買ってきて・・・・・
 やっぱり首絞められるんですよ!
 もうそれ以来人形がこわくって・・・・。(ぬいぐるみは大丈夫)
 フランス人形どころか、日本人形も怖いんですよ。(やっぱり)


第七十五話  語り手: くれつき
 私が小さい時…たしか、幼稚園ぐらいのときだったかな…
 家の、曇りガラスの所に何か黒い小さいものがあるのを見て、やめればいいのにそれを見ようと近づいてみたんです。
 その、黒い小さい物はハエでした。
 ところが、なんかそのハエが変だなぁ、と、小さいながら私は思ったのです。
 ハエが動いていないんです。
 で、しばらくじっと観察していて…やっぱり動かない。
 でも、床に落ちてはいないし…生きてるのかなぁって、これまたやめれば良いのに指で突ついて見ようと思ったわけです。
 で、突ついてみました。
 その途端、ハエの体がボロって感じで崩れて…
 そこから白い、これまた小さな、そして無数の何かがこぼれてきたのです!
 しばらくその場に私は凍り付いて、次の瞬間、悲鳴もあげれず洗面所にかけこんで…一生懸命手を洗いました。(泣
 そのことをおばあちゃんに話すと一笑に付され…
 数日その曇りガラスのところに近寄ることができませんでした。
 日後にそのところに行くと、もう、何も無くて…。まぁ、あの時の衝撃だけが○○年たった今でもしっかりと焼き付いていたりするのです。


第七十六話  語り手: アリア
 私の住んでいる「福井県」という所には、「東尋坊」という自殺の名所があります。(しかも観光名所)
 でも、Aさん(仮名)はそこを自殺の名所だって知らなくて、そこで釣りをしていたんです。
「おっ、さっそく釣れた♪大物だ♪」 Aさんは釣り竿を引きました。
 すると・・・!
 何と釣れたのは、魚ではなく水死体だったんです!!!


第七十七話  語り手: 座視気雷恩
 これは、友達のYちゃんって子が体験した話です。
 学校に来る途中に電車に轢かれたたぬきの死体を見つけたんだそうです。
 で、その死体は頭が無かったそうです。
 周りを見ても頭はどこにも見当たらない。でも学校に遅れたら困るので探すのを諦めたそうです。
 何日かすると(死体はまだあったらしい)頭の無い胴だけの死体は骨が見えたりし始めた所もあったそうです。
 その時に足に何かがあたったので見てみると、それはたぬきの頭だったそうです。
 しかも、腐ったりするどころか傷口から血が出てたそうです。


第七十八話  嘘ばかり語り手: 葵楓扇
 あるところに、一人の男の子がおりました。
 ある日突然、彼の家が火事に遭いました。
 理由は分かりません。
 そして、少し離れたところに住んでいる別の男の子が、それを目撃しました。
 すると3日後、その別の男の子の家も火事に遭いました。
 さらにそれを目撃したこの家も、3日後に火事に遭いました。
 どんどん、火事は広がりました。
 見た人は、その火事はまるで火の竜みたいだった、と言っていたそうです。
 この話を聞いた人の家には、3日後、この火の竜が来て、家を燃やしてしまうそうです。
 その時は、こう言いましょう。
「かりゅうそば」
 意味は分かりません。
 ただ、これを何回も繰り返して言うと、その火の竜が居なくなるそうです。
 この言葉の意味は、実際に何回も言ってみればわかります。
 ね、嘘ばかりだったでしょう?


第七十九話  恐るべき台所語り手: 石井奈々子
 あるとき、一人の女性が台所で、料理をしていました。
 その台所は、少し古いものの、使いやすい台所でした。
 料理のうちのひとつ、「チャーハン」もだいぶ出来上がり、隠し味を入れようとしたそのときっ!!!!
 ぼとっ・・・・・・じゅーーーーーーーーー・・・・・。
 天井から何がが降ってきてフライパンの上で焦げてしまいました。
 女の人が、慌ててその黒い物質を見てみると・・・・・・・。
 ・・・・・ぴくぴくとこんがりやけたゴキブリだったそうです。


第八十話  暗夜行路語り手: 星影
 これは8月の初めのこと。
 私の弟は、夜中に突然のどが乾き、コンビニにコーラを買いに行くことにしました。
 外にでて、しばらく暗い道を歩いていると、いつもと道の感じが違うことに気がついたそうです。
 足元の道路の感触が柔らかいんです。
 アスファルトを敷き変えたのかなと思ったんですが、その臭いもしません。
 しばらく歩いていると、足元で、ぷちぷちぷち・・・。という小さな音がします。
 足元に何か居るようですが、暗くてよく見えません。
 しばらく歩いていると、遠くに水銀灯の明かりが見えました。そしてその途端、弟は絶句しました・・・・・・。
 水銀灯の淡い光りに照らされて、道路にあったのは、道路一面のナメクジの群だったのです。
 今まで彼は何十メートルもナメクジを踏んで歩いていたんです。
 さすがの彼も鳥肌が立って、コンビニに行くのも止めて、つま先だって走って逃げたそうです。
 昼間に、道路沿いの空き地に除草剤を撒いたらしく、ナメクジが集団で道の向こうに引っ越ししていたらしいです。
 その除草剤のせいで弟ものどが渇いてしまったのでしょう。
 それからというもの、今まで恐い物無しだった弟は、すっかりナメクジが恐くなってしまいましたとさ。


第八十一話  語り手: くれつき
 この前仕事が遅出だった時、私のところに二人の女の子がきました。(ちなみに私は保育園に勤めてます)
 夕方になった頃だったので、そのうちの一人、Sちゃんが「先生、夜になったらゴキブリが出るんだよね」と言ってきました。
 そこで二人に、「二人はゴキブリとお化けとどっちが恐い?」と聞きました。
 Sちゃんは、「私はお化け。だって、枕もとに出てくるんだもん。」と言いました。
 もう一人のTちゃんは、「私はゴキブリ」と言いました。
「Tちゃん、ゴキブリの方が嫌なんだ〜」と言うと、「うん、だって私、優しい幽霊に会ったんだもん」と言うのです。
「へ〜、幽霊?」と聞くと、
「うん、あのね、名前は○○(←ちゃんとした名前を言ったんですが、私が忘れました)ちゃんって、言うんだって」
「で、こっちの(と言って右側の頭をさして)はきらきらで、こっちの(左の頭)はお花だったの」と言いました。どうやら髪飾りのことを言っているようでした。
「お話ししたの?」と言うと、「一緒に寝たの」と言ってきました。
「優しかったんだね」というと、「うん」とTちゃんは言った後、「その子、今はお母さんなんだって」と言いました。
 女の子なのにお母さんで…ちょっとつじつまが合わないよーなきもしますが、名前とかまではっきり言うし…
 まぁ、夢かお話を読んだその影響かもしれませんが、
 でも、子供ってたまーに「何か」を見ている時があって(指差したりしてくれるけど、私には見えない)侮れないトコもあるなぁ、と思ったのです。


第八十二話  語り手: 雅
 何年か前になる話です。
 秋も終わる頃気のいい仲間でバイクツーリングに行ったときの話です。
 午後の7時に集合して2〜300km
 先の町までツーリングに行ったときの話です。
 2つほど峠があって結構バイク乗りには好まれる道なのです。
 走る事1時間
 仲間のうち一人が軽快に先に行ってしまい
 残る三人は追いつこうということになり、
 先頭の奴は結構スピードを出してるらしく、なかなか追いつけませんでした。
 ペースアップを余儀なくされた3人で必死に追いつき
「もうちょっとゆっくり行こう」と,合図しようと近づいたときでした。
 後ろにだれか乗っているのに気付いたんです。
 髪が長く女性のようなかんじでした。
 私は、ちょっと気をきかせて
 追いかけてきた3人でまたゆっくり走り
 ヘルメット越しで「あいつ,何処でナンパしたんだ!」って話をしたんですよ。
 でも返ってきた答えは
「背中すすけてた・・・」
 その一言で3人がバイクを止めました。
 さすがの私も背筋が凍りました。
 みすてる!という案もでました。
 一応、目的地まで行く事になり、当所の予定地に到着。
 先頭を走ってた奴も当たり前のように先について待ってました。
「おまえらなにやってたんだよ!」と言い放つので
「途中、旅の女の人でも乗っけたか?」と聞くと、
 もちろん答えはNO!
 でも後ろの3人には腕をしっかり腰に回してしがみついてる(2人乗りの基本姿勢)女性を見たのです。
 もちろん私も例外なく。
 そのあとは「なにか、やばいんじゃねえか」と一人がつぶやき
 結局その日はその町で泊まり、次の日バスで帰ってきました。
 バイクは三日間旅先のバイク屋さんに預かってもらい、
 後日、引き取りに行きました。
 バイク屋のおっちゃん曰く、
「だれか、怪我した奴シートに乗せたんか?」
 見るとシートの中のスポンジが・・・・真っ赤・・・


第八十三話  語り手: ももも
 私が塾に行くためにいつもの道を歩いていました。
 しばらく歩いていると白いあるものがありました。
 しかも、よく見ると少しづつですが動いていました。
 その道を通らないといけないので、そのついでに見ようと思いました。
 そして、良く見たら・・
 どでかい白いイモムシだ!
 と、そのときは、すごくびびりました。
 しかし、良く見たら・・・・
 白くて、でかいビニール袋or発泡スチロールだったのです!
 なんて人さわがせだったんだろう・・・
 そして、動いていた理由は・・
 「風」のせいでした。


第八十四話  自殺の名所で釣りシリーズ 第二段語り手: アリア
 Aさん(仮)に続き、Bさん(仮)もお馴染み(?)「東尋坊」で釣りをしていました。
 すると、何が大物が釣れたのです。
 Bさんはその時、ココが自殺の名所だという事を思いだし、「まさか・・・」と思いながら引き上げてみました。
 しかし、残念ながら(?)それはただの魚でした・・・でも。
 さすが東尋坊。よく見ると「ただの魚」ではなかったのです。
 その魚は、大きさが人間の大人くらい(1.5メートル前後)あったのです!
 しかも、そのままでは持ち帰れないのでさばいてみると・・・。
 胃袋には人間の髪の毛のようなモノがたっぷりと入っていました!
 Bさんはその魚を即、海に投げ捨てました。
 その後、近くにいた地元のおばさんに、その事を話してみました。
 すると、おばさんはこう言いました。
「ここは水死体がよく浮いてるから、その魚は死体を食べて大きくなったんだろうねえ。髪の毛もきっとそのせいだよ。よくある事さ。」
 そしてBさんは、もう絶対にココでは釣りをしないと心に誓うのでした・・・。


第八十五話  悪夢語り手: 綾架るきあ
 友達の妹が怖い夢を見たそうです。
 その夢の内容とは・・・
 ただ何をするでもなく、じ〜っと見つめられたそうです。・・・・・・・・・申公豹に・・・・・・。
 翌朝、彼女は非常に怯えていたそうです・・・。


第八十六話  みちのくの・・・語り手: 葵楓扇
 ある夜、とある女の子は、お母さんと一緒に散歩に出かけました。
 すると、突然車が飛び込んできました。
 お母さんは車にひかれて、倒れてしまいました。
 騒ぎを聞きつけてか、じきに救急車がやってきました。
 お母さんは救急車に乗せられました。
 救急隊員の一人が、ずっと立っていた女の子に言いました。
「もう一人乗れますよ」
 けれど、女の子は救急車に乗らないで家に帰りました。
 後日、彼女は姉と一緒に、入院中の母の服などを買いにデパートへと行きました。
 女の子がふと階段に近づくと、上に誰か立っていました。
 あの救急隊員でした。
 その人は、また彼女に言いました。
「もう一人乗れますよ」
 彼女は、
「今姉と買い物中だから、結構です」
 と言いました。
 すると、彼女は階段から落ちていってしまいました。
 それと同時で、病院では彼女の母が亡くなったそうです。


第八十七話  語り手: すぽっと
 仕事でとある家に訪問にいきました。
 その家にはおじいさんとおばあさんとその娘さんが住んでいて、訪問の目的はおばあさんの様子を見にゆくことでした。
 その家に上がる際にふと隣の家の壁を見ると不自然な線が3本・・・。
 おばあさんの様子が聞きたいのにおじいさんはしきりに隣の家と境界のことでもめていると話していました。
 数週間後、また様子を見にゆくと隣の家の壁の不自然な線が5本に増えていました・・・・。
 そればかりか雨が全然降っていないのに壁の一部が濡れているんです。
 後日、人づてに聞いた話だとあの不自然な線と壁が濡れていたのは腹を立てたおじいさんの仕業だったそうです。
 あの壁の傷は包丁で刺したあとで、濡れたあとは灯油をかけたあとでした。
 火をつけることを思い立たなくてほんとによかったとその人は話していました。
 平穏な日常いつ事件が起こってもおかしくないことを実感できた出来事でした。


第八十八話  語り手: ももも
 それは、つい最近のことでした。
 夏休みも、そろそろ終わる頃でした。
 用事があったので、友達に電話をかけていました。
 話の論点がどんどんずれていき(オイ!)盛り上がっていたとき、
 私のドアが、ゆーっくり開きました。
 わたしが、「なんだー?人が電話しているのにー」と、思いながらドアを見ると、
 白い物体がわたしの目の前にいたのです!!(前も、白かったよな・・・)
 おもわず「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁ・・・ぁぁ」と叫びました。
 ・・・しばらくして、顔を上げると、なんと!そこにはっっ!!
 白いTシャツを着た私の妹が、お母さんから預かった私の成績表を持って立っていました。
 私の叫び声に驚いてはおらず、成績表を渡してとっとかえっていきました。(追い出した。)
 電話ではなしていた友達に私の叫び声が聞こえたか・と聞くと、
「ゴメン。聞いてなかった。」と、あっさり返されました。(なんか、悲しかったです。)
 ちなみに、この話は、事実であり、8月31日のことで、弁論大会の、作文のないようを聞くためのものです。
 この後、2人の人にも電話して「作文書いた?締め切り明日だよ?」と聞くと
 1人は、「そんなのあったっけ?」と聞き返され、
 1人は、「原稿用紙無いから、書いてない。」と、言われ
 最初に電話していた人は、
「私がそんなの書くわけ無いじゃん。私が締め切り守る人に見える?」と、言われたので、
「ううん。見えない。」と、言うと「でしょ?」と言われました。
「私も書いてないんだから、誰か一人くらい作文書いててくれよっ!!」
 と、マジで思いました。


第八十九話  この恨み晴らさでおくべきか語り手: 葵楓扇
 私は、とあるパソコン部に所属しています。まぁ、本当の名前は科学部ですが。
 今年、まぁ色々あって、私が次期部長にされたりしましたが・・・・・・
 これは、去年の出来事です・・・・・・
 うちの学校には、第一学習室という部屋と、パソコン室という部屋、二種類の部屋にパソコンがあります。(一応職員室にもありますが、一般生徒はもちろん使えません)
 パソコン室は技術の授業に使用されていて、かなり新しいパソコンがあります。
 第一学習室には凄く古いパソコン(PC)があり、普段科学部はこのパソコンを使っています。
 この古いパソコンは、それ単体だけでは文字を打つことも絵を描くことも出来ません。
 このパソコンにはフロッピーを入れる穴(スロットル?)が二つあり、上の方に『キューブ』というフロッピーを入れて使います。
 『キューブ』は、文字を打ったり絵を描いたり、表計算が出来るプログラムが組み込まれているんです。
 一応、この『キューブ』に物を保存してはいけない、というのが部内の暗黙のルールなんです(笑)
 だいたい、フロッピーに物を保存する場合、下の穴に入れなければいけないんです。
 けれどある日、誰かがパソコンをいじっていると、普段は『何も保存されていません』と出るはずの所に、何か一つ保存されているんです。
 下の穴には何も入っていません。ただ、上に『キューブ』が入っているだけ。
「一体何が入ってるんだろ?」と、みんなでそのデータを呼び出しました。
 すると、画面一杯に出てくる文字、文字、文字!
 画面一杯に、『コノウラミハラサデオクベキカ』と出てきたんです。
 もう、何個も何個もある『コノウラミハラサデオクベキカ』。さすがに数えませんでしたが。
 私たちはしばらくボー然としていました。
 しかし、至る結論はただ一つ。「消そう。もうどーでも良いから」
 『ファイルの削除』を選び、そのデータを選ぶ・・・このデータの最終更新日は、97年。明らかに、私たちの 先輩が書いた物です。
 しかも、一番最後、『このプログラムを削除して良いですか?』のYESを押したのは私でした(笑)
 こうして、『コノウラミハラサデオクベキカ』事件は無事終了しました・・・


第九十話  ある日の残業の理由語り手: すぽっと
 先週のことです。その日は勤め先の保健センターで基本健診がありました。
 軒並みお客が掃け、一息ついていたところで窓口で何もいわずにジーとこちらを見ているおばさんを発見。
 営業スマイル(笑)で「どうしましたか?」と話しかけても返事なし。
 笑顔を張り付けたまま1分ほど経過・・・ようやくぼそぼそおばさんがしゃべる。
 聞き取れないほどの小声だったので何回も聞き直しているとどうやら車のエンジンがかからなくなったらしい。
 とりあえず様子を見るということで係長と一緒にその人の車へ。
 渡されるまま鍵をさしてまわそうとするが全然うんとも寸ともいわなく、ロックがかかったのかと思ってハンドルを動かしても効果なし。
 格闘すること10分あまり・・・
 結局業者を呼ぶということで話がまとまり、車をいじっていた係長が何気なく一緒にぶら下がっていた違う鍵をさし込みまわすとしっかりエンジンがかかりました。
 ただ単にその人が鍵を間違えていただけでした(笑)
 おかげでその日は係長と仲良く残業していきました(しくしく)


第九十一話  父、二人語り手: 葵楓扇
 あるところに、とある少女が住んでいた。
 すると、「ただいまー」と言って、仕事姿の父が帰ってきた。
「おかえりなさい」と彼女は言って、父が二階へと上がっていくのを見た。
 その時、ふと思い出したのだ。
 今日は日曜日で、父の仕事は休み。今日の父は、一日中家に居た、というコトを・・・・・・


第九十二話  さっちゃん語り手: 葵楓扇
 みなさん、さっちゃんの歌は知ってますよね?
 ♪さっちゃんはね、ホントはさちこ(だっけ?)って言うんだよ♪という歌を・・・・・・
 あの歌の2番を、皆さんは知っていますか?
 さっちゃんはバナナが好きなんです。
 けれど、小さいから、半分しか食べられないそうです。
 この歌を、寝る前に歌ってみましょう。
 この歌を寝る前に歌うと・・・・・・
 夢にさっちゃんが出てきて、貴方は皮を剥がれて、半分だけ食べられちゃうそうです。


第九十三話  語り手: つかんぽぽ
 海水浴に行ったとき、ボートで遊んでいて転覆。
 パニクっておぼれている(より正確には沈んでた)私を、誰かが海面に引き上げてくれたのだが、顔を出した時、辺りには誰もいなかった・・・・。
 あれは一体誰だったのだろう・・・・。


第九十四話  語り手: つかんぽぽ
 朝、目覚まし代わりにかけていたCDラジカセから、かけていたCDが止まったとたんお経が聞こえて
 しかも複数の声で、木魚の音付き・・・・。
 慌てて電源を押したが切れてくれない・・・・
 コンセントから抜いても、数十秒間、それは鳴り続けていました。あのCDはその日以来、怖くて二度と聞けない・・・・。
 ラジカセの方は使ってないです。


第九十五話  語り手: つかんぽぽ
 まだ私が小さかった頃、珍しくもお坊さんがタクハツで回ってきたのだが
 おばあちゃんがお米を取りに行っている間に、そのお坊さんは私の目の前でスーっと消えてしまった・・・・。
 おかげで、その後しばらくの間、修行を積んだお坊さんは、消えたりすることも可能なんだと本気で信じていました。


第九十六話  語り手: ももも
 8月31日・・・どこからともなくうめき声がする・・・・
 そのうめき声の正体とは・・・・・
 夏休みの課題が終わらない私のうめき声だったりする・・・in私の部屋


第九十七話  語り手: ももも
 塾の帰りのことでした・・・
 友達の家に、自転車を止めているので、そこまで友達と喋りながら行きました。
 そこで、さあ帰ろう・・と、思ったとき
「うわっ」と、友達が言ったので「どーしたの?」と聞くと、
「なんか、今赤いものが飛んでいった・・・」と言ったのです。
「てんとう虫かなんかじゃ?」と聞くと、「ちがうよ。もっとでかかったもん。」
 と、いったのです。・・・・いったいなんだったんでしょう?いまだに、正体は、分かりません。


第九十八話  過ぎし日の子供達語り手: 葵楓扇
 とある外国、とある街・・・そんなところに、とある外国人の、建築関係で働いている男Tが居ました。
 ある日Tは、とある古い学校を取り壊す、という仕事に携わりました。
 その学校は、昔なにやら事件があって、廃校になったとか・・・・・・
 数日後Tは、相棒のKと一緒にその学校へ行ってみました。
 その学校はとても白く、まるで何かを隠すかのように塗られていました。
 こんなに綺麗な学校を壊すのに少し気が引けつつ、TとKは設計図を広げ、どうするか考え出しました。
 とりあえず、実際に壊すのは自分たちではなくクレーンやら専門的な人たち。自分たちは何処からどう壊すか考える役。
 とりあえず中に入ってみよう、と言うことになり、TとKは校舎内へ入っていきました。
 設計図はあまり詳しくなく、どこからどう壊せばいいか、実際に見て回ることになりました。
 TとKは一時別れ、別々に校舎内を見て歩くことになりました。
 校舎内は本当に何もなく、白くてとても綺麗なところでした。
 途中、Tはトイレに入りました。すると、まだ水道が使える。
 トイレの中はまだ実際に使われていた頃と全く変わらぬ様子。Tはちょっと手を洗いました。
 すると、背後に気配・・・・・・
 ちょっと頭を上げると、すぐ其処には当たり前の鏡・・・其処に映る、一人の子供。
「おいおい坊主。ここは危険だぞ、よそで遊びな」
 そう言って、Tは後ろを振り向きました。
 其処には誰も居ない。
 人に見つかったから逃げ出したのかな? とTは思い、再び校舎内の探索を始めました。?
 しばらくうろちょろしていると、背後からくすくすと子供の笑い声・・・・・・
 さっきの子供、まだ居たのか・・・そう思い、注意しようと後ろを振り向くと・・・・・・
 其処には誰も居ない。
 大人をからかいやがって・・・見つけたら説教してやる。
 どこかに隠れていると思ったTは、少し怒りつつ、再び辺りをうろちょろ。
 しばらくして、一つの教室に入りました。机も椅子も棚なく、ガランとした所。
 すると、隣の教室から・・・痛々しげな、子供の泣き声。
 もしかしたらさっきの子供が、何か事故に・・・!?
 Tは慌てて、その教室から飛び出て、声が聞こえた教室へ。
 其処には誰も居ない。
 もしかしたらもう一つ二つ隣かも、と近くの教室をほとんど見て回ったけれど、子供は居ない。
 その教室から一歩出ると・・・扉が鎖で封じられた、一つの教室。
 其処の扉だけ、何故か傷だらけ・・・刃物で切られた痕。
 ふと、耳を澄ますと・・・其処から、泣き声。
 その教室には、足下に小さな小窓。しかも、開いている。
 もしかして、中から出られなくなったのでは・・・・・・とTは思い、万が一の時や印を付ける時用に持ってきていたやすりで、鎖を壊しました。
 扉を開けようとしたら、誰かに殴られたのか、溝から少しずれていて・・・動かない。
 ガタガタと、かなり無理をして扉を開けると・・・・・・
 中は、机も椅子も棚もそのままで・・・・・・乾いたような茶色・・・血の色。
 辺り一面、本当に一面、血の色だらけでした。
 辺りには、刃物で切ったような痕と、殴ったような痕、それを爪を突き立てた痕・・・・・・
 コレは一体どういうことか、建築会社の上層部に聞こうと思い、Tが戻ろうと後ろを向いた直後・・・・・・
 再び、背後から・・・沢山のしくしくという泣き声、たった一つの笑い声・・・・・・
 冷静沈着と言われてきたTもさすがに慌てて、校舎から駆け出てきました。
 すると、Kも泣き声や笑い声を聞いたとか・・・・・・
 TとKはその後、何処をどうするなど考えず、ただあの紅い部屋から壊すように言いました。
 その後、Tはこの学校の関係者から、この学校で起こった真実を聞き出しました。
 この学校の生徒だった、とある知能の障害児が起こした、そのクラスの生徒全員の殺人事件、という話を・・・・・・


第九十九話  語り手: ももも
 今日の夜(っつーか、さっき)のことです。
 明日、練習試合なので、コンビニに朝ご飯を買いに行きました。
 いつものように行って帰ってくる時、私は足を止めました。
「にゃーあ」
 と、聞こえました。
「あ、いつもの猫かなー?」と、思い周りを見ても・・・
    しーん。
 どこにも居ませんでした。
「いないのかー?」と、思って家に、戻ろう。と、そのとき・・
   「にゃーあ」
 やっぱりどこからともなく、聞こえます。
 でも、どこにも居ません。
 さあ。どこから聞こえたのでしょう・・・




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