◆−オリジナル投稿についてのご挨拶−来生 翼 (2001/9/6 13:15:39) No.7265
 ┣蒼天の守護者 第零話−来生 翼 (2001/9/6 13:17:37) No.7266
 ┣蒼天の守護者 第壱話−来生 翼 (2001/9/6 13:32:21) No.7268
 ┃┣怪しげな薬売ってそうです、パパりん。−久遠安宿 (2001/9/6 17:56:16) No.7270
 ┃┃┗うふふうふふと笑いつつ(笑)−来生 翼 (2001/9/8 14:11:36) No.7284
 ┃┣またやったのか、親父(笑)−九条みすず (2001/9/7 10:33:55) No.7275
 ┃┃┗やったらしいですよ(爆)−来生 翼 (2001/9/8 14:17:41) No.7285
 ┃┗某国の王子さんがっ!? (←そっちかい)−むくぅ (2001/9/7 13:49:50) No.7276
 ┃ ┗今回は刑事もどきらしいですよ(他人事)−来生 翼 (2001/9/8 14:29:45) No.7286
 ┣蒼天の守護者 第弐話−来生 翼 (2001/9/8 14:03:51) No.7283
 ┃┣悪魔パパりん(汗)−むくぅ (2001/9/8 20:53:57) No.7291
 ┃┃┗天使クーちゃん?(待て)−来生 翼 (2001/9/11 18:25:05) No.7320
 ┃┣まず題名によろめきましたv−ミテイ (2001/9/8 21:52:27) No.7292
 ┃┃┗最近貧血でよろめいてます(爆死)−ネンネコ (2001/9/11 18:26:33) No.7321
 ┃┣すみません。惚れました(////)−久遠安宿 (2001/9/10 11:39:06) No.7308
 ┃┃┗あなたは?人目の被害者です。−来生 翼 (2001/9/11 18:27:54) No.7322
 ┃┗おねえさん、おねえさんv−アッシー。(あしよし代理(笑)) (2001/9/12 12:49:24) No.7327
 ┃ ┗なぜなにねんねこ(パクリ)−ねんねこねーさんとうさぎもどき。 (2001/9/14 22:00:18) No.7340
 ┃  ┗なぜなにあしよし(さらにパクリ)−アッシー(あしよし代理(笑)) (2001/9/17 12:10:57) No.7351
 ┃   ┗うさぎとたぬきのなぜなに石っころ(はい?)−ねんねこ (2001/9/25 20:19:03) No.7394
 ┣キミが生きている、ただそれだけで(謎)−葵楓 扇 (2001/9/10 21:35:11) No.7311
 ┃┗アナタが微笑ってくれるから(さらに謎)−来生 翼 (2001/9/11 18:29:44) No.7323
 ┗蒼天の守護者 第参話−来生 翼 (2001/9/14 21:58:49) No.7339
  ┣乙女心が私を揺らすの。−九条みすず (2001/9/16 10:20:36) No.7345
  ┃┗恋焦がれて歳ばれて……それでもやっぱり好きなのよ♪−ねんねこ (2001/9/25 20:20:30) No.7395
  ┣某国王子に目が行きます(汗)−むくぅ (2001/9/16 20:28:53) No.7350
  ┃┗私はやっぱりうさぎさんとたぬきさんに……(待て)−ねんねこ (2001/9/25 20:22:29) No.7396
  ┣アルビノ・・・訳すと白子っ!?(爆)−安井/あしよし (2001/9/20 10:22:46) No.7363
  ┃┗今日からセルジュは白子くんです。(決定事項)−ねんねこ (2001/9/25 20:23:45) No.7397
  ┗やっとレスです〜−召喚士のりぃ(爆) (2001/9/21 00:17:50) No.7367
   ┗やっとレス返し……でし(滝汗)−召喚術士見習い・ねんねこ (2001/9/25 20:25:24) No.7398


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7265オリジナル投稿についてのご挨拶来生 翼 2001/9/6 13:15:39


 こんにちは。来生(きすぎ)翼と申します。
 はじめまして―――ではないです。別のHNでみょーなスレパロを殴り書きしてたりします。別にスレの話が詰まったからこっちを投稿というわけでは決して無いです。ええ、決して(滝汗)ツリーがびみょーなところにあるので蹴り落としたいとかも思ってません。絶対にっ!
 ……いや、それはともかく、完全オリジナルという事でオフラインの時からなんとなく使っていたような使っていなかったような(どっちだ)PNを引っ張り出してきました。
 ……とか言いつつ、メールアドレスもHPのURLもひた隠ししても話を読むと正体バレバレなのがなんとも物悲しいというか……キャラの使いまわしやめようよ自分……(−−)


 ―――と,独り言はともかく。
 今回は完全オリジナルストーリーです。今までも何度か書こうと試みてたのですが、いつのまにかキメラの青年がにこやかに登場して、にょほほ親父がうさぎをつれ,女ったらしが伸ばし棒で鉄拳制裁で幕を閉じるというかなり笑えない(本気で笑えない)話になってました(汗)
 最近になってやっとひょろりひょろりと書き始められたので投稿させていただくまでに至りました。
 オリジナルという事で読んでもらえるかどうかかなり不安と緊張が入り混じっているのですが、いつも以上に力入れて書いてるので一言でも感想いただければ幸いです。




 最後に、オリジナルを再び書こうと決意するきっかけを作ってくださった桐生あきや嬢にこの場を借りてお礼申し上げます。
 それでは、結局シリーズになった『蒼天の守護者』、お付き合いいただければ幸いです。
 来生 翼でした。


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7266蒼天の守護者 第零話来生 翼 2001/9/6 13:17:37
記事番号7265へのコメント



 天空に浮かぶ島があった。


 地下に根を張り、天空に浮かぶ島をも貫く大木があった。


 島の周囲は黒い壁に囲まれていた。
 周囲を渦巻く雷雲から守るように。
 そして―――外部からのあらゆる存在の侵入を拒むように。


 大木は島の中心を貫き、枝を広げた。
 島を見守るように。
 そして―――世界を監視するように。


 天空の城、天上の楽園―――はるか高い空の上に浮かぶ島を形容する言葉はいくつもあった。
 その中で、人々は島をこう呼んでいた。
 城塞都市。
 城塞都市アースガルズ、と。


 知識の大木、存在の木―――島を貫き世界を見下ろす大木を形容する言葉はいくつもあった。
 その中で、人々は大木をこう呼んでいた。
 世界樹。
 世界樹ユグドラシルと―――








     蒼天の守護者・プロローグ









 ―――人ヲ、殺シタ。

 地面に倒れた人間が月明かりに照らし出される―――自分が殺した人間が。
 生臭い血の匂いが鼻につく。その匂いに顔を顰めながらも“彼”は事切れた男の懐に手を入れた。“この男”なら持っているはずだ。自分の求めるものを。

 ―――人ヲ、殺シテシマッタ。

 罪悪感は、あった。だが、それ以上に“彼”は必死だった。
 男の懐には自分の求めるものがないとわかって、“彼”は今度はズボンのポケットを探した―――だが、男のありとあらゆる場所を探しても、自分の求めるものはなかった。
 その事実に“彼”は愕然とした。

 ―――人ヲ、殺シタ。人ヲ、殺シテシマッタ。

 自分のために。そして―――家族のために。
 だが。
(畜生っ!)
 この男ならば持っていると思ったのに。持っていると思ったから殺したのに。
 持っていないのならば、この男を殺したのは無意味だ。
 心中で罵り、地面を強く踏み鳴らす。
 罵ったのは、目的のものを持っていなかったこの男にか、それとも―――
 目的のものがないのならば、いつまでもここに踏みとどまっていくのは危険だ。“彼”はあたりに人がいないことを確認すると、そのままその場を立ち去った。



―――人ヲ、殺シタ。人ヲ、殺シテシマッタ。マタ、人ヲ殺シテシマッタ―――







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7268蒼天の守護者 第壱話来生 翼 2001/9/6 13:32:21
記事番号7265へのコメント



 通りで人が死んでいる。
 そんな通報を治安維持隊が受けたのは、太陽が昇り始めて間もなくのことだった。
「まったく冗談じゃないよ……」
 朝一番で叩き起こされたため、不機嫌極まりないといった口調でアリータは呟いた。生あくびを噛み殺していると、隣に自分の相棒であるリオンがやって来る。
「……やられたね」
「ええ、これで3度」
 リオンが淡々と言葉を返してくる。こちらはもともと朝が早いため、まったく機嫌が悪くはなかった―――とはいっても、生まれつきの仏頂面のせいで常に不機嫌そうに見えるのだが。
「被害者はウォーゼル=テイナー、48歳。死亡推定時刻は深夜2時から3時の間。手口は今までと同じく紋章術によるものですね」
 近くにいた同僚から得た情報をリオンは正確にアリータに伝える。その言葉にアリータは顔を顰めた。
「テイナー? あのテイナー家の人間?」
 テイナー家といえば、街でも有数の商家である。所有する財産はもはや当主すらもわからないというほどあると言われているほど。その名前はこの街は愚か、城塞都市アースガルズ全体に知られている。
「長男だそうです」
「なんで真夜中にこんな薄着で……」
 現場検証もほぼ終わり、ウォーゼルの死体がシートにくるまれて搬送されるのを見送りながらアリータは呟いた。
 アースガルズは一年中肌寒い―――昼間は太陽の光があるためにそれほど寒さを感じることはないが、太陽が沈んだ後の夜の冷え込みは殺されたウォーゼルのように薄着で過ごすのには少しばかり辛い。
「ウォーゼルには、夢遊病の気があったようで……おそらく、街をさまよっている時に殺されたのでしょう」
「ベッドにくくりつけときゃ良かったんだ」
 冗談ではなく本気で言ったアリータにリオンは珍しく失笑しながら最後に言葉を付け加えた。
「ああ、それから―――」
「なに?」
「盗まれたものはないようです―――もっとも、夢遊病でふらふらしてたのでは、盗まれるようなものも所持していなかったのですが」
 リオンの言葉にアリータは右手の親指の爪をかんだ。彼の悪い癖である。
「物盗りか、怨恨かわからないってところか」
 盗まれてもおかしくないような物を所持していて、それでも盗まれなかったのであれば殺害動機は怨恨に絞れるだろうが、盗まれてもおかしくないようなものを所持していなかった場合には、物盗りと怨恨の両方から捜査していかねばならない。物盗りのつもりで殺して、盗るものがなくそのまま逃走、ということだってありうるからだ。
「ま、とりあえずは被害者の交友関係と目撃者がいなかったどうか、聞き込みだぁね」
 ようやく目が覚めてきたらしい治安維持官アリータの言葉にリオンは首を縦に振った。




     蒼天の守護者・第壱話




 ―――城塞都市アースガルズ首都イザヴォッル。


「冗談(バカ)抜かすなっ!」
 イザヴォッルの郊外―――世界樹ユグドラシルを囲む森≪妖精たちの住処(アールヴ・ヘイム)≫に程近い屋敷の一室。
 部屋中に響き渡った罵声に、だが、それを浴びた相手は傷ついた表情をするわけでもなく、怒鳴り返すわけでもなく。笑うわけでも泣くわけでもなく、ただのんびりと自分に注がれた紅茶を口に含むだけだった。
 まるで反応を見せない相手に皿に腹を立てたのか、男は額に浮かんだ青筋を少しばかり増やして、向かい合う相手との間にあるテーブルに握り締めたこぶしを力いっぱい叩きつけた。
 がちゃん、と不快な音が響く。
 男のために用意されたティーカップがテーブルに与えられた震動で揺れたのだ。その横に置いてあったガラスの小瓶も先の震動のせいで倒れていた―――幸い、きつく栓をしていたせいか中に入っていた透明な液体は零れ出すことなく無事であったが。
「たかが媚薬程度で500万ティースだと!? 寝言と冗談は寝てから言え!」
「ちゃんと起きてますよ。僕は真面目に交渉してるんです、ダラスさん」
 ようやく反応を見せた相手の口から出た言葉は実にそっけない言葉だった。
「最初に言ったはずでしょう―――『僕の作る薬は破格の値ですよ』と。あなたはそれを理解して、その上で僕に依頼をされた―――違いますか?」
「常識破りにもほどがある!」
 依頼人―――ダラスといったか―――に睨みつけられて、薬師は小さく嘆息してみせた。
 500万ティースといえば、少なくとも5年は遊んで暮らしていける金額である。小額ではないが、そんなに目くじら立てて怒るほどの値でもない―――と思う―――いや、思いたいと言った方がいいか。
「この薬はですね、特別のものなのです」
 薬師は、目を細めてちらりと依頼人を見た。
「50年に1度、それもたった1時間しか咲かないといわれる“アルメティス”の花の蜜を利用していましてね。この蜜の効果は同じ作用を持つどんな物にも及ばないと言われています」
 薬師の言葉にダラスはちらりと倒れたガラス瓶に視線を向けた。その様子を視界に入れて、気を抜けばこぼれてしまいそうな笑みをなんとか堪え、薬師は軽く首を振って諦めの表情を浮かべてみせた。
「しかし……そうですね。500万ティースは少しばかり高額かもしれません。ですが、これ以上の値でも引き取っていただける方はたくさんいらっしゃいますから―――」
 言いながら、腰を掛けていたソファから立ちあがり、ダラスが凝視していたガラスの小瓶に手を伸ばす。右手の細く綺麗な人差し指と親指で倒れた小瓶をつまむように拾い上げ、
「この話はなかったことにして、これは別の方にお譲りしたいと―――」
 ダラスの視界からそれを取り上げようとした瞬間。
「ちょ、ちょっと待て!」
 慌てたダラスの言葉に薬師はきょとんとした顔を向けた。右手に媚薬を持ったまま、首を傾げてみせる。
「なんでしょう?」
 問われて、ダラスは部屋のあちこちに視線を泳がせながら小さく言葉を紡いでくる。
「いや……その……だな。その薬、500万ティースで買わせてもらおう」
 滅多に咲かない花の蜜を使い、しかも絶大な効果を発揮する。そして、その薬を自分が突きつけられた値以上でも買う人間がいる―――そんな事を言われれば、買わないわけにはいかない。自分の手で最大のチャンスを握り潰すようなものだから。
 とはいえ、先程まで『高額だ』『冗談を言うな』などと騒いでいた手前、言い出しづらいのだろう―――大の男がなんとも情けなく小さな声で呟くダラスに、薬師はにっこりと微笑んだ。
「それは良かった。お買い上げありがとうございます」
 先程までの静かな口調とは打って変わって明るい口調。
「それでは500万ティース。即時現金支払いですのでよろしくv」
 やけに明るい薬師の声に思わずダラスは半眼になってうめくような声を出す。
「おい……本当に効くんだろうな」
「そこのところはご安心ください」
 笑みを浮かべながら左手の人差し指を立てて、自信に満ちた返答をする。
「僕の作る薬に失敗作などございません。即効性でちゃんとしっかり効きますよ。
 そうすれば、あとはあなたの腕次第。残念ながら薬以外のことでは僕はお役に立てません」
「…………」
 胡散臭いとは思う。
 見た目20代後半の好青年風の男。
 同世代、同性の平均より少しばかり高い身長に少しばかり痩せている―――だが決して痩せ過ぎではない―――細い身体。漆黒の髪は耳の下あたりで切り揃えられ、白っぽい肌に宝石のように輝く翠色の綺麗な瞳。
 薬師と言うよりも“金持ちの家の坊ちゃん”と言った方が納得する風貌である―――もっとも、薬師と言えば深い森の中の一軒家で黒いマントを羽織り、不気味な笑みを年がら年中浮かべている老人と言う自分の偏見も、目の前にいる薬師が薬師に見えない原因の1つにはなっているだろうが。
 とはいえ―――人は見かけによらない、という。この男の薬師としての才能はイザヴォッルでも有名なのだ。こういった“裏取引”での腕の方は当然ながら噂を耳にしないが―――そんな噂が流れようものならすぐに治安維持官に逮捕されかねない―――本来(おもて)の腕が立つということは必然的に秘密(うら)の方も腕が立つと言うことだろう―――どちらも同じ“薬”の一種なのだから。
 なんにしても1つだけ言えることは、いまさらここで疑っていてもどうにもならない、ということか。
 500万ティースの高い買い物―――だが、高すぎる買い物ではない。自分の財産は全額でこれの幾十倍もあるのだから。
 ここでこの男を疑って買わなかったらのちのち後悔することになるかもしれない―――ならば少し高い買い物でも買った方が良いのだろう。
「―――わかった」
 頭の中だけの考え事を自己完結するようにダラスは声を上げて、懐から小切手とペンを取り出す。薬師の言い値を小切手に記入し、それをテーブルの上に置いてから薬師の目の前まで持っていく。
「これでいいか?」
「ええ。もちろん」
 にっこりと微笑みながら薬師。彼もまた手にしていたガラスの小瓶をテーブルの上に置いてから、ダラスの方へと持っていく。それを受け取り、懐にしまいながらダラスは立ち上がった。
「取引成立だ」
「ええ―――ああ、玄関までお送りしましょうか?」
 部屋を出ていこうとしたダラスに薬師が声を掛ける。背中からその言葉を受けて、彼は背中越しに振り返った。
「いや、いい。また世話になった時はよろしく頼む」
「―――幸運を祈ってますよ」
 薬師のその言葉を聞きながら、ダラスは廊下に出て扉を閉めた。


「―――『本当に効くのか』……か」
 誰もいなくなった部屋。
 閉まった扉をぼんやりと見つめ、薬師は首の後ろに手を回し、息を吐く。
 男の置いていった小切手を胸ポケットに収め、近くのソファに向かう。
「ええ。ちゃんと効きますとも」
 ソファに深く腰を掛け、背もたれに背中を預けながら薬師―――ウィルフレッド=ヴァレンタインは口元に薄笑いを浮かべた。
「―――とりあえずは、ね」





「―――つーわけで、だ」
 持ち運び式の黒板に貼りつけられた地図をポインターで差しながら自分と向かい合わせに座っている数名の学生に目を向ける男は―――簡潔に言えば美形だった。
 腰のあたりまである長い漆黒の髪。掛けた眼鏡の奥にあるのは宝石のように輝く翠色の瞳。少しばかり童顔だが、人懐っこい顔、と言ってしまえば欠点(ウィーク・ポイント)は魅力(チャーム・ポイント)へと逆転する。
 年の頃から20歳を少しばかり過ぎたと言う感じで、週に1度、自宅でひらく小さな勉強会には、彼の授業ではなく彼目当てに参加する女生徒の数も少なくはない。
 今日もやはり女生徒の多い中で男は授業をこなしていた。
「16年にも及んだヴィーグリーズの戦いは一時休戦と言う形で幕を閉じたわけだ。
 まあ一時休戦と言うよりは相打ちといった方が正しいか―――この戦いによる被害が双方大きすぎて、今は睨み合いという形になってるのはまあお前らも知ってんだろ」
「クラヴィスせんせー!」
 男の説明が一段落したところで女生徒の一人から声が上がる。男―――クラヴィス=ヴァレンタインがそちらを見やると、女生徒は甲高い声で言ってくる。
「眼鏡。似合ってます!」
「そりゃどーも」
 視界を少しばかり遮る邪魔な前髪を無造作にかきあげて、口元に笑みを浮かべてみせる。そうするとなぜか女生徒たちが喜ぶのだ。騒ぐ女生徒たちを無視して、クラヴィスは他の生徒の方に目を向けて尋ねる。
「で? 他に質問は?」
 あがらないところを見るととりあえずは理解したようだ―――と言うより、歴史で疑問が湧いてくることなど滅多にないか。学生たちにとって、歴史など暗記教科の1つでしかない場合も多々ある。どういう思惑があって、戦いが起こったか、などと想像すれば歴史も楽しい教科なのだが、そこまで考えるほど彼らとて暇ではないだろう。なにしろ、彼らが習うべき教科は歴史だけではないのだから。

 りんごーんりんごーん。

「んを?」
 街の教会の鐘の音を耳にして、クラヴィスが窓を見やった。空はすっかり夕暮れ色に染まっている。5時に鳴る教会の鐘が授業の終わりの合図である。
「んだば、今日はここまで。お疲れさん。つーことで解散。寄り道しないでさっさと帰れよ」
 クラヴィスのその言葉を聞きながら生徒たちもゆっくりと帰る準備をし始める―――早い生徒は教会の鐘が鳴った時点で素早く帰る用意を済ませていたりするが。
 生徒たちが帰り始める中、部屋に入ってくる少年に気づいて、クラヴィスは声を上げた。
「よぉ、エミィ。帰ってたのか」
「ただいま」
 黒板に張りつけた地図を外すクラヴィスを眺めつつ、エミィと呼ばれた少年は小さく嘆息してみせた。
「まだやってたの。小遣い稼ぎ」
「ひどい言い草だな」
 途中挨拶をしてくる生徒に軽く手を上げながらクラヴィスはわずかに顔を顰めた。
「自分だってほんの数ヶ月前までオレ(ひと)の世話になってた身分だろ、エミリオ」
「その分、ぼくのお小遣いしっかり持っていったじゃんか」
「当たり前だろ。いくらお前がオレのたった1人のくそ生意気なかわいー弟でもそのあたりはしっかりしておかないと」
「……普通は無償で勉強教えてくれるでしょ」
「ばかだなぁ。オレに『普通』を求めちゃいかんぞv」
「あっさり言わないでよっ! そんなみょーに物悲しくなるよーなことっ!」
 ウインクなぞしつつ、にこやかに言ってくる兄にエミリオは声を上げた。
 春に学生を卒業したエミリオは同年代の平均身長よりも少しばかり低いことと、兄と同じく少しばかり童顔であるせいで実際年齢より下に見られがちだったが、今年、17歳になる少年だった。
 漆黒の髪に母親によく似た縹(はなだ)色の瞳で、学生時代もかなりもてていたと風の噂でクラヴィスも聞いたことがあった。エミリオは『うるさい女の子は嫌い』と異性の同級生に興味を持たず、本や伝説の中に登場する妖精や女神に憧れていたが。
 エミリオはケタケタと笑い続けるクラヴィスをびし、と指差して言葉を続けた。
「だいたいっ! 小遣い稼ぎなんてもっともな理由つけて、個人塾なんてするなんて、本当は女の子漁りでもしてるんでしょっ!? クー!」
 クラヴィスは家族の間では“女好き”で通っていた。が、本人もそれを会えて否定しようとはしていなかった。男として女を好きになることは別に悪いことではないし、自然の摂理であるから、というのがクラヴィスが女好きを否定しない大きな理由らしい―――その“女好き”のクラヴィスが女をナンパしているのはよく見ても、恋人と付き合っている姿を彼が生まれてから22年間1度も見かけないのはなんとも謎であったが。
 閑話休題。
 だが、クラヴィスにとって、女好きと女漁りは別問題らしかった。
「失敬だぞっ!? エミリオ!」
 エミリオの指摘にクラヴィスは顔から笑みを消して、真面目な顔で弟を睨みつけた。右手の人差し指を突き立てて、妙に自信たっぷりと言ってくる。
「手を出さなきゃ『女漁り』とは言わないんだ」
「そんなこと真顔で言うなぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 真面目な顔で睨みつけられて、一瞬怒られるかと思った矢先のその台詞にエミリオは思わず目に涙を溜めながら絶叫した。
 からかうと面白い弟にクラヴィスはぱたぱたと手招きしながら笑った。
「泣くなって。冗談だろ、じょーだん。個人塾は本当に小遣い稼ぎだって」
「生徒たちの方はそう思ってないようだけど」
 半眼で言ってくるエミリオにクラヴィスはきょとんとした顔をした。
「もしかして、クリスたちのこと言ってんのか? あの娘たちなら、ちゃんとしっかり同世代の彼氏(おとこ)持ちだぞ?
 だいたいそれを抜きにしたって、オレ目当てじゃない生徒だってちゃんといるし」
 クリスと言うのは、先程『眼鏡が似合っている』とのたまった女生徒のことである。
 勉強会は週に1度あるが、生徒の募集は月に1度行っている―――要するに月極の個人塾なのだ。ほとんどが一度授業を受けて、授業が気に入り、そのままずっと受け続けるという生徒たちのため、彼は他愛のない談話などを交わすことで、だいたいの生徒たちのことはよく知っていた。生徒とのコミュニケーションは授業を円滑に進めるためには大事なことである。
 さらに言うならば、彼はしばしば彼氏のことで相談を持ち掛けられることもあった―――要するに彼女たちにとってクラヴィスは恋愛対象ではなく、憧れの対象であり、自分たちよりも人生経験が豊富な頼り甲斐のある兄のような存在なのだ―――とはいうものの、やはり数人の女生徒はクラヴィスを恋愛対象にしていたりするが。
 クラヴィスの言葉にエミリオは首を横に振ってから、あごをしゃくった。後ろを見てみろ、という意味なのだろう。クラヴィスは肩越しに振り返って―――その時初めてまだ生徒が残っていることを知った。
 少しばかり背の低い女生徒。確か名前はルーシアと言った。
 頭のてっぺんにつけた赤い大きなリボンが金髪の髪に良く似合っている少女である―――としか彼女の説明はできなかった。なにしろ、彼女がクラヴィスの授業を受け始めたのはつい先週で、授業後に話しかけようにも内気な性格なのかすぐに帰宅してしまっていたのだ。
 そんな彼女がすっかり生徒たちも帰宅した今の今まで残っていたなどとは思いもしなかったため、クラヴィスは彼女の目線に合わせるようにしゃがみこみながら、目を瞬かせた。
「ルーシア? どした? 質問でもあったか?」
 クラヴィスの問いにルーシアはどこかそわそわした感じで小さく答えてきた。
「あ、あの……ウィルフレッド先生は……?」
 かわいい顔から想像できるかわいい声。だが、その口から出た名前は想像もしない名前だった。ルーシアの言葉にクラヴィスは一瞬だけ、きょとんとしてからエミリオの方を向く。
「―――な。オレ目当てじゃない生徒もいるだろ?」
「……どっちもどっちの気がするけど……」
 エミリオの呆れた呟きを無視して、クラヴィスはルーシアの問いに答えた。
「今、ちょっと仕事中だと思うけど……あれ(ウィルフレッド)になにか用か?」
「……えっと……あの……これをウィルフレッド先生に……」
 クラヴィスの問いにルーシアはどもりながら小さな袋を鞄から取り出した。薄紅色の袋に同系色の綺麗なリボンでラッピングされた袋。中身がいったいなんなのかは分かりかねたが、彼女がどういう意図でこれをウィルフレッドに渡すつもりだったのかは彼女のほんのり赤くなった頬を見れば一目瞭然である。
 彼女のその様子に顔を顰めたのは兄と少女のやり取りを傍観していたエミリオだった。
「あのさー。ルーシアさん、だっけ? 水差すようで悪いけど、あの人(ウィルフレッド)は―――」
「ああ、良かった。まだいてくれたんだね、ルーちゃん」
 エミリオの言葉を遮って、部屋に響いた声は。
 話の話題になっていた人物のものだった。






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7270怪しげな薬売ってそうです、パパりん。久遠安宿 2001/9/6 17:56:16
記事番号7268へのコメント

こんにちは、ねん……じゃなくて、翼さん、とお呼びした方がよろしいでしょうか(笑)
お久しぶりです。久遠です。
パソコンが修理に出されてやっと返ってまいりました。ネットできなくて辛かったです。

ついにオリジナルデビューですね。おめでとうございます。
クラヴィスくんとパパりんだけかと思ったら、アリータさんとリオンさんまで出て来てらっしゃるのですごく嬉しくなってしまいました(^^)

それにしても……ウィルフレッドさん、薬師さんなんですか。似合うかもですね。フラスコとか試験管とかが……個人的にクラヴィスさんも似合うと思うですが。

エミリオくんも出て来て(かわいいし)ますます楽しみです。「ルーちゃん」とはやっぱり口説いたんでしょうか、パパりん(笑)

それでは、続きを楽しみにしております。


                        久遠安宿 拝


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7284うふふうふふと笑いつつ(笑)来生 翼 E-mail URL2001/9/8 14:11:36
記事番号7270へのコメント

久遠安宿さんは No.7270「怪しげな薬売ってそうです、パパりん。」で書きました。

>こんにちは、ねん……じゃなくて、翼さん、とお呼びした方がよろしいでしょうか(笑)
>お久しぶりです。久遠です。
>パソコンが修理に出されてやっと返ってまいりました。ネットできなくて辛かったです。

ねんねこで結構です(笑)←ならわざわざ変えるなよ(汗)
いやもう次回から普通に『ねんねこ』で投稿しようかな、と(待て)
ネットできないのは辛いですね。私だったらネットカフェに繰り出しそうです(笑)

>ついにオリジナルデビューですね。おめでとうございます。
>クラヴィスくんとパパりんだけかと思ったら、アリータさんとリオンさんまで出て来てらっしゃるのですごく嬉しくなってしまいました(^^)

もともとこっちの人間だったので(笑)
スレ世界に問答無用で引きずり出してましたので、こちらは一寸ばかしかっこいいところが見せられるかな、と(苦笑)

>それにしても……ウィルフレッドさん、薬師さんなんですか。似合うかもですね。フラスコとか試験管とかが……個人的にクラヴィスさんも似合うと思うですが。

ねんねこ的には薬を作っているときは眼鏡をかけていてほしいです(笑)
想像するとかっこいいんですが、絵に出来ないのが残念です(泣)←そこまで高度な技術を持ち合わせていない。

>エミリオくんも出て来て(かわいいし)ますます楽しみです。「ルーちゃん」とはやっぱり口説いたんでしょうか、パパりん(笑)

口説いたというかなんというか……とりあえず、続きをどうぞ(笑)

それではではねんねこでした♪←結局ねんねこに戻るのか自分。

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7275またやったのか、親父(笑)九条みすず 2001/9/7 10:33:55
記事番号7268へのコメント

ねーさまこんにちは♪
最近受験勉強のせいで昼夜逆転生活の真っ最中の九条でっす♪
ついに出ましたね、オリジナル。PNの方も素敵ですvv

>「……えっと……あの……これをウィルフレッド先生に……」
> クラヴィスの問いにルーシアはどもりながら小さな袋を鞄から取り出した。薄紅色の袋に同系色の綺麗なリボンでラッピングされた袋。中身がいったいなんなのかは分かりかねたが、彼女がどういう意図でこれをウィルフレッドに渡すつもりだったのかは彼女のほんのり赤くなった頬を見れば一目瞭然である。
> 彼女のその様子に顔を顰めたのは兄と少女のやり取りを傍観していたエミリオだった。
>「あのさー。ルーシアさん、だっけ? 水差すようで悪いけど、あの人(ウィルフレッド)は―――」
>「ああ、良かった。まだいてくれたんだね、ルーちゃん」
> エミリオの言葉を遮って、部屋に響いた声は。
> 話の話題になっていた人物のものだった。

やったのか?またやったのか??親父殿……最近婦女子を口説くことが多いですねぇ。ようやく本性を現したんですね(笑)
オリジもスキです。というかねーさまの話全部大好きですから、がんばって書いてくださいねん。
では、現実世界に戻ります。九条でした。

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7285やったらしいですよ(爆)来生 翼 E-mail URL2001/9/8 14:17:41
記事番号7275へのコメント

九条みすずさんは No.7275「またやったのか、親父(笑)」で書きました。

>ねーさまこんにちは♪
>最近受験勉強のせいで昼夜逆転生活の真っ最中の九条でっす♪
>ついに出ましたね、オリジナル。PNの方も素敵ですvv

ありがとうございます(笑)
適当に決めたPN。しかも『来生』の意味がわからず桐生嬢とせりあ嬢、あんでぃ嬢をも巻き込んで本屋で調べたものの結局意味がわからんかったといういわくつきの名前です。どうやら人の名前らしいですけど。

>>「……えっと……あの……これをウィルフレッド先生に……」
>> クラヴィスの問いにルーシアはどもりながら小さな袋を鞄から取り出した。薄紅色の袋に同系色の綺麗なリボンでラッピングされた袋。中身がいったいなんなのかは分かりかねたが、彼女がどういう意図でこれをウィルフレッドに渡すつもりだったのかは彼女のほんのり赤くなった頬を見れば一目瞭然である。
>> 彼女のその様子に顔を顰めたのは兄と少女のやり取りを傍観していたエミリオだった。
>>「あのさー。ルーシアさん、だっけ? 水差すようで悪いけど、あの人(ウィルフレッド)は―――」
>>「ああ、良かった。まだいてくれたんだね、ルーちゃん」
>> エミリオの言葉を遮って、部屋に響いた声は。
>> 話の話題になっていた人物のものだった。

>やったのか?またやったのか??親父殿……最近婦女子を口説くことが多いですねぇ。ようやく本性を現したんですね(笑)

本性現したらしいです……て、元がこっちかいっ!(突っ込み)
口説いたというよりも今回は不可抗力というかやっぱり口説いたというか……まあ、なんにしろこの男のフォローは出来かねます(苦笑)

>オリジもスキです。というかねーさまの話全部大好きですから、がんばって書いてくださいねん。

あああっ、ありがたい言葉ですっっ!なんとかがんばって書くので読んでやってくださいまし。ではではねんねこでした。(やっぱり最後はこっちを使うらしい)


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7276某国の王子さんがっ!? (←そっちかい)むくぅ 2001/9/7 13:49:50
記事番号7268へのコメント

 ええ。そっちですともっ! な、むくぅなのです。はじめま……もとい、こんにちは、来生さん。学校からなパソです。
 好きなのです。この二人が。アリータさんとリオンさんがっ!
 パパりんもクラヴィスさんにも触れたいけど、今回はこの二人なのですっ!
 治安維持隊のお二人はかっこいいっ! 話のしょっぱなからってことは出番ここだけじゃないといいなあと思ったりっ!

 ……すいません。真面目に感想書きますのです。

 薬師なのですね。ウィルさんは。怪しいのです。怪しさ大爆発なのです。女の子口説いちゃだめですよ(待て)
 もう特技というか得意技になりつつあるような気が(汗)
 ああっ! 感想になってないッ!?
 えーと、えと……言いにくいですね。首都(やめんか) 
 短いですがこれで感想とも言えない文章をを終わらせていただきますのです。
 それではっ! 冷や汗で汗だくになりながらむくぅなのでしたッ! 逃走ッ!

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7286今回は刑事もどきらしいですよ(他人事)来生 翼 E-mail URL2001/9/8 14:29:45
記事番号7276へのコメント

むくぅさんは No.7276「某国の王子さんがっ!? (←そっちかい)」で書きました。

> ええ。そっちですともっ! な、むくぅなのです。はじめま……もとい、こんにちは、来生さん。学校からなパソです。

無理せずねんねこでいいです(汗)
むくぅさんのイラストというのがかなり気になるお年頃の(パパりん小屋参照)ねんねこです。

> 好きなのです。この二人が。アリータさんとリオンさんがっ!
> パパりんもクラヴィスさんにも触れたいけど、今回はこの二人なのですっ!
> 治安維持隊のお二人はかっこいいっ! 話のしょっぱなからってことは出番ここだけじゃないといいなあと思ったりっ!

出番ここだけじゃないです。というか喜んでください、とりあえずかろうじてレギュラーらしいですよっ!(他人事かをい)
しかもなにやらかっこよさ倍増らしいです(あくまで当社比←ここら辺かなり怪しげ)
―――の割に第弐話には姿ないですけどっっ!(爆死)

> ……すいません。真面目に感想書きますのです。
> 薬師なのですね。ウィルさんは。怪しいのです。怪しさ大爆発なのです。女の子口説いちゃだめですよ(待て)
> もう特技というか得意技になりつつあるような気が(汗)

口説いたわけじゃなさそうです。ウィルフレッド氏からすれば。(ここ強調)
でも他人様から見ればやっぱり口説いたように見えるでしょう。特技というか得意技というか……習性?(待て)

> ああっ! 感想になってないッ!?
> えーと、えと……言いにくいですね。首都(やめんか) 
> 短いですがこれで感想とも言えない文章をを終わらせていただきますのです。

首都。確かもなにも北欧神話からパクってきたもんです(待て)
言いづらいですねぇ(苦笑)時々『イザウォッル』とか平気で打ち間違えます(待て)
まあ、『ああ、首都なんだなー』程度でいいっぽいです(さらに待て)
どうせ旅に出るわけでもないので土地名あんまりでないし(笑)

というわけでダッシュで逃げます。ねんねこでしたっっ!


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7283蒼天の守護者 第弐話来生 翼 E-mail URL2001/9/8 14:03:51
記事番号7265へのコメント




「ルーちゃん」
 最初に口を開いたのはクラヴィスだった。ルーシアと視線を合わせるためにしゃがみこんだ身体を伸ばし、声がした扉の方へと顔を向ける。
「ルーちゃん」
 続いてエミリオ。やはり扉の方を―――突然、会話に乱入して来たウィルフレッドの方を見ながら、とりあえずきょとんとした顔で反芻する。
『……ルーちゃん』
 今度は2人同時に―――顔を見合わせて。
 その時になって、ようやく“その言葉”がなにを意味するのか頭の中で完全に理解する。クラヴィスは思いきり顔を引きつらせ、エミリオはエミリオでルーシアを指差し、少しばかり仰け反りながら兄弟2人仲良く声を張り上げた。
『ルぅぅぅぅぅちゃぁぁぁぁぁんっ!?』
「……君たち、他人(ひと)様の名前を連呼するのはやめなさい」
 扉に手を掛けたまま、ウィルフレッドがうめくように口を開いた。
「しかも他人(ひと)様を指差すような育て方はした覚えありませんよ」
 やんわりとたしなめられて、ルーシアを指差していたエミリオが慌てて手を引っ込めた。
 その指を差されたルーシアと言えば、さして気分を害した様子もなく、むしろ目当ての人物に会えた嬉しさからか満面の笑みを浮かべていた。
「ウィルフレッド先生!」
「やあ、ルーちゃん。ご機嫌いかが?」
 にこやかに微笑みながら近づいてくるウィルフレッドにクラヴィスは半眼を向けた。
「なんなんだよ、その『ルーちゃん』ってのは?」
 その問いにウィルフレッドは呆れたように肩をすくめた。
「『ルーシアちゃん』だから『ルーちゃん』。クラヴィスくんがエミリオくんに『クーちゃん』と呼ばれるのと同じ原理でしょうに」
 ―――つまり、愛称(ニック・ネーム)ということだね。
 そう続けようとした矢先。
 クラヴィスが妙に真顔で尋ね返してくる。
「……つまり本名をいちいち呼ぶのがめんどくせぇ、ということだな?」
 ―――周りの空気が一瞬固まった気がした。
「……………………クラヴィスくん。あんまりつまらない冗談抜かしてると2階の窓から突き落としちゃいますよ」
「……ぼく、別にめんどくさいわけじゃないんだけど」
「じゃあなんなんだよ? エミィ」
「……じゃあぼくからも訊くけど、なんでクーはぼくのことを『エミィ』て呼ぶの?」
「めんどいから。」
 ぼそぼそと繰り広げられた兄弟の会話もそこで途切れた。クラヴィスの言葉にエミリオが目を見開いていたりもするが―――どうやら今までクラヴィスが自分のことを『エミィ』と呼んでいたのは愛称だと思い込んでいたらしい―――それを無視して、ウィルフレッドが困ったような笑みをルーシアに浮かべた。
「ごめんねぇ。馬鹿な“弟”たちで」
「いいえっ! そんなことありませんっ! すごく素敵な弟さん方ですぅ」
 ―――ウィルフレッド先生(おにーさん)に負けず劣らずかっこいい弟さんたちですし。
 そんな言葉を飲み込みながら、ウィルフレッドの言葉にルーシアが首を横に振って即座に否定してくる。その様子を傍観していたクラヴィスとエミリオ―――どうやらすぐに立ち直ったらしい―――が、目を細めて顔を見合わせた。
 彼女を親し気に『ルーちゃん』などと呼んでいたウィルフレッドがいったいなにを考えているのか、ようやくわかったらしい。口での会話ではなく、視線での意志の疎通を試みる。
 ウィルフレッドの方に向かってあごをしゃくるクラヴィスにエミリオが慌てて首を振る。それからすぐにエミリオもウィルフレッドに向かってあごをしゃくってみせると、クラヴィスは嘆息して、右手を出した。それがなにを意味するのかすぐに理解してエミリオもまた右手を出す。
 お互い、真剣な顔で見つめ合い―――そのまま素早い動作で右手を振る。再び出したクラヴィスの右手は手のひらが完全に見えるほど広げられており、対するエミリオの右手は硬く握りしめられていた。
「♪」
 とりあえず、その場で短く小躍りを始めたクラヴィスにエミリオは恨めしげの視線を送る―――
 そんなわけも分からず、みょーなことをし始めた2人を無視して、ウィルフレッドは手に持っていた白い袋をルーシアに渡した。にっこり微笑みながら、言う。
「これ、お母様のお薬。ご病気だと言っていたでしょう?」
 小さな小瓶が入った白い袋を差し出されてルーシアは戸惑いの表情を浮かべた―――憧れの人からの貰い物で照れている、というわけではなく、どちらかといえば突然の予期しない出来事に困惑しているといった方が正しい戸惑い。
 彼女の反応は当然のことだった。
 薬師の調合した魔法薬は、処方さえあっていれば、たいていの病気であればすぐに治ってしまうほどの万能薬である。ただし、値が張る。とてもじゃないが、自分の所持金はもちろん、家にある金を全部ひっくり返してもその薬代を出せるかどうか―――
 なかなか受け取ろうとしないルーシアの手を軽く掴んで、ウィルフレッドは薬が入った袋を彼女に持たせた。されるがままに薬を受け取って、一瞬呆然としていたルーシアだったが、はっと我に返ると慌ててそれをウィルフレッドに返そうと袋を彼に突きつけた。
「あ、あの……私にはとても薬代など……!」
「薬代は―――」
 突きだされた白い袋を受け取らず、代わりに彼女が最初から手にしていた薄紅色の袋を―――どうやらクラヴィスたちとの会話を聞いていたようで、自分宛てであることを知っていたらしい―――取り上げた。小さく声をあげる彼女にウィルフレッドは笑った。
「ちゃんと受け取りましたよ、ルーちゃん」
「へっ!? あ、あのそんなので……!?」
 思わず間の抜けた声をあげるルーシア。だが、それも薬の値の高さを考えて見れば当然のこと。
 ―――薬師ウィルフレッド=ヴァレンタインが、イザヴォッルでも評判なのは薬師としての腕も然ることながらその人柄の良さもあったからである。
 困っている人がいれば、商売など関係なく薬を渡してしまうのだ。高熱を出した花売りに1000ティースはする魔法薬を5ティースの薔薇1本で売ってしまったという話が街に流れていていたのはつい最近のことである。
 まだ若いウィルフレッドのこと。ここぞとばかりに異性に恩を売って―――というわけではなく、困っているのであれば男であろうと女であろうと破格の値で薬を売る。困っている人間を放っておけない性分なのだ。それは、クラヴィスにもエミリオにも言えることだが。
 ―――無論、それを『偽善行為』と罵る人間も中にはいたが、それでも彼のその行為を褒め称える人間の方が圧倒的に多い。いつものへらとした笑みを浮かべているせいでイヤミがないのだ。個人塾の生徒たちがクラヴィスを慕うのと同様、ウィルフレッドもまた街の人々から慕われているのだ。
 彼は薄紅色の袋を掲げながら言った。
「代金はちゃんともらったからそのお薬は君のものだよ。お母様に飲ませてあげてね」
「……あ……ありがとうございますっ!」
 ああ、やっぱりこの人は心優しい男性(かた)なのです。
 出会った時のことを思い出す。しつこい男に絡まれて、通りがかりに助けてくれたあの時のことを。
 出会ったばかりの自分の話を親身になって聞いてくれて―――気づけば心の中には彼への淡い恋心。
 年の差など関係ない―――さすがに20歳以上離れるのは嫌だが、見たところ相手はだいたい20代半ば。10歳程度の差ならば恋愛になんら支障はない。
「あ……あの、ウィルフレッド先生……私―――」
 胸に溜まった思いを口に出しかけた―――その瞬間。
「パっパりん♪」
 ぎゅ。
 わざとらしく声を上げ、後ろからウィルフレッドに抱きつくいたのは、顔は笑いながらも目から涙をぼとぼとと溢していたエミリオだった。
「……エ、エミリオくんっ!?」
 突然腰にひっついてきた“弟(エミリオ)”にウィルフレッドがあからさまに顔を引きつらせた―――同性に抱きつかれるという生理的嫌悪ではない。顔を引きつらせたのは、エミリオが言ってはならない言葉を口にしたため。
 頼むからそれ以上なにも言うな―――そんなウィルフレッドの心の叫びに気づいているのかいないのか、クラヴィスとのじゃんけんに物の見事に負けたエミリオがにっこり笑いながら―――それでも全身の毛が逆立っていたが―――上目遣いでウィルフレッドを見上げた。
「今日の夕食はパパりんのお手製ハンバーグがいいなぁ! だってぼくのパパりんなんだもん♪」
「い、いやだなぁ。エミリオくんってば急にどうしたんだい?」
 笑いながら―――引きつり笑いだったが―――ウィルフレッドも言葉を返す。
(ああああああああああああああ、新手のいじめなのエミリオくんっ!?)
(うにゅうぅぅぅぅぅ、なんでぼくがこんなメにぃぃぃぃぃぃぃっ!)
(……ううみゅ。我が家族ながらなかなか笑える奴等だ)
 顔では笑っているが、心の中では泣いているのが手に取るようにわかるウィルフレッドとエミリオにみょーに感心するクラヴィスの隣でルーシアがわずかに眉をひそめた。
「……『パパりん』?」
「そう。『パパりん』」
 独り言のつもりだった言葉に頷いて来たクラヴィスに彼女はきょとんとした顔を向けた。言葉を付け加えようとクラヴィスがぴ、と右手の人差し指をウィルフレッドに向ける。
「なに言われたんだか知らんが。ウィルフレッド(こいつ)。今年39になるれっきとしたオレたちの父親だから」

 びし。

「あああああああああああっ! クラヴィスくん言っちゃ駄目にょっ!」
 自分嘘がバレて慌てるウィルフレッド。ひた隠しにしていた、語尾に『にょ』をつけてしまう口癖も思わず出てしまい、さらに墓穴を掘るウィルフレッドに―――ルーシアはただただ硬直するだけだった。






     蒼天の守護者 第弐話







「ひどいにょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
「なにが『ひどいにょ』だ、妖怪にょほほ親父が」
 ソファの上に正座して、えぐえぐと泣き伏しているウィルフレッドに向かいのソファに腰を掛けていたクラヴィスが冷たい視線を送る。隣にいたエミリオもやはり冷めた目で父親を見つめていた。
「あの娘、すんごい傷ついただろうに」
 まともに薬が買えないほど金に困っている彼女が、それでもこの詐欺師のために焼き菓子を焼いて来たのだ。しかもご丁寧に綺麗にラッピングまで施して。そのお返しがウィルフレッドの実年齢公表である―――まあ、深入りする前にわかっただけマシと思うしかないだろう。お返しにしてはあまりにひどい仕打ちではあるが。
 恋愛に年齢の差など関係ないといっても、世の中には常識というものがある。まだ成人もしていない少女とそろそろ四十路が手招きしているおっさんのカップルはどう考えても常識の範囲外である。しかもおっさんには自分より年上の息子が2人もいるのだ―――ルーシアがウィルフレッドに思いっきり張り手をお見舞いして、怒りながら帰宅したのはいたって自然である。
「僕もすんごく傷ついたにょっ!」
 がばっ、と物凄い勢いで顔を上げ、ウィルフレッドが涙目で―――どうやら泣き真似でなく本当に泣いていたらしい―――2人の息子たちを睨みつけてくる。
「ひどいにょひどいにょっ! いつもは全然呼んでもくれないくせにこーいう時ばっかり『パパりん』なんて呼んでっ!
 そのせいでルーちゃんと僕の夢壊しちゃったんだよっ!? 事の重大さがわかってるのっ!?」
「ああ、父親が犯罪者になる前に止められて良かったなぁ、と」
「お手柄だね」
「わかってないにょぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
 淡々と答えてくる息子たちに、べこしべこしとソファを叩きながら、再びソファに顔を埋めて泣き出す。年甲斐もなくやかましい父親に本気で殴り倒そうと思いながらもそれをなんとか耐えて、クラヴィスがこめかみに右手の人差し指を当てる。
「……で? なんでまたオレたちを弟と偽ってまでルーシアに近づいたんだ?」
「それなんかすごく誤解を招く言い方だね。クラヴィスくん」
「オレはただ事実を述べただけだが」
 きっぱりと言葉を返され、ウィルフレッドは小さくうめいた。ルーシアに近づいたのは本当に単なる偶然だったが、確かに自分の息子を弟と偽ったのは事実である。
 返答を促すような息子たちの視線にウィルフレッドは取り繕うように両手をばたばたと動かしながら自らのフォローを試みる。
「ほらなんというか。やっぱりたまには若い女の子との交流を深めたかったというか、とりあえず自分がどの程度まで若く見えるかとか試してみたかったというか……」
「あと半年もすれば立派に40になるおっさんがか?」
 うめくようなクラヴィスの言葉にウィルフレッドは瞑目して、左胸に両手を当てた。
「心はいつも10代なのv」
「……エミィ。あれ、いっぺん首絞めてもいいか?」
「駄目。ぼくが先」
「にゅにょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
 言いながらも既に立ち上がって自分の首に両手を伸ばす2人の息子に得体の知れない悲鳴をあげながら逃げる。部屋の隅っこまで移動してしゃがみこみ、頭を両腕で防御しながらウィルフレッドは本音を漏らす。
「本当は女の子(むすめ)が欲しかっただけにょぉぉぉぉぉぉ」
 今のエミリオと同じ歳に―――つまり17歳の時に―――クラヴィスを授かり、その5年後にエミリオを授かり。一生涯を共に過ごすと誓った愛する妻は、エミリオがまだ2歳の時に“病気で”他界。自分の子供は当然かわいいと思っているが、なにが悲しゅうて、野郎2人を育てにゃならんのかという不満もそれなりにある。
 ―――要するにこの家には花がいないのだ。イザヴォッルの郊外に位置するそれなりにでかい屋敷で男3人で毎日を過ごしているのである。
 自分の台詞に悲しくなったのか、床に“の”の字を書いていじけ始めた父親を指差して、クラヴィスが真剣な顔でエミリオを見た。
「……エミィ。ここは大好きなおとーさんのために一肌脱いであげなさい。大丈夫、きっとお前ならかわいくなれるぞ」
「なんでぼくが」
「オレは嫌だからに決まってんだろ。なにが悲しゅうて大の大人がピンクのふりふりレースなんぞ着こまにゃならんのだ」
「ぼくだってヤだよっ!」
「エミリオくんの女装姿なんて見たくないにょぉぉぉぉ」
 いじけながらも兄弟の会話はしっかりと聞いていたらしい―――べつに声を潜ませていたわけでもないので聞きたくなくても勝手に耳に入って来た、といった方が正しいか。
 なかなかわがままなウィルフレッドに―――いや、生まれてからずっと今まで育てて来た息子が女装なぞしてもらいたくないというのは父親として当然の願いだが―――クラヴィスは嘆息してみせた。心にもないことを口にしてみる。
「そんなに娘が欲しいんだったら、後妻でも娶(めと)りゃいいじゃねぇか」
「僕はシルヴィアさん以外の女性(ひと)と結婚するつもりはありません」
 そっけなく答えて、ウィルフレッドは立ちあがって、ゆっくりと先ほどまで座っていた席に戻る。若い娘を騙してあわよくば仲良くなってしまおうなどという計画を立てていた今では説得力は皆無だが、これでも彼は愛妻家なのだ。15年前に他界した自分の妻シルヴィアを彼は今でも大切に想っている―――自分の父親の良いところをあげろと言われたならば、クラヴィスもエミリオも真っ先にこのことを挙げるだろう。なんだかんだ言っても彼らにとっては自慢の父親なのだ。
「そんなことより僕はクラヴィスくんがさっさと結婚してくれれば嬉しいんだけど」

 ひききっ!

 矛先が自分の方に向いて、クラヴィスはこれ以上ないと言うほど顔を引きつらせた。とっくに成人したクラヴィスにとっては“結婚”の2文字は決して遠い話題ではなかった。
 自分に再婚の意思がないために『我が家に女の子を迎えちゃいましょ』計画は半ばクラヴィスにゆだねているらしい。ウィルフレッドは目を細めて明後日の方を向いてうすらとぼける長男を盗み見る。
「女好きのクセに22歳にもなってまともに女の子と付き合ったことないなんて……そんなことじゃクラヴィス君絶対行き遅れになっちゃいますよ」
(余計なお世話じゃっ! くそ親父っ!)
 確かに一般的に見ればそろそろまじめに生涯を共にする相手を探し始めなければならない歳だが、一般的ではない“自分たちにとっては”まだまだ早い―――はずである…………多分。
 とはいえ、ここでそんな話を持ち出しても自分の不利は変わらないだろう。なにしろ、相手は自分たちにとっての“一般”をあっさりと無視した相手なのだから。
 とにかく出来るだけ速やかにこの話題を終了させようとクラヴィスはまったく別の話題を口にした。
「そ、そーいや。客(カモ)はどーしたんだ? 取引があったんだろ?」
「んにょ? ああ、ダラスのことか。ちゃぁぁんとお金(ネギ)背負って来てくれたにょ」
 突然の話題転換にウィルフレッドが一瞬首を傾げかけ―――すぐに何のことか理解して、答えた。その答えに不備があったらしく、エミリオも尋ねてくる。
「上手くいったの?」
「とぉぉぜん」
 自分の胸をぽん、と軽く叩く。
「僕に『できない』という言葉はないのです。しっかりきっぱり500万ティースで売らせていただきました」
「“アルメティス”の媚薬を500万ティース? 相場の2倍以上だろ」
 クラヴィスが眉をひそめた。薬師ではないが薬師の息子ということもあって、クラヴィスもとりあえず以上は薬草の知識はあった。知識だけではない―――処方や値段の相場も。
 そんな彼は当然“アルメティス”のこともそれがどのくらいの値で闇市で売られているかも知っている。“アルメティス”の花は50年に1度短時間しか咲かない希少価値の高いものなので、闇市でも最高ランクの値がつけられている―――その時々によって値はまちまちだが、安い時は100万ティース、高い時は200万ティースか。500万まで値が上がったことなど聞いたことがない。
 クラヴィスの言葉に、だが、ウィルフレッドはちっちっちっと右手の人差し指を左右に揺らした。
「クラヴィスくんもまだまだ甘いにょ。僕がそんな最低なことするわけないじゃないの」
「どういうこと?」
 怪訝な顔をするエミリオに答えたのはウィルフレッドではなく、沈痛な顔でこめかみを抑えていたクラヴィスだった。
「……“アルメティス”の花の蜜なんぞ使ってないんだろ」
「ぴんぽーん♪ 大正解っ! というわけでクラヴィスくんにはご褒美にルーちゃんからもらった焼き菓子を1枚おすそ分け、と」
 そろそろ四十路に入るとは思えないほど能天気に振る舞いながら、ウィルフレッドは自分と息子たちの間に挟まれているテーブルに手をつき、身を乗り出してクラヴィスの手にちょこんとハート型の焼き菓子を乗せる―――この形を見るとさらにあの少女がかわいそうな気がしたが。
「じゃあ売った薬はニセモノだって言うの?」
「うんにゃ、“ホンモノ”だよ。とりあえずは、ね」
 ついでにエミリオの手にも焼き菓子を乗せつつ、ウィルフレッドは微笑んだ。
「ダラスに渡した薬は確かに媚薬と同じ作用をもたらすよ―――ただし、時間は限りなく短時間だけれど。
 単なる砂糖水に僅かに媚薬の作用を持つ“クレアーノ”の葉のエキスを数滴垂らした程度のものを渡したんだ」
 薬の調合には自信を持っている。薬の効果はきっちり3分。万が一、服用してしまっても3分経てばなんの副作用もなく、元に戻る。
 薬の知識が多少ある兄と違って、エミリオにはまったくと言っていいほど薬草の知識がなかった。興味がなかったわけではないのだが―――単に薬草よりも古きより伝わる伝説や伝承の方が彼にとってはより興味を惹かれるものだったのだ。
 とりあえず、もらった焼き菓子を口の中に放り込んでから、エミリオがわずかに顔を顰めた。
「詐欺じゃない。それ」
「詐欺じゃないにょ。もともとダラスとの契約は『媚薬を作る』というものだったからね。効き目が1日だろうと3分だろうとちゃんとしっかり作用があるんだったらそれはれっきとした媚薬なんだよ、エミリオくん」
 テーブルの上に焼き菓子の袋を置いて、両肘を突いて、手を組む。その上に頭を乗せて、ウィルフレッドは微笑みながら閉じていた目を細く上げた。隙間から見えた翠の瞳はまるでなにかを嘲笑うかのようにも見えた。
「それでも詐欺だと言い張るなら治安維持隊にでも訴えればいい―――不法な取り引きだから自分も捕まるのも構わないというのであればね。
 こちらが不利になるような噂を流すのも自分がマヌケであることを晒すだけ―――つまり、彼にできるのは泣き寝入りだけという寸法さ」
 さらにいうならば、もし自分のところに殴り込みをかけて来たとしてもこちらは治安維持隊に通報すればいいのである。殴り込みの理由を言おうにも自分の保身のために、自らの犯罪をばらすことなどあの男にはできないだろう―――結局どうあがこうと金を払った時点であの男は泣き寝入り決定なのである。
 口元を吊り上げて、くつくつと笑う父親に顔を引きつらせながらエミリオがぼそりと呟いた。
「……ねえ、やっばり詐欺だよね?」
「詐欺とか言う前に悪魔だろ」
 やはりエミリオに聞こえる程度にぼそりとクラヴィスが呟いた。その言葉と重なるようにウィルフレッドが言葉を紡いでくる。
「……気になるのはそんな奴のことじゃないんだ」
 先程まで浮かべていた嘲笑も今はどこかに消えて、今のウィルフレッドの表情はどこか悲しげだった。その様子にクラヴィスもエミリオも黙り込んだ。
 彼は細く開かれていた瞳を閉じて、小さく呟いた。
「ルーちゃんのお母さん……大丈夫かな……?」



 ―――その言葉は。
 自分の薬に絶対的自信を持っていたウィルフレッドらしからぬ台詞だった。





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…………………………………
某国王子はどーした自分っっ!?(滝汗)←構成の関係上、結局次回に回されたらしい。





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7291悪魔パパりん(汗)むくぅ 2001/9/8 20:53:57
記事番号7283へのコメント

 ……何か、立場が強くなってるのですね。ウィル父さん……なむくぅなのです(意味不明) タイトルも意味不明ですいません。

 それはともかくパパりんッ! いつもは問答無用で殴られるわ蹴られるわしてるのに……ああっ! 本領発揮!? でも負けてるのですね結局は(汗)
 ちなみにイラストは見せられるような代物じゃないのです(汗々) パソコンやりはじめて結構経つのに、いまだに画像の保存の仕方がよく解っていないので(待テ)

 女の子騙す、おっちゃん騙す、おまけに息子たちに悪魔とか言われてる二児の父親。でも自慢の父親。
 ――えーと、それはともかく(←混乱してきたらしい)、ルーちゃんのお母さんはどうなっちゃうのですか!? パパりん間違えてヘンなお薬調合しちゃったとか?!(混乱中)
 …………すいません。本気で混乱してます。大丈夫じゃないようなのです。

 とりあえず某国王子の出番は次回! レギュラーなのですねぇぇぇっ! と雄叫び上げながら、むくぅなのでしたッ!
 ではではっ! 混乱したままどこかに走り去っていきますのですっ!
 迷走!(謎)

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7320天使クーちゃん?(待て)来生 翼 E-mail URL2001/9/11 18:25:05
記事番号7291へのコメント

むくぅさんは No.7291「悪魔パパりん(汗)」で書きました。

> ……何か、立場が強くなってるのですね。ウィル父さん……なむくぅなのです(意味不明) タイトルも意味不明ですいません。

 どうやら最近パパりんを謎の人にしたがっているらしい(待て)ねんねこです。タイトルとかそういう以前に一話ずつ投稿すると話が意味不明になりますねぇ(汗)
 ごめんなさい(ぺこり)←それでも一話ずつ投稿することをやめない人。だって書いたその場から出していってるんだもん(爆死)

> それはともかくパパりんッ! いつもは問答無用で殴られるわ蹴られるわしてるのに……ああっ! 本領発揮!? でも負けてるのですね結局は(汗)

 本領発揮……だといいんですが、さり気なくオリジナルだと美化されてたりします(笑)
 いえ、元からカッコイイキャラなんですけど、ねんねこさんが書くとみょーにだれたキャラに……(駄目じゃん)←というか自分以外にこやつ使って話し書く奴いないから。

> ちなみにイラストは見せられるような代物じゃないのです(汗々) パソコンやりはじめて結構経つのに、いまだに画像の保存の仕方がよく解っていないので(待テ)

 でもやっぱりみたいのが乙女心というものなのです(笑)
 画像の保存……そういう言葉を覚えたのは、パソコンを使い始めて3年程度経ってからですかねぇ……(遠い目)←画像の保存もなにもパソコン使い始めた2年間をトランプゲームのために使っていたんじゃ保存もなにもあったもんじゃないんですけど(汗)
 ネット上にある画像の保存だったら右クリックで『画像を名前をつけて保存』を選択すればいいかと。まかり間違っても洗濯しちゃ駄目です。(しないし寒いよ自分)

> 女の子騙す、おっちゃん騙す、おまけに息子たちに悪魔とか言われてる二児の父親。でも自慢の父親。

 悪魔みたいな父親だけど、なんだかんだ言ってもやっぱり大好きなのおとーさんvてな感じです(笑)
 あれですね。反抗期迎えた子供が親に向かって『てめぇなんざ親でもねぇよ』とか吐かすんですけど、実は親には感謝しているとか言う奴です(意味不明)

> ――えーと、それはともかく(←混乱してきたらしい)、ルーちゃんのお母さんはどうなっちゃうのですか!? パパりん間違えてヘンなお薬調合しちゃったとか?!(混乱中)
> …………すいません。本気で混乱してます。大丈夫じゃないようなのです。

 まあルーちゃんのおかーさんのこととかその辺は第参話にて、ということでv

> とりあえず某国王子の出番は次回! レギュラーなのですねぇぇぇっ! と雄叫び上げながら、むくぅなのでしたッ!
> ではではっ! 混乱したままどこかに走り去っていきますのですっ!
> 迷走!(謎)

 レギュラーです。なんか知らねど(いや元はこっちの人間だったのよ自分)さりげにレギュラーですのよ、おぜうさんっっ!なんにしても親の七光りはかわんないんかいっ!某国王子っっ!(待て)
 ―――などと常に行き当たりばったりで迷走しつつ話を書いてるねんねこでしたっ!ほぅれダッシュで逃げろ、出番がないぞとキメラのにーさん追ってくる〜♪


 ごふっ☆(ハリセンの餌食になって――――完)




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7292まず題名によろめきましたvミテイ 2001/9/8 21:52:27
記事番号7283へのコメント

無意味に名前をカタカナ表記にしてみました。
こんばんは。みていです。
しばらく来てなかったのでUPされてたことに気づきませんでした。

ではあらためまして。『蒼天の守護者』0〜2話まで読みました。
現在私の頭の中では「一番の悪党は誰だ」などという不可思議な副題がついておりますv
クラヴィスとエミリオの掛け合いも好きなんすけどv
ウィルフレッドあらためパパりん☆って、知れば知るほど掴みどころの無くなる人ですねぇ。
さりげにきっちりしっかり愛妻家してるかと思えば、妖怪にょほほ親父だし、さらっときっつい脅しを息子にかけてるし。
パパりんがどう動いてるかで、場面の雰囲気がえらい変わりますね。
0話冒頭の謎振り撒きまくりシーンもとても気になってます。

続き、楽しみにしてます。
ではでは、またお邪魔します。みていでございました。

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7321最近貧血でよろめいてます(爆死)ネンネコ E-mail URL2001/9/11 18:26:33
記事番号7292へのコメント

ミテイさんは No.7292「まず題名によろめきましたv」で書きました。

>無意味に名前をカタカナ表記にしてみました。
>こんばんは。みていです。
>しばらく来てなかったのでUPされてたことに気づきませんでした。

 さらに名前を変えたのでわかりづらさ倍増です。というわけでやはり無意味に対抗して名前をカタカナにしてみましたねんねこです。
 ……もう既に完全無敵にねんねこになってるし……某所で話題になったC○(なぜか伏せ字)。どうやら冗談抜きで近々アニメ化されるらしいです。なんていうか……困った(爆死)

>ではあらためまして。『蒼天の守護者』0〜2話まで読みました。
>現在私の頭の中では「一番の悪党は誰だ」などという不可思議な副題がついておりますv

 間違いなく親父ではないかと(笑)>悪党
 ちなみにねんねこ的副題は「さあみんなで詐欺をしようv」だったりします(多大に待て自分)
 ……すみません。嘘です(汗)

>クラヴィスとエミリオの掛け合いも好きなんすけどv
>ウィルフレッドあらためパパりん☆って、知れば知るほど掴みどころの無くなる人ですねぇ。
>さりげにきっちりしっかり愛妻家してるかと思えば、妖怪にょほほ親父だし、さらっときっつい脅しを息子にかけてるし。
>パパりんがどう動いてるかで、場面の雰囲気がえらい変わりますね。

 なにしろうさぎもどきですしねぇ、親父殿(納得いくようないかないような答え)
 知れば知るほどつかみ所がなくなるキャラというのを一度書いてみたかったんですが、それって裏を返せば設定が後から後から作れるということであって……これ以上化け物にならないことを他人事のように願っている今日この頃だったりします(遠い目)


>0話冒頭の謎振り撒きまくりシーンもとても気になってます。

 伏線張っておきながらなかなか本題に入っていないところが既に抹殺という感じですけど(汗)
 頑張って書いてみます。←未だ書いていない第参話。

>続き、楽しみにしてます。
>ではでは、またお邪魔します。みていでございました。

 ありがとうございますっっ!
 台風の大雨をBGMに(今本気ですごい音で降ってます。これが世に言うどしゃ降りなのね。ああ、パパりんを外に放り出してこなくちゃ☆←どしゃ降りの日はウィルパパを外に放り出す日らしい)これからまだ一行も書いていない(待て)第参話を書きますっ!
 ではではこれからもよろしく願いしますですっっ!
 ビィちゃんの名前の由来に一人爆笑していた(ごめんなさい・汗)ねんねこでした。



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7308すみません。惚れました(////)久遠安宿 2001/9/10 11:39:06
記事番号7283へのコメント

どうも。毎度おなじみ久遠です(笑)
投稿ペースが速いですね。続きが楽しみな私にとっては凄く嬉しい事ですv書き溜めていらっしゃったのでしょうか……?

ウィルフレッドさんもさすがです。かなり惚れそうになってまずかったです(笑)いえもう惚れまくってるんですけど……クーちゃんと共に。
なんか凄くルーシアさんやヘレンさん(THE DARK SIDE OF THE MOONより)の気持ちが分かる気がします。ねんねこさんのHPにあるウィルフレッドさんの素敵なイラストさんたちを見ながら台詞を思い出したら……はう(卒倒)

> 確かに一般的に見ればそろそろまじめに生涯を共にする相手を探し始めなければならない歳だが、一般的ではない“自分たちにとっては”まだまだ早い―――はずである…………多分。
> とはいえ、ここでそんな話を持ち出しても自分の不利は変わらないだろう。なにしろ、相手は自分たちにとっての“一般”をあっさりと無視した相手なのだから。
うーん……?
クラヴィス君たちの『一般』と普通の人の『一般』にズレがあるみたいですねぇ……クラヴィス君たちにも色々秘密がありそうですね!(またねんねこさんがレス返しに困るような台詞を……汗)

続きのほう楽しみにしてます。お身体のほうもお気をつけてです。それでは。


                        久遠安宿 拝



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7322あなたは?人目の被害者です。来生 翼 E-mail URL2001/9/11 18:27:54
記事番号7308へのコメント

久遠安宿さんは No.7308「すみません。惚れました(////)」で書きました。

>どうも。毎度おなじみ久遠です(笑)
>投稿ペースが速いですね。続きが楽しみな私にとっては凄く嬉しい事ですv書き溜めていらっしゃったのでしょうか……?

 オリジナル。乗って書いて気づけば徹夜。ああ、さっさと寝ようねねんねこさん。というわけでねんねこです。書き溜めるということが出来ない性格なので、書いたその場から投稿していってます(−−;)
 なんていうか……その場の勢いで……(汗)

>ウィルフレッドさんもさすがです。かなり惚れそうになってまずかったです(笑)いえもう惚れまくってるんですけど……クーちゃんと共に。
>なんか凄くルーシアさんやヘレンさん(THE DARK SIDE OF THE MOONより)の気持ちが分かる気がします。ねんねこさんのHPにあるウィルフレッドさんの素敵なイラストさんたちを見ながら台詞を思い出したら……はう(卒倒)

 最近、パパりんのイラストが増えていってますからね(嬉)
 他力本願で心優しき皆さまに無理言って描いてもらっているんですけど(汗)←自分で描けよ。
 ウィルパパに流し目で見られたらきっとねんねこも心臓バクバクです。自分のオリキャラとかそういう次元とっくに通り越してます。いただいたイラストのパパりんを見た瞬間に(笑)

>> 確かに一般的に見ればそろそろまじめに生涯を共にする相手を探し始めなければならない歳だが、一般的ではない“自分たちにとっては”まだまだ早い―――はずである…………多分。
>> とはいえ、ここでそんな話を持ち出しても自分の不利は変わらないだろう。なにしろ、相手は自分たちにとっての“一般”をあっさりと無視した相手なのだから。
>うーん……?
>クラヴィス君たちの『一般』と普通の人の『一般』にズレがあるみたいですねぇ……クラヴィス君たちにも色々秘密がありそうですね!(またねんねこさんがレス返しに困るような台詞を……汗)

 ぐがふっっ!(吐血)
 いやまあ……全ては第参話で明らかに(さっきからこの台詞ばっかり)……ならないかも(汗)
 そ、そのうちっ!きっとそのうち明らかにっっ!(この辺行き当たりばったりで書いているのがわかる)
 見捨てずついて来てやってください(汗)

>続きのほう楽しみにしてます。お身体のほうもお気をつけてです。それでは。

 いつもいつもありがとうございます♪
 続きの方、頑張りますのでっ! ねんねこでした。




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7327おねえさん、おねえさんvアッシー。(あしよし代理(笑)) E-mail 2001/9/12 12:49:24
記事番号7283へのコメント

来生 翼さんは No.7283「蒼天の守護者 第弐話」で書きました。

 どうも初めまして(?)来生 翼 さ・・・いえ、あえてお嬢さんvと呼ばせていただきましょう、愛称『アッシー』、安井/あしよし代理で来ましたv
(知らない人は本人が詐称してると思えばよし。知ってる人は知っている(爆))
えっ?本人なら今一生懸命家庭科の課題をやってます。夏休みの宿題を授業始まってからやるのは駄目だよって言ったのに忘れてるんですよ、あしよし。
今、一生懸命に花ボタンつけてます。クーさんに助け求めたって来ないって・・・。
(「左右の位置が合わないよぉっ・・・クーおにいさん助けて下さいっ(泣)」)

 いやぁ、いつ間にやらおっきくなってるこのツリーにはしてやられたって感じですにょ。だって、0話&一話にレスしそこねたんですよっ(;○;)
おねえさんのレス魔を自称あれは、結構ショックだったらしいです。
今回もこんなに遅れてしまって、申し訳なくてしょうがありませんよ、全く。

 
 ところで、オリジナルさんなんですが、今回もとってもウィルフレッドパパりんさんはカッコいいですねv←(こいつはパパりんファンです。)
妖しい大人の魅力満開って感じで、またもや犠牲も出ていますが自分としてはこのまま突っ走ってきつづけて欲しい所です。いやはや。
 なんだか、あしよしは他にもレスする所があるとか言ってましたが、まぁそのうちちゃんと自分でしにくるからいいか。というか、自分でしに来い。
石っころがどーたら、エミィがどうとか言ってましたが別にいいです。
 パパりんがカッコよければすべて良し、うみゅ。

 さっさとあしよしが小説書き終わってくれれば自分の出番もあるんですけどね。
それでは、また近いうちに・・・・・・んっ!?
 ああ、最後に頼まれごとが一つありました。あしよしからメッセージです。

(スキャニングは喜んでさせて頂きます。野猿万歳っ(壊)。)

何が言いたいんでしょうか、最後の一言は・・・
 まぁ、ご迷惑をおかけしました。それでは。

         −撤収ー

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7340なぜなにねんねこ(パクリ)ねんねこねーさんとうさぎもどき。 E-mail URL2001/9/14 22:00:18
記事番号7327へのコメント

アッシー。(あしよし代理(笑))さんは No.7327「おねえさん、おねえさんv」で書きました。

> どうも初めまして(?)来生 翼 さ・・・いえ、あえてお嬢さんvと呼ばせていただきましょう、愛称『アッシー』、安井/あしよし代理で来ましたv
>(知らない人は本人が詐称してると思えばよし。知ってる人は知っている(爆))

 アッシーvv懐かしいですな、こんばんはv翼ねーさん改めねんねこねーさんですvv
 いやはや詐称だなんてとんでもない、アッシーはアッシーじゃないですかぁ(笑)←内輪ネタ万歳(待て)
「ねんねこは立派に詐称だにょ♪」
 …………………すみません。しばしお待ちください。

(おぉぉぉぉぉ前はなぜに出てくるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!)
(「だってアッシーといえばパパりんだしパパりんといえばアッシーだにょっっ!」)
(あんた最近出過ぎぃぃぃぃぃぃっ! というか出張り過ぎぃぃぃぃぃぃぃっっ!)
(「だってパパりんだもんっ!」)
(うにゅうっ! 口答えするなんて生意気なっ! かもんっ、息子一号っ!)

 ごめし。

「……ふう。またくだらんものを殴ってしまった(とさりげなく血がべっとりついた伸ばし棒を隠す)」
「ああ、クラヴィスくんっ! さすがパパりんの子供だにょ♪」
「やっぱりここはねんねこ抹殺が定石というものだろ。
 さてさて……えー、この時間の予定は『なぜなにねんねこ』を予定しておりましたが、司会者のねんねこが不慮の事故(←ここいと強調)により『クラヴィスにーさんによる馬鹿うさぎ解体中継』をお送りします」
「……解体?」
「おにょれも退場しろって言ってんだよにょほほ親父っ!」

 どこめげしっ!


「……ふう。お見苦しい点もございましたことを深くお詫び申し上げます(などといいながらさらに血がついた伸ばし棒を隠す)」



>えっ?本人なら今一生懸命家庭科の課題をやってます。夏休みの宿題を授業始まってからやるのは駄目だよって言ったのに忘れてるんですよ、あしよし。
>今、一生懸命に花ボタンつけてます。クーさんに助け求めたって来ないって・・・。
>(「左右の位置が合わないよぉっ・・・クーおにいさん助けて下さいっ(泣)」)

「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん♪というわけで、どこかなよっしーvおにーさんがやってあげるよん♪」
「なるほど。昨日ゼルガディスくんの服にいっぱい大量に花ボタンをつけていたのはこれの練習だったんだにょ(にょほほ親父復活)」
「(ちっ……思ったよりも早かったな)いやまあ見てくれ悪いあいつのためを思ってつけたんだぞ。花ボタン」
「かぁなり怒ってたから『ぜるやん☆恐怖の逆襲めにゅう』あたりは覚悟しておいた方が良いかもしれないにょ」
「(鼻で笑いながら)……はんっ! アイツに出番があるならな」

 すぱこんっ!

「あ、ハリセンぼん♪だにょ」
「出番がないなら今出張る。」
「帰れっ! お前はっ!」
―――お前こそ帰れ。(ねんねこ心の声)
「やかましいっ! 自分は常に棚上げだっ!」


> いやぁ、いつ間にやらおっきくなってるこのツリーにはしてやられたって感じですにょ。だって、0話&一話にレスしそこねたんですよっ(;○;)
>おねえさんのレス魔を自称あれは、結構ショックだったらしいです。
>今回もこんなに遅れてしまって、申し訳なくてしょうがありませんよ、全く。

いえいえレスいただけるだけで嬉しいです。さり気にメールチックにレス返しできるのよっしーだけですし。
(……いつもどんなメールのやり取りしているかが垣間見れますね。なぜか異様にハイテンションになってます・爆死)
「よっしーも大変だよな。こんな馬鹿に付き合わされるなんて」
伸ばし棒で人を小突くの止めなさい、クーちゃん。さもないと―――
「『さもないと』……なんだよ?(余裕の笑み)」
…………カエル召喚。
「にょあああああああああああああああああああああああああああああっ!?」


> ところで、オリジナルさんなんですが、今回もとってもウィルフレッドパパりんさんはカッコいいですねv←(こいつはパパりんファンです。)
>妖しい大人の魅力満開って感じで、またもや犠牲も出ていますが自分としてはこのまま突っ走ってきつづけて欲しい所です。いやはや。

「クラヴィスくんが失神したところで、パパりん復活♪」
復活せんで良い。
「だって、アッシーパパりんファンなんだも」
いい年した親父が上目遣いすな。気持ち悪い。
「最近ねんねこが冷たいにょ……さてはっ! 僕が黙っていちごのポッキー食べちゃったこと根に持ってるんだにょっ!?」
やっぱりお前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!(首締めの刑。)
↑別の意味でウィルフレッド=ヴァレンタイン突っ走り中(待て)ねんねこも暴走中(さらに待て)


> なんだか、あしよしは他にもレスする所があるとか言ってましたが、まぁそのうちちゃんと自分でしにくるからいいか。というか、自分でしに来い。
>石っころがどーたら、エミィがどうとか言ってましたが別にいいです。
> パパりんがカッコよければすべて良し、うみゅ。

そういえば……にょほほ親父。石っころはどうしたの?
「なにそれ?」
………………いや、ほらその……だから石っころというか石っころというか石っころというか………なんだっけ、名前?
あ、そーそーそー。≪パイシーズ≫←マジボケ。本気で確認しました(待て)
「そんなの知らないにょ」
………………ま、まだオリジナルでは出会ってないそーですー(滝汗)←ついに家宝の座から転げ落ちたらしい。
エミィくんは……とりあえず1人2人ツボにはまった方を確認しました(笑)


> さっさとあしよしが小説書き終わってくれれば自分の出番もあるんですけどね。
>それでは、また近いうちに・・・・・・んっ!?
> ああ、最後に頼まれごとが一つありました。あしよしからメッセージです。
>(スキャニングは喜んでさせて頂きます。野猿万歳っ(壊)。)
>何が言いたいんでしょうか、最後の一言は・・・
> まぁ、ご迷惑をおかけしました。それでは。

とりあえずさくさく書けと羽根うさぎを送り込んでみましょうか?(余計かけなくなります自分)
スキャニングしてくださるんですねっっ、ありがとうございます(><)
「その前にさ。なんとかしようにょ。スキャニングの下手さ」
やかましいっ!息子一号かもんっ!――――て、ああああああっ、まだ失神してるのカエルごときで軟弱なっっ!
ならばマンションの前に転がっていたセミ攻撃っ!
「死んでるのはー平気だにょー。  ♪〜(−_−)」
………………(無言でセミを両脇から押す)
『み゛ぃーみ゛ぃーみ゛ぃーみ゛ぃーっっ!』
「にょあああああああああああああああああああああああああああっっ!?」
ああ、親子仲良く失神して良きかな良きかな。それではまたどこかでお会いしましょう。
ねんねこねーさんとうさぎもどきの『なぜなにねんねこ』でした♪



―――どこからともなく「バカばっか」と聞こえて来て……完。





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7351なぜなにあしよし(さらにパクリ)アッシー(あしよし代理(笑)) E-mail 2001/9/17 12:10:57
記事番号7340へのコメント

どうも、またもや代理で勝手にやってきましたアッシーですvv
なんだかさっさと行けと催促されたので、あしよしが授業やっている隙にやってきてみたのでっす♪
 あしよしもなんだか来たがっていましたがお約束、ということで今回も不参加ということとなりました。ふっ、さっさと小説を書かないからだよ〜。


>>(知らない人は本人が詐称してると思えばよし。知ってる人は知っている(爆))
> アッシーvv懐かしいですな、こんばんはv翼ねーさん改めねんねこねーさんですvv
> いやはや詐称だなんてとんでもない、アッシーはアッシーじゃないですかぁ(笑)←内輪ネタ万歳(待て)

 良かった、お嬢さんに認められました♪
これでもう、あしよしには有無を言わさず小説書かせなくちゃ♪

>「ねんねこは立派に詐称だにょ♪」
> …………………すみません。しばしお待ちください。

 うにょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!
ウィルフレッドっ、パパりんさぁんっっっっ!!!!!!(
………………ただいま見苦しい映像が流れております。しばしお待ちください。
 (どこからともなくキメラの青年が現れてアッシーをどついて去っていく)

いやぁ、大変お見苦しいところをお見せしてしまって申し訳ございませんv
でもでも、生ウィルフレッッドパパりんさんvvv(小躍り)

>(おぉぉぉぉぉ前はなぜに出てくるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!)
>(「だってアッシーといえばパパりんだしパパりんといえばアッシーだにょっっ!」)
>(あんた最近出過ぎぃぃぃぃぃぃっ! というか出張り過ぎぃぃぃぃぃぃぃっっ!)
>(「だってパパりんだもんっ!」)
>(うにゅうっ! 口答えするなんて生意気なっ! かもんっ、息子一号っ!)

 ()の中での熱い戦い。パパりんさんカッコいいっ!!(><)
ああ、パパりんさんドンドン出張って下さいっ!!!!


>「やっぱりここはねんねこ抹殺が定石というものだろ。
> さてさて……えー、この時間の予定は『なぜなにねんねこ』を予定しておりましたが、司会者のねんねこが不慮の事故(←ここいと強調)により『クラヴィスにーさんによる馬鹿うさぎ解体中継』をお送りします」
>「……解体?」
>「おにょれも退場しろって言ってんだよにょほほ親父っ!」

 作者本人がいなくなるのはセオリーですからっ♪
でも、うちのあしよしと違って儚げなねんねこお嬢さんには是非手加減を。
死んでしまったら元も子もありませんからね(マテっ!!)。
不慮の事故に遭われたお嬢さんのご冥福をお祈りしています(更にマテっ!!)。

 そして『解体』といえば人体切断マジックショーですね。
今度、ご一緒に本当の(強調)人体切断ショーをしたいですvv

>>今、一生懸命に花ボタンつけてます。クーさんに助け求めたって来ないって・・・。
>「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん♪というわけで、どこかなよっしーvおにーさんがやってあげるよん♪」

 助けきましたね(笑)。あしよしが厚〜くお礼を言ってました。
でも、あしよし次は刺繍ですっ!!くまさんの柄が待っいるっっ!!!

>『ぜるやん☆恐怖の逆襲めにゅう』

 人気投票10位のはりせんぼんさん初めまして m(_ _)m深々
最近は持ち主さんの出番が減ってしまっているらしいですが頑張って下さい。
 (「余計なお世話だっ!!」 スパンッ!!!)
うう、ここにもとばっちりが……。

>いえいえレスいただけるだけで嬉しいです。さり気にメールチックにレス返しできるのよっしーだけですし。
>(……いつもどんなメールのやり取りしているかが垣間見れますね。なぜか異様にハイテンションになってます・爆死)

 …なんでなんでしょうかねぇ……(一端に自分が関わっていることに自覚なし)
今ではもうあしよしは、楽しみにしてくださっている人もいるし、
私とねんねこおねえさんが楽しいからいいんだにょん、とか言ってますよ。
 *注。メールの内容はこれよりスゴイ対談になってます(笑)。
とりあえず、お返事待ってますvv早くメーラー直るといいですね。


>「だって、アッシーパパりんファンなんだも」
>いい年した親父が上目遣いすな。気持ち悪い。
>「最近ねんねこが冷たいにょ……さてはっ! 僕が黙っていちごのポッキー食べちゃったこと根に持ってるんだにょっ!?」
>やっぱりお前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!(首締めの刑。)
>↑別の意味でウィルフレッド=ヴァレンタイン突っ走り中(待て)ねんねこも暴走中(さらに待て)

 ポッキーはマーブルが一番好きですっじゃなくて、
自分のためにありがとうございます、パパりんさん♪
個人的には上目遣いはとっても嬉しいんですが、自分女の子ではないですよ?
 (「ちょっとマテっ!!それは本当なのかっ!!??」
  あ、ぜるや…
  「その名前で呼ぶなっ!!!!!『女の子ではない』って……。」
  うん。そうです…が(おそるおそる)。
  「ふっふっふっふっ。よくも騙したなっ!!!」
  あああああっ。その手に持ったカタツムリとナメクジさんはっ!!??
  「問答無用っ。ほれ♪」
  んにょぉらぁぁぁぁぁぁぁぁつ!!
  ……ぱ、パパりん…の弱点は…せみ…さん…なんだ………撃沈。)
  

「え〜、代理人も不慮の事故により活動停止いたしましたので今回はこれで失礼する。遺言も受け取ったことだしな。
お届けもののメールも送っておいたので是非確認しておいてほしいそうだ。
それでは、これにて「なぜなぜ、あしよし」は終わりだ。」

          撤収。



     ああああっ解説しそこねたよぉぉぉ Byあしよし(解説おばさん)

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7394うさぎとたぬきのなぜなに石っころ(はい?)ねんねこ E-mail URL2001/9/25 20:19:03
記事番号7351へのコメント

アッシー(あしよし代理(笑))さんは No.7351「なぜなにあしよし(さらにパクリ)」で書きました。

> どうも、またもや代理で勝手にやってきましたアッシーですvv
>なんだかさっさと行けと催促されたので、あしよしが授業やっている隙にやってきてみたのでっす♪
> あしよしもなんだか来たがっていましたがお約束、ということで今回も不参加ということとなりました。ふっ、さっさと小説を書かないからだよ〜。

アッシーまたまたこんにちはv翼ねーさん改めねんねこねーさんです(しつこいって)
……と、待て。(上見て、周り見て、再び上を見る)……よし。今日はあの暴走親子は来てないな、と。ふう、あいつらがいないとなんて幸せに時を過ごせる―――
「ベフィス・ブリングv」
うにょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?(ごずり、という音と共に悲鳴が途切れる)
「はいはーい、アッシーふたたびこんにちはだにょv」
「ほらほら親父。挨拶する前に埋めとけ埋めとけ」
「おお! そうだったにょ。すっかり忘れてたにょ」

 ――――ねんねこ埋蔵中のためしばらくお待ちください――――


>> いやはや詐称だなんてとんでもない、アッシーはアッシーじゃないですかぁ(笑)←内輪ネタ万歳(待て)
> 良かった、お嬢さんに認められました♪
>これでもう、あしよしには有無を言わさず小説書かせなくちゃ♪

「というわけで改めてアッシーこんにちは。クラヴィスおにーさんと」
「パパりんなんだにょv」
『……漫才コンビのよーだぞ。お前ら』
「……石っころ、いたにょ?」(←非道)
「てっきり石臼で砕け散ったとばかり」
『我は永遠に不滅なのだ。よっしーなる娘も有無を言わさず小説書かされているならばねんねことか言う馬鹿猫も有無を言わさずして話を書かせるべきであるな。まったく、第一話から我が登場しないとはどういうことだ?』
「僕たち、レギュラー。君、準レギュラー」
「うんうん。その差は大きく違うよな」
『…………次の人気投票が楽しみだな。お前ら(怒)』


> うにょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!
>ウィルフレッドっ、パパりんさぁんっっっっ!!!!!!
>………………ただいま見苦しい映像が流れております。しばしお待ちください。
> (どこからともなくキメラの青年が現れてアッシーをどついて去っていく)
>いやぁ、大変お見苦しいところをお見せしてしまって申し訳ございませんv
>でもでも、生ウィルフレッッドパパりんさんvvv(小躍り)

「にゃはv僕ってやっぱり人気者vだにょ♪」
「人気なかったら即、息子をかばって死ぬ設定だったということを知らないらしいな(ぼそり)」
『いやそれについては我らも同じことだと思うが(ぼそり)』
「だいたい“あれ”がなんで人気でたのか今でも不思議だな(ぼそり)」
「だって、クラヴィスくんより性格良いんだもーん♪」
「突然会話に混ざるなぁぁぁぁぁっ!」
 ごめす。
「痛いにょ……クラヴィスくん……」


>>(おぉぉぉぉぉ前はなぜに出てくるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!)
>>(「だってアッシーといえばパパりんだしパパりんといえばアッシーだにょっっ!」)
>>(あんた最近出過ぎぃぃぃぃぃぃっ! というか出張り過ぎぃぃぃぃぃぃぃっっ!)
>>(「だってパパりんだもんっ!」)
>>(うにゅうっ! 口答えするなんて生意気なっ! かもんっ、息子一号っ!)
> ()の中での熱い戦い。パパりんさんカッコいいっ!!(><)
>ああ、パパりんさんドンドン出張って下さいっ!!!!

―――と、いうわけでっ!
 がしっ!(地面からいきなり生えてきた手がクラヴィスの両足をがしっと掴む)
「にょぎぃわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!」
「にょををををををををををををををををををををををををっっ!?」(つられ)
―――復活なのだ。
『案外早かったな。馬鹿猫』
―――いやまあ、いろいろこの親子には鍛えられたからねぇ……いろいろと……(恨)
「ねんねこっ! てめえっ! なにしやがるっ! 思わず目から涙が零れ落ちちまったじゃないかっっ!」
―――これしきのことで泣くとはまだまだだね。クーちゃん。
「ば、馬鹿猫の分際で……! もういっぺん張り倒す―――」
―――ノエちょん。呼ぶよ。
「……馬鹿猫さま。ぼくとってもいい子なの。だからノエル召喚だけはやめて欲しいなの。どんなことでもやるからノエだけは勘弁なのvv」
「クラヴィスくんが壊れたにょ」
『よっぽど嫌なんだな。木槌女が』


>>「やっぱりここはねんねこ抹殺が定石というものだろ。
>> さてさて……えー、この時間の予定は『なぜなにねんねこ』を予定しておりましたが、司会者のねんねこが不慮の事故(←ここいと強調)により『クラヴィスにーさんによる馬鹿うさぎ解体中継』をお送りします」
>>「……解体?」
>>「おにょれも退場しろって言ってんだよにょほほ親父っ!」
> 作者本人がいなくなるのはセオリーですからっ♪
>でも、うちのあしよしと違って儚げなねんねこお嬢さんには是非手加減を。
>死んでしまったら元も子もありませんからね(マテっ!!)。
>不慮の事故に遭われたお嬢さんのご冥福をお祈りしています(更にマテっ!!)。
> そして『解体』といえば人体切断マジックショーですね。
>今度、ご一緒に本当の(強調)人体切断ショーをしたいですvv

―――はいっ!死なない程度に殴り倒されて必殺木槌女召喚脅しで伸ばし棒男の抱き込みに成功しましたっ!
「したっ!」
「クラヴィスくん……そんな敬礼までしなくても……」
「本当の人体切断か……確かに面白そうではあるな」
『問題は被験者だな』
―――それについては問題ないと。ねえ、パパりんv
「……なんでそんな目で僕を見るのかな? というか……クラヴィスくんっ!? なんで僕を羽交い締めするのかなっ!?」
「許せ、父さん。これもすべて悪の親玉ねんねこの命令なのだ」
『とか言いつつ顔が嬉しそうに笑ってるぞ、息子一号』
―――まあ、被験者の確保はしたので、いつかやりましょうねvv(待て)


>>>今、一生懸命に花ボタンつけてます。クーさんに助け求めたって来ないって・・・。
>>「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん♪というわけで、どこかなよっしーvおにーさんがやってあげるよん♪」
> 助けきましたね(笑)。あしよしが厚〜くお礼を言ってました。
>でも、あしよし次は刺繍ですっ!!くまさんの柄が待っいるっっ!!!

「というわけでくまさん柄なのだv」
「今回もまたゼルガディスくんが寝ている隙にゼルガディスくんの服に問答無用に刺繍したため、クラヴィスくんは殴られてたにょ、と」
『だが負けじと殴り返していたのが息子一号らしいな。結局勝ったのは息子一号ではないか』
「兄にかとーなんざ、100年早い」


>>『ぜるやん☆恐怖の逆襲めにゅう』
> 人気投票10位のはりせんぼんさん初めまして m(_ _)m深々
>最近は持ち主さんの出番が減ってしまっているらしいですが頑張って下さい。
> (「余計なお世話だっ!!」 スパンッ!!!)
>うう、ここにもとばっちりが……。

「そういえば、他にどんなめにゅうがあったにょ? クラヴィスくん」
「…………………………………(遠い目)」
「にょ?」
「(視線を逸らし)……恐ろしくって……言えやしないよ……(ぼそり)」
「クラヴィスくんっ!? 返ってこーいっ! クラヴィスくぅぅぅぅんっっ!?」
『よっぽど恐ろしいメにあったらしいな』
―――まあ赤い服着たじーさまの娘の血と根性悪のインケン親父の血を引いたらそりゃあ、口では言えないような恐ろしいめにゅうを……
「にょ?」←根性悪のインケン親父。
『なるほど納得』
―――でしょ?
「にょにょ??」


>>いえいえレスいただけるだけで嬉しいです。さり気にメールチックにレス返しできるのよっしーだけですし。
>>(……いつもどんなメールのやり取りしているかが垣間見れますね。なぜか異様にハイテンションになってます・爆死)
> …なんでなんでしょうかねぇ……(一端に自分が関わっていることに自覚なし)
>今ではもうあしよしは、楽しみにしてくださっている人もいるし、
>私とねんねこおねえさんが楽しいからいいんだにょん、とか言ってますよ。
> *注。メールの内容はこれよりスゴイ対談になってます(笑)。
>とりあえず、お返事待ってますvv早くメーラー直るといいですね。

「で。返事は?」
―――(遠い目)
「メーラーは完全復活したんだよな?」
―――(遠い目)
『……書けてないんだな?』
―――いや。書いてる途中で物の見事に暴走したというか……なんか夢中になってるうちになんでか50KBを越えてしもうたので、どうしようかな、と(滝汗)
「いいから送れ。お前は」
―――いやどうしても40KBには抑えたいから……よし。石っころ、いつものよーに退場っ!
『うをっ!? なぜ我がっ!?』
「準レギュラーだからだにょ。」
「準だしね。」
―――そうそう。準だし。
『………お前ら………(泣)』


> ポッキーはマーブルが一番好きですっじゃなくて、
>自分のためにありがとうございます、パパりんさん♪
>個人的には上目遣いはとっても嬉しいんですが、自分女の子ではないですよ?
> (「ちょっとマテっ!!それは本当なのかっ!!??」
>  あ、ぜるや…
>  「その名前で呼ぶなっ!!!!!『女の子ではない』って……。」
>  うん。そうです…が(おそるおそる)。
>  「ふっふっふっふっ。よくも騙したなっ!!!」
>  あああああっ。その手に持ったカタツムリとナメクジさんはっ!!??
>  「問答無用っ。ほれ♪」
>  んにょぉらぁぁぁぁぁぁぁぁつ!!
>  ……ぱ、パパりん…の弱点は…せみ…さん…なんだ………撃沈。)


「……………………………」
「クラヴィスくん? どうしたにょ? 顔真っ青だにょ?」
「……いや。オレ、あーいうねろねろって感じの生き物駄目なんだよね」
「ねろねろ?」
―――練れば練るほど色が変わって……ちゃらりらりりー、ほぅらできた!とかいうやつ?
『それを言ってわかる奴が何人いるか知りたいところだが……とりあえず、突っ込みいれるとそれは『ねるねるねるね』だ、馬鹿猫』
―――あれおいしかったんだかまずかったんだかわかんなかったけど、なぜか買っちゃってたんだよねぇ……

>個人的には上目遣いはとっても嬉しいんですが、自分女の子ではないですよ?

―――あれ?この文だけ繰り返されて……って……女の子じゃないっっ!?
「知らなかったのか?」
「クーちゃんは知ってたのっ!?」
「オレ、女の子だったら頭についたぽんぽこセンサーが反応するもん」
―――ぽんぽこセンサー……また得体の知れないセンサーが……(汗)
「僕も知ってたにょ。女の子だったら口説きに走ってるし。」
『それは堂々と言う言葉じゃないから。ウィル』


>「え〜、代理人も不慮の事故により活動停止いたしましたので今回はこれで失礼する。遺言も受け取ったことだしな。
>お届けもののメールも送っておいたので是非確認しておいてほしいそうだ。
>それでは、これにて「なぜなぜ、あしよし」は終わりだ。」

「うーん……なにか物足りないと思ったら、やっと足りないものを思い出した」
―――なにが足りないのかね? クラヴィスくん。
「うん。素振りの回数」
 ごめしっ!(と、脳天にヒットする伸ばし棒)
―――にょうあっ!?
「そうそう。僕も物足りなかったんだにょ。足蹴りの練習」
 どけしっ!(と、またもや脳天にヒットするうさぎもどきの足)
―――げふっ!
「あ、馬鹿猫が意識飛ばしたにょ」
「よっしゃ!埋め直しとけ埋め直しとけ」
(スコップ片手にいそいそと作業を始める親子)
『……どうやらウィルと息子一号は馬鹿猫抹殺に力を注いでいるようなので、今日はこれまでだそうだ。どうでもいいから埋める前に我を登場させろと言っておけ。ウィル。
 あ?いやだにょ?―――まったく、わがままぬかしやがって……それではだ。またどこかであおうぞ』

 ――――ちなみに。
 翌日の朝刊の三面に『馬鹿猫、瀕死で発見』などという記事がこっそりと載せられたのは……また別の話らしい。





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7311キミが生きている、ただそれだけで(謎)葵楓 扇 E-mail URL2001/9/10 21:35:11
記事番号7265へのコメント

 こんにちは。ええこんにちは、こんにちは(今は夜の9時過ぎですが)
 はい、扇さんですよ。せんちゃんです。呼ばれてないのにこんにちは(こんばんはと言う気はない。ハッキリ言ってない。きっぱり無い。駄目じゃん)
 こここここりはッ!! ・・・としがみつきましたよ、えぇ。幼稚園児相手にして死にかけてるってのにえぇ。ホント。
 これはッ! いつぞやのあの日、チャットでおっしゃられていたオリジナルでございますわねッ!? しかも黒クラ(クーちゃんと呼んでやれヲレ・・・)がやっぱり出てらっしゃるのねッ!?(何)
 うをっしゃぁぁぁぁッ!! ・・・と、本編読む前にレスしてますわ(読め)
 これからバリバリレス地獄に追い込んであげちゃいますわッ(≧▽≦)

 ・・・それはさておき。
 某プロジェクトあんまり進んでないです(爆)でも、とりあえずはなんとかなりそうです。今度予告送りますね。そうしたらさすがに私も慌てて本編制定するんじゃないかしら(マテ)まぁ・・・ほむぱげのリニュが終わってからだけど・・・
 ・・・さらにそれはさておき。
 お元気そう・・・では無いかも知れませんが(^^;)なんとか投稿は出来る状態のようなので、安心しました。先日、私の天国のおじいさまから(ってか遺品なんだけど)私の幼いころのアルバムとか届いて、親父様に「天国のじいさんにお礼の手紙送れよ」とか言われて焦ったりしましたが・・・(実際は送ってくれた叔母に手紙を送りましたけど)
 なにはともあれ、これからも頑張ってください。義妹は影ながら応援しておりますわッ(マテ。)
 こう書いて、案外大幅大復活していたらお笑いなんですけど(ヲイ)
 近いうち、私もゼルアメを送る予定です。実は。詩ですけど、ちょっくらシリーズにして続けてみようかな、と・・・。
 さらにさらにそれはさておき、またねですヾ(*'-'*)

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7323アナタが微笑ってくれるから(さらに謎)来生 翼 E-mail URL2001/9/11 18:29:44
記事番号7311へのコメント

葵楓 扇さんは No.7311「キミが生きている、ただそれだけで(謎)」で書きました。

> こんにちは。ええこんにちは、こんにちは(今は夜の9時過ぎですが)
> はい、扇さんですよ。せんちゃんです。呼ばれてないのにこんにちは(こんばんはと言う気はない。ハッキリ言ってない。きっぱり無い。駄目じゃん)

 こんにちは。投稿する時間はいつ知らないけど、とりあえず現時点で夜中の1時だったりしますが(寝ろ。自分)台風さなかにこんにちは。心の中で読んでましたにょこんにちは(やっぱりこんばんはという気はさっぱりないらしい)

> こここここりはッ!! ・・・としがみつきましたよ、えぇ。幼稚園児相手にして死にかけてるってのにえぇ。ホント。
> これはッ! いつぞやのあの日、チャットでおっしゃられていたオリジナルでございますわねッ!? しかも黒クラ(クーちゃんと呼んでやれヲレ・・・)がやっぱり出てらっしゃるのねッ!?(何)
> うをっしゃぁぁぁぁッ!! ・・・と、本編読む前にレスしてますわ(読め)

 黒クラですわよおぜうさんっっ!「黒倉」とか変換されたちょっぴりブルー。なんか名字でありそーだし(爆死)
 とにかくチャットでいってた例のやつです。別名地雷原シリーズ。一歩足を踏み入れると確実に爆発するという危険シリーズ。直訳すると本気で終わんのかい自分?シリーズですっ!(冗談抜きで待とうよ自分)
 ……て、せんちゃん。幼稚園児相手にして死にかけたんですか?(汗)

> これからバリバリレス地獄に追い込んであげちゃいますわッ(≧▽≦)

 ぐふっ!(汗)←レス返しが遅いことでかなり有名なねんねこさん
 い、いえっ!めちゃ嬉しいですっ!ありがたいですっ!暴走しているレス返しで良かったらじゃんじゃん書いてにょぉぉっ!(夜中のため更に暴走気味)

> ・・・それはさておき。
> 某プロジェクトあんまり進んでないです(爆)でも、とりあえずはなんとかなりそうです。今度予告送りますね。そうしたらさすがに私も慌てて本編制定するんじゃないかしら(マテ)まぁ・・・ほむぱげのリニュが終わってからだけど・・・

 開設2ヶ月足らずで1万ヒットおめでとうっ!(祝う機会を逃した馬鹿たれ)
 この間遊びにいったら閉鎖とかあってとりあえずびっくりしただよ(笑)
 某プロジェクト。進まないのは多大にわたしのせいですね(汗)すみません(汗)なんかとりあえず頑張って続きを書いてみるんですが、わたしの文章力だと面白さ半減に(遠い目)
 予告待ってますvv←その前に書こうね、自分(汗)

> ・・・さらにそれはさておき。
> お元気そう・・・では無いかも知れませんが(^^;)なんとか投稿は出来る状態のようなので、安心しました。先日、私の天国のおじいさまから(ってか遺品なんだけど)私の幼いころのアルバムとか届いて、親父様に「天国のじいさんにお礼の手紙送れよ」とか言われて焦ったりしましたが・・・(実際は送ってくれた叔母に手紙を送りましたけど)

 なんとか立ち直りました。その場にいた(というか連絡あった時にチャットで居合わせた)方々にいろいろ話を聞いてもらったり、彼女宛てに自分が出来うる限りの言葉を綴ってみたり、なんだりかんだりしてみて。他人からみれば悪あがきに見えたかもなんですけど、立ち直れたならそれでいいかな、と。本当にご心配おかけしました(^^;)

> なにはともあれ、これからも頑張ってください。義妹は影ながら応援しておりますわッ(マテ。)

 義姉も陰ながら応援してるわよっっ!(笑)
 最近投稿もご無沙汰のよーでとか思ったらジャンルがえのような気配も(汗)
 そりでもあなたのヴァルへの愛は変わっていないと思うので(^^)お互いガンバローさっ!(いったいなにが言いたいのかわからないお年頃)
 ……ちなみに何人妹分がいるかわかんないと言ってましたが、どうやら20人程度いることが判明しました(待て)
 ……いいのか?こんなやつを姉とかいって?(汗)

> こう書いて、案外大幅大復活していたらお笑いなんですけど(ヲイ)
> 近いうち、私もゼルアメを送る予定です。実は。詩ですけど、ちょっくらシリーズにして続けてみようかな、と・・・。
> さらにさらにそれはさておき、またねですヾ(*'-'*)

 ああああああっっ、楽しみにしてますっ!てか今ブームですわね、詩がっ!(^^)
 ↑何度か書いて挫折した(笑)いつのまにかつらつら文章化いてるよ自分。
 大幅大復活はとりあえず49日過ぎてからかなー(汗)いやまあそれまでには何かの病気にかかってるのではないかというほど急速に減少してる体重を止めてみます。(冗談抜きでまずいです。1ヶ月に8キロって……ダイエットとか言うレベルを超えました)
 ではではまたでっす♪


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7339蒼天の守護者 第参話来生 翼 E-mail URL2001/9/14 21:58:49
記事番号7265へのコメント


 頼りになるのは銀の月明かりだけだった。
 闇夜の中で人の影が躍る。殺気も敵意も感じない―――感じられるのは存在感と“彼”の焦りだけ。
(あの話が本当ならば……)
 つい今しがた手にかけた薬師と名乗った男の言葉を思い出す。
『世界樹の蜜酒ならあるいは……』
 自分が作り出した男の血の海から少し離れたところで“彼”は立ち止まった。
 視線を動かす。長い黒髪が風に吹かれてわずかに揺れた。
 大きな銀月(エスカ)を背景に幻想的な光景を生み出す世界樹ユグドラシル。
 あの木の樹液ならあるいは―――



 頼りのなるのは銀の月明かりだけだった。
 だが―――命取りになるのも銀の月明かりだった。



 銀の光に照らされた長い黒髪の“彼”をひとりの人間がじっと見つめていた。
 ―――“彼”がそのことに気づいたのはその人間が地面に転がった死体を視界に入れて悲鳴をあげた時だった。
 予想もしなかった突発的状況に思考が停止した中で“彼”はただひたすら全速力でその場を離れた。











 ウィルフレッド=ヴァレンタインの朝はソファに腰をかけて新聞を読むことからはじまる。
 興味のある新聞記事に、目を細めて新聞紙に顔を近づけていると生あくびを噛み殺しながら部屋に入って来たクラヴィスが挨拶もせずに言ってくる。
「なに? 老眼?」
「失礼だにょ、クラヴィスくん。老眼じゃないにょ」
「じゃあなんだよ?」
 キッチンに向かってグラスにミルクをなみなみ注いでから戻って来たクラヴィスが父親が手にした新聞を覗き込む。ウィルフレッドが凝視していた新聞の一面は、最近連続して近所で起こっている殺人事件の続報だった。
「……また殺されたのか……まったく物騒な世の中になったもんだな」
 肩をすくめてクラヴィスが短くコメントしてくる。
「そーいや、噂じゃ犯人は紋章術師(イクストラクター)だって言うじゃないか―――」
 言いながら、ちらりと父親を一瞥する。誰も聞いていないのはわかっていたが、父親にだけ聞こえる程度の極力小さな声でぼそりと呟く。
「―――動くのか?」
「いやまだそれは考え中。確かな情報も得られてないし」
 足を組んで腰をかけたソファーの肘掛けに肘をついて、ウィルフレッドが呟いた。。
「これだけ騒ぎになっているんだったらなるべく治安維持の方で処理してもらいたいね。目立つ行動は僕たちにとっては命取りさ」
 人はいくつも顔を持ち、それを相手によってうまく使いわけているという。
 冷酷な光を宿した瞳に無表情は、ウィルフレッドが―――というよりヴァレンタイン一家が―――手掛ける仕事に関わる時に浮かべる表情だった。当人としては無意識なのだろうが。
「ふぅん……」
 ―――もうしばらく待機ということか。
 中途半端な返事をしながら、ミルクを口に含むクラヴィスに、すぐに無表情からいつもののへらとした笑みを浮かべた表情に変えたウィルフレッドが声をあげる。
「そういえば、クラヴィスくんの今日のご予定は?」
「んあ? ああ、セルジュのところに行ってくる。エミリオが行きたいってうるさくてな」
 クラヴィスの口から出て来た名前にウィルフレッドは僅かに顔を顰めた。それに気づきながらもクラヴィスは首を傾げる。
「一緒に来るか?」
「遠慮させていただきます。“異界門転移装置(システム・ヘイムダル)”の管理もあるし」
 クラヴィスの問いにウィルフレッドは即答で拒否した。







蒼天の守護者 第参話







「やあ、ご機嫌麗しゅう。ヴァレンタイン兄弟」
 屋敷を出た途端にかけられたその声にクラヴィスはあからさまに嫌そうな顔をした。隣にいたエミリオと共に声の主の方へと振り返る。
 屋敷の敷地を囲む壁。そこに寄りかかる金髪の男と、その男の後ろに直立不動で佇む黒髪の男。どちらも2人にとっては見覚えのある顔だった。
「アリータさんにリオンさん……どうしたんですか? こんなところで……」
 首を傾げてエミリオが訊ねる。
 アリータ=ラル=エスト=ピースランド。そして、リオン=イクシード。どちらも治安維持隊の人間である。以前、ちょっとした事件に巻き込まれた時に顔見知りになった治安維持官だった。
 エミリオの言葉に真っ先に反応したのはアリータでもリオンでもなかった。目を細めて自分よりも背の低いアリータを睨みつけながらクラヴィスは鼻を鳴らした。
「……はっ! これはこれはピースランド治安維持隊長殿の愛息殿に待ち伏せしてもらえるとはな」
「思わず口からイヤミが出ちゃうほどご機嫌なのだね、クラヴィス」
「そうらしいな。ああ、今すぐてめぇの脳天殴りつけたやりたいって思っちまうほど気分がいいよ、アリータ」
 そこで一旦2人の会話―――というか互いを罵倒しあうための軽めの口慣らしといった方が正しいか―――が終了する。終了したといってもそれは表面上のものであって、2人の睨み合いが続く限り、心中でのお互いの貶し合いは終了しないだろうが。
「……それで、いったいどうしたんですか?」
 先述した事件でいろいろあって犬猿の仲の兄とアリータを無視して、相方をぼんやりと眺めている―――こういう場面には極力関わりたくないのだろう。それはエミリオとて同じことだが―――リオンに問い直す。
 リオンはああ、と思い出したように小さく声をあげ、短く答えて来た。
「クラヴィスさんにちょっと用事があるんです」
「は? オレに?」
 リオンの台詞がたまたま耳に入ったらしく、クラヴィスがアリータから視線をリオンに移して―――こちらとの仲は良くも悪くもない―――間の抜けた声をあげる。クラヴィスが視線を外したことで恒例の睨み合いも終わったようだった。普通にクラヴィスを見ながら、アリータが言葉を付け加える。
「ここらへん(イザヴォッル)で最近、殺人事件が多発しているのは君でも知ってるだろう?」
「ああ、一昨日と昨日は2日連続だったな。治安維持官の無能さが浮き彫りになっちまった事件のことだろ?」
『…………………………………』
 そこで一瞬会話が止まったが―――こめかみをひくつかせながらも、目の前にいるクラヴィスをどつき倒したいという自分の欲求になんとか耐え切ったアリータが話を続けてくる。
「実は重要な目撃証言が得られてね」
「……黒の長髪の紋章術師(イクストラクター)が現場近くを慌てて立ち去ったのを目撃された方がいらっしゃったんです」
 淡々と言葉を繋げて来たリオンに一同の視線がクラヴィスへと向けられる。
「ちょ……ちょっと待って! クーが犯人だって言うの!?」
 一瞬の沈黙の後、悲鳴のような声をあげたのはエミリオだった。2人の治安維持官と兄との間に割って入り、兄をかばうように両手を横に広げてアリータとリオンを睨みつけた。
「そんなっ! クーが犯人のわけないよっ!」
「……エミィ……」
 自分のために身を呈してかばう弟に思わず目頭が熱くなる。心の中で兄想いの弟を持って自分は幸せだと思いつつ、彼の名前を呼んだ直後。エミリオがどこか自信ありげに言葉を続けてくる。
「だってクーだよっ!? 考えてごらんよっ! クーがそんな死体残すなんて親切すると思うっ!?」
「をひこらちょい待てクソガキ」
「刃向かう相手には全力必殺! 文字通り跡形もなく消し去っちゃうようなクーが―――」
 がし。
 数十秒前の小さな感動もどこへいったのか、くそ生意気な弟が自分をどういう目で見ているのか垣間見たクラヴィスがエミリオの頭を鷲掴みにした。彼の真後ろに立っていたため、表情を見ることは叶わなかったが、見なくてもどんな表情をしているのかなんとなくわかった。
「…………エミィ」
 優しいとさえ思える口調で弟の名前を呼ぶ。さりげなく頭を鷲掴みしている手に力を込めながら。
「け・し・さ・っ・て・も・い・い・ん・だ・ぞv」
「ごめんなさい。ぼくが悪かったです。クラヴィスお兄さま」
 ぎこちなく―――だが即答で―――謝って来たエミリオにクラヴィスは彼の頭を解放する。慌てて自分から離れるエミリオを無視して、クラヴィスはアリータとリオンを交互に見た。
「―――で? お宅らはオレにどーしろと言うわけ?」
「話を――――聞かせてもらいます」
 クラヴィスの言葉にリオンが静かに用件を告げた。





 天空に浮かぶ島アースガルズと地上の海に浮かぶ島々との決定的な違いは“紋章術”という言葉にある。
 世界には、紋章術師(イクストラクター)という人種がある―――職業ではないだろう。紋章術師というだけで金が入ってくるわけではない。彼らが持つ能力(ちから)はあくまで生まれながらにして得た武器。それを利用して傭兵業を営んだり、宝探し屋(トレジャー・ハンター)で点在する遺跡を荒らすなりして、金を得て初めてそれが職業となる。
 ―――まあ、それはともかく。
 紋章術師(イクストラクター)という人種がある。この人種はアースガルズのみに生息する人種だった。世界に存在する妖精(エルフ)たちを表す紋章を虚空に描き、彼らの力を抽出(イクストラクト)する能力を持つ人間のことである。
 彼らのような妖精(エルフ)の力を抽出する能力―――人々は紋章術と呼んでいる―――をもつ紋章術師は先述した通り、城塞都市にしか存在していなかった。
 その理由はいろいろと仮説がある。
 力を抽出するエルフが住む≪妖精たちの住み処(アールヴ・ヘイム)≫がアースガルズに存在するためではないか。
 妖精(エルフ)たちを表す紋章を生み出した、招喚術師(ウィザード)と呼ばれる別の人種―――現在はもう絶えていると言われているが―――の血が流れているためではないか。
 紋章術師や考古学者たちの間で様々な仮説が立てられているが、どれも一部に矛盾が生じ、完璧に立証されてはいない―――立証されたところで、普通に生活している分にはなにかが変わるわけでもないので大して注目されていないが。
 ただひとつ言えることは。
 アースガルズにのみ紋章術がいるといってもアースガルズに住む人間全てが必ず紋章術を使えるというわけではないということである。






 警戒しながら扉を開くと、そこにはいつもの光景が広がっていた。
 その事に小さく安堵の息を吐きながら、彼は自室から出る。
「おはよう、キールお兄ちゃん……て―――」
 声をかけて来たのは妹だった。父親に似た金髪の髪に赤いリボンが特徴的なたった1人の大切な妹。彼女が―――ルーシアが怪訝そうに眉をひそめたのに気づいて、キールは自分の前髪をつまんでみせた。
「……これか?」
「どうして切っちゃったの? 綺麗な髪だったのに」
 彼女は兄の艶やかな黒髪が大好きだった。彼に無理を言って腰のあたりまで伸ばして欲しいとわがままを言うほどに―――結局腰に届くどころか、肩より下というあたりまでのばして、以前のような短髪に戻されてしまったわけだが。
 彼とて出来れば妹のために髪を伸ばし続けてやりたかった。まだ自分たちが幼い頃に父親を亡くし、母親も不治の病で倒れ、ほとんどその日暮らしの稼ぎしかない自分に文句の一つも言わないルーシアに自分が出来ることならなんでもしてやりたかった。
 だが今回だけ