◆−それぞれの雨 −K.紅羽 (2007/9/16 18:06:42) No.18314
 ┣それぞれの雨 ゼロス編−K.紅羽 (2007/9/16 20:47:37) No.18316
 ┃┗初めましてー!−紗希 (2007/9/16 21:36:28) No.18317
 ┃ ┗…はぅっ!−K.紅羽 (2007/9/16 22:57:40) No.18318
 ┃  ┗ご託を並べてしまい、申し訳ないです( ̄▽ ̄;−紗希 (2007/9/20 17:48:00) No.18327
 ┣それぞれの雨 −K.紅羽 (2007/9/16 23:44:22) No.18319
 ┃┣タイトル……!−K.紅羽 (2007/9/16 23:45:43) No.18320
 ┃┗Re:それぞれの雨 −星野流 (2007/9/17 16:08:26) No.18322
 ┃ ┗はじめまして!−K.紅羽 (2007/9/17 21:41:15) No.18323
 ┗それぞれの雨 ―ゼル編?―−K.紅羽 (2007/9/17 23:58:08) No.18325


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18314それぞれの雨 K.紅羽 2007/9/16 18:06:42


はじめましてこんにちは! K.紅羽と申します。
いつもこちらでたくさんの素敵なお話を読ませていただいてきましたが、ン年目にしてついに投稿させていただきます!
初心者でまだ文章がおかしなところも多いかとは思いますが、どうぞよろしくお願いします。



 それぞれの雨  ―アメリア―



わずかな肌寒さを感じて目を覚ますと、窓の外では雨が降っていた。

「雨、振ってたんですね…」

やわたかな寝台からでは、窓の外のことなどわからない。ずいぶん降っているのだろう、庭にはいくつもの大きな水溜りができていた。
さぁさぁと小さな音をたてながら落ちてゆく水滴に、零れ落ちた声はすぐにかき消された。
雨が振っていたなんて、気づかなかった。
旅をしていた頃は、そんなことはなかったのに。



――――リナさんたちはいま、なにをしているのかしら


昔、旅をしていた頃は、こんな雨にも慌てて、大騒ぎしながら雨宿りしてましたよね。
森の中や畑の近くで雨になると、リナさんの大嫌いななめくじが出て、大騒ぎになったこともありましたっけ。

『雨?! ったくツイてないわね。仕方ないからここで雨宿りでもしましょ』
『んー、そうだな。なんかこの雨、すぐやみそうだし』
『ををっ! ガウリィが言うなら間違いないわね!!
 んじゃぁあたしは、さっきゲットしてきたお宝さんでも確認しとこっかなー。
 おったからさん♪ おったからさん♪ んっふっふっふ……』
『リナさん………その笑い方、悪みたいですよぅ…』
『なぁによアメリア! ンなこといってると、お宝分けてあげないわよー?』
『なっ……なに言ってるんですかリナさん! お宝なんて要りません!
 正義たるもの、そういうものはきちんと次の街で警備隊に――』
『あーはいはい、わかってますって。ほんっとあんたは正義が好きよねー。
 ちょっとゼル、黙ってないでこの娘の演説止めてくんない? 集中できないのよねー』
『それはいいが―――宝に何かついているようだが、構わんのか?』
『へ? なにが―――
 ――――って いやぁぁあ! なめくじぃぃぃぃ!
 こないでこないでこっちこないでぇ!』
『お、落ち着け、リナ。単なるナメ』
『こないでっていてるでしょ火炎球!!!』
『おい、リナ! あぶないからやめろって』
『――――――いゃぁぁぁぁきたぁぁぁぁっ!雷撃!!!』
『ぎゃっひぃぃぃぃ!!』
『旦那も哀れにな…』
『ってなにしみじみ呟いてるんですか! 止めてくださいよゼルガディスさん!!』
『できると思うならやってみろ』
『……すみませんでした』


些細なことに笑って、泣いて、大騒ぎして、それなりに悩んだり傷ついたりしながらも、わたしたちは旅をした。何に縛られることもなく、気ままな風のように。
いろんなものを食べて、たくさんの景色を見て、多くの人に触れあって、傷ついて傷つけて、少しだけ分かり合って。あの頃の記憶はわたしの宝物。


――――あの頃、わたしは自由だった


王宮の広いテラスに遮られた雨粒は遠く、王女の部屋の窓ガラスにすら当たらない。確かにそこに見えているのに、降り続く雨にこの窓から手を伸ばしても触れることなどできない。
その距離がかつてといまの自分のものであるかのように思えて苦笑する。雨のためなのか、いつもよりも増して感傷的になってしまっている。硝子に映る顔は自分でもわかるくらいに暗く曇っている。もうすぐ、侍女がやって来る時間になるはずだ。そのときまでこんな顔をしていたらいけない。だって

――――わたしは王女なのだから、しっかりしなくっちゃ

硝子のむこうのわたしに、にっこりと笑いかける。大丈夫、できるはず。わたしは笑っていなくっちゃ。唇を上げて、できる限りキレイにいつもの、明るい笑顔を。アメリアという名の娘である前に、わたしは

――――わたしは、王女なのだから


「おはようございます、姫様。もうお目覚めですか?」

「はい、シェーナさん!
 外では雨が降っていますが、今日も元気に正義を広めにがんばりますっ!」


雨 ―アメリア― end

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18316それぞれの雨 ゼロス編K.紅羽 2007/9/16 20:47:37
記事番号18314へのコメント

さっきの話とは全く繋がってない上に激!短い話です。
よろしくお願いします。


 それぞれの雨 ―ゼロス―



「おや…?」

ポツリと落ちた水滴に、いつもの表情を変えぬまま黒い神官は顔を上げた。
先程まで雲ひとつない青空だったというのに、いまでは太陽はすっかり雲に覆われていた。

「雨、ですか」

人気のない森の中、黒を纏った青年は誰にともなく呟いた。
いのちのない彼は濡れたからといって寒さも不快感も感じない。精神体である彼の姿が濡れたところで、別にどうということもない。けれど、彼の上司は彼が濡れて帰ることなど望んではいないだろう。
彼の足元を、一匹のリスが駆けてゆく。そこに巣でもあるのだろう、その小さな生き物は雨を避けるように近くにある大きな樹に登っていった。
こんな自然現象に逐一悩まされなければならないなんて、命あるものとは不便なものだ。相変わらずの笑顔の下、ひとり笑った。

「濡れるのもイヤですし、さっさと帰りましょうか」

肌に纏わりつくような生暖かい風が、ほんの少しだけ黒い神官服の裾を遊ばせる。
風が運ぶのは雨の匂い、そして生臭い命のにおい。

―――後始末の手間も、省けましたし。

胸のうちでそっと嗤った獣神官は音も立てずに風に溶け、消えていった。

残されたのは、まるではじめから誰も居なかったかのように佇む黒い森と、苦悶と絶望の表情で横たわる一人の男の死体だけ。

降り始めた雨が、大地から血を洗い流していった。


それぞれの雨 ―ゼロス― end


====あとがきもどき=====

ゼロスにとって雨ってこんな感じかなぁと。
精神体である魔族にとって、自然現象ってどんな感じのものなんでしょうか…? 多分にキャラ違うかもしれませんが、書き手の力不足なのでどうぞご容赦を。感想やダメ出しをいただければ嬉しいです。
コレ、あともうちょっと続きます。

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18317初めましてー!紗希 2007/9/16 21:36:28
記事番号18316へのコメント

>はじめましてこんにちは! K.紅羽と申します。
>いつもこちらでたくさんの素敵なお話を読ませていただいてきましたが、ン年目にしてついに投稿させていただきます!
>初心者でまだ文章がおかしなところも多いかとは思いますが、どうぞよろしくお願いします。
初めまして、K.紅羽様ー!
私は紗希と申しますー!只のおかしな物体ですー!

私は今だに文章が変でございますー( ̄▽ ̄;


私、ゼロスも好きでして。
>―――後始末の手間も、省けましたし。
いやぁ、彼らしいなぁと、ついレスしてしまいました。
魔族よりの私ですので、こういう所は好きです。
私自身は、それ以外の所を書きまくってますが(笑)

変人の私ですが、宜しくお願いします☆

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18318…はぅっ!K.紅羽 2007/9/16 22:57:40
記事番号18317へのコメント

>初めまして、K.紅羽様ー!
>私は紗希と申しますー!只のおかしな物体ですー!

ささささささ紗希様――――!
レスありがとうございます(感涙)!!
拙い文章を読んでくださって、本当にありがとうございます。
うわぁどうしましょうちょっと、あの格好イイ文をお書きになる紗希様ですか?! うわぁ、どうしましょう…!

>私は今だに文章が変でございますー( ̄▽ ̄;
いえいえいえいえいえいえいえそんなことはないです!(力いっぱい否定)
紅羽、紗希様の書かれる文章が大好きですもの!! 
紗希さまに声をかけていただいて、魔族らしいと言っていただけるなんて、何たる光栄!

あああああ、ありがとうございます!

>変人の私ですが、宜しくお願いします☆
……はぅっ!
素で卒倒しかけました変人どころか既に人外魔境な紅羽ですが、
これからどうぞ末永くよろしくお願いいたします(><)

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18327ご託を並べてしまい、申し訳ないです( ̄▽ ̄;紗希 2007/9/20 17:48:00
記事番号18318へのコメント

>ささささささ紗希様――――!
>レスありがとうございます(感涙)!!
>拙い文章を読んでくださって、本当にありがとうございます。
>うわぁどうしましょうちょっと、あの格好イイ文をお書きになる紗希様ですか?
>うわぁ、どうしましょう…!
そ、そんなに乱されなくても( ̄▽ ̄;
って、私はそんな感激される様な人間ではございませぬー!( ̄□ ̄;)
もっと邪険にしてもらって結構ですよー!

>いえいえいえいえいえいえいえそんなことはないです!(力いっぱい否定)
>紅羽、紗希様の書かれる文章が大好きですもの!! 
>紗希さまに声をかけていただいて、魔族らしいと言っていただけるなんて、何たる光栄!
あの、私はそんなに立派な事は書けませんが…( ̄▽ ̄;
ゼロスはそんな一面も確かにあったんだなぁ、と思い起こされましたので、有り難く思ってます。今まで忘れ去られて…(T▽T)
私の書いた詩を、『好き』と言ってくれてありがとうございます…。
それは、例えあまり意味が込められていなくても、その一言があるだけで私は…。
私は、思い描いた言葉を並べる事ができる…。

>素で卒倒しかけました変人どころか既に人外魔境な紅羽ですが、
>これからどうぞ末永くよろしくお願いいたします(><)
いえいえ、貴方こそが良人でございますー!
こちらこそ、お願いします(⌒▽⌒)

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18319それぞれの雨 K.紅羽 2007/9/16 23:44:22
記事番号18314へのコメント

今回はちょっと長めです。
短くする予定がめっちゃ長くなりました。2倍くらい。
…の割りに出来が微妙なのは、きっと力不足(泣)

=====


人は鳥は飛ぶものだ、という。はるかな高みを遠くゆくのだと。
人は雨は降るものだ、という。はるかな高みから落ちるのだと。
人は星は瞬くものだ、という。はるかな高みで白く輝くのだと。

私にはそれがわからない。
私には世界を見ることができない。
一度として開いたことのない両の瞳がそれを、許さない。

だから―――


 それぞれの雨 ―レゾ―


終わり無き旅路の途中、ふと顔を掠めていった風に青年は足を止めて顔を上げ、周囲を確かめるかのようにゆっくりと頭をめぐらせた。けれど青年の後方に控えている女性にはその行為に何の意味も―――少なくともそれが周囲のものを確認するためではない行為だとわかっていた。彼女は形のよい眉をひそめて、どうかなさったのですかと青年に問いかける。

「レゾ様―――?」

青年はそれに応えることなく、誰も居ない細い道に静かに佇むだけ。わずかに微笑んでいるような表情からは、何の感情も読み取れない。
女性―――エリシエルはそっと嘆息した。この表情をしたら最期、望みをかなえるまで彼がてこでも動かないことを知っていたから。彼女は赤い法衣にぴたりと身を寄せる。
彼の望みが何であろうと、彼がなにを成そうとも、共に在ること―――それが彼女の望みだから。


佇む二人の下へ、風が湿った空気を運んでくる。もともと雲行きのあやしかった空はすっかり暗雲に覆われていた。赤い法衣とふたりの髪を遊ばせて、湿った風が吹きぬける。



「雨が、降りますよ」



どこか嬉しそうに、笑みすらも含んだ声が頭の上から降ってくる。赤い法衣を纏った青年の顔は真っ直ぐに空に向いている。まるでそこにある暗雲が見えているのかのように。

その言葉の直後、雨が降り出した。
無数の細い銀色の糸が、灰色の空から零れ落ちる。しとしとと降り始めた雨に、エリスは風の結界を張って彼女が主と仰ぐ青年を水滴から守ろうと呪文を紡ぎはじめる。やがて完成した結界はふたりを包み―――けれど青年は静かに首を振って結界の外へと歩き出す。
驚いたエリスは慌てて赤い法衣を掴んで青年を引き止めた。どうして。

「レゾ様、濡れてしまいます。なぜ、結界を」
「すみません、エリス。今しばらく、このままで」
「しかし…」

雨に濡れながら、青年は穏やかに微笑む。その笑顔に、エリスは思わず息をのんだ。
子供のような無邪気さ。暗く深い憤り。殉職者のような気高さ。魔族のような禍々しさ。

―――赤法師と呼ばれるこの青年は、穏やかな笑みの底にどれだけの感情を押さえつけているのだろう



ふと瞬くあいだに複雑な感情を宿した笑みは消え、いつも通りの穏やかな微笑がエリスへと向けられていた。

「エリス、あと少しだけ、雨を感じていたいのです」
「―――はい」

黒髪の女性はひとつ頷いて、青年の言葉に従った。








「雨」

全身に雨粒を受けながら、青年は呟いた。

空というはるかな高みから堕ちてくるという水滴は、髪を、頬を伝って流れ落ちる。
雨というものは、どんな風に見えるのだろう。
土の湿った香り。雨が降ってやわらかくなった土は、どんな色をしているのだろう。
いまここで雨を受けている女性――エリスは、どんな顔をしているのだろう。
そして遠い彼方、唯一生き残っている肉親である彼は、一体どんな姿をしているのだろう。

かたく閉ざされたこの瞳が開かれる日が来るのなら、それはどんなふうに映るのだろう。

嗚呼、この世界は
私の生まれたこの世界は どんな顔を見せるのだろうか


――――世界を見ることのかなわない青年は、その目で雨を見る代わりに、全身でそれを感じた。



====あとがきもどき====
レゾさん初挑戦。このお方はとても難しいですね…………
目が見えないってどんな感じなんでしょうか(汗)
エリスさんはお助け出演。……情景描写なしなんてハイレベルなことは無理ですって(泣)
……まだまだ続きます(予定)

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18320タイトル……!K.紅羽 2007/9/16 23:45:43
記事番号18319へのコメント

↑でタイトル付け忘れました。
それぞれの雨 レゾ編 です…(泣)

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18322Re:それぞれの雨 星野流 2007/9/17 16:08:26
記事番号18319へのコメント

K.紅羽さん、はじめまして、星野流と申します。

それぞれの雨って登場人物が一人一人語っていく物語なんですね。

静かな雨の光景が目に見えてきます。凄いですね。

今後よろしくお願いいたします。

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18323はじめまして!K.紅羽 2007/9/17 21:41:15
記事番号18322へのコメント

>K.紅羽さん、はじめまして、星野流と申します。

はじめまして!
わたしの拙い文章を読んでいただけて、しかも感想までいただけて、とっても嬉しいです♪ 雨の描写、結構頑張って書いたので、コメントをいただけて嬉しいです。

>それぞれの雨って登場人物が一人一人語っていく物語なんですね。

はい、実はそーなんです。
あと何人かに雨について語ってもらう予定です。
あと誰が出てくるかは…これからのお楽しみ、ということで。まだまだ続きます(笑)。

感想ありがとうございました!
これから、どうぞ末永くよろしくお願いいたします!!

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18325それぞれの雨 ―ゼル編?―K.紅羽 2007/9/17 23:58:08
記事番号18314へのコメント

こんばんは! まだまだ続いてますよ雨の話。
今回はゼルガディス、のつもりで書きました。
…が、めっちゃ難しくてみごと別人28号となりましたとさ。
上の話との関連は全くないですよー。

==========


 
 それぞれの雨 ―ゼルガディス編―



急に空が翳ったかと思えば、進行方向から白い線が迫ってきているのが見えた。何事かといぶかしんでいる間に、それは地面を叩きつける激しい音とともにあっという間に目の前までやってきて―――青年を飲み込んだ。

「…っ」

突然の豪雨に風の結界を張ることもできず、ただその身に水のつぶてを受ける。
叩きつけるように落ちる大粒の水が、思わず手で顔を覆った青年のかたい岩肌に弾かれて滑り落ちてゆく。
太古の遺跡へと続く荒野の道に、雨宿りのできる場所など探すまでもなくあるはずがない。豪雨から逃れようと考えることすらせず濡れることを潔く諦めた青年は、適当な場所で足を止めた。乾ききった荒野で降る雨はすぐに止む。青年はいままでの経験からそれを身をもって知っていた。


―――この雨もじきに止む。わざわざ歩きにくい時に先を急ぐ必要もない。


先ほどまで乾ききっていたはずのひび割れた大地は水を吸って泥となり、新たな雨の礫を受けて、ぴしゃりぴしゃると跳ね上がる。
そこかしこにできた水溜りは、大地がもうこれ以上の水を吸うことはできないのだというサイン。溢れた水は川となり、泥の混じった雨水は勢いよく窪地へ向かって流れ出す。あんなふうに俺も洗い流してくれればいいのに。青年は呟いた。
空を舞っていた砂埃は雨に洗われ、もうすっか姿を消してしまった。枯れはてた木が恨めしそうな音を立てて、降り続ける雨を弾いた。



 ―――モットイキテイタカッタノニ



空に大地に枯れた木に、等しく雨は降り注ぐ。
歩みを止め、顔を庇うことすらやめた青年のもとにもまた、激しい雨は降り注ぐ。


大粒の冷たい雨が腕を、足を、頬を打つ。
それは無数の針に刺されるような、冷たい痛み。
白く透き通った雨粒は、石の体に当たるその度に、痛みを与え、熱を奪う。生命を死へと誘う、激しく冷たい、雨。




―――この冷たさと痛みが心地よいのだと言ったら、あいつらは笑うだろうか




ふとかつての仲間を思い出し、青年はわずかに顔を歪めて苦笑する。濡れぼそった衣服が体に張り付いた。



荒野の雨は、降り続ける




====あとがきもどき====

ゼルです。難しいです(泣)
レゾさんを書いちゃうあたりからお分かりのかたもいるかとは思いますが、紅羽はゼルが好きです。
でも! 思っていることの半分も書けません(涙)。下手に愛があるぶん、もどかしくって仕方ないです。紅羽のゼルのイメージが、少しでも伝わっていれば幸いです。

…この話書くのに雷雨のなかを傘も持たずに飛び出していってずぶぬれになったのは、ここだけの秘密(笑)