◆−L様からのご掲示−星野流 (2007/8/25 01:08:42) No.18291


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18291L様からのご掲示星野流 2007/8/25 01:08:42


L様からのご掲示

 私は滅びの砂漠に最も近い村へとやってきた。L様からのご掲示である。

行ってから詳しく話すということなのだが・・・一体?

村の中をうろつき回る事約3時間、私はある一点で目を釘付けにして立ち止まる。

そこには…メイド姿のガーヴと青年がいた。彼らの頭にはネコミミとウサギミミがついている。

待って、L様。私こんな人たちに関わりたくない。

そして、彼らは私に気付き、こちらにやってくる。

〈ガ〉「おい!何でこんな奴と一緒にこんな格好でいなきゃならないんだ!」

「そうだよ!子供姿の時ならまだ『あらあら、可愛らしい』ですんだのに、何で大人になっているのさ!」

〈ガ&?〉「これでは変態だ!」

〈G〉「そうだね。でもL様にこんな風に罰せられるようなお前らが悪いんだろう?そうでなかったら、一度気が済むまでおしおきされてそれで終わっているはずだ。それにね、お前らといるせいで私まで白眼視されるんだ。あまり近づかないでくれる?変態扱いされたくないし」

〈ガ〉「お前性格変わってないか!?」

〈G〉「変わるのは当たり前。幼少時から全く変わらない者は稀だ。それに、今のアンタらは変質者。辛辣になるのも道理だろう」

〈ガ&?〉「変質者言うなああああああっ!」

〈G〉「ところで、そっちのネコミミ君」

「ネコミミ君言わないでっ!」

〈G〉「どなたですか?」

「ああ、そうか。僕は冥王フィブリゾ。よろしく」

〈G〉「ああ、そう。あんたがねぇ…。とりあえず・・・お前のせいでこっちは大変だったんだぞおおおおおおおおおっ!」

ドゴズシャアアアアアアアアッ

私は彼を殴り飛ばす。

〈G〉「守盾界!(カバー・シールド)」

フィブリゾを包み、私は素早く揺さぶる。

シャカシャカシャカシャカシャカ

〈フ〉「や、やめ、うぷっ」

フィブリゾが酔ったところで、L様が現れた。

〈L〉「いやぁ、やってるわねー」

〈G〉「お久しぶりでございます」

私は頭を切り替えて跪く。

〈L〉「さて、ガード。これから1ヶ月間こいつらの旅を監視していなさい」

〈G〉「監視…ですか」

〈L〉「ええ。まあ、監視するのは昼間だけでいいわ。夜になったらおしおきしてるから」

〈G〉「御意に尽くさせて頂きます」

かくして、私の監視の旅。二人の罰の旅が始まった。


 行く先々の町でそのメイド服と動物耳で注目を浴びる両名。人々は白い目で彼らを見て、ひそひそと話し、遠巻きに見つめ、近寄らないように道を開ける。果ては噂が流れたらしく、彼ら二人を見るために人々が駆けてくることも多々あった。

うーん。目立ってるなぁ。

私だって恥ずかしくてできない。だというのに男の彼らがやっている。その気持ちは推して知るべし。

ま、恥ずかしくてできない以前の問題で彼らのようなことは一切しないけど。

魔族に反逆した罪。一人しかいないのだから反逆のしようがない。

L様に攻撃を仕掛けた罪。知らないときにでさえ体が勝手に動いていた。攻撃などしろと命令されてもできやしない。

盗賊にやりたい放題されても反撃できない彼らを寛ぎながらそんなことを考えていた。

一日が経つ毎に彼らが荒れていくのが目に見えて分かる。

それはそうだろう。

何をされても従順に対応してしまうようにされているのだから。

自分の意思とは関係なく体が勝手に動く。

相手には感謝されて苦痛を強いられる。

鬱憤が溜まるのは仕方がない。しかし、その鬱憤はどこにも晴らすことができない。

これは結構きついだろうなーと思うが何もしない。

これは仕事なのだから私の思いは関係なく監視するのみ。


 そして、彼らにとって待ちに待った一ヶ月がようやっとすぎた。

〈フ〉「これで終わりだああああああっ!」

その言葉と同時にメイド服と耳バンドが消える。

〈ガ〉「よっしゃああああああっ!やったぜっ!」

ガーヴが吼え、フィブリゾが狂喜する。そして、L様も。

〈L〉「よぅし!じゃあ、今から人体実験よ!」

ガシッと二人を掴んでL様は行ってしまわれた。


         ―登場人物―   (特別バージョン)

   L様
ロード・オブ・ナイトメア。全ての王と渾名される創造者。通称・L様。
長くてサラサラな金髪美女。あらゆることでNo.1!

   ガード=ワード
L様の命により、面白いことに首をつっこむことになった。

   ガーヴ
魔竜王。罰としてメイド服にウサギミミをつけて一ヶ月の旅に挑む。

   フィブリゾ
冥王。罰としてメイド服にネコミミをつけて一ヶ月の旅に挑む。