◆−時の旅人外伝  ある一つの寓話−羅城 朱琉 (2007/7/21 22:16:11) No.18231


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18231時の旅人外伝  ある一つの寓話羅城 朱琉 2007/7/21 22:16:11



 こんにちは、羅城 朱琉です。
 すみません、本気で遅くなりました。ようやくパソコンが復活しましたです。
 さて、もう数話外伝を書く予定でしたが、そうすると本編が続かないので、連続外伝はこれにて終了です。
 残りは、折を見てちょくちょく書いていく予定ですので。

 では、どうぞ!もはや「外伝」と言っていいのか解らない代物ではありますが・・・・。





  時の旅人外伝
   ある一つの寓話




 昔々あるところに、二人の神様がいました。

 二人の神様はとても仲が悪くて、いつも喧嘩ばかりしていました。

 そんな神様たちでも、どうしても協力してやらねばならない仕事がありました。

 でも、神様たちは、その仕事の間にも喧嘩ばかり。

 ついに神様たちは仕事を放り出し、二度とお互いの顔を見なくてすむように、お互い隠れてしまいました。

 さあ、大変です。

 二人の神様がやっていた仕事は、とても大切なものでした。

 二人の神様がやっていた仕事は、神様でないとできない仕事でした。

 さて、どうなってしまったのでしょう?


 長い永い時が経って、ようやく神様たちは仲直り。

 仕事をしようと帰ってきたら、そこには既に、神様たちの居場所はありません。

 神様たちの知らない新しい神様たちが、元の神様たちの仕事を引き継いで、黙々と仕事をしています。

 それを見た元の神様たちは、何も言わずにまたどこか遠くへ行ってしまいました。


 こうして、世界は二つに分かれました。

 元の神様たちが治める世界と。

 新しい神様たちが治める世界と。

 そうして、世界は今日も続いてゆきます。



 でも、本当にそれでいいんでしょうか?

 新しい神様のことを知っていたならば・・・・元の神様は、きっと、黙って立ち去りはしなかったでしょうに。




     *     *     *     *     *




 どことも知れぬ場所にある、誰も知らない大きな館。
 その館の大半を占める、大きな書斎の一角で、その館の主に知られることもなく、一冊の本が眠っている。
 神の『予定表』にすら記されぬ、寓話めいた短い話を載せた一冊の本。
 題名すら与えられなかったその本は、真実を抱いたまま、今日も静かに眠っている。







  あとがき
 改めまして、こんにちは、お久しぶりです。羅城 朱琉です。
 これのどこが「時の旅人」なのか!?と、お叱りの声が聞こえてきそうな話でしたが・・・・どうだったでしょうか?
 もう少ししたら、この話に意味が出てきますので、それまでお待ちください。

 では、ものすごく久しぶりの本編次回予告と参りましょう。
   『放浪の語り部』は消え、『運命』は加速する。
   空虚に満ちた水が波紋を残すように、それは伝わる。
   縛られまいと足掻き、懐かしき仲間を探して、旅は再開された。
   その先に出会うものは、果たして・・・・?
  次回、『時の旅人』64話、『消失の波紋』
 では、今度は本編でお会いしましょう。