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    タイトル :  ポコタの放浪記  その二
    投稿者  : コウ
    投稿時間 : 2009年5月16日08時22分53秒
| 朽ちた神殿の中にでっかい焼き魚の骨があるだけの場所にポコタはいた。
 「何で、赤法師を探していて……焼き魚の骨を見つけるんだ。」
 ポコタは疲れたようにつぶやく。
 神殿内部には切れて数日たったような縄がつるされており人の気配はない。
 ある者と言えば焼き魚の骨だけ………。
 「レゾが、食った。………んなわけねえか」
 一瞬レゾがでっかい魚を食べている光景を想像しポコタは頭を振る。
 しかも、どうも空模様がおかしいのだ。
 魔力の濃度が上がりまくり、闇の獣が強力なり暴れまくっている。
 「一体何が、起きてるんだ。」
 と、ポコタはつぶやいた。
 
 数週間はたっただろうポコタはサイラーグへと向かっていた。
 異常気象のような事件は始まったのと同じようにぱたりと終わった。
 今ポコタはディクリスと共にサイラーグへと向かっている。
 サイラーグに赤法師レゾがいるという話を聞いたのだ。
 何でもある罪人に賞金首をかけたという。
 「なぁ。ディクリス
 えーと、なんて名前だっけその賞金首」
 と、ポコタが聞くと
 「いや。俺も知らん。
 何より俺たちには関係ないことだ。赤法師殿が賞金をかけたと言うことはかなりの罪人と言うことだ。
 なにより、俺たちは賞金が目的で向かうわけではない。」
 「……ああ、そうだな。
 レゾにあってタフォーラシアを救ってもらうんだ。」
 そう言うとポコタ達はサイラーグへの旅路を急いだ。
 しかし、両方ともできるならサイラーグへ向かうのに少し考えていた。
 サイラーグ。実際に行くのは初めてだがその昔自分たちの先祖が滅ぼしかけてしまった国。
 今でもザナッファーの亡霊のような存在が封印されているという。
 急がなくてはと自分に常に言い聞かせねば、足は遅くなっていたかもしれない。
 賞金首に対して興味を抱かなかったのはそれもあると思われる。
 すこし、興味を抱いて名前と顔ぐらい確かめればそれがリナとガウリィそして、ゼルガディスと言う名前で顔も覚えていたかもしれない。
 
 旅路を続け向かったときにはサイラーグはなかった。
 神聖樹を残して町が跡形もなく消え去っていたのだ。
 ここまでくるのに、大変な苦労をしてきたというのにあんまりな光景に立ち尽くす二人。
 途中、女性恐怖症となった金持ちの兄ちゃんに癒しのためとポコタが捕まったり、途中本物の獣人を使って劇をしたいという変な劇団の団長にディクリスが捕まったり、さらに一緒にララーさんを探してくれと言う自称勇者に頼まれたりと大変だった。
 ちなみに最後のやつはララーさんに似ていると体格の言い兄ちゃんにプロポーズをしていたのを見て寒気を覚えて逃げ出したのだった。
 二度と関わり合いになるかと二人の心にしっかりと刻み込んだ。
 そんな一言では語り尽くせないほどの苦労をしてついたサイラーグの前で
 「………一体何が起きたんだろうな。」
 と、ディクリスがつぶやくそばでポコタはこぶしを地面にたたきつけながら叫ぶ。
 「またかよ。
 レゾの情報を探していて、どうしてこうも途中で情報が消えるんだよ。
 もうすぐ、もうすぐ治療法が見つかるかもしれないのに。」
 「あるいは、赤法師殿はもう………。」
 と、ディクリスがつぶやくのをポコタは
 「そんなはずない。
 あのレゾが死ぬはずない。あんないい人がそう簡単に死んでたまるかよ。
 ………それに、仮に死んだとしてもそれならタフォーラシアの封印は解けるはずだろ。」
 「そうだな。……すまん。忘れてくれ。
 ………しかし、ザナッファーか。」
 と、ディクリスが言う。
 ポコタは気づかなかったがディクリスの脳裏にザナッファーを使い魔獣をよみがえらせ、タフォーラシアを見捨てた国に復習をすると言う考えが浮かんだのは、このときだった。
 また、ポコタとディクリスは別々の道を歩み始めた。
 ………赤法師レゾをさがして、…………。
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 記念すべきスレイヤーズ一期のザナッファーは造られたときの際できた偶然の産物のようなもう一つのザナッファーだと思われます。
 たとえば二タイプのザナッファーを造っていてそのうち一つは光の剣士=ガウリィの先祖が倒し。
 もう一つは封印をしていたと思われます。
 もしかしたら、レゾはその情報も求めてタフォーラシアを実験場に決めたのかもしれませんね。(勘ぐりすぎ?)
 ちなみにリナ達はすでにフェルさんが言う大事件のためセイルーンへと向かっています。
 いやぁ、ポコタのサイラーグへの旅路を書いてみたかったんですけれど、ご想像にお任せします。
 ……書いてみたい方は書いて良いですよ。
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