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    タイトル :  ポコタの放浪記  その一
    投稿者  : コウ
    投稿時間 : 2009年5月16日07時50分36秒

 スレイヤーズ四期までポコタが何をやっていたのか想像して書いてみました。
 予想としては、もうすぐ治療法が見つかりそうだという情報を手に入れて、レゾを探しているという状態から始まるつもりです。
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 森の中を昔はよく歩いていたと、ポコタは思う。
 今はレイウイングでとんでいるが、これは余り目立つわけにも行かないからだ。
 でっかい手の代わりにもなる長い耳のぬいぐるみのみたいな体。
 と、言うか本当にぬいぐるみなのだろう。………材質は知らないけれど。
 あの英雄=赤法師レゾの手によって与えられたかりそめの体。
 もう一人体を与えられたディクリスは白虎の獣人の体を与えられていて、どっちがましなのかはわからない。
 だけれど、救援物資すら送られなかった国にただ一人救いの道を与えてくれた人が与えてくれた体だ。
 悪く思う理由なんてない。
 ………とはいえ、下手に村を歩くと子供にいじり倒されてしまうと言う悩みがあるのだが……。
 先ほど通った村での騒動を思い出しどっと疲れがわき上がるポコタ。
「わーかわいい。」「ふかふかぁ」「なんだこれ」
 と、村のガキどもに耳を引っ張られたり、しっぽを引っ張られたりチャックを開かれそうになったりと、ひどい目に遭った。
 ディクリスに比べれば村に入りやすい体なんだけれども、ガキの扱われ方に悩みはつきない。
 ポコタが今旅している理由は、レゾを探しているのだ。
 国を襲った病気の治療法が開発されそうだと言う情報をディクリスが手に入れたのだ。
 一年も待たずに開発されそうだと言われ、レゾを探しているのだ。
 レゾによってタフォーラシアを目覚めさせてもらうにもまた、開発を手伝ってやれたらさらに、開発される時間がさらに短縮されるかもしれない。
 赤法師レゾが現れたという町へとポコタは文字通り飛ぶように向かっていった。

「なんじゃこりゃぁぁぁぁ。」
 思わず絶叫してしまうポコタの気持ちも光景を見た者ならわかるだろう。
 ちょっとした村の中央にでっかいクレータができているのだ。
「……一体なにが、あったんだこの村で」
「いや。何でもドラゴンを倒すために、どっかの魔道士がドラグ・スレイブを使ったそうだよ。」
「……そりゃもしかして、あの………」
 と、近くで旅人が話している。
「ったく。
 赤法師を探していて無駄足を踏んじまったぜ。」
 そう言うと、ポコタが赤法師をよく見かけるという朽ちた神殿へと向かった。
 ポコタがもう少しよく聞いていれば、その魔道士がリナ=インバースと言う魔道士だと聞こえただろう。
 しかし、ポコタはそれを聞かなかったのだった。


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