◆−またまたゼロリナです−にゃら(2/12-01:35)No.8789 ┣うわーい!−ramia(2/12-12:38)No.8794 ┃┗Re:うわーい!−にゃら(2/13-02:25)No.8806 ┗またまたゼロリナです2−にゃら(2/14-05:06)No.8815 ┣また感想かかせていただきますー。−ramia(2/14-20:14)No.8819 ┃┗いつもありがとうございます〜。−にゃら(2/15-02:52)No.8824 ┗またまたゼロリナです3−にゃら(2/15-02:42)No.8823 ┣感想ですわ。−ramia(2/15-20:49)No.8830 ┃┗Re:感想ですわ。−にゃら(2/16-01:52)No.8833 ┗またまたゼロリナです4−にゃら(2/16-03:26)No.8835 ┗おもしろかったです〜。−ramia(2/19-16:37)No.8851 ┗頑張ってくださいね!−にゃら(2/21-02:23)No.8864
8789 | またまたゼロリナです | にゃら E-mail | 2/12-01:35 |
こんにちわっ!にゃらですっ。 またしても懲りずにゼロリナ小説を書いてみました。 ぜひぜひ最後までお付き合いを・・・! ************************************* あたしは目の前に突然現れた人物を見つめていた。 陽光の当たり具合によって紫色にも見える黒い髪は肩のあたりで綺麗に切りそろえられて、風になびいてさらさらと揺れている。 綺麗に整った顔には人の良さそうな微笑みが浮かんでいる。 笑みの形に閉じられているので瞳の色はわからないが、きっと紫帯びた色をしているだろう。 ――そう。あたしはこいつを知っている。 何もない虚空から現れるヤツなんてそうそういやしない。 「こんにちわ。リナさん」 目の前にいる人物は微笑みを浮かべたままあたしに言う。 このしゃべり方・・・やっぱりこいつ、あいつよね・・・? 「どうしたんですか?リナさん。じぃっと僕のこと睨んじゃって・・・」 そいつはやや不思議そうな表情を浮かべながらも聞いてくる。 それでもあたしはただ黙ってそいつを上から下まで眺めた。 「リナさん?僕になんかついてます?」 そう言って自分の身体を見て点検する。 することなすことよく似てる。 ・・・ってことはやっぱしこいつは・・・。 「・・・ゼロス?」 やっと口を開いて出たあたしの言葉に、当たり前ですと言わんばかりに頷いた。 「そうですよ、僕ですよ。ゼロスです。一体どうしちゃったんですか?リナさん、なんかいつもと調子が違いますよぉ?」 「・・・だって・・・」 頬を膨らまして言いながら、あたしはなおもゼロスを見た。 いつも着ている黒い神官服が今日はなんだか違ってみえる。 見なれたはずの顔だけど、やっぱりどことなくなんか違う気がする。 そういえば、顔の位置もいつもと少し違う。いつもはもう少し見上げなきゃゼロスと目を合わせられないのに。 「ねぇゼロス。なんかあんたいつもと違わない?」 自分一人でもやもや考えてたって仕方がない。あたしはゼロスに問いかけた。 するとゼロスは人差し指を一本立ててお決まりのポーズを取って、 「それは秘密です」 なんて言うのかと思ったら、 「ピンポーン。大正解です、リナさん。さすがよく気が付きますねぇ。お見事です。それだけいつも僕のことを見ていてくださってるんですねぇ」 「なっ・・・!なぁにバカな事言ってんのよ!・・・それよりっ!どーゆうことなの!?何が違うの!?」 ゼロスの言った言葉にあたしは真っ赤になりながらまくしたてた。 こいつだけは本当に食えないヤツ。 あたしの調子を狂わせるヤツなんてそうそういないのに。 そんなあたしを楽しげに見ながら、 「うふふ。どこが違うと思います?当ててみてください」 「『うふふ』なんて気色悪い笑い方するなぁぁっ! ――って、どこが違うと言われてもねぇ・・・はっきりとはわかんないのよねー。 んーとぉ・・・まずは身長ね。あんたいつももーちょっと高くない?」 「はい、ご名答。さて他には?」 またしても顔の近くで右手の人差し指を立てる。 「他にはねぇ・・・。んー、なんて言うか・・・とにかくいつもと違うのよね」 はっきりとはわからない。 でも明らかに違う感じがする。 最初、ゼロスに声をかけられても返事をしなかったのはそのせいだ。 「えぇ〜?リナさんわかんないんですかー?こういうのって人間の方が敏感だと思ってたんですけどねぇ」 なにやらぶつぶつ言うゼロス。 「わっかんないもんはわかんないのよっ!いーからさっさと教えなさいっ!!」 いい加減キレ始めたあたしの剣幕に一歩後ずさるゼロス。 「わ・・・わかりましたよ、言いますってば。実はですね・・・」 ≪続く≫ ************************************* いやー、≪続く≫なんてしちゃいました。 あまり長くなりすぎるのもなんですからねー(^^;今回は区切ってみました。 でも結構早いうちに続き書くと思いますんで待ってて頂ければこれ幸いですっ!! |
8794 | うわーい! | ramia E-mail | 2/12-12:38 |
記事番号8789へのコメント にゃらさんは No.8789「またまたゼロリナです」で書きました。 > >こんにちわっ!にゃらですっ。 >またしても懲りずにゼロリナ小説を書いてみました。 >ぜひぜひ最後までお付き合いを・・・! こんにちは、ramiaです。 またゼロリナなんですね!うれしいですー!もちろん、最後までお付き合いしますわ! >************************************* > >あたしは目の前に突然現れた人物を見つめていた。 >陽光の当たり具合によって紫色にも見える黒い髪は肩のあたりで綺麗に切りそろえられて、風になびいてさらさらと揺れている。 >綺麗に整った顔には人の良さそうな微笑みが浮かんでいる。 >笑みの形に閉じられているので瞳の色はわからないが、きっと紫帯びた色をしているだろう。 はっ!!ゼロス様のことですね! >――そう。あたしはこいつを知っている。 >何もない虚空から現れるヤツなんてそうそういやしない。 たしかに・・・リナちゃんの前にいきなり現れるのは、魔族で、恨みを持っている方か、好意をもっている方じゃないと(一人しかいないじゃん・・・) >「ピンポーン。大正解です、リナさん。さすがよく気が付きますねぇ。お見事です。それだけいつも僕のことを見ていてくださってるんですねぇ」 きゃーーー!!やっぱりリナちゃんはゼロス様のこと、いっつも見ているのね! はぅ〜、やっぱり愛!でしょうか? >「うふふ。どこが違うと思います?当ててみてください」 ちょ・・・ゼロス様・・・「うふふ」って・・・リナちゃんじゃなくてもつっこみたくなりますわ!! >「『うふふ』なんて気色悪い笑い方するなぁぁっ! >――って、どこが違うと言われてもねぇ・・・はっきりとはわかんないのよねー。 >んーとぉ・・・まずは身長ね。あんたいつももーちょっと高くない?」 >「はい、ご名答。さて他には?」 >またしても顔の近くで右手の人差し指を立てる。 >「他にはねぇ・・・。んー、なんて言うか・・・とにかくいつもと違うのよね」 >はっきりとはわからない。 >でも明らかに違う感じがする。 >最初、ゼロスに声をかけられても返事をしなかったのはそのせいだ。 >「えぇ〜?リナさんわかんないんですかー?こういうのって人間の方が敏感だと思ってたんですけどねぇ」 >なにやらぶつぶつ言うゼロス。 >「わっかんないもんはわかんないのよっ!いーからさっさと教えなさいっ!!」 >いい加減キレ始めたあたしの剣幕に一歩後ずさるゼロス。 >「わ・・・わかりましたよ、言いますってば。実はですね・・・」 > > > ≪続く≫ んあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!こ・・・こんなところで続きにされたらきになるじゃないですかぁぁぁぁぁぁ!! 実はなにがあったのーーー!! >************************************* > >いやー、≪続く≫なんてしちゃいました。 >あまり長くなりすぎるのもなんですからねー(^^;今回は区切ってみました。 >でも結構早いうちに続き書くと思いますんで待ってて頂ければこれ幸いですっ!! あっ、早いうちに続きかくのですね、よかったよかった。 でも、続きがものすんごーく気になります。絶対次ぎもよみますねん。 では、楽しみにしてまーす。 |
8806 | Re:うわーい! | にゃら E-mail | 2/13-02:25 |
記事番号8794へのコメント >こんにちは、ramiaです。 >またゼロリナなんですね!うれしいですー!もちろん、最後までお付き合いしますわ! ramiaさんこんにちわー。 またまた感想頂けて嬉しいです(^^) >たしかに・・・リナちゃんの前にいきなり現れるのは、魔族で、恨みを持っている方か、好意をもっている方じゃないと(一人しかいないじゃん・・・) うふふ。確かに魔族でリナちゃんに好意を持ってる方なんて一人しかいないですよねー。 >きゃーーー!!やっぱりリナちゃんはゼロス様のこと、いっつも見ているのね! >はぅ〜、やっぱり愛!でしょうか? やっぱりそれは愛でしょうっ!これが愛でなくてなんと言う!?(力説) >>「うふふ。どこが違うと思います?当ててみてください」 >ちょ・・・ゼロス様・・・「うふふ」って・・・リナちゃんじゃなくてもつっこみたくなりますわ!! あははー。確かにわたしも書いてておかしいかなと思っちゃいました。 でもゼロス様ならこの言葉を使いこなしてくれるだろうと信じて言わせてみました(^^) >んあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!こ・・・こんなところで続きにされたらきになるじゃないですかぁぁぁぁぁぁ!! >実はなにがあったのーーー!! うひゃぁっ!すみませんっ!! なんかキリがいいぞぅ、と思って続きものにしてしまいました。 次にはハッキリさせますんでどうぞご期待を。・・・なんて自分で自分の首を締めるようなこと言っちゃいけませんね。 あまり期待しないでください(笑) >あっ、早いうちに続きかくのですね、よかったよかった。 >でも、続きがものすんごーく気になります。絶対次ぎもよみますねん。 >では、楽しみにしてまーす。 今の段階ではまだ続きできてないんですよー。 しかもこの話ほっぽって新たにまた他の書き始めてるし・・・(^^; いやいや。でも早く仕上げます。はい。 感想どうもありがとうございましたー!! |
8815 | またまたゼロリナです2 | にゃら E-mail | 2/14-05:06 |
記事番号8789へのコメント 前回の続きです。 なんだか最初とはイメージが変わってきた気が…(^^; なにはともあれ読んでやってくださいませ…。 ************************************* 「今僕女性になってるんです」 「――へ?」 なんだと? ――言われた言葉は理解したけど、信じられない、とばかりに口を開く。 しばらくそのまま呆けていると、ゼロスはくすっと笑いながら、 「リナさん口の中に虫が入りますよ」 「――なっっ!!!」 あたしは慌てて開きっぱなしだった自分の口を閉じた。 危ない危ない。もう少しでよだれが流れ出るところだった!……それにしてももう少し違う言い方ができんのか?こいつは。 恥ずかしさに口に手をやりつつもゼロスを睨みつけてやる。 「――それで?女になってるって本当?」 かずかに怒気をはらんだ声であたしは言った。 「はい。本当ですよ。なんなら確認してみます?」 そう言いながらゼロスはあたしの手を取り自分の胸にあてた。 確かに本来ならそこにあるべきはずがない柔らかな膨らみが感じられた。しかし…。 ――あたしより大きいでやんの。 多少ムカッとくるもんがある。 なんで魔族のくせにこんなナイスバディになれるんだ?……精神生命体だから身体は変幻自在、と言われたらそれまでだけど――どーしてナイスバディになる必要があるっ!? 「リナさん?」 納得できない怒りがふつふつと涌き出ながらも、それ以前に解決しなくてはいけない問題を思い出しあたしは怒りを踏みとどまらせた。 「……あんたが女になった、てゆーのは認めるわ。で、なんでわざわざそんな格好してるわけ?」 「それには理由があるんです」 普段あまり見られないゼロスの瞳が覗いた。 自分の握り締めた拳を見つめてる。 ――ふーん。こうして見るとこいつもやっぱり魔族っぽいのね。いつもの人懐っこそうな顔見てる限りじゃちっともわかんないけど。 こいつをこんなに真剣にさせるなんて、一体どんな事情なんだろう? あたしがゼロスの次の言葉を静かに待ってると、 「――実は僕――獣王様にお叱りを受けちゃって、女性の姿にさせられてるんです」 ……ずっ。 あまりにもつまらない理由にあたしはこけそうになったが頑張ってふんばった。 「あのねぇ……。真面目な顔して何を告白するのかと思えば単なるお仕置きじゃないっ!」 こけそうになってたのを無理やりふんばって身を起こしてるもんだからかなり不自然な体制になってるが、あたしは叫んだ。 「単なるお仕置きって軽く言いますけどねぇ。僕にはどうにもできないんですよ?この身体」 ちょっぴり泣きそうな顔をしながら、無意味に胸を反らして強調するゼロスくん。 なんか…殺意わくんですけど…。 辛いまんまだった体制を立て直し、あたしは突き放した口調で、 「あんたにどうにもできないんだったらさっさと諦めるかどうにかしちゃったら?」 「そんなぁ。…リナさん人事だと思って冷たいです…」 今度はかなり情けない顔で訴えてくる。 「だってあたしにはどうにもできないでしょ?」 「それはそうですが…」 あたしのもっともな意見にゼロスは指をいじいじさせながら、なおも呟く。 「だぁぁぁっ!いじいじするなぁっ!みっともないっ!!仮にもあんた高位魔族でしょーがっ!!」 ばんっ!と近くの木を叩きつける。 「高位魔族だろうといじいじしたくなる時はありますよー」 ……そんなのはこいつだけじゃなかろーか? 木に手をついたまま、 「あたしはねっ!いじいじしてるヤツを見るとむしょうにぶっ飛ばしてやりたくなんのっ!!」 「それはずいぶんと人様にとって迷惑な性質ですねぇ」 「やかましいっ!」 あたしはそう言い放つとくるっと踵を返して街道を歩き始めた。 「あっリナさん置いてかないでくださいよぉ」 あたしの後ろを慌ててゼロスが追いかけてくる。 「――ちょっと。なんであんたついてくんの?」 ゼロスはあたしの半歩後ろを音もなくついて来ながら、 「だって、僕まだリナさんに用事済ませてないですし…」 「――用事?」 歩む足をそのままに視線だけをゼロスにやる。 「はい」 同じく歩くペースを落とさないままにっこり答えるゼロスくん。 「…あんまし聞きたくないわね。今までの経験から言って」 あたしは憮然とした表情のままゼロスから視線を外した。 こいつが絡んでくる用事は今までひとつもまともだったためしがない。 ――しかしゼロスは、 「聞く聞かないの問題じゃないんですよね…。今回のは」 意味ありげな感じで呟く。 あたしは足を止めゼロスに向き直り、 「――じゃ、なんなの?聞いてあげるから話しなさいよ」 「いや、別に聞かれないならそれはそれで構わないんですが…」 頭に手をやりつつ答えるゼロス。 「いーから話しなさいっての!!気になるじゃない!」 あんな中途半端に言われては気になって仕方がない。 腰に手をあて仁王立ちしてあたしはゼロスの言葉を待つ。 「――えーっと実はですね、僕さっきリナさんの身体にちょっとした細工をしたんですよ」 「細工?」 眉をひそめてあたしは自分の身体をしげしげと見つめる。 ――別にどこも変わってないとは思うけど……。 「どこが?なんにも変わってないじゃない」 「気付かないんですか?」 ゼロスが苦笑する。 ――なんかむかつく……。 「――わかんないわよ。あ、顔に何か書いてあるとか?でも見えないし……。 ねぇゼロス、あんた鏡持ってない?」 そう言いつつ自分の顔を見ようと頑張って目を動かしてみたけどまったく無駄だった。(当たり前か…) 「あいにく鏡は持ってません。――それでは街に行ってみますか?そこでなら鏡もあるでしょうし」 「え?」 そう呟いた時にはあたしはもうゼロスのマントに包まれていた。 「リナさん。着きましたよ」 ゼロスの声にあたりを見やると、そこは小さな路地裏だった。 薄暗い路地裏を抜けた先にはどうやら露店が立ち並んでいるようで人々の喧騒が聞こえる。 幸いここには人気が全くなかったので、虚空からいきなり現れたあたし達に気づいたものは誰もいない。 ――魔族のこの空間を渡る能力って便利よねー。 ふとそんなことを考える。 「ここでこのままこうしてるのもいいんですけど、とりあえず行きましょうか?」 ゼロスにそう言われてあたしはやっと自分がまだゼロスのマントに包まれたままだということに気が付いた。 「ちょっ…!なに人の腰に手ぇまわしてんのよっ!!」 ばしっ! あたしは思いっきしゼロスを突き飛ばした。 こいつってばあたしの腰に手を回して身体を密着させてやがった。 ――しかもゼロスの胸が当たってた…。マジでむかつく。 「酷いですリナさん、突き飛ばすなんて…」 よよよ、と情けない仕草をするゼロス。 「いーからさっさと行くわよっ!」 床にへたり込んだままのゼロスを置いてあたしはさっさと人々のたむろう表通りへと歩いていった。 「はいはい。今行きますよ」 ゼロスはぱぱっと服をはらってすぐさまあたしの後を追いかけた。 「えーと…鏡が置いてあるところはないかしらねぇ〜…」 あふれる人々でごったがえした通りを歩きながらきょろきょろ辺りを見まわす。 「リナさん、あちらにありそうですよ」 そう言ってゼロスが指差す先には、ぷっくり太ったおばちゃんが構える鏡屋さんがあった。 「あったあった〜。さーてさて…」 たたたっと店先に駆け寄り手近にあったスタンド式鏡を覗き込む。 透けるように白い肌。鮮やかな紅色のぱっちりした瞳。つんとした小さな鼻。おもわず突っつきたくなるようなかわいらしい唇。 ――うーん。ぷりてぃ(はぁと) 思わず自分の類まれなる美貌に見とれてしまった。 いやぁあたしってこんなにかわいかったのねー。わかってたけど。 「リナさんどうしました?」 腕組みしながらうんうん頷いてるあたしの後ろからゼロスが声をかけてくる。 ――おにょれ人がせっかく陶酔しきってるところをっ! …じゃなくて。 「ちょぉっとゼロス。全然変わりないじゃないのよ」 ゼロスのほうをくるりと振りかえり自慢の栗色の髪を後ろに振り払いながらあたしが言うと、 「んー…確かにあんまり変わってないかもしれませんねぇ」 くすっ、とゼロスは笑った。 ――なんなんだ?その言い方は。バカにされてるみたいだぞ。 「見かけが変わってないってことは……何か内面的なものを変化させたってこと?魔力容量とか?」 そう言ってあたしは明かり(ライティング)の呪文を唱え始めたが、 「僕はリナさんの身体に細工をしたんですってば」 と答えたのであたしは呪文を唱えるのを止め、眉を吊り上げてゼロスにくってかかった。 「んもうっ!一体何処に細工をしたってぇのよ!全然変わってないじゃないのよっ!!」 「――本当ならもう少し変化があるはずなんですけどね。リナさんにはなかったみたいで……」 またしてもバカにした感じの笑いを含んで言う。 ぷち。 「っかーっ!腹立つっ!!なんなのよぉぉぉっ!!」 頭をぐっしゃぐっしゃと掻きむしりわめき散らしてるあたしに―― 「ぼうずどうしたんだ?機嫌が悪そうだなぁ」 だみ声が降ってきた。 ぶちっ! 「だあぁれが『ぼっちゃん』だぁぁっ!!あたしはしょーしんしょーめい女だぁぁっ!!」 振りかえりざまに放ったあたしの爆裂陣(メガブランド)にだみ声の男は吹っ飛んだ。 「ったく!こぉんな美少女捕まえてよくも『ぼっちゃん』だなんて言えるわね!」 なおもカリカリしながらぴすぴす焦げてる男を睨みつけながらぼやいてると、あたしの隣で小さな手鏡を見ていたじいちゃんが―― 「あんた女の子だったのかい?わしゃあてっきりかわいい男の子かと思っとったぞい」 などとカラカラ笑いながら話しかけてきた。 ……おい……。 思わず攻撃呪文をお見舞いしたくなったが、じいちゃんの言った『かわいい』の言葉に免じてそれは止めておいてあげた。 ――あぁ、あたしって心が広くなったなぁ…。 なんてしみじみ思っていたのに、 「でもあんたちーっとも胸がないのぉ。まだ成長期は来てないんかい?」 ぶちぶちっ! 「炸弾陣ぉ(ディルブランド)!」 ちゅどぉぉぉぉんっ! かくて店先に二人の焦げた男が転がった。 ≪続く≫ ************************************* なんだかあまり意味のないところで終ってしまいましたね(笑) この続き、実はもうだいぶできてます。 次ではやっとゼロスくんとリナちゃんのラブラブ(か?)な場面があるんで…。 それではまたっ! |
8819 | また感想かかせていただきますー。 | ramia E-mail | 2/14-20:14 |
記事番号8815へのコメント にゃらさんは No.8815「またまたゼロリナです2」で書きました。 > >前回の続きです。 >なんだか最初とはイメージが変わってきた気が…(^^; >なにはともあれ読んでやってくださいませ…。 なにはともあれ読みますとも!なにはなくても読みますとも! あっ、どうもどうも、ramiaです。今回も感想、書かせていただきますね。 >************************************* > >「今僕女性になってるんです」 >「――へ?」 は・・・・?じょ・・・・せ・・・い? >あたしは慌てて開きっぱなしだった自分の口を閉じた。 私も・・・口が開きっぱなしになるとこでしたわ・・・・。 それにしても・・・・ゼロス君が女性・・・・。 ・・・・(想像中)・・・・かわいいかも(ぽっ) >――あたしより大きいでやんの。 >多少ムカッとくるもんがある。 あっ、それはムカッとくるかもしれませんね。 本当の女性の自分より、魔族のゼロス様のほうがナイスバディってゆうのは・・・ねぇ・・・。 >「――実は僕――獣王様にお叱りを受けちゃって、女性の姿にさせられてるんです」 >……ずっ。 な・・・なにかもっと深いわけはなかったんかいーーーーー!!もっと深いわけは!!しかも獣王様に叱られるようなことって、一体なにをしたの!? >「高位魔族だろうといじいじしたくなる時はありますよー」 >……そんなのはこいつだけじゃなかろーか? たぶんゼロス様だけですわね。でも、そこがまたいいんじゃないですかーーーー! >「――えーっと実はですね、僕さっきリナさんの身体にちょっとした細工をしたんですよ」 >「細工?」 細工・・・?ゼロス様のやりそおな細工・・・。自分が女になったから、このままではリナちゃんといちゃつけないので、リナちゃんを男にしたとか? >「ちょっ…!なに人の腰に手ぇまわしてんのよっ!!」 >ばしっ! きゃーきゃー!!腰に手ーーー!!ゼロリナだぁーーー!! でも・・・突き飛ばされちゃうのね。(ーー;) >「ぼうずどうしたんだ?機嫌が悪そうだなぁ」 >だみ声が降ってきた。 >ぶちっ! >「だあぁれが『ぼっちゃん』だぁぁっ!!あたしはしょーしんしょーめい女だぁぁっ!!」 >振りかえりざまに放ったあたしの爆裂陣(メガブランド)にだみ声の男は吹っ飛んだ。 ぼうず・・・、もしかして、さっき私の言ったこと・・・ビンゴ? >「ったく!こぉんな美少女捕まえてよくも『ぼっちゃん』だなんて言えるわね!」 >なおもカリカリしながらぴすぴす焦げてる男を睨みつけながらぼやいてると、あたしの隣で小さな手鏡を見ていたじいちゃんが―― >「あんた女の子だったのかい?わしゃあてっきりかわいい男の子かと思っとったぞい」 >などとカラカラ笑いながら話しかけてきた。 >……おい……。 >思わず攻撃呪文をお見舞いしたくなったが、じいちゃんの言った『かわいい』の言葉に免じてそれは止めておいてあげた。 >――あぁ、あたしって心が広くなったなぁ…。 >なんてしみじみ思っていたのに、 >「でもあんたちーっとも胸がないのぉ。まだ成長期は来てないんかい?」 >ぶちぶちっ! >「炸弾陣ぉ(ディルブランド)!」 >ちゅどぉぉぉぉんっ! >かくて店先に二人の焦げた男が転がった。 二人の焦げた男様、ご愁傷様ですね。 でも、リナちゃん、あーんな長い髪で、かわいい顔なのに、男の子にまちがえられるなんて、かわいそうですわ。 > ≪続く≫ > >************************************* > >なんだかあまり意味のないところで終ってしまいましたね(笑) >この続き、実はもうだいぶできてます。 >次ではやっとゼロスくんとリナちゃんのラブラブ(か?)な場面があるんで…。 >それではまたっ! ゼロス様と、リナちゃんのラブラブ!!おぉう!!それは絶対読まなくては!! では、次も楽しみにしてますねー。 |
8824 | いつもありがとうございます〜。 | にゃら E-mail | 2/15-02:52 |
記事番号8819へのコメント >なにはともあれ読みますとも!なにはなくても読みますとも! >あっ、どうもどうも、ramiaです。今回も感想、書かせていただきますね。 ramiaさんこんにちわ〜(^^) いつもいつも感想ありがとうございます♪幸せですわ。 >は・・・・?じょ・・・・せ・・・い? >>あたしは慌てて開きっぱなしだった自分の口を閉じた。 >私も・・・口が開きっぱなしになるとこでしたわ・・・・。 >それにしても・・・・ゼロス君が女性・・・・。 >・・・・(想像中)・・・・かわいいかも(ぽっ) 絶対かわいいでしょうね。悔しい事に(笑) >>――あたしより大きいでやんの。 >>多少ムカッとくるもんがある。 >あっ、それはムカッとくるかもしれませんね。 >本当の女性の自分より、魔族のゼロス様のほうがナイスバディってゆうのは・・・ねぇ・・・。 うんうん。不公平ですよねー。 ぁっ!わたしも精神生命体になりたいっ!!(笑) >>「――実は僕――獣王様にお叱りを受けちゃって、女性の姿にさせられてるんです」 >>……ずっ。 >な・・・なにかもっと深いわけはなかったんかいーーーーー!!もっと深いわけは!!しかも獣王様に叱られるようなことって、一体なにをしたの!? 何をしたんでしょっ!?そこまでは考えてませんでしたー! >>「高位魔族だろうといじいじしたくなる時はありますよー」 >>……そんなのはこいつだけじゃなかろーか? >たぶんゼロス様だけですわね。でも、そこがまたいいんじゃないですかーーーー! あれだけ人間らしい魔族も珍しいですよね(^^) でもそこがゼロス様のいいところ(はぁと) >>「――えーっと実はですね、僕さっきリナさんの身体にちょっとした細工をしたんですよ」 >>「細工?」 >細工・・・?ゼロス様のやりそおな細工・・・。自分が女になったから、このままではリナちゃんといちゃつけないので、リナちゃんを男にしたとか? ぎくっ!! >>「ちょっ…!なに人の腰に手ぇまわしてんのよっ!!」 >>ばしっ! >きゃーきゃー!!腰に手ーーー!!ゼロリナだぁーーー!! >でも・・・突き飛ばされちゃうのね。(ーー;) なんだかうちのリナちゃん素直じゃなくって…。母さん困っちゃいます(笑) >ぼうず・・・、もしかして、さっき私の言ったこと・・・ビンゴ? 実はそうです(笑) いやーん、ramiaさん鋭いです〜。 …ってわたしの考える内容がありきたりすぎなのかしら?? >二人の焦げた男様、ご愁傷様ですね。 >でも、リナちゃん、あーんな長い髪で、かわいい顔なのに、男の子にまちがえられるなんて、かわいそうですわ。 かわいい男の子も世の中多いですからねぇ。しみじみ。 >ゼロス様と、リナちゃんのラブラブ!!おぉう!!それは絶対読まなくては!! >では、次も楽しみにしてますねー。 次の話はもう完成しましたー(^^) 予告通りラブラブになったかはどうかわかりませんが、是非そっちも読んで欲しいです。 ramiaさんありがとうございました!! |
8823 | またまたゼロリナです3 | にゃら E-mail | 2/15-02:42 |
記事番号8815へのコメント 第3弾ゼロリナです。 今回やっとちょこっとラブラブっぽいかな?って感じになりました。 ************************************* 「まったくなんだってゆーのよ!みんなして男の子男の子って…」 表通りを抜け、街外れの方に向かってブツブツ文句をたれながらあたしは歩いていた。 顔にはありありと怒りの色が浮かんでいたのだろう。時々すれ違う人々があたしと目を合わさないようにしていた。 「……確かに胸はちっこいけど一応それなりには――」 そう呟いて自分の胸を触ってみてあたしははじめて気がついた。 「――へ?」 ――ないっ!? なおもペタペタと自分の胸を触ってみるが――やっぱりないものはない。 前まではかすかでも感じられた柔らかさが、今はかけらにも感じられない。 このさわり心地……これはまるで男の人の胸そのものだ。 「うぎょおわえおぇぉぉぉ!!」 わけのわからん悲鳴をあげ頭をかきむしりながら道端に座り込む。 ――まさかっ! ふと思いついてあたしは自分の大事な所に手をやった。 「どぅえわぁあぁぁぁっ!!」 ――あるっ!なんかある〜っ!! そんな発狂しまくるあたしに、 「やっとお気づきになられましたか」 「ゼロスっ!!」 いきなり目の前にゼロスの顔がドアップで現れた。 ちょっとびっくり〜。 「っあんたねえぇ!なんつーことしてくれてんのよぉぉっ」 ちょっぴり瞳の端に涙を浮かべつつゼロスの首を両手で締め上げてぶんぶか揺する。 「リナさん苦しいですよぉ」 さして苦しくもなさそうな顔で言う。 「嘘つけぇっ!魔族のあんたがこんなことで苦しがるはずないでしょうがぁっ!」 「はっはっは。わかりました?」 「わからいでかっ!!」 からからと笑うゼロスをあたしはなおもきつく締め上げる。 「いーからさっさともとに戻しなさいよぉっ!!」 完璧ぶち切れモードである。 「そうは言いますけど…もとに戻さなくってもあんまし以前と変わらないからいいじゃないですか」 ぴきーんっ! 「!!…っあんたねぇぇぇっ……」 ぎらぎらと燃え盛る炎をバックにあたしは増幅の呪文を唱え始めた。 ゼロスはそんなあたしの行動にまったくかまわず、 「いやですねぇ。怒っちゃだめですってば。リナさん(はぁと)」 そう言って―― ちゅっ。 あたしのほっぺにキスをした。 「……っ!」 ――思わず続けて唱えていた神滅斬(ラグナブレード)の詠唱を止めてしまった。 体中の血が顔に集結してあたしの顔は真っ赤になった。 「リナさんってばかわいいですねぇ。顔が真っ赤になっちゃってますよ」 あたしの赤くなった顔をおもしろそうに見ながら、人差し指でさっきキスしたところをつつく。 「ゼロスぅ〜っ!!いい加減にしろぉぉっ!!」 キスされたショックで硬直状態だったあたしは再び勝手を取り戻し、握りこぶしを作ってゼロスに殴りかかった――が、あっさりと避けられた。 「なんで避けるのよっ!素直に当たんなさいよっ!」 なおも振りかぶりつつ右ストレートを繰り出すあたしに、 「無茶いわないでくださいよー」 困った顔をしてひょいひょい避けまくるゼロス。 一方的な殴り合いは、空振りしたあたしの手をふたつともゼロスが掴んで動きを封じる事によって終了させられた。 「はぁ…はぁ…」 息を切らせながらもあたしはゼロスを睨みつける。 「そんなに睨まないでくださいよ。謝りますから……」 困った顔をしつつも笑いながら言うゼロス。 「ふん!今さら謝ったって許してやんないわよっ!あんたはあたしに言っちゃいけないことを言ったんだからねっ!」 「そんなぁ…ほんの軽い冗談だったんですってば。許してくださいよ。ね?」 そう言って掴んでいた手を引き寄せられ、あたしはゼロスの腕の中に抱きしめられた。 ――こいつはぁっ……! いまだ冷めやらぬ怒りに、暴れてやろうと体に力を込めたが、びくともしなかった。 ――なんて力してんのよ〜! それでもまだ諦めずにもがこうとしてたけど――ふと、ゼロスの手があたしの頭を栗色の髪越しに撫でたので動きを止めた。 「リナさんの髪、とっても綺麗ですね」 「…当たり前でしょ」 ふん、と鼻を鳴らしてあたしは答える。 ――人気のない路地には、あたしとゼロスの他に人はいない。 誰にも見られてないなら…と、あたしはされるがままにゼロスの腕に収まっていた。 体温がないはずの腕の中は…何故だか温かく感じられて――。 ――なんでだろう? そんなことをボーッと考えているうちに、いつの間にか怒りの感情が小さく消えていっていた。 そして新たに浮かび上がるこの感情……。 「――今回だけだからね……」 ボソッとあたしは言った。 あたしの頭を撫でる手の動きは止めずに、 「ありがとうございます。リナさん」 と、いつものゼロスの声が耳元に降ってきた。 少し顔が赤くなっただろう。――きっと。 ――ふとあたしは思ってたことを聞いてみた。 「ねぇ。――どうしてあたしを男にしたの?」 しばらくの沈黙の後、 「――聞きたいですか?」 やや楽しそうな声で聞き返される。 「聞きたい」 即答してあたしが顔を見上げると、ゼロスはにっこりと微笑んで言った。 「単なる思いつきです」 …………。 「……おい……」 ジト目で睨むあたし。 しかしゼロスは悪びれたふうでもなく、 「だって僕が女性の姿に変えられてるのにリナさんが女性のままって、気に入らないじゃないですか」 しれっと言う。 「あんたねぇ……!そんなわけわかんないしょーもない理由であたしを男にしたワケ!?」 「しょーもないだなんてリナさん…。僕にとっては――」 ごげっ! 下から伸びあがるようにして繰り出したあたしのアッパーによってゼロスは沈黙させられた。 おしっ!一発くらわせた! 「ひっ…酷いですっ。リナさん!これが愛する人に対する仕打ちですか!?」 顎を手でさすりさすり、泣きながら訴えるゼロス。 「誰が愛する人よっ!大体あんたは人じゃないっ!」 『愛する』という言葉にほんの少し反応しつつも、真っ向から睨みつけながら言う。 「そんな細かい所にツッコミ入れないでくださいよ」 ゼロスは苦笑しつつまだ顎をさすりながら、 「リナさんは僕に酷いことしたからお仕置きです。しばらくその格好で過ごしてください」 と、言い放つと泣いていた顔を瞬時に笑顔に変え虚空に消えた――。 ――っておいっ! 「こらぁっ!ゼロスーっ!あんた本気であたしをこのまんまにしておく気!?ちょっとー!!戻って来なさいよぉっ!」 声の出る限り大声で叫んでみたが、なんの返事もなかった。 「…本気なのおぉぉっ!?」 あたしはただただ呆然と空を見上げていた。 ************************************* ここで終ったらちっともゼロリナじゃないでしょうか? 今いちリナちゃんが素直じゃないですからねぇ…。どうしましょう(^^; 続きを書こうか書くまいか…。 とりあえずは一応完結、のつもりです。 もしかしたらまた続きを書くかもしれません。 ははは〜。あいまいだなわたし(笑) |
8830 | 感想ですわ。 | ramia E-mail | 2/15-20:49 |
記事番号8823へのコメント にゃらさんは No.8823「またまたゼロリナです3」で書きました。 > > >第3弾ゼロリナです。 >今回やっとちょこっとラブラブっぽいかな?って感じになりました。 どもども、ramiaです。ラブラブでしたわねー(にやり) では、感想いきまーす。 >************************************* >ふと思いついてあたしは自分の大事な所に手をやった。 >「どぅえわぁあぁぁぁっ!!」 >――あるっ!なんかある〜っ!! あっちゃ〜・・・リナちゃん・・・ついに男の子に・・・。 まったくゼロス様ってば、お茶目さんなんだから〜。 はっ!?な・・・なんかリナちゃんのいる方角(どこ?)から・・・殺気が・・・。 >「そうは言いますけど…もとに戻さなくってもあんまし以前と変わらないからいいじゃないですか」 >ぴきーんっ! あっ、ゼロス様ってば言ってはいけない一言を・・・・。 >ちゅっ。 >あたしのほっぺにキスをした。 >「……っ!」 おっしゃーーー!!ゼロス様よくやったーーー!! >「リナさんってばかわいいですねぇ。顔が真っ赤になっちゃってますよ」 >あたしの赤くなった顔をおもしろそうに見ながら、人差し指でさっきキスしたところをつつく。 はう〜、なんかゼロス様ほんとーにいいかんじですわ〜。 >キスされたショックで硬直状態だったあたしは再び勝手を取り戻し、握りこぶしを作ってゼロスに殴りかかった――が、あっさりと避けられた。 >「なんで避けるのよっ!素直に当たんなさいよっ!」 いや・・・当たれっていわれて、素直に当たる人の方がめずらしいですよ。 でも、私も結構よくゆうかもこおゆう台詞・・・。 >――人気のない路地には、あたしとゼロスの他に人はいない。 >誰にも見られてないなら…と、あたしはされるがままにゼロスの腕に収まっていた。 >体温がないはずの腕の中は…何故だか温かく感じられて――。 >――なんでだろう? >そんなことをボーッと考えているうちに、いつの間にか怒りの感情が小さく消えていっていた。 >そして新たに浮かび上がるこの感情……。 あう〜!!これこそラブラブって感じですわーーー!!いい感じいい感じです! >「――今回だけだからね……」 >ボソッとあたしは言った。 >あたしの頭を撫でる手の動きは止めずに、 >「ありがとうございます。リナさん」 >と、いつものゼロスの声が耳元に降ってきた。 >少し顔が赤くなっただろう。――きっと。 うぅ〜、耳元!!頭を撫でるーーーー!!もう想像しただけで、こっちまでてれそおですわー!! >「だって僕が女性の姿に変えられてるのにリナさんが女性のままって、気に入らないじゃないですか」 はははははは、やっぱりそのよおな理由でしたね。 >下から伸びあがるようにして繰り出したあたしのアッパーによってゼロスは沈黙させられた。 >おしっ!一発くらわせた! うん!今回はゼロス様が悪いと思うから、殴ってもOK!・・・かな? >「リナさんは僕に酷いことしたからお仕置きです。しばらくその格好で過ごしてください」 >と、言い放つと泣いていた顔を瞬時に笑顔に変え虚空に消えた――。 >――っておいっ! あらー・・・リナちゃんかわいそうに・・・。ゼロス様もおとなげないですわねー、このくらい愛ゆえの照れ隠しっておもって、みのがしてあげればいいのにー。 >「こらぁっ!ゼロスーっ!あんた本気であたしをこのまんまにしておく気!?ちょっとー!!戻って来なさいよぉっ!」 >声の出る限り大声で叫んでみたが、なんの返事もなかった。 >「…本気なのおぉぉっ!?」 >あたしはただただ呆然と空を見上げていた。 ゼロス様のことだから、本気でしょう。 > >************************************* > >ここで終ったらちっともゼロリナじゃないでしょうか? >今いちリナちゃんが素直じゃないですからねぇ…。どうしましょう(^^; >続きを書こうか書くまいか…。 >とりあえずは一応完結、のつもりです。 >もしかしたらまた続きを書くかもしれません。 >ははは〜。あいまいだなわたし(笑) いえいえ、十分ゼロリナですよーーー!!さいこーでしたー。 続き書こうか書かないかまよってると? 私個人の意見としては書いてほしいです。でも、一意見ですのであまりきにせずに、にゃら様のお好きなようにしたらいいと思いますよ。 では、ramiaのぶっこわれコメントでしたー。 |
8833 | Re:感想ですわ。 | にゃら E-mail | 2/16-01:52 |
記事番号8830へのコメント >どもども、ramiaです。ラブラブでしたわねー(にやり) >では、感想いきまーす。 ramiaさん、こんにちわ〜。 今回の小説も読んでいただけたのですね。ありがとうございます。 感想楽しく拝見させていただきました(^^) >あっちゃ〜・・・リナちゃん・・・ついに男の子に・・・。 >まったくゼロス様ってば、お茶目さんなんだから〜。 >はっ!?な・・・なんかリナちゃんのいる方角(どこ?)から・・・殺気が・・・。 ramiaさんやばいっす!!攻撃呪文が飛んできちゃいますよ!!早く逃げなきゃっ!(笑) >>「そうは言いますけど…もとに戻さなくってもあんまし以前と変わらないからいいじゃないですか」 >>ぴきーんっ! >あっ、ゼロス様ってば言ってはいけない一言を・・・・。 言っちゃいけないですねー。この言葉は。 >>ちゅっ。 >>あたしのほっぺにキスをした。 >>「……っ!」 >おっしゃーーー!!ゼロス様よくやったーーー!! これでこそゼロス様っ!! >>「リナさんってばかわいいですねぇ。顔が真っ赤になっちゃってますよ」 >>あたしの赤くなった顔をおもしろそうに見ながら、人差し指でさっきキスしたところをつつく。 >はう〜、なんかゼロス様ほんとーにいいかんじですわ〜。 なんでつつくんだー!?って感じなんですがね(笑)させちゃいました。 >>「なんで避けるのよっ!素直に当たんなさいよっ!」 >いや・・・当たれっていわれて、素直に当たる人の方がめずらしいですよ。 >でも、私も結構よくゆうかもこおゆう台詞・・・。 わたしも確かによく言います。 せっかく放つ攻撃なんだからぜひ受けて欲しいですよねー。うん。 >>そして新たに浮かび上がるこの感情……。 >あう〜!!これこそラブラブって感じですわーーー!!いい感じいい感じです! やっとうちのリナちゃんが素直になってきたーっ! >>あたしの頭を撫でる手の動きは止めずに、 >>「ありがとうございます。リナさん」 >>と、いつものゼロスの声が耳元に降ってきた。 >うぅ〜、耳元!!頭を撫でるーーーー!!もう想像しただけで、こっちまでてれそおですわー!! うわっ!わたしこんな恥ずかしいシーン書いてたんだ!!想像するだけでわたしも恥ずかしくなってきた! >>「だって僕が女性の姿に変えられてるのにリナさんが女性のままって、気に入らないじゃないですか」 >はははははは、やっぱりそのよおな理由でしたね。 所詮そんなカンジなゼロスくんでした(^^) >>下から伸びあがるようにして繰り出したあたしのアッパーによってゼロスは沈黙させられた。 >>おしっ!一発くらわせた! >うん!今回はゼロス様が悪いと思うから、殴ってもOK!・・・かな? かわいそうな気もしますが、こうでもしないとリナちゃんの怒りが収まらなかったんですよね。 >>「リナさんは僕に酷いことしたからお仕置きです。しばらくその格好で過ごしてください」 >>と、言い放つと泣いていた顔を瞬時に笑顔に変え虚空に消えた――。 >>――っておいっ! >あらー・・・リナちゃんかわいそうに・・・。ゼロス様もおとなげないですわねー、このくらい愛ゆえの照れ隠しっておもって、みのがしてあげればいいのにー。 いやぁ今回のゼロスくんの行動はちょっと大人げなかったですかねー?あはは。 ま、そんな簡単に戻したんじゃあ楽しくないですし――おっ!なんだかこのセリフ、ゼロスくんみたい! >>「…本気なのおぉぉっ!?」 >>あたしはただただ呆然と空を見上げていた。 >ゼロス様のことだから、本気でしょう。 もちろん本気。 >いえいえ、十分ゼロリナですよーーー!!さいこーでしたー。 >続き書こうか書かないかまよってると? >私個人の意見としては書いてほしいです。でも、一意見ですのであまりきにせずに、にゃら様のお好きなようにしたらいいと思いますよ。 >では、ramiaのぶっこわれコメントでしたー。 えへへ。そう言われると嬉しいです(^▽^) よしっ!思いきって続き書いちゃいますね。一応考えてあるんですぐ出来ると思います。 ramiaさんコメントどうもありがとうございました〜。 |
8835 | またまたゼロリナです4 | にゃら E-mail | 2/16-03:26 |
記事番号8823へのコメント 今回で本当に完結です。 男の子になっちゃったリナは果たして本当に女の子に戻してもらえるのだろうか? そしてゼロスはリナとラブラブになれるのか? 数々の疑問を残して最終話です(^^) ************************************* 「えぇえぇぇっ!?リナさん男の子になっちゃったんですかぁっ?」 さして広くもない食堂に、アメリアの大絶叫が響き渡った。 あたりにいたお客さんの視線が一斉に集まる。 店のおじさんまで何事かとこちらをうかがっている。 「ちょっ……ちょっとアメリアっ!あんまし大きな声出さないでよっ」 あたしは慌ててアメリアの口を塞いだ。 しかしアメリアはあたしの手をすぐにふりほどき、 「大きな声も出したくなりますよっ!リナさんが男の子になっちゃっただなんて……」 さっきよりは幾分控えめのトーンで話しながら、アメリアはあたしを上から下まで眺める。 「…変わってないな…」 ぴくっ! 「なぁんか言ったぁ?ぜるぅ〜?」 「う…いや、なんでもない…」 にっこりと笑顔を浮かべながらも片手にはすでに攻撃呪文がスタンバイしているあたしを見てゼルは慌てて言った。。 あたしはにっこり満足し手の中の魔力を収めた。 「男になったからってそれでなにか困った事でもあったのか?」 ずがっ! ガウリイの言葉にあたしはまともにテーブルに突っ伏した。 「あのねぇっ!男になっちゃってること事態じゅーぶんに困った事なのよっ!」 ばんっ!とテーブルに両手をついて立ちあがりながら叫んだ。 目を真っ赤に血走らせながらガウリイにくってかかるあたしを横目に、 「ふむ…。確かにリナが男になったとなるといろいろ問題が出てくるな……」 ぼそりとゼルが呟く。 「え?一体どんな問題が出てくるって言うんです?」 さっきからずっとあたしのことを眺め続けてたアメリアが、やっと視線を外しゼルに向き直る。 「え?あ、いや…それはまぁその…だな…。――そう、例えば風呂とか…な?」 ちょっぴり顔を赤らめ言うゼルガディス。 こいつ……想像して一人で照れたな? あたしはイスに座りながら、 「んーそうねぇ…。そう言えば考えてなかったわ。全然」 ――確かに男の姿になったからには今までとは勝手が違う。 まかり間違えて女風呂とかに入った日には変態扱いである。 そうなればかなり困る……。 となれば―― 「――誰もいない時を見計らって入るしかないわねー。仕方ないけど」 「どっちにですか?」 「それは…やっぱ男風呂でしょう…ね」 かなり嫌そうな顔をしながらあたしは言った。 「俺らと一緒に入るか?」 夕食後、さぁこれから風呂に入ろうかというときに、ガウリイがくらげなことをぬかしてきた。 「絶っっっっ対嫌っ!」 あたしはきっぱりはっきり断った。 「なんだよ、照れるなよ。男同士じゃないか」 笑顔で誘うガウリイ。 ……こいつ……本気で言ってんのか? あたしはため息ひとつつくと、 「体は男でも心はちゃんと女の子なんだからね。あんたたちに裸を見られるなんてまっぴらごめんよ。それにあんた達の裸も見たくないって」 「そういうもんなのか?」 首をかしげて問うガウリイ。 「そーいうもんなのっ!さぁ行った行った」 あたしはガウリイの背中を押して無理やり男湯に押し込んだ。 そのまま後を付いてくゼルガディス。 それを見守っていたアメリアが、 「リナさん、なんでしたらわたしと一緒に入られます?いつも一緒に入ってるんですからわたしはかまいませんけど」 なんの疑問も持たずに言ってくる。 ……はぁ。 「あのねぇアメリアちゃん?あんたの裸はそりゃあたしも見なれてるけどさ、あんたは男のあたしの身体を直視できるわけ?」 頭をぽりぽり掻きながら言うと、アメリアはハッと気付いたらしく、みるみる顔が赤くなっていった。 おーおーかわいいねぇ。 真っ赤になって妄想してるアメリアをおもしろそうにあたしは見ていたが、 「いいのよ。気にしないで入っておいでって。あたしは後で入るからさ」 笑顔でひらひら手を振って言った。 「…はい。わかりました。それじゃあリナさんまた後で」 まだほんのり赤い顔をあたしに向けて、アメリアはとぼとぼと女湯へ入っていった。 「…さーて、部屋に帰って本でも読もうかな」 あたしはうーん、とひとつ伸びをしながら廊下を歩いて行った。 「いい湯だった〜」 「さっぱりしたな」 「リナさん、お風呂場おっきくて綺麗でしたよ〜」 顔をほんのり上気させた3人が帰ってきたのは、あれから少し経ったくらい。 「以外に早かったのね」 そう言ってあたしは読みかけの魔道書をぱたんと閉じた。 「あぁ。おまえさんが待ちくたびれてるだろうからな。早めに上がって来たぜ」 まだ濡れている髪をわしゃわしゃとタオルで拭きながら言うガウリイ。 「そんな気ぃ使ってくれなくていいのに。でもありがとね」 「おう。ま、リナもさっさと入ってこいよ」 「うん」 今だ蒸気を上げている3人に見送られてあたしは一人部屋を出た。 「気持ちいい〜……」 アメリアの言った通りここのお風呂場は大きかった。 何人も入れるようになっている大浴場なので、一人で入るとかなりがらんとして感じられる。 誰もいない浴槽に浸かり、開放感に嬉しさを感じながら手足をゆったりと伸ばす。 目を閉じて、ただただ浮かんでみる―― ――こうしてると、落ち着くなぁ…。 やっぱり人間お母さんのお腹の中では水の中にいるっていうからかな? とりとめのないことを考えながら手足をゆらゆらと動かしてみる。 ぽつりと―― 「そういえば……あいつの腕の中も落ち着けたな…」 「あいつって僕ですか?」 「うっきゃぁぁぁぁっ!」 ざばしゃあぁぁっ! いきなり虚空から現れたそいつに、あたしは側にあった桶でお湯をすくって勢いよく浴びせ掛けた。 「ああぁ!リナさんなんてことしてくれるんですかぁ!びしょびしょになっちゃったじゃないですか!」 そいつはびしょ濡れになった自分の黒い服をぎゅっぎゅっと絞りながら抗議の声をあげる。 ――そう。こいつこそが今回のこの性転換事件を引き起こした張本人のゼロスである。 ゼロスは宙に浮いたまま、その黒い髪から雫を垂らし、 「酷いですよぉ」 「あほかぁっ!乙女の入浴中にいきなし出現したんだからそれくらいされて当たり前でしょーがっ!」 最初から体に巻いていたバスタオルをさらにきつく巻きなおしながらあたしが言うと、 「乙女?やだなぁリナさん。今は乙女じゃないでしょう?」 いたずらっぽい笑顔を浮かべながらゼロスはさっと手を振る。 一瞬にしてびしょ濡れだった服が乾いた。 「お元気でしたか?」 いけしゃあしゃあと言うゼロス。 「――よくもおめおめと顔が出せたわねっ!しかも風呂場にっ!――それはともかくさっさとあたしを元の姿に戻してよっ!」 あたしはまだお湯に浸かっていたが、そのまま怒鳴りたてた。 「だめですよぉリナさん。人に何か頼む時にはちゃんとした態度を取らなくてはね」 「……ほおぉぉぉぉ?」 額に青筋浮かべながら睨みつけてやると、 「冗談ですってば。怒らないでくださいよ」 多少笑顔を引きつらせながらも言う。 それほど怖い顔をしていたらしい。 ゼロスはひきつった笑顔をもとに戻して、 「今日はですね、リナさんを元のお姿に戻すためにやって来ました」 「ほんとっ!?」 あたしは浴槽から急ぎ出て笑顔でゼロスに近寄った。 ゼロスはあたしのすぐ近くに降り立つ。 ――あれ?違和感がない…。 「あんたもう男に戻ったの?」 眉をひそめてあたしが問うと、 「ええ。ついさっき戻していただきましたので」 そう言ってマントを少しまくって胸を見せた。 あらら。ぺったんこ。――ま、当たり前か。 しばしその平らな胸を見ていたが、 「――んなことはまあいいわ。それよりも早く早くっ!」 瞳をキラキラさせながら手を胸の前で組むあたしに苦笑しながら、 「はいはい。今やりますから」 そう言って持っていた杖を一振りした。 「――はい。完了です」 「…もう?」 ほんの一瞬だったので、まだ何も変わってないんじゃ…と疑いつつ胸に手をあててみる。 ――あった(はぁと) ごくわずかだけどちゃんとある。 「さんきゅう。ゼロス」 あたしは笑顔で片手を上げお礼を言う――って待てよ。 なんであたしがお礼言わなくちゃいけないんだ? もとはと言えばこいつがくそつまんない理由であたしを男にしたんだから、戻してもらって当たり前。 むしろいい迷惑かけられたんだから慰謝料くらいもらいたいもんである。 よしっ!このままなんとか言いくるめて慰謝料ふんだくってやる! あたしがそう心に決めてキッとゼロスを見据えた時、ゼロスがにっこり言った。 「やっぱりもとの姿に戻っても変わりありませんでしたね」 ぷちっ。 「……やだなぁゼロスってば(はぁと)そんなこと言っていじめちゃイヤ」 にっこり笑って言うあたしに、ゼロスは眉をひそめながら、 「どうしたんですか?何か反応が違うと僕も調子が狂うんですけど…」 「そう?ま、そんなすぐ怒るのも人としてまだまだ小さいってもんでしょ。あたしも成長したんだよねー」 「へえぇ。そうなんですか」 なおも不思議そうにあたしの顔を見つめ続けるゼロス。 あたしはただただにっこり笑っているだけ。 「リナさん?」 さすがに不信におもったのかゼロスが問いかけてくる。 あたしはにっこり笑顔を崩さないまま手招きする。 「なんですか?」 無防備に近づくゼロス。あたしは両手を上に掲げ、 ――今だっ! 「神滅斬(ラグナブレード)!」 頭上に掲げた両手の間に生まれた闇の刃をそのまま一気に振り下ろす。 「!?」 声もあげぬまま消え去るゼロス。 そしてあたしは術を解いた。 「――ふぅ。やっぱ呪符(タリスマン)なしで神滅斬(ラグナブレード)やったら疲れるわねー」 「リナさんっ!!」 またも湯船に浸かってのびのびとくつろいでいたあたしの目の前に、ものすごい剣幕のゼロスが現れた。 「あら、ゼロスじゃない」 「『あらゼロスじゃない』じゃないですよっ!…リナさん本気でしたねっ!?本気で僕のこと滅ぼそうとしてましたねっ!?」 ――おぉ!ゼロスが取り乱してる。 なかなかおもしろいかもしんない。 「気のせいよ」 パタパタと手を振るあたし。 「だって、僕が精神世界に逃げるのがもう少し遅れてたら…っ!」 怖い想像でもしたのだろう。顔が青ざめていく。 ――人間でもないのに表情豊かね〜…。 あたしが感心していると、 「聞いてるんですかっ?リナさん!」 怒った口調であたしにせまる。 「…聞いてるわよ」 ムッとした顔をしつつも答える。 「リナさん……。本気で僕を滅ぼすつもりでした?」 今度は真剣な顔つきになる。 「ま……ね」 あたしはゼロスから目を反らしつつぽつりと言った。 ――本当は嘘。 いっぺんこいつをぎゃふんと言わせてみたかっただけ。 ゆらり、とゼロスがあたしから離れた。 「――わかりました。リナさんがそういうつもりなら……」 ゼロスの背後から恐ろしいほどの闇が滲み出てくる。 ぞわっ。 背筋に冷たいものが走った。 ――やばい……。本気で怒らしたかな? ちょっぴり心の中で反省してみる。 それでも目の前のゼロスは闇を、瘴気を放ち続ける。 「リナさん……」 その紫の瞳があたしを見据える。 ごくり。 あたしは湯船に浸かったままゼロスをただ見つめる。 しばらくの睨み合いの末―― 「――さようなら」 しゅっ。 突然ゼロスの姿が消えた。 慌てて辺りを見渡すが、そこにはただ静かなお風呂場の風景があるのみ。 ――帰ったか…? それでも辺りを油断なく見渡してると――突然背後に気配が現れた。 慌てて振りかえる。 ――その瞬間――!! 唇に冷たいものが押しつけられた。 ぱちくり。 まばたきひとつ。 目を凝らしてみる。 しかしあまりの至近距離に視界はぼやけて何も見えない。 ――でもこの感触は……。 再び唇に神経を集中させたとき――それは離れた。 「ふふ。リナさんの唇、いただきました」 にっこり微笑むゼロス。 頭が働かない。 今だ固まったままのあたし。 ――今のって――? そっと手で唇を触ってみる。 かすかに残っている感触――。 ……これはもしや――キスッ!? 「――っ!!…あんたねぇぇ!」 やっと事態が飲み込めたあたしは顔をこれでもかっ!てくらい真っ赤にさせてゼロスをぎらりと睨みつけた。 「お返しですよ。――僕を驚かせた、ね」 あたしの睨みなんかものともせずに、ウインクをひとつ残してまたしてもゼロスの姿は消えた。 ――あとにはただ顔を赤くしたあたしが風呂場に佇んでいた。 P.S. その後――自分が男湯にいるということを忘れてひたすらボーッとしていたところ、泊り客のおじさんが入ってきてしまい見事風呂場に火炎球(ファイアーボール)の花が咲いた。 ************************************* …終わりです(^^; なんだか本当に最後まで素直になれないリナちゃんでしたねー。 ってゼロスくんも素直じゃないですかね?悪口ばっか言ってるし(笑) でもま、好きな子は苛めたくなるって言いますしね。 ここまで付き合って読んでくださった方々。本当に感謝いたしますっ! また何か書くときにはぜひお願いしますね☆ それでは。 |
8851 | おもしろかったです〜。 | ramia E-mail | 2/19-16:37 |
記事番号8835へのコメント にゃらさんは No.8835「またまたゼロリナです4」で書きました。 > > >今回で本当に完結です。 >男の子になっちゃったリナは果たして本当に女の子に戻してもらえるのだろうか? >そしてゼロスはリナとラブラブになれるのか? >数々の疑問を残して最終話です(^^) こんにちは、ramiaです。 続き、書いて下さったんですねーー!!うれしいですー。 では、感想、いっきまーす!! >************************************* >「え?あ、いや…それはまぁその…だな…。――そう、例えば風呂とか…な?」 >ちょっぴり顔を赤らめ言うゼルガディス。 >こいつ……想像して一人で照れたな? あっ!そおいえばお風呂とか困っちゃいますよね。 って・・・ゼルガディスさん、一体なにを想像してるんだ!! >「それは…やっぱ男風呂でしょう…ね」 >かなり嫌そうな顔をしながらあたしは言った。 かなり、嫌でしょうね・・・。男風呂に、心は女の子なのに、男風呂・・・。 私、そんなことになったらお風呂はいんないかも・・・。でも、きたないしなぁ。 >「リナさん、なんでしたらわたしと一緒に入られます?いつも一緒に入ってるんですからわたしはかまいませんけど」 >なんの疑問も持たずに言ってくる。 >……はぁ。 >「あのねぇアメリアちゃん?あんたの裸はそりゃあたしも見なれてるけどさ、あんたは男のあたしの身体を直視できるわけ?」 >頭をぽりぽり掻きながら言うと、アメリアはハッと気付いたらしく、みるみる顔が赤くなっていった。 >おーおーかわいいねぇ。 直視はできませんよね・・・。いくら本当は女の子とはいえ・・・。 >真っ赤になって妄想してるアメリアをおもしろそうにあたしは見ていたが、 ちょおっとまてい!!アメリア姫、妄想はしまいほうがいいんじゃ・・・。 >「いい湯だった〜」 >「さっぱ >「そういえば……あいつの腕の中も落ち着けたな…」 >「あいつって僕ですか?」 >「うっきゃぁぁぁぁっ!」 >ざばしゃあぁぁっ! >いきなり虚空から現れたそいつに、あたしは側にあった桶でお湯をすくって勢いよく浴びせ掛けた。 おぉ!!ゼロス様登場ですわねん。でも、いきなり現れたりするからお湯かけられちゃうんですよ。 >ゼロスは宙に浮いたまま、その黒い髪から雫を垂らし、 水も滴るいい男(はぁと) >いたずらっぽい笑顔を浮かべながらゼロスはさっと手を振る。 >一瞬にしてびしょ濡れだった服が乾いた。 魔族って便利ですよねー。服とかも自分の一部だから、魔法ですべて乾かしたりできるんですからね。 >ほんの一瞬だったので、まだ何も変わってないんじゃ…と疑いつつ胸に手をあててみる。 >――あった(はぁと) >ごくわずかだけどちゃんとある。 リナちゃんが元に戻ったのですね!!と、ゆうことはこれで、ゼロリナふつーのラブラブモードに入れるわけですな!! >――今だっ! >「神滅斬(ラグナブレード)!」 >頭上に掲げた両手の間に生まれた闇の刃をそのまま一気に振り下ろす。 >「!?」 >声もあげぬまま消え去るゼロス。 >そしてあたしは術を解いた。 ほわっちゃーーー!?ラブラブじゃないですーーー!! しかもいきなりゼロス様に斬りかかるなんてーー! まっ、いっか。今回のほったんは全部ゼロス様のせいだし。これぐらいしても、ばちはあたらんでしょう。 >「リナさんっ!!」 >またも湯船に浸かってのびのびとくつろいでいたあたしの目の前に、ものすごい剣幕のゼロスが現れた。 こ・・・こわいかも・・・・。 >「あら、ゼロスじゃない」 >「『あらゼロスじゃない』じゃないですよっ!…リナさん本気でしたねっ!?本気で僕のこと滅ぼそうとしてましたねっ!?」 >――おぉ!ゼロスが取り乱してる。 >なかなかおもしろいかもしんない。 ゼロス様が取り乱してる所なんてあんまりみれませんからねー。 >「気のせいよ」 >パタパタと手を振るあたし。 >「だって、僕が精神世界に逃げるのがもう少し遅れてたら…っ!」 >怖い想像でもしたのだろう。顔が青ざめていく。 >――人間でもないのに表情豊かね〜…。 まったくです。でも、いろんな顔してくれないとつまんないですよ。うんうん >「――さようなら」 >しゅっ。 >突然ゼロスの姿が消えた。 >慌てて辺りを見渡すが、そこにはただ静かなお風呂場の風景があるのみ。 >――帰ったか…? >それでも辺りを油断なく見渡してると――突然背後に気配が現れた。 >慌てて振りかえる。 >――その瞬間――!! >唇に冷たいものが押しつけられた。 >ぱちくり。 >まばたきひとつ。 >目を凝らしてみる。 >しかしあまりの至近距離に視界はぼやけて何も見えない。 >――でもこの感触は……。 >再び唇に神経を集中させたとき――それは離れた。 >「ふふ。リナさんの唇、いただきました」 >にっこり微笑むゼロス。 やったーーー!!ゼロス様よくやったーーー!!うっきゃーですーーー!! これこそゼロリナの王道!ゼロス様がむりやり(?)リナちゃんの唇をうばうのだーーー!! >頭が働かない。 >今だ固まったままのあたし。 >――今のって――? >そっと手で唇を触ってみる。 >かすかに残っている感触――。 >……これはもしや――キスッ!? きずくのおそいよ、リナちゃん。 > > >P.S. >その後――自分が男湯にいるということを忘れてひたすらボーッとしていたところ、泊り客のおじさんが入ってきてしまい見事風呂場に火炎球(ファイアーボール)の花が咲いた。 あっちゃー、そこ男湯でしたもんね。 >************************************* > >…終わりです(^^; >なんだか本当に最後まで素直になれないリナちゃんでしたねー。 >ってゼロスくんも素直じゃないですかね?悪口ばっか言ってるし(笑) >でもま、好きな子は苛めたくなるって言いますしね。 > >ここまで付き合って読んでくださった方々。本当に感謝いたしますっ! >また何か書くときにはぜひお願いしますね☆ >それでは。 おもしろかったですー。リナちゃんとゼロス様がラブラブーーー(はぁと) 私はこれからテスト期間に突入しますので、パソコンやれなくなってしまうのですが、次の作品も是非みたいですわ。では、私のテストが終わったら、またお会いしましょー。 |
8864 | 頑張ってくださいね! | にゃら E-mail | 2/21-02:23 |
記事番号8851へのコメント >こんにちは、ramiaです。 >続き、書いて下さったんですねーー!!うれしいですー。 >では、感想、いっきまーす!! こんにちわー。にゃらですっ。 感想どうもですー。いつもいつもすまないねぇ(笑) >>「え?あ、いや…それはまぁその…だな…。――そう、例えば風呂とか…な?」 >>ちょっぴり顔を赤らめ言うゼルガディス。 >>こいつ……想像して一人で照れたな? >あっ!そおいえばお風呂とか困っちゃいますよね。 >って・・・ゼルガディスさん、一体なにを想像してるんだ!! まったくゼルってばやーねぇ(笑) しかも照れるなよ!って感じです。自分で書いて自分でつっこみ。 >>「それは…やっぱ男風呂でしょう…ね」 >>かなり嫌そうな顔をしながらあたしは言った。 >かなり、嫌でしょうね・・・。男風呂に、心は女の子なのに、男風呂・・・。 >私、そんなことになったらお風呂はいんないかも・・・。でも、きたないしなぁ。 うーんわたしも悩むなぁ…。どうするだろ? やっぱ夜中に人が寝静まった頃を見計らってこっそり入るかも。 どっちにって…やっぱ男風呂!? >>「あのねぇアメリアちゃん?あんたの裸はそりゃあたしも見なれてるけどさ、あんたは男のあたしの身体を直視できるわけ?」 >>頭をぽりぽり掻きながら言うと、アメリアはハッと気付いたらしく、みるみる顔が赤くなっていった。 >直視はできませんよね・・・。いくら本当は女の子とはいえ・・・。 うん。できない!(笑) >>真っ赤になって妄想してるアメリアをおもしろそうにあたしは見ていたが、 >ちょおっとまてい!!アメリア姫、妄想はしまいほうがいいんじゃ・・・。 これくらいの年の女の子はこういう話題が大好きっ!(にゃら談) >>いきなり虚空から現れたそいつに、あたしは側にあった桶でお湯をすくって勢いよく浴びせ掛けた。 >おぉ!!ゼロス様登場ですわねん。でも、いきなり現れたりするからお湯かけられちゃうんですよ。 水じゃなかっただけマシかも(^^) >>ゼロスは宙に浮いたまま、その黒い髪から雫を垂らし、 >水も滴るいい男(はぁと) そう!それを表現したかった!分かってくれて嬉しいですっ! >>いたずらっぽい笑顔を浮かべながらゼロスはさっと手を振る。 >>一瞬にしてびしょ濡れだった服が乾いた。 >魔族って便利ですよねー。服とかも自分の一部だから、魔法ですべて乾かしたりできるんですからね。 確かに便利ですよねー。 自分の好きな服装にできるんだもんね。洋服代が大助かり! ……いいなぁ。(しみじみ) >リナちゃんが元に戻ったのですね!!と、ゆうことはこれで、ゼロリナふつーのラブラブモードに入れるわけですな!! そのつもりだったのにいきなり戦闘始めちゃいました(笑) >>――今だっ! >>「神滅斬(ラグナブレード)!」 >>頭上に掲げた両手の間に生まれた闇の刃をそのまま一気に振り下ろす。 >>「!?」 >>声もあげぬまま消え去るゼロス。 >>そしてあたしは術を解いた。 >ほわっちゃーーー!?ラブラブじゃないですーーー!! >しかもいきなりゼロス様に斬りかかるなんてーー! >まっ、いっか。今回のほったんは全部ゼロス様のせいだし。これぐらいしても、ばちはあたらんでしょう。 『ほわっちゃーーー!?』って叫びかなりウケました(笑) ramiaさん、ナイスなツッコミ!! >>「リナさんっ!!」 >>またも湯船に浸かってのびのびとくつろいでいたあたしの目の前に、ものすごい剣幕のゼロスが現れた。 >こ・・・こわいかも・・・・。 ものすごい剣幕って言っても驚きに焦ってるって感じの顔かな? >>――おぉ!ゼロスが取り乱してる。 >>なかなかおもしろいかもしんない。 >ゼロス様が取り乱してる所なんてあんまりみれませんからねー。 確かに見られないですねー。 本気で取り乱す時ってどんなときでしょ? >>――人間でもないのに表情豊かね〜…。 >まったくです。でも、いろんな顔してくれないとつまんないですよ。うんうん うんうん。 >>「ふふ。リナさんの唇、いただきました」 >>にっこり微笑むゼロス。 >やったーーー!!ゼロス様よくやったーーー!!うっきゃーですーーー!! >これこそゼロリナの王道!ゼロス様がむりやり(?)リナちゃんの唇をうばうのだーーー!! やーっぱ無理やりじゃないとねっ!そこがゼロス様のいいところよっ! >>……これはもしや――キスッ!? >きずくのおそいよ、リナちゃん。 はっはっはー。ウブなリナちゃんになってしまった。 >>その後――自分が男湯にいるということを忘れてひたすらボーッとしていたところ、泊り客のおじさんが入ってきてしまい見事風呂場に火炎球(ファイアーボール)の花が咲いた。 >あっちゃー、そこ男湯でしたもんね。 これだけはどしても書きたかった(笑)オチがちゃんとないとね(^^) ゼルとガウリイをふっ飛ばそうかとも思ってたんだけど、見知らぬおっちゃんになっちゃいました。 >おもしろかったですー。リナちゃんとゼロス様がラブラブーーー(はぁと) >私はこれからテスト期間に突入しますので、パソコンやれなくなってしまうのですが、次の作品も是非みたいですわ。では、私のテストが終わったら、またお会いしましょー。 ああ!ramiaさんテストなの!? 学生さんは大変だー。しっかり頑張ってくださいね。 …ってわたしも学生なんだけど(笑) またお会いできる日を楽しみに待ってますねー。 感想ありがとうございました♪ |