◆−初投稿です。多分ゼルリナ・・・。−がぜる(2/10-10:55)No.8733
 ┗素直になれなくて・1−がぜる(2/10-10:58)No.8734
  ┗素直になれなくて・2−がぜる(2/10-11:01)No.8735
   ┣素直になれなくて・3−がぜる(2/10-11:03)No.8736
   ┃┗素直になれなくて・4(終)−がぜる(2/10-11:05)No.8737
   ┃ ┣Re:素直になれなくて・4(終)−セラフィーナ(2/10-11:23)No.8739
   ┃ ┃┗という訳でこっちが本当のコメント(笑)−がぜる(2/10-11:55)No.8741
   ┃ ┣Re:素直になれなくて・4(終)−きょん太(2/10-19:22)No.8746
   ┃ ┃┗Re:素直になれなくて・4(終)−がぜる(2/10-21:06)No.8748
   ┃ ┣はにゃ〜んv−霽月リナ(2/11-00:48)No.8757
   ┃ ┃┗Re:はにゃ〜んv−がぜる(2/11-09:45)No.8768
   ┃ ┗Re:素直になれなくて・4(終)−にゃら(2/12-00:25)No.8788
   ┃  ┗Re:素直になれなくて・4(終)−がぜる(2/12-11:55)No.8793
   ┗Re:素直になれなくて・2−セラフィーナ(2/10-11:15)No.8738
    ┗ありがとうございます−がぜる(2/10-11:46)No.8740


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8733初投稿です。多分ゼルリナ・・・。がぜる E-mail 2/10-10:55


こんにちわー。初めまして。

自分に文章能力ないことは、自覚しております。
だけど!
ここ最近、ゼルリナ小説が沢山増え興奮状態にあった私は、勢いに乗って投稿してしまいます。
(多分、これが最初で最後……)

私は、ガウリナもゼロリナも好きですが、やはり一番読んで燃えるのがゼルリナだったりします。
だから書くものもゼルリナ。
甘〜いゼルリナを書きたくて書き始めたはずなのに、終わってみれば皆さんのようには甘くできていないような……(汗)。
無理やり甘くしようとしたので、それもアダになってたりして……(爆死)。

一度は書きたかった「記憶喪失」もので挑戦しました。
このネタだったら、私が書くと少なくともこの3倍の長さになっている筈なのに、無理やり短く納めたから、話が飛ぶ、飛ぶ。
読み苦しい点も多々あると思いますが、読んで少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

(これを読んで下さったみなさん、感想書いてくれると私はすごく嬉しいかも……)



最後になりましたが、こんなつたない文章でも載せて頂ける、広い門を開けて下さる一坪様に感謝します。

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8734素直になれなくて・1がぜる E-mail 2/10-10:58
記事番号8733へのコメント

〜〜素直になれなくて・1〜〜



 ドッゴオォォォーーン。

 けたたましい爆音で俺は目覚めた。さして近くもないが遠くもない。
 飛び起きて窓の外を見ると、東の空が赤く染まっていた。
 慌てて服を着替え、宿屋の部屋を飛び出す。

 俺が部屋を出たのと前後して、仲間のアメリアとガウリイも部屋から顔を出した。
「何事だ?」
 ガウリイが小さく聞いてきた。
 そういえば面子が一人足りない。リナだ。
 他の二人もリナがいないことに気づいたようだ。
 あいつ程の実力者が、この騒ぎを聞きつけない訳がない。
「どうやら、この騒ぎは……」
「リナが原因のようですね……」
 俺は大きく頷き返し、三人で顔を見合わせて同時に溜め息をついた。
 そして、誰が促した訳でもないのに無言で宿を出て、騒ぎの中心となっている現場へと向かった。


 リナの盗賊いぢめは今に始まったことじゃない。あいつの趣味のようなものだ。
 だが今回に限って、俺は胸騒ぎを覚えずにはいられなかった。
 先程見た騒ぎの場所から宿屋まで距離と、あの爆音の大きさ。合わせて推察するに、リナは火炎球〈ファイヤーボール〉以上の技を使ったことになる。
 いや、もしかしたらかなりの大技を使ったのかも知れない。
 だが、ただの盗賊相手にリナがそこまでするわけがない。だとすると……。
 俺は騒ぎの現場へと向かう足を急がせた。
 一緒にいるアメリアとガウリイも、同じく何かを思ってか、普段の顔つきと違う。

「リナ!!」
 俺は焼けただれた荒野の中に、一つの人影を見つけ、思わず叫んだ。
 熱気がまだ残るその場所でリナは佇んでいた。全身が煤で黒く汚れ、その異様さにただならぬものを感じた。
 俺は走ることももどかしく思え、急ぎ呪文を唱えた。
「翔封界〈レイ・ウイング〉!」
 低空飛行でリナの元へと急ぐ。だが、目の前でリナがゆっくりと前に倒れてゆく。
「リナーーーー!!」
 寸でのところでリナを抱きとめる。背中に回した手にぬめっとした嫌な感触。
 黒く汚れた顔はすでに血の気がない。
「アメリア!
 アメリア急いでくれ! リナが……」
 俺のその様子にアメリアは事態を察し、足早にこちらに向かいながら口の中で呪文を唱える。
 アメリアは俺とは反対側からリナを囲むようにして立ち、彼女を見て少し顔をしかめた。
「復活〈リザレクション〉」
 アメリアの手から白い光が瞬き出し、リナに力を注ぎ込む。

「ちくしょう……。何が起こったんだ?」
 リナをアメリアに預け、俺はその場に力無く崩れ落ちた。
「ゼルガディス……?」
 ガウリイが声をかけてきたが、俺にはその言葉に答えることさえ出来なかった。
 リナが……。
 リナが突然俺の前から消えていなくなるかも知れないと考えたとき、俺は自分でも驚くような、隠しきれない悲しみに包まれた。そして彼女の死に対する恐怖……。
 重症を負ったリナを目の前にして何もすることが出来ない自分がもどかしかった。アメリアにその生死を委ねることしか出来ない自分がもどかしかった。
 俺は……。
 俺はいつの間にか、それ程リナのことが好きになっていた。



 その日の夜は異常に長く感じた。

 俺たちはあれから間もなく宿屋へと戻っていた。
 アメリアがすぐに治療に当たってくれたので、リナの一命はとりとめた。でも、その場での命の心配はなくなってもかなりの傷だった。アメリアが治療と看護に当たり、俺たちは部屋を追い出された。俺とガウリイは所在なくリナの部屋の前で、ただ待っているだけだった。

「もう入ってもいいですよ」
 扉を開けてアメリアがひょこっと顔を出した。
 俺とガウリイは同時に安堵の息を漏らした。俺は無事なリナの顔を一目見たくて部屋に駆け込もうとして、その時同じく駆け込もうとしたガウリイと目があって、二人で苦笑した。


 顔には血の気が戻り、アメリアが汚れた顔とか体もキレイに拭いたのだろう、いつもどおりのリナがそこにいた。夜着を纏って横たわる彼女はただ眠っているだけのように見える。
「リナ……」
 小さく呼びかけてみる。だが何の反応も示さない。
 俺は視界の隅に、丸めて置かれていたリナの魔道服を見つけた。煤と血のりで汚れたそれは、彼女がどれだけ危険であったかを物語っていた。
「リナ……」
 今度は無意識にその名を呼んでいた。

「ん……」
 小さな呻き声と共に、リナの睫毛が震えた。
 ゆっくりと瞼が開く。

『リナ!』
 三人同時にその名を叫んでいた。
「あ、れ……、あ、たし……」
 ゆっくりと身を起こしながら、リナが声を出した。声が聞けて、とりあえずまた一つ安堵する。
「もー、リナったら何回死にかけたら気が済むのよ……」
 アメリアが少し涙ぐみながら、冗談っぽく言った。
「あたし、死にかけたの……?」
「いったい何があったんだよ。あんまり俺たちに心配かけるな」
 ガウリイがいつものようにリナの頭をわしゃわしゃ撫で回しながら言った。リナは迷惑そうに、ガウリイの手を払いのけた。ガウリイはその態度に少し憮然とした。
 俺は何か違和感を感じていて、リナを観察していた。
 その違和感は、今のリナの態度でアメリアとガウリイにも感じとれたのだろう、リナ以外の三人の間に緊張が走る。
 そして次の瞬間、俺たちはリナの爆弾発言を聞いた。


「ねえ? ところであんたたち誰?」


「どうやら、リナさんは記憶喪失のようですね……」
「わきゃ!」
 突然現れた第三者の声で、リナが変な叫び声をあげた。

 俺たち三人は顔を見合わせた。
 今のリナの態度で、俺たち三人は、その違和感が自分たちの思い過ごしでないことを知った。その第三者の声とは勿論、闇の獣神官ゼロスであり、俺たちの間では周知の奴だった。
 ゼロスは言わずと知れた魔族であり、空間を渡って突然現れたのは今回だけではない。その出現に俺達はうんざりすることはあっても驚くことはない。なのに、リナは今驚きの声をあげた。つまり、ゼロスの言葉を肯定しているようなものだった。
 ガウリイとアメリアは不安を隠し切れない顔で俺を伺い見る。

「なるほどな……」
 記憶喪失ならリナの態度に説明がつく。
「ねえねえ、今、あの人空間から突然出て来たわよ。
 人間じゃないの? 何もの? 何でみんな驚かないの?!」
 リナが一人パニックを起こして、アメリアやガウリイに救いを求める。ゼロスはそれを少し寂しそうに見ていた。
「ゼロス、お前はリナに何があったか説明つくんだろ?」
「ええ、まあ……」
「それは秘密です……なんてボケたことぬかすんじゃないだろうな?」
 少し殺気を込めて言う俺のセリフに、ゼロスは手を振って否定した。
「いえいえ、お教えしますよ。その為に出て来たんだから……。
 ゼルガディスさん、だから、すぐに殺気を込めるのはやめて下さい。
 えっとですね……。
 リナさんはいつもの通り、盗賊いぢめに出掛けたんですけど、その途中でガーブの残党のグロエイアに会ってしまったんですよ。
 で、結構グロエイアも強くてね、並な呪文じゃきかなくて、リナさんも手こずっていた。
 そしてリナさんは爆裂陣〈メガ・ブランド〉の強化版を唱えた。
 勿論そんなものが魔族にきくわけないですけどね。それでグロエイアは、呪文を放った隙にリナさんに深手を負わせた。だけど、その後にすぐにリナさんの思惑に気づいた……。
 リナさんは自分だけの手に負えないと踏んで、あなた方、援軍を呼ぶためにわざと目立つ技を使った。例えそれが魔族に効かないと判っていてもね。
 それで援軍が来る前に、グロエイアは逃げた。リナさんも致命傷を負う前にあなた方の援軍を得られた。でも結果的に、その深手を受けたショックで記憶を失くしてしまった。
 そういう訳です」

「魔族……」
 俺の嫌な予感が的中した。
「え? え? 何? 魔族?
 何の話?」
 当然、リナは話が全く見えない。でも自分のことを話していることは分かるらしく、興味津々に話に加わろうとした。だが、今はとりあえず、ゼロスとの話が先だ。
「お前は少し黙ってろ……」
 俺は片手でリナの頭を押さえつけた。リナは釈然としない顔だったが、でも俺の言うことを聞いて、それからは大人しく黙っていた。

「そんな、魔族……。じゃあ、今でもその魔族はリナを狙っているというの?」
「まあ、リナさんもグロエイアにダメージを与えていたようですから、すぐに出て来るというわけではないでしょうが、当然これからもリナさんを狙うでしょうね」
「リナの、リナの記憶はまさかこのままって訳じゃないだろうな……」
 ガウリイが押し殺した声で聞く。
「さあ……。
 僕は医者ではありませんからね。そこまでは知りません。
 じゃあ僕はこの辺で……」
「おい、待て!」

 シュッ――。

 俺の止める声も虚しく、ゼロスは現れた時と同じように、その場で突然に消えた。
 リナだけじゃなく、俺たちも皆、言葉を失い呆然としていた。


 ……最悪の事態といえた。
 記憶を失っているリナに、彼女が置かれている状況をどう説明しろというのだ?
 彼女は自分が魔道士、それも『超』がつく程強い魔力の持ち主であることを知らない。
 その過去にガーブ・フィブリゾといった、魔王の五人の腹心のうちの二人と戦って、それを滅ぼした原因となったことも知らない。
 それなのに、魔法を使えない今のリナを、それを根に持ったかなりの大物の魔族が狙っているというのだ。
 俺たちだけで守り切れるという自信は、相手が魔族である以上、残念ながらない。リナが手こずった程の相手なのだ。
 まあ、今の彼女の力を戦力として考えている訳ではないが、狙われている本人が状況を理解しているのといないのとでは、俺たちの戦い易さにも影響する。いつ魔族が襲ってくるか分からない以上、このまま、リナの記憶が戻るまで黙って待っている訳にもいくまい。

 気が付くと、アメリアとガウリイ、そしてリナまでもが俺に救いを求める目で見ていた。

 全く、厄介ごとは全部俺に押しつけやがって……。

「さてと、どこから説明しようか……」
 俺はリナの目を真っ直ぐ受け止め、出来るだけ穏やかに切り出した。

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8735素直になれなくて・2がぜる E-mail 2/10-11:01
記事番号8734へのコメント

〜〜素直になれなくて・2〜〜



 全ての説明を、意外と冷静にリナは聞いていた。
「それで取り乱したからと言って、状況が良くなる訳でもないでしょ?」
 それがリナの言い分だった。
 記憶を失った状態でも、彼女の本質は変わらないということだろう。
 例え、どんなに絶望的な状況でも、彼女は決して弱音を吐かない。そういう奴だ。俺がこいつにひかれる部分は何も変わっちゃいない。
 俺は少しほっとした。
 そして驚くことに自分から、魔法を覚えたいと言い出した。
「ただ、守られているだけなのは性に合わない」
 そう言って……。

 相談の結果、俺がリナの魔法の指導に当たることになった。
 そして魔法の指導をしていない時、昼間のリナの警護はガウリイ、夜はアメリアが当たる。その晩からリナとアメリアは同室にして貰った。
 まあ、適材適所というところだろう。

「アメリアとガウリイとゼルガディス……だっけ? 「さん」づけはしないことにするわ。
 だってそういう間柄じゃなかったんでしょ? よろしくね」
 そう言って、リナはにこっと笑った。
 これからどう彼女に対すればいいのだろう、そんな俺たちの迷いを知っているかのような笑顔だった。
 その笑顔が、俺たちに希望をもたらせた。
 彼女はたとえ記憶を失っていても、リナに変わりない。
 こういう状況に置かれても笑えるだけの度胸がある。記憶喪失なんて嘘のようだ。

 そして、その日から俺たちの魔法の特訓は始まった。少しでも早く魔法を覚えたいという、彼女の希望通りに。
 夕方から夜にかけては、食堂のテーブルで魔法の講義をし、翌日の朝から実地の練習をする。
 結局は、魔法の特訓の時間に比例して、俺とリナが二人でいる時間が長くなった。
 最初はぎこちなかった俺たちの関係も、その時間と共にそれなりに修復されていった。
 ただ一つの点を抜かせば、リナは今までのリナのままだったからだ。
 その一点とは……。



「火炎球〈ファイヤー・ボール〉!」
 ドッゴォーン!
「氷結弾〈フリーズ・ブリッド〉!」
 ビシ! ドゴン!
「もひとつおまけに……、覇王雷撃陣〈ダイナスト・ブラス〉!」
 バリバリバリバリ!

「ふぅ〜〜」
 続けざまに魔法を発動して、リナは軽く息を吐いた。

 俺とリナは今、郊外に出て魔法の実地訓練をしていた。
 何かあったら明り〈ライティング〉で合図をすることになっている。

「さすがにリナだな、覚えが早い」
「ううん、ゼルガディスの教え方がうまいのよ」
 そう言ってリナは笑った。
 もう大分慣れたが、リナのそういう対応にはこそばゆいものがあった。

 そう、今のリナが記憶を失くす前のリナの違う一点とは、彼女の感情表現の仕方、というか口の聞き方だった。


「ハハ、なんか拍子抜けするな。
 普段のお前なら、口が裂けてもそんなセリフは言わんだろうに」
「え? そうなの?」
「ああ。
 例えば今のだったら、『あたしは天才美少女魔道士なんだから当然よ』と言ったところだな……」
 俺はちょっと意地悪く言った。
「えーー? あたしってそんな恥ずかしいことを平気で言う奴だったの?」
 リナの返答に、俺はまた笑いをこらえきれなかった。
「あー、また笑うー」
「悪い、悪い。
 お前はいつでもひねくれていたからな……」
「じゃあ、あたしって、みんなの嫌われもんだったの?」
「いいや、まさか……。
 お前の口が悪いのは、俺もガウリイもアメリアもみんな知っているさ。
 それが本心でないってこともな。だから大丈夫だ。
 全く、普段からそれだけ素直だったら……」
「素直だったら?」
 リナが聞き直してきた。俺は首を振る。

 素直だったら、何だっていうんだろう。俺はひねくれた物言いをしても、そんなリナが好きだった。

「そんな話は無意味だ。早く記憶を戻してくれよ、リナ」
「そうね……」
 リナはそう答えて、少し寂しそうに笑った。
「ん?」
「ううん、何でもない」
 リナが今度は明らかな作り笑いを浮かべ首を振った。

 そこで会話が途切れてしまい、少しだけぎこちない空気が流れた。
 少し休憩しよう、俺はそう言って、木陰を選んでリナと座った。

 風が気持ちいい。
 不謹慎だが、なんとなくこの状況に幸せを感じなくもない。
 リナと二人っきりでのんびりとした時を過ごす。悪くない。
 でもそれは、束の間の偽りの幸せだ。
 彼女は記憶を失っていて、魔族が彼女を狙っているという状況に変わりはない。

「なあ、リナ?」
「ん?」
「お前の体の調子がよくなってきてるんだったら、そろそろ旅立とうと思うんだが……」
「どこへ?」
「ゼフィーリア」
「ゼフィーリア?」
「ああ、お前の故郷だって聞いたことがある。
 このまま最悪、記憶が戻らなかったら、旅なんかしている場合じゃないだろう」

 俺は思い切って、心の中にしまい込んでいた案を切り出した。
 こんな状況に置かれているなら、彼女を家族の元に返すべきだろう。

 リナを見ると、人の話を聞いているのかいないのか。風になびく髪を押さえながら、その軟らかい優しい風を楽しんでいるようだった。

「ねえ、ゼルガディス?」
「ん?」
「反対に聞いてもいい?」
「なんだ?」
「もし、あたしの記憶が戻らなかったら、あたしはみんなの足手まといになるだけ?」

 リナはこちらに向きなおして、真剣な目で俺の目を見た。
「あたしはこのままみんなと一緒にいたい。
 あたし頑張って魔法覚えるから、足手まといにならないようにするから」
 彼女は必死に訴えたかと思うと、ふっと視線を外した。
「それともやはり魔族に狙われているような女じゃ駄目?
 あたし……。
 あたし、ゼルガディスとずっと一緒にいたい。
 さっき、ゼルガディスは素直じゃなかった頃に戻って欲しいって言った。でもあたしは、もしずっとゼルガディスといられるんだったら、記憶なんてどうでもいい。過去なんかいらない!」
 リナは俺の方を見ようともせず、ただ下を向いて肩を震わせた。

「リナ……」

 俺はリナの言葉が信じられなかった。
 これがリナ?
 リナは記憶を失ってから別人のようだった。本質的なものは何の変わりもないが、過去を失い、自分に裏付けするものがない今は、思ったことを全部素直に口にする。
 そのリナが俺と一緒にいたいと言ってくれる。それが本心であるのは間違いない。

 俺はリナの細い肩を抱きしめた。
 リナが驚きで目を見開いた。

「俺はリナがずっと好きだった。記憶を失くす前からずっと……。
 お前がそう言ってくれるなんて夢にも思わなかった。すごく嬉しいよ。
 例え記憶が戻らなくても、ずっと一緒にいよう。俺がずっと守ってやる」

 リナは俺の腕の中で首を振った。

「駄目よ。言ったでしょ? 私は守られるだけの女にはなりたくないの。
 だから、今まで通り……」
「ああ、そうだったな。そういう所は記憶を失くす前も後も変わりない。
 まだまだ、お前には教えることが一杯ある。まあ俺にも限界はあるがな。お前はそれほどすごい魔道士だったよ」
「過去形にしないでよ。私には溢れる才能があるんだから、これからよ」
「そうだな。それでこそ、リナだ」

 俺は親指でリナを横に向かせ、その頬にキスをした。
 リナはそれだけで、みるみるうちに赤くなる。
 こういうウブなところは変わってない。その反応が嬉しい。
 今はこれだけでいい。

「さてと、じゃあ続きを始めるぞ」
「うん」

 さっき一瞬流れた、ぎこちない雰囲気はいつの間にかどこかへ消え去っていた。
 これでいい。俺たちには時間がない。



 そして、その数日後、俺たちは食堂の一角に集まっていた。

「どうやら、ここまでは無事に過ごせたな。
 で、話というのは何だ? ゼルガディス」
「ああ、すぐに本題に入るが、リナも魔法も大分覚えてきてくれてな。そろそろ、竜破斬〈ドラグ・スレイブ〉を試してみたいんだが……」
 俺はちらっとリナの方を見て切り出した。
 リナは誇らしげニコニコと笑みを浮かべている。
「そういうことですか……。
 困りましたね。そうなると……」
 そんなリナを尻目に、アメリアは俺が言いたいことを察して苦渋の顔を見せた。
「竜破斬はすぐそこらへんで試すわけにはいかない。もっと人里離れた奥地にいかないとな」

「ねえねえ、竜破斬って、そんなにすごい技なの?
 あー、早く試してみたい。何をそんなにためらっているの?」
「そうは言ってもな、そういう所に行くってことは、敵に襲われやすい状況をつくるってことなんだ。
 お前、忘れてんじゃないだろうな? お前はグロエイアとかいう魔族に狙われてるんだぞ」
 俺が叱咤にも似た勢いで反論すると、リナは途端にしゅんとなった。
 アメリアが慌ててフォローに入る。
「でも、いつまでもここにいたって仕方のないことですし……。
 そろそろいい頃合なんじゃないですか?」
「アメリアの言うとおりさ。ここで燻っていても仕方がない」
「しかし……」
 なおも決断を渋る俺の横で、リナは少し機嫌を取り戻していた。
「でも、ホント流石ですね。こんなに早く竜破斬を試す段階まで来るなんて。
 ゼルガディスさんの教え方が良かったのかしら」
 見え透いたお世辞で俺の決断を促そうとするアメリア。分かってはいるが、悪い気はしない。
「いや、リナの体が覚えていたんだろうな。
 でなきゃ、どんなに優れた魔道士でも何年かかかる道のりを、たった1週間足らずでマスターでするわけがない。
 こいつはやっぱりすごいよ」
 俺はリナの髪をくしゃくしゃと掻き混ぜる。リナは嬉しそうに笑った。

「じゃあ、あと残る呪文は……」
 そう言いかけたアメリアを、俺は目で制した。
 彼女が何を言いかけたのかはすぐに分かった。だが……。

 金色の魔王〈ロード・オブ・ナイトメア〉の力を借りた魔法――重破斬〈ギガ・スレイブ〉と神滅斬〈ラグナ・ブレード〉。
 俺はこの二つの呪文をリナに教えるべきかどうか迷っていた。
 勿論呪文は知っている。覚えるだけなら、一度聞けば十分だ。
 だが、この魔法を使えるばっかりに、リナは魔族に利用されようとした。折角、記憶を失くした今、またわざわざそれを教えて、危険な目に合わせたくない。
 でも、それを魔族が許してくれるのだろうか。記憶を失くしたからといってリナを狙うことはなくなるのだろうか。
 そうでないなら、魔族に対向しうる手段として、この魔法も知っていなければかえって危険である。

 俺はまだ迷いの中にあった。
 アメリアは、すぐに俺の考えを察してくれ、それ以上は続けなかった。こいつは勘がいい。


「あのお方の呪文だけですね……」
「うきょわ!!」
 再び突然現れた第三者の声で、リナが素っ頓狂な声を出した。
 そんなリナをゼロスは寂しそうに見て笑った。

「ゼロス……。貴様、余計なことを……」
 俺は口早に呪文を唱え、席を立った。
「魔皇霊斬〈アストラル・ヴァイン〉!」
 呪文を発動させながら、剣を抜く。
「ゼルガディスさん!」
「ゼルガディス!」
 慌てて俺を止めようと、アメリアとガウリイが俺の前に立ちはだかった。

 俺がまだ言うべきか迷っていたというのに、こいつは……。                    
「おお、こわ……。
 ゼルガディスさんを怒らせてしまったようですね」
 そう言いながら、ゼロスは余裕の笑みを浮かべる。

 俺とゼロスの間に緊張した雰囲気が流れた。

 その間にリナは割り込んで来た。
「ゼロスと言ったっけ?
 あんた、何か知ってるの? 何が言いたいわけ?」
「リナ!」
 慌てて今度はリナを止めに入る。ゼロスはそんな俺たちをちろりと見て笑った。
「ええ、知ってますよ、リナさん。
 ゼルガディスさんが何をリナさんに内緒にしようとしているか……。
 リナさんは、シャブラニグドゥ様の力を借りた呪文より、更に上を行く魔王の力を借りた呪文も使える。そういうことです」
「ゼロスさん……」
 今度はアメリアとガウリイも容赦なくゼロスに向かって殺気を放つ。
「何をそんなに怒ってるんです?
 今僕はあなた方と争うつもりなんてありませんよ。
 じゃあ僕はこれにて失礼します」

 シュッ――。

 俺たちの間に波紋だけを残して、ゼロスはまた消えた。
 俺とアメリアとガウリイは、やり場のない怒りを持て余した。
「一体、どういうことなの……?」
 そう問いかけるリナに誰もが返す言葉がなかった。

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8736素直になれなくて・3がぜる E-mail 2/10-11:03
記事番号8735へのコメント
〜〜素直になれなくて・3〜〜



 そして翌日、俺たちは宿を出た。
 俺は金色の魔王の存在についてだけ、簡単にリナに説明をした。あの魔法の存在についても。だが、その呪文については、リナに教えるべきかまだ迷いの中にあった。その俺の考えもリナに話した。
 リナは複雑な顔をして、とりあえずは俺の考えに従ってくれた。
 リナだって、持て余しているのだろう、あまりな話の大きさに。ゆっくりと結論を出せばいい。

 俺たちは山の奥深くに立ち入っていた。
「ここらへんならいいかな……」
「そうだな……」
 俺とガウリイは簡単な会話をかわした。
 当然、二人の会話は『竜破斬〈ドラグ・スレイブ〉を試す場所』を暗黙のうちに指していた。
 見渡す限り人気はない。
 多少自然破壊はされるが仕方のないことだろう。

「じゃ、リナ」
 促したアメリアに、リナはコクンと頷いた。

 混沌の言葉〈カオス・ワーズ〉を紡ぎだす。

 ――黄昏よりも昏きもの
   血の流れより紅きもの――

 だが、それをガウリイの絶叫が断ち切った。
「散れーーー!!」

 俺はリナの腕を引っ張り、飛び込んでその身を伏せた。
 リナがついさっきいた場所に、烈光が差し込んだと思うと、すぐに爆音と爆風が沸き起こった。

 ドッゴォーーン!

 腕の中のリナは震えない。キッと前を見据えている。

「アメリア! リナを頼む!
 ガウリイ行くぞ!」
 俺は呪文を唱え、先ずガウリイの剣に魔力を宿してやる。

 その時に、そいつは現れた。
 ゆったりとした黒いローブを纏い、金属色に輝くベルトでそれをとめている。
 顔と手しかローブから覗かせていないが、その色は異様に白い。意外に整った顔の中で、目が紫色に光っている。唇も紫に近かった。
 人間でいうなら、24、5ぐらいだろうか。そう。人間でいうなら……。
 こいつ、グロエイアは人間の年齢に例えられる程の姿かたちをしていた。
 魔族はその力が強ければ強い程、人間に近い形をしてこの世界に現れる。つまり、こいつがそれだけの実力を持ったヤツだということだ。やはり油断は出来ない。

 先ず、ガウリイが一見隙だらけに見えるグロエイアに斬りかかった。
 グロエイアは余裕の笑みを浮かべながら、その右手を差し出した。
 ガウリイの剣を受け止める寸前で、その腕ごと、剣の形にすり代わる。
 キーーン!
 金属と金属が触れ合う音が静かな山間に響き渡った。
「なにぃ?!」
 ガウリイが驚きの声をあげ、すぐさま後ろに跳びすさる。
 ガウリイのすぐ横を、今度は左腕が剣に代わって通りすぎた。
「烈閃槍〈エルメキア・ランス〉!」
 ガウリイが離れた隙に、俺の呪文がグロエイアを襲う。
 術はまともにグロエイアに当たったが、奴は眉を少し吊り上げただけで涼しい顔をしたままだ。

「なんだ、つまらないですね。
 援軍を呼んだから、一旦引上げましたけど、こんなもんだったら、あの時とどめをさしておけば良かったですね。リナ=インバース」
 グロエイアはそう言って、右手を軽くあげた。
 いつの間にやら、元の腕の形に戻っている。
 奴の手の平から赤い光の針みたいなものが、無数に現れる。

 やばい! リナ!!

 だが、俺が振り返った時には、アメリアの術は完成されていた。
「炎裂壁〈バルス・ウォール〉!」
 奴の赤い針は、リナとアメリアに届く前に左右に吹き散らされた。

 なるほど! 赤い針の正体は炎だったのか。
 さすがアメリア。この前の現場の跡から、奴の攻撃パターンの一つが炎系だと既に見抜いている。
 リナはアメリアにまかせておけば大丈夫だろう。
 後、厄介なのは、奴の自由自在に変化する腕の剣か……。

 俺は自分の剣にも魔力を宿らせ、次の呪文の詠唱にとりかかる。
 ガウリイが間合いに入る!
 だが奴には隙がない。攻めあぐねているガウリイが視界に入る。

 じゃあ、俺がその隙を作ってみせる!
「冥壊屍〈ゴズ・ヴ・ロー〉!」
 俺が生み出した影が真っ直ぐにグロエイアに向かっていく。
 一瞬、グロエイアがそれに気を取られる。
「行けっ! ガウリイ!」
「うおぉぉっ!」
 俺が叫ぶまでもなく、その隙を見逃すガウリイではない。
 ガウリイは跳んだ。
 上から真っ直ぐに、剣を振り下ろす。
 キーン!
 グロエイアは少し焦りながら、その剣を右腕で受け止める。
 その瞬間、俺の創った影がグロエイアに襲いかかる。
「ぐおっ!」
 グロエイアは小さく呻いた。
 だが、これくらいの呪文が奴にダメージを与えるとは思えない。
 俺は次の呪文を唱える。

 ガウリイは返す刀で奴の胴を左から右になぐ。
 今度はまともに奴の体に決まった!
「ぐはあぁーー」
 グロエイアの叫び!
 今なら……。

 なのにガウリイはまた後ろに下がった。
 何故? 怒りに似た焦りを感じる。
 だが、その理由は一目瞭然だった。
 ガウリイの剣から赤い光が消えようとしている。
 ちくしょう、魔法が切れたか!
 今から呪文を唱え直すことは出来ない。
 俺は無言で自分の剣をガウリイに向かって投げた。
 ガウリイはそれを受け取り、こっちに向かってニヤリと笑う。

「なめた真似をして下さいましたね」
 最初に喋ったのとは全然違う、ドスがきいた声でグロエイアは言った。
 何っ?!!
 俺が剣をガウリイに投げたのを見て、グロエイアは俺に向かって来る。
 しまった!
 俺が今唱えている呪文は崩霊裂〈ラ・ティルト〉。剣はガウリイに投げてしまったし、至近距離で奴と戦う術がない。
 考える間もなく、腹に熱い衝撃が加わる。

「ぐはぁっ!」
 喉に熱いものがこみ上げる。

「ゼルガディス!!」

 視界の隅にガウリイがこっちに向かって来るのが見えた。だがすぐにそれも白く霞んでいく。


「ゼルゥーーー!!!」
 リナの絶叫がこだました。

「アメリア、あたしは大丈夫……。
 ゼルガディスをお願い……」
「リナ?」
 リナは俯きながら、1歩、2歩とゆっくり前に進み出した。
 アメリアはしばらく訝しげにリナを見送っていた。だがすぐに我に返り、「分かりました」とリナに声をかけ、ゼルガディスの元へと駆け出した。

「リナ!」
 前線に向かおうとしているリナに気づき、ガウリイは慌ててリナの元へと駆け寄り、彼女を背中に庇うように立ちはだかった。
 でもリナは歩みを止めない。

「ほう?
 リナ=インバース、出て来ましたね? 仲間がみんな死ぬまで隠れていていいんですよ。
 それもあんまりお待たせしません。
 それとも今すぐ私と手合わせしますか?
 記憶を失くしていたんでしょう。まだシャブラニグドゥ様の呪文も試していないのでは?」
 何が可笑しいのか、くっくっくっと笑いながら、グロエイアは言った。
「しばらく出て来なかったのに、良く知ってんじゃないの……」
「私たち、魔族はこの世界に具現していなくても、精神世界〈アストラル・サイド〉から、いくらでもあなた方を監視することが出来るのですよ」
「なるほど。だからタイミングよく現れたってわけね。
 あたしが竜破斬〈ドラグ・スレイブ〉を使えるようになってからじゃ、怖くて出て来れなくなるから」

 ――黄昏よりも昏きもの
   血の流れより紅きもの――

「馬鹿なことを……。
 例えお前がシャブラニグドゥ様の術を使えるようになったからといって私が恐れることもない……」

 ――時の流れに埋れし
   偉大な汝の名において
   我ここに 闇に誓わん――

「よしんば術が発動したとて、精神世界へ逃げれば済むこと……」

 ――すべての愚かなるものに
   我と汝が力もて
   等しく滅びを与えんことを!

 リナは初めてここで顔を上げ、グロエイアを見据えた。
 胸に構えた手の平に、赤い光が収束されていく。

「馬鹿が……」

「竜破斬〈ドラグ・スレーイブ〉!!」

 ドッゴオォォーーー!!

 術が発動され、赤い輝線が真っ直ぐグロエイアに向かって伸びていく。
「ちっ!」
 舌打ちを残し、グロエイアが精神世界へと姿を消す。

「馬鹿はどちらかしらね……」
 リナは不敵な笑みを浮かべ、また1歩、2歩と歩を進める。


「や、やめろーー!!
 リナーーー!!!」
 アメリアの呪文でうっすらと意識を取り戻していた俺は、リナとグロエイアの会話を聞いていた。
 まだ呪文を唱えつづけるアメリアを振りほどき、俺はその身を起こした。
「ぐっ」
 腹にまた強烈な痛みが押し寄せる。
「まだ無理です、ゼルガディスさん!」
 アメリアは慌てて俺をまた寝かせようとした。だが俺は首を振ってアメリアを拒んだ。
 俺の目にリナの姿が映る。
 4つのタリスマンが光を放っていた。
 口元がわずかに動いている。呪文を唱えているのか?
 呪文を増幅?
 でもいくら増幅したところで、グロエイアの言うとおり、当たらなければ意味がない。
 ちくしょう!
 やはり神滅斬〈ラグナ・ブレード〉だけでも教えておくべきだった。

 だが、後悔してももう遅い。
「リナーー!
 戻れーーー!!!」
 俺はあらん限りの声で叫んだ。
 リナは一瞬俺を振り返り、不敵の笑みを浮かべた。


「まだ、無意味な抵抗をするつもりですか?」
 グロエイアが再び姿を現した。もう完全にリナのことを馬鹿にしきった表情を浮かべている。

 ――神々の魂すらも打ち砕き……

 リナの呪文が完成する。

「馬鹿の一つ憶えみたいですね……」
 グロエイアはそう言い残し、再び精神世界へと姿を消す。
 が……。

「神滅斬〈ラグナ・ブレーード〉!!」

 暗黒の刃がリナの両手の中に生まれる。
「あんただけは許せないのよ!
 さっさと滅びてちょうだい。キエェェーーイ!」
 リナの気合と共に刃が振り下ろされる。

「ぐぅあああああぁぁぁ…………」



 断末魔だけを残し、二度とグロエイアは現れることがなかった。
 そして戦いは終わった。

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8737素直になれなくて・4(終)がぜる E-mail 2/10-11:05
記事番号8736へのコメント

〜〜素直になれなくて・4〜〜



 重い瞼を無理やり開けると、見知らぬ天井が目に入った。
「気がついた? ゼル」
 聞き慣れた声。
「リナ……か?」
 それが幻聴でないことを祈り、その姿を求め、俺は慌ててその身を起こそうとした。だが、全身を襲う倦怠感。
 俺は、そのまま崩れるようにベッドに沈んだ。
「駄目よ、まだ寝てなきゃ」
 そう言って、声の主は俺の顔を覗きこんで微笑む。

 うーん。どうやらこれは夢のようだ。
 リナがこんなに優しげに微笑むわけがない。
 夢なら夢で、これもいいか……。

「ちょっと、夢じゃないわよ!」
 最後のセリフは口に出して言っていたらしい。リナが少し怒った顔している。

 え? 夢じゃない……?

 がばっ!
 俺は無理やり体を起こした。倦怠感などと言ってる場合じゃない。

「なんだ、起きれるんじゃん。
 だったら…………」
 
 スパコーン!
 何やらいい音がした。俺の頭を何かで殴ったらしい。
 手には宿屋のスリッパらしい物が握られている。いくら素手で殴る訳にはいかないからといって、それはないだろう。
 まあ、そんなもんが効くような柔な体じゃないが……。

「何がしたい?」
「うん。ちょっと怒っていたから……」

 怒っている、そう言いながら笑顔を向けられると、ちょっと恐い……。

「ちょ、ちょっと待て。少しは状況を説明してくれてもいいと思うんだが?
 ここはどこで、一体あれからどれくらいの時間が経ってる?」
 慌てふためく俺を見て、リナはふぅーっと溜め息をついた。
「そうね、説明くらいはしてあげないと。
 あれから約2日経っているわよ。
 ゼル、あんた、アメリアの治療の途中、無理やり起きたらしいじゃない?
 それで、傷が変なところまで開いちゃって、大変だったんだから。
 アメリアも魔力を相当使い果たし、ぶっ倒れちゃうし、あの山奥から、あたしとガウリイで、あんたとアメリアをおぶってこの町までやって来たのよ」
「アメリアは?」
「3時間くらい前に気が付いて、元気に御飯を食べて町の見物に出かけたわよ」
「じゃあ、お前がずっと?」
 リナの顔が少しだけ赤くなって、ぶんぶんと手を振る。
「まさか。ガウリイと交替でよ。
 ちょっと前にガウリイと交替して、ガウリイは仮眠に入ったわ」
「そうか、みんなに迷惑をかけたな……」
「うーん、それを先に言われちゃうと、あたしも文句を言いにくくなるなー。
 あたしの方がよっぽど、みんなに迷惑をかけたんだし……」

 リナは頬を指でポリポリとしながら、俯いた。
 クス。
 俺はそのしおらしい様子が可笑しくて笑った。

「で? 何なんだ?
 お前は何をそんなに怒っている?」

「あのねーー。
 もしあたしが記憶を取り戻さなければ、どうなっていたと思う?
 今頃、みんな死んでいたわよ」
「記憶……、やっぱ取り戻したのか?」
「まあ、そういうことね。
 でなきゃ、神滅斬〈ラグナ・ブレード〉なんて使える訳ないでしょ」
「そうだな……」

 返事をする声が、心なしか弱くなる。
 俺はどこかでリナの記憶が戻ったことを残念に思っていた。
 あの素直なリナ、俺と一緒にいたいと言ってくれたリナと、今目の前にいるリナとは別人のような気がする。リナであることは変わりないのに……。
 記憶を取り戻したリナは、口が裂けても、そんなセリフは言わないだろう。
 また元の、ただの仲間の関係に戻ったわけだ。

「でもね、ゼルガディスのその気持ちは嬉しかったから。
 あたしに内緒にしようとした気持ち……。
 金色の魔王〈ロード・オブ・ナイトメア〉の力を借りた呪文。確かに、そんなものを知らなければ、今のあたしは魔族に追われることなんかなかったでしょうね。
 けど、記憶を失くしたからと言って、過去まで消せるわけじゃない。
 あたしの後に、ずっとついてくるものなのよ。このリナ=インバースの後ろにね。
 それに、あたしは過去を消したくない。あの呪文を知らなかった自分には戻りたくない。
 あの呪文を知らなければ、今とは違った人生を歩んでいたかも知れない。
 そうしたら、ガウリイやアメリア、そしてゼルガディス、あなたにも会っていなかったかも知れない。
 ……あたし、そんなの嫌だもん」

「リナ……」

「あたしは他の人とは違った人生を歩んでいるのかも知れない。あの呪文のせいで。
 でも、あたしはその人生から決して逃げないわ。
 いい?
 このリナ=インバースの辞書に後悔なんて文字はないのよ。ただ前に進むだけ」

 そう言い切ったリナの目は爛々と光り輝いていた。

 そうだ。俺が好きなリナが目の前にいる。勝気で、口は悪いがお人好しで、誰にも負けない強い意志を持つ女が……。
 ほんの少しの間でも、記憶が戻ったことを残念に思った自分が情ない。
 俺とこいつの関係がどうであろうと、俺がリナを好きであることに変わりはないのだ。

「そうだったな。
 俺が間違っていたようだ」
 俺がニヤリと笑いかけると、リナも満足そうに笑みを浮かべる。

 ふいっとリナの顔がそっぽを向く。

「それにね。
 こんなあたしにも、『ずっと一緒にいよう』『守ってやる』と言ってくれる物好きがいるみたいだから、そんな捨てたもんじゃないと思うのよ? あたしの人生」

 え?

「リナ、お前……」
 普通、記憶を失い、またその記憶を取り戻したとき、その記憶を失くしていた時のことは覚えてないという。だが……。
「うん、どうやら、全部覚えているみたいなのよね……」
 リナの顔が真っ赤に染まる。
 いや、リナだけじゃなく、俺の顔も赤く染まっているだろう。

「あのね、あの時言ったあたしのセリフ、今のあたしには絶対口に出せないけれど。
 だ、だけど!
 ……………………あれは本心だったから…………」

 後ろの方は、かなり口籠もっていてハッキリしなかったが、俺の耳は聞き逃さない。

「リナ?
 こっち向けよ」
 俺はベッドから降りて、そっぽを向くリナを無理やり自分に向かせた。
「俺の目を見て、もう一度言ってくれ」
「いやよ。そんなこともう言えない!」
 リナは顔を真っ赤にさせたまま、顔だけを背けた。
 逃げようとしても、体は俺が両脇から押さえつけている。
「じゃあ、態度で示して貰おうかな?」
「え?」
 俺の言った言葉の意味が分からず、反射で振り向いたリナの唇を俺の唇で塞ぐ。

「ん……」


 俺はリナの全身の力が抜けるまで、口づけていた。

「リナ、好きだ」

 腕の中にその華奢な体を抱きしめる。
 こいつは二度と素直な気持ちを口にすることはないだろう。
 でも、俺は何度だって言ってやる。好きだと……。


 俺は、体重を全部に俺に預け、自分で立ってられないリナを、ベッドの上に座らせた。
 俺はその横に座る。

「ところで、どうして記憶を取り戻せたんだ?」
「うーーん」
 ふいに思いついたように問うた俺に、リナは腕組をして考える。


「それはですね……」
 突然入る第三者の声。

「ゼ〜ロ〜ス〜〜〜〜」
 その声に反応して、リナは次の瞬間、ゼロスの後ろに回り込み羽交い締めにした。
「いてててて……。
 いきなり何するんです、リナさん」
「あんたねえ、よくものこのこと、あたしの前に現れることが出来たわね。
 あんたが何していたのか、あたし、ちゃんと分かってるんだから……」
「何のことです?」
「グロエイアに最初に襲われたとき、あんたすぐ側にいた癖に何もしなかったでしょ。
 あたしの出す負の感情を食べて楽しんでいた……。違う?」
「さすがはリナさん。よく御存知で……」

 ゼロスはそう言い、リナの腕の中から逃れて、瞬間的に別の場所に移動した。

「さて、何故リナさんが記憶を取り戻せたか、お教えしましょう。
 あの時リナさんは、ゼルガディスさんがやられる場面を見て、ゼルガディスを助けたい一心で、強くあの方の呪文を使いたいと願った。
 でも、その呪文の存在は知っていても、その呪文を全く知らない。
 だから、リナさんは過去の記憶にすがるしかなかった。強く過去を『思い出したい』と願った。
 それで記憶を全て取り戻せた。
 だから、半分は僕、半分はゼルガディスのお蔭といったところでしょうかね。
 僕がいなければゼルガディスはあの方のことを全くリナさんにお教えすることも無かったでしょうし、ゼルガディスさんがあの方の呪文を全部お教えしていたら、『思い出したい』とは思わなかったでしょ?」

「いけしゃあしゃあと……。
 ゼロス、どうやら、あんたは今ここで滅びを与えて欲しいみたいね」

「へ?」

 ――悪夢の王の一片よ
   世界のいましめ解き放たれし
   凍れる黒き虚無の刃よ……

 ゆっくりと混沌の言葉〈カオス・ワーズ〉を紡ぎ出す。

「じゃあ、僕はこのへんで……」

 その呪文が神滅斬〈ラグナ・ブレード〉なら洒落にならない。
 慌てて消えるゼロスの顔が、なんとなく嬉しそうに見えたのは俺の目の錯覚ではあるまい。



 本当にこいつは……、俺のリナは素直じゃなくて、気が短い。
 それでも俺の愛しい女だ。

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8739Re:素直になれなくて・4(終)セラフィーナ E-mail 2/10-11:23
記事番号8737へのコメント

がぜる様、こんばんわ〜!

ありゃりゃ。素直になれなくて・1&2を読んでコメント書いていた内に3&4も出てた〜〜〜。うきゃ〜すいませんでしゅ。

お話すごく良かったです〜。感動です〜。ラブラブでもう言う事ありません。涙流しながら読んでます〜。このごろゼルリナがいっぱい読めてうれしー。もう感動、感激、あめあられです。

誠に変なコメントですいません。
また書いてくださいね〜。

セラフィーナ   selaphina

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8741という訳でこっちが本当のコメント(笑)がぜる E-mail 2/10-11:55
記事番号8739へのコメント

>がぜる様、こんばんわ〜!

こんにちわ。セラフィーナさん。いつも小説読ませて頂いてます。

>ありゃりゃ。素直になれなくて・1&2を読んでコメント書いていた内に3&4も出てた〜〜〜。うきゃ〜すいませんでしゅ。

いえいえ、本当に早いうちからの感想嬉しかったです。
だから、そっちにもコメントさせて頂きました(笑)

>このごろゼルリナがいっぱい読めてうれしー。もう感動、感激、あめあられです。

いや、私もその気持ちを持っています。
だから、小説をUPしようなどと無謀なことを考えてしまったのかも知れません。

>また書いてくださいね〜。

いや、もう既にあまりのつたなさに自己嫌悪モードに入っていますので、次はないものと思われます。
ごめんなさい。
でもまあ、趣味で書いているので、気が向いたら、次があるかも・・・(笑)。

では最後まで読んで下さって、ありがとうございました(ぺこり)。

がぜる

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8746Re:素直になれなくて・4(終)きょん太 E-mail 2/10-19:22
記事番号8737へのコメント

はじめまして。
ガゼル様。

いやー、良いもの読ませていただきました。
記憶喪失ですか。
ほんと、思わず一人ぱそ子の前でにやにやしてしまいました。
もう、盛り上がること、盛り上がること。
仕事に追われる私にとって、スタミナドリンクになりました。

本当にここ暫く、非常にすばらしいですね!!
ゼルリナがでるわでるわ!!
さらに、またここにゼルリナの希望の星が。
全国のゼルリナ族と共に心よりお礼申し上げまする。
これで最後などといわず、更なるゼルリナ書いて下さいまし。
次回は逆のゼル記憶喪失版などいかがかと。
できればで、いいですから。
お待ちしております!!

つたない、感想で申し訳ないです。
それでは、また。

きょん太

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8748Re:素直になれなくて・4(終)がぜる E-mail 2/10-21:06
記事番号8746へのコメント

>はじめまして。
>ガゼル様。

はじめましてです。
でもきょん太さんのお名前は前々から存じておりましたです(笑)。

>いやー、良いもの読ませていただきました。
>記憶喪失ですか。
>ほんと、思わず一人ぱそ子の前でにやにやしてしまいました。
>もう、盛り上がること、盛り上がること。
>仕事に追われる私にとって、スタミナドリンクになりました。

その気持ち、よく分かったりして・・・。
私も結構仕事に追われている身。特に新しいゼルリナを発見すると、
それだけで、元気を分けてもらえます。

>本当にここ暫く、非常にすばらしいですね!!
>ゼルリナがでるわでるわ!!

もう、至福の喜びです。

>さらに、またここにゼルリナの希望の星が。
>全国のゼルリナ族と共に心よりお礼申し上げまする。

いや、そこまで言われるような代もんではなしに、かえって恐縮しちゃいます。
こりゃ、冷や汗もんだ・・・。

>これで最後などといわず、更なるゼルリナ書いて下さいまし。
>次回は逆のゼル記憶喪失版などいかがかと。
>できればで、いいですから。
>お待ちしております!!

そういう言葉を聞くと、なんか嬉しくなって、調子づいてしまいそう。
キケン信号発動中。一応予定はないんだけど・・・。

>つたない、感想で申し訳ないです。
>それでは、また。

いえいえ、感想書いて下さっただけで、身に余る光栄です。
これからもどうぞ宜しく。

がぜる

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8757はにゃ〜んv霽月リナ E-mail 2/11-00:48
記事番号8737へのコメント

あっ、あっ、あっ!!初めて見たわ!がぜるちゃんの創作!!
ああもう、ステキすぎ(>_<)!!
もう、涙涙ですわ→っっ!!
もう、すっごい、いいお話だったよぅ〜(涙)
記憶喪失なリナちゃんもCHO→かわいかったけど、
本質はかわってなくて、やっぱりゼルの好きなリナで、っていうのが
もう最高によかったです〜(涙涙)
ああああ。このお話に刺激されて書いちまったゼルリナ激甘創作は、
がぜるちゃんのためにかくわっっ!!

う〜ん・・・。最近ゼルリナでツリーがいっぱいでうれしいや。
いつもゼロリナとかに埋もれてたから、この現実が超嬉しいです。
いや、ゼロリナも好きなんだけど、ゼロリナだけじゃ・・・・
それに、やっぱ1番燃える(萌える?(笑))のはゼルリナだし♪
だから、もうめっちゃ感謝です。
私を幸せの絶頂へと導いてっっ(>_<)

なんか、記憶喪失もんが流行ってる・・・(笑)
うし。んじゃ今度の話が終わったら、あたしもTRYしよう。
これで、がぜるちゃんとセラフィーナとあたしで、
記憶喪失モン(=王道)が3つ揃う(笑)!!
あたしが1番へボくてスミマセンだけど。

とりあえず、とってもLOVELOVEな世界をありがとうv
愛してます〜、がぜるちゃんっっ(>_<)vvv

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8768Re:はにゃ〜んvがぜる E-mail 2/11-09:45
記事番号8757へのコメント

こんちわ。りーちゃん。

>あっ、あっ、あっ!!初めて見たわ!がぜるちゃんの創作!!
>ああもう、ステキすぎ(>_<)!!
>もう、涙涙ですわ→っっ!!
>もう、すっごい、いいお話だったよぅ〜(涙)
>記憶喪失なリナちゃんもCHO→かわいかったけど、
>本質はかわってなくて、やっぱりゼルの好きなリナで、っていうのが
>もう最高によかったです〜(涙涙)

そう言ってもらえると嬉しいのですが、
単に、どうしてもかわいいリナちゃんを書けない私が、苦心の末、
「リナを記憶喪失してしまえ〜!」と半ばやけくそで書いたものがこれです・・・(大汗)。
みんなみたいな、甘い甘いゼルリナを書きたかったものだから・・・。
でも、「記憶喪失になっても本質的には変わらないリナ」と、
「素直であろうとなかろうと、そんなリナを好きなゼル」って言うのがテーマだったんで、
それを喜んでいただけたみたいで嬉しいです。

>う〜ん・・・。最近ゼルリナでツリーがいっぱいでうれしいや。
>いつもゼロリナとかに埋もれてたから、この現実が超嬉しいです。
>いや、ゼロリナも好きなんだけど、ゼロリナだけじゃ・・・・
>それに、やっぱ1番燃える(萌える?(笑))のはゼルリナだし♪
>だから、もうめっちゃ感謝です。
>私を幸せの絶頂へと導いてっっ(>_<)

りーちゃんの創作も私を幸せの絶頂へと導いていくよ(笑)。
嬉しいねえ。この状況。
頑張らなきゃ(?)

>なんか、記憶喪失もんが流行ってる・・・(笑)
>うし。んじゃ今度の話が終わったら、あたしもTRYしよう。
>これで、がぜるちゃんとセラフィーナとあたしで、
>記憶喪失モン(=王道)が3つ揃う(笑)!!
>あたしが1番へボくてスミマセンだけど。

次の作品への創作意欲が出たみたいで、これは楽しみ。ムフフ。
私はりーちゃんの作品大好きだから、これからも甘〜いの頼むね(笑)。

>とりあえず、とってもLOVELOVEな世界をありがとうv
>愛してます〜、がぜるちゃんっっ(>_<)vvv

私も愛してる、りーちゃん。
また別のところで(?)お会いしましょう。

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8788Re:素直になれなくて・4(終)にゃら E-mail 2/12-00:25
記事番号8737へのコメント

がぜるさんはじめまして〜。にゃらと申します。
わたしはゼロリナが第一プッシュなんですが、ゼルリナも大好きなんですよー。
いつかは是非ゼルリナも書いてみたいなぁなんて思ってます(^^)

がぜるさんの小説はすっごく引きつけられるものがありましたっ!
続きが気になって気になって一気に読みまくってしまいました。
戦闘シーンもしっかり書けてて本当尊敬します(はぁと)
途中のゼルくんとリナちゃんのラブラブっぷりにも「うひゃ〜」なんてニヤニヤしながらも読ませていただきました。

是非またがぜるさんの小説を拝見させていただきたいです!
最後なんて言わずによろしくお願いしますね(^^)

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8793Re:素直になれなくて・4(終)がぜる E-mail 2/12-11:55
記事番号8788へのコメント

>がぜるさんはじめまして〜。にゃらと申します。

にゃらさん、こんにちわー。はじめまして。

>わたしはゼロリナが第一プッシュなんですが、ゼルリナも大好きなんですよー。
>いつかは是非ゼルリナも書いてみたいなぁなんて思ってます(^^)

私もゼロリナ好きですよー♪ でも基本的にハッピーエンドが好きなので、刹那的なのはちょっと・・・。
是非、ゼルリナも書いてください。にゃらさんの小説は気がついたものに関しては読ませていただいています。
これからも頑張って下さいね。

>がぜるさんの小説はすっごく引きつけられるものがありましたっ!
>続きが気になって気になって一気に読みまくってしまいました。
>戦闘シーンもしっかり書けてて本当尊敬します(はぁと)
>途中のゼルくんとリナちゃんのラブラブっぷりにも「うひゃ〜」なんてニヤニヤしながらも読ませていただきました。

そう言って貰えてすごく嬉しいです。
ヘタなくせに何故か戦闘シーンが大好きで私の書くものにはしょっちゅう出てきたりします(汗)。
反対にラブラブなシーンは自分で書いていてくすぐったくて、結構無理がありました。
でもにゃらさんに「うひゃ〜」と言わせたなら満足、満足(笑)。

>是非またがぜるさんの小説を拝見させていただきたいです!
>最後なんて言わずによろしくお願いしますね(^^)

うにゃあ。物書きにとっては、身に余るほどの賛美。
でも結構、自己嫌悪モードが強いので、どうなることか・・・。
これ読んで、ゼルリナ以外のカップリングが好きな方に「ゼルリナ」もそんなに悪くないじゃん、って思って頂けたら幸いです。

感想どうもありがとうございました。

がぜる

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8738Re:素直になれなくて・2セラフィーナ E-mail 2/10-11:15
記事番号8735へのコメント

わ〜い!わ〜い!ゼルリナ、ゼルリナ♪!
すごいです〜がぜる様のゼルリナ〜。
面白〜い!
記憶喪失もの、、、燃えますね〜。らぶらぶだしね。
もう続きが待てません!!
ワクワクして待ってま〜す。

セラフィーナ   Selaphina

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8740ありがとうございますがぜる E-mail 2/10-11:46
記事番号8738へのコメント

折角ですので、こちらにもコメントを・・・(笑)。
>
>わ〜い!わ〜い!ゼルリナ、ゼルリナ♪!

そうです。ゼルリナなんですよ。

>すごいです〜がぜる様のゼルリナ〜。
>面白〜い!
>記憶喪失もの、、、燃えますね〜。らぶらぶだしね。
>もう続きが待てません!!
>ワクワクして待ってま〜す。
>そう言って貰えるととっても嬉しいです。

仕事の合間に1日妄想して、1日半で書き上げたというこの小説。
自分ではあんまり納得いってないのですが、
納得するものを書きあげるのは、私の技量じゃとても無理。
このへんで諦めるしかないでしょう。
でも、すっごい早業のコメント、とっても嬉かったです。

ゼルリナ万歳!!

がぜる