◆−あなたの光になれないのならせめてあなたの闇になりたい 6−中禅寺湖えり(2/4-00:07)No.8675
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8675あなたの光になれないのならせめてあなたの闇になりたい 6中禅寺湖えり 2/4-00:07


すみませんーーーーっっ!!!
漸く6をアップすることが出来ました(泣きっ!)
「残像」ではわけわかめ(古っ!)な文章をご披露してしまって、
ほんとうにすみませんでした!
こちらはなるべく(?)理路整然とゆきますので、
どうぞ今暫くおつき合い下さると嬉しいです〜♪
それでは・・・

*************************************************************


「あたしを殺すのね?」




辺り一面には、白い、雪
―眼前には、赤い、赤い・・・・・・・・



                  *



「リナさん。僕はね、貴女のことを想わなかった日は
 一日たりとも、無かったんですよ・・・・・。」


呆然と立ちすくむ彼女に向かって、僕はそんなことを言ってみる。
彼女をますます混乱させるような発言は、確かに計算ずくのものではあったけれど

(それでも僕は、今は只、それを本心からの言葉だと思いたいんです・・・)

―「嘘」も「偽り」も、今までの彼女との思い出を汚してしまうモノだから

(・・・・だから僕は、何があっても心を偽りません。)

―それの答えが、例え彼女を殺すことであっても
 きっと、自分は・・・・・


「愛していますよ、リナさん・・・・・・
 ―この手で、貴女の生涯(とき)を止めたいくらいに」


それが、魔族である僕の、唯一の真実・・・であるはずだから。


すると。


―赤い、目が。
―こちらを見据える熱を持った双眸が。
一瞬、光を放った様に、見えた。


「・・・・・・・ゼロス。」




静かな、しずかな声音が、そっと、僕の名を呼んで。
今まで見たこともないような輝きに、僕は目を奪われる。




―それは、リナさんの微笑みだった。
―闇に捧げられるような、昏い、昏い・・・





僕の中に、波紋が広がる。
言いようもないこのざわめきは、只の勘などではなくて。
そう・・・それは、言うなれば、必然。

(何故、リナさんの笑顔が、こんなにも昏い・・・・?)

誰よりも憧れた「光」が ―彼女ではなかったのか。
眩しくて、自分のこの手に届かない所で輝く存在 ―それが、彼女ではなかったのか?


激しく揺さぶられる、僕の理性が、告げている。
それは確かに、何かの予兆。
しかし、それは一体何の・・・・・・・・?

                  *


     辺り一面には、白い、雪。
       ―眼前には、赤い、赤い・・・・・・・


                   


「リナさんっっ!!!!!!」


背筋に電流が走って、思わず無我夢中で走り出す。
頬がこわばり、降りしきる雪が口中に入り込むが、構わずに名を呼び続ける。
やけにリアルに映る光景が、まるで夢の中で起こっているかのようで
僕は、にわかに起こったことを理解することが出来なかった。




―リナさんの体が、ゆっくりと壊れた人形のように雪の中に崩れ落ちてゆき
―音もなくうずくまった小さな体からは、「生気」が音たてて流れ出してゆく

     

      リナさんの赤い血が、白い雪を染め上げる。




鮮やかな色彩を目にして。
僕は明らかに、自分を見失っていた。
眼前で繰り広げられた一幕は、完全に僕の理解の範疇を越えていたから。


リナさんが
あの、誰よりも強く「生」にしがみついて輝いていたはずのリナさんが。
一体
一体、何故・・・・


「・・・何故!?どうしてなんですかっ!!??
 ・・・・・・・・自分でナイフを突き立てるなんてっっっ!!!!!!!」



−そう。
微笑んだと思った瞬間、リナさんは動いていた。
今や、我を忘れて抱きしめたリナさんの体には、不自然なほど鈍く輝く銀色のナイフが、彼女自身の左胸を狙って深々と突き立てられている。



(あなたは誰よりも「生きたい」と願っていたんじゃ
 ないんですか、リナさんっ・・・・!)



幸い急所を外していたが、リナさんの生気を失った顔を見れば、
危険な状態であることは一目瞭然のことだった。
荒い息と激しく上下する肩がそれでも彼女の命が持っていることを告げてはいるが、はっきり言ってそれもいつまで続くか解らない。

(・・・それでも僕はこんな形で、貴女を逝かせる訳にはいかないんですっ!!)



震える手でナイフの柄を握って、素早くそれを抜き取ると、
解放された傷口から真っ赤な血液が流れ出す。
僕は直ぐに片手でそれをふさぎ、そこに意識を集中させる。
―それはいわゆる白魔術系回復呪文ではなく「僕の一部」を注ぎ込むという
荒っぽいモノではあったが、―のちの後遺症を考慮に入れたとしても―
とりあえず今は傷口を塞ぐことが、先決に思えた。

しかし、よっぽど深く刺さっていたせいか、流れ出す血液が止まることは
なかった。ただただ無為に時間が過ぎていくが
他に有効そうな手段が見つかるはずもなく・・・・・・・
―焦って、ひたすら力を注ぎ込む。


先程から、目の奥の痛みがとれない。
疲労もあるのだろうが、それだけではない何かが、自分を支配していた。



 恐怖
 彼女を失ってしまう事への、深い恐怖。



自分の手に掛かって彼女が息絶えるのと
自分とは違う何かによって彼女を失うことは、
自分にとって天と地ほどの差があるらしい。



(こんな時にまで・・・・・僕の独占欲は働くんですか?
 ・・・・・・愚かしい。)



自分とともに混沌へ還るならば、いい。
それならば、彼女は・・・・例え彼女が望んでいなくても・・・
自分は彼女と共に、暖かい闇の中に在り続けることが出来る。

しかし、一度離れてしまったならば    
―原始の闇の中では、巡り会うことなど到底不可能なことだから。



「目を、覚ましてくださいリナさん・・・・」


このまま二度と会えないなんて、きっと自分には耐えられない。



「あなたと、もう一度会いたいんですリナさんっっ!」



彼女を光り輝かせるためなら、自分は何回だって闇に墜ちるから。




「あなたがいない世界なんて、僕は・・・・・っ」









雪が、突如として二人の体を包み込むように舞う。
不意に、僕は自分の体が拡散していく感覚に襲われる。
明瞭だった視界が急激にぼやけていって、思考力さえもゆっくりと
奪われていくのを
僕は、まるで他人事の様に認識していた。

                  *



      そうして降り積もる雪に赤い血痕だけを残して
        僕たちの姿は暖かい闇の中に、消えた。



                           続く
                         NEXT 7>>






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8681あぁ!?リナちゃんが!ramia E-mail 2/4-14:32
記事番号8675へのコメント

中禅寺湖えりさんは No.8675「あなたの光になれないのならせめてあなたの闇になりたい 6」で書きました。
>
>すみませんーーーーっっ!!!
>漸く6をアップすることが出来ました(泣きっ!)
>「残像」ではわけわかめ(古っ!)な文章をご披露してしまって、
>ほんとうにすみませんでした!
>こちらはなるべく(?)理路整然とゆきますので、
>どうぞ今暫くおつき合い下さると嬉しいです〜♪
>それでは・・・
どもどもramiaですー。残像のほうもよみましたー。すいません。残像のほう
感想かけなくて。
こちらのほうはかかせていただきますー。
>*************************************************************
>
>
>「あたしを殺すのね?」
>
>
>
>
>辺り一面には、白い、雪
>―眼前には、赤い、赤い・・・・・・・・
>
>
>
>                  *
>
>
>
>「リナさん。僕はね、貴女のことを想わなかった日は
> 一日たりとも、無かったんですよ・・・・・。」
おぉう!ゼロス様いきなり大告白だ!!
>
>呆然と立ちすくむ彼女に向かって、僕はそんなことを言ってみる。
>彼女をますます混乱させるような発言は、確かに計算ずくのものではあったけれど
>
>(それでも僕は、今は只、それを本心からの言葉だと思いたいんです・・・)
>
>―「嘘」も「偽り」も、今までの彼女との思い出を汚してしまうモノだから
>
>(・・・・だから僕は、何があっても心を偽りません。)
ぐっとですわゼロス様!
>―それの答えが、例え彼女を殺すことであっても
> きっと、自分は・・・・・
>
>
>「愛していますよ、リナさん・・・・・・
> ―この手で、貴女の生涯(とき)を止めたいくらいに」
>
>
>それが、魔族である僕の、唯一の真実・・・であるはずだから。
魔族と、人間の差はおおきいのですね・・・。

>すると。
>
>
>―赤い、目が。
>―こちらを見据える熱を持った双眸が。
>一瞬、光を放った様に、見えた。
>
>
>「・・・・・・・ゼロス。」
>
>
>
>
>静かな、しずかな声音が、そっと、僕の名を呼んで。
>今まで見たこともないような輝きに、僕は目を奪われる。
>
>
>
>
>―それは、リナさんの微笑みだった。
>―闇に捧げられるような、昏い、昏い・・・
>
>
>
>
>
>僕の中に、波紋が広がる。
>言いようもないこのざわめきは、只の勘などではなくて。
>そう・・・それは、言うなれば、必然。
>
>(何故、リナさんの笑顔が、こんなにも昏い・・・・?)
>
>誰よりも憧れた「光」が ―彼女ではなかったのか。
>眩しくて、自分のこの手に届かない所で輝く存在 ―それが、彼女ではなかったのか?
>
>
>激しく揺さぶられる、僕の理性が、告げている。
>それは確かに、何かの予兆。
>しかし、それは一体何の・・・・・・・・?
>
>                  *
>
>
>     辺り一面には、白い、雪。
>       ―眼前には、赤い、赤い・・・・・・・
>
>
>                   
>
>
>「リナさんっっ!!!!!!」
>
>
>背筋に電流が走って、思わず無我夢中で走り出す。
>頬がこわばり、降りしきる雪が口中に入り込むが、構わずに名を呼び続ける。
>やけにリアルに映る光景が、まるで夢の中で起こっているかのようで
>僕は、にわかに起こったことを理解することが出来なかった。
>
>
>
>
>―リナさんの体が、ゆっくりと壊れた人形のように雪の中に崩れ落ちてゆき
>―音もなくうずくまった小さな体からは、「生気」が音たてて流れ出してゆく
>
>     
>
>      リナさんの赤い血が、白い雪を染め上げる。
リナちゃんが!!あぁ、死なないでおねがいだからーーー!!
>
>
>
>鮮やかな色彩を目にして。
>僕は明らかに、自分を見失っていた。
>眼前で繰り広げられた一幕は、完全に僕の理解の範疇を越えていたから。
>
>
>リナさんが
>あの、誰よりも強く「生」にしがみついて輝いていたはずのリナさんが。
>一体
>一体、何故・・・・
>
>
>「・・・何故!?どうしてなんですかっ!!??
> ・・・・・・・・自分でナイフを突き立てるなんてっっっ!!!!!!!」
>
>
>
>−そう。
>微笑んだと思った瞬間、リナさんは動いていた。
>今や、我を忘れて抱きしめたリナさんの体には、不自然なほど鈍く輝く銀色のナイフが、彼女自身の左胸を狙って深々と突き立てられている。
>
>
>
>(あなたは誰よりも「生きたい」と願っていたんじゃ
> ないんですか、リナさんっ・・・・!)
>
>
>
>幸い急所を外していたが、リナさんの生気を失った顔を見れば、
>危険な状態であることは一目瞭然のことだった。
>荒い息と激しく上下する肩がそれでも彼女の命が持っていることを告げてはいるが、はっきり言ってそれもいつまで続くか解らない。
>
>(・・・それでも僕はこんな形で、貴女を逝かせる訳にはいかないんですっ!!)
>
>
>
>震える手でナイフの柄を握って、素早くそれを抜き取ると、
>解放された傷口から真っ赤な血液が流れ出す。
>僕は直ぐに片手でそれをふさぎ、そこに意識を集中させる。
>―それはいわゆる白魔術系回復呪文ではなく「僕の一部」を注ぎ込むという
>荒っぽいモノではあったが、―のちの後遺症を考慮に入れたとしても―
>とりあえず今は傷口を塞ぐことが、先決に思えた。
>
>しかし、よっぽど深く刺さっていたせいか、流れ出す血液が止まることは
>なかった。ただただ無為に時間が過ぎていくが
>他に有効そうな手段が見つかるはずもなく・・・・・・・
>―焦って、ひたすら力を注ぎ込む。
がんばれゼロス様!とりあずリナちゃんを助けてやってくれい!
>
>先程から、目の奥の痛みがとれない。
>疲労もあるのだろうが、それだけではない何かが、自分を支配していた。
>
>
>
> 恐怖
> 彼女を失ってしまう事への、深い恐怖。
>
>
>
>自分の手に掛かって彼女が息絶えるのと
>自分とは違う何かによって彼女を失うことは、
>自分にとって天と地ほどの差があるらしい。
>
>
>
>(こんな時にまで・・・・・僕の独占欲は働くんですか?
> ・・・・・・愚かしい。)
>
>
>
>自分とともに混沌へ還るならば、いい。
>それならば、彼女は・・・・例え彼女が望んでいなくても・・・
>自分は彼女と共に、暖かい闇の中に在り続けることが出来る。
>
>しかし、一度離れてしまったならば    
>―原始の闇の中では、巡り会うことなど到底不可能なことだから。
>
>
>
>「目を、覚ましてくださいリナさん・・・・」
>
>
>このまま二度と会えないなんて、きっと自分には耐えられない。
>
>
>
>「あなたと、もう一度会いたいんですリナさんっっ!」
>
>
>
>彼女を光り輝かせるためなら、自分は何回だって闇に墜ちるから。
>
>
>
>
>「あなたがいない世界なんて、僕は・・・・・っ」
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>雪が、突如として二人の体を包み込むように舞う。
>不意に、僕は自分の体が拡散していく感覚に襲われる。
>明瞭だった視界が急激にぼやけていって、思考力さえもゆっくりと
>奪われていくのを
>僕は、まるで他人事の様に認識していた。
>
>                  *
>
>
>
>      そうして降り積もる雪に赤い血痕だけを残して
>        僕たちの姿は暖かい闇の中に、消えた。
>
>
>
>                           続く
>                         NEXT 7>>
>
あわわわわわわわ、こ・・・こんなきになるところで続くにしないでくれーーー!
とっても気になるじゃないですかーーー!
えり様すごいですわ。表現のしかたがとてもいいですー。ぐっとですわー。
私そんな風にうまくかけないですもの。
では、次回も楽しみにしてますねん。
ramiaでしたー。
>
>

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8698切なすぎ・・・ユノア 2/5-23:36
記事番号8675へのコメント

こんばんは、中禅寺湖えり様。
ユノアです。

>すみませんーーーーっっ!!!
>漸く6をアップすることが出来ました(泣きっ!)

わ〜い♪嬉しいですぅっ!!お待ちしてましたから!

>「残像」ではわけわかめ(古っ!)な文章をご披露してしまって、
>ほんとうにすみませんでした!

すみません!あちらでは、無茶苦茶失礼な感想ばかりになってしまって・・・・
アレは、私の読解力のなさのであって、決してえり様のせいではありませんもの!(きっぱり)本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m

>こちらはなるべく(?)理路整然とゆきますので、
>どうぞ今暫くおつき合い下さると嬉しいです〜♪
>それでは・・・

いつまでも、どこまでもついていきますわ!(←かなり迷惑)
じゃ、心して拝読させて頂きますね。

>
>*************************************************************
>
>
>「あたしを殺すのね?」

と、とうとうですね。
やっぱり、避けられないんですね。
リナちゃん、表面上?は冷静ですけど、心の中はどうなんでしょうねぇ。
辛いのかな。やっぱり。

>
>
>
>
>辺り一面には、白い、雪
>―眼前には、赤い、赤い・・・・・・・・

これって、リナちゃんの血!とかってすぐ思ったんですけど、確信がもてなくて・・・・
でも、この先の文章を読んで、やっぱりそうだったんだねって思いました。
読んだ瞬間、結構ドキリとしました。

>
>
>
>                  *
>
>
>
>「リナさん。僕はね、貴女のことを想わなかった日は
> 一日たりとも、無かったんですよ・・・・・。」

きゃ―――――!!ゼロスさんの愛!の告白ですね!!
ストレ−トにそれを信じるってのは話の展開上どうかって思うのですけど、やっぱり!いいですねぇ。素敵です!!
や〜ん。毎日毎日リナちゃんのことを想ってたかと思うと・・・・・

>
>
>呆然と立ちすくむ彼女に向かって、僕はそんなことを言ってみる。
>彼女をますます混乱させるような発言は、確かに計算ずくのものではあったけれど
>
>(それでも僕は、今は只、それを本心からの言葉だと思いたいんです・・・)

そうでしょ、しょうでしょ!
私も、そうだと思います!!
でも、何かちょっと切ないですねぇ。

>
>―「嘘」も「偽り」も、今までの彼女との思い出を汚してしまうモノだから
>
>(・・・・だから僕は、何があっても心を偽りません。)
>
>―それの答えが、例え彼女を殺すことであっても
> きっと、自分は・・・・・

後悔はしない・・・ですか?
う〜ん。違うような気もしますけど・・・・・
ゼロスさん。辛そうですねぇ。自分の信念?を貫き通してるって感じがしますから、後悔はないのかなぁって。

>
>
>「愛していますよ、リナさん・・・・・・
> ―この手で、貴女の生涯(とき)を止めたいくらいに」

本当の想い!ですよね。
魔族としての愛情っていうのか・・・・
不謹慎ですけど、ゼロスさん素敵です。

>
>
>それが、魔族である僕の、唯一の真実・・・であるはずだから。
>
>
>すると。
>
>
>―赤い、目が。
>―こちらを見据える熱を持った双眸が。
>一瞬、光を放った様に、見えた。
>
>
>「・・・・・・・ゼロス。」

やっぱり!リナちゃんもゼロスさんのこと想ってるんですよね?
ま、また違うのかな?
でも、勝手な想像ですが、リナちゃん、切なげにゼロスさんの名前を呼んでるように思えるものですから。

>
>
>
>
>静かな、しずかな声音が、そっと、僕の名を呼んで。
>今まで見たこともないような輝きに、僕は目を奪われる。
>
>
>
>
>―それは、リナさんの微笑みだった。
>―闇に捧げられるような、昏い、昏い・・・

何だろ?何か胸がキュンと・・・・(←私の年齢は忘れて下さいね(^^;)
同じことしか言えないのですが、切ないです。
リナちゃん、儚げな微笑みをしてるみたいで。

>
>
>
>
>
>僕の中に、波紋が広がる。
>言いようもないこのざわめきは、只の勘などではなくて。
>そう・・・それは、言うなれば、必然。
>
>(何故、リナさんの笑顔が、こんなにも昏い・・・・?)

やっぱり?愛するゼロスさんと闘うってことに抵抗があるから?
それとも、もっと奥の深い別のことで・・・・

>
>誰よりも憧れた「光」が ―彼女ではなかったのか。
>眩しくて、自分のこの手に届かない所で輝く存在 ―それが、彼女ではなかったのか?

そうですよねぇ。
リナちゃんって、やっぱりゼロスさんにとって、手に入らない「存在」なんでしょうか。悲しいですけど。

>
>
>激しく揺さぶられる、僕の理性が、告げている。
>それは確かに、何かの予兆。
>しかし、それは一体何の・・・・・・・・?
>
>                  *
>
>
>     辺り一面には、白い、雪。
>       ―眼前には、赤い、赤い・・・・・・・
>
>
>                   
>
>
>「リナさんっっ!!!!!!」
>
>
>背筋に電流が走って、思わず無我夢中で走り出す。
>頬がこわばり、降りしきる雪が口中に入り込むが、構わずに名を呼び続ける。
>やけにリアルに映る光景が、まるで夢の中で起こっているかのようで
>僕は、にわかに起こったことを理解することが出来なかった。

ゼロスさん、必死ですね!
やっぱり、リナちゃんのことは、この世界で一番大切な存在なんですよね!!
ただ瞳に映ってるのは、リナちゃんの崩れ落ちていく姿だけなのかしら?

>
>
>
>
>―リナさんの体が、ゆっくりと壊れた人形のように雪の中に崩れ落ちてゆき
>―音もなくうずくまった小さな体からは、「生気」が音たてて流れ出してゆく
>
>     
>
>      リナさんの赤い血が、白い雪を染め上げる。

やっぱり!リナちゃんの血だったんですよね。あの「赤」は。
でも、何で?って感じで分かってませんでした。
なんでいきなりリナちゃんが血を流すようなことになるのかって。

>
>
>
>
>鮮やかな色彩を目にして。
>僕は明らかに、自分を見失っていた。
>眼前で繰り広げられた一幕は、完全に僕の理解の範疇を越えていたから。
>
>
>リナさんが
>あの、誰よりも強く「生」にしがみついて輝いていたはずのリナさんが。
>一体
>一体、何故・・・・
>
>
>「・・・何故!?どうしてなんですかっ!!??
> ・・・・・・・・自分でナイフを突き立てるなんてっっっ!!!!!!!」

はい!驚きました!
まさか、自分で命を絶とうとするなんて。
かなりビックリですよ!!
でも、理由は何なんでしょうね?これも分かってません。

>
>
>
>−そう。
>微笑んだと思った瞬間、リナさんは動いていた。
>今や、我を忘れて抱きしめたリナさんの体には、不自然なほど鈍く輝く銀色のナイフが、彼女自身の左胸を狙って深々と突き立てられている。
>
>
>
>(あなたは誰よりも「生きたい」と願っていたんじゃ
> ないんですか、リナさんっ・・・・!)

そうですよ!リナちゃん、どうして!?
それ程いやだったんでしょうか。ゼロスさんと闘うこと。

>
>
>
>幸い急所を外していたが、リナさんの生気を失った顔を見れば、
>危険な状態であることは一目瞭然のことだった。
>荒い息と激しく上下する肩がそれでも彼女の命が持っていることを告げてはいるが、はっきり言ってそれもいつまで続くか解らない。
>
>(・・・それでも僕はこんな形で、貴女を逝かせる訳にはいかないんですっ!!)

私もそう思います。
どんな理由にせよ、自ら命を絶つってのは、ちょっと寂しいし、悲しいです。
ってすみません。勝手なことを言いまくってしまって・・・・

>
>
>
>震える手でナイフの柄を握って、素早くそれを抜き取ると、
>解放された傷口から真っ赤な血液が流れ出す。
>僕は直ぐに片手でそれをふさぎ、そこに意識を集中させる。
>―それはいわゆる白魔術系回復呪文ではなく「僕の一部」を注ぎ込むという
>荒っぽいモノではあったが、―のちの後遺症を考慮に入れたとしても―
>とりあえず今は傷口を塞ぐことが、先決に思えた。
>
>しかし、よっぽど深く刺さっていたせいか、流れ出す血液が止まることは
>なかった。ただただ無為に時間が過ぎていくが
>他に有効そうな手段が見つかるはずもなく・・・・・・・
>―焦って、ひたすら力を注ぎ込む。

ゼロスさん、焦って、狼狽えて、でも、必死で、どうしようもない心境?なんでしょうね。って解釈間違ってそうですけど。
でも!今までにないゼロスさんかなぁと。

>
>
>先程から、目の奥の痛みがとれない。
>疲労もあるのだろうが、それだけではない何かが、自分を支配していた。
>
>
>
> 恐怖
> 彼女を失ってしまう事への、深い恐怖。
>
>
>
>自分の手に掛かって彼女が息絶えるのと
>自分とは違う何かによって彼女を失うことは、
>自分にとって天と地ほどの差があるらしい。
>
>
>
>(こんな時にまで・・・・・僕の独占欲は働くんですか?
> ・・・・・・愚かしい。)

なんか、すっごく良いですぅっっ(>_<)
言葉で上手く表現出来ないんですけど、ゼロスさんの心情に心うたれちゃってます。
その気持ち、なんとなく分かる!!って感じでしょうか(←意味不明)

>
>
>
>自分とともに混沌へ還るならば、いい。
>それならば、彼女は・・・・例え彼女が望んでいなくても・・・
>自分は彼女と共に、暖かい闇の中に在り続けることが出来る。
>
>しかし、一度離れてしまったならば    
>―原始の闇の中では、巡り会うことなど到底不可能なことだから。
>
>
>
>「目を、覚ましてくださいリナさん・・・・」
>
>
>このまま二度と会えないなんて、きっと自分には耐えられない。
>
>
>
>「あなたと、もう一度会いたいんですリナさんっっ!」
>
>
>
>彼女を光り輝かせるためなら、自分は何回だって闇に墜ちるから。
>
>
>
>
>「あなたがいない世界なんて、僕は・・・・・っ」

ここ、すっごく素敵です!!
リナちゃんへの深い愛が!とっても。
リナちゃん、今にも・・・って時なのに、本当に不謹慎ですね。私。
でも、ゼロスさんの悲痛な想いに胸がグッと・・・・

>
>
>
>
>
>
>
>
>
>雪が、突如として二人の体を包み込むように舞う。
>不意に、僕は自分の体が拡散していく感覚に襲われる。
>明瞭だった視界が急激にぼやけていって、思考力さえもゆっくりと
>奪われていくのを
>僕は、まるで他人事の様に認識していた。
>
>                  *
>
>
>
>      そうして降り積もる雪に赤い血痕だけを残して
>        僕たちの姿は暖かい闇の中に、消えた。

ここ。何か起こったんでしょうか?
私には、また、分からなくって(T_T)
お馬鹿ですみません。

>
>
>
>                           続く
>                         NEXT 7>>

すっっごく素敵でしたぁ!!
だのに、感想が、無茶苦茶変なものになってしまって、申し訳ありませんでしたm(_ _)m
そして、あの、続きが気になりまくってます。どうなるかって。
続きを楽しみに待たせて頂きますね。

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8702心に残ります月の人 E-mail 2/6-04:20
記事番号8675へのコメント

 こんばんは、中禅寺湖えり様、月の人です。
 小説、読みました、では、感想です。

 なんか、すごく切ないです。(残像)の方も切なかったけど、こちらの方がより
 二人の想いが伝わってきて・・・胸にくるものがありました。

 ゼロス様がりナちゃんの想いを告白してますね。
 本当のことを嘘偽りなく・・・嬉しかったんですけど、なぜか切なさを感じてし まって、リナちゃんも、ゼロス様の言葉に何かふっきれたのでしょうか?
 その後のリナちゃんの行動がそれを表してるように思えます。
 ゼロス様と戦いたくない、滅んでほしくない、そう思ったから、リナちゃんは自 分の命を絶とうとした・・・その気持ちがすごく痛いほどで、胸にこみあげるも のがあって、涙が少し出ました。

 誰よりも強く生きたいと思ってたリナちゃんが・・・
 ゼロス様、リナちゃんに逝ってほしくない、また、会いたい、そういう想いが溢 れたまま、自分の一部をリナちゃんに注ぎ込んで、助けようと必死な姿が目に浮 かんできて、また胸が痛かったです。

 互いに想い合ってはいても、結ばれない・・・
 でも、この二人にはすごく強い絆があると私は信じているので・・・

 ゼロス様の言葉も、切ないです。
 
 ゼロス様、自分の力を使いすぎたのでしょうか?
 拡散していく自分の姿とともに、リナちゃんも闇に消えて・・・
  
 ああ〜っ、続きが気になります、なんともいい所で終わってますね。
 切なさが多かったけど、言葉の綺麗な感じや、二人の想い、それぞれがうまく組 み合わさって、とても素晴らしい作品でした。

 それでは、読んでもらえると嬉しいです。
 素敵な小説、ありがとうございました。