◆−ゼルリナ・・・か?(汗)−神無月紗羅(2/3-23:48)No.8673
 ┣HAPPINESS−神無月紗羅(2/4-00:00)No.8674
 ┃┣Re:HAPPINESS−セラフィーナ(2/4-00:45)No.8677
 ┃┃┗Re:HAPPINESS−神無月紗羅(2/6-20:36)No.8708
 ┃┣Re:HAPPINESS−がぜる(2/5-13:47)No.8691
 ┃┃┗Re:HAPPINESS−神無月紗羅(2/6-20:43)No.8709
 ┃┗ああ!涙が止まんないっっ・・・(しくしく)−霽月リナ(2/5-19:09)No.8693
 ┃ ┗Re:ああ!涙が止まんないっっ・・・(しくしく)−神無月紗羅(2/6-21:01)No.8711
 ┣HAPPINESS2−神無月紗羅(2/5-23:09)No.8697
 ┃┗Re:HAPPINESS2−きょん太(2/7-01:06)No.8712
 ┗HAPPINESS3−神無月紗羅(2/10-23:23)NEWNo.8751
  ┣Re:HAPPINESS3−セラフィーナ(2/11-00:43)NEWNo.8756
  ┣マジっスか?!−霽月リナ(2/11-01:10)NEWNo.8759
  ┗Re:HAPPINESS3−がぜる(2/11-09:26)NEWNo.8767


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8673ゼルリナ・・・か?(汗)神無月紗羅 E-mail URL2/3-23:48


なんだかゼルリナ小説が増えているので、嬉しくて久々に投稿します。
これは以前書いていた小説の続きです。
ちなみにゼルリナMLでも流していますが、最近サボってます(核爆)

まず読む前にご注意を!
最終的にゼルリナになる予定(・・・は未定(爆))
ですが、今のところゼルリナじゃないです。(「閉ざされた扉」参照)
「それでもいいわ」と思われるからのみ、お読み下さい(^^;

また、「未来への約束」「閉ざされた扉」はホームページの方においてありますので、興味を持たれた奇特な(笑)方はそちらを見てくださいね♪

それでは、楽しんで頂けると幸いです。

2000,2,3 神無月紗羅 拝

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8674HAPPINESS神無月紗羅 E-mail URL2/4-00:00
記事番号8673へのコメント

幸せ・・・ってなんだろう?

ずっとずっと探してきたけれど

いまだに答えは見付からなくて

ねぇ・・ゼル・・・?

あなたと一緒なら

この答えを見つけることできるのかな?



「ゼフィーリアには辿り着いたけど・・・これからどうしようか?」

小さく首を傾げて問いかけるレナの、その仕種に思わず笑みがこぼれる。

「? ゼル、どうかした?」
「いいや、なにも」

笑いながら首を振ると、レナはふくれてそっぽを向いた。

「そう言っていっつも誤魔化すんだから」
「いや、だから・・・」

説明しようとし、口篭る。
仕種が可愛かったから・・・なんて言えるわけがない。

「言い訳なんて聞きたくないもん」

スタスタと早足で歩き出してしまったレナの後を俺は慌てて追う。

「レナっ!」

名を呼ぶとくるりと振り返る。悪戯っぽい表情。

「・・・反省した?」

レナの言葉に俺は両手を挙げた。

「ああ。俺がわるかったからそんなに拗ねるな」
「よしっ」

満面の笑顔で俺の腕に抱きつくレナ。

「じゃ、今日のお昼はゼルのおごりね?」
「わかったよ」

苦笑しながら答える。

「・・・ところでレナ、この腕を放してくれないか?」
「どうして?」

邪気の無い笑顔で問い掛けられるとこっちが困るのだが・・・

「・・・凄く目立ってるような気がするんだが」

俺の言葉にレナは一瞬きょとんとした表情を見せ、そして微笑った。

「いーじゃない、目立っても。ゼルはもう合成獣じゃないんだから!」

そのレナの明るい笑顔に思わず苦笑する。

──確かに
もう昔のようにコソコソと隠れて生きる必要はもうないのだ。
そう、俺はもう合成獣ではなく、人間なのだから。

リナと別れ、半分やけになっていた俺の心を救ってくれたのがレナだった。
レナが隣でいつも笑っていてくれたから、俺は諦めずに済んだ。
そしてようやくもとの身体を取り戻す事ができたのだ。

全てはレナがいてくれたから。だからこそ、俺は・・・

──と、レナが急に立ち止った。

「・・・子供が」
「え?」
「子供が溺れてるっ!」

そう言うなり走り出すレナ。その後を慌てて追い駆ける。

「助けなきゃ!」
「待て! 俺が──」

飛び込もうとするレナを押し留め、自分が川へと飛び込もうとした瞬間──


──バシャン!


大きな水音に振り返れば、一人の女が子供を助けようと泳ぎ出していた。
溺れている子供を抱きかかえ、そして無事に岸へと辿り着く。
瞬間、辺りから起こる拍手と歓声。

子供を抱きしめた両親らしき人が女に何度も礼を言い──

「さすがはリナちゃんだね」

人ゴミの中から聞こえた声に、俺は体を硬くした。

──・・・リナ?

河原を見ればそこには助けた子供の頭を撫ぜ、明るく微笑う女性がいるだけで。

──あれが・・・リナ?

忘れたはずの笑顔が脳裏に甦り、そしてその微笑みと重なる。

──あれは・・・

「ゼル? ゼル!?」

レナの声にはっと我に返る。

「どうしたの?」

不安が滲む声。心配を湛えた瞳。
その全てが愛しいと、今だってそう思っているのに──離れない笑顔。

「大丈夫?」
「ああ、大丈夫だ」

俺の言葉にレナは微笑むと、ギュッと俺のマントを握った。

「・・・無理はしないでね?」

──きっと、感じている。

俺がレナに不安を感じさせている。
それでも・・・何も言わずに微笑ってくれるレナを、俺は傷付けたくない。そう思うのは勝手だろうか?

「・・・俺は、大丈夫だから」

レナが小さく頷く。それは信頼の証。

「──リナも、元気そうだね」

その言葉に何も答えずに俺は河原を見る。
そして次の瞬間、俺とリナの視線がぶつかった。


to be continued・・・

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8677Re:HAPPINESSセラフィーナ E-mail 2/4-00:45
記事番号8674へのコメント

こんにちわ!
確か前見たことあるお名前だな〜と思いました。
お話期待してます〜、早く続き書いて〜〜〜読みたい〜。
やっぱりゼルリナ一番ですよね。終わりはHappyなゼルリナになるんですよね?もうゼルリナが一気に増えて嬉しいです!!幸せです〜〜〜。

がんばってくださ〜い。

セラフィーナ Selaphina

PS わけわかんないコメントですいません。嬉しすぎて、ハイパーになちゃってるもんで・・・

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8708Re:HAPPINESS神無月紗羅 E-mail URL2/6-20:36
記事番号8677へのコメント

どうもこんにちわ♪
感想一番乗りありがとうございます(^^

>確か前見たことあるお名前だな〜と思いました。

なんか・・・
変なところで名が売れてるんですよねぇ・・・
どうしてだろう?(汗)

>やっぱりゼルリナ一番ですよね。

そりゃ、当然です♪
ゼルと一緒にいるリナが一番可愛いんだもん(^^

>終わりはHappyなゼルリナになるんですよね?

なる予定・・・なんですが(汗)
がんばります♪

書くの超とろいので、見捨てずに待っていただけると嬉しいです☆
それでは、お互い頑張りましょうねぇ(^^

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8691Re:HAPPINESSがぜる 2/5-13:47
記事番号8674へのコメント

「閉ざされた扉」の続きがこれですかー?
いきなりゼルが別の女の人とくっついているー?!!

なーんて、紗羅さまの思惑どおりの感想を述べてみました(てへっ)。

でも本当は最初から紗羅さまがハッピーエンドにしないわけがないと信じて疑っていません。
どきどきな展開ですね。もうこれからが楽しみで仕方がありません。
前回の作品で、こちらに感想を書かなかったことを反省して、早速書いてみました。
少しでも励みになってくれれば嬉しいです。
頑張って下さいね。いつでも応援しています。


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8709Re:HAPPINESS神無月紗羅 E-mail URL2/6-20:43
記事番号8691へのコメント

ども、いつも感想ありがとうございます。
観想いただけると、頑張る力がもりもりと(^^

>「閉ざされた扉」の続きがこれですかー?
>いきなりゼルが別の女の人とくっついているー?!!
>なーんて、紗羅さまの思惑どおりの感想を述べてみました(てへっ)。

うんうん。
いいですね、そのお約束な叫び(笑)

>でも本当は最初から紗羅さまがハッピーエンドにしないわけがないと信じて疑っていません。
>どきどきな展開ですね。もうこれからが楽しみで仕方がありません。

いや・・・もしかするともしかする・・・わけないっすね(^^;
なんたってあたし、リナふぁんだし。
リナに泣かれると辛い・・・と言いつつリナを苛めてしまうのは何故?(笑)

これからもう少しリナに泣いてもらう事になりますが
でもきっと幸せになります。

期待せずに(汗)お待ちください♪

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8693ああ!涙が止まんないっっ・・・(しくしく)霽月リナ E-mail 2/5-19:09
記事番号8674へのコメント

こんにちは、沙羅様。お久しぶりですね〜。
何か最近ゼルリナ多いです。めちゃくちゃ。ま、嬉しい事態ではあるんですけど、
画面の半分以上がゼルリナとなって・・・(笑)
さすがゼルリナ崇拝者!走り(壊れ)だしたら止まらないっっ!!(爆笑)


ああぅ!!
気になっていたお話の続きがこんなところでUPされているっ?!
・・・もう、めちゃくちゃ泣きました。
ボロボロっすよ〜・・・(ぐじぐじ)
「未来への約束」から見直しました。
もう、リナが可哀想で可哀想で・・・・(しくしく)
特に、「閉ざされた扉」!!
ゼルの気持ちも解んなくはないけど、
リナの気持ちを解ろうとしてないゼルが・・・哀しいっていうか、ムカつくっていうか(笑)
リナは強いですね、やっぱし。
あんなに冷たくされても、それでもゼルを愛していこうとするリナにもう涙です。
健気すぎーっっ!!
アメリアとか、ガウリィとかめちゃくちゃいい奴だし。
この2人に支えられたから、リナはゼルを想っていけたんですよね。
なのにゼルはゼルでちゃっかり新しい女つくってるし(笑)
こう言えばイヤな感じに聞こえるけど・・・やっぱ実際は、
ゼルにとって、リナってそんな存在だったのかな?
って感じです。
そんなに簡単に忘れられるのかな〜って。
まあ、それはだから、新キャラ・レナちゃんのおかげなんでしょうけど・・・
なんか、レナちゃんをリナと重ねて見てるようで・・・
もしそうなら、今度はレナちゃんを傷つけるぞっ!ゼルっっ!!
もうリナ傷つけてるけど、無茶苦茶。
リナのことだって・・・どーすんだ?!ゼルっっ?!

・・・みたいなことを思って読んでたです。
なんかめちゃくちゃなこと思ってますね、あたし・・・。
ま、こんなアホな感想はムシって、どうぞリナとゼルを幸せにしてやって下さい。
それぞれどんなカタチの幸せかは解んないけど・・・
でも、あたしもがぜるちゃんと一緒ですから(笑)
紗羅様はきっと2人を幸せにしてくれるだろうと、堅く信じてますっっ!!
だから、できるだけ、なるたく、早く続きが読みたひ・・・(爆)
ああっ!!自分こそまだ後編UPしていないのに・・・(死)
ごめんなさい(はぁちょ)
・・・なんかはぁちょってかわいいぞ・・・(誤字だったんだけど・・・(笑))


私情になるですけど、あの、ちゃんと届いてました?
リニューアルおめでとう!のプレゼント・・・・
めっちゃ不安&心配です。
なんせその時かなりPCの調子悪かったんで・・・・
ご一報もらえるとうれしいです♪
それでは♪


霽月 リナ拝


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8711Re:ああ!涙が止まんないっっ・・・(しくしく)神無月紗羅 E-mail URL2/6-21:01
記事番号8693へのコメント

ども、熱い感想ありがとうございます(^^
いつもの事ながらりーちゃんの意見は、するどいっすねぇ・・・思わず感心してしまいました。
あたしの思考回路とりーちゃんの思考回路ってちょっとだけ似てるかも。

ああっ!?
そんなショック受けないで。え?人間外だって言われた方がマシ!?
ううう、そうだよねぇ・・ごめんよぉ(;;
ちょっと思っただけなんだよぉ(しくしく)

>ゼルの気持ちも解んなくはないけど、
>リナの気持ちを解ろうとしてないゼルが・・・哀しいっていうか、ムカつくっていうか(笑)

ゼルはねぇ、基本的に「自分は幸せになれない」って思ってる人なのです。(←勝手な思い込み)
そんでもって、リナは絶対に幸せになるべき人間だと思ってる。
だから自分の傍においてはいけないんだと思う気持ちと、それでも手放したくない気持ちとでいつも揺れてる。

>リナは強いですね、やっぱし。
>あんなに冷たくされても、それでもゼルを愛していこうとするリナにもう涙です。
>健気すぎーっっ!!

健気ですよね、ホントに。
書いてる時思わず泣きたくなるくらいです(;;

>なのにゼルはゼルでちゃっかり新しい女つくってるし(笑)
>こう言えばイヤな感じに聞こえるけど・・・やっぱ実際は、
>ゼルにとって、リナってそんな存在だったのかな?
>って感じです。
>そんなに簡単に忘れられるのかな〜って。

ちゃっかり。うん、そのとおりだ(笑)
ゼルとしては自分からリナを傷つけて手放したことで、もう全てどうでもいいという自暴自棄におちいっちゃって。
そんな時にレナにであったのです。

>まあ、それはだから、新キャラ・レナちゃんのおかげなんでしょうけど・・・
>なんか、レナちゃんをリナと重ねて見てるようで・・・
>もしそうなら、今度はレナちゃんを傷つけるぞっ!ゼルっっ!!
>もうリナ傷つけてるけど、無茶苦茶。
>リナのことだって・・・どーすんだ?!ゼルっっ?!

はじめはきっと重ねて見てたと思います。
でもゼルもそこまで馬鹿ではない(と思いたい(^^;)
リナの代わりなんていないし、反対にレナの代わりもいないって、ちゃんとわかってます。
ある意味、リナよりもレナの方がゼルに近い存在ですしね。

大切なものは一つじゃない。
何かを選ぶと言うことは、何かを捨てると言うことです。
最後は男らしく、ゼルに決断して欲しいですね。うん。

>私情になるですけど、あの、ちゃんと届いてました?
>リニューアルおめでとう!のプレゼント・・・・
>めっちゃ不安&心配です。
>なんせその時かなりPCの調子悪かったんで・・・・
>ご一報もらえるとうれしいです♪

あああ、すんません。
ちゃんと届いてました。発狂しそうなほど素敵な小説で・・・うふふ(はぁちょ)
時間を見付けてHPにアップさせていただきます。
え?ダメ??
なんか電波の調子が悪くって聞こえないです(爆笑)

それでは、ありがとうございました♪

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8697HAPPINESS2神無月紗羅 E-mail URL2/5-23:09
記事番号8673へのコメント

「・・・ゼル・・・?」

信じられなくて、あたしは一瞬自分の目を疑う。
だけど間違えるわけが無かった。たとえゼルがどんな姿をしていても──
そのゼルの隣にいたのは、あたしによく似た・・・いや、うりふたつの女の子・・・

「──って、レナ!?」
「うん! 久し振りだね、リナ!」

ニッコリと笑ってレナが答える。

──どうして二人が?

そう訊ねようとし・・・やめた。
レナがしっかりとゼルのマントを握りしめているのに気が付いたから。

「二人とも、元気そうね、って・・・とりあえず着替えないと」
「けど、どこで?」

髪から滴る水を振り払い、あたしはニッコリと笑う。

「家に帰って着替えてくるわ。それまで二人は御飯でも食べて待ってて。
あたしの姉ちゃんがバイトしてる店がすぐそこにあるのよ」
「リナの・・・お姉さん?」
「そう。そしてレナ、あなたの姉ちゃんでもあるわ」

きょとんとした表情のレナにあたしはそう言うとゼルの方を見た。

「久し振りの再会だもの。奢ってあげるわ──1品だけ、だけどね」

そう言って笑う。だけど・・・
上手く笑えたかどうかは──自信がない。

「ただいまー」

店に入ると、中にいたみんなが一斉にあたしを見る。

「な、なに?」
「・・・・・・リナちゃん、また何をやらかしたんだい?」

おばさんが呆れたように問いかけてきて・・・

「またって、そんな人聞きの悪いこと言わないでよ!」

文句を言うあたしの肩に、ゼルがふわっとマントをかけた。

──?

「・・・ゼル?」
「無いよりマシだ。もうちょっと自分の姿に気を配れ」

振り返って訊ねるとゼルは視線を逸らせて言う。
自分の姿って・・・?

「わきゃあ!」

訳のわからない叫びを上げ、あたしはマントで体を包んだ。
服は水に濡れ、すっかり透けている。
しかもぴったりと張り付いて体の線丸見えだし・・・
だから通りでもみんながあたしを見たのか・・・くっそー、誰か言ってくれればいいのに。

「あーあ、もったいない」

ゲシッ!
ニヤニヤ笑うおっちゃんの頭を置いてあったお盆で殴る。
・・・なかなかにいい音がしたなぁ。

「リナ、一応お客様なんだから手加減しなさいよ」
「・・・一応なのか・・・?」

誰かがボソリと呟いたツッコミをあっさり無視し、店の奥からウエイトレス──あたしの姉ちゃん──が現れ。
その姿を認め、あたしはほっと息を吐いた。

──ダイジョウブ

心配そうな瞳であたしをちらっと見た姉ちゃんに、あたしは小さく笑って頷く。

期待しないから、だから失望する事も無い。傷付かない。

いつのまにかきつく握り閉めていた手を開いた。
じっとりと汗ばんだ手を貰ったタオルで拭く。

「で、なに食べる? ここの料理はなんでも美味しいわよ。このあたしが保証するわ」

あたしの言葉にフムフム頷きながらメニューと睨めっこをするレナ。

「美味しそうだから全部頼んじゃおうか?」
「バカ」

そう言って首を傾げるレナの頭をゼルが小突く。──優しい苦笑。


ドクンっ!

心臓が大きな音を立てた。
・・・駄目だ、このままじゃ・・・このままじゃ、笑えない!

「じゃ、じゃあ二人はゆっくり御飯を食べててね。あたしは着替えてくるから」

少し声が裏返ったような気がして一瞬焦るが、誰も気付かなかったようで。

「待ってるね、リナ」

明るいレナの声を背に店を飛び出したあたしは、そして気が付くと家に辿り着いていた。
自分の部屋へと入りドアを閉めた瞬間、張り詰めていた糸がぷつりと切れる。
肩にかけていたマントを胸に抱きしめ、あたしは床に座り込んだ。

──・・・違う

あれはあたしに向けられたものじゃない。
あの微笑みはあたしのものじゃない。

隣にいるのは──レナ。

そう、わかっているのに・・・


「・・・どうして・・・?」


どうしてこんなに胸が痛いのだろう?

ゼルの温もりが微かに残るマントに顔を埋め、あたしは声を殺して──泣いた。



                       to be continued・・・


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8712Re:HAPPINESS2きょん太 E-mail 2/7-01:06
記事番号8697へのコメント

こんばんわ。
とうとう、あの続きが、続きが読めるんだーー!!
と、狂気乱舞しています。
それに、ここ暫くはゼルリナがいっぱいで幸せで・・・・
良いことだ。うむうむ。
で、つなたい感想ですが、読んでいただければ幸いです。


最初から通して読みましたが・・・なんとも、かんとも。
いえ、ゼルが他の人といるかも・・・というのは、私としては、十分、ありえるなー。と思っていたのでそれほどショックではなかったです。(でも、実際にそーなっていると、あまり心臓によろしくはなかったのですが・・・)
ゼルも人間ですし、世間一般の人よりも大きい負い目を負っていて、なにより、最愛の女には、ガウリイというゼルの引け目を最大限に突っつく人がくっついていましたし・・・。
きっと、リナと別れる時、彼女の口からのはっきりとした答えを聞くのが怖くて、自分から身を引いた、というより別れたと・・・(勝手に)思っているのですが。
でも、人それぞれ負い目、引け目はあるとしても、ゼルにはもう少し勇気を出して欲しかったです。
思わず、「リナをもっと信じてあげれ!!ゼル!そんなんじゃ、ほんまに愛想つかされますぇ!!」とこぶしを握りしめてしまったくらいですから。

そして、この話の中ではなにより、あのリナが声を殺して泣くシーンには参りました。
リナが恋で泣く時も、あの強い生命力を失うことは無いだろうなと思っていたもので・・・ひとりよがりな思いですが。(家の中では、そんな派手には泣けませんよね。家族に心配かけますものね。)
でも、強いからこんな泣き方が出来るんでしょうね。
自分を心配してくれる人に、更なる心配りをさせないようにと。
と、いうのもあるのでしょうけど、一番の理由はやっぱり、ゼルでしょうね。
リナの中のゼルへの思いが強すぎて、思いが泣き声をせき止めてしまってるんでしょうね?
私には、リナの強さが羨ましいです。本当に。

それにしても、ゼルにせよ、リナにせよ、最愛の人を思うが故の切なさ・・・これには滂沱の涙でした。まさしく、愛ですね、愛!!(馬鹿)

私的には、このまま、悲劇的もしくは、どっちつかずの灰色の結末というのも中々せつなくて良いかも・・・とは思います。
が!、何分私はゼルリナ一番!!!というものですので、この二人、いえ、三人(レナちゃんです・・・いえ、リナコピーというだけで、幸せになって欲しいと思ってしまって・・・)を出来ますればミラクル・ハッピーにして欲しいのです。

どうかよろしくお願いします!!
そして、次回and新作ゼルリナを楽しみにお待ちしております。
頑張って下さいね。

本当に、つまらない感想を長々とすみません。(おまけに、前の感想までいっしょくた・・・)
最後まで読んでいただけたのならば、心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。

きょん太

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8751HAPPINESS3神無月紗羅 E-mail URL2/10-23:23
記事番号8673へのコメント

あたしは──レナ。

魔族によって創り出されたコピー人間で、オリジナルの名を『リナ=インバース』という。
この名前はそのオリジナルがくれたモノだ。
あたしの創造主が消え、オリジナルが目覚めたとき『あたし』は必要の無い存在になった。
なった、ハズなのに──

『名前、考えなきゃね』

オリジナルの、リナのその言葉に泣きそうになったのは何故だろう?

『あんたが今まで生きてきた時間は、あんただけのものだわ。
あたしはあたし、あんたはあんたよ』

そう言って微笑った、その笑顔に安堵したのは何故だろう?
ごく当たり前のように、そうするのが当然のように『あたし』を認めてくれた、リナ。

その時、わかった。

何故あんなにもみんながリナを求めるのか。
何故危険を犯してまでリナを助けようとしたのか。

それはそれだけの価値が、リナにはあるから。

『どんな名前がいいかなぁ?』

んーと、と悩んでいたリナがポンッと手を叩く。

『あんたはレナよ、あたしの妹レナ=インバース!』
『・・・なんかそのまんま、って感じだな』

呆れたようなガウリイの言葉にリナのスリッパが飛んだ。

『何言ってるのよ! あたしのこの名前は姉ちゃんが付けてくれたんだから。
「ルナ」の妹だから「リナ」、そのリナの妹だから「レナ」。完璧じゃない』

そう言って微笑う。真夏の太陽みたいに明るい笑顔。

『あ、あの・・・』

驚いた。
あたしはただのコピーなのに、そんな私を『妹』と呼んでくれるなんて思いもしなかったから。

『ん? なに?』
『どうして・・・あたしなんかが「妹」なの?』
『・・・あんたねぇ。まず最初に言っとくけど「あたしなんか」じゃないわ。あんただから、よ。
それにあんたはあたしと一緒の血が流れてるんでしょう? じゃあ姉妹じゃない。それに何か不都合な事でもあるの?』

──あんただから

その言葉でどれだけあたしが救われたか、リナはきっと知らない。
嬉しくて、あたしは笑顔で首をブンブンと振った。

『うんん、そんな事ない! ありがとう、リナ!』


そしてあたしは新しい人生を歩きはじめた。

あたしは・・・思う。
リナのコピーとして生まれてきて、本当に「シアワセ」だ、と──


                           to be continued・・・


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんばんわ、神無月紗羅です。
今回はちょっと雰囲気を変えて、レナの回想でした。
SFC版を知ってる方はわかると思いましが、実際はちょっと違います。ごめんなさい、嘘書きました(笑)
レナの名前はもう同人世界の一般常識として(爆笑)ですが、由来は自分で勝手に決めました。もちろんリナの名前を姉ちゃんが決めた、ってのも勝手な空想なのでお間違えなく(笑)

「HAPPINESS」
これは『幸せを感じる』と言った意味です。・・・たぶん(爆)
3話まで読んで頂いて気が付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のテーマは「しあわせ」
だから文章中でもちょこっと「しあわせ」を強調してあります。

さてさて、幸せって何処にあるんでしょうねぇ・・・(遠い目)


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8756Re:HAPPINESS3セラフィーナ E-mail 2/11-00:43
記事番号8751へのコメント


こんにちわ〜。

レナちゃんかわええな〜。リナもかわいいけど、、、
お話これから、どうなるんでしょうね〜。ワクワクして、待ってます〜。
Happinessって良いタイトルですよ。皆がhappyになるお話になるのでしょうか?できれば、ゼルとリナには特にhappyになって欲しいな〜。
では、続き頑張ってください!!

セラフィーナ   Selaphina

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8759マジっスか?!霽月リナ E-mail 2/11-01:10
記事番号8751へのコメント

こんにちわ、紗羅様vお久しぶりですにゃん(謎)。
今回は・・・がはぁっっ・・・タイトル通りっス(笑)

>あたしは──レナ。
>
>魔族によって創り出されたコピー人間で、オリジナルの名を『リナ=インバース』という。
・・・マジっスか?!マジ?!
いや、とゆーのわでしゅね・・・。
その、「も〜しかしたらぁ。レナってばリナのコピーだったりしてぇ♪」とか
思ってたら、マジにそうなってる・・・(笑)
やっぱしこれも、思考回路が似てるから(嬉)?

>この名前はそのオリジナルがくれたモノだ。
>あたしの創造主が消え、オリジナルが目覚めたとき『あたし』は必要の無い存在になった。
>なった、ハズなのに──
>
>『名前、考えなきゃね』
>
>オリジナルの、リナのその言葉に泣きそうになったのは何故だろう?
すばらしぃですっっ!!さすがリナちゃんっっ!!
ほんっと〜に・・・リナは誰にでも生きる理由を与えてくれますね。


>『あんたが今まで生きてきた時間は、あんただけのものだわ。
>あたしはあたし、あんたはあんたよ』
>
>そう言って微笑った、その笑顔に安堵したのは何故だろう?
>ごく当たり前のように、そうするのが当然のように『あたし』を認めてくれた、リナ。
誰の存在も、自分の存在も決して否定しないのが、リナの『強さ』だとあたしは思います。


>その時、わかった。
>
>何故あんなにもみんながリナを求めるのか。
>何故危険を犯してまでリナを助けようとしたのか。
>
>それはそれだけの価値が、リナにはあるから。
『価値』っていうか、それだけリナが必要なんですよね。
自分の中で必要とする価値がリナにはあるんですよね。


>『どんな名前がいいかなぁ?』
>
>んーと、と悩んでいたリナがポンッと手を叩く。
>
>『あんたはレナよ、あたしの妹レナ=インバース!』
>『・・・なんかそのまんま、って感じだな』
>
>呆れたようなガウリイの言葉にリナのスリッパが飛んだ。
>
>『何言ってるのよ! あたしのこの名前は姉ちゃんが付けてくれたんだから。
> 「ルナ」の妹だから「リナ」、そのリナの妹だから「レナ」。完璧じゃない』
>
>そう言って微笑う。真夏の太陽みたいに明るい笑顔。
いい名前じゃないですかっっ!!あたしはこの姉妹好きです!惚れてます!!
ハマってます〜(>_<)
何かすごく単純でいいかげんに思えるけど、でもちょっと角度変えれば、
すっごく深い愛情がありますよね。
それを表現できて伝えられる紗羅様はやっぱしすごいです!


>『あ、あの・・・』
>
>驚いた。
>あたしはただのコピーなのに、そんな私を『妹』と呼んでくれるなんて思いもしなかったから。
>
>『ん? なに?』
>『どうして・・・あたしなんかが「妹」なの?』
>『・・・あんたねぇ。まず最初に言っとくけど「あたしなんか」じゃないわ。あんただから、よ。
> それにあんたはあたしと一緒の血が流れてるんでしょう? じゃあ姉妹じゃない。それに何か不都合な事でもあるの?』
その考え方の根本がいいっっ!!好きっ!リナっっ!!ラヴ→(壊)


>──あんただから
>
>その言葉でどれだけあたしが救われたか、リナはきっと知らない。
>嬉しくて、あたしは笑顔で首をブンブンと振った。
>
>『うんん、そんな事ない! ありがとう、リナ!』
>
>
>そしてあたしは新しい人生を歩きはじめた。
>
>あたしは・・・思う。
>リナのコピーとして生まれてきて、本当に「シアワセ」だ、と──
そう思えるようになったのも、やっぱりリナのおかげなんですよね。
コピーでも、何でも、今は生きてる。
同じ血が流れてる。
だから、あたしはあたし。あんたはあんた。
違う人間。でもそれぞれがとても大切に想ってるから、「シアワセ」がある。

すっごくいいお話でした。もう、涙がはらりはらり。
SFC版・・・ほし〜な〜。でも、もっていなひ・・・(哀)
いつか手に入れちゃるっっ(ぐっっ)!!

「しあわせ」・・・本当にどこにあるんでしょうね〜。
見つかれば、きっと本当に簡単で身近にかくれてるんでしょうね。
気付かないだけで・・・リナと、ゼルと。本当の「しあわせ」感じてほしいです。


創作・・・届いてましたか・・・。よかったです。
UP・・・は敢えて止めませんけど。
もう最近此処に乗せてもらいまくってるから、恥とかなくなったです(笑)
危機感感じろ〜、自分(笑)
別にUPはとめませんので、お好きにどーぞv

すばらしすぎるお話、ありがとうでした!!
続きも楽しみにしてるです〜♪

霽月 リナ拝

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8767Re:HAPPINESS3がぜる E-mail 2/11-09:26
記事番号8751へのコメント

>「HAPPINESS」
>これは『幸せを感じる』と言った意味です。・・・たぶん(爆)
>3話まで読んで頂いて気が付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のテーマは「しあわせ」
>だから文章中でもちょこっと「しあわせ」を強調してあります。
>
>さてさて、幸せって何処にあるんでしょうねぇ・・・(遠い目)

こんにちわ。あえてここの部分に感想を入れたりして。
幸せの定義って難しいですよね。
端から見れば、全然幸せそうに見えなくても、本人は幸せを感じていることだって、
いくらだって例はある。
また、その反対だってある。
結局、本人の気の持ちようだったり、どこに幸せを感じるかだったりするんだよね。

でも恋愛に関しては・・・。
肉体的に結ばれていることが幸せなんだろうか。
精神的に結ばれてさえいれば幸せなんだろうか。
どっちにしても1対1でない限り、全員がハッピーエンドになれるのは難しいのでは?
(経験を踏まえたセリフっぽい。何か辛い過去でもあったのだろうか(笑))

なんかレナちゃんの回想シーンが入ったりしちゃうと、
素直にリナちゃんをけしかけることが出来なくなっちゃう。
リナちゃん、本当に幸せにしてくれるんでしょうね? 紗羅さま?