◆−君を乗せて(ルクミリ)−儚(2/3-22:09)No.8669


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8669君を乗せて(ルクミリ)E-mail 2/3-22:09





彼女はいつも強かった。

それは、単に魔法の腕や技量のことじゃなくて
まるでまっすぐな光に向けて走る矢のように
彼女はいつも、自分というものを貫いていた。


彼女はいつも優しかった。

それは甘い言葉や抱きしめてくれる腕なんかじゃなく
ぴしりとした言葉と態度でいつも正しい道へと導いてくれる、
彼女独特の優しさだった



『らぶらぶなんかじゃありません』




あれからどのくらいの月日が流れたんだろう
どうして俺は、こんなにも穏やかな表情(カオ)をしているんだろう
口元に浮かべているのは、静かな、静かな、笑み
何年か前から、ずっとここに、この小さな冷たい石の下に眠る彼女
土の中で静かに、静かに眠っている
緑の丘にそよぐ、フェアリーソウル


              あのどれかひとつに、君がいるから


どれくらい俺はここにこうして座っているんだろう
ああ、朝が来る
彼女がいないのに、あの地平線は
どうしてあんなに輝いているんだろう



               何処かに君を、隠しているから



「なあ-------ミリーナ・・・」

彼女が最期を迎えたこの町の灯りが、
今はとても遠く
酷く懐かしい

「なあ------ミリーナ」

俺ももう、こんな年になっちまったけどよ
しょうこりもなく心はあんたを追っかけてるんだからさ
あんたはいくつになったんだっけな
こんな年になっても
きっとあんたは美しいままなんだろう・・・・・・?



            「誕生日おめでとう・・・ミリーナ」







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性懲りもなく、また投稿させて頂きました・・・儚と申す怪しい者です。

先日ボイトレに行ったら、課題曲が<君を乗せて>だったんですね・・知らない方は、
・・・きっと私より若いであろう・・・あの数万年前に流行した歌ですわ。
それでふと思いついたルクミリ・・・。

原作はルークがミリーナの誕生日を知ってたかどうかは分かりませんねえ・・・。
儚の書いたこのルーク、初老バージョンです。
でも、ほんとのルークは絶対こういう風にはならないでしょうね・・・。

読んでくださったそこのきみ!
ありがとうございました・・・。