◆−こんな日があっても・・・−ほーんてっど・ざ・みらー(8/18-16:56)No.7529
 ┗こんな日があっても・・・ 2−ほーんてっど・ざ・みらー(8/19-17:10)No.7542
  ┣こんな日があっても・・・ 3−ほーんてっど・ざ・みらー(8/19-19:14)No.7545
  ┣こんな日があっても・・・ 4−ほーんてっど・ざ・みらー(8/20-10:23)No.7558
  ┃┗Re:こんな日があっても・・・ 4−猫(8/21-01:04)No.7564
  ┃ ┗読んでくださってありがとーございます☆−ほーんてっど・ざ・みらー(8/21-21:19)No.7572
  ┣こんな日があっても・・・ 5−ほーんてっど・ざ・みらー(8/22-10:20)No.7575
  ┣こんな日があっても・・・ 6−ほーんてっど・ざ・みらー(8/23-19:17)No.7584
  ┃┗わ〜い、続きだ〜♪−猫(8/23-23:51)No.7587
  ┃ ┗たびたび感謝です。−ほーんてっど・ざ・みらー(8/25-17:22)No.7608
  ┣こんな日があっても・・・ 7−ほーんてっど・ざ・みらー(8/25-19:22)No.7609
  ┣こんな日があっても・・・ 終−ほーんてっど・ざ・みらー(8/27-16:42)No.7641
  ┗こんな日があっても・・・ あとがき−ほーんてっど・ざ・みらー(8/27-17:41)No.7643
   ┗お疲れさまでした。−猫(8/28-03:45)No.7645


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7529こんな日があっても・・・ほーんてっど・ざ・みらー URL8/18-16:56


 これはちびゼロスくんが出てきますけど、決してるい様のをぱくったわけじゃないですし、おまけにあてつけでもありません。単に私も書いてみたかっただけなんです。もし気に触ったのでしたら言って下さい。とりあえずお詫びしますんで・・・
とりあえずは読んでみてください☆

 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

それはとても気持ちの良い朝だった。
空は青く晴れてたし、気温も湿度も丁度いいくらい。
庭で洗濯物を干す人、朝食をとる人、旅支度を整えてる人、外へ遊びにいく子供、街道を歩いてく人達。それと、昨日の森の方での爆発の事を話し合う人達・・・
そう、この誰もが知らないのだ。今から起こる事など・・・

丁度同時刻、リナは宿屋のベッドですやすやと眠りこけていた。
それも本気で幸せそうに。ちなみに今は8時である。
7時頃に1度ガウリイ達が起こしに来たのだが・・・

「リナさ―ん、入りますよ―」
といいかげんしびれを切らしたアメリアとゼルとガウリイがリナを起こしに来てまず見たものは、気持ちよさそーに寝てるリナの姿とベッドわきに置いてあった袋が倒れたのであろう、中身の宝石や金や銀のネックレスとかをぶちまけてある床であった。
「・・・はう」
ゼルとアメリアは誰にとも無くため息をついた。
「普段でさえ朝遅いリナさんが今日はやけに遅いな―とか思ってたら、そーいう事だったんですね」
「しかもこの量は1つではないな。少なくとも2つ3つは潰れただろうな・・・」
ちなみにガウリイは・・・聞いてない
「ともかくリナを起こそうぜ」
「そうだったな、とりあえずはそれが先決だ」
「そーですね」
まずはアメリアがリナを起こしにかかる。
「リーナーさーんー、起きてくださーい」
そう言ってゆさゆさと体を揺さぶる。
―――そして死闘は始まった。

 * * * * * * * * * * * * * 
・・・おや、おかし―なー。私この話でゼロスくんだそうと思ってたんですけど・・・
まあ、人の心ってうつろいやすいって言いますし・・・
・・・・・・(汗)・・・・・・・・・ご・・・ごめんなさい・・・私が悪かったです・・・
いや、な―んかここで切りたかったもんで・・・よ、用事があるんでまた今度っ!

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7542こんな日があっても・・・ 2ほーんてっど・ざ・みらー URL8/19-17:10
記事番号7529へのコメント

あらすじ
 ここは平和な田舎町。昨日は盗賊退治で軽く3、4個ほど潰したせいか、帰りは明け方。さすがのリナちゃんも疲れてダウン。8時になっても起きてこないので、アメリア達が起こしに来た・・・

 * * * * * * * * * * * * * * * * * 

―――そして死闘は始まった・・・(別に死闘と言うほどのもんでもないな・・・)
 アメリアがもう1度リナを起こす。
「リーナーさーん。起きてくださいよー」
・・・まったく起きる気配なし。
「おい、リナ。いいかげん起きろ」
ゼルがぺちぺち頬を叩く。
・・・やっぱし起きない。困ったもんだね。
「おいリナ!起きろっ!!」
今度は胸倉をつかみあげてがくがくと揺さぶる。
「なあ、なんでゼル必死でリナの事起こしてんだ?」
「ああ、それは昨日りなさんがある人からなんか珍しい洞窟の話と盗賊団のアジトを聞いてきたんだそうです」
「珍しい洞窟?」
「ええ、なんでもそこの洞窟は空間がねじくれてて、1度入ると外に出れるかもわかんないんですけど、中心部にはクレアバイブルの写本が置いてあるんだそうです」
二人がのほほんとそんな話をしてる間にもゼルは必死でリナの事を起こしているが、本人はまったく動じず相変わらず寝ている。
 そろそろゼルも疲れてきたとき、いきなしリナがアメリアの手首をつかんだ。そしてそのまま壁に向かって放り投げる。
「わきゃあああああああっ!!」
――――ごちっ!!
壁には届かなかったが途中の床に落ちておでこをうつ。
『へ?』
ゼルとガウリイは事態が把握できず二人そろって間抜けな声を出した。
その隙が命取り。次はガウリイが投げられた。
「なんで俺ぇぇぇぇっっ!!」
―――がすっ!!
「そうか!」
ゼルは今更のように思い出した。リナの寝相が悪い事を。
 とりあえずは距離を取って投げられないようにはしたが、これでは起こしようも無い。3人が思案していると、いきなりリナがむくりと起きあがった。
「リナさん遅・・・」
アメリアが声をかけようとしたが、思わず止めた。みんな気付いていた。リナの目がすわっている事に・・・
(どうしたんでしょうリナさん?)
(俺の起こし方がまずかったか?)
(いや、きっと寝起きで機嫌が悪いんじゃないか?)
思わず相談する3人。
「んじゃ、わたしが行ってきますね」
「気を付けろよアメリア、機嫌が悪いとろくな事せんぞ、あいつは」
「そーだぞ、気をつけんといきなり攻撃されかねんぞ」
勢い込んで言うアメリアに忠告する2人。
 ともかくそんなわけでリナのとこへ行くアメリア。
 しかし、当のリナからはなんの反応もなし。声をかけても気付かないようなので、前で手をぱたぱた振ってみた。と、いきなしぎろりとアメリアを睨み付け、不敵な笑みを浮かべるリナ。
「まだ残党がいたとはね」
「・・・え?」
意味不明の言葉にわけがわかんないアメリア。どうやらリナちゃん、寝ぼけてここが盗賊のアジトと勘違いしてるみたい。おやあ、参ったね。
「ゼルガディスさん、なんかリナさん残党がどうのこうのって言ってるんですけど・・・」
「残党?・・・まさかとは思うが・・・」
おや、ゼルは気付いたか。そしてリナはというと
「まだそっちにもいたみたいね」
ゼルとガウリイも確認していた。そして、
「フリーズ・アロー!!」
なんと室内で戦闘開始。まあ、リナの場合は盗賊のアジトの中ですけど。
なんとか避ける3人。続いてリナの呪文が次々放たれる。
「リナさ―ん、わたしですってば」
フリーズ・ブリッド!!
「まだ火炎系の呪文が無いだけましか・・・」
ディム・ウィン!!
その間にガウリイがリナへと近づく!しかし残念、リナが今唱えてるのは
ディグ・ボルト!!
くるりと半回転してガウリイくんにたっち。
びじばしいぃぃぃっ!!!
「あと二人」
くるりと向き直るリナ。
「リナさん怖いです・・・」
「ちっ、仕方ない。アメリア、退くぞっ」
「は、はいっ」
ずるずるとがウリイを引っ張って退却。ごくろうさまでした。
程無くして、リナももう一回ベッドに倒れこむ。そしてそのまますやすやと寝てしまった。
くすくすくす・・・
一瞬の間を置いて、部屋に笑い声が響く。そして、黒い霧と共に現れたのは、謎の神官ゼロスくん。・・・まだおかしそうに笑ってるし。どうやら一部始終を見てたらしい。ひとしきり笑ってから、ゼロスは地面に降り立ち歩き出した。リナのベッドに向かって。

 * * * * * * * * * * * * * * * * 

なんか前回より長くなってますね。・・・ま、いっか、そんな事は気にしないでおきましょう。もし、お暇でしたら次も読んでいただけると光栄です。

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7545こんな日があっても・・・ 3ほーんてっど・ざ・みらー URL8/19-19:14
記事番号7542へのコメント

あらすじ・・・はめんどくさいんで止めますね・・・(2回目で書くの止める私って・・・)
と、ともかく、はじまりはじまり〜☆

 * * * * * * * * * * * * * * * * * 

ひとしきり笑ってから、ゼロスは地面に降り立ち歩き出した。リナのベッドに向かって。
そして、ベッドの横に立つとしばらくリナをじっと見つめる。そしておもむろに腰をかがめると、リナの耳元で囁いた。
「リナさん、朝ですよ―」
「んー・・・」
少し顔をしかめ寝返りをうつ。ゼロスはもう1度囁いた。
「リナさん、あと5秒以内に起きないとキスしますよ ―――5,4,3,2,・・・」
がばっ!!
いきなしなんの予備動作も無く起き上がるリナ。
「あ、おはようございますリナさん」
「・・・なんかものすごく嫌な予感がしたから起きたんだけど・・・」
「おや、悪夢でも見ましたか?」
不安げに問うリナにいけしゃあしゃあと答えるゼロス。
「ああ、そうだリナさん」
「何?」
「眠そうですね」
「そりゃあ、昨日は結構働いてたからね・・・あふ・・・」
何故かうれしそうに言うゼロスに、あくびのおまけ付きで答えるリナ。
「それじゃ僕が目を覚ましてあげますよ♪」
「どーやってよ・・・」
まだ眠たそーなまま取りあえず尋ねるリナ。
「こうやって、です」
ゼロスはリナの顎を軽く持ち上げると素早くキスをした。
「な・・・なにを・・・」
思いっきり顔を赤くしてぱにくってるリナ。
「何って、もちろんお目覚めのキスですよ(はぁと)」
しれっと言ったゼロスにアストラル・ヴァインをかけた枕がぶつかった。

「痛いじゃないですか、リナさん」
「やっかましい!久々に出てきたと思ったら、やる事はあれか!」
言ってショルダー・ガードとマントを着ける。
「いえ、単にリナさんに・・・」
「会いに来たとか言わないでね」
「・・・・・・・・・・・・」
冷たく言い放ったリナの台詞に先を言われちょっぴし落ち込んだゼロスくん。
手袋つけて、腰にショートソードを差して、
「よっし、完璧。んでゼロス、あんたの今回の目的は何?」
今はさっきの出来事から10分ほどあと。さっきまでリナが着替えてたので、ゼロスは部屋の外で待機。で、今はあとショルダー・ガードとかを着けるだけになったので入室を許可したのだった。まあ、魔族相手にそんなことしても無駄だけど。
「今回の目的はですね・・・」
「秘密ですとかはなしよ」
「いやだなあ、僕がリナさんにうそつくと思います?」
「十分思うけど。ま、話してくれるんなら聞くけど」
なんかやっぱし軽く流されて少し不満げなゼロスだったが、とりあえず気を取り直して話し出した。
「リナさん、獣王様って知ってますよね?」
「うん、あんたの上司でしょ。・・・って5人の腹心クラスの問題ならお断りよあたしは。」
「いえ、そんな大事でもないんですよ」
言って、ゼロスは事のいきさつを語り始めた。

僕の上司の獣王様は、少し変わったお方でして、このところ暇なもので、戦闘もなければ騒ぎも起こらないからって、よく暇つぶしに僕がこき使われてたんです。
 ところが、最近あまり言いつけられる用事が減ったなと思って、獣王様に言ったところ、これを作ってたんだそうです。

と言ってゼロスがどこからともなく取り出したそれはゼロスをそのまんま小さくしたような姿をした子供版のゼロスだった。

 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 
はぅ、よーやく本筋まで来られたぁ!
問題はここからですね、この先どーしよ。

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7558こんな日があっても・・・ 4ほーんてっど・ざ・みらー URL8/20-10:23
記事番号7542へのコメント

言ってゼロスがどこからともなく取り出したそれはゼロスをそのまんま小さくしたような姿をした子供版のゼロスだった。
「こんにちわ」
小さいゼロスがゼロスにぶら提げられたままにっこりと笑って挨拶をする。
 はっきし言って、かわいい。服装とかは変わりないのだが、子供特有のしぐさやがよく似あっている。それに、子供版のときはあまり目を閉じないらしい。その開けている目もいつもの細い目ではなく、くりくりとした大きな目である。おまけに声もなんかも少し子供っぽくなっている。
「こ、こんにちわ・・・」
さすがのリナもこの事態について行くのは大変らしい。
「で、リナさん、今回のお願いなんですけど・・・」
「お願い・・・?」
「この子預かってもらえませんか?」
言って小さいゼロスをリナに手渡す。
「・・・・・・・・・は?・・・・・・」
リナはたっぷり30秒ほどたってから、ようやく声を出した。
「いえ、だから、この子を・・・」
「ちっが―うっ!!」
言いかけたゼロスの言葉をさえぎるリナ。
「そーじゃなくて、現状を説明しなさい現状を。このこは何者?なんであたしが預からなくちゃならんのか、とかをまず説明しなさい」
「は、はあ。それじゃ説明しますけど。まず、これは僕の精神分離体・・・つまり分身みたいなものですね。さっき言った『暇つぶしに獣王様が作った』ってやつです。」
「ヘ―、そんな事が出来るんだ」
「ええ。でも今日、急遽行かなければ行けない用事が出来て、僕にこれをと暇を下さったわけです」
「ふ―ん」
「で、預かってもらえます?」
「やだ」
ゼロスの質問に即答で答えるリナ。
「そんな〜。お願いしますよう、リナさん」
「だいたいねえ、なんだってあたしのとこ来るのよ」
泣きつくゼロスにそれを払いのけるようなしぐさをする。
「それは・・・秘密です(はぁと)」
「・・・・・・・・・」
「い、いやだなあリナさん。ちゃんとお礼はしますから」
リナの無言の圧力を受け、必死で冷や汗しながら弁明するゼロス。
「・・・・・・」
「金貨50枚でどうです?」
ぴくりとリナの表情が動く。
「んー、じゃあ金貨55枚」
また動く。
「それじゃあ、思いきって60枚」
「分かったわよ、やればいいんでしょ、やれば!」
「ありがとうございます、リナさん」
とうとう折れたリナににっこり微笑むゼロス。
そしてゼロスはまたもリナの顎を軽く上げて、
「これはほんの気持ちです」
もう一回にっこり微笑んだ。キスしようと顔を近づけ・・・
すぱあああん!!
顔を少し赤らめたリナのアストラル・ヴァインつきのスリッパにはたかれた。やっぱし本家本元(?)はスリッパだね。


一階に下りてみてもガウリイ達の姿が見えないので、カウンターに尋ねてみると、
「町をぶらついているらしいが正午までには戻ってくるとか言ってたよ」
とかいう答えが返ってきた。
少し遅めの朝食を済ませたリナはどーしようかと少し迷ったが、昼までに帰ってくるんなら、自分も町に繰り出すことにした。


 そう、まずは昨日のお宝をお金に変えなきゃ。上手く行けばゼル達と合流できるかもしれないし。
「んじゃ、行きましょうか」
ウインクひとつ、リナはみにゼロスの手を引き歩き出した。ちなみにゼロスくんは荷物持ち。さて、どんな日になる事やら・・・

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7564Re:こんな日があっても・・・ 48/21-01:04
記事番号7558へのコメント

どうもっ!!読ませていただきました!!

>言ってゼロスがどこからともなく取り出したそれはゼロスをそのまんま小さくしたような姿をした子供版のゼロスだった。
>「こんにちわ」
>小さいゼロスがゼロスにぶら提げられたままにっこりと笑って挨拶をする。

出来る!!想像できる!!可愛いいいいいいいいい!!!

> はっきし言って、かわいい。服装とかは変わりないのだが、子供特有のしぐさやがよく似あっている。それに、子供版のときはあまり目を閉じないらしい。その開けている目もいつもの細い目ではなく、くりくりとした大きな目である。おまけに声もなんかも少し子供っぽくなっている。

あーさぁあああああんんん!!

>「は、はあ。それじゃ説明しますけど。まず、これは僕の精神分離体・・・つまり分身みたいなものですね。さっき言った『暇つぶしに獣王様が作った』ってやつです。」

私にも作って欲しいですう。

さて、どんな日になる事やら・・・

どんな日になるんですか?!続き、楽しみですう!!頑張ってください、待ってます!!

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7572読んでくださってありがとーございます☆ほーんてっど・ざ・みらー URL8/21-21:19
記事番号7564へのコメント

よかったぁ、読んでる人いたんですね。
私ってあまり文章力とかないもんだから、読みにくいことこの上ないでしょう?でも書く私はおばかさんですね・・・
ま、ともかく、このシリーズは多分もうちょい続きます。そちらも続けて読んでくださるとうれしーなーとか思ったりもするんですけど・・・ってマシな話になるかなぁ。心配だ・・・(汗)

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7575こんな日があっても・・・ 5ほーんてっど・ざ・みらー URL8/22-10:20
記事番号7542へのコメント

「んじゃ、行きましょうか」
ウインクひとつ、リナはみにゼロスの手を引き歩き出した。ちなみにゼロスは荷物持ち。さて、どんな日になる事やら・・・

 からんからん・・・
扉を開けると添え付けの鈴が軽やかになった。と同時にマジック・ショップ独特の薬とかの入り混じった匂いが鼻をついた。
「いらっしゃーい」
そして程無く、店の奥から30過ぎくらいの人の良さそうなおじさんが出てきた。
「で、なんのご用です?」
「これお金に替えてもらいに来ました(はぁと)」
言って、袋の中から金品や宝石を取り出す。
「ほほう、こりゃ結構いい物だね・・・よし、これで引き取ろう」
「うーん、もう一声!」
「しかし・・・・・・じゃ、これでどうかね?」
「おっけー、どーもありがとーございました☆」
「じゃ、これは・・・」
ってな感じで話しが進んでく中、ゼロスとみにゼロスは商品を見つつ、うろうろと店内を歩きまわっていた。
「リナさんも物好きですねぇ・・・」
こっちはゼロス。
「そう?なかなか面白い子じゃない」
こっちはみにゼロ・・・おや?
「それはそうですけど・・・って出てきちゃだめじゃないですか!僕がなんとかリナさんに頼んだのに・・・あの人結構鋭いから誤魔化すの大変なんですよ」
「ふ―ん、さすが『魔を滅するもの(デーモン・キラー)』ね」
「納得してないで早く戻って下さいよ。ほら、リナさんもう終わっちゃうじゃないですか」
「分かったわよ、戻ればいいんでしょ、戻れば」
「お願いしますよ。あ、ちゃんと精神分離体の乗っ取り外してくださいね。」
「な―んだ、ばれてたの。さすがはゼロスね。それじゃ、また後でね☆」
がくっ
謎の人物(という事にして置こう)の言葉にゼロスは肩を落とした。
(また、後で来るわけですね・・・)
「ゼロス―、みにゼロー、出るわよ―」

「いないわね―、ゼル達・・・」
言ってリナは鳥のもも肉を一口。
「ま、こんだけ広い街ですから、そう簡単には見つかりませんよ」
ゼロスはレモンティーを一口。
只今11時過ぎ。リナ達3人は適当に見つけた飲食店に入って策戦タイム(?)中であった。
「仕方ないですよ。ま、気長に待ちましょう」
言ってみにゼロスはオレンジジュースをすする。そのしぐさもどことなく似合っている。
「まあ、そっちも重大だけど、こっちも重大よね・・・」
「何がです?」
「?」
「みにゼロの事よ。ゼロスと外見いっしょなもんで、さっきから客の注目集めまくりよ」
「おや、本当に」
「気付きませんでしたね」
「・・・はう・・・」
自覚もあったもんじゃないこの二人に思わずリナはおっきいため息なんぞをついてしまった。

ってなわけで、みにゼロスには外見を変えてもらうことにしたリナ。まず、服を白い法衣に変え、杖を取った(というかアストラルサイドにおいといた)。それでもやっぱし分かるので、髪を後ろで束ねた。
「よし、これならみんなに会っても大丈夫ね」
「みんなに会う・・・ですか?」
「そうよ、だっていちいち説明してるのめんどくさいし、アメリアに魔族って知られたらみにゼロの身の安全は保障できないわよ」
「た、確かに・・・」
一方当の本人は背中のマントを見たり、服装を見たり。やっぱ自分の服じゃないと落ち着かないものだろうか、さっきからきょろきょろしている。
「ま、物はためしって言うじゃない。そろそろお昼だし、宿屋に戻りましょうか」
「そうですね」
自信満々のリナに苦笑を浮かべて言うゼロス。
「みにゼロー」
リナに呼ばれくるりと向きを変えてこちらに走り寄る。
びたんっ!!
・・・の途中で、裾を踏んづけ思いっきりこけるみにゼロス。
「リナさん、痛いです〜」
目にちょっぴり涙を浮かべてこちらを見上げる。
「おやおや・・・」
言ってゼロスが起こすのを手伝う。
リナも近づいて服の汚れをはたいて落とす。
「まったくドジねー。大丈夫?」
今のみにゼロスの言動を見てて思わずリナはそう声をかけた。一応仮にも向こうは高位魔族の分離体なのだが・・・
「さ、行きましょうか」
今度はこけない様に左にリナ、右にゼロスがいて、みにゼロスの両手を握っている。
・・・しかし、宿につくまでに裾を踏んづけて3回、石に躓いて2回、何も無いところで1回転びそうになった事を述べておく・・・

宿に戻ってもまだみんなが戻ってきてないので待つことにした。
10分後、そろそろリナのいらいらが募って来た頃、ようやく戸口からみんなの声が聞こえてきた。
「ガウリイー、ゼルー、アメリア―」
リナは立ち上がってみんなを呼んだ。

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7584こんな日があっても・・・ 6ほーんてっど・ざ・みらー URL8/23-19:17
記事番号7542へのコメント

「ガウリイ―、ゼル―、アメリア―」
リナは立ち上がってみんなを呼んだ。
案の定、扉をくぐって入ってきたのはゼル達だったが、問題はもう一人の人物。
「あ、リナさ・・・え、あれ?」
アメリアが言いかけて蒼白になる。つまり問題の人物とは、リナと全く同じ姿をした人物だった。
どごしゃああああああっ!!
ゼロスが椅子ごと盛大にひっくり返る。
一方リナは入ってきたその『リナ』と目が合う。
「うそぉ・・・」
「げ・・・」
驚きに目を見開くリナとあらかさまに不服そうな顔の『リナ』。
「そ、そおいう手で来ましたか・・・」
ゼロスが椅子を起こしつつ、疲れたように小声で呟く。
と、ゼロスは『リナ』の目がこちらを見ていることに気付いて、小さくうめき声をもらした。『リナ』の視線は如実にこう語っていた。
(なんで先に帰ってるのよ!あたしの邪魔をする気?減給するわよ!!)
「そんなぁ〜・・・」
がっくし肩を落とすゼロスくん。お可哀想に。
「・・・・・・・・・ちっ」
ゼロスから視線を外した『リナ』は舌打ち一つを残すとマントを翻して扉から出ていった。
「あ、ちょっと・・・待ちなさい!」
次いで、硬直から脱したリナがその後を追いかける。
「俺達も行くぞ!」
「はい!」
「え、あ、ちょっと待ってくれぇぇぇ!!」
ゼル、アメリア、そしてワンテンポ遅れてガウリイも続く。
あとには、今だ落ち込んだままのゼロスくんとそれをよしよしとなだめてるみにゼロスくんが残っていた。と、他のお客さんも。

「ちっ、しつこいわね。さすがはリナ・インバースと言ったところかしら」
後ろを振り返りつつ息も切らさずに走る『リナ』。その10メートルくらい後ろを追いかけてきているリナ。ゼロスくん'Sじゃないが、昼の大通りを同じ人間が二人も疾走しているのだ。目立たないわけが無い。リナは好奇の視線にさらされてるのをひしひしと感じつつ、『リナ』に向かって大声を張り上げる。
「止まれって言ってるのよエルメキア・ランス!!」
しかし、『リナ』はそれをこともなげに避けていく。
「でええええい!待たんかブラム・ブレイザー!!」
「止まんなさいってフレア・アロー!!」
「避けるなフリーズ・ブリッド!!」
こんな事を何回も繰り返しやってるうちにさすがにリナも疲れてきた。まあ、全力疾走しながら大声で叫べば誰だって疲れるとは思うけど。
ともかく走行しているうちに、『リナ』は路地の一角に逃げ込んだ。
続いてリナも路地に入ったが、まっすぐ伸びたその路地には人っ子一人いなかった。しばらくすると、アメリア達も追いついてきた。
「・・・リナさん・・・ですよね」
アメリアが息を切らせつつ言う。
「・・・そーよ・・・」
アメリア同様リナも息を切らせつつ言う。ゼルも向こうで息を整えている。
「リナ、あいつは?」
こいつだけは全然疲労してないし・・・
「・・・さあ・・・この路地・・に・逃げ込んだはずなんだけど・・・」
「いないじゃないか」
「・・・だから困ってるんじゃない・・・」
「・・・ともかく・・・宿に戻りません・・・?」
「・・・そうだな・・・」

がつがつがつがつがつがつがつがつがつ・・・・
はぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ・・・・
かしゃん!きぃん!きぃん!がづっ!
「ふふふふふ・・・これは渡さないわよぉ!」
「俺だって譲らん!!」
「正義の名のもとに私がもらいうけます!」
目に怪しい炎を浮かべ鳥のもも肉(最後の一切れ)を取り合いするリナとガウリイとアメリア。
「ふう・・・」
横で他人のふりをしつつスープを飲んでいるゼル。
さらに横でシチューの中のブロッコリーを細かく切り分けているゼロス。と、みにゼロス。
いつもの様でいつもの様じゃない食事の時間はいつもの様に過ぎていった。

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7587わ〜い、続きだ〜♪8/23-23:51
記事番号7584へのコメント

わ〜い、続きだ〜♪うまい感想の書けない私ですが、せめて「読みました」のコメントだけでもさせていただきます。

>アメリアが言いかけて蒼白になる。つまり問題の人物とは、リナと全く同じ姿をした人物だった。
>どごしゃああああああっ!!
>ゼロスが椅子ごと盛大にひっくり返る。
>一方リナは入ってきたその『リナ』と目が合う。
>「うそぉ・・・」
>「げ・・・」
>驚きに目を見開くリナとあらかさまに不服そうな顔の『リナ』。
>「そ、そおいう手で来ましたか・・・」
>ゼロスが椅子を起こしつつ、疲れたように小声で呟く。
>と、ゼロスは『リナ』の目がこちらを見ていることに気付いて、小さくうめき声をもらした。『リナ』の視線は如実にこう語っていた。
>(なんで先に帰ってるのよ!あたしの邪魔をする気?減給するわよ!!)

おお!?こぉ〜れは・・・もしやして(いや、もしやしなくても)・・・。

>「そんなぁ〜・・・」
>がっくし肩を落とすゼロスくん。お可哀想に。

ホント、ご愁傷様ですね。ふふふ。

>あとには、今だ落ち込んだままのゼロスくんとそれをよしよしとなだめてるみにゼロスくんが残っていた。と、他のお客さんも。

なんて・・・可愛い構図なんでしょう・・・。

>さらに横でシチューの中のブロッコリーを細かく切り分けているゼロス。と、みにゼロス。

あああ、これも可愛い♪・・・ていうか、いつでもどこでも誰とでもナイフとフォークでシチュー食べるんですねぇ、ゼロスくんは・・・。

ああ、何の参考にもならない感想ですね。すみません〜。
でも楽しく読んでます〜。

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7608たびたび感謝です。ほーんてっど・ざ・みらー URL8/25-17:22
記事番号7587へのコメント

また感想を下さってありがとうございます。
>わ〜い、続きだ〜♪うまい感想の書けない私ですが、せめて「読みました」のコメントだけでもさせていただきます。
どーも、私としても嬉しい限りです。
>おお!?こぉ〜れは・・・もしやして(いや、もしやしなくても)・・・。
ご想像にお任せします
>・・・ていうか、いつでもどこでも誰とでもナイフとフォークでシチュー食べるんですねぇ、ゼロスくんは・・・。
ええ、この構図は私も大好きでして。ほのぼのとしててよいですよね。
>ああ、何の参考にもならない感想ですね。すみません〜。
>でも楽しく読んでます〜。
ありがとうございますっ☆

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7609こんな日があっても・・・ 7ほーんてっど・ざ・みらー URL8/25-19:22
記事番号7542へのコメント

いつもの様でいつもの様じゃない食事の時間はいつもの様に過ぎていった・・・

「ぷは―っ、お腹いっぱーい。満足満足」
「オレも―」
「わたしもです―」
食事も終わってご満悦な3人。
「・・・・・・。」
その横をウエイトレスさんが食べ終わった皿を無言で回収していく。
そして、その姿が厨房へ消えたのを確認してからゼルが口を開いた。
「午後からはどうするつもりだ?」
「どうって?」
「昨日言ってたじゃないか、変な洞窟がどうのって・・・」
「あ、あれね」
「なんのことです?」
唐突に話に入ってくるゼロス。
「あ・・・」
「なんでお前がここにいるっ?!」
何やら言いかけたリナの言葉を遮るようにしてめいっぱい驚くゼルガディス。
「いや、あのなんでって、さっきからずっといたんですけど・・・」
「え?ゼロスさん?いたんですか?あ、本当だ」
「よお、ゼロス。久しぶりだな―」
今まで気付かなかったらしく同じく驚きの声をあげるアメリアとずれた挨拶をするガウリイ。
「・・・もしかしてそれ、本気で言ってます?・・・」
「ああ」
「もちろん」
「同じく」
「・・・・・・・・・・・・」
思いっきりきっぱりと言われ、思わず沈黙するゼロス。
「・・・あんた達薄情ね―」
思わず同情してしまうリナ。
「それで、洞窟には行くのか?」
「あ、ゼルさりげなく話しそらしてるし・・・」
「生きてるってすばらしい〜♪」
「うっ・・・」
『・・・・・・・・・』
しばしの沈黙のあと、リナとゼルは見なかったことにしてもう1度話し出した。
「それで、リナ。洞窟へ行く気はあるのか?」
「人生って〜」
「もちろん行くわよ。でも、問題があるのよね―」
「あの・・・」
「問題?」
「すばらしい〜♪」
「ひとつ、もし外に出られなかったらどうするかって事」
「・・・アメリアさん・・・」
「ふたつ、信憑性にかけるし・・・」
「さあ、いっしょに歌いましょう〜♪」
「・・・・・・・・・」
ゼロスはすでに真っ白になっている。
「みっつ、な―んか引っかかるのよね―」
「ふむ・・・」
「びくとりぃー!!」
「あーもうっ!!やっかましい!!」
「だってぇ・・・」
「だって・・・じゃないっ!人の会話に関係ない台詞をいれるなっ!!」
「・・・リナさん、それってこの街の北東の湖のそばにあるとかいうやつですか?」
いつのまにか復活してたゼロスが会話に割ってはいる。
「そーよ」
「それなら・・・僕がこの間きれいさっぱり潰してきちゃいました(はぁと)」
ぴしっ!!!!!
この一言にみんながみんな思いっきり音を立てて硬直した。
「あ、でも中身は写本じゃなかったですよ」
はう・・・・・
なんとかみんなの硬直は解けた。ゼルも唱えかけていた『ラ・ティルト』の詠唱をとりあえず止めた。
「実はあそこは空間の歪みが起きてた場所なんです」
「空間の歪み?」
「ええ、そのなのとおり空間が歪んでまして、そこに足を踏み入れるとその時思っていた所に飛ばされてしまうみたいなんです」
「ふ―ん、そこも降魔戦争で出来た所なの?」
「その通り。で、洞窟=魔物がいる、魔物=魔族、って考える迷惑な人達がいまして、8割がたカタート山脈まで飛ばされてくるんですよ。それで、迷惑してまして・・・」
「それで、あんたに仕事が回ってきたわけね・・・」
「そーいう事です☆」
「ゼルガディスさん、また今度がありますよ」
「そーだぞゼル。落ち込んでたって始まらんじゃないか」
意気消沈しているゼルと必死で慰めるアメリアとガウリイ。
「ふむ・・・皆さんもう一泊してくでしょう?」
「まあね」
「実は今日この街で夏祭りが行われるんですよ」
「祭り?」
「で、リナさん達も行きませんか?」
「行くいく行くっ!いか焼きでしょ、わたがしでしょ、えーとそれから・・・」
「リナ、やきそばも買おうぜ」
「水あめも買いましょーね!」
「いーわね―。いやー夜が楽しみだわー☆」
「・・・・・・・・・」
こんな感じで騒いでるうちに祭りの時間はやってきた。

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7641こんな日があっても・・・ 終ほーんてっど・ざ・みらー URL8/27-16:42
記事番号7542へのコメント

騒いでるうちに祭りの時間はやってきた。

「リナさ―ん、早く行きましょうよぉ」
アメリアが5メートルほど前でこちらに向かって叫んでいる。
「はいはい、今行くわよ・・・」
リナも半ばやけくそ気味に叫び返してから、「はう」とおっきいため息をついた。
「おや?リナさん。どーかしましたか?」
リナの右手につかまりながら歩いていたみにゼロスがこちらを見上げて尋ねてくる。
「どーかしましたかって、もとはといえば原因はあんたでしょうが・・・」
「そーでしたっけ?」
「そーよ」
いまは夕方・・・つまり6時半ごろで、祭り会場に向かうところなのだが、ついさっきまでアメリアと口論してたせいで今は正直言ってめちゃくちゃ疲れていた。そう、事の起こりはあの(こんな日があっても7の)あと、さて、祭りに行く準備でもしますかって時に、それまで『生の賛歌』を聞くまいと机の下で耳を塞いでいたみにゼロスが、そこから這い出したからだった。

「ふへ―・・・」
「な、なんですその子は?!」
「い、いや。この子はちょっとわけあって・・・」
驚き顔のアメリアに必死で弁明するリナ。
「・・・わけってなんです?」
「え、えーとぉ・・・」
「今日は両親とも用事があっていないので、このリナさんに面倒見てもらうよう言われたんです」
「ヘ?」
リナが驚いて後ろを振り向くと、みにゼロスがにこにこしながらこちらを見ているところだった。
「・・・本当ですか?リナさん?」
「え・・・と、そ、そうだったわね。あはは・・・」
「・・・ふ―ん・・・」
(ふう、なんとか誤魔化せたか)
とか何とかリナが思っていると、
「あれー?リナ、そいつゼロスと同じだぞ?」
のほほーんとガウリイが言って来る。
「ば、ばかっ!」
しかしすでに時遅し。この事はしっかりアメリアの耳にも入っている。
「な・・・ゼロスさんといっしょ・・・ってことはまさかこの子も魔族?!」
「あちゃ―・・・まずい・・・」
「リ〜ナ〜さ〜ん〜・・・」
「な、なあに?アメリア?」
「なあに?じゃありませんっ!魔族といえば悪の権化じゃないですかっ!!」
「いや、あの・・・」
「魔族といえば生きとし生けるものの天敵!闇に身を置くもの!・・・!・・・・!!」
思ったとおりアメリアの演説が始まってしまった。
「おもしろい人ですね―」
「・・・そお?」
「・・・・!!・・・!!」
なんにしろ、アメリアの熱弁はまだまだ続くようだった。

「あれからアメリア説得するのにまたまた疲れたし・・・」
「ご苦労様です、リナさん」
いつの間に横に来ていたのかゼロスが歩調を合わせて一緒に歩いていた。
「なんとか言いくるめられたからよかったものの、もう少しでもう1回『生の賛歌』歌われるところだったわよ」
「うっ・・・ま、まあ歌われなかったんだからいいじゃないですか。それより、リナさん、その浴衣お似合いですね」
「そお?これ結構動きにくいんだけど」
「ええ、とっても似合ってますよ(はぁと)」
そう、今夜は夏祭りという事で、リナをはじめゼロスもみにゼロスもガウリイ達も皆浴衣で出かけたのだった。
「リナさんてばー!!」
「はいはい、今行くわよ!」
祭り会場につくと、さっきまでの元気の無さはどへ行ったのか、アメリア達と一緒にあちこち食べまわっている。ゼルもなんとか元気を取り戻したようだった。
「あれ?」
ふと、リナはゼロスとみにゼロスがいないのに気がついて、辺りを見回すとすぐそばの林に入っていくところだった。急いで追いかけていくとそこにはゼロスとみにゼロスともう一人、褐色の肌をした銀髪の美人がいた。
手前の木に身を潜めじっと成り行きを見ていると、褐色の肌の人がしゃべり出した。
「ゼロス、今回は・・・」
「う、分かりましたよ。僕が悪かったです。だってあのタイミングで戻ってくるなんて・・・」
「まあ☆んじゃ自白ってことでお仕置き決定ね☆」
・・・・・・結構軽い・・・
「いや、あの・・・」
「冗談よ。まあ、結構楽しめたし、これくらいで良しとしとくわ」
「・・・ふう」
安心したようにため息をつくゼロス。
「じゃ、これは回収してくわね」
言ってみにゼロスをつかむ銀髪の人。
「僕ももう少ししたら戻りますから」
「おや、もっとゆっくりしていってもいいわよ」
「でも、獣王様また仕事ほったらかして遊んでるんでしょう?」
「ぎくっ!す、鋭いわねゼロス」
(獣王様?・・・まさか獣王ゼラス・メタリオム?!)
驚いた拍子に小枝を踏んだらしく、二人は同時にこちらを向いた。
「おや?リナさん、来ちゃったんですか・・・」
言ってゼロスが困ったように頭をかく。
「ほら、ゼロス彼女がお迎えよ」
「彼女じゃないわよ!」
憮然と答えるリナ。
「ま、そーいう事で私は退散するわ。じゃあね―☆」
そして次の瞬間にはみにゼロスともどもその姿は消えた。
リナはくるりとゼロスのほうを向くと胸倉つかんでがくがく揺さぶりながら怒鳴った。
「ゼロス〜!あんたってやつはぁー!!」
「リナさん落ち着いてくださいよぉ」
「落ち着けるかぁ!!あれは、あんたの分離体じゃなくて、ゼラス・メタリオムの分離体じゃないっ!!」
「おや、リナさん御名答」
「のんきに言うなあ―!!」
リナの怒鳴り声が夜の林に響いた。

「つまりなに、今日は一日中あんたの上司の暇つぶしに付き合わされたわけ?」
「ま、まあそういう事です」
先ほどの出来事からさらに1時間くらいあと。一応祭りの屋台を一通り食べてから(荒らしまわったともいう)ゼロスに本当の事を聞くために宿屋に戻ってきたのだった。
「そんな事のために今日1日・・・はあ・・・」
「僕としても獣王様の命令にそむく事は出来ませんから・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
二人ともしばらく黙ってから同時にふと笑みをこぼした。
「ったく、ゼロス。あんたの上司も変わり者ね・・・」
「リナさんこそ・・・」
他愛なく続くリナとゼロスのお喋りを屋根の上で口笛を吹きつつ聞いている人物がいた。ゆるくウエーブのかかった銀髪に褐色の肌をしたその人物は、ふと口笛を止め呟いた。
「ふむ・・・減給決定ね・・・」
そしてまた口笛を再開する。その音色は静かに辺りに響いていった。

ベッドで今日のことを思い出し、ふと笑っている自分に驚きまたそれがおかしくて笑うリナ。
(ま、たまにはこんな日があってもいっか・・・)
うとうとと睡魔に身をゆだねつつふとそんな事を考えるリナ。夜は静かにふけていく。

その夜というか夜中、宿に狼の夜襲があったのは言うまでも無い。
                          お・し・ま・い・☆

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7643こんな日があっても・・・ あとがきほーんてっど・ざ・みらー URL8/27-17:41
記事番号7542へのコメント

ふへ―、やあっと終わったぁ!
これを読んでくれた人にはほんとに感謝しております☆
読みにくい上に所々間違ってるし・・・
「ちょっとみらー!」
げ、な、なんでしょう獣王様。
「なにって、あたしの出番少ないじゃない!」
だって、一応主人公というかメインはゼロスとリナですし。
「獣王様―!」
あ、ゼロス。
「ほほ―、いーわね―ゼロス。メインでいっぱい話に出れて・・・」
「ひててててて・・・ほ、頬を引っ張るのは止めてくださいよ・・・」
「ふん、で、なんなの用件は?」
「僕の給料の事です!本気で引いてあるじゃないですか!」
「いや、だって見てみなさいよこれ」
「ん?」
おや、それはこんな日があっても終の原稿・・・
「ね、それは私のせいじゃなくてみらーのせいなのよ♪」
「みらーさん―!!ひどいじゃないですか!」
いや、そこの部分は獣王様に脅され・・・いえ、なんでもないです。なんでもないですからナイフ首筋にあてるの止めてください・・・
「みらー!」
ん?リナさん。どーしました?
「どーしましたじゃないっ!なんであたしが眠いのに野犬と戦わなきゃなん無いのよ!」
いや、それは獣王様が・・・いえ、やっぱしなんでもないです。
「みらー!期待させておいてあれは無いだろう!」
きゃー!!ごめんなさいっ!私が悪かったです!ラ・ティルトぶつけようとしないでー!!
「そーいえばガウリイ、なんで偽者のあたしを見破れなかったの?」
「え、いやあ。なんでかなあ?」
はあはあ(逃げてきた)・・・そ、それは獣王様がぎりぎりまで魔族の気配を押さえて薄く香水をつけてたから!
「そんなんでいいんですか?」
いーのっ!・・・ま、ともかく次は学園版を書こうとか思ってるんだけど。とりあえずリナとゼロスとゼルとガウリイとアメリアは決まってるんだけど他のが・・・
「僕は生徒会長ですか・・・」
「あたし書記?ま、いっか」
「俺は会計長か」
「はいはいっ!私は正義と平和のためこの風紀委員長をやらせていただきます!」
「オレは体育委員長だな」
他はどーしようかな・・・
「それじゃ、私が図書委員長をやらせてもらいます」
おや、フィリアさん。ってことは
「それじゃオレは副生徒会長でもするか」
やっぱし・・・
「ガウリイ様が出るなら私も保険委員長をやらせてもらいます」
シルフィールも・・・
「んじゃ、俺とミリーナは放送委員会でもやらせてもらうぜ」
「・・・・・・」
あなた達まで・・・
ま、いいけど。
「もちろんあたしも出すわよね?」
え、ええ。もちろんです獣王様。だから首締めるのは止してください・・・
「そ☆じゃ、よかったわ☆」
はう。ってなわけで、次のも読んで下さると嬉しいです☆
「ふっ、次のはいつになる事やら・・・」
・・・言ってはならん事を・・・(泣)
ま、ともかくこれであとがきじゃないけどあとがきを・・・
「あ!そーいえばあたしまだ礼金もらってない!」
っていうわけであとがきを・・・
「礼金―!!」
・・・ルナさんど―ぞっ!!
「おにょれみらー!覚えとれっ!!って、げげっ!ね、姉ちゃん!!!!」
「リナ、わがまま言っちゃだめでしょ。さ、こっちいらっしゃい」
「ひ・・・ね、姉ちゃん・・・」
(にいいいいいっこり)
「へるぷみー!ぷりーず―!!」
・・・さて、てなわけであとがき終わります。まったねー☆

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7645お疲れさまでした。8/28-03:45
記事番号7643へのコメント

わあ、すみません。コメント遅れました。しばらく此処に来てなかったもので。

みらーさん、大変お疲れさまでした。楽しく読ませていただきました!

やっぱり獣王様のご活躍が。にしても、獣王・・・、暇つぶしにつきあわせたあげく容赦なく減・・・げふっ、いえ何でも・・・(笑)。

次は学園モノ・・・そしてゼロスが生徒会長・・・。なんとおいしい・・・。

楽しみです。うふふ。ゼラス様が活躍するといいな、というのは、まあ、一小市民のちょっとした希望ではありますが、出てくると話の収拾が・・・。(スコップがキラーン。)

次回作も楽しみに待っております。でわでわ。