◆−贖罪の時10・・・・です。−なゆた(5/27-23:00)No.6905
 ┗贖罪の時11−なゆた  (5/27-23:10)No.6906
  ┗贖罪の時12−なゆた  (5/27-23:17)No.6907
   ┗感想などを。−wwr(5/30-01:30)No.6928
    ┗ありがとうございます。−なゆた(5/31-15:20)No.6945
     ┗贖罪の時13−なゆた(5/31-15:26)No.6946
      ┗感想です−丸丸(5/31-23:46)No.6949
       ┗のりの良さは、天下一品、です!−なゆた(6/1-00:01)No.6950
        ┗贖罪の時14−なゆた(6/1-16:33)No.6952
         ┗あぅぅぅぅ−wwr(6/2-00:53)No.6954
          ┗wwrさんへ−なゆた(6/2-18:26)No.6955
           ┗贖罪の時15−なゆた(6/3-01:32)No.6957
            ┗Re:贖罪の時15−る〜ら(6/3-07:11)No.6958
             ┗る〜らさんへ−なゆた(6/3-14:27)No.6959
              ┗贖罪の時16−なゆた(6/4-02:04)No.6964
               ┣Re:贖罪の時16−ももへい(6/4-07:32)No.6965
               ┣Re:贖罪の時16−昂也(6/5-04:06)No.6975
               ┗Re:贖罪の時16−春樹(6/5-23:02)No.6983
                ┗ももへいさん&昴也さん&春樹さん−なゆた(6/6-21:42)NEWNo.6987
                 ┗贖罪の時17−なゆた(6/6-22:22)NEWNo.6988
                  ┗贖罪の時18−なゆた(6/7-13:08)NEWNo.6998
                   ┗Re:贖罪の時18−春樹(6/8-18:53)NEWNo.7016


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6905贖罪の時10・・・・です。なゆた 5/27-23:00

 セイルーン王家主催の異例のパーティ『大見合いパーティ』の前日。
 アメリアは衣装部屋でパーティのための衣装の最終打ち合わせをしていた。
 色とりどりのドレスや宝石に囲まれ、お付きの女官たちにメイクを施されているアメリアは、間違えようも無いほどに美しくなっていた。
 しかし、彼女の表情は、いつもからは考えられないほど暗く、着付けの間も誰とも一言も口を聞いていない。周りの女官たちも、彼女の憂鬱な気分を察して、決して楽しそうにはしていない。ただ黙々と彼女を飾り立てている。
 アメリアは、手に握っているものを見つめた。
 いつも身につけていたトレードマークのブレスレット。今は片方しかない。
 思い出す。別れを告げられた日のことを……


 東の空がほんのりと色づいている。日が完全に開ける前の、ほんの数瞬の光と闇の交錯の時。
 セイルーンからあまり離れていない小高い丘の上。眼下にはセイルーンの六紡星が見下ろせる。
「もう、ここでいい」
 朝焼けに目を細めながら、ゼルガディスが傍らの少女に告げた。
「そんな!もうちょっと平気です!!」
 彼のマントを握り締め、下から懇願するようにゼルガディスを見つめた。しかし、彼はそんなアメリアの視線をふいっと、避ける。そして、彼女の頭にぽんっと、手を置いた。
「いいから、帰れ。あまり遅くなるとフィルさんが心配する」
 小さな子供に言うような口調で言われ、アメリアは少々ムカッときた。ぷぅっと、頬を膨らませて、マントを更に強く握った。
 そんな様子を、ゼルガディスが困ったように、しかし、その瞳には隠し切れないある感情をのせて、軽く微笑んだ。
 頭においていた手を、そっと彼女の頬にすべらせる。驚いて、アメリアがゼルガディスを見上げると、優しく微笑んでいる目とぶつかった。
「ゼルガディスさん…」
「そんな顔、しないでくれ。攫いたくなっちまう」
 冗談とも、本気ともつかない口調で言われ、アメリアの頬が一気に紅潮する。
 頬に当てられている意外と大きな手から、彼のぬくもりが伝わってくる。最初に出会った頃は触れ合うことすら恐れていた彼の、手。今は、何のためらいも無く差し出してくれる。
 そっと、その手に自分の手を重ねる。
 途端、ずっとこらえていた涙がその大きな瞳から零れ落ちた。
「ずっと、……ずっと、……待ってます。だから、きっと、帰ってきてください。体が元に戻らなくても、それでも、…・わたしは、 待っています。だから・・…!!」
 攫いに来て下さい!
 言いたいけれど、言えない言葉。胸に押し込めて、あとはただ嗚咽が漏れるだけ。
 視界がぼやけて、何も見えない。ただ、頬に当てられたゼルガディスの手の暖かさだけが、いとおしくて、そしてそれゆえに悲しくて。止まらない涙を、自分でもどうしていいのかわからなくなりかけた時。
 もう片方の頬にも彼の手が添えられた。
 少し顔を上に上げられる。そして唇で、そっと涙をすくわれた。そのまま、ためらうように彼女の唇に自分の唇を重ねる。
 掠めるような、一瞬の口付け。
 どきんっと、心臓が高鳴る。嬉しさに、心臓が飛び出しそうだった。
 目を上げると、苦しそうな、ほろ苦い笑みをたたえて、ゼルガディスが自分を見つめている。
「笑っていてくれないか?アメリア。俺はきっと帰ってくるさ。まぁ、確かな約束はできんかもしれんが、一応約束する」
 困ったように、何とか自分を安心させようとしている彼の不器用さがおかしくて、でも嬉しくて、くすりっ、と小さく笑ってしまう。
 その様子に、ゼルガディスがアメリアの頬から両手を放した。
「そのほうがいい。アメリアは笑っているほうが……」
 少し淋しそうに告げた。
 その様子に、アメリアが再び紅潮する。彼女は彼の、そういう淋しそうな所が放っておけなかった。彼は、とても優しいのに、その容姿と過去ゆえに人を避けて生きてきた。
 それさえなければ、彼は世に出て思いどうりの人生を歩めたはずだったのに。
 けれど、今のこの感情は、同情ゆえではない。彼という存在が、そのすべてがいとおしいと感じる。彼の寂しさを少しでも埋めたいと思って、彼にまとわりついてみた。けれど何気なく、いつも優しく見守っていてくれたのは彼のほうだった。
 傷つく辛さを知っているがこそ、他人に優しくなれる。そんな彼に惹かれたのだ。
 するり、と自分のはめていたブレスレットをはずした。
「持っていってください。私との約束の証拠に!いつか、絶対に返しに来て下さい!!」
 ゼルガディスが一瞬目を見張り、そして差し出されたブレスレットを躊躇いがちに受け取った。
「いつになるかわからんぞ?」
「じゃぁ、私がお嫁に行く前に返しに来て下さい!!」
 取りようによっては、逆プロポーズである。が、本人は気づいていない。
 ゼルガディスがおかしそうにのどを震わせる。受け取ったブレスレットを大事にしまうと、アメリアに背を向けた。
「絶対、返しに来て下さいよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
 遠ざかる背中に向かって、アメリアが大きく手を振った。
 それに、ゼルガディスは振り返らないまま、肩のあたりで小さく手を振り返しただけだった。
 けれど、アメリアにはそれで十分だった。
 きっと、来てくれる。
 はっきりとした約束を交わしたわけでもないのに、アメリアはそう確信した。
 それが、8ヶ月以上も前のこと。


 アメリアの着付けが終了した、その時。扉が破壊されるのではないか、というような大きな音とともに開いた。扉の向こうに立っているのは、やはり、フィリオネル王子だ。
「おおおおおおお!!娘よ!!なんと、美人になって!!」
 感涙にむせびながら、どたどたと駆け寄ってくる。
「娘よぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「とーーーーさん!!!!!」
 ひしっと、抱き合う。いつもの光景なのか、女官達は黙々と後片付けをして、さっさと出て行く。
 抱き合っていた親子は、そのまま窓枠にいつのまにか立っている。
「娘よ!かわいいそなたにこのような苦難を与えてしまったわしを許しておくれ!!」
「いいえ!とーさん!!国民の期待にこたえるのは王家の義務!!それこそ私の至上の喜び!!任せてください!セイルーンの名に恥じぬ殿方を捕まえて見せます!!」
「むすめよぉぉぉぉ!!」
「とーーーーーーさん!!」
 再び、ひしぃっと抱き合った。その時、後ろから遠慮がちな声がかかってきた。
「あの〜。お取り込みのところ悪いんですけどぉ。いつになったら私達のこと思い出していただけます?」
 振り返ってみると、扉のところに懐かしい顔があった。
 一人は、栗色の髪と赤いひとみをした17〜8の少女。黒づくめの魔道師ルックに、体の割に小さな胸。不敵な表情をしている少女は"盗賊殺し""どらまた""魔王の便所の蓋"など、数多くの異名で恐れられている天下御免のリナ=インバースだ。
 そして、その隣に立っているのは、長い金髪の青い瞳のだっまてたってりゃ貴公子。口を開けばぼろが出る、頭はくらげ、剣の腕は超一流のガウリィ=ガブリエフ。
「リナさん!ガウリィさん!!」
 アメリアは窓枠から飛び降りると、二人に駆け寄って飛びついた。
「お久しぶりです!今までどこで何してたんですか!?ガウリィさんの新しい剣って見つかったんですか?!いつセイルーンに来たんですか?!」
 矢継ぎ早に質問を浴びせ掛けると、リナが困ったようにアメリアの両肩に手を置いた。
「ちょ、ちょっと、アメリア。そんないっぺんに言われても困るわよ。もうちょっと、落ち着きなさい」
「すいません。嬉しくって、つい・・」
 アメリアが、抱きついていた体を離した。
「まったく、フィルさんと抱き合ってるだけあって馬鹿力なんだから・…」
「まぁ、アメリアはフィルさんの娘だからなぁ」
 少々咳き込みながら、リナがぼやくとガウリィが横からあまりフォローにならないフォローを入れた。
「まったく、親子の愛情表現も良いけど、私達のことも忘れないでほしかったわね…・」
 リナが半眼で、愛娘の艶姿に目尻を押さえているフィリオネルを睨んだ。
「すまん、すまん。娘があんまりにも母親に似てきたもんで、ついのぅ」
 フィリオネルがアメリアの隣に来てその肩に手を置いた。見つめるその目には、現在の娘と、遠い日の妻が映っているのだろう。
「まぁ、一緒に旅をした者同士。積もる話もあるじゃろう?別室に食事を用意させておいたから、どうか、ゆっくりしていってくれ」
「おおお!さっすが、フィルさん!!気が利くじゃない!!行くわよ!ガウリィ!!!!」
「おぅ!!!」
 いつもの調子で叫ぶと、案内のために控えていた衛兵を脅かしながら、猛然ダッシュで駆けて行ってしまった。
「リナさん、ガウリィさん……。相変わらず過ぎます」
 頬を引きつらせながら、アメリアが呟いた。
「うむ!あれぐらい元気があるほうが、見ているほうも気持ちが良いのぅ!!」
「そうですね」
 いつまで経っても変化していない二人の様子に、あきれながらも嬉しくなってしまうアメリアだった。




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 いつのまにかツリーが落ちてしまいましたね。と、いうわけでお久しぶりの贖罪の時、です。
いやぁ、ちょっと風邪ひいて、寝込んじゃっている間になんかたくさん増えてますねぇ。
私も負けてはいられない!!(って、対抗してどうする。私ごときが!)ああ、悲しい一人
突っ込み。
 今回登場はリナ&ガウリィ!!やっと出てきたなって感じですね。一応、彼らは主役なのですが、
私の中では違います。(ガウリナファンの人、ごめんなさい!!〕
 んもう、今回はゼルとアメリアのちょっとラブラぶなところがかけて、超ハッピーって感じ?です。
書いてて、自分で照れてしまった。何をやっているんだ、私・・…。
 まぁ、いいや。今回も、楽しんでいただければ、幸いです。

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6906贖罪の時11なゆた   5/27-23:10
記事番号6905へのコメント

「(もぎゅもぎゅ)ほれで、アメリア(ごっくん)。一体どういうことになっ
てるわけ?(ごくごく)」
「どういう、といっても。一体どこまでご存知なんですか?」
 いつもの、二人の食事風景にやや腰を引きつつ、アメリアが答えた。ちなみ
に、ガウリィは食事に夢中で聞いちゃいない。
「そうねぇ。(ずるずる)あんたのじいちゃんが(ずず〜)なんか、わがまま
言って、あんたが見合いをすることになった。ちょっと、ガウリィ!!それあ
たしのよ!!(ばりばり)んで、相手を募集したところ収拾がつかなくなって
、(もしゃもしゃ)大人数の合同見合いパーティが開かれることになった。な
んか、各国の外交官とかも呼んで、親睦会も含んでるらしいわね。ちなみに、
あんたの場合はそのパーティ終了後(はむはむ)、決定した婚約者とともに誓
いの儀式に、一直線」
「なんか、身もふたも無いですけど、その通りです。で、何をお聞きしたいん
ですか?」
「あんたねぇ!!一体自分が何やろうとしてるのか、わかってるの!!!」
 がん!!と机を叩いて立ち上がった。横を見れば、ガウリィまでも真剣な様
子でアメリアを見つめている。あの、二人が食事を中断してまで人のことを心
配しているのだ。
「一応、分かってるつもりですけど?」
 二人が、何を言いたいのかは分かっているつもりだった。だから少々首を傾
げて見せる。今、自分が何をしようとしているのか。知っているからこそ、
とぼけて見せる。
 そんなアメリアの気持ちを察したのか、リナが静かに腰を下ろし、テーブル
にあったワインを一口含んだ。
「ねぇ、アメリア。あんたはそれで良いの?確かに、あんたが逃げ出したら
セイルーンの顔はつぶれるわ。けど、フィルさんだって、分かってくれるはず
でしょ?何も、あんたのじいちゃんだって今すぐ死んじゃう、って訳でもない
んだしさ。ほとぼりさめるまで、どっかに身を隠しとけば良いじゃない!」
 噛んで含めるように、一言一言区切りながら告げる。
「リナの言う通りだぞ、アメリア。自分のことを一番に考えろよ。……まぁ、
リナほどにならん程度にな」
「何ですって!!」
 すぱぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
 リナ、必殺のスリッパあたっくがガウリィの頭にヒットした。いつもの事だ
が、一体あのスリッパはどこから……
「とにかく!!あんたが単独で家出したのなら、確かにセイルーンの顔は丸つ
ぶれよ?でも、それが誰かに攫われたのなら話しは別だわ」
「要するに、俺達がアメリアを攫ったて事にすれば、全部丸く収まるって事か
?」
「そういうことね♪で、どう?アメリア」
 リナが、アメリアの瞳を覗き込むようにしてたずねた。その赤いひとみがき
らきらと輝いている。なんだか、懐かしい予感が背中を駆け抜けた。
「とーさんに言われたんですか?」
 ぎくぅ!!あからさまに、リナの顔が引きつった。
「や、やぁねぇ、アメリア。私達はかつて一緒に戦った仲間として……」
「そうだぞ、アメリア。リナとしては、結構安く引き受けたんだぞ」
「インバース・くらぁぁぁぁぁぁっしゅ!!!!」
 ガウリィのあごに、リナのすぺしゃるなアッパーがヒットする。
「やっぱり。で、一体いくらですか?」
 飛んでいくガウリィを見ながら、勤めて冷静にアメリアが聞いた。その目は
、すでに冷めきっている。
 リナの頬に一筋の汗が流れた。口元が引きつっている。
「えぇと、でも、ほら私達も心配で・…」
「じぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「で、ちょ〜と、ついでにお小遣いも稼げたら良いなぁ、なぁんて(はぁと)」
「かわい子ぶってもだめです」
 ぴしゃりっ、と言われてしまいリナがあからさまに嘆息した。
「まったく、そういうかわいくない受け答えだけはゼルに似てきたわね」
 "ゼル"という名に、アメリアの表情が一瞬固まる。その様子をリナは気づい
たのか、気づかなかったのか、更に嘆息する。
「まったく、こんな大変な時にあいつはどこで、何やってるんだか」
 ちらり、とアメリアに視線を送るが、先程までの凍りついた表情ではなく、
落ち着いた王女としての顔があった。
「ゼルガディスさんは、きっと外の世界で忙しいんですよ。それに、リナさん。
ガウリィさん」
 真正面にいる二人に向き直り、淡々とした口調で思いを告げる。
「お二人が、私と仲が良いことは国中のものが知っています。もし、お二人が
来た後に私が姿を消せば計画的逃亡と思われるでしょう。もしそうでなくても、
外交上そういう風にとることが常套手段なんです。ですから、私は逃げるわけ
にはいかないんです。セイルーンは各国の中継役。わが国が混乱すれば、周囲
の国も混乱に陥るでしょう。それだけは、防がなくてはならないんです。それ
が、私が王女としてできることなんですから」
 そういって微笑むと、宮廷用のおしとやかな礼をして、二人に背を向ける。
「ちょっと、アメリア!!ゼルはどうするのよ!!」
 扉を出て行きかけたアメリアの背中に向かって、リナが叫んだ。アメリアの
動きが一瞬止まり、その肩がかすかに震える。しかし、そのまま振りかえらず
にぱたん、と扉を閉めていってしまった。
「まったく、本当にめんど臭いったら!!」
 リナが両手で頭をかきむしった。そのリナの頭の上に、ぽんっ、と大きな手
のひらが置かれる。
「でも、放って置けないんだろ?」
 見上げると、優しい光を宿した瞳で自分を見つめているガウリィの顔があった。
頭に置かれている手に、なんとなく安心しながらリナも微笑む。
「まぁ、ね。とりあえずは一緒にパーティにでも出て、アメリアを悪い虫から
守らないとね」
「飯も食えるしな!」
 顔を合わせ、にっと微笑む。いたずらを思いついた子供のようだ。
 そのリナの顔がふっと曇った。
 きりっと、親指のつめを噛む。
「リナ?」
「それにしても、ゼルのやつ。本当にどこで何やってるのよ」


                             Go To Next

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 な、なんか、前回の名前の部分がすごい事になってしまいました。すいません!!
ペーストの場所間違っていました。ああ、なんかすっごくはずかしぃぃぃぃぃ!!
・・・・・・・・まぁ、いっか。過ぎてしまったことですわ。歌ってごまかそう(by
フィリア)おいおい。
 さてさて、次回はちょっとだけゼルのところに戻らせていただきます。だって、
なんか楽やってるから、ちょっと苦労でもさせとこうかなぁ、なぁんて(はぁと)

 まぁ、最後まで見捨てないでやってください。

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6907贖罪の時12なゆた   5/27-23:17
記事番号6906へのコメント

フィリアの店からセイルーンまでの距離の3分の2ほどのところにある、小さな街。
 その片隅にある、食堂兼宿屋の二階。そこの、客室のベットに彼はいた。
「大丈夫ですか?ゼルガディスさん」
 手に氷水の入った洗面器と、タオルを持ったフィリアが心配そうにベットを覗きこんだ。
 熱があるのか、荒い息をしながらゼルガディスが眠り込んでいる。フィリアの声に反応する様子もない。
「一体どうしたのかしら」
 氷水にタオルをつけ、固く絞ってからゼルガディスの額にのせる。彼が急に倒れて二日が過ぎていた。その間、一回も意識が戻っていない。
 最初は、ただの不眠症だった。
 しかし、それはフィリアの背中の上で眠ることで解消されたかに見えた。
 けれど、その次の日。彼は急に高熱を出して倒れたのだ。慌てて、近くの街に彼を運び込み、宿を取った。
 最初の頃は、何かに耐えるかのように身を丸くして、痙攣のような発作を起こしていた。うわ言で、よく分からないことを口走っては頭を押さえる。その繰り返しだった。
 一日経つと、少々落ち着いて、ただ眠っているだけのように見えた。その、異常なほどの高熱が無ければ。
 人間の医者に見せようにも、彼の姿を無断で人目にさらすのに気が引け、やめた。仕方なく、竜族に伝わる解熱剤を薄めて飲ませてみたが、全く効果が無い。こんなこと、今までは無かった。
「薬が効かないなんて。病気じゃないって事なのかしら?」
 額に浮かんだ汗を吹きながら、フィリアが呟いた。高熱があるというのにうめきもせずに寝ているゼルガディスの顔を覗き込む。
 その時、背後の扉が静かに開いた。振りかえってみると、手に野花を持ったヴァルが立っている。
「ヴァル。どうしたの?」
 優しくたずねると、ヴァルが泣きそうな顔で手の花を差し出した。
「ゼルにぃ、いつ治るの?これ、見てくれるかな?」
 ゼルガディスが倒れたときから、ずっと心配だったのだろう。鼻をすすりながら、それでも泣き出さないように、懸命にこらえて中の様子をうかがっている。今まで、うつるといけないから、とヴァルを部屋に入れなかったのだ。
 そんなヴァルを、フィリアは手招きをして呼んだ。病気の可能性が消えたわけではないが、心配は無いような気もしていた。それに、会えない、という事は否が応にも不安をあおる。
 なるべく足音を立てないように、ヴァルがゼルガディスの枕元にやってきた。
「ゼルにぃ。お花、持ってきたからな。早く、良くなってよ」
 そっと、顔の横に花を置く。
 そのとき、ゼルガディスの瞳が少しだけ開いた。
 横で驚きに目をみはっているフィリアと、泣きそうなヴァルのほうに視線を動かす。
 そして、片手をそっと出すと、ヴァルの頭に手を置いた。
「泣くな・…。男の子、だろ・。もう、ちょっと…・、だから・・」
 消え入りそうな声でそれだけを告げると、再びそのひとみが閉じられた。ヴァルの頭においていた手が、がくんっと落ちる。
 フィリアはどきんっ、として慌ててその腕を掴んだ。脈はある。熱はまだまだ高いが、呼吸もしている。ほっとして、再びシーツの中に腕を戻した。
「ゼルにぃ、大丈夫?」
 ヴァルが、不安な瞳をフィリアに向けている。
「大丈夫よ。ヴァルも聞いたでしょ?もうちょっとだって、ね。だから、ほら男の子が泣かないの」
 こつんと、指先でその額をつつく。彼女自身不安でもあったが、これ以上ヴァルに心配をかけたくなかった。
「さ!ヴァルもご飯にしようか?!」
「うん……!!」
 やや不安げではあるが、さっきよりも幾分明るくなったヴァルの背中を押して、扉を開ける。
 扉がしまる寸前、そっと後ろを振り返った。そこには、ただ静かに眠るゼルガディスの姿だけがあった。狭まる視界に彼の姿を捉えながら、さっきの彼のことあを反芻してみる。
(もうすぐ…・?一体、何がもうすぐだと言うの?)
 尽きせぬ疑問を抱き、けれど、解決法は分からぬままに、今日も夜がふけていく。


                            Go To Next

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 はい、ゼルガディスさん苦しんでます。さてさて、あんな様子で予定内にたどり着けるのでしょうか?
私には分かっています。(あたりまえやんけ!!)・・・・やっぱり悲しい、一人突っ込み。
それにしても、書けば書くほど、なぞを作っているな、私。一応、最後には全部とくつもりだけど、
皆さんが納得してくれるかどうかは、・・・・・ノーコメント。
 まぁ、自分勝手な解釈だと笑ってくだっさい。
次回もすぐに書くつもりですが、いつに終わるのかはやっぱり分かりません。
おかしいなぁ。最初はもっと短く済む予定だったのに。私って、計画性なく書いちゃうからなぁ。
何回まで行くんだろう?この話し・・……。

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6928感想などを。wwr E-mail 5/30-01:30
記事番号6907へのコメント

なゆたさんへ


はじめまして。wwrといいます。
前のツリーが沈んでしまい、どうなるのか心配していましたが、また続けていただけてほっとしました。続きが、とっても気になっていましたので。今度は沈まないうちに、感想などを書かせていただきます。

C で、フィリアさんが言っていた「立ち入り禁止の根暗魔剣士」には、笑かしていただきました。う〜ん、当たってますねぇ。(笑)でも、アメリアちゃんだけには、立ち入りを許可されているんだろーなーと。

ゼロスが言っていた「ある枷」とは?
ゼルの体の異変と「もうちょっと」とは?
……ゼル脱皮したりして(殴)と思った私は、大馬鹿者です。

「贖罪の時」とは?
私としては、レゾ氏からゼルへの「贖罪」だといいなぁ、と思っています。ゼルの誕生日の思い出のシーンが、とても良かったものですから。

しかし…ゼロス…魔族が人材不足なのは分かるけど、ゼルに手ぇ出すのはやめてほしいものですねぇ。人(魔)手が足りない分は、ゼロスが残業して働けばいいでしょうに(笑)

今回アメリアちゃんは、女の子と、第三王位継承者という立場の間で、なかなかたいへんですが、なんとか頑張って、「どっちか」ではなく、「両方」(ゼルを含む)自分のものにして欲しいなぁ、と思って読んでいます。

あの、それからよく分からない所があったので、教えていただきたいのですが、Eでフィリアさんが「地図が古すぎて特定できない」と言っていたのは、何の場所のことでしょう?私の読み方が浅くて、見落としていたのでしたら、すみません。(汗)


>おかしいなぁ。最初はもっと短く済む予定だったのに。私って、計画性なく書いちゃうからなぁ。
>何回まで行くんだろう?この話し・・……。
私としては、何回でも行っていただきたいですが(笑)ぼちぼちとでいいですので、最後までかきあげていただければ嬉しいです。
では、続きを楽しみにしています。

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6945ありがとうございます。なゆた 5/31-15:20
記事番号6928へのコメント


>ゼロスが言っていた「ある枷」とは?
>ゼルの体の異変と「もうちょっと」とは?
>……ゼル脱皮したりして(殴)と思った私は、大馬鹿者です。

 そうですねぇ。やらせてみたいですねぇ、脱皮(爆笑)
読んだ瞬間笑ってしまいました。一応、決まってはいるんですが、ちょっとこれにクラクラきています。

贖罪の時、については立場上ノーコメント、です。すいません。
でも、いいところ突かれてどきどきしてますね。

ゼロスが残業して働けばいいでしょうに(笑)

 ざ、残業魔族。案外面白いかもしれない(笑)

>あの、それからよく分からない所があったので、教えていただきたいのですが、Eでフィリアさんが「地図が古すぎて特定できない」と言っていたのは、何の場所のことでしょう?私の読み方が浅くて、見落としていたのでしたら、すみません。(汗)
>
>えっと、それについてですが、ゼルガディスがフィリアに頼んだ「怪しい遺跡」の場所。が、地図に書いてあったんですが、彼女読めなかったんです、ということです。すいません。文章が下手でわかりにくかったですね。
 
本当に、何回続くかわかりませんが最後までお付き合いくださいませませ。
>

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6946贖罪の時13なゆた 5/31-15:26
記事番号6945へのコメント



 セイルーン主催の"大見合いパーティ"初日の夕方・・…。
 アメリアは薄い新緑色のドレスを身にまとい、派手ではない、が宝石をふんだんに使ったティアラやイヤリングをつけ、ぼんやりと椅子に座っていた。右腕には、一つだけ残ったブレスレットを着けている。
 そっと、それについているアミュレットに指を沿わせる。
 昨日、別れたっきりリナとガウリィには会っていない。何かを考えているのか、自分達もパーティに出席するとだけ伝えてきた。そのため、フィリオネルが張り切って彼らの衣装を準備していた。
「リナさんがドレスアップなんてしたら、いろんな人を吸い寄せちゃうんだろうなぁ」
 ぼんやりと、そうなったときのことを想像してみる。そうすると、やはりその傍らには金髪碧眼のガウリィがくっついている。
「…そうだな。ガウリィさん、黙っていれば貴公子なんだから近寄りがたくなるんだろうなぁ」
 それ以前に、二人でパーティの食べ物をむさぼっているため誰も近寄れない、と言うほうが信憑性があるような気がする。
 そう思って、溜め息が漏れる。いつでも、どこでも、二人らしい二人。
 でも、彼女はそうはいかない。旅から帰れば、守るべき国、という重荷を背負っていかなければならないのだ。彼女は王女なのだから、それからは逃れられない。
 いや、逃れられるのかもしれない。父や、彼女を愛してくれている国民を無視して去れば…・。けれど、そうするには彼女はあまりにも国を、そして家族を愛しすぎていた。
「…ごめんなさい、ゼルガディスさん。私、お嫁に行っちゃうかもしれません……」
 握り締めたアミュレットに向かって、そっと呟いた。涙が一滴、その上に零れ落ちる。


"大見合いパ−ティ"の会場である、セイルーンの中庭。
 いつもは広々としているその空間は、色鮮やかな料理を載せているテーブルとふんだんに掲げられた照明、虎視眈々と"玉の輿""逆玉"を狙う、外交関係の貴族達、約三百人によって絢爛豪華な野外会場と化していた。中央にある噴水の前には、なぜか舞台まで設置されている。
 そして、そこではテーブルに並べられた料理を、お預けくらった犬よろしく見つめている、ドレスアップしたリナ&ガウリィの姿が合った。
 リナは、燃えるように赤い、体にややぴったりしたドレスを身につけている。肩のラインが大きく出ていて、かなり似合っている。
 ガウリィは青を基調とした詰襟の正装で、少々窮屈そうではあるが、だまって立っていればどこぞの王子様と言われても納得できるだろう。腰には旅で手に入れた剣を下げている。
 すでに二人には、かなりの数の熱い視線が注がれているのだが、二人とも目の前の料理に集中しているため、まったく気づいていない。鈍すぎるぞ、お前ら!!
「やぁぁぁぁっぱり、セイルーンは豪勢ねぇ。この招待客の人数に、この料理の数。んんん〜。来てよかたぁ(はぁと)」
「うまそうだなぁ。リナ、まだ食べちゃぁ、いかんのか」
「まだよ、ガウリィ。なんか、舞台のほうで、今回のパーティに出席する各国の王子、王女の紹介してからだって」
 皿の上の料理に手を出していたガウリィのを、ぴしゃりと叩き落とした。
「ちぇっ」
「子供か!お前は?!」
 ぷぅっと、頬を膨らませてじと目を送るガウリィにスリッパでつっこみを入れようとしたとき、突然、照明が一斉に落ちた。
「なに?!」
「敵か?!リナ?」
 会場中がパニックに陥る寸前、スポットライトが舞台の上にあたった。
 そこには、いつの間に現れたのか、全身派手なラメ入りタキシードを着た、オールバックの若い男がマイク片手にポーズを取っていた。
『なんだぁ?』
 その場にいた全員が唖然とした声を出した。しかし男は、そんなこと気にも止めず、おもむろにマイクを構えた。
「レディィィィィィィス・エェェェンド・ジェントルメェェェェェン!!!!お待たせしました!ただいまよりセイルーン主催の"大見合いパーティ兼親善会"をはじめたいと思いまぁぁす!!」
 そこまで言うと、すちゃっとマイクを会場のほうに向けた。最初、やや放心していた貴族達だが、はっと我に帰ると割れんばかりの大声で答えた。
「おおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!」
「ん〜。皆さん元気ですねぇ。さて、皆さんもご存知の通り、今回は各国のえりすぐりの皇族の方達の見合いパーティです。選ばれたのは男女ともに20人づつ!!もちろん、基本的に彼らが主役です!!しかぁし、この場で生まれる愛は誰にも止められません!!!!」
「おぉぉぉおおおおおおおおぉぉ!!!」
「そうです!!この場にいる全員にチャンスがあるかもしれません!!皆さん、張り切っていきましょぅぅぅっぅぅ!!!」
「う、おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
 そこで、マイクをくるくると回し、高々と掲げ司会者は少々の間を置いた。なんだか余韻に浸っているようにも見える。
「の、乗りの良い貴族さんたちね……」
「げ、元気よすぎだろう…・・」
 頬に汗を一筋たらし、やや逃げ腰のリナと、その横でやはり引いているガウリィが呟いた。確かに、桜でもいるんじゃないかと思うくらいに息が合っていて、怖い。
 その時、舞台の上でポーズを取っていた司会者がおもむろに動き出した。
「では、そろそろ今回の主役達の紹介と参りましょう!!司会は、僭越ながら私"キース・レンタル"が勤めさせていただきます!!それでは、まず女性陣から行きましょう!!!一人目は…・・!!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
 舞台の上で、次々と姫君達が紹介されている。なんだか、そのたびに大きな歓声が上がっていて、ついリナが『こいつら、のどをつぶさないのか?』と、心配したほどだった。
 そんな心配をよそに、舞台では着々と紹介が済んでいる。全員が舞台の上に立ち、一言づつコメントしては流れていく。その間も、司会者によるプロフィールの紹介が行われていて、見ている分には面白い。
 その内、とうとう最後のアメリアの番になった。
「さぁあああ!!皆さん、お待たせしました!!今回の主催であるセイルーンの第二王女、アメリア姫のご登場です!!!」
「う・お・おおおおおおおおおおおおおお!!!」
 司会者の声に導かれるようにして壇上にアメリアが現れる。貴族達の歓声がひときわ大きくなる。
「す、すごい人気だな、アメリア」
「当たり前じゃない!!このセイルーンの第3王位継承者なんだから!!!」
 あまりの周りの騒音に辟易したように呟いたガウリィの言葉に、リナが鋭く切り返した。いつもならここでガウリィが納得して引く、というのが常なのだが、今回はちょっと首をかしげ、不満そうに呟いた。
「じゃぁ、"アメリア"を見ているわけじゃないのか・・…?」
「…………そうよ……」
 ガウリィの厳しい指摘に、唇をかみ締めながら答える。
 そして、ガウリィの視線を避けるように壇上のアメリアに視線を戻した。
 壇上ではアメリアが舞台の中央に立っていた。そして、ゆっくりと優雅に礼をする。再び上げた顔は、化粧のためか、それとも憔悴のためなのか、いつもより大人びて見える。
「アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンです。どうぞよろしくお願いします」
 それだけ言うと、さっさと後ろに引っ込んでしまった。
 いつも元気いっぱい、全力疾走というイメージをものの見事に裏切られて、会場中が水を打ったように静まり返ってしまった。
 しかし、司会者はくじけてはいなかった。
「ははぁ、さすがのアメリア様も、一生のパートナーを決めるとあって緊張されているようです!さぁ!あの可憐な王女の心を射とめるのは一体誰か!!! 次はその筆頭候補達をご紹介したいと思います!!!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁぁ!!!!」
 貴族の少女達の黄色い歓声が飛んでいく。
 司会者は再びマイクをくるくる回すと、びしぃっとポーズをつけた。一体どこを見ているんだろう……。
 そんな様子を、リナとガウリィは放心したように見つめていた。外交パーティも含んでいるはずなのに、このハイテンションは一体なんだ!!頭の中はそれでいっぱいである。
 だから、背後から声をかけられたときは本当に驚いた。
「…・ナさん、ガウリィさん!大丈夫ですか?!しっかりしてください!」
 囁くような声に、びくぅっとして振りかえる。
 そこには、あまりの驚きように目を丸くしているアメリアの姿があった。
「ア、アメリア!!あんた、舞台にいなくて良いの?!」
 なんだか格好悪いところを見られたようで、照れくささを隠すように慌ててたずねた。
「はあ、女性陣は舞台の外から観察したほうが良い、ということなんで降りてきたんです」
「あっそ」
 なんだか拍子抜けした気分で答える。ちょっとだけ期待してしまったのだ。一緒に逃げる、と言い出さないかと。
 そして、その視線を落としたとき、その右手につけられているブレスレットが目に入った。いつも二つ一組でつけていたものだ  
「アメリア。あんたそのブレスレット、どうしたの?」
「おお、もう片方にもつけてたよなぁ、確か」
 何気なくたずねたのだが、アメリアがはっと身を強張らせアミュレットを握り締めた。
「ア、アメリア?」
「これは、……」
 アメリアが口を開こうとしたとき、舞台から聞き捨てならない台詞が降ってきた。
 すなわち
「次の方は!幼い頃から、あの、赤法師レゾのもとで学び、片腕とも言われた天才青年!!!頭良し!!顔良し!!家柄良し!!の三拍子揃った好青年!ゼルガディス=グレイワーズさんです!!」
 と…………。

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 おお、結構佳境に入ってきました。う〜ん、でも、なんかアメリアの熱血度が少ないような・・・・・
しかし、私にはここまでが限界のようです。ああ、もっと文才がほしい・・・・・・。

 さて、今回はお見合いパーティ初日ということでちょっと遊んでみました。
キース・レンタル・・・・・・どこからレンタルしてきたかは秘密にしておいてください。
いや、思い浮かんだのが彼しかいなくて・・・。
 
 まぁ!!いいでしょう!!!(無理やりごまかす)
今回もまた次回への謎を作ってしまったこの私!本当に、こういう意地悪なのが好きなので許してください。
なるべく早く次回に行きたいと思います。

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6949感想です丸丸 5/31-23:46
記事番号6946へのコメント

こんにちは、丸丸です。
ツリー落ちちゃったなぁと思ってたんですが、新たなツリーが生えてて一安心。
なゆたさんのお話、続きが気になって仕方ないですから♪

見合いパーティー、とうとう始まりましたね。
なんちゅーノリの良さ…。さすがセイルーン、さばけてます。
特に司会にキースを選ぶあたり、イベント責任者の気合いが見えます(笑)
よりによって、リナ以上に嵐を巻き起こしそうな男を連れてくるとは、すごい度胸だ!

ラスト、ゼルの名が紹介されてましたけど、う〜ん、本当にゼルなんだろーか。
ちっと怪しんでたりします。(深読みしすぎかも)
本物なら本物で、全然問題ナシですけど♪
ドレスアップしたゼルも見たいですし♪

ではでは、このへんで。
続きをお待ちしています。

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6950のりの良さは、天下一品、です!なゆた 6/1-00:01
記事番号6949へのコメント

 丸丸さんへ
 感想ありがとうございます!!いやぁ、やっぱり分かっていただけますか?キースを採用した方の心情。って、もしかしたらフィルさんかも・・。だって、何とかパーティを混乱させて、アメリアの幸せを……って考えてたのかもしれません。
 なんて、作者が想像してどうするんでしょう。

>ラスト、ゼルの名が紹介されてましたけど、う〜ん、本当にゼルなんだろーか。
>ちっと怪しんでたりします。(深読みしすぎかも)

 びくびくぅっ!!も、もうばれてしまいましたか・…。やっぱり分かり過ぎですよね。
 まぁ、今日中に第二作がかけたんだからいいです。もう、なぞ解けてますから・…。
 

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6952贖罪の時14なゆた 6/1-16:33
記事番号6950へのコメント

『んなっ!!!』
 3人の声がものの見事にハモリ、同時に舞台を振り返った。
 そこに立っているのは、照れくさそうに笑っているゼル……ではない。
 くすんだ金髪で緑の瞳をした、ややおっとりしたお坊ちゃんタイプの青年だ。年は18〜19くらいで、鮮やかな緑色をした正装がぴったりとしていて似合っている。緊張していて思いっきり固まっているが、マイクを向けられて慌てて礼をする。
「あ、はっはい。え〜と、西のル・アースで大公をしているゼルガディス・グレイワーズです。今は、私が若輩という事で叔父が補佐をしてくれています。こんな大きなパーティに招かれるなんて夢にも思っていなかったものですから、至らぬところが色々とあると思いますけど、がんばりたいと思います。えっと、これくらい、かな?よろしくお願いします」
「はい!初々しいですねぇ!!とてもあの赤法師の片腕と呼ばれているとは思えません!!しかし、そこがこの方の良い所ではないでしょうか?!!今回のパーティについて意気込みを聞いてみましょう!!」
「ええ?!い、意気ごみですか?!と、特に無いんですけど、どうぞよろしくお願いします」
 それだけ言うとぺこり、と頭を下げる。と、まわりから貴婦人達の笑い声がさざめいた。どうも、彼の性格は母性本能をくすぐったようだ。
 笑い声に、真っ赤になりながら自称"ゼルガディス・グレイワーズ"が下がった。
 その様子を3人は唖然としてみていた。何せ、本物とのギャップがありすぎてついて行けなかったのだ。
 そこから最も早く回復したのは、以外にもアメリアだった。
 唖然とした表情が、やがて危険な色を帯びた色に変わっていく。そして、ダンっと片足を踏み出し、ぎんっと顔を上げた。はっきり言って、殺気まで帯びているようにも見える。
「自分の姓名を偽り、このセイルーン主催のパーティにもぐりこみ、あまつさえゼルガディスさんの名を語ろうとは!!言語道断!!悪事許すまじ!!!天と地と正義とゼルガディスさんに代わって、このアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンが成敗して・・…(もが)!!!!」
「ちょ、ちょちょちょっと、待ちなさい!アメリア!!!」
「そうだぞ!!なんか、よく分からんがリナの言う通りにしとけ!!
 勢いに乗って舞台に踊りこもうとしたアメリアを、リナとガウリィが押さえ込んだ。
 が、暴れる暴れる。まるで湯の中に落ちた猫のような反応だ。
「離してください!リナさん!!分かってないなら引っ込んでいてください!ガウリィさん!!こんなことを許せるはずありません!!!」
 目に涙まで浮かべて、暴れまくっている。それを思いっきり引っつかんで、ちょっと離れた茂みに何とか引っ張り込んだ。
「どうしてですか?!あの人はゼルガディスさんの名をを語ってるんですよ!!しかも、地位や過去まで偽って!!」
「だから落ち着きなさいって言っているのよ!!」
 茂みについた途端、開口一番に文句を言ったアメリアに、リナが切りつけるように言った。その迫力に、取り乱していたアメリアが驚いて口をつぐんだ。
「あいつがここに来たってことは、あんたの所の重臣達の審査をくぐり抜けたってことよ?ただの詐欺師にそんなことができる?」
 探るようなリナの瞳にアメリアが首を横に振った。
 セイルーンは巨大国家だ。それゆえにその警備体制や身元確認も、他の国と比べ物にならないほどに厳しい。しかも、それがアメリアの見合い相手候補となれば更に力が入っているだろう。それを、たかが一介の詐欺師に欺けるとは思えない。
「そう。でもあいつは通りぬけた。しかも…・・」
「しかも?」
 親指につめを噛んで黙り込んだリナの横顔を、探るようにアメリアが見つめた。ちらりと、目をアメリアにむけると、珍しく決断を渋った。何かを言おうか言うまいか、迷っているようだ。
「リナさん?…なんですか?教えてください。お願いします」
 赤いドレスの袖を握ってじっとその瞳を覗き込む。赤いひとみが苦悩に揺れていた。
 その、リナの頭にぽんっとガウリィの手が置かれた。二人して、ガウリィを振り仰ぐと、彼は喧嘩をする子供を見守る父親のような顔をしていた。
「リナ。はっきりとは覚えてないけどゼルガディスに関することだろ?」
 こくん、とリナが頷いた。こういうときはガウリィのほうが優先権を握っている。問われるままに素直にリナが頷いた。
「・・でも、それはゼルガディスがあんまり他人に知られたい、と思っていることぢゃない」
 再び、リナが頷く。
「……アメリアは他人じゃないだろ?ゼルガディスも、別に気にしないと思うぞ?」
 わしゃわしゃと、頭をなでられる。せっかくセットした髪が乱れまくってしまったのだが、そんな事よりも、ほっとしていた。そして、自分が安心していることに気がついて、ほんの少し居心地が悪いような、照れくさいような感じがして、少し赤くなる。
「そうね。アメリアになら……。大体あいつがいないのが悪いんだから、文句なんて言わせないわ!!」
 そんな感情を隠すように、ぎゅっと握りこぶしを作った。そんなリナを見て、ガウリィが安心したように手を離した。
 アメリアがそんな二人を少し淋しそうな目で見ている。
「ねぇ、アメリア。あんた、さっき言ったわよね?「地位や過去を偽っている」って」
「え、あ、はい。だって、ゼルガディスさんが赤法師の片腕だったとか、実は大公だとか…。そりゃ、あのコピーと戦ったときなんだかお知り合いみたいでしたけど・…」
 唐突に聞かれて、うろ覚えの言葉をつむぎ出す。それを聞いていたリナが、大きく溜め息をついた。
「リナさん?」
「やっぱり、ゼルはあんたに何も言ってなかったのね」
 やれやれ、と言うように首を振っている。その様子に、なんだか自分だけ取り残されていたようで、悔しくなる。きりっと、唇をかみ締め、涙をこらえる。
 そのアメリアの様子に、「言い方がまずかったかなぁ」などと、らしくも無く反省しながら、リナがそっとその肩に触れた。
「ねぇ、アメリア。別にゼルはあんたに話したくなかったわけじゃないのよ。多分、今の自分にとって関係の無いことだと割りきろうと、彼自身が思っているからこそ、誰にも話していない。それだけのことよ」
 慰めようとしていったのだが、それもやっぱりまずかった。
「じゃぁ、何でお二人には話しているんですか?」
 切りつけるような瞳でリナと、ガウリィを睨みつける。
 仲間に嫉妬している。そのことがなんだか情けないような、そんな気がして辛くなる。そして、そのために、気分は更に悪くなる。
 そんなアメリアの額を、リナが優しく、こつんっと小突いた。聞き分けの無い妹を相手にするように・…。
「馬鹿ね、アメリア。それはこれから教えてあげるんじゃない」
「そうだぞ、アメリア。あんまり急いでると、早くばぁちゃんになっちまうぜ」
 にっこり笑っている二人を見ていると、もやもやしていた気分がゆっくりと晴れていった。悪かった気分がゆっくりと落ち着いてくる。
「そうですね。すいませんリナさん。子供みたいなことを言って」
 気恥ずかしい気分で二人に向かって頭を下げた。
 リナと、ガウリィがからからと笑う。そして、彼女の肩をバンバンと叩くと、にっこりと片目をつむった。
「いいのよ!そういう猪突猛進的な素直さがあんたの良い所でも有るんだから!そういう所にゼルも
………・」
 惹かれたのよ。と言う言葉は、出口を見つけないまま行き場を失った。ガウリィの
「そうだぞ。素直が一番!誰かさん見たいにひねくれてちゃ、ゼルも大変じゃないか」
 という、不用意な一言によって。
 結果、リナが気がすむまでガウリィをぼこぼこにするまで、アメリアは本題へと入れなかった。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 はい、よまれていたとおり偽者さんです。しかし、”ゼルだ!!”と思って振り返った先に、
あんなぽよよ〜としたのがいたら、そりゃ驚くだろうなぁ。
 一応彼にも名前があるのですが、まだ決まっていません。う〜、キャラに名前付けるの苦手なんだよなぁ。
誰か、考えてくれたら楽なのに・・・・・。はっ、いかんいかん。つい、いつものサボりグセが出てきてし
まった。
 こんなんだから、考えなしの、収拾のつかない文章になるんだろうなぁ。
下書きとか、書き直しとかぜんぜんしないからなぁ、私。んで、後になって後悔する。いいかげん学習をしないと!!
早々にボケてしまうかもしれん!!
 よし、がんばって話をまとめよう!!かな?(かな?って何だぁぁぁぁあ!!!)

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6954あぅぅぅぅwwr E-mail 6/2-00:53
記事番号6952へのコメント

わ〜い。早い展開がうれしいです。
しかし・・・・・・。


> くすんだ金髪で緑の瞳をした、ややおっとりしたお坊ちゃんタイプの青年だ。年は18〜19くらいで、鮮やかな緑色をした正装がぴったりとしていて似合っている。緊張していて思いっきり固まっているが、マイクを向けられて慌てて礼をする。
ちっちがうぅぅっ!!ゼルじゃないぃぃっっ!!
Lのラストで、「えっ!?」と、疑いつつもドキドキしながら「もしや・・・」なーんて待ってのにぃぃぃぃ。


> 勢いに乗って舞台に踊りこもうとしたアメリアを、リナとガウリィが押さえ込んだ。
> が、暴れる暴れる。まるで湯の中に落ちた猫のような反応だ。
猫って、お湯に落とすと暴れるんですか?


>「離してください!リナさん!!分かってないなら引っ込んでいてください!ガウリィさん!!こんなことを許せるはずありません!!!」
> 目に涙まで浮かべて、暴れまくっている。それを思いっきり引っつかんで、ちょっと離れた茂みに何とか引っ張り込んだ。
>「どうしてですか?!あの人はゼルガディスさんの名をを語ってるんですよ!!しかも、地位や過去まで偽って!!」
そぉですよぉぉぉ。言うに事欠いて、ゼルガディスさんの名を騙るだなんてぇぇぇぇ。万死に値する行為ですぅぅぅ。
「顔よし、頭よし」は本当だから許すけど(爆)
にこやかな中に、さりげなくトラウマをつつくようなこの人物の設定の感じ。なーんか・・・こう・・・どこぞの獣神官の気配がするのは気のせいでしょうか?
すぐに偽者だとばれることが分かっていながら、面白がってやっているようなあたりが。


> こんなんだから、考えなしの、収拾のつかない文章になるんだろうなぁ。
>下書きとか、書き直しとかぜんぜんしないからなぁ、私。んで、後になって後悔する。いいかげん学習をしないと!!
>早々にボケてしまうかもしれん!!
文章はまとまっていると思いますよ。ただ、もう少しだけ、誤字に注意していただけたら、と思います。(汗)
せっかくノリのいい文を読んでいても、誤字でひっかかってしまいますので。う、えらそうですみません(大汗)

> よし、がんばって話をまとめよう!!かな?(かな?って何だぁぁぁぁあ!!!)
がんばってください〜〜。
んで、できたらゼルを脱皮させてやってください(笑)
続きを楽しみにしています。

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6955wwrさんへなゆた 6/2-18:26
記事番号6954へのコメント


>ちっちがうぅぅっ!!ゼルじゃないぃぃっっ!!
>Lのラストで、「えっ!?」と、疑いつつもドキドキしながら「もしや・・・」なーんて待ってのにぃぃぃぃ。

おお、素直に騙されてくださるとわ!!作者冥利に尽きる方ですな。


>猫って、お湯に落とすと暴れるんですか?

 はい、異常に暴れます。下手にお風呂に入れようとすると、引っ掻く、蹴りつける、果てはそのまま逃げ出してしまう。
よく、シャンプー付けたまま逃げられました。
そういうときは、つい切れそうになっちゃいますね・・・(泣)


>にこやかな中に、さりげなくトラウマをつつくようなこの人物の設定の感じ。なーんか・・・こう・・・どこぞの獣神官の気配がするのは気のせいでしょうか?
>すぐに偽者だとばれることが分かっていながら、面白がってやっているようなあたりが。

 ん〜。それはどうでしょう。本当に彼かどうかは、秘密です(はぁと)


>文章はまとまっていると思いますよ。ただ、もう少しだけ、誤字に注意していただけたら、と思います。(汗)
>せっかくノリのいい文を読んでいても、誤字でひっかかってしまいますので。う、えらそうですみません(大汗)

 ご忠告ありがとうございます!!なにぶんパソコン初心者なので、もうちょっとの間そういう事があるかもしれませんが、がんばって直したいと思います。
どうぞ、これからも見捨てないでやってくださいね(はぁと)


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6957贖罪の時15なゆた 6/3-01:32
記事番号6955へのコメント

「……ああ、いい汗かいたわ〔はぁと〕」
 ずいぶんとすっきりした顔で、リナが額の汗をぬぐう仕草をした。なぜか片足だけぴくぴくしているガウリィが倒れている。
 それを横目に見ながら、アメリアが引きつる顔で、頬に汗を一筋たらした。
「えっと、リナさん?すっきりした所で。さっきの続きをお願いしたいんですけど・…?」
 おずおずと申し出ると、リナがはっとしたようにアメリアを振りかえった。この様子では…。
「もしかして、忘れてました……?」
 ぴきぴきと、頭に怒りのマークが出ているのが自分でもわかる。リナが、胸の前で小さく手を振って、必死に笑顔を作った。
「い、いや〜ね。アメリア!忘れてたなんて、そんなこと、あ、ある訳無いじゃない!!」
 しどろもどろの弁解が、大いにそのことを肯定している。そんなリナに、あからさまに溜め息をついてみせた。
「いいです、ごまかさなくて。そんなことより、教えてください。何か気になることがあったんですよね?」
 アメリアの、溜め息混じりの台詞に、刺を感じつつリナはその場に椅子を持ってきて座った。そして、アメリアにも同じように座らせる。
「…・アメリア。大公のことは知らないけれど、あいつらの言っているゼルの経歴は本当のことよ」
「…・・はっ?」
 あまりと言えば、あまりの発言にアメリアがまの抜けた声を出した。
「で、でも。幼い頃から赤法師のもとで学んだなんて・…。だって、あの人は生きながらにして5賢者の一人に数えられたようなえらい人で…?え、でも、何でそんな人とゼルガディスさんが…?」
 パニックに陥って、自分でも何を言っているのか分からなくなった。そこに、リナが更に爆弾を投げ込む。隠していたほうが余程混乱すると判断したのだ。
「ゼルは赤法師レゾの直系の子孫なのよ。だから、生まれたときからの知り合いなんだって」
「ええええええええ!!!!!」
予想外、どころではなかった。
「じゃ、じゃぁ、ゼルガディスさんは赤法師の子孫で、弟子だったんですか?!!そ、そんな人がなんで裏の世界とかにいたんですかぁ?!」
 混乱のあまり声が裏返ってしまっている。彼が裏の世界で有名なのは小耳に挟んだことがある。何せ、セイルーンの彼の指名手配を解かせたのは彼女自身なのだから。
 そんなアメリアを、正面から見据えると、リナは鉛でも飲み下すような表情で彼女の手を握り締めた。
「いい、アメリア。落ち着いて聞きなさい。ゼルガディスをあんな姿に変えたのは、その赤法師レゾ本人なのよ」
「なっ!…・」
 衝撃にのどが詰まる。だって、赤法師は彼の小さい頃からの知り合いで、しかも自分の直系のもので・・…。
「昔、レゾに“強くなりたいか?“と聞かれて、頷いたらあの姿に変えられたといっていたわ」
「そ、そんな。じゃぁ、ゼルガディスさんは・…」
「そうよ、実の肉親にああいうことをされたの。そして、ゼルは赤法師のもとで裏の世界に生きる事になったの。あの姿で人前に出れないとふんだんでしょうね、赤法師は。そのおかげで、レゾは強力な片腕とを得る事になったの。自分を激しく憎む肉親とともにね」
 もっとも、と、リナは続けた。
「レゾが死んだ今となっては、ゼルガディスは、その事を過去のことにしたい、と願っているから、誰にも、あまり話さないんだろうけどね」
 衝撃の真実に、アメリアの唇がわなわなと震えている。リナの握った手から小刻みな震えが伝わってくる。その顔は、血の気が引いて死人めいて見える。
「アメリア…?」
「そ、それじゃぁ、ゼルガディスさんは…・・。ずっと、そのレゾに捕らわれたままじゃないですか!あの人が死んだって、ゼルガディスさんの体はそのままで、いつまでたってもレゾの影がつきまとうなんて、そんなの・…!!」
 怒りで、涙があふれてきた。自分勝手にゼルガディスを、教育して、キメラにして、道具のように使って、勝手に死んで……。それでは、あんまりではないか。
 悲しみではない。まして同情でもない。ただ、自分勝手なレゾの振る舞いに涙があふれるほどの怒りを感じる。彼はレゾのために生きている訳ではないのに…!!
 けれど、一番心を揺さぶることは、そのことをゼルガディスが一人で溜め込んでいる、と言うことだ。リナの話しからも、ゼルガディスが直接彼女にそう言った、という訳でなく、リナ自身の憶測も多く含んでいることが分かる。つまり、誰にもその気持ちを言っていないのだ。そのことが、辛く、せつなかった。
 そんなアメリアの横に、リナがそっと歩み寄ってきて、その肩を抱きしめた。
「そうね、アメリア。でも、ゼルはそこから抜け出そうと、必死に戦っているわ。たぶん、昔のことを話さないのも、あんたのことを仲間としてみていない、とかそういうことじゃないと思うわ。だから、ね。あんまり気にしないでいなさい」
 ぐしぐしと、ハンカチでその涙をぬぐってやる。
「ほら、アメリア。いいかげん泣き止みなさい。あんた、涙で顔の化粧落ちちゃってるわよ?」
「いいです。化粧なんて!」
 リナの手から乱暴にハンカチをひったくると、涙をぬぐい、ついでに鼻をち〜ん、とかんで、ぴらりと捨てた。そして、大きく深呼吸すると、再びリナに向き直る。
「ゼルガディスさんがレゾの片腕だったということはわかりました。それで、どうしてそれがあの偽者を捕まえるのに反対する理由になるんですか!?」
「そうだぞ、リナ。偽者なんて、とっとと捕まえちまえばいいんじゃないのか?」
『どぇぇぇぇぇぇぇえ!!!』
 向かい合った二人の間に、いつのまにか復活したガウリィがいきなり顔をはさんだので、二人が思いっきり奇妙な叫び声をあげてしまった。
 慌ててお互いの口をふさぎ、あたりを見まわす。幸い、周りの者達は舞台でのハイテンションな紹介に釘付けで気づいていない。ほっと息をつき、リナはいきなり出てきたガウリィの頭にヘッドロックをかける。
「くおの!くらげぇぇぇ!!いたいけな乙女の胸を驚かせるとは何事じゃぁ!!」
「ぐえぇぇ!!む、胸って・・…」
「な・に・か、言いたい事があるのかしらねぇぇぇ?ガァウリィィィィ?言ってごらんなさいぃぃぃぃ?!」
 言葉とは裏腹に、声など出せないほどに首を締め上げていく。
「ちょ、ちょっと待て!!ぐぇ!!無い胸が、あたる!!」
「のわんですってぇぇ?!!ようく、きこえなかってわぁぁぁぁ?!」
 更に締め上げた。
「ぐぁぁぁぁぁ!!!!分かった!俺が全面的に悪かった!!い、息が!」
「分かれば、よろしい」
 するり、とかけていた腕を放した。途端に、ガウリィが膝をつき、激しく空気をむさぼった。時折咳き込んでもいるので本気で苦しかったのだろう。
「ほ、・・本気で……。三途の…・・川・・…。見えた…ぞ」
 途切れ途切れに、恨みがましく呟いていたのだが、黙殺されてしまった。
「リナさん。いい加減にしてください」
 その様子を黙ってみていたアメリアが、いつもからは考えられないほどの低い声を出して二人をねめつけた。本気で、気分を悪くしている。
「あは!ごめん、ごめん。ほら、ガウリィ、あんたもすわんなさい!」
 そう言って、改めて椅子に座りなおすと、獣並みの回復力を持つガウリィも隣に座り込んだ。
「さて、どうしてあいつを捕まえないか?って話しだったわよね?」
 さらり、と栗色の髪をかきあげてリナが確認するようにアメリアに言った。
 小さくアメリアがうなずく。その瞳には、これ以上の脱線を許さない、という強い決意の色が揺れていた。
「あいつは、ゼルガディスの事を知っている。では、なぜそんなやつがこの“大見合いパーティ“みたいな愉快なもんに出てきたのか。そこが問題よ」
「やっぱり、アメリアが目的なんじゃないのか?」
「じゃ、どうして他人の名を語る必要があるの?仮にも、セイルーンの審査をパスするからにはそれなりのバックアップがあったはずでしょ?それだけの財力があるなら家柄も大したもんのはずだわ」
「つまり、……どういうことだ?」
 ガウリィの発言に、リナは頭をがしがしとかいた。
「はっきりとは言えないけど・・…。いくつかの仮定はあがるわ。一つ目は、単にゼルがレゾの弟子、という肩書きを利用したかった。つまり、見合いのために派手な肩書きがほしかったのね。そして、あわよくばセイルーンの近親になろうと思ってる、ただの野心家の策謀。二つ目は、“ゼルガディス“の名を利用したセイルーンの混乱。もし、もしもよ。アメリアとあの“ゼルガディス“が婚約するとするじゃない?」
「絶対にありません!!」
 力いっぱい否定するアメリアに、苦笑いの混じった溜め息でリナが返事をした。
「仮定の話よ、アメリア。いい、もしそうなったあとに、“このゼルガディスは裏世界に生きていた暗殺者だ!“みたいなことを言われたら、セイルーンの信頼は地に落ちるわね。そうしたら、他国との関係は劣悪化し、様々な混乱が生じるでしょうね…」
 そこにある、不穏な想像にアメリアと、ガウリィが顔を見合わせた。
 セイルーンの混乱を望むものは二通り。
 混乱に乗じた下克上を目指す、他国の王達。
 そして……・・
『魔族・・…』
 3人の声が見事にハモリ、溜め息も重なった。
「あくまで仮定だけど、も少しあの“偽者さん“を探ったほうがいいと思うわ」
 リナが、ちらり、と会場のほうに目をやった。各国の王子の紹介も終わり、みな、めいめいに談笑している。
「で、でも。探るって、どうやってですか?」
 それまで黙っていたアメリアが、まだ混乱をひきづっている声でリナにたずねた。
 いきなり、ゼルガディスの過去にセイルーンの危機の可能性を知らされて、頭の中がパンク状態なのだろう。自分で思考する、という事ができていないのだ。
「アメリア、あんたこのパーティの主役でしょ?!この中であのお坊ちゃんと自然に話せるのはあんただけよ?と、いう訳であんた、ちょっと張り付いて探ってきなさい!!」
「はぁ、張り付いて…・て、ええええええええ!!私一人でですかぁぁ?」
「あたりまえぢゃない!なんで、二人で行かなきゃなんないのよ?!」
「でもぅ」
 見合いパーティでそんなにべったり張り付いていたら、誤解されてしまうではないか。更にいうなら、偽者と二人きりになっても、何を話したら良いのか分からないのだ。
 そんなアメリアの気持ちを察してか、しないでか、リナが軽くウィンクをした。
「大丈夫よ!アメリア!!ちゃぁんと後ろから見守っていてあげるから」
「そうだ。アメリアのことは守ってやるぞ」
 無責任にも軽く言い放つ二人の表情を見ていて、ピンっときた。
 しかし、まさかとも思う。でも、やっぱり確認しておく事にした。
「もしかして、私に面倒な調査をさせて、お二人は料理を端から食べ尽くそう!なんて思っていませんよね?!」
『ぎくぅ!!』
 二人が揃って一歩引いた。顔にはなんともいえない、ごまかそうとしている表情が浮かんでいる。
ぎっと、眉がつりあがった。
 この大変な時に!!
 怒り心頭のアメリアは、ごまかそうとするリナの機先を制して大きく息を吸い込むと、言葉を吐き出す。
「一体何を考えているんです!!リナさん!!ガウリィさん!!!かつての仲間でもあるゼルガディスさんの…・」
「あの、私が何か・…?」
 これからが山場!というときにかかった声は、どこかのんびりしていて間が抜けて聞こえた。
 驚いた3人が振り向いた視線の先には、きょとんとした表情でたちつくしている、自称“ゼルガディス・グレイワーズ“がいた。

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6958Re:贖罪の時15る〜ら E-mail 6/3-07:11
記事番号6957へのコメント


こんにちは。
すごい面白かったです。自称ゼルガディスとか出てきたり・・・
パーティーしてり、珍しくアメリアがリナに逆らったり。
久しぶりに笑わせてもらいました。 (^_^)

短いですけど、それでは。


やっぱり「キース」ってオー○ェンの・・・・?

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6959る〜らさんへなゆた 6/3-14:27
記事番号6958へのコメント


 感想ありがとうございました。
 なんか,自分の書いた文章を面白いっていってくださるのは,とっても嬉しいものですね。
 これからも、最後まで付き合ってやってください。
 恐らく(?)もうすぐ終わるんじゃないかなぁ,と思ってますので。

> やっぱり「キース」ってオー○ェンの・・・・?

 立場上ノーコメント(笑)
 しかし,彼にはこの後すごい見せ場が!!あるかもしれません(くっくっく)
 


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6964贖罪の時16なゆた E-mail 6/4-02:04
記事番号6959へのコメント

『うぎょうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
 意味不明の叫び声を発しつつ、3人が同時に飛びのいた。
「いつからそこにぃ!!」
 リナの大声に、きょとん、と立っていた“ゼルガディス“が、びくぅと身を強張らせる。
「え、ええ?つ、ついさっきですけど……」
「なんか、聞いた?」
「えっと、私の名前が聞こえたんで、来てみたんですけど」
「……何も、聞いてない?」
「はぁ、えっと、アメリア姫の大声の部分しか・…」
「絶対に!!」
 念を押すようにリナが睨みつける。
 そんな様子に、まじでびびったのか、“ゼルガディス”の顔が心細そうに歪んだ。
「あ、あの……・(汗)。どうかなさいましたか?」
 何故だか分からないが、身構えてしまっている3人におずおずと声をかける。目が、途方にくれて、泳いでいる。
 その様子に、なんだか構えたのが馬鹿らしくなって、3人は思いっきり嘆息した。
 そして、こそこそと“ゼルガディス”に背をむけると、3人で円陣を組んだ。小声で、互いに囁き合う。
「……どうも、本気でただのお坊ちゃんみたいだぞ?」
「まだ、そうとは決めらんないわ。演技かもしれないし」
「でも、その割には堂に入ってませんか?」
 ちらり、と“ゼルガディス“を振りかえる。
 なんだか、取り残された子供のような目をして、こちらをうかがっている。
「何にしても、チャンスよ。アメリア」
「はい?」
「向こうからやってくるなんて、ちょうどいいじゃない。行ってこい!」
「ええええ!!いきなりですかぁ?!な、なに話せばいいんですかぁ(泣)」
「そんなの、自分で考えなさい!ほら!GO!!」
「ご、GO!!って……・うきゃぉ!!」
 いきなり、リナに背中を突き飛ばされて、“ゼルガディス“と向き合う形になってしまった。
 つつ、と視線を上げると、困ったように笑っている“ゼルガディス“と目が合った。
「さてと、アメリア!!私達、ちょっとご飯食べてくるねぇ!!ほら、行くわよ!ガウリィ!!」
「おお!!めしだ、めしだ!!」
「やめてよね!はづかしい!!じゃぁ、アメリア。がんばるのよ!!」
「が、がんばるって、リナさ〜ん、ガウリィさ〜ん」
 すがるような声で呼んでみたのだが、二人は振りかえりもせずに料理に向かって駆けていってしまった。そして、どぎゃっ、とか、がちゃがちゃ!とかいう、激しい音とともに、いつもの二人の食事風景が繰り広げ始められてしまった。ああなっては、誰にも止められない…。
「ふたりとも〜。あんまり荒らさないでくださいよう!!(泣)」
 一国の王女としては控えめに、ほほに一筋の汗を流し『聞かないだろうなぁ』と思いつつ、リナ達に向かってささやかな意思表示をして見せる。が、やっぱり聞いてはいないようだ。

 大きくため息をついたとき、自分に注がれている視線に気がついた。
 振りかえってみると、“ゼルガディス“が自分を見つめていた。その瞳はなぜか分からない、不思議な感情がゆれている。なんと言えばいいのだろう。不安そうで、それでいて、何かを狙っている狡猾な光も宿している。そんな感じだ。
 やはり、何か目的があって、このセイルーンにもぐりこんだのだろうか?
 そんな不安が一瞬頭を掠めたが、次の瞬間には頭を振って、その考えを打ち消した。
(まだ結論を出すのは早いって、リナさんが言っていたじゃない。それに、私の観察だと、きっと主観も入ってるだろうから当てにできないな)
 そう、思って。いや、思うようにした。
 そうしないと、今すぐにでも、この人当たりのよさそうな青年をたたき出してしまいそうだった。
 ゆっくりと、セイルーンの王女らしく、彼のほうを振りかえりにっこりと微笑んで見せた。
「初めまして、ル・アース大公。セイルーン第二王女アメリアと申します。先程は、お見苦しい点をお見せしました。どうぞ、ご容赦ください」
 丁寧に頭を下げると、“ゼルガディス”が、恐縮したように両手を振った。
「や、やめてください!アメリア王女!いきなり後ろから近寄った私のほうが悪かったのです。どうか、頭を上げてください」
 その言葉に陰湿さがないのを感じとって、なんだかほほえましい気分で頭を上げた。
 目の前には、照れくさそうに笑っている“ゼルガディス“。
 その様子が、唐突に8ヶ月前の“彼”とだぶる。
「えっ…・・?!」
 驚いて、思わず声を出してしまった。面影は一瞬で消えてしまったけど、ひとみには、その様子が焼き付いている。、
「あの、…・。私の顔に何か・・…?」
 不意に“ゼルガディス”が、怪訝そうな声を返してきた。思わず凝視してしまっていたようだ。
「あ…。いいえ、何でもありませんわ、ル・アース大公」
 慌てて視線をはずし、何事も無かったように微笑んで見せる。ここいら辺、幼少の頃からつちかわれてきた宮廷作法の見せ所である。
 そのうわべの微笑みを信じたようで、“ゼルガディス”が安心したように息をついた。
「そうですか。私のことはゼルガディス、で結構です。アメリア王女」
 例の、人懐こい笑顔で自己紹介する姿は、善良そのものでしかない。彼を憎む、ということが困難になりそうな笑顔だ。
 が、提案されたことはのめない。のめるはずが無かった。
「では、グレイワーズ公、とお呼びしますわ」
 むげに断るわけにもいかず、かといって受けるつもりも無かったので、中間の策をとることにした。
 それに対し、少々不安そうであったものの、アメリアの雰囲気から自分はさほど嫌われていない、と思ったのだろう。にっこりと、微笑んだ。
「では、そうお呼びください。先程の方たちはお友達ですか?」
 背後で繰り広げられている、乱戦食事争奪戦のにぎやかな音を聞きながらのんびりと尋ねてきた。
 あのすさまじい食事風景を見ても、あまり顔色を変えていないあたり、結構大物なのかもしれない。更に、その食事争奪戦では、いつのまにかキースが横で解説をやっている。どうやら、見世物の一つとでも勘違いしたのか、まわりには結構な数の貴族達が周りを囲っている。
 アメリアの顔が引きつった。
(王家の客人として出席してるのにぃぃぃ!!いやぁぁぁぁ!!セイルーン王家の威厳がぁぁぁぁ!!)
 引きつりながらも、何とか微笑みを保つことができるのは、やはり幼少からのエリート教育の賜物であろう。
「はい。あの方達には、色々とお世話になっていますわ」
「えっと、さっき“リナさん“と、“ガウリィさん”って呼んでいらっしゃいましたよね?もしかして、“あの”リナ=インバースさんと、ガウリィ=ガブリエフさんですか?」
 呼称の前に、あの、が付けば、それは間違いなく、
「はい。“あの”リナ=インバースと、ガウリィ=ガブリエフです」
 隠していても、隠しきれるものではないので素直に肯定した。
 そして、たいていの人が言うであろう彼らの二つ名を思い起こす。今回はどれから入るんだろう、と思いながら(リナが聞いたらぶっ飛ばされそうだ)、彼の反応を見る。
 しかし、彼の反応はアメリアの予想の正反対にあった。
「うわぁ!あの“盗賊殺し“で有名なリナさんと、“伝説の光の剣の持ち主”ガウリィさんとお知り合いだなんて、さすがですねぇ!“あ、あの、よろしかったら後で、えっと、紹介してくださいませんか?!」
 瞳をきらきら輝かせ、興奮に息を弾ませながら“ゼルガディス”がアメリアの両手をつかんだ。あまりの唐突さと、意外さに目をまん丸にして、呆然としてしまった。
 今まで、彼らの事を聞いて、恐れこそすれ興味を抱くなんてこと無かったからだ。
 ただ、呆然と、彼の顔を見つめてしまった。
 しばらく、二人とも動かなかったので、はたから見れば見詰め合っている恋人同士に見えただろう。
 先に気がついたのは“ゼルガディス“の方だった。
 慌てて両手を離すと、真っ赤になった。
「す、すいません!!つい、うれしくて!!ご迷惑ならいいんです、私、諦めますから!!ですから、え〜と、何だっけ…・・」
 一体、なにに謝っているのか、本人にも分かっていないようだった。
(照れやなところも似てるなぁ)
 変なことに感心しながら、握り締められていた手をそっとアミュレットに沿わせる。
 何故、彼を見てはここにいない、あの人のことを思い出すのだろうか。
 そんなことを思いつつ、再び儀礼用の微笑みを顔に浮かべた。
「そんなに謝らないでください。あの、二人には合わせてあげられますから」
「ほ、本当ですか!!」
 “ゼルガディス“の顔が、あこがれているヒーローに会いに行くような、少年の顔になった。眩しいくらいまっすぐで、正直な人間の顔だ。
 そんな様子に、にっこりと、微笑みかける。それは儀礼用ではない、本心からの笑顔。目の前の青年には、人の心を和らげる、不思議な作用があるようだった。
「では、いつがよろしいですか?今は……」
 会場の、人だかりのあたりを手で指した。
「あの通りですから、そうですね……」
「ほほぅ、もうアメリア王女と仲良くなるとは、さすが儂の甥じゃのぅ」
 二人に引き合わせる日取りを考えていたとき、二人の後ろから唐突に声がかけられた。
 ねっとりとした、気持ちの悪い声が……。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 やっと、16終わりましたぁ。う〜ん。どんどん偽者さんの性格が素直になってきました。なんか、結構親しみがわいてきちゃいましたね。

 さて、最後に登場したこの声の正体は一体誰だ!?本人、あんまりこういうキャラは書きたくありません!!しかし、話上どうしても必要・…。結構、辛いかも。

 まぁ、偽者とはいえ、ゼルガディスを悪者にするなんて事、この私には不可能なことなんですよね。
 って、あああああああ!!これでは誰が悪者か分かってしまうではないか?!
っま、いいか。あの声からして、絶対にいい人じゃないから。



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6965Re:贖罪の時16ももへい E-mail 6/4-07:32
記事番号6964へのコメント

なゆたさん、こんにちは。

次から次へと興味深いナゾが出てきますね。
つづきが楽しみですが、学業優先でどうぞ〜

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6975Re:贖罪の時16昂也 E-mail 6/5-04:06
記事番号6964へのコメント

感想つけるの初めてなんですが、ちょっと一言(笑)。
過去ログにさかのぼって最初から読ませていただきました。
いや〜、テンポいいですね。
なんか結末の予想がたたないというか(苦笑)。
楽しみにしてますから頑張ってください。

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6983Re:贖罪の時16春樹 6/5-23:02
記事番号6964へのコメント

 なゆたさんへ

 感想付けるの初めてです。(ちょっと、どきどき。)
 再び、なゆたさんの小説が読めて光栄です。
 もうすぐ終わるかも・・・とのことですが、
 頑張ってくださいね。

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6987ももへいさん&昴也さん&春樹さんなゆた E-mail 6/6-21:42
記事番号6983へのコメント

 ももへいさん。
  いつもありがとうございます(はぁと)。学業優先でがんばって
 おります。って、やってたのに、何故今日もレポートが!!
 先生、頼むから週2のペースのレポートはやめてくれ。まぁ、こんな愚痴
 はおいときましょう!暗くなるから・・。
 そんなこんなで、ここまで来ましたが、最後も(多分)近いと思うので、
 最後まで付き合ってやってください。

 昴也さん
  初めての感想をいただけるなんて、光栄です!!
  このような、テンポしかとりえの無い文でよろしかったら、
  最後までお付き合いくださいまし。

 春樹さん
  なんと、初感想お二人目!!すっごく嬉しいです!!!
  感想をいただいた方には必ずリアクションをとるように
  しておりますので、これに懲りず?ご感想をお聞かせください。

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6988贖罪の時17なゆた E-mail 6/6-22:22
記事番号6987へのコメント

「お、じさん…・」
 “ゼルガディス“が、呟いた。その声には先程までの無邪気な気配が含まれていない。表情も、一気に暗く沈んでしまう。
 その様子に、驚いて振りかえると、そこには“ゼルガディス”と、同じ緑の瞳、銀というよりも灰色に近い髪をした、赤ら顔の中年の男が立っていた。
 男は、樽が手足と顔をつけてみました〜、という感じのが、服をきて歩いているような印象だった。その樽のような体に、派手な紫の正装に、ごてごてとした装飾品の数々。。さらに、すべての指に、これでもか!というほど指輪をつけている。そのどれもが、かなりの品物なのだが、この男が付けるとすべてイミテーションに見えてしまっている。
 その顔に、下卑た笑いをはりつけ、アメリアをつま先から頭のてっぺんまで、なめるような視線で観察する。
 その視線の中に潜む、瘴気のようなものを感じとって、アメリアのからだが嫌悪に震えた。“ゼルガディス“が、彼女を叔父の視線から守るように前に立つ。
 それにより、彼の叔父と名乗る人物の視線が少しだけはずれた。しかし、ここで他者に弱みを見せるわけにはいかない。ぎゅっと、アミュレットを握り締め、できるだけ穏やかに微笑んだ。
「グレイワーズ公の叔父様というと、今あなたの補佐をなさってるんですよね?」
「いかにも!ジャベル=グレイワーズと申します。全く、この子は、まだまだ未熟でしてのぅ。儂がおらんと、土地の管理もまともにできんのですよ」
 げらげらと、なにがおかしいのか大声で笑っている。
 その声が耳について気分が悪くなりそうだった。その上、顔まで見たら夜にうなされそうな気がしたので、視線をそらした。
 その拍子に彼女を庇うようにして立っている“ゼルガディス“の顔に目が行ってしまった。
 その顔は、苦悩と、困惑と、そしてかすかな恐怖のような感情が入り混じったような表情だった。
 これが、信頼すべき補佐役に向ける視線だろうか?
 怪訝に思ってその顔を観察していると、ジャベルはなにかを勘違いしたようで、ニヤニヤとした笑いをその顔に浮かべた。そして、アメリアと“ゼルガディス“の顔を交互に見比べると、両手を、パンっと打ち合わせた。
「若い二人には儂はお邪魔なようですな。ここは、ひとまず退散させていただくとしましょう」
 そして、再び耳障りな笑い声をあげると、そそくさと大国の外交官に向かって歩き出した。目的は、見え透いている。

 その姿が人ごみに消えたとき、アメリアは大きく息を吐いた。それが、なぜかダブって聞こえた。自分一人ではなく、となりに立っていた“ゼルガディス“も息をついたのだ。
 目を合わせると、申し訳なさそうに目を伏せた。
「申し訳ございません。叔父は…・いえ、ジャベルは、少々人の心に無頓着のようなので・・」
 その言葉に、アメリアは頷いた。
 なにを勘違いしたのか知らないが、最後に振り返ってよこした、あの目が気に入らない。
(あれは絶対に悪です!!私に流れる正義の血がそう告げているわ!!)
 心の中でひそかに思いつつ、堂々と握りこぶしを作り夜空の月に向かってポーズを決めている、正義おたくのプリンセス・・。
「あ、あの〜。アメリア姫?」
 その後ろで、顔に一筋の汗をたらしつつ“ゼルガディス“が、呼んでみた。しかし、あまりにも弱い、弱すぎた。その程度では、正義に燃えた彼女を止めることはできない。
(きっと、この偽者さんも利用されているに違いないわ!!そうよ、そうに決まっている!!待っていなさい、ジャベル・グレイワーズ!!その、偽者だか、本物だかわからないけど、ゼルガディスさんを利用しようとしたこと、この私が後悔させてあげるわ!!)
 自分勝手な妄想、プラス希望的側面をない混ぜて、アメリアは無意識に、手近な木に登っていた。そして、お空に浮かぶ、見事な満月をびしぃっと指差した。
 …・一応、公式の場なので、無言で。
「お〜い、アメリア姫〜。そろそろ降りないと人の目に付きそうなんですけど〜」
 先程よりも幾分か大きな声で呼んでみた。
 やっと気がついたようだ。するすると、木をつたって下りてくると、“ゼルガディス“に向かって、にっこりと微笑みかけた。
 さっきまであった、彼に対する警戒心というか、疑惑の感情が薄れてしまったのだ。ジャベルという、超強力な疑惑の対象を発見することで・…。
 しかし、“ゼルガディス“を無罪放免にするわけにはいかない。
 ジャベルに対する情報を持っているのは彼だけなのだ。だから・・…。
「グレイワーズ公。私とお話でもしませんか?」
 にっこりと、微笑んでその腕を取った。
 “ゼルガディス“の顔が一瞬驚きに染まる。そして、徐々に笑顔が広がった。
 その顔に安心して、彼女は会場を振り返った。怪しいと、感じたことを報告するべき彼女の仲間を探すために。
 だから、彼女は気づいていない。
 “ゼルガディス“の顔に、何かを計算する狡猾な表情が浮かんだことを…。

 ―会場―
「おおおおおっと!少女の腕に絡めとられたパスタを青年が鮮やかなフォークさばきで奪い返したぁ!!
 おっと、少女も負けてはいないと、青年の皿からあぶりやきチキンをつかみ、なおかつ左手でサラダに乗っていたうさちゃんりんごをつかみ出す!!
 ああ、青年がそれに気づいた!!チキンは奪われているがりんごは渡さない!!しかし、ああ、かわいらしいうさちゃんりんごが真っ二つに折れてしまったぁ!!どうして、そこで泣く、青年よ!!
 激しいバトルが繰り広げられている、このセイルーン特設会場!一体どちらに勝利の女神は微笑むのかぁぁぁぁぁ!!!」
『おおおおおおおおおおおお!!!!』
 リナとガウリィが食事をしているあたりは、いつのまにか特設会場になってしまっているようだ。
 周りの貴族達も、司会者も、手に汗を握って二人を見つめている。
 しかし、本人達には全く自覚は無い。
「なぁ、リナ。(もっぎゅもっぎゅ)なんか俺達、見られてないか?」
「ほっときなさい(ずびずび)。私達みたいなのが珍しいんでしょ…・それ、もらったぁ!!」
「ああ、それは最後に食べようと思っていたうさちゃん!!渡さん!!」
「甘い!!最後に食べるなんて、私に差し上げますと言っているようなもの!!」
「いってない!!」
……ぽき。
「……あう」
「泣くなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 ぐきゃやぁぁぁぁぁあ!
 リナの、後回しげり、ひねりつきがきれいに決まり、ガウリィが周囲の貴族の頭上を越えて飛んでいったとき、彼女の耳に聞きなれた、ような気がした声が聞こえてきた。
「おおおおおおっと!!青年が場外に吹っ飛んだぁぁぁぁ!!これで勝負はついたようです!!配当は1・5倍です!!なお、お支払いは・・…」
「かけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 横で解説していた司会者に、リナ怒りのフレア・アローが解き放たれた。
 以後、その周囲がどうなったかは…・・。ご想像にお任せします。
     合掌。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 やっと、17が書けました。最近ゼルが出ていないので、書くスピードが目に見えて落ちていますね。なんて分かりやすい人だろう、私。

 さてさて、次回はどうしようかなぁ。う〜ん。書きたいところは決まっているのに、そこに行きつくまでの過程は考えていないから、今の所どうなるか分かっていません。本人なのに・…。

 とりあえず、近いうちに18を書きたいと思いますので、期待せずにお待ちください。

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6998贖罪の時18なゆた 6/7-13:08
記事番号6988へのコメント

「まったく!信じられません!!」
 セイルーンの奥にあるアメリアの私室。夜の帳がすっかり下りて、いまは真夜中である。
 簡素な略装に着替えたアメリアが、目の前に座っている二人を睨みつけた。むろん、いつもの格好に着替えたリナとガウリィである。
「一体なにを考えているんですか!!パーティ会場でフレア・アローをぶっ放すなんて!!幸い、神官達の回復魔法のおかげで大事には至らなかったものの、もし何かあったら、一気に外交問題なんですよ!!」
 ばんっと、両手を机に叩きつけた。
 その音に、目の前の二人がびくぅっと体を強張らせる。
「え、えっと、一応、手加減はしたんだけど・…」
「当たり前です!!」
 そろ〜り、とだした言い訳は即座にアメリアに叩き返された。
「だって、あいつら、勝手に人のこと見世物にしてさぁ・…」
 アメリアの勢いに思わずいすに張り付いてしまっているリナを助けるように、ガウリィがおそるそる、という感じで口を開いた。が、
「いつも見世物みたいなものじゃないですか」
 冷たくアメリアに返されてしまった。
 黙りこんでうつむいてしまった二人を、冷たく見つめ、大きく息をついた。
「まったく、もう!!明日からはもっと目立たないようにしてくださいよ」
「えっ!!明日も出ていいの?!」
 てっきり今日限りだと思っていたリナが、つい声を荒げてしまった。
 それはそうだろう。なにせ、死人は出ていないとはいえかなりの数の怪我人が出た。と言っても、軽いやけど程度だったが、箱入り貴族達には大怪我なのだろう。ものすごくオーバーに泣きながら神官達の治療を受けていた。あの様子では、かなりリナ達に対して恨みを持つだろう…・、そう思った。
 のだが。アメリアが頷いた。
「まぁ、他国の方たちから苦情が出たのは確かなんですが、とーさんの『儂の客人を見世物扱いして、それだけで済んだと安心するが良い!!がぁはっはっは!!』で、終わったそうです」
「相変わらず、アバウトね…、フィルさん」
 その時の様子が目に浮かぶようで、なんとなくため息をついてしまった。
「嬉しくないなら、取りやめにしますけど」
 不機嫌なアメリアの声が聞こえた。その声に含まれる本気度を感じて、慌ててぶんぶん、と首を横に振った。
「嫌だなんて!!滅相もない!喜んで出させていただくわ!!ね、ガウリィ!!」
「おう!!まためしが食えるんだな!!」
 ガウリィの一言で、ぎろり、と睨まれた。一国の王女のする顔ではない。
 はっきりいって、
((こわひ!!))
「い、いやぁね!ガウリィ!!ご飯のためじゃないでしょ!!ゼルとアメリアのためじゃない!!」
「ぐぁっ!!!」
 机の下でその足の甲を、かかとで思いっきり踏みつけた。痛さのあまり、ガウリィが目に涙をためてリナをじと目で睨んでいる。が、無視。
 どうも、さっきからアメリアが怒りやすくなっている。自分の国のこと、というのもあるだろうが、自分の婚約問題の上に、ゼルガディスの問題や過去まで出てきて、かなり情緒不安定に陥っているのだろう。
「で、アメリアの方は何か分かったの?」
 だから、とりあえず目の前に問題を与えてみる。彼女がこれ以上不安にならないように、解決のために、その意識を使わせるために。
「分かったような、分からないような、ですね」
 そのリナの思いを知らないアメリアが、ぽつり、と呟いた。声は、幾分落ち着きを取り戻している。
「どっちよ」
「とりあえず、偽者さんの叔父さんと名乗る人物に会いました」
『叔父?』
 リナと、ガウリィの声がはもった。
「おじって、あの鍋物をやったあとにつくる……」
「それはおじや(雑炊)だ、くらげぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
 すぱしぃぃぃぃん!!
 小気味良いハリセンの音がガウリィの頭で発生した。
「こんな時につまらんシャレ飛ばすんじゃ無いわよ!!」
「うう…・・。すまん」
 つまらない,と言われて本気で落ち込むくらげな天才剣士。
「んで、どんな奴?」
 どかっと、椅子に座りなおしてアメリアに尋ねる。すると、アメリアの顔があからさまに歪んだ。まるで、鼻先に強烈な匂いのするものでも持ってこられたような顔だ。
「アメリア…?」
「見てみれば分かると思いますけど、嫌な感じの人です。あれは絶対に悪です!きっと、あの偽者さんも彼に利用されているに違いないです!!すべての元凶は、あのジャベル・グレイワーズ!!私に流れる、この熱き正義の血が、私に告げているわぁぁぁぁ!!」
 いつのまに開いたのか、フルオープンの窓の枠に立って、満月をびしぃっと指差しポーズを決めている。ちなみに、「わたしに……」からは、外に向かって叫んでいる。
「ちょ、ちょっと、アメリア!あんた、こんな夜中に騒いでたら、危ない人に見られるじゃない!!ただでさえ、危ないんだから!!」
「そうだぞ!アメリア!お前も十分見世物だぞ」
 それぞれにひどいことを言いつつ、アメリアを窓枠からひきずりおろした。そして、窓をきちんと閉めると再び席につく。
「で、アメリア。そのおっさんが怪しいっていう確証はどこから?」
「ですから、私の正義の…・」
「血が教える、なんて言ったら明日はドラスレぶっ放すわよ(はぁと)」
 にっこり笑って、とんでもないことを軽く言った。
 ざー、とアメリアの顔から音を立てて血が引いてしまった。普通の人間なら、これは単なる脅し、ととるかもしれない。しかし、アメリアは彼女の旅の元仲間である。

(リナさんならやりかねないわ。ああ、そうしたらセイルーンはリナ・インバースに破壊された都市の一つとして歴史に記録されてしまう!!そんなことになったら、リナさんは世界中から恐れられ、かつ命を狙われるかもしれない。いくら極悪非道で通っているとはいえそれではあまりにも・・ガウリィさんがかわいそう)
 それは避けなければならない。ぎゅっと硬く決心した。

「って、何を考えとるんじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 アメリアの表情から何を考えていたのか分かったらしい。リナの拳がアメリアの頭に炸裂した。
「いったぁぁい。なにするんですかぁ、りなさぁん」
 大きな瞳をうるうるさせながらリナを上目づかいで見た。
「あんたがわけのわかんない爆走モードに入るからでしょうが?!いいから、今日分かったことは!!」
 恨めしそうな目を無視してアメリアに詰め寄った。ガウリィが気の毒そうにアメリアを見つめている。
 なんだか、自分がアメリアをいじめているように見えるではないか。と、一瞬思ったが、気にしない。さらにアメリアに詰め寄った。
「いい、アメリア!正しい分析のためには正しいデータが必要なの!!あんたの主観的な観察は、今はまだ要らないのよ!!さぁ、そこん所をよ〜く考えて、言いなさい!」
「ふぇ〜ん、わかりましたぁ」
 リナの迫力に気おされて、アメリアが何度も頷いた。
 その様子に満足して、机に合ったお茶を一口すする。

「えっと、ですね。あの偽者さんは叔父さんが苦手なようでしたね。それは、表情や口調から滲み出してました。あと、偽者さんはリナさんとガウリィさんのファンみたいでした。そうそう、私お二人に引き合わせるってお約束しちゃったんですけど、不都合はありませんか?」
『ふぁん〜〜〜〜〜〜〜〜!!!?』
 再び二人の声がはもった。二人とも恐れられ慣れはしているが、憧れの対象というのは希少と言ってもいい。
「物好きなやつだなぁ。リナのファンだなんて」
「って、お前もだろうがぁぁぁぁぁぁ!!」
 どげしっ!!
 訳の分からない事に感心したガウリィをけり倒し、リナは少々考え込んだ。

(私達のことは確かに一般に広く知られているけど、お近づきになりたいと思うような噂なんて無いはず。一体何の目的で?本当に、ただのファン?その可能性は皆無に等しいわね、自分のことだけど……。絶対に何か含むものがあると考えていったほうがよさそうね。それにしても…・)
「情報が少なすぎるわ」
 くしゃり、と髪をかきあげて呟いた。
 今の情報ではすべてが憶測の域を出られない。何も分からないのだ。
 その状況は彼女をとても不安にさせる。何かが起きてからでは遅いのだ。きりっと、親指のつめをかみしめる。
「リナさん?」
 心配したようなアメリアの声が耳に入った。
 その声に頷いて、顔にかかる髪を払った。
「いいわ。明日、会場で会いましょう」
 そこで、何が探れるかは分からない。が、自分の目で見て確かめたかった。
 そして、もしかれらが偽りを行っているのなら、後悔させてやろう。自分の大切な仲間の名を語り、妹のような彼女を苦しめたことを。だから、
「明日・…、会場で……」


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 おお、意外に早く18ができましたな。というわけで、早速載せさせていただきます。
うむ、さすがのリナ・インバースにも偽者さんたちの目的がわからないようですな。
ていうか、この人たちも本筋に絡んでいるのでその目的を早々にばらされても困るんですよね。

 さて、仲間の人たちがこんなに苦労をしているのにゼルはいったい何をやっているんだろう。
というわけで、次回はゼルに戻ることに決定!ああ、なんて行き当たりばったりな!!

 というような感じで行っております。次回もお楽しみに、でした。

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7016Re:贖罪の時18春樹 6/8-18:53
記事番号6998へのコメント

 なゆたへ

 お約束していたなゆたの悪友の春樹です。
 (自分で言ってりゃあ世話無いね。)
 なゆたにここを教えてもらってずいぶん経ってしまってて、
 わかんない方いらっしゃいますね。(ごめんなさい、私事で・・・。)

 一度、ちゃんと感想入れたんだけど、わかんなかったらしい。
 ま、当たり触りのないことを書いたので当然ですね。

 あ、前書き多いです。
 こんだけ書いてて、感想を一言だけ。

 「テンポはなゆただな、って思うんだけど、
ラブシーン(?)を書くとは思わなかった・・・。
(お子様春樹はちょっとオロオロしてしまいましたよ。)」

 ではでは、勉強と小説頑張ってくださいませ。