◆-Reason-中田 珂南(8/12-14:48)No.3957
 ┣Re:Reason-松原ぼたん(8/12-23:05)No.3972
 ┃┗松原さん、Thankです!-中田 珂南(8/17-10:56)No.4087
 ┣Re:Reason-明美(8/13-00:04)No.3978
 ┃┗明美さん、Thankです!-中田 珂南(8/17-11:01)No.4088
 ┣Re:Reason-ちび☆(8/15-22:44)No.4054
 ┃┗ちび☆さんThankです!-中田 珂南(8/17-11:40)No.4089
 ┃ ┗Re:ちび☆さんThankです!-ちび☆(8/17-16:10)No.4094
 ┗またガウリナ書きました(苦笑)「Wish」-中田 珂南(8/27-15:54)No.4219
  ┣読みましたよ-明美(8/27-23:50)No.4221
  ┃┗明美さんThankです。-中田 珂南(8/28-15:17)No.4228
  ┗駄文感想文-スィーフィーディア(8/29-12:10)No.4242
   ┗スィーフィーディア様Thankです。-中田 珂南(8/31-14:53)No.4265


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3957Reason中田 珂南 8/12-14:48

はじめましてorこんにちは。
駄文大量生産機(苦笑)中田 珂南と申します。
ちょっと思い付いたので、書いてみることにしました。
一応ガウリイメイン(ちょっとガウリナ寄り?)なんですけどね。・・・一発書きなので、うまくまとまるかどうか、自分でもすごく不安(撲殺)

:::::::::::::::::::::::::

夕闇が、部屋を満たそうとし始めている。
窓の外では、街が華やかな夜の色を纏いはじめる。
家路を急ぐ者と、遊興にはやる者。行き交う人々の顔が、それぞれの生き様を映しているようにも見える。

彼は、薄暗い部屋の中で、じっと己の剣を見つめていた。

今手にしているのは、銘さえ分からぬ魔力剣。
闇に閃くその輝きは、主である彼を、そして彼の護る者を、幾度窮地から救ってきたことだろう。
その素性さえ、未だにはっきりとしないけれど。
計り知れない力を、その輝きの内に確かに感じる。
「・・・俺に、似てるのかもな。」
苦笑混じりの呟きが、彼の口からこぼれて落ちた。

「ガウリイ、あんた・・・あたしと出会う前、どうやって生きてたの?」
−いつだったか、こう尋ねられた事がある。
尋ねた、というのは正しくないかも知れない。その言葉を口にした彼女は、呆れ顔で、わざとらしいくらい大きな溜め息をついていたのだから。
「本っ当に、不思議でしょうがないのよねえ。知識も知力も常識も、日常生活に必要と思われるようなモノが、あんたの中には全っ然ないんだから。
・・・それでどーやって生きてきたのか、世界の7大不思議にも匹敵するわ。」
「お前なあ・・・人のことを何だと・・・。」
「だってそうじゃない。あんたの剣の腕が超一流なのは、確かにあたしも認めるわ。
だけど、そんな事だけで生きていける程、世の中甘くはないものよ!」
妙に力の入った言葉である。
常々思うのだが・・・彼女の言葉は、10代の少女にしては妙にスレている。
これも、長い旅の間に身につけたことなのだろうか。それとも、唯一彼女が恐れる郷里の姉が、覚えさせたことなのだろうか。
・・・それはともかく。
「さあな・・・もう、忘れたよ。」
その一言で、軽く受け流す。
「忘れたって、あんたねえ・・・。」
途端に、彼女の表情に脱力の色が浮かぶ。
「あんたの頭の中って、一体どーなってる訳?つまらない事はよく覚えてるくせに、肝心な事はさっぱりだし。
一度あんたの頭を開けて、中を確かめてみたいもんだわ。」
「・・・くらげらしいからな、俺は。ロクな物出てこんかも知れんぞ。」
「自分で言うなあああああああっっ!!」
何処からともなく現れたスリッパの一撃が、彼の頭に炸裂した。
その痛さに顔を歪めながら、彼はぽつりと呟く。
「・・・お前は、知らなくてもいい事さ。」
あまりに小さなその呟きは、当然のことながら、彼女の耳には届いていなかった。

「・・・ずっとこのまま、『謎』で済ませてられたら、いいんだがな。」
溜め息をついたその拍子に、背中に流していた長い金の髪が、ぱさりと前に落ちてきた。
それを軽く払いのけて、彼はそっと目を閉じる。

−目に浮かぶのは、燃え盛る紅蓮の炎。
いたる所で火花を散らす、剣の閃きと金属音。時々空気を震わせる、断末魔の叫び声。
「光よ!」
彼の手にした柄だけの剣−今は失われた「光の剣」が、主の命を受け真の刀身を現す。
その途端・・・彼を取り囲む荒くれたちに、恐怖の色が浮かび上がった。
「まさか・・・『金色の死神』か!?」
「皆、退け!命の惜しい奴は、早くここから逃げるんだ!!」
口々にそう言って、連中が引き上げるよりも速く。
彼の剣の一薙ぎが、屍の山を造り出していく。
辛うじて逃れた僅かな者も、次の一撃にあえなく絶命する−独り残った彼の青い衣服を、その返り血で赤く染めさせて。
−思い出すのは、そんな戦場の光景。
華やかな英雄などいない、ただ陰惨なだけの修羅の世界・・・理由もなく、意味もなく、ただ殺戮だけが繰り返される。正義も真実も関係ない。力と運のある者だけが、生き抜く事を許される。
家宝だった「光の剣」を持ち出し、生家を後にしたあの日から・・・彼はずっと、こんな生き方しか出来なかった。いや、「生きる」ことを、自ら望んでいたかどうかも怪しい。
あまりに過酷なこの生き方から、一刻も早く解放される事−『死』を待ち望んでいたといっても、過言ではない。
わざと敵の真っ只中に突っ込み、立てなくなるまで剣を振るう。その金の髪をなびかせて、その身に限りなく返り血を浴びて。
・・・己の死に場所を捜しながら、他の生きる場所を奪っていく。
その矛盾から目を逸らして、恨みの声にも耳を塞いで。
自らの喉に剣を突き立てる、そんな簡単な事を実行する勇気すら持てなくて。
生きている限り、『安らぎ』など無縁だと。
ただ流されるままに、殺戮を繰り返しながら・・・それが自分の宿命と諦めて、あてもない旅を続けていた。
−あの日、彼女に出会うまでは。

「あたしは、自分の行きたい道を行くの。たとえ無茶だと分かっていても、後で悔やんだりするのはごめんだからね。」
輝きに満ちた、その瞳。決して「諦める」ことを選ばない、その心。
自分とはまるで正反対な、いつでも生命の輝きに満ち溢れた彼女の姿は、どれだけ眩しく見えたことだろう。

−この輝きを護りたい。

その願いが、彼の生きる理由となるのに、愛に変わるのに、時間はさほどかからなかった。

「ガウリイ、あんたは・・・本当に、今のままでいいの?」
今迄に何度か、彼女に問われたこともある。
人の身でありながら、強大な魔力と強力な呪文を律する彼女は、幾度となく高位魔族に狙われる。
彼女がこう問うのは、傍に居る自分の身を案じる故のこと。
誰も巻き込みたくはない。そんな彼女の優しさ故の言葉。
・・・だけど。
「俺は、お前にとことんまで付き合う。・・・そう言っただろ?」
彼女の存在なくしては、自分は自分であり得ない。
たとえどんな危機が迫ったとしても、この手に携えた剣で切り抜けていけばいいのだから。
「本当に、それでいいのね?」
「・・・しつこいぞ。」
こんな会話を繰り返す度、彼女はいつになく不安げな表情と、本当に嬉しそうな表情を交互にする。
あの「悪名高き女魔道士 リナ=インバース」という世間の評価など、微塵も感じさせないくらい、無邪気で無防備な素顔を。
−それを目にする度に、愛しさはますます募る。

「ガウリイ、そろそろ夕飯食べに行かない?」
ドア越しに掛けられた声に、彼ははっと我に返った。
窓の外は、もうすっかり夜の色。明かりを灯さずにいたこの部屋も、同じように夜の闇に満ちていた。
「あんた・・・こんな暗がりで、何してたのよ。」
声の主は、無遠慮に部屋の中に入り、呪文で魔法の明かりを灯す。その光に照らされて、腕を組んで呆れる彼女の姿が、彼の意識を確実に現実へと引き戻した。
「呼びに来てくれたのか?」
「他に連れもいないんだし・・・独りで食べたって、つまんないだけでしょうが。」
そう言ってそっぽを向いた彼女の頬が、ほんの少し、紅くなっていた。
・・・素直じゃないよな。
心の中でそう呟くと、彼は椅子から立ち上がり、傍らの剣を改めて腰に差した。
「当たり前かも知んないけど・・・あんた、絶対剣離さないのね。寝る時でも、絶対すぐ手の届く所に置いとくし。
常識皆無なあんただけど、さすがにそーいう所見ると、『場数踏んでるなあ』って感じするわ。」
彼女が、不意にそう言った。
少々引っかかる所はあるが、一応誉めてくれているのだろう。
細かいところは放っておいて、彼は笑ってこう返した。
「ま、そうでなきゃ、お前に付き合っていけんからな。」
「・・・頭はともかく、腕は頼りにしてるわよ、自称あたしの保護者さん。」
そう言って、彼女も笑った。
二人出会ってから数年、こんな穏やかな笑顔を、幾度交わしてきただろう。・・・ずっと諦めていたはずの『安らぎ』は、確かに此処に存在していた。

-絶対、離さない。

「行くわよ、ガウリイ!昨夜食いっぱぐれたミルサー料理のフルコース、今日こそは絶対、食べてやるんだから!」
「おうっ!!」
ガッツポーズなんかしながら、彼女が部屋を出て行く。
同じくポーズをとりながら、彼もその後に続く。
宿の廊下を歩きながら、二人の会話はさらに続いた。
「この街に来たんだって、このミルサー料理のためだもんね!
昨夜品切れだって言われた時には、思わず火炎球(ファイアーボール)ぶっ放したくなったわよ。・・・その恨み、今日こそ晴らしてやるんだから!」
「だからって、俺の分まで食うんじゃないぞ。」
「そんなの、分かんないわよ。美味しい物をいっぱい食べるのは、あたしにとって生きる理由の一つでもあんのよ!何か文句ある!?」
びしいっと指を立て、きっぱり言い切る彼女の言葉に、彼は思わず苦笑した。
「・・・生きる理由、か。」
「な、何よ?急にそんな顔して・・・。」
その呟きが聞こえたのか、彼女が怪訝な顔をした。
一瞬、気まずい沈黙が生まれる。
・・・こういう時は。
「へ?俺、今何か言ったか?」
あまりにくらげなその発言に、彼女はまともにずっこけた。
「あ、あんたねえ・・・・・・!!」
「それより、早く行こうぜ、リナ。でないと昨日みたいに売り切れちまうぞ。」
彼女が突っ込み用のスリッパを取り出すより早く。
彼は食堂へと続く階段を降り始めていた。
「あ、ま、待ちなさいよガウリイ!あたしの分まで食べたりしたら、絶対許さないからね!」
「さあな。俺は何せくらげだから、いちいちそんな細かい事まで覚えてられんぞ。」
「開き直るなあああああっっ!!」
絶叫する彼女の声を背に受けながら、彼は笑って階段を降りていった。

−今、こうして共に在る事が、彼の生きるただ一つの理由。
 
  
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

長々とお付き合い頂き、まことにありがとうございました。(ぺこり)
御感想など頂けますと、非常に嬉しいっす・・・何せ私は小心者。
正直言って、皆様の反応がどういうものか、非常にびくびくしております(苦笑)
さらにいうと私、「スレイヤーズ」小説(と言うほど大したものでもないけど)初公開だったりします。
・・・私の出してる本を読んだことのある方が、ここにいらっしゃらない事を祈ろう・・・(苦笑)







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3972Re:Reason松原ぼたん E-mail 8/12-23:05
記事番号3957へのコメント
 面白かったです。

>駄文大量生産機(苦笑)中田 珂南と申します。
 あたしは公害まき散らし機とかいうのがありました(笑)。
>その素性さえ、未だにはっきりとしないけれど。
 素性より実績。
>常々思うのだが・・・彼女の言葉は、10代の少女にしては妙にスレている。
 確かに。
>これも、長い旅の間に身につけたことなのだろうか。それとも、唯一彼女が恐れる郷里の姉が、覚えさせたことなのだろうか。
 両方だと思う。
>「まさか・・・『金色の死神』か!?」
 族みたい(笑)。
>「へ?俺、今何か言ったか?」
 便利。

 本当におもしろかったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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4087松原さん、Thankです!中田 珂南 8/17-10:56
記事番号3972へのコメント
> 面白かったです。

あ、ありがとうございます(はあと)
本文の最後にも書いてましたが、「スレイヤーズ」書くのは事実上これが
初めてだったので、皆様の反応がどんなものか、本当に不安だったんです。


>>その素性さえ、未だにはっきりとしないけれど。
> 素性より実績。

私、この「無銘の魔力剣」が結構気になってるんです(笑)
「ガウリイに似てる」のは、私の本音(笑)

>>「まさか・・・『金色の死神』か!?」
> 族みたい(笑)。

友人にも同じこと言われました(笑)

>>「へ?俺、今何か言ったか?」
> 便利。

「ガウリイのボケは絶対確信犯だ!」と私は信じて疑ってないんです(笑)

> 本当におもしろかったです。
> ではまた、ご縁がありましたなら。

本当にありがとうございました(はあと)
機会があれば、本当にまた何か書きたいです。
↑・・・って、本当に調子こいとるぞ、こいつ(苦笑)

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3978Re:Reason明美 E-mail 8/13-00:04
記事番号3957へのコメント
中田 珂南さんはじめまして。
明美(あけみ)です。
駄文大量生産機、ですか?
そーでもないと思いますけど。

ガウリイメイン、それもシリアス。
うーんガウリイってなに考えてるのか、見た目分からないけど……
リナの一人称だと、くらげのフリしてるのか、本当にくらげなのか、分かりませんよねえ。
私の中で一番のなぞです。
でも、シリアスなガウリイってかっこいい。
私は多分、こんなシリアスなガウリイ書けない(しくしく)
すごく良かったです。
では、また。

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4088明美さん、Thankです!中田 珂南 8/17-11:01
記事番号3978へのコメント
>駄文大量生産機、ですか?
>そーでもないと思いますけど。

あ、ありがとうございます(はあと)
そんなことおっしゃったら、この馬鹿女、また調子こいて駄文書きますよ(笑)

>ガウリイメイン、それもシリアス。
>うーんガウリイってなに考えてるのか、見た目分からないけど……
>リナの一人称だと、くらげのフリしてるのか、本当にくらげなのか、分かりませんよねえ。
>私の中で一番のなぞです。

同感です(笑)
でも「何考えてるか分からない」から、逆に「どう書いてもいい」なんて
・・・私、そのうち後ろから殴られるかも(苦笑)

本当にありがとうございました(はあと)





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4054Re:Reasonちび☆ E-mail URL8/15-22:44
記事番号3957へのコメント
中田 珂南さんは No.3957「Reason」で書きました。

こんばんわ。ちび☆です。
やっと自分の小説を書き上げ終えたので、他の方の作品を見る余裕が出来ました(笑)。

>駄文大量生産機(苦笑)中田 珂南と申します。
え〜っ、全然駄文じゃないですよ!

>「本っ当に、不思議でしょうがないのよねえ。知識も知力も常識も、日常生活に必要と思われるようなモノが、あんたの中には全っ然ないんだから。
>・・・それでどーやって生きてきたのか、世界の7大不思議にも匹敵するわ。」
そこまで言うか、リナ(笑)。

>「お前なあ・・・人のことを何だと・・・。」
>「だってそうじゃない。あんたの剣の腕が超一流なのは、確かにあたしも認めるわ。
>だけど、そんな事だけで生きていける程、世の中甘くはないものよ!」
>妙に力の入った言葉である。
>常々思うのだが・・・彼女の言葉は、10代の少女にしては妙にスレている。
リナの方こそ、何をしてきたんだって問いたい気が……。

>「さあな・・・もう、忘れたよ。」
>その一言で、軽く受け流す。
……確信犯?(笑)

>何処からともなく現れたスリッパの一撃が、彼の頭に炸裂した。
毎度おなじみスリッパ攻撃。
もはやスリッパは彼女の標準装備?

>−目に浮かぶのは、燃え盛る紅蓮の炎。
>いたる所で火花を散らす、剣の閃きと金属音。時々空気を震わせる、断末魔の叫び声。
>「光よ!」
>彼の手にした柄だけの剣−今は失われた「光の剣」が、主の命を受け真の刀身を現す。
>その途端・・・彼を取り囲む荒くれたちに、恐怖の色が浮かび上がった。
>「まさか・・・『金色の死神』か!?」
>「皆、退け!命の惜しい奴は、早くここから逃げるんだ!!」
>口々にそう言って、連中が引き上げるよりも速く。
>彼の剣の一薙ぎが、屍の山を造り出していく。
>辛うじて逃れた僅かな者も、次の一撃にあえなく絶命する−独り残った彼の青い衣服を、その返り血で赤く染めさせて。
>−思い出すのは、そんな戦場の光景。
>華やかな英雄などいない、ただ陰惨なだけの修羅の世界・・・理由もなく、意味もなく、ただ殺戮だけが繰り返される。正義も真実も関係ない。力と運のある者だけが、生き抜く事を許される。
>家宝だった「光の剣」を持ち出し、生家を後にしたあの日から・・・彼はずっと、こんな生き方しか出来なかった。いや、「生きる」ことを、自ら望んでいたかどうかも怪しい。
>あまりに過酷なこの生き方から、一刻も早く解放される事−『死』を待ち望んでいたといっても、過言ではない。
>わざと敵の真っ只中に突っ込み、立てなくなるまで剣を振るう。その金の髪をなびかせて、その身に限りなく返り血を浴びて。
>・・・己の死に場所を捜しながら、他の生きる場所を奪っていく。
>その矛盾から目を逸らして、恨みの声にも耳を塞いで。
>自らの喉に剣を突き立てる、そんな簡単な事を実行する勇気すら持てなくて。
>生きている限り、『安らぎ』など無縁だと。
>ただ流されるままに、殺戮を繰り返しながら・・・それが自分の宿命と諦めて、あてもない旅を続けていた。
シリアスガウリイだ♪かっこいいですねぇ。

>「本当に、それでいいのね?」
>「・・・しつこいぞ。」
>こんな会話を繰り返す度、彼女はいつになく不安げな表情と、本当に嬉しそうな表情を交互にする。
>あの「悪名高き女魔道士 リナ=インバース」という世間の評価など、微塵も感じさせないくらい、無邪気で無防備な素顔を。
>−それを目にする度に、愛しさはますます募る。
ラブラブだ、ラブラブだぁ(←私、壊れてます)。

>「呼びに来てくれたのか?」
>「他に連れもいないんだし・・・独りで食べたって、つまんないだけでしょうが。」
>そう言ってそっぽを向いた彼女の頬が、ほんの少し、紅くなっていた。
>・・・素直じゃないよな。
まったく。まぁ、それがリナらしいと言えばそう言えるのですが……。

>一瞬、気まずい沈黙が生まれる。
>・・・こういう時は。
>「へ?俺、今何か言ったか?」
あぁっ、やっぱり確信犯っ!!!(爆笑)

>彼女が突っ込み用のスリッパを取り出すより早く。
>彼は食堂へと続く階段を降り始めていた。
さすがに食事が絡むと素早いか?(笑)

>・・・私の出してる本を読んだことのある方が、ここにいらっしゃらない事を祈ろう・・・(苦笑)
あ、その本を見てみたい気が……(わくわく)。

本当に面白かったです!
また、お話を書いて下さいね(はぁと)。お待ちしてます☆
それではっ!

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4089ちび☆さんThankです!中田 珂南 8/17-11:40
記事番号4054へのコメント
>こんばんわ。ちび☆です。
>やっと自分の小説を書き上げ終えたので、他の方の作品を見る余裕が出来ました(笑)。

見せて頂きました(はあと)
いやーん、素敵なお話で(特大はあと)感動しましたです。
↑って、ここに書くかアンタは・・・(撲殺)

>>「本っ当に、不思議でしょうがないのよねえ。知識も知力も常識も、日常生活に必要と思われるようなモノが、あんたの中には全っ然ないんだから。
>>・・・それでどーやって生きてきたのか、世界の7大不思議にも匹敵するわ。」
>そこまで言うか、リナ(笑)。

リナですから(笑)それに、相手は他でもないガウリイですし(爆笑)
「遠慮のない間柄」を書こうとしたら、こんなヒドい表現になったんですけど(撲殺)

>>「さあな・・・もう、忘れたよ。」
>>その一言で、軽く受け流す。
>……確信犯?(笑)

はい(爆笑)

>>−目に浮かぶのは、燃え盛る紅蓮の炎。
>>いたる所で火花を散らす、剣の閃きと金属音。時々空気を震わせる、断末魔の叫び声。
>>「光よ!」
>>彼の手にした柄だけの剣−今は失われた「光の剣」が、主の命を受け真の刀身を現す。
>>その途端・・・彼を取り囲む荒くれたちに、恐怖の色が浮かび上がった。
>>「まさか・・・『金色の死神』か!?」
>>「皆、退け!命の惜しい奴は、早くここから逃げるんだ!!」
>>口々にそう言って、連中が引き上げるよりも速く。
>>彼の剣の一薙ぎが、屍の山を造り出していく。
>>辛うじて逃れた僅かな者も、次の一撃にあえなく絶命する−独り残った彼の青い衣服を、その返り血で赤く染めさせて。
>>−思い出すのは、そんな戦場の光景。
>>華やかな英雄などいない、ただ陰惨なだけの修羅の世界・・・理由もなく、意味もなく、ただ殺戮だけが繰り返される。正義も真実も関係ない。力と運のある者だけが、生き抜く事を許される。
>>家宝だった「光の剣」を持ち出し、生家を後にしたあの日から・・・彼はずっと、こんな生き方しか出来なかった。いや、「生きる」ことを、自ら望んでいたかどうかも怪しい。
>>あまりに過酷なこの生き方から、一刻も早く解放される事−『死』を待ち望んでいたといっても、過言ではない。
>>わざと敵の真っ只中に突っ込み、立てなくなるまで剣を振るう。その金の髪をなびかせて、その身に限りなく返り血を浴びて。
>>・・・己の死に場所を捜しながら、他の生きる場所を奪っていく。
>>その矛盾から目を逸らして、恨みの声にも耳を塞いで。
>>自らの喉に剣を突き立てる、そんな簡単な事を実行する勇気すら持てなくて。
>>生きている限り、『安らぎ』など無縁だと。
>>ただ流されるままに、殺戮を繰り返しながら・・・それが自分の宿命と諦めて、あてもない旅を続けていた。
>シリアスガウリイだ♪かっこいいですねぇ。

「独りで生きてた頃のガウリイ」って、もしかして“裏世界の人間”だったんじゃないかってイメージあるんですよ、私。
これだけ腕の立つ傭兵でありながら、リナは彼の過去を未だに知らない(それまで噂を耳にしたことも無い)訳ですし。・・・生きて来た世界が全然違うのかなあっと。
リナは確かに悪名高いけど「汚れの仕事はしたことはない」と言ってますし。確かに多くの修羅場くぐってるけど、案外、裏世界の事は(自分で思っている程)分かっていないのでは。・・・あくまで私の勝手なイメージですが(笑)

>>「本当に、それでいいのね?」
>>「・・・しつこいぞ。」
>>こんな会話を繰り返す度、彼女はいつになく不安げな表情と、本当に嬉しそうな表情を交互にする。
>>あの「悪名高き女魔道士 リナ=インバース」という世間の評価など、微塵も感じさせないくらい、無邪気で無防備な素顔を。
>>−それを目にする度に、愛しさはますます募る。
>ラブラブだ、ラブラブだぁ(←私、壊れてます)。

自分で書いて何なんですが、この会話、どーいったシチュエーションで交わされていたんでしょうかねえ(爆笑)
ご想像にお任せします、と。(・・って、アンタねえ・・・)

>>一瞬、気まずい沈黙が生まれる。
>>・・・こういう時は。
>>「へ?俺、今何か言ったか?」
>あぁっ、やっぱり確信犯っ!!!(爆笑)

私、彼のことを「実は(思いっきり)裏のあるクラゲ」と思ってますので(笑)

>>彼女が突っ込み用のスリッパを取り出すより早く。
>>彼は食堂へと続く階段を降り始めていた。
>さすがに食事が絡むと素早いか?(笑)

っつーか、ガウリイは「本音を突っ込まれそうになった時は、逃げ足が3倍速になる」のです(爆笑)
ガウリイ、リナの事本当に大事にしてますしね(はあと)
もっとも、「一番“自分の過去”を知られたくない相手」でもあるんでしょうね。彼を「一番素直になれる相手」として見ているリナとは、まるで正反対なんですけど。

>>・・・私の出してる本を読んだことのある方が、ここにいらっしゃらない事を祈ろう・・・(苦笑)
>あ、その本を見てみたい気が……(わくわく)。

いえ、実は・・・書いてる内容も、ジャンルさえも全然違うんですよ・・・。
スレイヤーズ(というかガウリナに)にここまではまったのが、本当につい最近のことでして。前から、ちょこちょこTV見てたんですけど。
現在の活動ジャンルは、某女性向け恋愛育成ベタ甘シュミレーション(爆笑)砂糖吐きそうな程ゲロ甘なシロ物です(苦笑)ええ、この文章とは全く違ってます!!(自爆)
・・・共通点といえば「男が長髪で、暗い過去があって、(恋愛に)一途で不器用」っていうだけですね(笑)そっちの男はとことん無口だし、女はとことん「少女マンガの主人公」的キャラだし(爆笑)
そちらのジャンルの友人に「なんでまたガウリイなの?」と言われる始末で(苦笑)

ご感想頂き、本当にありがとうございました(はあと)

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4094Re:ちび☆さんThankです!ちび☆ E-mail URL8/17-16:10
記事番号4089へのコメント
どうも、ちび☆です。
更に書いてしまいました♪

>>やっと自分の小説を書き上げ終えたので、他の方の作品を見る余裕が出来ました(笑)。
>>見せて頂きました(はあと)
>いやーん、素敵なお話で(特大はあと)感動しましたです。
>↑って、ここに書くかアンタは・・・(撲殺)
いえいえ、嬉しいです(はぁと)

>>>「本っ当に、不思議でしょうがないのよねえ。知識も知力も常識も、日常生活に必要と思われるようなモノが、あんたの中には全っ然ないんだから。
>>>・・・それでどーやって生きてきたのか、世界の7大不思議にも匹敵するわ。」
>>そこまで言うか、リナ(笑)。
>リナですから(笑)それに、相手は他でもないガウリイですし(爆笑)
>「遠慮のない間柄」を書こうとしたら、こんなヒドい表現になったんですけど(撲殺)
そうかもしれませんねぇ。私も酷いこと書きましたし(爆)。
いや、きっと、これこそが深い愛情の裏返しってやつで(笑)。

>>>「さあな・・・もう、忘れたよ。」
>>>その一言で、軽く受け流す。
>>……確信犯?(笑)
>はい(爆笑)
ガウリイって……ガウリイって……(笑)。

>>シリアスガウリイだ♪かっこいいですねぇ。
>「独りで生きてた頃のガウリイ」って、もしかして“裏世界の人間”だったんじゃないかってイメージあるんですよ、私。
>これだけ腕の立つ傭兵でありながら、リナは彼の過去を未だに知らない(それまで噂を耳にしたことも無い)訳ですし。・・・生きて来た世界が全然違うのかなあっと。
>リナは確かに悪名高いけど「汚れの仕事はしたことはない」と言ってますし。確かに多くの修羅場くぐってるけど、案外、裏世界の事は(自分で思っている程)分かっていないのでは。・・・あくまで私の勝手なイメージですが(笑)
そうですよねぇ。裏世界の人間をぶっ飛ばすことはあっても、一緒にこそこそ悪さをしたわけじゃありませんしね。

>>>「本当に、それでいいのね?」
>>>「・・・しつこいぞ。」
>>>こんな会話を繰り返す度、彼女はいつになく不安げな表情と、本当に嬉しそうな表情を交互にする。
>>>あの「悪名高き女魔道士 リナ=インバース」という世間の評価など、微塵も感じさせないくらい、無邪気で無防備な素顔を。
>>>−それを目にする度に、愛しさはますます募る。
>>ラブラブだ、ラブラブだぁ(←私、壊れてます)。
>自分で書いて何なんですが、この会話、どーいったシチュエーションで交わされていたんでしょうかねえ(爆笑)
>ご想像にお任せします、と。(・・って、アンタねえ・・・)
是非書いて下さいっ!!!(爆笑)

>>>一瞬、気まずい沈黙が生まれる。
>>>・・・こういう時は。
>>>「へ?俺、今何か言ったか?」
>>あぁっ、やっぱり確信犯っ!!!(爆笑)
>私、彼のことを「実は(思いっきり)裏のあるクラゲ」と思ってますので(笑)
とぼけたフリをして侮れない奴だ……。
と言うことは、主導権(←何の主導権だ(笑))を握っているのはリナではなく、実はガウリイであると。ふむふむ。

>>>彼女が突っ込み用のスリッパを取り出すより早く。
>>>彼は食堂へと続く階段を降り始めていた。
>>さすがに食事が絡むと素早いか?(笑)
>っつーか、ガウリイは「本音を突っ込まれそうになった時は、逃げ足が3倍速になる」のです(爆笑)
それでは、リナが「私のことどう思ってるの(はぁと)」なんて聞いてきた日には、超高速で逃げるかごまかすかするわけですね(笑)。

>ガウリイ、リナの事本当に大事にしてますしね(はあと)
>もっとも、「一番“自分の過去”を知られたくない相手」でもあるんでしょうね。彼を「一番素直になれる相手」として見ているリナとは、まるで正反対なんですけど。
そしてリナが彼の過去を知ったとき…………どうなるんでしょう?
知りたい気がするなぁ〜。読みたいなぁ〜(←プレッシャーをかけている)。

>いえ、実は・・・書いてる内容も、ジャンルさえも全然違うんですよ・・・。
>スレイヤーズ(というかガウリナに)にここまではまったのが、本当につい最近のことでして。前から、ちょこちょこTV見てたんですけど。
>現在の活動ジャンルは、某女性向け恋愛育成ベタ甘シュミレーション(爆笑)砂糖吐きそうな程ゲロ甘なシロ物です(苦笑)ええ、この文章とは全く違ってます!!(自爆)
>・・・共通点といえば「男が長髪で、暗い過去があって、(恋愛に)一途で不器用」っていうだけですね(笑)そっちの男はとことん無口だし、女はとことん「少女マンガの主人公」的キャラだし(爆笑)
>そちらのジャンルの友人に「なんでまたガウリイなの?」と言われる始末で(苦笑)
「私は違うな」の方ですね(←何故か知っている)。いや、私は言われたことありませんが(笑)。
う〜ん、そのタイプをスレイヤーズで探すとなると……暗い過去を背負ってるってことでゼルかな?
……はっ!この話題はここではまずいかな。私のHPで語りませんか?(笑)

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4219またガウリナ書きました(苦笑)「Wish」中田 珂南 E-mail 8/27-15:54
記事番号3957へのコメント
調子こいて、また書いてみました。今度はリナsideです。
・・・相変わらず、一発書きで(撲殺)

::::::::::::::::::::::::::::::::

「いつまであたしの保護者するつもり?」
「そうだな・・・一生、か?」

こんな会話を交わしたのは、いつのことだったかもう忘れた。
そんなこんなで、あたしとガウリイは、今でも一緒に旅を続けてる。
たまに、とんでもないトラブルに巻き込まれたりしてるけど。
・・・念のために言っとくけど、あたしが事件を呼んでるんじゃない。
あっちから勝手にやって来るのである。
そんなことは、どうでもいいか。
とにかく、あたしとガウリイの旅は、今でも呑気に続いてる。
−「一緒にいる理由」など、本当はもう何もないのに。

「ねえ、ガウリイ。あんたさあ・・・今の自分の状態に、疑問感じたりしてないの?」
ちょっと前に、あたしはこう尋ねてみた事がある。
確か、ソラリアでのごたごたが落ち着いて・・・ルークやミリーナとも別れた、その日の夜のことだったと思う。
急に問われてガウリイは、きょとんとした目であたしを見つめ返していた。
そして一言、
「何で、そんな事聞くんだ?」
・・・やっぱり。
ある程度予想していたけれど、こんなに呑気に返されては、こっちが脱力してしまう。
あたしは、意を決して(という程でもないか)聞いてみたというのに。
「あのねえ、ガウリイ・・・。」
言いたくないが、仕方がない。
力の抜けまくった状態から、何とか体勢を立て直して、あたしは改めてこう言った。
・・・今度は、もうちょっとまともな答えが返ってきますよーに。
「前の“光の剣”程じゃないけど、一応、魔力剣は手に入ったのよ。・・・そりゃー、前に比べて随分見劣りしてるのは、あたしも認めるけどさあ。
でもさあ、今、とんでもない事になってんじゃない?正直言って“伝説の剣探し”なんて、呑気な事言ってられないのよ。」
「それで?」
・・・・・頭働かんのか、この男。
一発ぶん殴ってやりたい衝動を、寸でのところでぐっと押さえて(あたしも優しくなったなあ)、こう言葉を続けてみた。
「だから、これから先は、高位魔族との戦いに忙しくて、どうしても剣探すのが後回しになっちゃうのよ。
今まで何とか切り抜けて来たけど、これから先も、こう上手くいくとは限んないしね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
ここまで分かりやすく言ってやってるのに、ガウリイってば、何か理解に苦しんでいるかのよーな、何とも情けない表情で、あたしの顔をじっと見ている。
ううっ。やっぱり、はっきり言ってやらんといかんか。
「だから、本気で新しい剣を探そうと思うんだったら、ここら辺で別行動した方が
得策だって言ってんのよ。・・・その方が、あんたの為とも思うしさ。
それに、あたしと一緒にいたら、また厄介事に巻き込まれるわよ。シェーラが何企んでるか分かんないし、他の魔族の連中だって、ただ遊んでる筈ないし。
それくらい、あんただって分かるでしょう?今まで一緒にいたんだから。」
・・・ここまで言って、あたしは急に胸が痛くなった。
“今まで一緒にいたんだから”自分の言葉が、胸に鋭く突き刺さる。
ガウリイが傍にいてくれる事。いつもあたしを守ってくれる事。
何時の間にか、当たり前になってたけれど。
本当は・・・確証なんて何もない。あたしとガウリイを繋いでいるのは、ひどくあやふやなものなんだと、あたしは急に気が付いた。
「リナ。」
ガウリイが、あたしの名を呼ぶ。
でも、あたしは視線を合わせなかった。
何だか、顔をまともに見られない。特に理由はないんだけれど。
・・・何だか、こんなのあたしらしくない。自分でも分かってるけど。
「リナ。」
もう一度、ガウリイがあたしを呼んだ。
頭の上からかかる声は、何だかいつも以上に優しい声だった。
・・・え?頭の上??
はっと顔を上げて見上げると、ガウリイの瞳のオーシャンブルーが、至近距離からあたしを見ていた。
「・・・なんで、そんな事を聞くんだ?」
さっきと全く同じ言葉。
だけど。
その言葉は、何とも言えない熱を帯びてるような気がする。
「俺がお前と一緒にいたら、何か困る事でもあるのか?」
「そ、そうじゃないけど・・・。」
う。何だか答えに詰まる。
とにかくこの状態から脱出しようと、あたしは2、3歩後ずさってみるが、すぐに壁に突き当たる。
部屋を抜け出そうにも、ドアがあるのはちょうど反対側の壁。
抜け出すならどうしても、目の前のガウリイから逃げないといけない。
・・・だけど。
「リナ、お前・・・本気で言ってるのか?それ。」
いつになく真剣な眼差しは、あたしが脱出するのを許しそうにない。
う。ガウリイに負かされるのって、何だか悔しい。
あたしはうつむき、ガウリイから視線を逸らすと、思いっきり小さな声で、「力ある言葉」を唱え始めた。
だけど。
「・・・・お前なあ・・・。」
ガウリイは大きくため息をつくと、唇であたしの詠唱を封じた。
逃げようともがいても、力づくで押さえられて、身動き一つ許してくれない。
「お前、俺が言ったの覚えてないのか?“お前の居る所は、俺の傍だ”って。」
激しく熱いキスの後で、ガウリイが不意にこう言った。
きつくあたしを抱きしめて、耳元に甘く囁くように。
「・・・俺でも覚えてるのに、何でお前が忘れてんだよ。」
その一言は、余計だったけど。
「・・・だって、本当のことじゃない。」
一応言い返してみるが、弱気になってるのが自分でも分かる。
うーん、これじゃ説得力無いな。
言い訳がましくなる危険性があったので、あたしはそれ以上言うのはやめた。
・・・本当、ガウリイってば何も分かってない。
いくら『自称保護者』だからって、危険な目にばかり遭わせたくない。
あたしとガウリイの間に、何があろうと・・・そんな事で、無理矢理自分に繋ぎ止めておくような、意地の悪い女にはなりたくない。
だからあたしは思い切って、「別行動しないか」って言ってみたのに。
・・・・・・ガウリイの馬鹿。
「俺は、お前のそばにいたい。・・・一緒にいるのに、それ以上の理由はいるのか?」
今度は、ガウリイがあたしに尋ねた。
いつものくらげなんかじゃない、たまにしか見せない『男』の顔して。
こんな表情で見つめられると、何も言い返せなくなってしまう。
「・・・分かったわ。もう言わない。」
今回は、あたしの負け。悔しいけど。
珍しく素直に負けを認めると、ガウリイはまた優しく笑って、あたしをきつく抱きしめた。
「俺は、いつでもお前の傍にいる。・・・忘れるなよ。」
何だかすごく恥ずかしい台詞を、臆面もなく言い切ると、ガウリイはまた唇を寄せてくる。
あたしは返事をする代わりに、広い背中に両手を回して、そっと瞳を閉じた・・・。

「お帰り、リナ。」
待ち合わせの場所に決めてた食堂では、ガウリイが先に席に着いていた。
テーブルの上には、一応山盛りの料理が並んでいたが、どれも手をつけた様子はない。もしかしてガウリイ、あたしが戻るのを待ってた?
「ま、一人で食っててもつまらんからな。」
あたしの疑問を見抜いてか、ガウリイは小さく笑ってそう付け加えた。
ここはテルモード・シティにある食堂。街の入り口にあった張り紙に、なんだか妙な予感がしたあたしは、ガウリイを待たせて魔道士協会に行ってきたのだ。
「で、これからどうするんだ?」
「何か、大変な事になってるから・・・とりあえず、現地に行ってみるしかないみたいね。もっと詳しい事知りたいし。」
山ほど並んだ料理をつつきながら、話を始めるあたしとガウリイ。
今まで何度も繰り返された、当たり前の光景。
だけど。
「当たり前」であることが、あたしは何だかすごく嬉しい。
ガウリイが傍にいてくれる。ただそれだけの事なのに。
今、魔道士協会で聞いてきた事件−クリムゾン・タウンでの叛乱も、厄介そうとは思うけど、何とか出来そうな気になってくる。
「・・・とりあえず、これからの事は、食べてから考えましょ。」
「そうだな。」
あたしが一言そう言うと、ガウリイは優しい笑顔で返事した。

「いつまであたしの保護者するつもり?」
「そうだな・・・一生、か?」

−いつまでこうしてられるか、自分でも分からないけど。
本当は「一緒にいる理由」なんて、何もないけど。
「一緒にいたい理由」があるから・・・どうか、今はこのままで。

:::::::::::::::::::::::::::::::::

・・・自分で砂糖吐きました(苦笑)
ガウリイsideとはえらく違っちゃいました。はっはっは。(斬殺)

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4221読みましたよ明美 E-mail 8/27-23:50
記事番号4219へのコメント
中田 珂南さん、読みました。コメントいきます。

>たまに、とんでもないトラブルに巻き込まれたりしてるけど。
>・・・念のために言っとくけど、あたしが事件を呼んでるんじゃない。
>あっちから勝手にやって来るのである。
よく事件が起こるよね。ま、そうじゃないとお話にならないけど。

ねえ、ガウリイ。あんたさあ・・・今の自分の状態に、疑問感じたりしてないの?」
あまり考えてないと言うか、ガウリイは、リナがいればいいんでしょう(はあと)

>「それで?」
>・・・・・頭働かんのか、この男。
>一発ぶん殴ってやりたい衝動を、寸でのところでぐっと押さえて(あたしも優しくなったなあ)、こう言葉を続けてみた。
最近、優しくなってきたかなあと思ってた。
リナちゃんちょっと、押さえるようになってきたよね。

>「だから、本気で新しい剣を探そうと思うんだったら、ここら辺で別行動した方が
>得策だって言ってんのよ。・・・その方が、あんたの為とも思うしさ。
ガウリイが一人で剣探せるんだろうか?(爆)

g>本当は・・・確証なんて何もない。あたしとガウリイを繋いでいるのは、ひどくあやふやなものなんだと、あたしは急に気が付いた。
あやふやなもんって、結構辛い。うんうん、分かるなあ。

>ガウリイは大きくため息をつくと、唇であたしの詠唱を封じた。
>逃げようともがいても、力づくで押さえられて、身動き一つ許してくれない。
>「お前、俺が言ったの覚えてないのか?“お前の居る所は、俺の傍だ”って。」
>激しく熱いキスの後で、ガウリイが不意にこう言った。
>きつくあたしを抱きしめて、耳元に甘く囁くように。
きゃー、やったー。
恥ずかしいぞっ!

>いくら『自称保護者』だからって、危険な目にばかり遭わせたくない。
>あたしとガウリイの間に、何があろうと・・・そんな事で、無理矢理自分に繋ぎ止めておくような、意地の悪い女にはなりたくない。
>だからあたしは思い切って、「別行動しないか」って言ってみたのに。
>・・・・・・ガウリイの馬鹿。
おお、健気ですねえ。

>「俺は、いつでもお前の傍にいる。・・・忘れるなよ。」
>何だかすごく恥ずかしい台詞を、臆面もなく言い切ると、ガウリイはまた唇を寄せてくる。
こりは、はずかしー。書くのもきっと恥ずかしかったでしょう。

>−いつまでこうしてられるか、自分でも分からないけど。
>本当は「一緒にいる理由」なんて、何もないけど。
>「一緒にいたい理由」があるから・・・どうか、今はこのままで。
一緒にいたい理由ですか。すごいね、これはほんと砂糖吐きますよ。(笑)

にやにや笑いながら読みました。(変な人みたい)
では、また。

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4228明美さんThankです。中田 珂南 E-mail 8/28-15:17
記事番号4221へのコメント
>中田 珂南さん、読みました。コメントいきます。

ありがとうございます。やっぱり感想頂けると、嬉しいです(はあと)
「また書こう」なんて舞い上がったりしちゃいます(苦笑)

>ねえ、ガウリイ。あんたさあ・・・今の自分の状態に、疑問感じたりしてないの?」
>あまり考えてないと言うか、ガウリイは、リナがいればいいんでしょう(はあと)

ええ、彼にはもう「リナと離れて生きる」生き方なんて、考えられないんですよ(はあと)


>>「それで?」
>>・・・・・頭働かんのか、この男。
>>一発ぶん殴ってやりたい衝動を、寸でのところでぐっと押さえて(あたしも優しくなったなあ)、こう言葉を続けてみた。
>最近、優しくなってきたかなあと思ってた。
>リナちゃんちょっと、押さえるようになってきたよね。

「恋した弱み」なんですよ。本人自覚してないけど(爆)

>>「だから、本気で新しい剣を探そうと思うんだったら、ここら辺で別行動した方が
>>得策だって言ってんのよ。・・・その方が、あんたの為とも思うしさ。
>ガウリイが一人で剣探せるんだろうか?(爆)

いえ、私「ガウリイ=実は裏のあるくらげ」説支持者なんです(笑)
一人でも十分探しに行けるんじゃないですか?本人がその気になれば。
・・・もっとも、「その気」になる事はまずないですけど(きっぱり)。

>>本当は・・・確証なんて何もない。あたしとガウリイを繋いでいるのは、ひどくあやふやなものなんだと、あたしは急に気が付いた。
>あやふやなもんって、結構辛い。うんうん、分かるなあ。

私がガウリナにはまった「ツボ」は、ここなんですよ(苦笑)
これが書きたくてこの話を書いた、と言っても過言じゃないです。

>>ガウリイは大きくため息をつくと、唇であたしの詠唱を封じた。
>>逃げようともがいても、力づくで押さえられて、身動き一つ許してくれない。
>>「お前、俺が言ったの覚えてないのか?“お前の居る所は、俺の傍だ”って。」
>>激しく熱いキスの後で、ガウリイが不意にこう言った。
>>きつくあたしを抱きしめて、耳元に甘く囁くように。
>きゃー、やったー。
>恥ずかしいぞっ!

私も恥ずかしいです(爆笑)

>>いくら『自称保護者』だからって、危険な目にばかり遭わせたくない。
>>あたしとガウリイの間に、何があろうと・・・そんな事で、無理矢理自分に繋ぎ止めておくような、意地の悪い女にはなりたくない。
>>だからあたしは思い切って、「別行動しないか」って言ってみたのに。
>>・・・・・・ガウリイの馬鹿。
>おお、健気ですねえ。

よかった、「何があろうと・・・」の所、指摘されないで(笑)
ま、「今更言うまでもない」んですけどね(決め付け)。

>>「俺は、いつでもお前の傍にいる。・・・忘れるなよ。」
>>何だかすごく恥ずかしい台詞を、臆面もなく言い切ると、ガウリイはまた唇を寄せてくる。
>こりは、はずかしー。書くのもきっと恥ずかしかったでしょう。

>>−いつまでこうしてられるか、自分でも分からないけど。
>>本当は「一緒にいる理由」なんて、何もないけど。
>>「一緒にいたい理由」があるから・・・どうか、今はこのままで。
>一緒にいたい理由ですか。すごいね、これはほんと砂糖吐きますよ。(笑)

あはははははは。何キログラム吐いて頂けましたか?(笑)
いえ、私、普段は某恋愛育成ベタ甘シュミレーションで(大部分がノーマルカップリングで、たまにや○い・苦笑)書いてるもんですから。
こーいった「恥ずかしいほどのゲロ甘」への耐性は、めちゃめちゃ高いです(自爆)

>にやにや笑いながら読みました。(変な人みたい)
>では、また。

こんな駄文にお付き合い頂きまして、本当にありがとうございました(はあと)

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4242駄文感想文スィーフィーディア 8/29-12:10
記事番号4219へのコメント
 こんにちは。小説、「Reason」とあわせて読ませていただきました。
 いやーん、目いっぱいガウリナじゃないですか(はぁと)
 こーいうあまーいガウリナ、弱いんですよぉ。
 特に、

>「俺は、お前のそばにいたい。・・・一緒にいるのに、それ以上の理由はいるのか?」
>今度は、ガウリイがあたしに尋ねた。
>いつものくらげなんかじゃない、たまにしか見せない『男』の顔して。

『男』の顔・・・(溶解)。
 もうメロメロ。カッコイイよぉ、ガウリイ。(リナサイドの話なのにガウリイに
目が行く奴です私・・・)
 好きな女の前じゃ、くらげもどっかへ行っちゃうのよね!
 やっぱりガウリナは一緒じゃなきゃ、理由なんて要んないのよぉぉぉぉぉ!!
 そこに2人しているだけで十分私には理由になんのよっっっ!!!
 うーん、久々に溶解したわ・・・。
 よいものを、読ませていただきました。
 

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4265スィーフィーディア様Thankです。中田 珂南 E-mail 8/31-14:53
記事番号4242へのコメント
> こんにちは。小説、「Reason」とあわせて読ませていただきました。
> いやーん、目いっぱいガウリナじゃないですか(はぁと)
> こーいうあまーいガウリナ、弱いんですよぉ。

某くらぶでは、本当にお世話になってます(笑)

>『男』の顔・・・(溶解)。
> もうメロメロ。カッコイイよぉ、ガウリイ。(リナサイドの話なのにガウリイに
>目が行く奴です私・・・)

いえ、私も『男の顔』が書きたくてこれを書いたんです、実は(自爆)
「リナの話」というよりは、これ、「リナの目から見たガウリイの話」というのが本音なんですよね・・・煩悩(苦笑)

> 好きな女の前じゃ、くらげもどっかへ行っちゃうのよね!
> やっぱりガウリナは一緒じゃなきゃ、理由なんて要んないのよぉぉぉぉぉ!!
> そこに2人しているだけで十分私には理由になんのよっっっ!!!
> うーん、久々に溶解したわ・・・。

ありがとうございます(はあと)
もっともっと喜んで頂けるよう、精進したいと思っております。
・・・ああ、もっと文才が欲しいよお・・・(切実な呟き・笑)