◆-NIGHTMARE 0-神無月紗羅(7/29-23:32)No.3672
 ┣NIGHTMARE T-神無月紗羅(7/29-23:33)No.3673
 ┣NIGHTMARE U-神無月紗羅(7/29-23:34)No.3674
 ┣NIGHTMARE V-神無月紗羅(7/29-23:35)No.3675
 ┣NIGHTMARE W-神無月紗羅(7/29-23:36)No.3676
 ┣NIGHTMARE X-神無月紗羅(7/29-23:38)No.3677
 ┣NIGHTMARE Z-神無月紗羅(7/29-23:39)No.3678
 ┣NIGHTMARE Z-神無月紗羅(7/29-23:41)No.3680
 ┣NIGHTMARE [-神無月紗羅(7/29-23:43)No.3681
 ┣NIGHTMARE \-神無月紗羅(7/29-23:44)No.3682
 ┣NIGHTMARE ]-神無月紗羅(7/29-23:45)No.3683
 ┣NIGHTMARE ]T-神無月紗羅(7/29-23:47)No.3684
 ┃┣Re:NIGHTMARE -東智華(7/30-00:09)No.3685
 ┃┃┗Re:NIGHTMARE -神無月紗羅(7/31-23:05)No.3729
 ┃┣Re:NIGHTMARE ]T-明美(7/31-02:18)No.3718
 ┃┃┗Re:NIGHTMARE ]T-神無月紗羅(7/31-23:15)No.3731
 ┃┣Re:NIGHTMARE ]T-片桐さつき(8/4-00:19)No.3764
 ┃┃┗ありがと〜☆-神無月紗羅(8/4-04:19)No.3768
 ┃┗Re:NIGHTMARE ]T-三里桜架(8/4-02:51)No.3767
 ┃ ┗三里桜架さま♪-神無月紗羅(8/4-04:48)No.3769
 ┣遠くにいても-神無月紗羅(8/5-23:23)No.3814
 ┃┗Re:遠くにいても-松原ぼたん(8/6-19:23)No.3837
 ┃ ┗松原ぼたんさま♪-神無月紗羅(8/7-23:17)No.3886
 ┣遠くにいても2-神無月紗羅(8/7-23:14)No.3885
 ┃┣Re:遠くにいても2-三里桜架(8/8-04:46)No.3892
 ┃┃┗三里桜架さま♪-神無月紗羅(8/13-04:08)No.3991
 ┃┗Re:遠くにいても2-松原ぼたん(8/12-22:45)No.3961
 ┃ ┗松原ぼたんさま♪-神無月紗羅(8/13-04:14)No.3992
 ┗遠くにいても2-神無月紗羅(8/13-04:01)No.3989
  ┣みすったぁ!-神無月紗羅(8/13-04:03)No.3990
  ┗Re:遠くにいても3-松原ぼたん(8/13-17:14)No.4001


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3672NIGHTMARE 0神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:32

どうも、始めまして。神無月紗羅といいます。
ここに投稿するのは始めてなんですが、某所でのせたお話だったりします(汗)
ここにのせるのも何かのご縁と思って読んでいただけると嬉しいです。
変な所などあると思いますが、広い心で見守ってやって下さいね(^^)
ちなみにあたし、ゼルリナですので悪しからず。
今回の投稿ももちろんゼルリナでっす♪
それでは、楽しんで頂ければ幸いです。

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3673NIGHTMARE T神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:33
記事番号3672へのコメント
・・・・・・近ごろあたしは睡眠不足だ。

「いやぁー!」
 自分の叫び声で目が覚める。
 あたしはゆっくりとベッドから身を起こした。
これで何度目だろうか、憶えていない。
あの事件の後から毎晩の様に同じ「夢」を見る。そう、同じ「夢」
「ふうっ」
 ため息をついてあたしは立ち上がった。
 もう一度眠りなおす気にはとてもじゃないがなれない。
「お風呂にでもはいってこようかな」
 あたしは気分を変えるために一つ大きい伸びをする。
 小さな窓に朝の光が射し込み始め、また今日が始まろうとしていた。

「ごちそーさまっ。あーおいしかった」
 朝食をおえ、満腹になったあたしはほうっと息をはいた。
「ほんっとここの料理はおいしいわ。それに比べて昨日いったメシ屋、あんなものをよく
客に出すわよ。ひどいったらありゃしない。
 そう思わない? ガウリイ」
「確かに、あのメシ屋の味は言葉ではいえない味だったな」
 あたしの言葉に頷くガウリイ。
「でもっ、だからっていっていきなり火炎球はひどいですよ」
 あたしに隣でアメリアは抗議の声を上げた。
「何言ってるかなあーアメリア。メシ屋っていうのはお客に美味しいものを食べさせる所
よ。
なのにあんな不味い料理を出すなんて言語道断! よってあたしが天に代わって成敗した
まで! 文句ある?」
「いや、別に文句があるわけじゃー
 それにリナさんだもの、仕方ないですよね」
「・・・どうゆう意味かな? アメリア」
 笑みを浮かべ静かにあたしは尋ねる。
「だから何ていうか、変な意味じゃなくて。リナさんって殺しても死にそうじゃない
し・・・」
・・・おい、ちょっと待て・・・
「で、アメリア。結局あんた何がいいたいのかな?」
 笑みがひきつるのを感じたが、あたしはそれにかまわず再びアメリアに問い掛ける。
「やっ、いやだなあ。私はただリナさんに敵う人なんていないって事が言いたかっただけ
で。
そんなリナさん、マジにならないでくださいよー」
 何か不吉なものでも感じたのかアメリアは慌てて言い訳をする。
「ほら、リナさんって強いから」
・・・・・・えっ?
「まあそれもそうだな。リナより強い奴なんてそうそういないだろうし。リナが負けるは
ず、ないもんな」
・・・つよ・・い・・・・・・?
「・・・なに当たり前の事いってるのよ。そんな事言ってもごまかされないわよ。
──で、アメリア。誰が殺しても死なないって?」
「ごめんなさぁーい。ちょっと口が滑っただけなんです。だから火炎球だけはやめて下さ
いよー」
 頭を抱えてすっかり逃げ腰のアメリア。
「たくっ、しゃーないな。
 でも、アメリア。今度変なこといったら、わかってるでしょうね?」
「・・・はい」
 よほど呪文でぶっ飛ばされるのがイヤだったのかアメリアは素直にコクコク頷いた。
「じゃあ、そうゆう事で。あたし先に部屋に戻ってるから」
「──おい、リナ」
と、イスから立ち上がろうとしたあたしに声をかけたのは
「ん? どうかしたの、ゼル?」
「いや、別に。ただお前が朝を定食2人前で済ますなんて珍しいし。
 ・・・何か、あったのか?」
──ドクン
心臓が大きく音をたてた。あたしは思わず瞳を見開く。
・・・なにを、言うのだろうか。
あたしはいつもと変わらないはずだ。特に問題もない。平和な日々を送っているのだか
ら。
そう、「何か」などない、あるはずがないのに。
あたしはいそいで笑顔をつくった。
「何もないよ。あるわけない。
だいたい、いつもは魔法を使うからその分いっぱいご飯を食べてるだけであって。
ご飯ばっかり食べていたらブタさんになっちゃうでしょうが。ゼル、あんたあたしをふと
らせたいの?」
「イヤ、そうゆう訳じゃないんだが・・・少し気になっただけだ。何もないなら別にいい」
 どこか納得のできない表情でうなずくゼルガディス。
 これ以上突っ込まれたらたまらない。あたしはそそくさと席を立った。
「どこかに行くのか、リナ?」
「寝る。起こさないでね」
ガウリイの声が歩き出したあたしの背にかかる。
あたしは歩みを止めず答えるとちょっと手を上げた。
「おやすみ」
みんなが不思議そうにあたしの背を見つめているのはわかっていた。
けれど・・・あたしが振り返ることはなかった。

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3674NIGHTMARE U神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:34
記事番号3672へのコメント

「ふぅっ、疲れた」
 ため息と共にそんな言葉が洩れる。そのつぶやきに気付き、あたしは思わず苦笑した。
疲れた? 何に疲れたというのだろうか。
そうだ、何のトラブルもない平穏無事な生活を送っているのに。
「おいしいご飯にふかふかのベッド。広いお風呂まであるっていうのに・・・」
 そう、これ以上ないってほど恵まれた環境。なのに・・・あたしの心は疲れを感じていた。
 原因はわかっている。『夢』だ。
そう、毎日のように見るあの『夢』
「ふぅ・・・」
 はきだした息が部屋の空気をいっそう重くする。
‥‥‥‥‥‥‥‥
「だぁーっ!
 あたしってば何暗くなってるのよ。あれはただの『夢』
あたしは疲れてる。だからあんな『夢』を見たんだ。
寝よう! うん、寝よう。美味しいもの食べて、ゆっくり寝て。そうすればあんな『夢』な
んて見なくなるはずよ」
 そう自分に言い聞かせるように呟くと、大きく伸びをしてベッドにもぐりこむ。
 そしてあたしは心地よい睡魔に身をまかせた。

・・・我が名を呼べ
   汝は我なり
   我が力 その身に纏いて
   世界を「あるべき姿」へと導け
   今こそ 我が力
   汝にあたえん
   汝は我なり
   我が 名を 呼  べ・・・

暗い、暗い声。
 そうあたしはこの声の主を知っている。耳を塞いでも聞こえてくる、声。
「あたしは、あたしはリナ=インバースよ! あなたなんかじゃ、ない!」
 あたりは一面の闇。何の姿も見えない。──見えない、があたしは知っていた。『あ
れ』がそこに在る事に。
「あたしは、あたし。あなたなんかじゃ、ないっ」
『なぜ否定する
 なぜ認めようとしない
 お前はもう我が力の一部なのだ
 我が力無くしてお前は存在できない』
すっと、あたりの闇が動き始めた。
そしてその闇の中から無数の触手が生まれ、あたしを取り込もうと手を伸ばしてくる。
必死で振り払おうとするがきつく捲きついた触手はなかなか離れない。
 闇が、あたしの中に入ってくる。
 闇が・・・同化する。
 ・・・あたしは・・・闇に・・・なる・・・
「イヤッ!」
 渾身の力で触手を振り払いあたしは走り出した。
・・・『夢』 これは『夢』!
 頭の中ではわかっているのに。そう、これは『夢』
 いつもと同じ、『夢』・・・
 終わりのない回廊
 その中をただひたすら走り続ける。
 自分の息遣いだけがやけに耳について離れない。
『何処へ、行こうとする』
・・・・・・・・・
『その先に一体何が在ると言うのだ』
 暗い声があたしに問い掛けてくる。
『お前の居場所など何処にもないのに』
 ・・・・・・・・・
『我が名を呼べ
 そして我がもとへと帰ってこい
 汝は我なのだから』
「・・・違う。あたしは、あたしはあんたなんかじゃない!
あたしはあたし。そして、あたしの帰る場所は、場所・・は・・・」
 あたしの帰る場所。それは・・・どこに?
 ふいにみんなの笑顔が脳裏に閃いた。
 そうだ、あたしの帰る場所は・・・
「仲間が待っていてくれる所よっ!」
 叫んだ瞬間、目の前に一気に光が溢れた。眩しくてあたしは思わず目を閉じる。
ようやく光に目が慣れ、ゆっくりと開いた瞳に映ったもの。それは・・・

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3675NIGHTMARE V神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:35
記事番号3672へのコメント
「・・・う・・そ」
 そこにみんなが、いた。
 いや、『あった』と言うべきだろうか。
 一目でそれがもう二度と動く事のないことをあたしは悟った。
 そう、そこにあったのはただの抜け殻・・・
「なん・・で? みんなが・・・
 嘘よ、こんなの嘘にきまってるっ!」
『わかっているはずだ。なぜ、こんな事になったのか』
 ナゼ、コンナコトニナッタノカ。
『お前にはそれがわかっていたはずだ』
 そう、あたしはわかっていた。
 ナゼ?
・・・それはここにあたしが存在するから。
 ・・・・・・
 そう、あたしは全てわかっている。
「・・・わかってる。わかってるわよ! これは『夢』あんたが創りだした『悪夢』!
 そうでしょう?『悪夢を統べる存在』!」
『その・・・とうりだ』
 しばしの沈黙の後、声は静かに答えた。
「あたしはあたしよ。あんたなんかじゃないわ。何度も言わせないで。
 あたしはこの世界が気に入ってるの。あんたの力なんて、いらない! 絶対にこの世界を
滅ぼしたり、しない!」
『滅ぼすなど人聞きの悪い。もとのあるべき姿へ帰ると言うだけだ』
「そう、ね。あなたは全ての存在を生みだせし母。混沌の源。
 だけど──あたしは今を生きたいの」
『混沌こそ全ての生きとし生けるものの本来の姿。過去も現在もない、永遠となるのだ』
 そんな言葉と共に一陣の風が吹き抜ける。その前に脆くも崩れ去るみんな。
「あっ」
『どうした? 何を驚いている。人間など我が前においては塵に等しい。わかっているだろ
う? お前なら』
「あたしは・・・」
『人間は脆い。なぜだかわかるか? それは完全な姿でないからだ。
全てのが完全なる姿に帰る。その時こそ永遠が訪れるのだ、全ての存在の上に』
「永遠・・・?」
『そうだ、全てのが永遠となる。
混沌とは完全なる秩序。怒りも、悲しみも、恐怖も、何一つない完成された世界。お前も
それを望んでいるのだろう?』
「・・・」
『何を躊躇う事がある? お前もお前の仲間も、全てが一つになれるというのに。
 さあ、我が名を呼べ。我が力を持って全てをあるべき姿へと導くのだ』
「・・・・・・・・・なにバカな事いってるのよ」
『──なに?』
あたしの言葉が意外だったのだろう。いぶかしげな声がする。
その声にむかってあたしははっきり宣言した。
「そんなバカな話、誰がきくってのよ!
 永遠? そんなもの欲しくない! 怒りも悲しみもないって事は喜びもないってこと
じゃない。あたしはそんなの望んでなんか、いないっ!」
『・・・』
「悪いけど、あんたに付き合ってるほどあたし、暇じゃないのよ。
 さっさとあたしをもとの世界へ返して!」

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3676NIGHTMARE W神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:36
記事番号3672へのコメント

『帰ってどうする。お前の仲間はもういないのに。いまさらどうしようというのだ』
 その言葉にあたしは思わず眉をひそめた。
「何言ってるのよ。あれはあんたが創りだした『夢』でしょうが」
『そう、そして「現実」であり、これから起こり得る「未来」でもある』
「それ、は・・・」
 言いかけて、あたしはそのまま俯く。・・・・・・俯く事しか、出来なかった。
『お前は我にこう言った。「今を生きたい」と。なぜそこまで生にこだわる? なぜ仲間を踏みつけてまで生き続けようとする』
「違う! そんな、あたしはみんなを傷つけようなんて思ってない! そんなこと、望んでなんかない!
 あたしは、あたしはただ生き続けたいだけ・・・」
『そのために仲間を血で汚すのか?』
 そんな言葉と共に闇の奥が照らしだされ、あたしは思わず息を呑む。そこには磔にされた三人の姿。
『お前のその馬鹿げた望みのために、この者たちを犠牲にするのか?』
「そんなことっ、しない! 絶対にあたしが守って見せる!」
『守る? どうやって?』
 あたしの言葉を嘲笑うかのように闇が揺れる。
『我が力無しにいったいお前に何が出来るというのだ』
 答えられず、あたしは唇を噛み締めた。
 わかっていた。そう、あたしはわかっていた。自分がどれだけ危険な存在なのかを。
 そしてあたしがとれる最善の行動は・・・死。
 そうすれば周りの人たちを傷つけることもない。
 だけど、だけどあたしは・・・
『見ろ』
かけられた声にあたしは我に返った。
慌てて俯いていた顔を持ち上げる。そこにいたのはみんなと、一つの黒い影。
 「ま、さか・・・」
 声が震える。
 あたしは知っていた。何故だかわからないけど、知っていた。あの影が次に何をするのかを。
 ・・・止めなきゃ
もつれる足を必死で動かしあたしは三人のもとへと走り出す。
そんな中で黒い影は静かにその手を振り下ろした。
「あっ」
その手が振り下ろされた瞬間、目の前が赤く染まる。
まるでぼろきれの様に皮膚は裂け、腕がもぎ取れる。
 一面の血の海。
そのままその黒い影はあっさりみんなの首を切り捨て、何事もなかったようにゆっくりとした動作で振り返った。
そこにいたのは・・・
「そ、んな・・・いやっ、いや! いやぁー!!!」
 気が付くとあたしは絶叫していた。
 急速に拡がる光。そう、『悪夢』が終わる時。
 だけど、あたしの瞳には影の姿がやきついていた。そう、あたしと同じ顔をしていた影の姿が・・・

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3677NIGHTMARE X神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:38
記事番号3672へのコメント

 気がつくとあたしはベッドの上で荒い呼吸を繰り返していた。
「・・・・・・」
 零れ落ちる涙をそっと拭う。
 ・・・あれは『夢』だ。
 何度も心の中で呟く。自分に言い聞かせるように何度も、何度も。
 だけど・・・心の隅には忘れようとしても消えない声があった。そして振り返った影の姿も。
 瞳を閉じればはっきりとその姿を思い浮かべることが出来る。
 そう、影はあたしと同じ顔をしていた。
 もう一人のあたし。
 薄笑いを浮かべながら仲間を殺せる、もう一人の・・・あたし。
ため息を一つつきあたしはそっとベッドから抜け出した。
もう一度眠りなおす気にはとてもじゃないがなれない。
 辺りは物音一つしない「夜」があった。
 と、いう事は朝からずっと眠り続けてたという事か。
 ・・・体には気だるい疲労感しか残ってないと言うのに。
「こんなの割にあわないよ」
言っても意味のないことはわかっていたが文句の一つも言いたくなる。
こっちは『夢』のおかげですっかり睡眠不足なのだ。しかし──
「もしもみんなに言ったら、そしたらなんて言うだろう」
 ・・・『夢』をみるのが怖くて眠れないって、そう言ったらみんなは・・・
「笑うだろうな、きっと」
『何言ってるんだよ』って。そう『お前らしくないじゃないか』と。
 怯えて眠れないなんてあたしには全然似合わない。そんなの自分がよく知っている。だけど・・・
いつからだろう? あんな『夢』を見るようになったのは。
金色の魔王に体を乗っ取られてから? ううん、違う。確かに『夢』はその頃から見始めたけど、でももっと前からあたしは、あたしは・・・

小さな頃は『強さ』が欲しかった。
どんなものにも屈しない『強さ』が。
でも今は、今欲しいのはたった一つの・・・『言葉』


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3678NIGHTMARE Z神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:39
記事番号3672へのコメント
「ふぅ・・・」
 ため息を一つ残しあたしはそっと部屋を抜け出した。
別にどこかへ行く目的があるわけじゃない。
だけど、このまま一人で部屋に居続けたらどうにかなってしまいそうで。
「あれ?」
 夜中だというのにドアの隙間から灯りが洩れている。あそこは確かゼルの部屋だったはずだけど?
「・・・起きてるの、ゼル?」
 ドアを軽く叩くと静かにドアが開かれた。
「リナか。どうしたんだ? こんな夜中に」
「えっ、いや別に。ただ光が見えたから起きてるのかなって思っただけで・・・」
 話しながらもなぜか気まずくて、あたしは床を見つめた。
「眠れないんだろう?」
──・・・えっ?
「なん、で・・・?」
 驚いてあたしはゼルの顔をマジマジと見つめる。
どうしてわかってしまうのだろう。あたしは何も言ってないのに。
もしかしてあたし、考えてる事がすぐに顔に出るタイプだったのだろうか?
 などと考えていたあたしにゼルは
「そりゃあ朝から晩までずっと眠っていれば眠れなくなるのは当然だろう?」
といってあきれたように笑った。
 言われてみればその通りである。
あたしはほっと息を吐いた。
ゼルがあたしが眠れない本当の理由に気付いていない事に安心したのだ。
「入れよ、俺も眠れなかったんだ」
 ゼルの言葉にあたしは少し躊躇する。
ときどきゼルといると怖くなるのだ。全てを見透かされている様で。
そう、自分でも気付かない心の奥まで見透かされているような気がして、どうしていいのかわからなくなる。
 全てを話してしまえばいいのだろう。きっとゼルならわかってくれる。
 甘い誘惑。
 でも一度支えてくれる手を知ってしまったら、きっとあたしは一人で立てなくなるから。
 それが怖い。そしてわかっていてもその誘惑に負けそうになる自分が──怖い。
「別に部屋に戻るつもりだったんなら無理にとはいわないが」
 ・・・戻る?
 あの暗い部屋に?
「・・・いやっ、一人は嫌よ」
 悲鳴のような言葉が口からすべりおちた。
 あの暗い部屋にたった一人で朝が来るのを待つなんて、どうにかなってしまう。
 一人は嫌だ。一人は・・・
「リナ?」
 やばっ。
 無意識のうちにとんでもない事を口走ってしまった。
 ゼルが不思議そうな目であたしの顔を見つめる。
「今、なんて・・・?」
「お邪魔しますって言ったのよ。
 あっ、いいモンみっけ」
あたしはゼルを押し退けて部屋へと入りこんだ。
部屋の中には備え付けのベッドにイスと机、そしてその机の上にはビンが一本。
「おっおい、それは・・・」
勝手にイスに座り込み、ビンの栓を抜く。強いアルコールの匂い。
後ろでゼルが何かを言いかけるが、あたしは聞く耳を持たない。
「そんなにケチケチしないの」
「ちょっと待て、リナ」
 グラス一杯に注いだお酒を一気に飲み干す。その瞬間、喉が灼けあたしは思わず机に突っ伏した。
「・・・なに、これ・・・?」
 頭上でゼルが何か言ったような気がしたが、それを理解する前にあたしは酔いの中に飲まれていった。

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3680NIGHTMARE Z神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:41
記事番号3672へのコメント
上のは「Y」です。こっちが「Z」
すみません、間違えちゃった。ではどうぞ──

−−−−−−−−−−−−−−−−−

「その酒は結構強い・・・って言うのが遅かったか。おい、リナ。大丈夫か?」
 机に突っ伏したままのリナに声を掛ける。
「うにゃー」
 訳の分からんうめき声を上げ、ゆっくりと身を起こすリナ。
「人の話ぐらい最後まで聞けよな。──って、こらっ!」
 人が話をしているのに、また酒を注ぎ飲もうとしている。
 俺はさっとリナから酒を取り上げた。
「いーじゃない。こんなモノで酔う程弱くないわよ。あたし」
と言っている目はもう既によどんでいる。
「ダメだ」
 一言で切り捨てる俺を恨めしげな目で見るリナ。
「ケチ」
「ケチで結構」
「ケチ、ケチ、ドケチ!」
「お前なぁ・・・」
なんて不毛な会話なんだろうか。しかも、酔っぱらっているせいかヤケに子供っぽい。
今朝のコトを聞こうと思っていたがこれじゃあ・・・
「ねえねえ、ゼルー?」
「なんだ?」
考えに沈んでいた思考を元に戻す。
リナの方を見れば、そこには上目遣いに俺を見つめるリナがいた。
「ゼルは、あたしの事・・・どう思ってる?」
「なっ──?」
 俺は思わず絶句した。
 どう思っているかって、そりゃあ仲間だと思ってるしいろいろ巻き込まれるが別にリナが嫌いって訳でもない。
 だが・・・
「ほら、いろいろあるじゃない。かわいいとか、綺麗だとか。・・・・・・強い、とか」
 ・・・ああ、そういう意味か。
 ほっとして俺は小さく息をはいた。
 だから気が付かなかったのだ、リナの声が震えていることに。
「どうって、そりゃあ強いと思ってるよ。
 なんたってあのシャブラニグドゥや魔獣ザナッファー、最後には冥王フィブリゾまで倒しちまったんだからな」
「・・・・・・」
「そんなお前が弱けりゃ、俺達はどうなるんだ?」
「・・・あたしが、強い訳じゃないよ」
 俺の言葉を黙って聞いていたリナがポツリとつぶやいた。
「えっ?」
「あたしが強い訳じゃない。
全部金色の魔王の力があったからで、あの力を使えれば誰だって勝てた筈だもの。あたしの力じゃ・・ないよ?」


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3681NIGHTMARE [神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:43
記事番号3672へのコメント
そう言ってリナはちょっと笑った。
その笑みは今まで見たことがないくらい弱々しいもので、そんなリナを見るのは嫌だった。
リナにはいつも明るく笑っていて欲しかった。
「なに言ってるんだよ。いつものお前らしくないじゃないか」
 俺の言葉にリナの肩がピクリと動く。
「・・・あたしらしい、って何? 何があたしらしいの? どんな風にしたらあたしらしいって言ってくれるのよ!」
 そう吐き捨てるように言うと、リナはまるで挑むように俺の目を見つめた。
リナらしさ・・・?
それはいつも明るくて前向きで、どんなときも諦めない・・・・・・
 ──・・・あ
違う、俺が言いたかったリナの『強さ』は金色の魔王の力が使えるとか、そんな事じゃなくて。そう、俺が言いたかったのは・・・
「──いつでも、どんな時でも諦めないで前向きに生きる。それがお前らしいさ、だろう?
そして、だからこそお前は強いんだ。たとえ金色の魔王の力がなくても、お前は十分強いよ」
「ゼル・・・」
驚いた顔でリナは俺の顔を見つめた。俺も目をそらさずにみつめ返す。
少しでも自分の言葉がリナの心に届くように。
先にそらしたのはリナだった。
何も言わず立ち上がると壁に寄り掛かる様にして窓の外を眺める。
 流れる沈黙。
俺はリナから目をそらす事が出来なかった。
その姿があまりにはかなくて。目を離してしまえば辺りの闇に溶け消えてしまいそうな気がして。
「・・・もし」
 窓の外を眺めたままリナがポツリとつぶやく。
「もしもあたしが『夢が怖くて眠れない』って・・・そう言ったら、笑う?」
 そう言ったリナの表情を、俺は今まで見たことがなかった。
 いつものリナが表なら裏、光なら影。
 本来なら決して見る事の出来ない、姿。
 もう一人の──リナ。
「笑う筈、ないだろう。
 誰にだって一人じゃ越せない夜ぐらいあるさ。
 俺にも、そしてお前にも」
 俺の言葉にリナはゆっくりと顔をこちらに向ける。
「もし俺が『夜は闇が押し寄せて来るようで眠れない』って言ったら。リナ、お前は笑うか?」
 ゆっくりと首を振り、リナは小さく笑った。
「・・・・・・キザ」
「お前なぁ・・・」
そう言いながらも俺はその小さな笑みが嬉しかった。
どんなモノにも代えられない、たった一つの笑顔。
俺はその笑顔さえあればいい。

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3682NIGHTMARE \神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:44
記事番号3672へのコメント
「ねえゼル。この世界に一体どれくらいの人が暮らしてると思う?」
 リナの唐突な質問に俺は面食らった。
 どのくらい、と聞かれても・・・
「わかんないよね、あたしにもわかんない。
でも一つわかってる事があるとすれば、それは数え切れないぐらいいるって事ぐらいかな」
 そう言ってリナはまた俺に背を向けた。
 一体何が言いたいのか、リナの言いたいことがわからず、俺は黙ってその背中を見つめる。
「その世界中の人達がもしあたしのこと──一瞬にしてこの世界を無に還す力を持つ人間の存在──を知ったら、一体どうするんだろうね?」
 明るい声、だけど・・・
俺は何も言わなかった、言えなかった。
どんなにわかってるつもりでも結局、背負っている重さは背負っている人間にしかわからない事を知っていたから。
「例えば、それを知った人達があたしのことを殺そうとしても、あたしその人達を責められないよ。
『殺られる前に殺れ』だもの。
その人達には大切なモノが、守りたい人があって。だから・・・」
「やめろっ。もうやめるんだ、リナ!」
 まるで血を吐くような言葉。俺はそれ以上聞いてられなかった。
リナの腕を掴み、そのまま引き寄せて抱きしめる。
その肩はすっぽりと俺の腕におさまり、それがまた、痛みに変わった。
 ・・・こんなに細い肩なのに
 世界の運命という重過ぎる宿命を背負っている。そして俺は、それを見ているしか出来ないのだ。
──くそっ!
自分の無力さへの苛立ちが胸を焦がす。
「・・・ゼル、離して。ゼルまで巻き込まれちゃう」
「嫌だ」
 俺はそう答えるともう一度強くリナの体を抱きしめた。
「絶対に、離さない」
 そう絶対に、何があっても。
「ダメだよ、ゼル。知ってるでしょう? あたしがどんなに危険な存在なのかを」
「関係ない。
 たとえ誰が何を言おうと俺にはお前が必要なんだ」
「・・・必要?」
「ああ。だから、たとえこの世界全てを敵に回しても、俺がお前を守る」
──絶対に、守ってみせる。
「ココにいて、いいの?」
 震える声で、リナが問い掛けてくる。
「本当にあたし、ココにいてもいいの?」
「当たり前だろう。何バカな事を聞いてるんだ」
「・・・ゼル」
 俺の言葉にリナはポロポロと涙を流す。
「ありがと」
 そう言ってリナは俺の胸の中で静かに涙を零した。
 そして──
「・・・リナ? 眠ったのか?」
 そっと顔を覗き込むと規則正しい寝息が聞こえてくる。
「これからどうしろっていうんだ、全く」
 言いながらも俺の口元には笑みが浮かんでいた。
 始めてみる無防備な寝顔。それはきっと信頼の印。
「よいしょ、っと」
俺はリナを抱きかかえ、起こさぬように気をつけながらリナの部屋へと運ぶ。
そっとベッドに横たえると一つ寝返りを打ち、また静かにリナは眠り続ける。
「おやすみ、よい夢を。リナ」
 そう呟くと俺はリナの髪の一房にそっと口づけた。

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3683NIGHTMARE ]神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:45
記事番号3672へのコメント
──あたたかい声がする
ココにいてもいいんだって
あたしに優しく囁きかける声
この声の主は・・・誰?──

「おっはよっ!」
 ガウリイ達の姿を見つけ、あたしはさっそく声を掛けた。
「あ、おはようございます。リナさん」
「おはよう、リナ」
「何か今日は元気ですね、リナさん」
「そっかな?」
 他愛もないことを言いながらあたしはさっそく定食を6人前ほど頼む。
「よく寝てたみたいでしたし」
「そうね、そのおかげかも・・・」
 アメリアと話しながらあたしは昨日のコトを思いだした。
・・・・・・・・・げっ!?
「・・・ねえ、ゼル?」
「なんだ」
「あたし昨日なんかやった?」
──ずるっ
 椅子から滑り落ちるゼルガディス。
「なんかって、お前。憶えていないのか?」
「いや、まあなんというか・・・全然」
 これはもう笑うしかない。
 あたしは笑いながら言葉を続けた。
「お酒飲んだ後はさっぱり。
 もしめーわくかけていたらゴメンねー」
「・・・お前なぁ」
 疲れた声で呟くゼル。
「何かやったの、あたし?」
「何かって・・・」
 そこで、ふっと言葉を途切れさす。
「──ゼル?」
 あたしの言葉に、ゼルは人の悪い笑みを浮かべた。
「酔った挙げ句、絡んで暴れて手が付けられなかった」
「うそっ!? ホントに?」
「勿論、冗談だが」
 ‥‥‥‥
「ゼルっ!」
 あたしの叫びに、何故かゼルは笑い出した。
「やはりそっちの方がお前らしいな」
 ・・・ほお。人をからかった挙げ句笑いもんにして、それがあたしらしいと・・・?
「そうよね、あたしらしいんだものね」
 ふっふっふっとあたしも笑い出す。
「リナさん?」
 その笑いに不吉なモノでも感じたのか、アメリアが恐る恐る声を掛けてくるが
「もんどーむようよ! 火炎──」
「お、落ち着けリナ。今ここをぶち壊したら朝食が食えなくなるんだぞっ」
 ・・・はっ?
ガウリイの言葉で我に返るあたし。
そうだ、ここら辺でまともな物が食べられるのはこの店だけだった。
「そーゆー事だ。暴れんほうが自分のためだぞ」
 なぜかみょーに楽しそうにいうゼルガディス。
「・・・わかったわよ。おとなしくしてたらいいんでしょう!」
 あたしはそのままイスに座り直した。それを見てアメリアとガウリイはほっとした様に息をはく。
 ・・・何だかなぁ
 やっとゆっくり眠れるようになったと思ったらこれだし。
「でもまあその様子じゃ、眠れるようになったみたいだな」
「まあね」
 ゼルの言葉にあたしは頷き
 ‥‥‥
 ・・・えっ?
「・・・ゼル、今なんて・・・?」
「お、飯ができたみたいだな」
「じゃなくてっ。・・・まっ、いっか」
 先なんて全然見えないから。とりあえず今は目の前に並べられたご飯を片付けよう。
 あたしはさっそくご飯に手をのばした。

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3684NIGHTMARE ]T神無月紗羅 E-mail URL7/29-23:47
記事番号3672へのコメント
わかんないことばっかりだけど、でも今はそれでいい
辛いこともあるけど、逃げてたって始まらない
あたしはあたしらしくやっていこう

大丈夫 まだ戦えるよ
もし たった一人でもあたしを必要としてくれる人がいるのなら
それだけで強くなれる
大丈夫 もう迷わないよ
あたしの居場所はここに在るから
そう ここに・・・


「NIGHTMARE」 The End


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

はい、これで終わりです♪
一気に読まれた方(いないだろうけど・・・)お疲れさまでした(^^)
ホントにもう、ドリーム入りまくりで・・・
だけどこれでも一応抑えたんですよ?(笑)
もっと甘い小説を読みたい方はHPへどうぞ(宣伝宣伝♪(笑))

ところでココの金色の魔王(=L様)の性格、悪いです(^^;;
でもまあ、混沌ならいろんな性格も混ざり合っているだろう、と言う身勝手な推測により、あーなりました。
L様ファンの人、ごめんなさいです(^^;;

それでは、読んでくれてTHANKSでしたっ!


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3685Re:NIGHTMARE 東智華 7/30-00:09
記事番号3684へのコメント
神無月様、良かったです。
ここでも貴方の作品が読めてうれしかったです。
さすが、甘いですね。
やはりゼルリナMLの管理人と云うべきか会長と言うべきか・・・。
だてにゼルリナのHPを持っていないと云うことですね。
これからも頑張ってアマアマ書いて下さい。

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3729Re:NIGHTMARE 神無月紗羅 E-mail URL7/31-23:05
記事番号3685へのコメント
>神無月様、良かったです。
>ここでも貴方の作品が読めてうれしかったです。

ありがとうございますぅ〜(はぁと)
でもMLでお知らせする前に見つけてもらえるなんて・・・感激ですね♪

>さすが、甘いですね。
>やはりゼルリナMLの管理人と云うべきか会長と言うべきか・・・。

へっ!?
あたし管理人だけど、かいちょーなんて大それた者じゃないですよー(笑)

>だてにゼルリナのHPを持っていないと云うことですね。
>これからも頑張ってアマアマ書いて下さい。

はい、頑張ります♪
ありがとーございましたっ!

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3718Re:NIGHTMARE ]T明美 E-mail 7/31-02:18
記事番号3684へのコメント
えっと、明美と申します。

>はい、これで終わりです♪
>一気に読まれた方(いないだろうけど・・・)お疲れさまでした(^^)
えっ、いっきに読みましたけど。

>ホントにもう、ドリーム入りまくりで・・・
>だけどこれでも一応抑えたんですよ?(笑)
>もっと甘い小説を読みたい方はHPへどうぞ(宣伝宣伝♪(笑))
本当に、抑えてましたね。
HPときどき見てますよ。

>ところでココの金色の魔王(=L様)の性格、悪いです(^^;;
>でもまあ、混沌ならいろんな性格も混ざり合っているだろう、と言う身勝手な推測により、あーなりました。
>L様ファンの人、ごめんなさいです(^^;;
あとがきとは別人のような(笑)

>それでは、読んでくれてTHANKSでしたっ!
いえいえ、勉強になりました。
私、ゼルアメ書くかも(殴)きゃーごめんなさーい。
でも、同じスレイヤーズ好きだし……

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3731Re:NIGHTMARE ]T神無月紗羅 E-mail URL7/31-23:15
記事番号3718へのコメント
>えっと、明美と申します。
どうも、紗羅です♪

>>はい、これで終わりです♪
>>一気に読まれた方(いないだろうけど・・・)お疲れさまでした(^^)
>えっ、いっきに読みましたけど。
ホントですかぁ!?そりはお疲れさまです(^^;
これ、一個ずつ載せようかどうか迷ってたんですけど・・・
面倒だし、「ま、いっか」──って・・・(笑)

>本当に、抑えてましたね。
>HPときどき見てますよ。
うわぁ、知らなかった。ありがとうございますぅ〜(はぁと)
でもホント、抑えてるっしょ?(笑)

>>それでは、読んでくれてTHANKSでしたっ!
>いえいえ、勉強になりました。
こんなので勉強しちゃダメですよぉ(あせあせ)
もっともっと素晴らしい小説が山のようにあるんですからっ!

>私、ゼルアメ書くかも(殴)きゃーごめんなさーい。
>でも、同じスレイヤーズ好きだし……
・・・ふっ、そんなの気にしてませんって(←ひきつり笑い(笑))
一人一人それぞれのスレイヤーズがあるんですから。
でもっ!やっぱりゼルリナが一番よ♪

感想、本当にありがとうございました(^^)
それでは、またどこかで──

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3764Re:NIGHTMARE ]T片桐さつき E-mail URL8/4-00:19
記事番号3684へのコメント


>ホントにもう、ドリーム入りまくりで・・・

やっぱり小説うまいなぁ〜(^-^)一気に読んじゃいました。

リナとゼルってクールにもなるし、不器用なやさしさをみせることも

あってすごく魅かれるな(^-^)

せつなさもよいね♪

リナといるときのゼルは冷静だけどおもいやりが見え隠れしてて

格好良いと思います。原作に近い感じのゼルだよね。


これからも私を癒す(笑)小説かいてねっ♪

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3768ありがと〜☆神無月紗羅 E-mail URL8/4-04:19
記事番号3764へのコメント
うふふふふ、見付けてくれたんだね♪
やはり「さすが」というべきか(笑)

>やっぱり小説うまいなぁ〜(^-^)一気に読んじゃいました。
いえいえ、そんなぁ〜
そんな事言われると・・・照れる(=^^=)

>リナとゼルってクールにもなるし、不器用なやさしさをみせることも
>あってすごく魅かれるな(^-^)
>せつなさもよいね♪
そこが二人のいい所だよ♪
きっとね、原作でもお互いの心は見えてると思うの。
それでも言えないのは相手を想い過ぎてるからだと、あたしは思う(^^)

>原作に近い感じのゼルだよね。
あは、今までのゼルは壊れてるからねぇ(笑)
まあそれもゼルだし、どっちも好きだからいいの♪

>これからも私を癒す(笑)小説かいてねっ♪
はい、ご期待に添えるよう精進致します(^o^)
さっちゃんも、あたしに力を与えるイラスト、待ってるよ(笑)

それでは、読んでくれてアリガトでしたっ!

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3767Re:NIGHTMARE ]T三里桜架 8/4-02:51
記事番号3684へのコメント
どうもはじめまして!

>はい、これで終わりです♪一気に読まれた方(いないだろうけど・・・)お疲れさまでした(^^)
>ホントにもう、ドリーム入りまくりで・・・
>だけどこれでも一応抑えたんですよ?(笑)
>もっと甘い小説を読みたい方はHPへどうぞ(宣伝宣伝♪(笑))

いえいえ、一気に読ませてもらいました。
とぉっても楽しかったです!
私は最近、らぶらぶなスレにはまりました。
で、やっぱりもっと甘いものを読みたいので、近々HPの方に行かせてもらいます。

ゼルガディスの、リナが忘れた夜の秘め事をさりげなく会話の中に組み込む所。
私がすっごく好きな台詞回しです!
これからも頑張って下さい!
ちなみに、私はらぶらぶであればどんなカップルでも良いです!(無節操な奴ですみません)


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3769三里桜架さま♪神無月紗羅 E-mail URL8/4-04:48
記事番号3767へのコメント
始めましてこんにちわ♪
この度は小説感想ありがとうございます(^^)

>とぉっても楽しかったです!
そう言ってもらえるとあたしとしてもすっごぉく嬉しいです♪

>私は最近、らぶらぶなスレにはまりました。
>で、やっぱりもっと甘いものを読みたいので、近々HPの方に行かせてもらいます。
はっはっは。砂吐きますよ、きっと(^^;
らぶらぶなスレ・・・原作じゃ絶対に見れないもんだからなぁ。

>ゼルガディスの、リナが忘れた夜の秘め事をさりげなく会話の中に組み込む所。
>私がすっごく好きな台詞回しです!
あれはちょっとゼルいじめっ子入ってます(笑)
まあ、好きな子ほど苛めたくなるっていうし♪

>これからも頑張って下さい!
>ちなみに、私はらぶらぶであればどんなカップルでも良いです!(無節操な奴ですみません)
はい、ありがとうございます(^^)
そんな無節操なんて・・・
あたしも単に「ゼルとリナの」ラブラブが好きなだけ。
カップリングが限定されてる事がいいなんて、そんな事有りません。
ただ・・・これを機にゼルリナにはまってもらえるとすっごく嬉しいかも(笑)

それでは、またどこかでお会いしましょう☆
読んでくれて、本当にアリガトでしたっ!

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3814遠くにいても神無月紗羅 E-mail URL8/5-23:23
記事番号3672へのコメント
どうも、神無月紗羅です。
やってきました小説第二段♪
だけどこれ、まだ完成してないので一体どうなる事やら・・・(^^;;
気長に読んでもらえると嬉しいです。
それでは、どうぞっ!

---------------------------------

『あなたのその瞳が好きよ。その熱く生きる瞳が。だから──』
明るい陽射しの中、少女が笑う。
『負けないように、悔やまぬように。あなたらしく輝いてね』


その男があたしとゼルの前に現れたのは、ある小さな街の手前まで来た時だった。
年は50を少し越えたぐらいだろうか。どこにでもいるような顔つき。ただ──その瞳だけがギラギラと輝いていて。
その冷たい眼差しに背筋がぞっとする。
だいたいこの街に近づく事をゼルはあまり望んでいなかった。だから手前のこの森で野宿しようと準備をしていた、そんな時の男が現れたのだ。
嫌な予感にゼルの腕をぎゅっと握り締める。
その男は暗い笑いを見せ、そして言った。
「よかったよ、お前が生きていて。──この手で殺せるんだからな」


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3837Re:遠くにいても松原ぼたん E-mail 8/6-19:23
記事番号3814へのコメント
 面白かったです。あ、前の感想(?)は某所の方に書きましたから。

>年は50を少し越えたぐらいだろうか。どこにでもいるような顔つき。ただ──その瞳だけがギラギラと輝いていて。
>その冷たい眼差しに背筋がぞっとする。
 そういうヤツって始末に悪いですよね。
>「よかったよ、お前が生きていて。──この手で殺せるんだからな」
 何があったぁ?

 続きを楽しみにしてます。頑張って下さい。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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3886松原ぼたんさま♪神無月紗羅 E-mail URL8/7-23:17
記事番号3837へのコメント
> 面白かったです。あ、前の感想(?)は某所の方に書きましたから。
ありがとうございますー(はぁと)
某所で(笑)あなたと出逢わなければ、あたしが今こうしている事もなかった。
あなたのお陰です♪

>>「よかったよ、お前が生きていて。──この手で殺せるんだからな」
> 何があったぁ?
あったんですねー実は(笑)

> 続きを楽しみにしてます。頑張って下さい。
> ではまた、ご縁がありましたなら。
はい、ありがとうございます(^^)
頑張りますので見捨てないで下さいね(笑)

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3885遠くにいても2神無月紗羅 E-mail URL8/7-23:14
記事番号3672へのコメント
「・・・貴方は、まさか」
ゼルの身体が緊張で固まるのが、隣にいてわかった。
「──知り合いなの? ゼル」
「何も知らないのか。
そうだ、私はこの男の知り合いだ。──知り合いたくもなかったがな」
激しい憎悪の炎が、その男の瞳にはあった。皮肉げに口の端を歪め、男が笑う。
「この男は何も知らない私の娘を騙し、利用した。そして殺したんだ」
・・・なんて暗い話なんだろう?(爆)
ともかく、続き行きます。
苦情は紗羅までどうぞ(笑)

-------------------------------

「──違うっ!」
とっさに声を上げるゼルを男はギラっと睨みつけた。
「・・・違う? いったい何が違うんだ。
お前の所為で娘は死んだ。娘は・・・もう帰って来ないんだっ!」
その叫びに込められていたのは深い悲しみと──愛情。
きっとこの人はその娘さんを愛していたのだろう。だからこそ、その失った悲しみは計り知れない。
けれど──
「ゼルは・・・そんな事しない。出来る人じゃないわ」
あたしの言葉に男は鼻で笑った。
「そう勝手に思っているがいい。せいぜい殺されないよう、気を付けてな」
「そんなっ!」
「リナ」
くってかかろうとしたあたしを、ゼルが片手で制する。
「ゼル・・・?」
「──いいんだ、リナ」
そんなゼルの姿を男は一瞥し、笑う。冷たい嘲笑。
「私は忘れない、お前の仕打ちを。そして私はお前を一生許さないっ!」
吐き捨てるように男はそう言い、そしてそのまま歩き去った。

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3892Re:遠くにいても2三里桜架 8/8-04:46
記事番号3885へのコメント
どうも、この前はお返事ありがとうございます!
とっても感激しました!

新しいお話、始まったんですね!
今までかこの記事を読みまくっていたので、気付きませんでした・・・(-_-;)


>激しい憎悪の炎が、その男の瞳にはあった。皮肉げに口の端を歪め、男が笑う。
>「この男は何も知らない私の娘を騙し、利用した。そして殺したんだ」
ゼルガディスの過去ですよね?
彼の過去って、イマイチ謎ですよねー、って言うか、リナ以外は全員謎(笑)


>ともかく、続き行きます。
> 苦情は紗羅までどうぞ(笑)
苦情なんて言いませんよ〜(^○^)
続き、楽しみに待っています!
頑張って下さいね!

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3991三里桜架さま♪神無月紗羅 E-mail URL8/13-04:08
記事番号3892へのコメント
>どうも、この前はお返事ありがとうございます!
>とっても感激しました!

いえいえ、そんな。
あたしこそカキコしてもらってすっごぉぉぉっく!嬉しかったんですから♪

>ゼルガディスの過去ですよね?
>彼の過去って、イマイチ謎ですよねー、って言うか、リナ以外は全員謎(笑)

そうですねー
でもまあリナはゼルのうわべを好きになったわけじゃありませんから(←ドリーマー(笑))

>続き、楽しみに待っています!
>頑張って下さいね!

はい、がんばりまっす♪
だからあんまし期待しないで待ってて下さいね(^^;;

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3961Re:遠くにいても2松原ぼたん E-mail 8/12-22:45
記事番号3885へのコメント
 おもしろかったです。

>・・・なんて暗い話なんだろう?(爆)
 あう、確かに(笑)。
>「ゼルは・・・そんな事しない。出来る人じゃないわ」
 少なくとも今のゼルはそーですね。
>「そう勝手に思っているがいい。せいぜい殺されないよう、気を付けてな」
 性格ねじくれてますね。わかる気もするけど。
>「私は忘れない、お前の仕打ちを。そして私はお前を一生許さないっ!」
 こいつ、復讐果たしたら目的失うタイプですね(笑)。

 本当におもしろかったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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3992松原ぼたんさま♪神無月紗羅 E-mail URL8/13-04:14
記事番号3961へのコメント
> おもしろかったです。

ありがとうございますぅ〜☆
そう言って頂けるだけで嬉しいです♪

>>・・・なんて暗い話なんだろう?(爆)
> あう、確かに(笑)。

あたしはもともとシリアスな人間なんですよ。
最近はアマアマしか書いてないけど(笑)
だからどーしても暗くなってしまう・・・(^^;;
ま、もちろん最後には「希望」で終わる・・・はずです(爆)

>>「私は忘れない、お前の仕打ちを。そして私はお前を一生許さないっ!」
> こいつ、復讐果たしたら目的失うタイプですね(笑)。

そうですね。
でもこの人もまた哀しい人なんです。
だから最後には救われて、幸せ・・・にはなれないかもしれないけど
前を見て生きて欲しいですね。個人的に(笑)

それでは、もう少し(?)続きますがお付き合いいただけると嬉しいです(^^)

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3989遠くにいても2神無月紗羅 E-mail URL8/13-04:01
記事番号3672へのコメント
パチパチと、薪の爆ぜる音がする。
あの後──ゼルはただ苦しげに拳を地面に叩き付けた。
ゼルは何も言わない。だから・・・あたしも何も聞かない。
必要なら、何を言わなくてもきっと話してくれる。ゼルが話さないのなら・・・それはきっと必要の無い事なのだ。
「どうして・・・」
「ん? なに、ゼル?」
ゼルの呟きにあたしは顔を上げる。
「どうして何も聞かないんだ?」
視線を焚火から離さずに、ゼルがポツリと言った。
「ゼルは・・・聞いて欲しいの?」
「──いや」
「じゃあいいじゃない」
あっさりとしたあたしの言葉に、ゼルがゆっくりとあたしをみつめる。
「話したくない事の一つや二つ、誰だって持ってるわ。──触れられたくない傷だって、ある」
驚いたように開かれる瞳。あたしは小さく笑った。
「だって生きてるんだもん。傷付いても、傷付けても。あたしたちは──生きてる」
「──リナ」
生きてる。たとえどんな過去があっても、それでもあたしたちは生きてる。
そして過去を償える者は生きている者だけなのだ。
「聞いてくれ、リナ。お前にだけは・・・話したい」
苦しげにゼルが呟く。あたしは何も言わずただ頷いた。
「初めてここに俺が来たのは今から3年前。まだレゾの下で働いていた時だった。
その時もちょうどレゾの命令で、俺はある事件に首を突っ込んでいた。途中いろいろあって、俺はかなりの深手を負ってここまで逃げてきたんだ。そして出会った──アイツに」
ここではない、どこか遠くをみつめて。ゼルは噛み締めるように言葉を紡ぐ。
そしてあたしはまた一つ、ゼルを知ることになった──

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3990みすったぁ!神無月紗羅 E-mail URL8/13-04:03
記事番号3989へのコメント
ごめんなさーい、上のは「遠くにいても3」です。
ああ、いきなりボケをかましてしまった・・・(汗)

それでは、少しでも楽しんで頂ければ幸いです(^^)

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4001Re:遠くにいても3松原ぼたん E-mail 8/13-17:14
記事番号3989へのコメント
 おもしろかったです。

>「じゃあいいじゃない」
 リナ、いい人ですねー。
>そしてあたしはまた一つ、ゼルを知ることになった──
 気になりますねー。

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。