◆−江戸風騒乱草紙 第三話 序章−kou (2009/9/10 21:40:14) No.34432
 ┗江戸風騒乱草紙 第三話 第一章−kou (2009/9/13 17:31:37) No.34458


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34432江戸風騒乱草紙 第三話 序章kou 2009/9/10 21:40:14


k お待たせしました。第三話。わたし一人で書くので殴られる心配がないんですね。
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「しかし、あなたがどうしてこうしてこの場所にいるんですか。
 あなた方は自分たちの世界からは滅多に出ないというのに………」
 漆黒の闇の中でゼロスは凶華に問いかけた。凶華は緑色の瞳をゼロスに向けて
「さぁな。残念だが凶華様は魔界を追放されたらしい。まぁ、忘れてしまったからな」
 凶華の言葉にゼロスは
「なるほど、そちらの魔族は白状ですね」
 と、笑みを浮かべて言った。
「しかし、閻禍の子供は貴女ではなくその体の持ち主でしょう。
 その体を失ったら凶華という過去はすべて捨てなくれはいけないと言うことを理解しているんですか」
「っふ。貴様らハイエナにどうのこうの言われる筋合いは無いわ。凶華様。狂乱家族を甘く見ているとひどい目に遭うぞ」
 そう凶華は言い捨てると夜の闇を去っていった。
 ゼロスはそれをしばらく見つめると、
「ハイエナ………ですか。そう言うあなた方は寄生虫でしか過ぎないというのにね」
 と、つぶやいた。

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34458江戸風騒乱草紙 第三話 第一章kou 2009/9/13 17:31:37
記事番号34432へのコメント

k 久方ぶりの話ですね。
S そうだな。と、言うか貴様は別口に気をとられすぎだ。
k と、叱っているのはしゃべり方でわかりますが哀しき中間管理職の部下SさんではなくSIGUNASUさんです。狂乱家族日記のキャラです
G 今回はL様は居ないんですよね〜
k と、説明をしてくださったのはGこと、ギップルです。魔法陣グルグルキャラです。
 今回は、たぶん話の中に永遠に出番が出ないだろうなキャラです。
S G ええぇ
k では、どうぞ
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「秋だ。月見だ」
 唐突に白姫亭に響いた凶華の声にあたしは、ため息をついた。
 凶華が唐突なのは始まったことではない。客も常連客しか居ないんだから……。
「母親。どういうこと」
 と、律儀に言う雹霞君に凶華は偉そうに
「うむ。たしか一週間後に秋の季節外れ花火大会があるだろう」
 たしかに、夏はなぜか殺人事件にレゾ来訪事件なんかの印象が強いが花火大会に盆踊り祭りもあった。
 そして、秋となり夜も更けるとりりりと鈴虫が鳴き始める頃となった。
 そんななか、なぜか季節外れに花火大会があるらしい。
「ちょうど、その日は十五夜だ。すなわち、満月。
 満月を見ながら花火を見る。まさしく日本の心、わさびだ」
 それをいうなら『わびさび』だ。
「さっぱり知ってるよ。大人の味だね」
 かわいい勘違いをしている優歌ちゃん。
「わさびじゃなくてわびさびだぞ」
 ゼルが冷静に言うと凶華はやかましいのだ。神に意見するとは愚かだ。凶華様が言うのが真理だと騒ぎ立てる。
 あたしは、肩をすくめながら凰火さんに
「あの、まさかと思いますけど………。まさか、満月の夜に花火が見たいとかそう言う理由で花火大会を作ったりしてませんよね」
 凶華ならありえる………。そう考えて聞くと
「いえ、違いますよ」
 と、引きつった笑みでいう凰火さん。
 よかった。もしそうだったら困ったものだ。
「と、言うわけで超常現象対策局に命令して月見用の宴会船を作らせたぞ」
 ………似たようなことはしていたな。
「貴様らも招待してやるから感謝しろ。旨い飯食い放題だ」
 たぶん、拒否する権利はないんだろうなぁ……。
「べ、べつに、月見を利用して賑やかな騒ぎの中で凰火に大人な雰囲気をつくってしまおうと考えているわけではないぞ」
 あ〜。そう言うもくろみだったのか
「あ、あの。僕その日は予定がありまして……」
 と、ゼロスが言った。
「そういや、有給とってましたよね」
 と、コギーが言うと
「ええ、と言うわけで僕はパスです」
「俺も断るわ。予定があるんでね」
 と、ガーウまで断る。
「………まぁ、良い。そうそう、雹霞に帝架はそれぞれ彼女を招待しておくことを命令するぞ」
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 凶華の言葉であたしの時は止まった。