◆−お知らせ−ソエル (2009/2/27 12:48:51) No.33942
 ┗月晶華は誰が為に咲く -Lutia-−ソエル (2009/3/1 18:43:54) No.33944
  ┗T-1−ソエル (2009/3/1 23:41:51) No.33946


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33942お知らせソエル 2009/2/27 12:48:51


 覚えてらっしゃる方はおそらくいないと思いますが……お久しぶりです。本当にご無沙汰してしまいました。すみません。
 以前の連載「光と闇の狭間で」は、現在完全オリジナルとして、構想から練り直しています。申し訳ありませんが、スレイヤーズをベースとした以前の作品は打ち切ることにしました。……実を言うと、以前の設定とプロットがパソコンの故障により全て消えてしまったのです。……バックアップもとっていませんでした。色々とオリジナル要素をいれながら作っていたので、その状態での連載再開は不可能と判断しました。そして、一からつくり直しています。引き継がれるのは主人公達の外見と性格だけになると思います。ほとんど別作品と言ってもいいかもしれません。タイトルも変える予定です。
 「月晶華は誰が為に咲く -Lutia-」(仮)
最終的にどうなるかはわかりませんが、おそらく「Lutia」の文字がどこかに入ってると思います。連載開始は今週の日曜を予定していますが、どこまでいけるかはわかりません。でも、今度はきちんと終わらせるつもりです。
 ところで、過去のログを見ていたらあまりに今と文体が違っていて驚きました。別人ですよね、これ。何かもの凄い違和感があるのですが……どうしましょう。ハンドルネーム変えようかな……。現在他のサイトでは「泉静夜」と名乗っているので、変えるならそちらにしようと思いますが……。

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33944月晶華は誰が為に咲く -Lutia-ソエル 2009/3/1 18:43:54
記事番号33942へのコメント

※オリジナルファンタジーです
※スレイヤーズではありません
※以前の連載から一部登場人物を流用しています
※が、設定は大幅に違うので、ほぼ別作品と考えてください


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月晶華は誰が為に咲く -Lutia-

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夜空に浮かぶ月が

その色を変えるように

花開いた月晶華も

様々にその色を変える

宵闇に淡い光を散らして

柔らかな風に揺られながら


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33946T-1ソエル 2009/3/1 23:41:51
記事番号33944へのコメント

――君に、もう一度だけ逢えるなら――

――そう、いつも思う――

――この、ほのかに光る月晶華をみると――


 夕陽を受けて、秋の風に揺れる花。月晶華と呼ばれるその花は、辺りが暗くなると同時に光りだす。その光はわずかだが、群生地ともなれば真夜中でも明かりがいらないほどになる。
 その月晶華が咲き誇る庭園で、一人の青年が物思いにふけっていた。深紅の髪が映える白いコートを羽織った彼は、すらりと背が高く、端正な顔立ちをしている。周囲の女性の目を集めるのも無理はなかった。もっとも本人はまるで興味がないらしく、次々と送られてくる秋波を受け流して、目の前に広がる庭園を眺めていた。その彼が、何を感じたのか、ふと振り返る。
「ここにいたのか」
声をかけたのはまだ若い女性。白い鎧に身を包んだ彼女は、おそらく軍の人間だろう。まだ幼さの残る顔立ちながら、その瞳の鋭さは戦地に立つもののそれだった。
「レヴィアス様。何かあったんですか?」
そう尋ねると、彼女は軽く目を伏せた。
「……ソレイユがいなくなった」
「また逃げられた、と?」
からかうような声に、レヴィアスが底冷えするような視線を送る。
「ソレイユに私のスケジュールを教えたのはお前だろう、ブライト」
「確かに聞かれたので答えた記憶はありますが……それで手伝ったことにはならないと思いますよ」
ソレイユというのはこの国の王女の名だ。つまり、一国の王女が姿を消したわけだが――この青年、ブライトには全く危機感がなかった。どこ吹く風といったていで、月晶華に目をやっている。
「確認しておくが、お前の上官は私だよな?」
「そうですね。でも、武術も魔術も使えないか弱い少女に逃げられたのは、あなたの手落ちでしょう」
さらっと言ってのけるブライトの足をレヴィアスが踏む。
「――!」
「……上官の補佐も仕事のうちだ」
因みに、レヴィアスの靴は金属で補強された軍靴。対するブライトは普段の革靴。踏まれたままだとまずいことになるだろう。
「私はこれから別件で会議に行ってくる。その間にソレイユの居場所を割り出せ」
ぐっと体重がかかる。
「わかり……まし……た……」
あまりの痛さに軽く涙目になりながらブライトがうなずくと、ようやくレヴィアスの足がどけられる。その直後、彼がうずくまってしまったのは仕方がないというものだろう。ブライトは自分の職業も忘れて、暴力反対と呟いた。