◆−boyfriend.−翼羽 藍 (2007/3/4 21:39:48) No.33018
 ┣01. ―どこ行くねん―−翼羽 藍 (2007/3/4 21:46:07) No.33019
 ┃┗Re:01. ―どこ行くねん―−翼羽 藍 (2007/3/4 21:48:58) No.33020
 ┃ ┗Re:01. ―どこ行くねん―−翼羽 藍 (2007/3/4 21:54:33) No.33021
 ┃  ┗01. ―どこ行くねん― 2−翼羽 藍 (2007/3/4 22:30:38) No.33022
 ┃   ┣Re:はじめまして−。。。 (2007/3/7 00:31:35) No.33025
 ┃   ┃┗ありがとうございます。−翼羽 藍 (2007/3/11 13:11:59) No.33027
 ┃   ┗Re:05. ―あったかい。― −翼羽 藍 (2007/3/11 13:27:45) No.33028
 ┃    ┗06. ―鼻血。― −翼羽 藍 (2007/3/11 13:42:09) No.33029
 ┃     ┗07. ―鼻血。― 2−翼羽 藍 (2007/3/11 13:55:33) No.33030
 ┃      ┗08. ―深い想い。― −翼羽 藍 (2007/3/12 21:09:17) No.33032
 ┗09.メガネ。−翼羽 藍 (2007/3/12 21:43:19) No.33033
  ┗10.天才少年森君。−翼羽 藍 (2007/3/13 14:44:37) No.33034
   ┗11.黙っとき。−翼羽 藍 (2007/3/23 17:28:30) No.33050
    ┗12.嘘。−翼羽 藍 (2007/3/26 14:45:56) No.33055
     ┗Re:ぉ久しぶりデスッ−。。。 (2007/3/31 12:10:49) No.33061
      ┗どもですー−翼羽 藍 (2007/4/1 21:35:08) No.33066


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33018boyfriend.翼羽 藍 E-mail 2007/3/4 21:39:48


俺は小さい頃からずっと竜につきまとっとって

いっつも嫌がられて

それでも一緒におってくれて

本まにずっと一緒におったんや

でも

今となってはそれは夢だったんちゃうかなあ、ってたまに思う時あんねん

それでも

そん時の俺の気持ちは、絶対夢でもなんでもなかった

世間が何と言おうとも

世間がどんだけ冷たくても

俺は    

本まに竜の事が好きやったんや

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3301901. ―どこ行くねん―翼羽 藍 E-mail 2007/3/4 21:46:07
記事番号33018へのコメント

「元晴」

「あ・竜」

声をかけてきたんは幼なじみの“滝川 竜哉(たきがわりゅうや)”やった。

見た目はただの不良やけど。(けどカッコ良いんがまた憎くて)

「これ、おかんから。今日おばさん朝から仕事やったんやろ?」

そう言って俺に弁当渡してきた。

「うお〜!!ありがとうッ!本ま助かったわぁ―。腹減って死ぬかと思った!!」

そんで俺は弁当すぐ開けて野獣のようにバクバク食い始めてん。

「ぢゃ、俺・別ん所で食うから」

そう言って竜は教室から出て行った。

「…あいつ…また寝る気や…。サボる気や…。」

俺はちょっと考えてすぐ結論出した。

「あのアマッ、とっ捕まえたんねん!!」

そんで授業に出さしたる!これ以上サボったらまぢあいつヤバイからな!

俺はものすごい速さで走った。(まぁ足は遅いねんけど)

竜のおる所はだいたいわかっとんねん。

あいつの事は世界で誰より俺が知ってんねんからな。

「竜!!!」

俺は学校で一番高い所にある扉を開いた。屋上だ。

何て定番なんだとか思う奴もいるかも知れないけど、本まに竜はいっつもここにおんねん。

「………元晴」

俺は心臓飛び出るんかと思うくらいびっくりした。

だって

だって

「誰ぇ―?」

そこには女がおった。

厚化粧で、いかにも遊んでますって感じの。

そんな事はどうでもええ。

何で俺が驚いたんかと言うと、

「お前―…何してんねん」

「その女…誰や」

めっちゃ驚いた。

竜が女と一緒におんねん。

しかもくっついてんねん。

ヤバイ。

俺―…泣きそうや。

「ねぇ、りゅ〜う。誰?あの子……。あ・もしかしてアレ?竜が言ってた幼なじみの!」

「…あぁ」

何や。

何や。

あれか?

彼女か?

嘘やろ。

竜、いっつもモテるくせに全然彼女つくらんかったやん。

もしかしてアレか?

モテん俺に気ぃ使って彼女おるん黙ってたん?

何それ、何やそれ!

「元晴」

そん時、竜が俺を呼んだ。

「…何や」

何や!何やねん!!本ま何やねん!!!

「…ごめん」

―――――――・・・は?

何で誤るん?

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33020Re:01. ―どこ行くねん―翼羽 藍 E-mail 2007/3/4 21:48:58
記事番号33019へのコメント

俺、何かした?

何で竜が誤るん?

「ごめん」

本ま―――・・・

「意味分からんわっ!!!!!」

俺はダッシュで走った。

その場からものすごい速さで。

多分階段とかめっちゃこけた気ぃする。

でもそんなん関係ない。

俺は走った。

走って、走って、走って、ただ―・・・

その場から逃げ出したかっただけなんや。

「うっ・・・何でや・・・何でや!!」

全然涙が止まらん。

悲しくて、悲しくて、本ま、俺は自分が大っ嫌いや。

「ええの?何か幼なじみ君怒って走ってったで?」

「あぁ・・・」

ええんや。

これでええねん。

これで・・・ええねん。

これが・・・元晴のためなんや。


「・・・どしたん?!泣いてん?私何か悪いことした?!」

女が焦って竜に聞く。

「違う」

違うんやー・・・。

悪いんは・・・俺やねん。

「ごめんなー・・・本ま俺が悪いねん」

――・・・

「う・・・ひっ・・く、う・・・」

俺はトイレの個室で涙流しとった。

この涙を流そうと思って。

流したら少しはこの気持ちも治まるんやないかと思って。

けど

「っ全然なおらへんー・・・ッ」

この気持ちは俺自身、もうどうしようもないんやと思う。

そんだけ

「好きや・・・竜!!!!!」

俺から離れんといて。

どこにも行かんといて。

俺だけのものでおってや。

竜!!!

俺はそれからずっと泣いとった。

いつの間にか授業終わっとって、放課後になっとった。

「俺、いつまでここでおるんやろ」

そん時にはもう泣きやんどって、ただつっ立っとるだけやった。

「こんなにトイレでおる奴、俺くらいやろなー。もしかしたら花子さんになれるかも?はは・・・」

・・・俺は、今 ちゃんと笑えとんのやろか?

ちゃんと

竜に笑いかけられるやろか?

「・・・あかん・・・めっちゃ涙腺弱なっとる・・・俺、男やのにな―・・・弱すぎや・・・」

けど

このままやったらあかん。

そんな事はわかってんねん。

やのに、ここから出られへんねん。

扉開けてからの一歩が、どうしても踏み出せへんねん。

もし

ここを出て竜に会ってしまったら

何て声をかけたらえんやろか?

たとえ竜が普通に話しかけてくれたとしても

俺は竜が誰かのものになったと知ってしまったから 

俺は

そこでまた

泣きくずれてしまうかもしれへんのや。

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33021Re:01. ―どこ行くねん―翼羽 藍 2007/3/4 21:54:33
記事番号33020へのコメント

その時やった。

ヴ―…ヴ―…ヴ―…

マナーモードにしとった携帯が鳴った。

「メールや・・・」

俺はめちゃドキドキしてポケットから携帯取り出した。

もし竜やったらどうしよう?

どんなこと書いてあんの。

そんなんばっか気にして携帯開いた。

そんで俺の目にとびこんできた名前は―・・・

「・・・おか〜〜〜んッ!!!!!!!紛らわしいッ!」

何とおかんやった。

本まにびっくりした。

息子を殺す気か!そんなこんなでメールの文章見て本まの本まに殺されよった。

―受信メール―
□母
□2007/06/06
□元晴へ
―――――――
何かわからんけ
ど、家の前に竜
君来てるで。中
入り言うても入
らんし、あんた
待っちょる見た
いやからはよぉ
帰って来るんや
で!!
  ―END―

嘘やん。

俺の手がめちゃめちゃ震えだした。

「俺ん家、来てんの?」

俺はとっさにトイレから飛び出た。

教室に鞄とりに行くんなんて忘れてそのまま靴はきかえて学校飛び出た。

俺に会いに来たん?

あの女の子はどうしたん?

何で会いに来たん?

―・・・俺に会いに来てくれたん?

何か変な期待が俺の頭ぐちゃぐちゃにして けど、そのまま走り続けた。

俺ん家は学校から徒歩10分。

近いから今の高校えらんだだけ。

けど

本まは

本まの理由は 竜がここ受験する言うたから。

それだけやったんや。



「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

本気で走った。

短い足必死に前に出して、地面蹴って、そんで竜の所に向かったんや。

目の前の角曲がった所が俺ん家。

あともう少し。

肺も心臓もバクバク言よる。

俺の足が―・・・止まった。

夕方やからか人が誰もおらへん。

そんな中、俺と同じ制服来たやつが一人。

「―・・・竜」

俺と 竜は 

ゆっくりと目があった。

泣く。

かと思った。

けど

その前に固まってしもた。

竜が

竜が

ちょっとだけ笑ってん。

「元晴」

俺はめっちゃびっくりして本気で固まってしもた。

そしたら竜がこっちに近づいて来た。

「お前どこ行っててん!めっちゃ心配したわ!メガネ(先生)の奴もめっちゃ心配しとったで。あの真面目な森君が〜!言うて」
(※森=森 元晴:もりもとはる)

笑いながら心配してくる竜。

これは・・・どうなん?

心配してんの?

俺はお前が女の子と一緒におるんが悲しかってん。

それで―・・・

「元晴?お前、目ぇめっちゃ赤いで?!どしたん?」

「・・・はぁ?」

何や。

何や。

何や!

何やこの能天気男は〜!!!!

何か知らんけど


「・・・・・・ったまきた!!お前なんかもう知らん!帰れボケぇっ」

俺はガツガツと足音を立てて家に近づいて行った。

そんでドアノブ握って叫んでやった。

「お前なんか知らへんッ、どっか行け!」

そんでバーンッって音たててドア閉めてやった。

今頃竜は耳キ―ンってなってるはずや!

・・・そんで微妙に怒ってすねてんねん。

俺は見んでもわかる。



竜がどんな顔してるかとか。

でも

この頃何かおかしいねん。

あいつの表情が

何か

いつもと違うねん。

何でなん?

竜―・・・


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3302201. ―どこ行くねん― 2翼羽 藍 2007/3/4 22:30:38
記事番号33021へのコメント

また悲しくなってきた。

竜があの女と何をしよったんか考えると、本まに本まに悲しくなるねん。

あの屋上に俺以外の人間と一緒におったんとか本ま悲しいんや。

何で

何で俺はあかんの?

そう思ってしまうんや―・・・。


俺はそのまま二階にある自分の部屋に戻って行った。

そんで窓覗いて玄関の方見てみた。

やっぱおらへん。

「帰った・・・か」

俺はベッドにうずくまった。

天井見上げて考えるんや。

この気持ちは世間的におかしいかも知れん。

けど

止められへんのんや。

ぢゃあどないしたらええねん?

諦めたらええのん?

そんなすぐに諦められとんのやったらこんなに悩んでへんっちゅうねん。

男同士がそんなにおかしいんやろか?

男同士は結ばれたらあかんのん?

同じ異性を愛したらあかんのん?

何で世間はそんなに冷たいんや―・・・。

もし

その中に

竜が入っていたら

俺は

嫌われるんやろか。

幼なじみどころか

友情も壊れてしまうんやろか。

そんなんやったら

俺は

何も行動でけへんやんか―・・・。



俺はそのまま眠りについた。


――・・・



「おか〜ん!!!!!!!何で起こしてくれへんのんやっ!学校遅れるわぁ〜!!!!」

バタバタとうるさく階段を下りる俺。

返事は返ってこん。

「何や!また朝っぱらから仕事かい!!」

ということは朝ごはん無し。

昼に弁当も無し。

「成長期の息子を本まに殺す気かいあのババアッ」

俺はそのまま家出て走った。

10分で行ける言うても走って(俺の足では)六・七分かかる。

時計を見ると後五分。

本気で間にあわへん!!

そん時や。




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33025Re:はじめまして。。。 2007/3/7 00:31:35
記事番号33022へのコメント

初めまして、今晩は。

今回作品を拝見しまして、及ばずながらコメントさせて頂きます。

まず、一日にしてあれだけの量を書き上げる、というのは

本当凄い事です。自分はびっくりしてしまいましたよ

ぃやァパワーがあるって良いですねェ、自分にはマネ出来ません;

疲れた所で直ぐ切っちゃいますからね、見習いたい限りです。


あと、

主人公達の関西弁、良いですね(ニッコリ

何だか読んでて、読みやすいですよ、スゴク。

響きが良いのかもしれません。

地方の言葉って何か落ち着きますよねェ

次は是非ッもっとマイナーな方言で宜しくお願いしますぅ(コヮ

>また悲しくなってきた。
>
>竜があの女と何をしよったんか考えると、本まに本まに悲しくなるねん。
>
>あの屋上に俺以外の人間と一緒におったんとか本ま悲しいんや。
>
>何で
>
>何で俺はあかんの?
>
>そう思ってしまうんや―・・・。
関西弁って怖いイメージとかありますけど、

・・・自分はあったんですけど、

何か全然、普通に悩んでるとカワィィですね(ぇ

>ぢゃあどないしたらええねん?
>
>諦めたらええのん?
>
>そんなすぐに諦められとんのやったらこんなに悩んでへんっちゅうねん。
>
>男同士がそんなにおかしいんやろか?
>
>男同士は結ばれたらあかんのん?
>
>同じ異性を愛したらあかんのん?
>
>何で世間はそんなに冷たいんや―・・・。
>
>もし
>
>その中に
>
>竜が入っていたら
>
>俺は
>
>嫌われるんやろか。
>
>幼なじみどころか
>
>友情も壊れてしまうんやろか。
>
>そんなんやったら
>
>俺は
>
>何も行動でけへんやんか―・・・。
結構、重いテーマですね

自分は、そういうのに対して軽蔑等はしないのですが

同じ様な体験は無いので・・・ぅーん・・難しいですね

少なくとも周りの偏見や差別が無くなれば、全然やっていけると思いますがね、

昔の時代ではバリバリあったらしいですし・・



うん。

何かそんな感じで。

何故かテーマに対する感想になってしまいましたが;

そんな事も考えつつ、続きを楽しみにしております

これからも頑張って下さい

それでは。

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33027ありがとうございます。翼羽 藍 2007/3/11 13:11:59
記事番号33025へのコメント

書き込み有り難うございます〜!!
とっても嬉しいですッ!
そうですね・・・関西弁はちょっと怖い雰囲気ありますよね。
でもあれはオッサン(おい)が言ってるからでは?!とか
たまに思ったりもします。
―Boyfriend.―の中の竜と元晴は私的に関西弁なんだかどうなんだか
良く分かりません!(何?!)
何かいろんな方言がまぢってるような気がしますね〜。
私の所の方言もまぢっちゃったりしてますし。田舎はすごいです。
これからもゆっくり書き込んでいきますので宜しくお願いします!(汗)

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33028Re:05. ―あったかい。― 翼羽 藍 2007/3/11 13:27:45
記事番号33022へのコメント

チャリン・チャリン―・・・キキッ・―・・・

自転車のベルが鳴って自転車が止まった音がした。

そんで俺は振り返ってみた。

「竜・・・」



やった。

「おま・・・何して・・・」

声が震える。

「乗れ」

「は?」

「ええからッ」

竜が俺の腕引っ張った。

「わっ!」

そんで竜が乗ってる自転車の後ろに乗ってしもた。

「ちょ・なっ」

何やねん?!そう言おうとした。

「遅れる」

そう言って竜はペダルを踏み出した。



何や?!

何か知らんけど、うまいこと乗ったな俺!!

どんどん学校に近づいて行ってる。

竜は―・・・

何も喋らへん。

元から無口なんやけど・・・。

何か

知らんけど、

俺、



心が あったかいわ・・・――。

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3302906. ―鼻血。― 翼羽 藍 2007/3/11 13:42:09
記事番号33028へのコメント

梅雨の時期でめちゃめちゃじめじめしとる筈なんやけど、

何か今 めっちゃ気持ち良いわ・・・。

これは

竜の背中があったかいからやろか?



「着いた」

俺はハッとした。

いつの間にかちょっと寝てしもたみたいや。

あんなガタガタ道通ってたのに、こんなゆったりした気持ちで寝てたなんて―・・・

何や

竜の背中ってめちゃめちゃ落ち着くわ。

「早く来いよ」

竜が鞄持ってスタスタ歩き始めた。

そりゃ急いでるからしょうがない言うても、この足の長さの違い!

追いつかん!

「わっ」

べしゃ。そんな音がした。

「元晴?!」

こけた。

今こけた!!

高一にもなってこけたで?!

しかも学校で!しかも竜のおる所で!!!!

「大丈夫か?!」

竜が俺を軽々と抱き起こした。

「―・・・ッ?!お前、鼻血ッ」

何か知らんけど鼻から血、たらしとった。

「ちょ、すげぇ出とるで!あ〜ティッシュ持ってへんッ」





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3303007. ―鼻血。― 2翼羽 藍 2007/3/11 13:55:33
記事番号33029へのコメント

竜が手で俺の鼻こすった。

「な?!血出てんねで?!」

「やから拭いてんのやろ」

竜は素手で俺の血、拭きとってくれた。

汚いわっ!

そう言いたかったけど、

やっぱ

「ありがとう・・・」

嬉しかった。

「・・・もう出てへんか?教室行くで?」

「うん」

俺らは教室に向かった。

もう遅刻やったけど。



席に座った。

俺の机は一番後ろの席やった。(小さいから黒板よう見えんけど)


にしても

「びびったぁ〜〜〜・・・!!!」

さっきこけたん。ぢゃない。

そのすぐ後。

竜が

俺を

抱き上げた時。

さっき俺が鼻血出したんも

きっと

竜の顔が目の前にあったからや。

と、俺は思う。




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3303208. ―深い想い。― 翼羽 藍 URL2007/3/12 21:09:17
記事番号33030へのコメント

泣く。

とか思っとったけど、

「全然涙出ぇへん」

俺はため息ついて机に顔をうずめた。

鼻が何か痛かったけど まぁ気にせん。

何や授業がもう始まっとった。

全然先生の声耳に入ってこんわ。

今は 

もっと気になるもんがある。

今だけぢゃない。

小さい頃からずっと気にしてた。

俺の席からちょうど斜めで顔がよう見える。

窓の横やから太陽の日差しが当たって普通にしとってもカッコええのに

もっとカッコ良くなってた。

「竜・・・」

俺はぼうっと竜を見よった。

 
その瞳はいつもどんな風景を写してるんやろか。

その手でどんなもんを触れて感じてきたんやろか。

その足はいつもどこに向かって前に進んでるんやろか。

その体は

その心は



誰を求めてるんや?

「元晴」



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3303309.メガネ。翼羽 藍 URL2007/3/12 21:43:19
記事番号33018へのコメント

「元晴」

「へ?!」

俺は驚いて顔をあげた。

そしたら何や。

「メ・メガネ!」

目の前にはメガネ。をかけたちょび髭はやしたオッサン。

「元晴。お前、俺の授業聞くきあんのか?(メガネ?)」

「あ、ありますて先生〜!俺を誰やと思てんの!天才少年森君とは俺の事ですよ?!」

俺は焦って適当な事言った。

そしたら何やクラス中が笑ってた。

「なら良えねん。本まこのクラスはアホだらけやからなぁ〜」

何や今度はクラス中が怒ってた。

変なクラスやな。そう思った。

けど

次の言葉で俺は、堪忍袋の緒が切れた。

「でもまぁしかし、滝川みたいな落ちこぼれになってないだけましやな!」

・・・・・・――は?



誰の名前言うた?




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3303410.天才少年森君。翼羽 藍 URL2007/3/13 14:44:37
記事番号33033へのコメント

「おっと、いかんな。今日は滝川遅刻したけど早ぉ、来とったわ」

メガネはいかんいかんと笑いながらごまかしてた。

「滝・・・川・・・」

俺は自分が気づかん間に体が動いとった。

「キャッ!」

女子の小さな叫びが聞こえた。

俺はハッとして周りを見渡した。

「え・・・」

したら何や、俺の目の前に変なオッサンが倒れてる。

変なオッサン・・・ぢゃない。

メガネや!倒れた勢いか何かでメガネが吹っ飛んでた。

「ぇ・俺・・・」

メガネは動こうとはせんかった。


「森君が先生押し倒したでっ!」

「は?」

何、言ってんのや!って言いたかった。けど

「俺・・・」


「何してんだよ森っ!」

「メガネ全然おきんやんかっ」

「平先生っ、大丈夫ですか?!」
(※平:たいら=メガネ)

俺はクラスの奴らに攻められよった。

「お・俺・・・何か知らんけど、体が勝手に動いたんやっ・そ、それで・・・」

絶望的やった。

この天才少年森君が、担任押し倒して言い訳してる。

「それでー・・・っ」

今度は本まに別の意味で涙、出そうになった。

「ご、ごめ「悪ぃ」」

俺の言葉が―・・・塞がれた。





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3305011.黙っとき。翼羽 藍 URL2007/3/23 17:28:30
記事番号33034へのコメント

「ー・・・竜?」

俺の言葉を塞いだんは竜やった。

「こいつ何か昨日から熱あるっぽいからさ。ちょっと頭どうかしてんのやわ」

「え、熱?」

俺は熱なんかなくてめちゃめちゃ元気やった。

やから俺は意味がわからんくて、竜にハテナマークを出しまくってた。

そしたら竜は小さい声でこう言った。

「ええから黙っとき」

はい。黙っときます。

竜は俺を庇ってくれたんかどうかわからんけど、俺のええ方にもっていってくれた。

「おい、誰か担架持ってきてくれ。そんで他の先生呼んで来てや」

竜がクラスの奴らに言った。

そしたらみんな動きだした。

やっぱり竜はすごい。

あんまりクラスの奴らと関係をもたへんのに、それでも竜が言った一言でみんなは動き出す。

俺には決して持ってない才能ー・・・。



「もーとーはーる♪」
「おい森」

そん時や。

俺に声をかけてきた奴がおった。

「彰、勇之!」

俺の目の前には筋肉体質で日焼けした大きな男と、(俺よりも!)小柄で色白な瞳の大きい男(の子)がいた。

「熱あるって・・・大丈夫なんかー?」

大きな奴の方が聞いてくる。

この二人は俺が高校生になって初めてできた友達やった。

「お前は熱出してでも勉強しに来てんのか?ったく、これだからガリ勉はあかんわ」

今喋ったのが色白で女顔の“宇賀野 勇之(うがのいさゆき)”。

口は悪いけどそこらへんの女より絶対可愛い顔しとる。(自分で言って恥ー///)

「何やガリ勉って!自分が頭悪いのひがんでんのやろっ!」

「はぁ?!誰が頭悪いって?!今言ったんはこの口か!え?!」

「ちょ・おい〜。やめぇって」

今、俺達がケンカしてんのを止めようとしてんのが“今城 彰(いまじょうあきら)”。

いつもほんのりした口調で周りの奴を和ましてる奴。

けど野球してる時の彰は全くの別人。

そん時の彰は誰が見てもカッコイイと思う。


「元晴。もうやめとき」














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3305512.嘘。翼羽 藍 URL2007/3/26 14:45:56
記事番号33050へのコメント

「竜・・・」

俺は、勇之の頬を引っ張ってた手を、すぐに下げた。

「竜哉!今日は遅れんと来れたんやな。えらい、えらい!」

彰が竜に声をかけた。

「別に」

竜はそっけない返事。

でも、これで友達は続いてる。

竜は、めっちゃすごい。

「滝川!もっとましな返事しろって、いつも言ってるやろ!?」

勇之が怒り出した。

こいつは誰にでも怒るんやろか?

いや、これが勇之にとって普通?なんか?

俺はそんな変なこと考えてたら、竜が何か言ってきた。

「元晴、保健室行こう」

竜が俺の腕を掴んだ。

「え?何で?」

「熱あるやろ」

竜が俺の腕を、軽くひっぱった。

「いや、でも・・・それは・・・」

自分でついた嘘を何、現実にしようとしてるんですか。この人は!

「あ、そやったな。保健室行ったら?でも平と隣のベッドやったら面白いなぁ〜」

彰は笑って変なこと言よった。

でも、さすがにそれはちょっと・・・。

「行くで」

今度は、本気で俺の腕を引っ張った。

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33061Re:ぉ久しぶりデスッ。。。 2007/3/31 12:10:49
記事番号33055へのコメント


今日は 

面白い展開になって来ましたネ

新キャラも沢山出てきましたしv

それでは、またまたコメントさせて頂きます。

>「竜・・・」
>
>俺は、勇之の頬を引っ張ってた手を、すぐに下げた。
>
>「竜哉!今日は遅れんと来れたんやな。えらい、えらい!」
>
>彰が竜に声をかけた。
>
>「別に」
>
>竜はそっけない返事。
>
>でも、これで友達は続いてる。
ェえッ!!凄ぃなぁ

友達は良き理解者ですよね

>「滝川!もっとましな返事しろって、いつも言ってるやろ!?」
>
>勇之が怒り出した。
>
>こいつは誰にでも怒るんやろか?
ゃ。これが普通の反応です

でも友達としては説教臭いかな

まァ家族の様な温かさがあるってコトですかv

>俺はそんな変なこと考えてたら、竜が何か言ってきた。
>
>「元晴、保健室行こう」
>
>竜が俺の腕を掴んだ。
>
>「え?何で?」
>
>「熱あるやろ」
>
>竜が俺の腕を、軽くひっぱった。
>
>「いや、でも・・・それは・・・」
>
>自分でついた嘘を何、現実にしようとしてるんですか。この人は!
あァ、でもその方が少しは後で 言い訳しやすくなりますもんね

うん。お互い庇い合って良い感じです

元晴はちょっとアレな助け方でしたが(ォィ

あの場面で助けるって普通ムリですからね

>「あ、そやったな。保健室行ったら?でも平と隣のベッドやったら面白いなぁ〜」
>
>彰は笑って変なこと言よった。
そぅなったらめっさ最悪。嫌スギます;

でも自分だったら言い訳しまくるでしょうね、その間(笑




久しぶりでしたが、面白い事になりそうですねw

これからもラヴコメ(?

頑張って下さい

それでは。


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33066どもですー翼羽 藍 URL2007/4/1 21:35:08
記事番号33061へのコメント

コメント有り難うございますッ!!!

いやぁ…新キャラ出ましたね♪本当は彰のキャラは和ませるっていうか、元気な感じにしたかったんですけどね。誰にも好かれちゃうって人。
何かいつの間にやらキャラが変わってきてしまいました;;
だから彰のキャラはこれから変わるかもですー。ぇ
勇之は…はい。私的には大好きなのですが…。
なので名前もちょっぴり力んでます。

平と隣同士のベッドになることを少し期待したいところですねー!藁”
でも先生が保健室で寝ることってあんまり無いような気がしますね。ぇ


それでは有り難うございましたー!

竜哉と元晴の心が通じ合いますようにvぇ