◆−戯言の王国(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/7 23:38:28) No.31504
 ┣Re:戯言の王国(俳句モドキと短歌モドキ)−ソエル (2005/6/8 00:59:09) No.31505
 ┃┗Re:戯言の王国(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/11 23:30:18) No.31519
 ┣誤読世界(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/12 13:27:23) No.31520
 ┃┗珠玉、です!!−ソエル (2005/6/13 18:54:42) No.31524
 ┃ ┗Re:どうもです−ハイドラント (2005/6/15 21:10:07) No.31530
 ┣永遠の十二分の一(散文詩かあるいはそれに似た別の何か)−ハイドラント (2005/6/12 18:49:07) No.31521
 ┣妄言と微笑のパン屋さん(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/15 22:05:51) No.31531
 ┃┣お久しぶりです−エモーション (2005/6/15 23:03:41) No.31532
 ┃┃┗Re:お久しぶりです−ハイドラント (2005/6/16 20:35:28) No.31535
 ┃┗流石、かっこいいです−ソエル (2005/6/21 00:44:59) No.31549
 ┃ ┗Re:流石、かっこいいです−ハイドラント (2005/6/21 19:35:38) No.31550
 ┣たったひとつの冴えたやられかた(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/21 19:56:55) No.31551
 ┃┗遅れまくりです。ごめんなさい・・・−ソエル (2005/6/25 23:30:14) No.31563
 ┃ ┗Re:いえ、すんごく嬉しいです−ハイドラント (2005/6/26 17:33:20) No.31564
 ┣チェシャにゃんこのカーニヴァル(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/25 18:24:45) No.31560
 ┃┗レスが・・・(涙−ソエル (2005/6/25 22:49:36) No.31562
 ┃ ┗Re:嬉しいです、をもう一度−ハイドラント (2005/6/26 18:11:46) No.31566
 ┃  ┗レスレス失礼します−ソエル (2005/6/26 19:42:43) No.31567
 ┃   ┗Re:レスレスレス失礼します−ハイドラント (2005/6/27 10:55:57) No.31568
 ┣幻想廃人(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/6/28 01:00:22) No.31571
 ┃┗さんざ遅れました−ソエル (2005/7/13 01:46:23) No.31586
 ┃ ┗Re:ありがとうございます−ハイドラント (2005/7/13 20:32:13) No.31590
 ┣忘却領域(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/7/4 15:35:47) No.31576
 ┣失楽都市(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/7/6 15:35:42) No.31577
 ┣The four seasons of Wonderland(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/7/11 19:25:40) No.31582
 ┃┗ご無沙汰しました(><)−ソエル (2005/7/13 01:33:44) No.31585
 ┃ ┗Re:お疲れ様です。−ハイドラント (2005/7/13 20:24:55) No.31589
 ┗きれいなゆめ(俳句モドキと短歌モドキ)−ハイドラント (2005/7/13 20:45:24) No.31591


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31504戯言の王国(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/7 23:38:28




 世界樹の繁りゆく見ゆ さんさんと太陽風吹く死後の地球に
 ――井辻朱美「水族」より




 マエガキ
 歌人でありファンタジー作家でも翻訳家でもある井辻朱美さんという方の短歌に刺激されて、俳句と短歌(らしきもの)をちょこっとだけ作ってみました。
 ファンタジーあるいはメルヘンっぽいのが中心で、中にはブラックなのもあります。
 お時間のある方はほんのちょっとだけでも眺めていってくださいな。
 ヘタクソでヘンで、内容無茶苦茶で、字余りし放題なんですけど……
 
 






  ――戯言の王国――








 1
 猫のタネ、夏を過ぎても、タネのまま




 2
 夏王子、夏の終わりをまだ知らぬ、あの窓の外を、舞うものなあに?




 3
 月溶ける、真夏の宵の、エルフの祭り、さまよい人を、森へと捧げ




 4
 雪の音(ね)に、抱(いだ)かれ眠る、こんな夜(よ)は




 5
 いつまでも、春が来なけりゃ、睡眠不足




 6
 静かなる、朽ちた古城は、冬眠中




 7
 九月国、冬は来ないが、台風ばかり




 8
 葉桜や、殺し屋さんは、お役御免




 9
 熱帯夜、吸血鬼の牙、甘美な夢を




 10
 二月国、僕の大好きな、アイスがないんだ




 11
 十月は、ブラッドベリが、書いてしまった




 12
 昨日の桜、綺麗だったと、こたつを囲み




 13
 冬の国、冬の句だけしか、認めない、悪しきリアリズムに、ナイフを向けろ



 
 14
 風の精、ストライキ起こし、クーラー動かず




 15
 満月や、月のうさぎが、食べたいな




 16
 兄さんを、塩漬けにして、冬を越す




 17
 猫の国、短歌も俳句も、探せば見つかる



 
 18
 サンタさん、不死の契約を、魔族と結び




 19
 動かない、君と過ごした、夏は冷たく




 20
 神様の、出雲サミットを、見送って



 
 21
 駒鳥を、殺したのは誰、僧正さん? 違うよ駒鳥は、ヴァンが殺した




 22
 死者達と、一緒に遊んで、闇の底、もう帰れない、帰らなくていい




 23
 この鏡、夏の夜だけ、君が映る




 24
 裏庭に、月の光は、螺旋を描き、降りて来る君に、僕は微笑む




 25
 秋空と、女心と、君の意見




 26
 古時計、秋の終わりに、溜息ひとつ




 27
 夏ゴーレム、他のゴーレムより、体温低め




 28
 この国じゃ、桜も梅も、秋の季語




 29
 夏の雪、先祖の霊が、くしゃみする




 30
 鳥かごに、閉じ込めた夏、骨となり




 31
 スランプだ、もう書けねえや、アイスを食おう








 おしまい








 アトガキ
 実在の人物名が出て来たり、内容的に破綻してたり、俳句なのに季語がなかったり(川柳?)、厭世的だったりと、ちょっと「良いのかなあ?」っていうようなのがいくつか(いくつも?)ありますけれど、消すのは勿体ないので(貧乏性?)とりあえず作った分は大体全部載せてみました。
 全部読んでくださった方ありがとうございます。
 もし一つでも、気に入ったものがあってくれれば嬉しいのですけど……

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31505Re:戯言の王国(俳句モドキと短歌モドキ)ソエル E-mail 2005/6/8 00:59:09
記事番号31504へのコメント

はじめましてwソエルと申します〜
短歌と俳句、と言う言葉に惹かれてきました(笑
早速ですが、気に入ったものに感想などを(便乗歌が乱入します

> 3
> 月溶ける、真夏の宵の、エルフの祭り、さまよい人を、森へと捧げ
「月溶ける 真夏の夜の」が綺麗で素敵ですvv
> 4
> 雪の音(ね)に、抱(いだ)かれ眠る、こんな夜(よ)は
うわぁぁ 綺麗です・・・  夜と静寂、雪の感じが・・・
便乗で――静かなる 冬の夜に聞く 雪の音
> 9
> 熱帯夜、吸血鬼の牙、甘美な夢を
幻想的です・・・真夏の夜の夢ですね
またもや便乗――あやかしの 罠に溺るる 夏の夜
> 12
> 昨日の桜、綺麗だったと、こたつを囲み
優しい感じで「ほわわん」となりますv
> 15
> 満月や、月のうさぎが、食べたいな
可愛い・・・と言っていいでしょうか
> 16
> 兄さんを、塩漬けにして、冬を越す
・・・・・・!?
> 19
> 動かない、君と過ごした、夏は冷たく
クールと言うかなんというか・・・かっこいいです
> 22
> 死者達と、一緒に遊んで、闇の底、もう帰れない、帰らなくていい
ちょっと怖いですね・・・でもすごく惹かれます(ぇ
便乗――亡き者と 共に在りし 闇の淵 惹かれし故に 戻るは叶わず
> 23
> この鏡、夏の夜だけ、君が映る
幻想的・神秘的・・・うまくいえませんが素敵です
便乗――夏の夜に 幻住まう かの鏡
> 24
> 裏庭に、月の光は、螺旋を描き、降りて来る君に、僕は微笑む
情景が浮かぶようです。夢の世界・・・
便乗――月影の 君誘うは 我が傍か
> 25
> 秋空と、女心と、君の意見
あぅ・・・耳が痛いです

> アトガキ
> 実在の人物名が出て来たり、内容的に破綻してたり、俳句なのに季語がなかったり(川柳?)、厭世的だったりと、ちょっと「良いのかなあ?」っていうようなのがいくつか(いくつも?)ありますけれど、消すのは勿体ないので(貧乏性?)とりあえず作った分は大体全部載せてみました。
いえいえ、久しぶりに短歌・俳句に触れられて嬉しかったです。俳句は情景とか風景を描き出せば大体何か季語はいるのでそこまで気にしなくてもいいと思いますよ。私は気にせずにやってます^^;
> もし一つでも、気に入ったものがあってくれれば嬉しいのですけど……
上に上げたのは皆好きですvv特に気になるのは16ですねw

えーっと多々便乗しちゃってごめんなさい^^;でも思わず便乗せずにはいられないほど素敵でした。よかったらまた見たいです。

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31519Re:戯言の王国(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/11 23:30:18
記事番号31505へのコメント

はじめまして、ハイドラントと申します。
このたびは感想どうもありがとうございました。

>いえいえ、久しぶりに短歌・俳句に触れられて嬉しかったです。俳句は情景とか風景を描き出せば大体何か季語はいるのでそこまで気にしなくてもいいと思いますよ。私は気にせずにやってます^^;
貴重なアドバイスどうもありがとうございます。確かに季語っていっぱいありますしね(今度調べてみようと思います)。

>上に上げたのは皆好きですvv特に気になるのは16ですねw
実は私も同じです(笑)

>えーっと多々便乗しちゃってごめんなさい^^;でも思わず便乗せずにはいられないほど素敵でした。よかったらまた見たいです。
いえいえ、むしろ嬉しいです。というか実際これ書いてる時「読んだ人が俳句(短歌)書きたくなってくれないかなあ」とか密かに思ってましたし(ニヤリ)。


ちなみに、ここに書かれたソエル様の作品の中では、


>あやかしの 罠に溺るる 夏の夜


が一番好きだなあと思いました。
和風な感じになっていて、漢字の使い方がすごく綺麗!
よく俳句とか書くような、縦長の色紙みたいな紙みたいなやつに、筆で書いて部屋に飾りたいくらいです(笑)
それに比べて拙作は、三段切れで(わざとやったんですが)不安定な感じがするし、その上、字余りがひどくて、語呂がイマイチだし……

>亡き者と 共に在りし 闇の淵 惹かれし故に 戻るは叶わず

も綺麗だと思います。


では、本当にありがとうございました。








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31520誤読世界(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/12 13:27:23
記事番号31504へのコメント

 骨盤の厚き竜らは尾を垂れて夜なる地球の体温となる
 ――井辻朱美「水族」より




 マエガキ
 最近、谷山浩子さんの「歪んだ王国」というダークメルヘンなテイストのアルバムにはまっていて、ここに載ってる俳句(短歌)の中には、そのアルバムの曲を聴きながら作ったもの、聴いてたら自然に出来たものも少なからず入っています。
 相変わらず、ヘタクソでヘンで、内容無茶苦茶で、字余りし放題ですが、「それも個性だ」と思って読んでいただければと嬉しいです。








――誤読世界――








 1
 月の裏、眠れる竜の、はなくそ掃除は、かぐやの姫の、末裔と名乗り

 


 2
 一つ目の、小僧の瞳を、くり抜いて、覗き込んだら、無限の宇宙


 

 3
 夏休み、あの日校舎の、時は凍り、彼らの叫びを、今も思い出す




 4
 猫砦、彼らは子犬を、捕まえて、痛い痛いよ、何も知らないってば




 
 5
 迷宮の、果てには何が、あるのかな、夏の裏側と、兄さんは言い




 6
 夜の海、月の光が、差し込んで、第一楽章、リピート再生




 7
 雪の音、君だと言えば、ギャグとなり




 8
 輝きを、忘れたダイヤと、老いた姫、窓の外には、少年の死体



 
 9
 夕暮れの海の向こうに、妖精城、一緒に探そう、金の小道を




 10
 夏はなく、庭には氷の、薔薇が咲く




 11
 名はなくて、姿を見せずに、忍び寄る、後ろをごらん、ほら捕まえた




 12
 窓はなく、時計もなくて、今何月? うさぎの言うこと、信じて良いの?



 
 13
 梅雨時は、空にクジラが、プカプカと




 14
 引き出しの、中から猫が、現れて




 15
 現実と、空想が混ざる、君はどっち?




 16 
 あこがれの、あの人いまは、壁の中




 17
 九月には、僕の小指も、生え変わる



 
 18
 夏休み、終わって今日から、秋休み




 19
 白い塔、黒い塔より、夏向きで




 20
 さかさ猫、さかさの鳴き声、背中で歩く




 21
 合成獣、愛しきペットと、我が娘




 22
 大晦日、年越し失敗、時間のひずみへ




 23
 ねえ兄さん、この肉の味、ママのに似てるね




 24
 粉雪を、集めて雲を、作る仕事




 25
 寒い夜、僕を燃やして、暖を取る


 

 26
 雪が降る、僕もあなたも、雪の底




 27
 影の国、主を離れた、彼らの時は、永久(とわ)に凍(い)てつき、すべてが自由



 
 28
 時計さん、チクタクチクタク、口ずさみ、チクタクチクタク、寝かせて欲しい




 29
 神さまが、関西弁で、怒鳴ってる




 30
 砂の海、孤独な桜は、花散らす




 31
 森王子、切り株に座り、笛を吹く、翼をつけた、猫が寄り添い




 32
 旅人よ、どこへゆくのか、世界樹よ、どこにあるのか、時間の果てよ




 32
 文字盤の、二つの針が、けんかして




 33
 悲しみを、翼に変える、翼屋は、貧乏なので、冬には死んだ



 
 34
 砂漠には、たくさんの夢が、沈んでる、捨てられた夢、もう使えない夢




 35
 夢の塔、螺旋階段、登った先に、私の死体が、夢を見ている



 
 36
 真夜中に、粘土の街は、動き出し




 37
 皆さんも、作ってみましょう、夏のレプリカ
 



 38
 弟は、大地に伏して、二度と動かず、さすらいの土地は、あまりにも遠く




 39
 アララトは、糸杉の船、待ち侘びて、黒雲(くろくも)の彼方、神を見上げる




 40
 大いなる、叡智の塔は、夢と消え、散りゆく人々、嘲笑う神




 41
 夏の富士、スプーンで食べる、巨人族



 
 42
 淡雪の、やうに舞い散る、花びらや、平安の世の、雅を想ひ



 
 43
 花びらの、やうに舞い散る、淡雪や、さっきと順番、入れ替えただけ




 44
 銀の猫、落ち葉に眠る、幸せの使い




 45
 六月の、雨の扉を、閉ざす鍵



 
 46
 春風に、死者のにおいが、混ざり合い




 47
 メモ張を、忘れたがため、この歌は、記録されずに、消えゆくさだめ




 48
 砂の星、何もかもが砂に埋れ、私もだんだん、埋れていって……





 


 ……聞こえない……もう何も……








 アトガキ 
 38〜40は、旧約聖書の創世記を題材にしてみました。
 38はアダムとイヴの子であるカインとアベルの話、39はノアの洪水の話、40はバベルの塔の話です。
 また漫画が元ネタになっているものもいくつかあります。
 それでは読んでくださった方、どうもありがとうございました。

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31524珠玉、です!!ソエル E-mail 2005/6/13 18:54:42
記事番号31520へのコメント

またまたレスさせていただきますv早速ですが気に入ったのを・・・・あ、便乗OKとの事でしたので、お言葉に甘えさせていただきますw思いっきり和風になってますが・・・

> 3
> 夏休み、あの日校舎の、時は凍り、彼らの叫びを、今も思い出す
鮮烈です。恐怖がひしひしと・・・
> 8
> 輝きを、忘れたダイヤと、老いた姫、窓の外には、少年の死体
意味深ですね・・・何があったかきになります。
――竹林〈たけばやし) 老いたる姫と 童歌(わらべうた)
> 9
> 夕暮れの海の向こうに、妖精城、一緒に探そう、金の小道を
――紅の染まる海のその彼方 幻影の城 かける想いよ
御伽噺って感じですね。こういうタイプのものはすっごく好きです。私にはかけないので・・・苦笑
> 10
> 夏はなく、庭には氷の、薔薇が咲く
――永久の冬 氷の薔薇の 咲ける庭
「夏は無く」=「永遠の冬」だと思ったんですが、この解釈でいいのでしょうか・・・?
> 11
> 名はなくて、姿を見せずに、忍び寄る、後ろをごらん、ほら捕まえた
なんか・・・よく聞く会談を思い出しました^^;怖いですよね
> 15
> 現実と、空想が混ざる、君はどっち?
――朧夜に 夢か現か 君へ問う
> 16 
> あこがれの、あの人いまは、壁の中
どこかで聞いた童話を思い出しました。ハーレムの娘と詩人の話だったかな・・・少し曖昧です^^;
> 25
> 寒い夜、僕を燃やして、暖を取る
「僕」が何なのかなぁと思いました。自己犠牲と悲しみのようなものを感じましたが、不思議と怖さは感じませんでした。読む人によって感じ方が違いそうですね
> 26
> 雪が降る、僕もあなたも、雪の底
――白き雪 在りし者へと 捧ぐ花  
――降る雪ぞ 全てを包み 永久に留むる
怖さと美しさ・・・永遠を感じるのは私だけでしょうか。
> 27
> 影の国、主を離れた、彼らの時は、永久(とわ)に凍(い)てつき、すべてが自由
――影達が 時ぞ凍れる 果ての国 そは皆全て 自由がために    
> 30
> 砂の海、孤独な桜は、花散らす
砂の海の解釈によって色々想像できますね。私は砂浜を思い浮かべました。
――白砂に 薄紅の 浮かぶ海 
> 31
> 森王子、切り株に座り、笛を吹く、翼をつけた、猫が寄り添い
メルヘンですね〜〜〜vvその絵が浮かびますv
> 32
> 旅人よ、どこへゆくのか、世界樹よ、どこにあるのか、時間の果てよ
おぉ対句だ。上手に対応させてますね〜〜すごいですv 
> 34
> 砂漠には、たくさんの夢が、沈んでる、捨てられた夢、もう使えない夢
――捨てられし 尽きせぬ夢の 沈む砂漠 ただ漠々と その昔より 
夢の沈む砂漠ですか・・・世界の果てと言う感じがします。
> 35
> 夢の塔、螺旋階段、登った先に、私の死体が、夢を見ている
・・・幽体離脱?これもまた夢なのでしょうか
> 40
> 大いなる、叡智の塔は、夢と消え、散りゆく人々、嘲笑う神
結構怖いですね、これは。あざ笑う神というのがなんとも・・・
> 44
> 銀の猫、落ち葉に眠る、幸せの使い
可愛いvvメルヘンだぁ〜と思いました^^
> 46
> 春風に、死者のにおいが、混ざり合い
――死せる者 亡骸包む 春の香よ
ぱっと見怖い感じがしましたが、よくよく考えてみるとこういうのもありかなぁと、言う事で。

――物語 子供に聞かせる 子守唄
全体に便乗と言う事で^^;拙いですが、川柳のつもりです・・・

 今回は粒ぞろい!!て感じでした。ぶっちゃけ全部好きですvv強いて言えば、9と44ですかね。私にはあんなにメルヘンっぽくできないので^^;言葉がどうしてもかたくなっちゃうんですよね。ですから、それができるハイドランドさんは尊敬してますvv
それにしても、一気に48句はすごいですねー・・・全体的にメルヘンっぽくて素敵でしたv(ダークも含んで
 ところで、字余りの件ですが
これは、類語辞典を片手に持ってやると結構何とかなりますよ。私がやっているのは、似たような意味で長さの違うのを探して、言い換える。それでもダメなら順番を入れ替えたりして目立たない位置に持っていく。気になるなら、韻を踏めばだいぶ落ち着くと思います。足りないときは、切れ字を入れたり係り結びにしたりしてますね。
 私が思うのは、字余りは気になるようなら手を加える、と言うのでいいと思います。リズムが整っていればOKかなぁと。

P.S.ハイドランドさんと呼んでもいいでしょうか?私も様付けなくていいので^^;

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31530Re:どうもですハイドラント 2005/6/15 21:10:07
記事番号31524へのコメント

どうも、こんばんはです。


>> 夏休み、あの日校舎の、時は凍り、彼らの叫びを、今も思い出す
>鮮烈です。恐怖がひしひしと・・・
ホラー映画なテイストですね。でも何で夏休みに学校来たんだろ(笑)。


>> 輝きを、忘れたダイヤと、老いた姫、窓の外には、少年の死体
>意味深ですね・・・何があったかきになります。
すでに全盛期を過ぎたもの、終わってしまったものばかりを並べて、死とか腐敗のイメージを出そうとしたものです。


>――竹林〈たけばやし) 老いたる姫と 童歌(わらべうた)
おおっ和風ですね。老いた姫と童歌という取り合わせが良いなと思います。


>> 夕暮れの海の向こうに、妖精城、一緒に探そう、金の小道を
>――紅の染まる海のその彼方 幻影の城 かける想いよ
ロマンティックですねえ。何となく「天空の城ラピュタ」をイメージしてしまいました。
>御伽噺って感じですね。こういうタイプのものはすっごく好きです。私にはかけないので・・・苦笑
これは大分前に読んだ妖精関連の本に載っていた、詩みたいな文章を元にしたものです。

>> 夏はなく、庭には氷の、薔薇が咲く
>――永久の冬 氷の薔薇の 咲ける庭
雰囲気を出す分にはこちらの方が断然良いですね。
私のは館の主人が客に館自慢をしているところというイメージで書きました。
>「夏は無く」=「永遠の冬」だと思ったんですが、この解釈でいいのでしょうか・・・?
私はその意味のつもりで書きましたから、そういう意味ではイエスです。
「無く」と漢字を使った方が良かったですね、これは。

>> 寒い夜、僕を燃やして、暖を取る
>「僕」が何なのかなぁと思いました。自己犠牲と悲しみのようなものを感じましたが、不思議と怖さは感じませんでした。読む人によって感じ方が違いそうですね
ええ、そうですね。書いた自分でも「僕」が何なのか分かってません(笑)。

>> 雪が降る、僕もあなたも、雪の底
>――白き雪 在りし者へと 捧ぐ花  
>――降る雪ぞ 全てを包み 永久に留むる
良いですねえ、本当に漢字の使い方が綺麗だと思います。
>怖さと美しさ・・・永遠を感じるのは私だけでしょうか。
あの世で結ばれることを願って心中、って感じですかね。雪に埋まって心中ってあんまり聞きませんけど。

>> 影の国、主を離れた、彼らの時は、永久(とわ)に凍(い)てつき、すべてが自由
>――影達が 時ぞ凍れる 果ての国 そは皆全て 自由がために    
「果ての国」ってところが好きです。
最果て、とか、世界の果て、とかそういう言葉が好きだからかも知れません。
ちなみに「主」は「あるじ」です。()で読みを書くのを忘れてました。

>> 砂の海、孤独な桜は、花散らす
>砂の海の解釈によって色々想像できますね。私は砂浜を思い浮かべました。
私は砂漠に立つ一本の樹のイメージです。桜を選んだのは、花びらがちょっと雪みたいで、砂漠に降ったらさぞロマンティックだろうなあと思ってのことです。
>――白砂に 薄紅の 浮かぶ海 
良いですね。シーンが目に浮かびました。

>> 森王子、切り株に座り、笛を吹く、翼をつけた、猫が寄り添い
>メルヘンですね〜〜〜vvその絵が浮かびますv
「翼をつけた、猫が寄り添い」って部分はほとんど苦し紛れだったりするのですが(笑)。

>> 旅人よ、どこへゆくのか、世界樹よ、どこにあるのか、時間の果てよ
>おぉ対句だ。上手に対応させてますね〜〜すごいですv 
個人的には、夢枕獏(伝奇・幻想小説を主に書くベテランの作家)なイメージです。

>> 銀の猫、落ち葉に眠る、幸せの使い
>可愛いvvメルヘンだぁ〜と思いました^^
乙一(色んなジャンルの作品を書ける若手の作家)の短編に「しあわせは小猫のかたち
」という作品があって、そのタイトルをモティーフに書きました。
こういう猫は一度飼ってみたいものですが、多分引き締まった体格をしてるんでしょうねえ。私はデブネコ派ですから……

>――物語 子供に聞かせる 子守唄
>全体に便乗と言う事で^^;拙いですが、川柳のつもりです・・・
そういえば、子どもの頃は、寝る時によく祖母に昔話を聞かせてもらったものです。

> 今回は粒ぞろい!!て感じでした。ぶっちゃけ全部好きですvv強いて言えば、9と44ですかね。私にはあんなにメルヘンっぽくできないので^^;言葉がどうしてもかたくなっちゃうんですよね。ですから、それができるハイドランドさんは尊敬してますvv
正直、失敗作が目立つかなあ、と思っていたんですが……ありがとうございます!
メルヘンっぽくなるのは……うーん、何ででしょうね。
文章は村上春樹を読んでたら自然に柔らかくなりました(笑)。
でもかたい文章にも、かたい文章にしかない魅力があって、実際、どちらも一長一短だと思いますよ。

>それにしても、一気に48句はすごいですねー・・・全体的にメルヘンっぽくて素敵でしたv(ダークも含んで
後、17句だけ作ってあるんですが、これで大体吐き出すものは吐き出したって感じですかね、しばらく充電期間が必要かと。

> ところで、字余りの件ですが
>これは、類語辞典を片手に持ってやると結構何とかなりますよ。私がやっているのは、似たような意味で長さの違うのを探して、言い換える。それでもダメなら順番を入れ替えたりして目立たない位置に持っていく。気になるなら、韻を踏めばだいぶ落ち着くと思います。足りないときは、切れ字を入れたり係り結びにしたりしてますね。
> 私が思うのは、字余りは気になるようなら手を加える、と言うのでいいと思います。リズムが整っていればOKかなぁと。
貴重なアドバイスどうもありがとうございます。
>
>P.S.ハイドランドさんと呼んでもいいでしょうか?私も様付けなくていいので^^;
ええ全然構いません。何かニックネーム考えてそれで読んでくださっても良いです。
私も「様」つけたのは何となくだったりしますから(笑)、感想もらって嬉しいのもあって……



ご感想、本当にどうもありがとうございました。

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31521永遠の十二分の一(散文詩かあるいはそれに似た別の何か)ハイドラント 2005/6/12 18:49:07
記事番号31504へのコメント

 

 永遠の十二分の一




 永遠の十二分の一を手に入れたわたしは、どこへ向かっているのだろう。
 切り取られた世界。
 雪が降って来た。
 雪を見るのは随分と久しぶりだ。
 あまりの白さと冷たさに感動してしまう。
 この季節に雪が降るなんて、ちょっと異常気象じゃないだろうか。
 

 永遠の十二分の一を手に入れたわたしは、何をしたいのだろう。
 閉ざされた時間。
 雪は静かに降り続ける。
 積もれば良いのだが、さすがにすぐ止むだろう。
 雪には音がない。
 わたしに声がないように。
 車が猛スピードでわたしを追い抜いていく。
 わたしはその速度に憧れる。
 速度には実体がない。
 私に姿がないように。
 
 
 永遠の十二分の一を手に入れたわたしは、誰とも一緒にいられない。
 永遠の十二分の一を手に入れる代償に、わたしは声と姿を奪われた。
 あいつの永遠が十二分の十一になるのなら、一応それは正当な交換だし許せるけど、あいつの永遠はどういうわけか十二分の十二のままだから、少しだけ腹が立つ。
 でもまあ、それはそれとして……
 私から声と姿を奪ったあいつは、それを何に使った/使っている/使うのだろうか。
 あいつ自身が使った/使っている/使うのだろうか。
 何のために?
 人間になるために?
 それとも神になるために?


 あいつは永遠を持って生まれた。
 いや、生まれたのではなく、最初から存在していた。
 宇宙が誕生するずっとずっと前から。
 本当にそうなのか分からないし、ちょっと納得いかないが、時というものは無限に存在していて、(虚無の中でも消滅しなくて、乗っている人間も消滅させないようにする装置のついた)タイムマシンがあれば無限に遡れるし、あいつも無限に存在していて、タイムマシンでどれだけ時を遡っても、必ず存在しているらしい。
 宇宙を作ったのはあいつだ。
 ずっと無限に虚無の中で過ごして来たのに、なぜある日突然、宇宙なんてものを作ったのかは分からない。
 気まぐれ?
 多分違うだろうけど、そういうことにしておこう。
 あんまり考え過ぎても、頭痛くなるだけだもんね。
 
 
 あいつは宇宙が誕生するずっとずっと前から存在していたのだから、当然のことながら、人間が(宇宙を作った存在という意味の)神というものを考え出すより前から存在していた。
 でもそういう神と、あいつとは全くの別物だ。
 同じなのは、宇宙の創造主で、永遠で無限の存在なことくらい。
 唯一絶対なところもそうかな?
 人間の作った神は、どこまでも人間的な存在だ。
 たとえば人間に信仰を要求し、人間を支配下におきたがるところとか。
 なのに対し、あいつはそうではない。
 私に取り引きを持ち掛けて来た時のあいつは、いかにも人間的だったが、それはわたしに合わせてそうしただけのこと。
 あいつは人間的な存在にもなることが出来るが、他の動植物的な存在にもなることが出来る。
 あいつは何的な存在にもなることが出来る。
 その代わり、何にもなれない。
 つまりは完璧な変装が出来ないのだ。
 私は、人間的な存在として現れたあいつを見た瞬間、あいつは人間じゃないとすぐに分かった。
 多分、あいつが神的な存在として現れても、神だとは思わないだろう。
 それは、わたしのような不信心ものだけでなく、神さまの存在を頭から信じ切っている人でも同じだろう。
 たとえばキリスト教徒だったら悪魔だと思うに違いない。


 人間の声と姿は、変装を完璧にするためのもの。
 それを使ってあいつは、人間社会に溶け込む。
 あるいは現人神として人間社会に君臨する。
 なぜだろう。
 あいつにそんなことをする意味があるのだろうか。
 それに本当に出来るのだろうか。
 人間の声と姿を手に入れたくらいで、変装が完璧になるものだろうか。
 結局、何も分からないし、第一、あいつのことなんてどうでも良い。
 もう会いたくはないし、会うことはないだろう。

 
 時々思うのは、わたしのこの永遠の十二分の一を、あいつがわたしにしたみたいに、そのさらに何分の一かだけでも他の誰かに手渡せたら面白いなあ、ということ。
 最高の嫌がらせだろう。
 普通の人間にとって性質の悪い永遠。
 それの十二分の一は、切り取られ、閉ざされている分だけ、もっと性質が悪い。
 欲しがるのはわたしくらいのものだろう。
 そのわたしでさえ手に入れたのを少し後悔しているくらいなのだ。

 
 もしも、神が本当にいたらいいなあと思う。
 あいつの化けた神じゃなくて、本当の神。
 人間の考えた、いかにも人間の考え出しそうな、いかにも人間らしい神。
 でもいないんだろうなあ。
 少なくともここには。
 だって、ここは永遠に十月。
 十月は旧暦だと神無月だもんね(出雲は神有月だけど)。
 つまり神のいない月。
 ……ちょっと寒い、かな?
 でもいいもん、いいもん。
 どうせ誰にも聞こえないんだから。


 そういえば、永遠の十二分の一っていっても、ぴったし十二分の一ってわけじゃないなんだよね。
 約十二分の一って言った方が正しい。
 今頃気付いたわたしっておバカ?
 でも、最初に間違えたのはあいつだ。
 あいつが十二分の一って言ったからだ。
 悪いのはあいつで、おバカなのもあいつだ。

 
 雪はまだ降り続いている。
 あれ何だろう、この音?
 小さな小さな音、今にも掻き消えそうな……
 もしかしてこれが雪の音ってやつかな?


 永遠の十二分の一(約なんてつけたらかっこわるいもんね)を手に入れたわたしは、永遠の約十二分の一を生きて来た。
 永遠の十二分の一を手に入れたわたしは、永遠の約十二分の一を生きている。
 永遠の十二分の一を手に入れたわたしは、永遠の約十二分の一を生き続ける。
 わたしはどこへ向かっているのだろう。
 わたしは何がしたいのだろう。


 何かしょうもない詩だね。
 でもいいもん、いいもん。
 どうせ誰にも読めないんだから。
 







 アトガキ
 でもそんなこと言ってるくせに読めてしまう詩(笑)。



 




 猫時計の猫(おまけ)




 歪んだ時計は、鳩ではなく猫が飛び出る。
 猫は鳩と違って気まぐれで、定められた時間であるのに出て来ない時もあれば、定められた時間でなくとも出て来る時がある。
 だから役立たずなのだが、そもそも時計自体歪んでいて、正確な時刻を知るのには何の役にも立たないため、別段構わない。
 つまりはインテリアに過ぎないのだ、これは。
 ちなみにその猫は、白い。
 真っ白である。
 瞳は、左右の色が違う。
 右が緑で、左が青だ。
 子猫というわけではないが、小柄で幼さを残した顔立ちをしている。
 可愛い。
 とにかくもう可愛いのである。
 もしも何かの拍子に命が宿ってしまったらどうするだろうか。
 まず最初に抱き締めるだろう。
 後、なでなでもすると思う。
 顔をこすりつけたりもするだろうし、キスもするだろう。
 冗談で、犬に命じるように「お手!」と言ってみるのも良いかも知れない。
 気まぐれな猫はどうせ無視する。
 それで良い、それで良いのだ。
 名前はどうしようか。
 真っ先に浮かぶのはキティという名だが、これは普通過ぎてつまらない。
 もっとスペシャルな名前が良い。
 しかし、スペシャルな名前と言われても、すぐには浮かばないので、とりあえず浮かばなかった時は、キティとすることにする。
 この猫が雄なのか雌なのかは知らないが、その時は、どちらであろうとキティで通す。
 それはもしかしたら猫にとって可哀相なこととなるかも知れないが、残念ながらこれだけは譲れない。
 しかしまあ、これからはジェンダー・フリーの世の中だ。
 大丈夫だ、快く許してくれることだろう。
 さて問題は食事をどうするかである。
 命を持ってしまったからには、当然食事を取らねばなるまいが、私にはお金というものがあまりない。
 一応、定職というものは持っているのだが、しかし、その収入で、(私の腹を充分に満たしてなお)キティの舌を満足させられるほどの食品を購入することが、果たして出来るだろうか、甚だ不安である。
 ならば船に乗って海に繰り出し、自らの手で新鮮な食材――魚を得ることにしようか。
 たとえば本マグロとか。
 いかにもキティが喜びそうな食材だ。
 しかし、マグロ漁は岸を遠く離れる必要がある。
 そうしたら、何日も、あるいは何ヶ月も、もしかしたら何年も、家を離れなければならない。
 キティと会えない生活。
 想像するだけで辛い。
 それに、漁というものはタダで出来るわけではあるまい。
 まず一人では出来ないだろうから、人を雇う必要があり、人件費が掛かる。
 船も大きなものを用意せねばならない。
 何せマグロというのは大変重いのだ。
 数匹乗せただけでも、やわな船ならば簡単に沈むだろう。
 それだけの大船を購入する資金も必要となる。
 それだけではない。
 実は私は船に乗れないのだ。
 すぐに酔ってしまうのである。
 後、調理についても問題がある。
 私にはうまくマグロをさばく自信がないし、大船を購入し、雇った人々に賃金を払ってなお、プロの調理人を呼ぶだけの経済力が残っているとは到底思えない。
 どうやら仕事をせっせとがんばった方がよほど懸命であるらしい。
 
 

 
 
 

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31531妄言と微笑のパン屋さん(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/15 22:05:51
記事番号31504へのコメント

 
 硝子の箱むすうの世界を閉じこめて水族はついにわれらに会わぬ
 ――井辻朱美「水族」より




 マエガキ
 いらっしゃいませ。
 最近、若手作家の西尾維新氏の小説の影響で一人の時の一人称が時々「僕様ちゃん」になってしまい、真夜中に一人「僕様ちゃんはまるで生麺♪」と謎な歌を歌う奇妙な生命体になってしまったハイドラントです。
 今回は俳句モドキはほとんど無季(川柳?)になってます。どうも季語というのは私にとっては枷になってしまう場合が多いようです。








 ――妄言と微笑のパン屋さん――








 1
 夢の街、見知らぬ月を、追いかけて

 


 2
 崩壊の、ビートを刻む、鳩時計




 3
 心地良く、泥にまみれて、夢の底




 4
 星月夜、少年を乗せた、ペガサスを幻視(み)て
 



 5
 暗い地下、鎖につながれ、呪詛を吐き




 6
 六月の、雨の扉を、破壊して、ノアたちのように、二人で逃げよう




 7
 二人だけ、静かな世界に、愛は枯れ




 8
 虚空の夏、猫とネズミの、撲殺童話




 9
 不死人は、自殺ごっこを、して遊び、やがて飽きたら、寝ているばかり




 10
 記憶力、妖精のように、役立たず



 
 11
 神さえも、サイコロ降ると、言い訳し




 12
 なだらかな、緑の丘に、墓白く




 13
 かがり火に、たましひが舞う、幻夜祭




 14
 水晶に、閉ざされた塔、在りし日の、面影映す、骸(むくろ)の瞳




 15
 天空城、虹の光が、庭を差し、雲の小鳥と、石の花




 16
 荒城の、無聊(ぶりょう)を月が、なぐさめて




 17
 不死の国、ガラスの庭に、人工太陽、鋼鉄の民は、芸術を愛す








 アトガキ
 ありがとうございました、またのご来店をお待ちしております。
 

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31532お久しぶりですエモーション E-mail 2005/6/15 23:03:41
記事番号31531へのコメント

ハイドランドさん、こんばんは。そして、お久しぶりです。

今回は詩や短歌等の投稿なのですね。読んでいて、見覚えのある単語(夏のレプリカなど)に
思わずニヤリとしてしまいました。今、レスをつなげている投稿のタイトルもにも(笑)
それで「森博嗣氏の書く文章にも似ているんだなあ」と気づきました。
当然なのですが、そのままではないけれど、何て言いますか、簡潔でさらりとした
シュールさがあるところが。
そういえば谷山浩子さんも、かなりシュールな歌詞を書かれますよね。
(その反面「恋するニワトリ」みたいな、かわいい歌も書いていらっしゃいますが。)
谷山浩子さんの歌は好きなので、「歪んだ王国」のことが書かれていて驚きました。
それにしても……まさか、あのアルバム聴いていて、綾辻行人氏の歌声が聞けるとは
思いませんでしたよ、ほんと。

この短歌を書くきっかけになったという井辻朱美さん。
「妖精王の月」や「ドルイドの歌」の翻訳をした方、という形でしか知らなかったのですが、
短歌も書かれていたのですね。今度探してみます。

それでは、あんまり感想になっていないようなコメントですが、今日はこの辺で失礼します。



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31535Re:お久しぶりですハイドラント 2005/6/16 20:35:28
記事番号31532へのコメント


>ハイドランドさん、こんばんは。そして、お久しぶりです。
どうもこんばんは、お久しぶりです。
小説の方が慢性的なスランプに陥って、何を書いてもうまくいかない状態で、ずっと何一つ投稿出来ない状態でした。思い切って小説以外のものを書いてみたのは正解だったようです。
>
>今回は詩や短歌等の投稿なのですね。読んでいて、見覚えのある単語(夏のレプリカなど)に
>思わずニヤリとしてしまいました。今、レスをつなげている投稿のタイトルもにも(笑)
「夏のレプリカ」という言葉にはすごく魅せられていまして、出したくて出したくてたまらなくてつい出してしまったという次第です。今作のタイトルの方も、まあ同じような感じです。でも実はまだ「封印再度」までしか読んでなかったりして(笑)。私にとって森作品は、普段はそうでもないけど、時々無性に読みたくなるもののようです。
>それで「森博嗣氏の書く文章にも似ているんだなあ」と気づきました。
>当然なのですが、そのままではないけれど、何て言いますか、簡潔でさらりとした
>シュールさがあるところが。
それは、これを書く前に森氏の「悪戯王子と猫の物語」を読んで、とっても好きになってしまって(正直、読んだ中では、一番好きな森作品かも知れないです)、何回も何回も読み返していましたからかも知れません。
>そういえば谷山浩子さんも、かなりシュールな歌詞を書かれますよね。
>(その反面「恋するニワトリ」みたいな、かわいい歌も書いていらっしゃいますが。)
>谷山浩子さんの歌は好きなので、「歪んだ王国」のことが書かれていて驚きました。
谷山浩子さんのことは、最近ネットで知りました。綾辻氏が詞を書いているというところから。
いざ買って聴いてみると、独自の感性と雰囲気に、圧倒されっぱなしで、すっかり虜になってしまいました。
でも私の住んでいる辺りには、古本屋のCDコーナーとかには全然おいてなくて、新品で買うしかないので、買い集めるのはなかなか大変そうです。その方が、一枚一枚を大切に出来るという考え方もありますけれど。
>それにしても……まさか、あのアルバム聴いていて、綾辻行人氏の歌声が聞けるとは
>思いませんでしたよ、ほんと。
私もです。驚きましたよ、まさかあんな綺麗なお声をお持ちでしたとは……
作詞の方の才能にも感嘆しました。「時計館の殺人」最後の部分とかつい口ずさんでしまいます。どの辺りが殺人なのかはよく分かりませんけれど(笑)。


>
>この短歌を書くきっかけになったという井辻朱美さん。
>「妖精王の月」や「ドルイドの歌」の翻訳をした方、という形でしか知らなかったのですが、
>短歌も書かれていたのですね。今度探してみます。
なかなか手に入り難いそうです。もしご購入をお考えでしたら、ネット書店の利用が良いのではないかと思います。
井辻さん著作の小説も、私的にはかなりオススメです。
>
>それでは、あんまり感想になっていないようなコメントですが、今日はこの辺で失礼します。
いえ嬉しかったです。谷山浩子さんなどのことについても少しながら話すことが出来たりして。
どうもありがとうございました。
>
>
>

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31549流石、かっこいいですソエル E-mail 2005/6/21 00:44:59
記事番号31531へのコメント

ハイドさん(これでいいでしょうか?)ごめんなさい。いろいろあってレス遅れました(T_T)書きたかったんですが時間が取れず・・・あぁ
では便乗付で感想行きます。

> 1
> 夢の街、見知らぬ月を、追いかけて
――幼き日 父に問いかけ 困らせた 月はどうして いつも見えるの?
「月を追いかけた」と聞いて真っ先に父との思い出が浮かびました。夜、車で家に帰る時に、何故月が離れも近づきもしないのかずっと不思議だったんですよね
> 2
> 崩壊の、ビートを刻む、鳩時計
――刻々と 滅びへ向かう 宣告の鐘 
――鳩の声 時の終末 告げる音 
ごめんなさい。ビートの意味がいまいち掴めなかったのですが、どういう意味なんでしょうか?
> 3
> 心地良く、泥にまみれて、夢の底
怖い・・けどやわらかい(甘い?・・・凄いです
――甘美さに 心奪われ 夢の千尋
字余り多くてごめんなさい;;
> 4
> 星月夜、少年を乗せた、ペガサスを幻視(み)て
ふぁ〜幻想的・・・星を背に飛ぶペガサスですか・・・
――天翔ける 乙女を乗せし 風の馬 星冴ゆる中 何処へ向かう
ペガサス→天馬→ユニコーン・・・という訳です^^;
> 5
> 暗い地下、鎖につながれ、呪詛を吐き
――闇の底 怨嗟の焔 ひとり燃ゆ
> 6
> 六月の、雨の扉を、破壊して、ノアたちのように、二人で逃げよう
> 7
> 二人だけ、静かな世界に、愛は枯れ
6の後に7を置くというのが凄いです。印象がより強くなってますね。
> 12
> なだらかな、緑の丘に、墓白く
この句を見て、ルークが真っ先に出てきました。スレイヤーズに染まってる証拠・・・?
――亡き者の 想いぞ宿る 翠嵐や
> 13
> かがり火に、たましひが舞う、幻夜祭
神社で焚く炎って綺麗ですよね。舞い上がる火の粉が・・・
――幽魂を 送る炎と 宵の天(そら)
> 14
> 水晶に、閉ざされた塔、在りし日の、面影映す、骸(むくろ)の瞳
時の止まった空間って感じですね。端麗・・といえばいいのでしょうか
> 15
> 天空城、虹の光が、庭を差し、雲の小鳥と、石の花
――遥か彼方 浮かぶ遺跡と 青い空
> 17
> 不死の国、ガラスの庭に、人工太陽、鋼鉄の民は、芸術を愛す
何故か・・・父の書庫から発見した銀河鉄道スリーナインが・・・
――造られし 硝子の庭と 陽の光 変われぬ民は 何を望む

今回のは全部よかったです。それこそ全レスしそうな勢いでした^^;優美というか、瀟洒というか・・・とにかく、美しいって感じでした。パソに保存したいですvv特に1、4、13はもう感嘆するしかなかったですね。(結果レスがおかしく・・・)えーっと、本気で永久保存したいです_(._.)_もうハイドさんの詠む短歌・俳句(と川柳)に惚れました(笑
 
季語の話ですが・・・あんまり気にしすぎるとそれに囚われてうごけなくなっちゃうんで、無理してまで入れない方がいいですよね。それに、元々季語が日本の習慣・モノをもとにしてるので、西洋風のを書くときには相当きついと思います。というより、日本以外の所を詠むときに向かないというか・・・。はっきり言って西洋神話、中東系の事はかなり入れるの大変だと思いますよ。
それこそ、どこにでもあるような事を入れるしかない(ーー; となると、入る言葉が限られて推敲が上手くいかなくなったり・・・。だから、和風なものとか、日本が舞台のものじゃない時はいれないのも一案かなーと。

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31550Re:流石、かっこいいですハイドラント 2005/6/21 19:35:38
記事番号31549へのコメント


>ハイドさん(これでいいでしょうか?)ごめんなさい。いろいろあってレス遅れました(T_T)書きたかったんですが時間が取れず・・・あぁ
>では便乗付で感想行きます。
どうもこんばんは。今回もありがとうございます。
呼び名はそれで構いませんよ。ラルクの人とかぶってしまいますが(笑)。



>> 夢の街、見知らぬ月を、追いかけて
>――幼き日 父に問いかけ 困らせた 月はどうして いつも見えるの?
>「月を追いかけた」と聞いて真っ先に父との思い出が浮かびました。夜、車で家に帰る時に、何故月が離れも近づきもしないのかずっと不思議だったんですよね
ささやかかも知れませんが、素敵な思い出ですね。
私もそういうことがあったかも知れませんが、残念なことに思い出せませんね。
>> 崩壊の、ビートを刻む、鳩時計
>――刻々と 滅びへ向かう 宣告の鐘 
>――鳩の声 時の終末 告げる音 
>ごめんなさい。ビートの意味がいまいち掴めなかったのですが、どういう意味なんでしょうか?
8ビートとかのビートだと思います。
私もよくは知りません。
「崩壊のビート」っていう言葉が記憶の中にありましたから、使ってみただけだったりします。
コミカルな句のつもりでしたけど、ソエルさんが歌うと、シリアスに早変わり。ハードな感じで素敵ですね。


>――天翔ける 乙女を乗せし 風の馬 星冴ゆる中 何処へ向かう
>ペガサス→天馬→ユニコーン・・・という訳です^^;
絵本の中から取り出したみたいで素敵です。私的には宇宙に飛び出していきそうな気がします。


>> 6
>> 六月の、雨の扉を、破壊して、ノアたちのように、二人で逃げよう
>> 7
>> 二人だけ、静かな世界に、愛は枯れ
>6の後に7を置くというのが凄いです。印象がより強くなってますね。
……偶然です。ご指摘頂くまで全然気づきませんでした。実は全然凄くありません。
>> 12
>> なだらかな、緑の丘に、墓白く
>この句を見て、ルークが真っ先に出てきました。スレイヤーズに染まってる証拠・・・?
ラストシーンは結構感動したので、その影響もあるかも知れません。
でもお墓のシーンってありましたっけ?
すみません、読んだの大分前なので記憶薄いです。
>――亡き者の 想いぞ宿る 翠嵐や
「翠嵐=山に立ちこめるみどりの気」ですか(辞書調べ)。
意味が分かってみるととっても素敵(こればっかりですね、感想下手ですみません)に感じられます。
夏の山とか歩いていると死んだ人との思い出がよみがえってくるとかそんな感じですかね。
>> 13
>> かがり火に、たましひが舞う、幻夜祭
>神社で焚く炎って綺麗ですよね。舞い上がる火の粉が・・・
ええ、そうですね。
ちなみに子どもの頃、焚き火で遊んでいて神主さんに怒られ、逃げ出したことがあります。
>――幽魂を 送る炎と 宵の天(そら)
「炎」っていう字が妙に引き立って見えます。
気のせいかも知れませんけど、もしかして計算ですか?

>> 14
>> 水晶に、閉ざされた塔、在りし日の、面影映す、骸(むくろ)の瞳
>時の止まった空間って感じですね。端麗・・といえばいいのでしょうか
自分でもどういう状況なのか判別し辛い歌です(笑)。
>> 15
>> 天空城、虹の光が、庭を差し、雲の小鳥と、石の花
>――遥か彼方 浮かぶ遺跡と 青い空
宝物がいっぱい眠っているんでしょうね。
>> 17
>> 不死の国、ガラスの庭に、人工太陽、鋼鉄の民は、芸術を愛す
>何故か・・・父の書庫から発見した銀河鉄道スリーナインが・・・
「銀河鉄道999」は最近になって読みましたね。
アイデアに満ちていて、嫉妬と羨望を覚えました。
>
>今回のは全部よかったです。それこそ全レスしそうな勢いでした^^;優美というか、瀟洒というか・・・とにかく、美しいって感じでした。パソに保存したいですvv特に1、4、13はもう感嘆するしかなかったですね。(結果レスがおかしく・・・)えーっと、本気で永久保存したいです_(._.)_もうハイドさんの詠む短歌・俳句(と川柳)に惚れました(笑
どうもありがとうございます。
私はソエルさんのオリジナルの歌を読んでみたいなあと思いました。
漢字の使い方が本当に綺麗で、視覚的に美しい文っていうのはもの凄く憧れているのに書けないものなので。
> 
>季語の話ですが・・・あんまり気にしすぎるとそれに囚われてうごけなくなっちゃうんで、無理してまで入れない方がいいですよね。それに、元々季語が日本の習慣・モノをもとにしてるので、西洋風のを書くときには相当きついと思います。というより、日本以外の所を詠むときに向かないというか・・・。はっきり言って西洋神話、中東系の事はかなり入れるの大変だと思いますよ。
>それこそ、どこにでもあるような事を入れるしかない(ーー; となると、入る言葉が限られて推敲が上手くいかなくなったり・・・。だから、和風なものとか、日本が舞台のものじゃない時はいれないのも一案かなーと。
今回もアドバイスどうもありがとうございます。
参考になるだけでなく、励まされた気にもなりますので、もの凄く嬉しいです。

それでは、ご感想どうもありがとうございました。

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31551たったひとつの冴えたやられかた(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/21 19:56:55
記事番号31504へのコメント

 

 フェノールフタレインは、なんだか、相手を品定めしているみたいですから、どっちかっていうと私の好みじゃないですけど、でも、コバルト65は、自己満足的なところが可愛いわ
 ――森博嗣「幻惑の死と使途」より



 
 マエガキ
 コバルト65って一体何なのでしょう?(笑)
 
 






 ――たったひとつの冴えたやられかた――








 1
 気をつけて、ほらそこにいる、見えないの?




 2
 永遠を、非知的生物で、生きるよろこび




 3
 世界樹の、根っこをかじる、毒竜(ニドヘグ)の、ように丈夫な、歯をつくりましょう




 4
 神さまを、食べたら賢く、なれるかな?




 5
 聞こえない、冷たく腐った、君の声




 6
 黒い夏、死の舞踏(ダンス・マカブル)は、あまりに静かで




 7
 真夜中に、ダンスを踊る、人形達、気付かれてないと、思ってたのかい?



 
 8
 十三月、君だけの世界、ごゆっくり




 9
 魔族たち、勇者ごっこで、暇潰し




 10
 森の精、ささやき声が、耳障り




 11
 亡霊は、夜の図書館で、読書会




 12
 水妖(ローレライ)、水質汚染で、ダミ声に




 13
 伯爵の、異形の館で、夢を見る



 
 14
 鏡の間、知らない私が、笑ってる




 15
 堕天使に、あこがれ翼を、黒く塗る




 16
 地下迷宮、魔物の影に、武者震い




 17
 死の国で、百年に一度、咲く桜




 18
 竜時計、正確だけど、炎吐く




 19
 人形に、恋した少女の、物語、どこにもいない、神さま探して




 20
 ピストルを、こめかみに当てて、考える、無意味な生を、生きていく意味を




 21
 神の樹の、見せる夢から、目覚めれば、荒れた大地に、無限の希望




 22
 帰りたい、異邦の土地に、ただ独り、遠くの星を、見上げて祈る




 23
 郷愁(ノスタルジー)、心に開いた、癒えぬ傷




 24
 死の館、魔性の刃を、血に濡らし




 25
 一夏の、思い出凍らせ、永久保存




 26
 風寂し、子猫と歩く、吟遊詩人




 27
 薪はぜ、雪降る夜に、叙事詩(サーガ)を聴けば




 28
 十月の、裏側の国、おぞましき、声にさそわれ、荒野を進む




 29
 灼熱の、砂塵を浴びて、朽ち果てた、大樹の記憶に、少女は住まい




 30
 虚空の座、とこしえの王、無限を眠り、眠りを守る、ふたりのゴーレム




 31
 墓の町、死者の生者の、結婚式




 32
 星くずを、空に散りばめ、ふるさと思ひ




 33
 月光を、グラスに注いで、乾杯しよう、夜顔の甘い、香りを浴びて




 34
 猫殺し、手にしたネズミを、狙うタカ




 35
 旅人は、風から生まれて、風に消え、小さな杯(さかずき)、ロマンで満たし




 36
 グロテスク! 異形の国の、奇妙な晩餐、うごめく料理に、アリスは戸惑い




 37
 怪物の、お腹の中で、永遠を、少女で過ごす、夢果てるまで




 38
 月光の、海に太古の、魚が泳ぐ




 39
 腐敗した、人魚の肉を、食わされて、腐り続ける、死なせておくれ




 40
 槍が降り、剣(つるぎ)の草が、生え出して、鳥の代わりに、斧が飛び交う




 41
 穴ぐらの、秘密の通路に、地下の国、巨人の死蝋が、照らす岩の街




 42
 水晶に、嫌な記憶を、食べさせて……、真っ黒な水晶、世界を呪う




 43
 永遠を、片手で持ち上げ、軽々と




 44
 影魔人、影に溶け込み、浮気の調査




 45
 影魔人、影のフリして、お風呂をのぞく




 46
 マジシャンが、たまにやって来る、鳩の国




 47
 世界樹の、繁りゆく見ゆ、アリの目で、見とれていたら、踏んづけられた




 48
 果てしない、終わりの時へと、終わり続ける








 アトガキ
 さすがにこれだけ書いてると、恐くなるのがネタ切れというやつです。
 また、知らず知らずの内に、前に書いたのと同じようなものを作っていて、しかもそれに気づかずに投稿してしまうというの恐いですね。
 それで、作者だけが「会心の出来だ」と一人、有頂天になってたりして(笑)。
 47では、井辻朱美さんの歌(「戯言の王国」冒頭部分に引用されているものです)の本歌取りに挑戦してみました。
 本歌取りというのは、既存の歌の一部の語句やアイデアなどを使って歌を作ることです。
 それでは、読んでくださった方ありがとうございました。
 
 

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31563遅れまくりです。ごめんなさい・・・ソエル E-mail 2005/6/25 23:30:14
記事番号31551へのコメント

えーすみません。レス遅れました・・・
そして時間の都合上、かなりレス減らしました。ごめんなさい(ーー;
> 17
> 死の国で、百年に一度、咲く桜
――黄泉の国 時の流れを 告げる花
> 21
> 神の樹の、見せる夢から、目覚めれば、荒れた大地に、無限の希望
十二国記の尚隆という王の台詞で、「これだけ何もなければ、かえってやりやすい」(うろ覚え)というのを思い出しました。
> 22
> 帰りたい、異邦の土地に、ただ独り、遠くの星を、見上げて祈る
――あの頃に 帰れるならば いくらでも 星に祈ろう 叶わぬ願いを
> 23
> 郷愁(ノスタルジー)、心に開いた、癒えぬ傷
私もそういうのがあるので、22・23はすっごく共感しました。時々ふっとおもうんですよね・・・
――逢いたいと 願う想いは 永遠に
> 25
> 一夏の、思い出凍らせ、永久保存
――想い出は 永久に儚き ものなれど 抱き続けん 世を去るまでは
なんかずれまくりました(汗
> 29
> 灼熱の、砂塵を浴びて、朽ち果てた、大樹の記憶に、少女は住まい
「灼熱の砂塵」というのがかっこいいです。滅びの砂漠・・・
> 32
> 星くずを、空に散りばめ、ふるさと思ひ
――星影を 散り敷き想う 古里を
> 33
> 月光を、グラスに注いで、乾杯しよう、夜顔の甘い、香りを浴びて
妖艶、美麗、すごいです。ロマンチック・・・

> さすがにこれだけ書いてると、恐くなるのがネタ切れというやつです。
> また、知らず知らずの内に、前に書いたのと同じようなものを作っていて、しかもそれに気づかずに投稿してしまうというの恐いですね。
> それで、作者だけが「会心の出来だ」と一人、有頂天になってたりして(笑)。
うーん・・・普通の詩ならともかく、俳句・短歌は大丈夫だと想いますよ。私なんて色々推敲するうちに、2つ3つできるときありますから^^;俳句も短歌も同じものを詠んでも、その時の心理状態がむちゃくちゃ出ますし。

ところで、もしかしてハイドさん西風の皇子(ディディウス)ってご存知ですか?何故か見ててちらほら思い浮かんだので・・・。
それはそうと、今回はダークメルヘン多めですねwまさかこれ一気に書き上げたりとか・・・ですか?妖艶、て感じの物が多かったかと思います。雰囲気が統一されてて凄いです。
あ、後、いいなぁと思ったのはこれだけではありませんので・・・時間がなくて、相当削らせていただきました。


P.S.レス遅れまくってごめんなさい(T_T

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31564Re:いえ、すんごく嬉しいですハイドラント 2005/6/26 17:33:20
記事番号31563へのコメント

どうもこんばんは。

>えーすみません。レス遅れました・・・
>そして時間の都合上、かなりレス減らしました。ごめんなさい(ーー;
いえいえ、私は「読んだ」と一言言って頂けるだけで天に舞い上がるくらい(?)嬉しがるような単純な人間ですから、全然構いません。
 ありがとうございます!

>> 17
>> 死の国で、百年に一度、咲く桜
>――黄泉の国 時の流れを 告げる花
「死の国」と「黄泉の国」では、感じるイメージがちょっと違いますよね。
やはり「黄」という色が入っているのと、「泉」が水のイメージを持っているせいですかね。
ところで「時の流れを告げる花」という部分から「時計花」という言葉が浮かびました。
ひらがなにすると「とけいか」? ファンタジー小説とか書く機会があったら使ってみたいような気もしますけど、何か烏賊の種類みたい?
>> 21
>> 神の樹の、見せる夢から、目覚めれば、荒れた大地に、無限の希望
>十二国記の尚隆という王の台詞で、「これだけ何もなければ、かえってやりやすい」(うろ覚え)というのを思い出しました。
これは冲方丁という作家の「ばいばい、アース」というやたらと分厚いSFファンタジー小説がモティーフになっています。
>> 22
>> 帰りたい、異邦の土地に、ただ独り、遠くの星を、見上げて祈る
>――あの頃に 帰れるならば いくらでも 星に祈ろう 叶わぬ願いを
場所の歌を、見事に時間の歌に変えましたね。
「うわあ、そっちの方が良いじゃん!」と悔しがってるハイドです。
これも「ばいばい、アース」がモティーフですね。
>> 23
>> 郷愁(ノスタルジー)、心に開いた、癒えぬ傷
>私もそういうのがあるので、22・23はすっごく共感しました。時々ふっとおもうんですよね・・・
私はしょちゅうですね。子ども時代に還りたいと、子ども時代を思いっきり美化しながら(笑)思います。もう歳ですかねえ(待て)。
>――逢いたいと 願う想いは 永遠に
素敵なラブソングのワンフレーズみたいですね。是非音つきで聴きたいものです(待て)。

>> 25
>> 一夏の、思い出凍らせ、永久保存
>――想い出は 永久に儚き ものなれど 抱き続けん 世を去るまでは
共感です!
「永久に儚き」って表現が好きです。
>なんかずれまくりました(汗
むしろずれていてくれた方が嬉しいです(待て)。
>> 29
>> 灼熱の、砂塵を浴びて、朽ち果てた、大樹の記憶に、少女は住まい
>「灼熱の砂塵」というのがかっこいいです。滅びの砂漠・・・
「砂漠の樹」というイメージが私を捕らえて離しません。井辻朱美さんの「世界樹の繁りゆく見ゆ」の歌のせいですかね。
>> 32
>> 星くずを、空に散りばめ、ふるさと思ひ
>――星影を 散り敷き想う 古里を
響きが良いです! 「散り敷き」って言葉、初めて聞いたんですが、音が綺麗ですね。
>> 33
>> 月光を、グラスに注いで、乾杯しよう、夜顔の甘い、香りを浴びて
>妖艶、美麗、すごいです。ロマンチック・・・
夜顔の花の香り、ネットで調べると甘いって書いてあったので、こう書きましたけど、どれくらい甘いのかは不明です。
月下美人でも良かったですかね。
シンプルに「月下美人の、香りが漂う」とか。

>
>> さすがにこれだけ書いてると、恐くなるのがネタ切れというやつです。
>> また、知らず知らずの内に、前に書いたのと同じようなものを作っていて、しかもそれに気づかずに投稿してしまうというの恐いですね。
>> それで、作者だけが「会心の出来だ」と一人、有頂天になってたりして(笑)。
>うーん・・・普通の詩ならともかく、俳句・短歌は大丈夫だと想いますよ。私なんて色々推敲するうちに、2つ3つできるときありますから^^;俳句も短歌も同じものを詠んでも、その時の心理状態がむちゃくちゃ出ますし。
アドバイスありがとうございます。
確かに、詠む時によってイメージとか全然違いますね。
>
>ところで、もしかしてハイドさん西風の皇子(ディディウス)ってご存知ですか?何故か見ててちらほら思い浮かんだので・・・。
すみません、知らないです。今調べたら、角川ビーンズ文庫にそういう小説があるようでしたけど、それでしょうか?
>それはそうと、今回はダークメルヘン多めですねwまさかこれ一気に書き上げたりとか・・・ですか?妖艶、て感じの物が多かったかと思います。雰囲気が統一されてて凄いです。
あんまり記憶に残ってませんが、多分一気です。
書ける時は一気に書けるんです、私の場合。
書けない時は一個も書けません。
最近は全く書けない日々が続いております。
>あ、後、いいなぁと思ったのはこれだけではありませんので・・・時間がなくて、相当削らせていただきました。
>
>
>P.S.レス遅れまくってごめんなさい(T_T
いえ、頂けただけで嬉しいです。ホントにもう死んでも良いくらい(胡蝶表現←誤変換が気に入ったので直さず)。

本当にありがとうございました!

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31560チェシャにゃんこのカーニヴァル(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/25 18:24:45
記事番号31504へのコメント













 その〈木〉にぶらさがるカボチャは、ふつうのカボチャではなかった。
 ――レイ・ブラッドベリ「ハロウィーンがやってきた」(晶文社)より
 







 マエガキ
 何も考えずにキーボードを叩くと、「猫」や「死者」といった単語が出て来て、戸惑います。「猫」はともかく「死者」はちょっと……。
 「血しぶき」とか「皆殺し」よりは大分マシだと思いますけど(笑)。








 ――チェシャにゃんこのカーニヴァル――








 1
 黄昏の、二つの光が、混ざり合い、あやかしの国の、扉が開く……




 2
 夕暮れの、カボチャ畑に、魔女は降り

 


 3
 黒猫の、生き血を啜り、呪詛を受け、苦痛と快楽、甘美な時間




 4
 闇族は、洞窟の底で、プレステ2、新作ソフトは、ネットで購入




 5
 月の草、輝き眠る、いつまでも




 6
 王国が、見る夢民を、不安にさせて


 

 7
 夢の国、夢を閉ざした、石の中




 8
 果てしない、時間の海を、飛び越えて、ついに私は、あなたと出会う




 9
 世も末よ、闇族がついに、現れて、万引きカツアゲ、ピンポンダッシュ




 10
 地獄の子、死者のにおいを、まとう者、貧しき世界を、眠らせる者




 11
 魔女達の、宴の夜に、暴走族




 12
 呪われた、剣(つるぎ)を振るう、異形の勇者




 13
 伝説を、求めてさまよう、霧の大陸(くに)




 14
 魔道士の、呪文を真似して、全治二ヶ月




 15
 闇族に、貸したお金は、戻って来ない




 16
 闇族と、暴走族が、対峙する




 17
 薔薇の花、闇に溶かして、甘美なる、夢の雫に、私は酔い痴れ




 18
 幾多の謎、残して眠る、我が師レオナルド




 19
 時の城、時間を統べる、王がいて、時計うさぎが、たくさん住んでる




 20
 死神は、春より冬が、好きだと言います




 21
 罪人と、異形の踊る、仮面舞踏会(マスカレード)に、迷い込む者、魅せられて




 22
 小人たち、猫と戦い、負傷して、妖精の井戸で、傷を癒す




 23
 夜の夢、回転木馬に、乗った死者




 24
 ろくろ首、あまりに長く、伸びすぎて、宇宙に飛び出す、「地球は青かった」




 25
 ネチケット、ネコチケットと間違えて、可愛いなあと、抱きしめたくなる




 26
 涼風(すずかぜ)を、こねて伸ばして、秋うどん




 27
 朝もやに、鐘つき小人は、たたずんで




 28
 車の音、紛れて笑う、カボチャのちょうちん(ジャック・オ・ランタン)




 29
 空想の、翼をつけて、ダイビング、末期(まつご)の夢は、快楽(けらく)のせつな




 30
 子守唄、夢の扉を、開く鍵




 31
 僕たちは、朝日を見ながら、猫になる




 32
 ゴロツキも、猫もネズミも、星になり、静かな地上に、風は独りきり




 33
 砂漠猫、魚の代わりに、砂を食べ、深く埋れた、故郷を探して




 34 
 しんしんと、降る雪僕の、心の傷を、凍りつかせて、やっと眠れる




 35
 薔薇の露、きらめく罪の、ように甘く




 36
 闇族の、王子も姫も、プレステ派




 37
 骸骨に、捕まり強制、ラインダンス




 38
 お姫様、猫にさらわれ、森の中、またたび部隊よ、いざ出陣せよ




 39
 大晦日、除夜の鐘を、聞き流し、闇族は今日も、やっぱりプレステ




 40
 風が吹く、骸(むくろ)の丘に、遠い声




 41
 ゆうすずの、静かな時間に、死者は住み



 
 42
 パンプキン、妖しく笑って、食べられて




 43
 真夜中に、魔法の果実を、実らせて、魔女たちを待つ、深遠の巨樹
 



 44
 流れ星、大男たちの、投げたボール




 45
 ガラス猫、主(あるじ)の頓死(とんし)に、ひび割れて




 46
 猫祭り、夜店に並ぶ、猫の面、かぶった人たち、ニャアと鳴き




 47
 涼風(すずかぜ)や、秋の使いの、奏でる調べ、猫たちはそれに、冬の影見て




 48
 メルヘンの、眠りの国が、消えるまで……








 アトガキ
 アンソロジー「異形コレクション」などの監修をされている井上雅彦氏のショートショート集「髏漫」の表紙の絵が好きで好きでたまりません。
 無気味なようでよく見ると可愛い、笑うカボチャも、背景の、草むらや、煙突つきの家や、夕焼け空の、どこかノスタルジックなところも、みんなみんな愛おしく、思わず抱き締めて頬擦りしてしまうほどです(危)。
 その絵に対する私の恋心(笑)が、今作の原動力となりました。
 同じく井上氏の著作である短編集「燦めく闇」もなかなか良い本。本全体が白と黒だけで(灰色っぽい色もあるが)構成されているところが好みですし、後ろの方に左右両方のページが真っ黒な部分があったり、紙の匂いがもの凄い素敵だったり。
 こっちにも恋しています。ふたまたですね(笑)。
 (注:外見ばっかり褒めてますが、中身が嫌いなわけじゃありません。ただ、少々難解なので、私の貧弱な頭脳では理解出来ない作品が多々あるのです)
 今回のタイトル、自分でもちょっとどうかなあと思ったんですけど、もっとマシなのが浮かばなかった、というわけでもないのですけど、でも、それでもこれにしました。
 確かに変かも知れませんが、可愛い(?)ので許してください。
 それでは、読んでくださった方どうもありがとうございました。
 

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31562レスが・・・(涙ソエル E-mail 2005/6/25 22:49:36
記事番号31560へのコメント

あぁぁぁぁ〜〜〜レス間に合わなかった・・・(この前の作品のレスです)・・・月曜から金曜まで予定がつまりまくってて・・・あーぁ。毎日のように塾かテストが・・・(涙
―――いきなりすみませんでした。私の愚痴は聞き流してあげてください・・・。ではレス行きますv

> 何も考えずにキーボードを叩くと、「猫」や「死者」といった単語が出て来て、戸惑います。「猫」はともかく「死者」はちょっと……。
> 「血しぶき」とか「皆殺し」よりは大分マシだと思いますけど(笑)。
おぉう。私はキーボードを叩いてると 永遠とか遥か、流れ、風、夢、凍てつく、黄昏、星とか月関係がやたら出てきます。・・・精神年齢が少し不安^^;
> 1
> 黄昏の、二つの光が、混ざり合い、あやかしの国の、扉が開く……
二つの光・・・陽光と月光ですか・・・綺麗ですねぇ・・・
――夕景に 散らばる光 魔を呼んで
> 5
> 月の草、輝き眠る、いつまでも
余韻が・・・「いつまでも」が引き立ってます
――月影を 集めて光る 白き花
――月の下 眠る想いは 花となる
> 8
> 果てしない、時間の海を、飛び越えて、ついに私は、あなたと出会う
時を越える想い、ですね。それだけ強い思いを持てたらいいですよね・・・
――時を越え 果て無き世界 駆け抜ける 唯ひたすらに 君が下へと
――駆け巡る 唯々君に 逢いたくて 
> 13
> 伝説を、求めてさまよう、霧の大陸(くに)
かっこいい・・・
> 17
> 薔薇の花、闇に溶かして、甘美なる、夢の雫に、私は酔い痴れ
妖艶ですvv発想がすごい・・・
> 26
> 涼風(すずかぜ)を、こねて伸ばして、秋うどん
風雅ですねぇ・・・食べてみたい(ぇ
> 27
> 朝もやに、鐘つき小人は、たたずんで
ノートルダムの鐘を想像しました。ところで、この小人はやっぱり鐘の塔辺りにいるんでしょうか?
――朝霞 佇む者は 時を待つ 
> 30
> 子守唄、夢の扉を、開く鍵
子守唄・・・祖母によく歌ってもらってました。すごい上手でずっと聴いていたいんですけど、いつもいつのまにか寝てるんですよねー・・・
> 32
> ゴロツキも、猫もネズミも、星になり、静かな地上に、風は独りきり
――空へ還る 魂さえも 地の呪縛 解くは適わず 風は彷徨う
> 34 
> しんしんと、降る雪僕の、心の傷を、凍りつかせて、やっと眠れる
――降る雪は 全てを白く 変えてゆく・・・
> 35
> 薔薇の露、きらめく罪の、ように甘く
優艶というかなんというか・・・麗しい、です。妖艶かな・・・
――芳香と 朝露まとう 紅き薔薇 
> 40
> 風が吹く、骸(むくろ)の丘に、遠い声
――風の音の 癒す想いは 丘を舞う 
> 41
> ゆうすずの、静かな時間に、死者は住み
――霊魂は 夏の夕暮れ 佇んで
> 47
> 涼風(すずかぜ)や、秋の使いの、奏でる調べ、猫たちはそれに、冬の影見て
ふぅわりとしてて素敵ですvv
――秋風に 吹かれて時の 流れを知る

井上さん、ですかー私は読んだ事無いですね。今度探してみます。
タイトルは・・・私もさんざん迷う所です。短歌と俳句を集めたもののタイトルなんて大変でしょうね・・・やった事無いので想像ですが。
今回はもうびしっと好きなのがあって嬉しかった(?です。要するに上に挙げたのは思いっきり好きなのです。5、13、40は特にvv

ではでは

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31566Re:嬉しいです、をもう一度ハイドラント 2005/6/26 18:11:46
記事番号31562へのコメント


>あぁぁぁぁ〜〜〜レス間に合わなかった・・・(この前の作品のレスです)・・・月曜から金曜まで予定がつまりまくってて・・・あーぁ。毎日のように塾かテストが・・・(涙
>―――いきなりすみませんでした。私の愚痴は聞き流してあげてください・・・。ではレス行きますv
どうもこんばんは、ダブルでレス頂けて嬉しいです。


>
>> 何も考えずにキーボードを叩くと、「猫」や「死者」といった単語が出て来て、戸惑います。「猫」はともかく「死者」はちょっと……。
>> 「血しぶき」とか「皆殺し」よりは大分マシだと思いますけど(笑)。
>おぉう。私はキーボードを叩いてると 永遠とか遥か、流れ、風、夢、凍てつく、黄昏、星とか月関係がやたら出てきます。・・・精神年齢が少し不安^^;
全部好きな言葉ですねえ。一番好きな言葉は「楽園」なんですけど(余談)。
>> 1
>> 黄昏の、二つの光が、混ざり合い、あやかしの国の、扉が開く……
>二つの光・・・陽光と月光ですか・・・綺麗ですねぇ・・・
「入り口」みたいな感じで作ってみました。最後の部分に「ギィィィ」というような扉の開く音をつけようかと思ったんですが、止めました(裏話)。
>――夕景に 散らばる光 魔を呼んで
文章が引き締まってますね。
「夕景」っていう言葉が綺麗です。綺麗な言葉たくさんご存知なようですね。語彙の貧弱さを思い知らされます。
>> 5
>> 月の草、輝き眠る、いつまでも
>余韻が・・・「いつまでも」が引き立ってます
ありがとうございます。でも「月の草」って一体何なんでしょうね?
>――月影を 集めて光る 白き花
>――月の下 眠る想いは 花となる
良いですねえ。甘い香りが漂って来るようです。月の音楽好き(だったのです)としては、もう是非メロディをつけたいです(またそれか)。
>> 8
>> 果てしない、時間の海を、飛び越えて、ついに私は、あなたと出会う
>時を越える想い、ですね。それだけ強い思いを持てたらいいですよね・・・
ですよね、辛そうですけど(笑)。
>――時を越え 果て無き世界 駆け抜ける 唯ひたすらに 君が下へと
>――駆け巡る 唯々君に 逢いたくて 
「時を越え」っていう表現は何回も使おうとして使えなかった言葉です。
でも下の方が(上も良いけど)個人的にはずっと好きです。
「唯々君に 逢いたくて」って、ホントにもう!
>> 13
>> 伝説を、求めてさまよう、霧の大陸(くに)
>かっこいい・・・
RPGなイメージで作りました。「伝説を、求めてさまよう」ってフレーズは、スレイヤーズの章タイトルにも使われていたような……
>> 17
>> 薔薇の花、闇に溶かして、甘美なる、夢の雫に、私は酔い痴れ
>妖艶ですvv発想がすごい・・・
うーん、自分ではよく分かってないんですけど、状況。
>> 26
>> 涼風(すずかぜ)を、こねて伸ばして、秋うどん
>風雅ですねぇ・・・食べてみたい(ぇ
多分、冷やしうどんなんでしょうね。
>> 27
>> 朝もやに、鐘つき小人は、たたずんで
>ノートルダムの鐘を想像しました。ところで、この小人はやっぱり鐘の塔辺りにいるんでしょうか?
どうなんでしょう。これから登るところかも。
>――朝霞 佇む者は 時を待つ 
静謐な感じで良いです。
でも、朝靄とか朝霞って見たことないですねえ(どういうものかもあんまり分かってないけど)。最近、超早寝超早起き(夕方に寝て夜中に起きること、バイトをしていた時期に体得した)にはまってたりするんですけども。
>> 30
>> 子守唄、夢の扉を、開く鍵
>子守唄・・・祖母によく歌ってもらってました。すごい上手でずっと聴いていたいんですけど、いつもいつのまにか寝てるんですよねー・・・
私は昔話でしたね。同じ話を何回も聞いていました。猫の話だったんですが、具体的にどんなのかは忘れてすんごく残念です。もしかしたら私の猫好き(なのです)のルーツかも。
>> 32
>> ゴロツキも、猫もネズミも、星になり、静かな地上に、風は独りきり
>――空へ還る 魂さえも 地の呪縛 解くは適わず 風は彷徨う
地縛霊に溢れてるって感じですか? ……何か誤読してるような。
>> 34 
>> しんしんと、降る雪僕の、心の傷を、凍りつかせて、やっと眠れる
>――降る雪は 全てを白く 変えてゆく・・・
最近は十二月に雪が降らないので残念です。そのくせ二月あたりに交通麻痺起こすくらい降ったりして(雪国在住)。
>> 35
>> 薔薇の露、きらめく罪の、ように甘く
>優艶というかなんというか・・・麗しい、です。妖艶かな・・・
「きらめく罪」って言葉を使いたかったんですよ。何としてでも(笑)。
>――芳香と 朝露まとう 紅き薔薇 
実際に見てみたい光景です。
>> 40
>> 風が吹く、骸(むくろ)の丘に、遠い声
>――風の音の 癒す想いは 丘を舞う 
私のと違って明るいイメージですね。「丘を舞う」辺りが好き。今度使いたいくらい(待て)。
>> 41
>> ゆうすずの、静かな時間に、死者は住み
>――霊魂は 夏の夕暮れ 佇んで
良いですね。風情があります。そういう霊魂なら目撃しても良いな、と本気で思えます。
>> 47
>> 涼風(すずかぜ)や、秋の使いの、奏でる調べ、猫たちはそれに、冬の影見て
>ふぅわりとしてて素敵ですvv
結構暗い歌だったりするんですが(冬は野良猫の死亡率が高いし)。
>――秋風に 吹かれて時の 流れを知る
時の流れですかあ。最近感じたくても感じられなくて寂しいです。
>
>井上さん、ですかー私は読んだ事無いですね。今度探してみます。
普通の書店、古本屋、図書館、どこにいってもおいてる作品数少ないです。割とメジャーな方だと思っていたんですが。
>タイトルは・・・私もさんざん迷う所です。短歌と俳句を集めたもののタイトルなんて大変でしょうね・・・やった事無いので想像ですが。
確かに真剣に考えると難しいです。だから大抵おふざけなんですが、今回はちょっと度が過ぎてると思いました。
>今回はもうびしっと好きなのがあって嬉しかった(?です。要するに上に挙げたのは思いっきり好きなのです。5、13、40は特にvv
>
>ではでは

ご感想本当にどうもありがとうございました。

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31567レスレス失礼しますソエル E-mail 2005/6/26 19:42:43
記事番号31566へのコメント

レスレスは余りしないんですが、気になったので。
>>> 32
>>> ゴロツキも、猫もネズミも、星になり、静かな地上に、風は独りきり
>>――空へ還る 魂さえも 地の呪縛 解くは適わず 風は彷徨う
>地縛霊に溢れてるって感じですか? ……何か誤読してるような。
違います違います。空へ帰る魂さえも、地の呪縛を解けず、風は大地に縛られたまま、って意味です。この「魂」は「ゴロツキも、猫もネズミも」を変えたというか、なんというか・・・。
>>――時を越え 果て無き世界 駆け抜ける 唯ひたすらに 君が下へと
>>――駆け巡る 唯々君に 逢いたくて 
>「時を越え」っていう表現は何回も使おうとして使えなかった言葉です。
>でも下の方が(上も良いけど)個人的にはずっと好きです。
>「唯々君に 逢いたくて」って、ホントにもう!
あぁ、やっぱりそうですか。私も下のほうが好きです(ぇ。ストレートで。
>>> 47
>>> 涼風(すずかぜ)や、秋の使いの、奏でる調べ、猫たちはそれに、冬の影見て
>>ふぅわりとしてて素敵ですvv
>結構暗い歌だったりするんですが(冬は野良猫の死亡率が高いし)。
そうなんですか・・・。失礼しました。

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31568Re:レスレスレス失礼しますハイドラント 2005/6/27 10:55:57
記事番号31567へのコメント

レスレスレスって何か間抜けな響きですね(笑)。



>レスレスは余りしないんですが、気になったので。
わざわざどうもありがとうございます。
>>>> 32
>>>> ゴロツキも、猫もネズミも、星になり、静かな地上に、風は独りきり
>>>――空へ還る 魂さえも 地の呪縛 解くは適わず 風は彷徨う
>>地縛霊に溢れてるって感じですか? ……何か誤読してるような。
>違います違います。空へ帰る魂さえも、地の呪縛を解けず、風は大地に縛られたまま、って意味です。この「魂」は「ゴロツキも、猫もネズミも」を変えたというか、なんというか・・・。
うーん、何となく分かったとです(何語?)。
>>>――時を越え 果て無き世界 駆け抜ける 唯ひたすらに 君が下へと
>>>――駆け巡る 唯々君に 逢いたくて 
>>「時を越え」っていう表現は何回も使おうとして使えなかった言葉です。
>>でも下の方が(上も良いけど)個人的にはずっと好きです。
>>「唯々君に 逢いたくて」って、ホントにもう!
>あぁ、やっぱりそうですか。私も下のほうが好きです(ぇ。ストレートで。
共感できて嬉しいです。
>>>> 47
>>>> 涼風(すずかぜ)や、秋の使いの、奏でる調べ、猫たちはそれに、冬の影見て
>>>ふぅわりとしてて素敵ですvv
>>結構暗い歌だったりするんですが(冬は野良猫の死亡率が高いし)。
>そうなんですか・・・。失礼しました。
まあ野良猫っていっても、一年生き延びた猫はそう簡単には亡くなりませんが、子猫の生存率は厳しいですね。母の実家が野良猫の聖地なので、よく分かります。

どうもありがとうございました。

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31571幻想廃人(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/6/28 01:00:22
記事番号31504へのコメント

 



 夢っていうのはねえ、目で見て愉しむものなんだよ。間違っても捕まえようだなんて考えちゃあいけない。あいつらは見かけによらずすばしっこいからさ、どうせ逃げられるのがオチさ。
 ――森村ひとし「幻想廃人」より




 マエガキ
 そろそろ限界かも知れません(何が?)
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 ――幻想廃人――
 











 1
 イヴの夜、まぼろしの雪を、心に降らせ、ひとり歩いていく、さびしい風の音(ね)




 2
 蝋燭の、明かりが誘(いざな)う、死の顎門(あぎと)、悲鳴を食らう、魔女の隠れ家




 3
 またたび王、世界の猫を、従えて、人類に挑み、はかなく散って……




 4
 タイムマシン、ノアの時代に、さかのぼり、アララトに至る、船を沈めて




 5
 薔薇の園、迷った子どもを、飲み込んで




 6
 神を食い、人を従え、悪魔狩り、宇宙を統べる、ブチ猫一家




 7
 宇宙魚(バハムート)、くわえた巨大な、猫を追い掛け、はだしで駆けてく、陽気な宇宙巨人




 8
 魔族の王、実は推薦で、ならされた




 9
 雪の晩、空から天使が、舞い降りて、凍えた子猫を、優しく抱きしめ




 10
 雪の晩、空から天使が、舞い降りて、弱った小鳥に、口づけ一つ




 11
 雪の晩、空から天使が、舞い降りて、コンビニに入り、エロ本立ち読み




 12
 ポケットに、入れた神さま、落っことし




 13
 僕たちは、短歌の中で、生きている、もうそろそろかな、文字がなくな




 14
 アリス酒、飲んでもどこにも、いけません




 15
 正常の、国境警備は、時給が高め




 16
 幻想の、灰に転(まろ)びて、廃の人、闇色音楽、明けぬ夜(よ)の味




 17
 おねえちゃん、やっと壊れて、くれたのね、遊んであげるよ、こっちへおいで




 18
 お馬さん、鞭で叩くと、兄さんの悲鳴




 19
 父さんの、首は何でも、お見通し、生きてた頃より、ずっと賢い




 20
 舞踏会、仮面を顔に、縫いつけられた、生者も死者も、みんな笑ってる




 21
 檻の中、二人の少年、寄り添い抱き合う、白骨死体の、夢果てるまで




 22
 「……美しい」、囚われた僕、叔母は言う、鏡の中の、ばけものを見て




 23
 シンデレラ、嫁いだ王子が、屍体愛好者(ネクロフィリア)で




 24
 凶鳥(まがとり)の、飛び立つ空に、陽が戻り、青い薔薇園(ばらぞの)、夢へと溶けて




 25
 自動人形(オートマタ)、月夜の晩に、家出して




 26
 狂おしく、あなたを求めて、月世界、うさぎの都に、あなたはいない




 27
 猫の技師、飛空艇なんて、つくれません




 28
 愛してる、愛しているのに、引き裂かれ/
         



 29
 /スラッシュで、区切られた世界、ひとつになれず

 


 30
 森の底、キノコの群れは、都市(まち)となり、君主も民も、いない王国




 31
 たんぽぽの、無数の綿毛が、旅する宇宙




 32
 死の星に、たんぽぽの綿毛、舞い降りて、故郷(こきょう)の星とは、夢にも思わず




 33
 幾千の、叙事譚(サーガ)を食べて、生きているもの




 34
 鳥かごに、閉ざされた町、変な町、鳥さん住んでる、わけじゃないのに




 35
 雷鳴の、鳴り響く城、死と乙女、死者を貫く、巨大な剣(つるぎ)




 36
 満開の、桜の森に、鬼の声




 37
 幸せを、自動販売機で、買える時代




 38
 幸せを、インターネットで、売り買いし




 39
 ようするに、幸せなんて、その程度




 40
 「意味」の庭、情報量が、多過ぎて、頭がクラクラ、悪夢の世界




 41
 綺麗です、あなたの流す、血の涙、




 42
 骨の鳥、寿命はないけど、可愛くない




 43
 王国の、扉は重くて、開かない、辺りに転がる、旅人の死体




 44
 「俺を見ろ」、おうちでお昼寝、していたら、無気味な男が、「どうだ醜いか?」




 45
 なぞなぞが、大好きな鳥、人間の、言葉が欲しいと、神さま困らせ




 46
 妖精を、食べてはいけない?、うまいのに……




 47
 暗闇に、空飛ぶ能面、幽(かす)かに笑い




 48
 さあ皆さん、夢の世界は、もう消えました、しなびた現実(リアル)に、お帰りください



 




 アトガキ
 こっちの世界の方がよっぽどしなびてますけど(笑)、まあそれはそれとして……
 今回の引用は架空の書物よりおこないました。
 架空の著者名はデタラメ(同姓同名の方、いらっしゃるでしょうけど無関係です)なのですが、本当なら皆川博子と野上晶くらい、自分の名前と関係あるものにしたかったのですが(小説「死の泉」より。両方をアルファベッドにしてみると……)、アナグラムすら作ったことのない私は、さすがに断念。
 次回予告しておきます。次回は「月」をテーマにしたものだけを17作集めたものになる予定です。
 その後、「花」編と「雪」編も書いて「雪月花」三部作にしたいのですけど、そこまではいけるかどうか……
 それでは読んでくださった方、どうもありがとうございました。
 

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31586さんざ遅れましたソエル E-mail 2005/7/13 01:46:23
記事番号31571へのコメント

えっと一気にレスするため簡略します。

> 16
> 幻想の、灰に転(まろ)びて、廃の人、闇色音楽、明けぬ夜(よ)の味
妖艶ですね。後「明けぬ夜の味」というのが格好いいです。
> 24
> 凶鳥(まがとり)の、飛び立つ空に、陽が戻り、青い薔薇園(ばらぞの)、夢へと溶けて
「青い薔薇園 夢へと溶けて」というのが幻想的で綺麗です。
> 26
> 狂おしく、あなたを求めて、月世界、うさぎの都に、あなたはいない
――あんなにも 求めた君は ここにいない 月の国まで 来たと言うのに
> 28
> 愛してる、愛しているのに、引き裂かれ/
> 29
> /スラッシュで、区切られた世界、ひとつになれず
こういう使い方もあるんですねー。前のが感情的なのに対して、後の方は冷静にしている、という感じが出ててよかったです。

他にもいいなぁと思ったのはたくさんあったんですが時間の都合で割愛します。ごめんなさい。後、すごく今更でごめんなさい。
p・s レスはまとめてか省いちゃっていいですので

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31590Re:ありがとうございますハイドラント 2005/7/13 20:32:13
記事番号31586へのコメント

>> 幻想の、灰に転(まろ)びて、廃の人、闇色音楽、明けぬ夜(よ)の味
>妖艶ですね。後「明けぬ夜の味」というのが格好いいです。
なんか甘ったるそうですね(主観)。
>> 24
>> 凶鳥(まがとり)の、飛び立つ空に、陽が戻り、青い薔薇園(ばらぞの)、夢へと溶けて
>「青い薔薇園 夢へと溶けて」というのが幻想的で綺麗です。
イメージ源(というか元ネタというか)は中井英夫の「虚無への供物」という小説です。
>> 26
>> 狂おしく、あなたを求めて、月世界、うさぎの都に、あなたはいない
>――あんなにも 求めた君は ここにいない 月の国まで 来たと言うのに
「来たと言うのに」というところに苦労がうかがえて良いです。
>> 28
>> 愛してる、愛しているのに、引き裂かれ/
>> 29
>> /スラッシュで、区切られた世界、ひとつになれず
>こういう使い方もあるんですねー。前のが感情的なのに対して、後の方は冷静にしている、という感じが出ててよかったです。
……何か苦し紛れな感じですけど。
>
>他にもいいなぁと思ったのはたくさんあったんですが時間の都合で割愛します。ごめんなさい。後、すごく今更でごめんなさい。
いえ、ホント嬉しいですよ。
>p・s レスはまとめてか省いちゃっていいですので
書いちゃいました(笑)。
>
本当にどうもありがとうございました。

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31576忘却領域(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/7/4 15:35:47
記事番号31504へのコメント

 









 開かれた窓には、雲と地平線のあいだの梯子を登っていくわたしたちが見える。
 麦の海に溺れるわたしたちの魂が。
 ――恩田陸「麦の海に沈む果実」より








 マエガキ
 作りたての新鮮なものばかりが揃っています。お早めにご笑味ください。








 ――忘却領域――








 1
 かがり火の、夢のただ中、はっとして


 

 2
 千年の、夢から覚める、水の音




 3
 暗がりに、ぼうっと光る、青い父




 4
 水べにて、横笛吹けば、ひらひらと、舞い降りる雪、螢を殺して




 5
 僕たちの、夏の思い出、食べるかい?




 6
 水辺はね、螢で出来た、大都市さ




 7
 赤い闇、無数の霊が、溶け合って、夜のどこかで、タバコを吸ってる




 8
 廃園の、夢が眠れば、風だけが……




 9
 まどろみを、拾い集めて、作ろうよ、僕と君だけの、夢のお城を




 10
 世の涯(はて)に、言葉と意味は、引き裂かれ




 11
 現実を、ナイフか何かで、切り裂いて、向こうに隠れた、不思議の国まで




 12
 翼持つ、種族の砦に、捕えられ、風を操る、術(じゅつ)は使えず




 13
 果てしなく、続く階段、登っていけば、ロボットの墓、空の廃園




 14
 廃棄物、汚れた海に、祈る歌




 15
 聴こえない、機械の母たる、<神>の声




 16
 神さまを、悪魔とミキサで、かき混ぜて




 17
 忘れない、何回死んでも、君の声
 







 アトガキ
 「雪月花」三部作は実はもう全部出来ています。
 後は細かい調整と、マエガキ、アトガキを全部書くくらいです。
 それだけでも結構掛かるかも知れませんけれど……。
 読んでくださった方どうもありがとうございました。
 

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31577失楽都市(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/7/6 15:35:42
記事番号31504へのコメント











 ハモニカのやうなビル群を過ぎゆけば 河は宇宙にそそいでねむる
 ――井辻朱美「地球追放」より








 マエガキ
 ちょっと作りすぎなのではと思う今日この頃。
 今までの合計したら300作くらいはあるんじゃないだろうか。
 作る方は楽しいから良いけど、読むのは実に大変そうだ。








 ――失楽都市――


 





 1
 お砂糖で、できたビル群、ふわふわと、いろいろなものが、ながれていく空




 2
 虹の橋、わたった先には、若き日に、想い焦がれた、もうひとつの東京(ここ)




 3
 沈みゆく、夕日が照らす、まぼろしの、ビル群それは、太古の記憶




 4
 千年の、時の彼方へ、さよならを、トウキョウシティの、思い出噛み締め




 5
 片隅に、忘れ去られた、喫茶店、アンドロイドの、マスターは待つ




 6
 飛行船、幾多の都市を、記憶して、今でも大空、飛ぶ夢を見る




 7
 街角に、じっと立ってる、人形は、そろそろ故郷に、帰ろうと思う




 8
 ゼラニウム?、人工的な、響きだね、ゼリーとアルミを、混ぜたみたいで




 9
 鉱石の、冷たい輝き、ここにはね、土の精(コボルト)たちが、住んでいたのさ




 10
 汗たちは、空の彼方へ、飛んでいく、彼らの居場所は、どこにあるのか




 11
 秋風に、吹かれて海を、眺めれば、理想世界(ネバーランド)の、非在証明




 12
 この街に、住む人みんな、機械人、まさか僕まで、そうだったとは


 

 13
 街外れ、小川のせせらぎ、聴く少女、地霊(ゲニウス・ロキ)の、はるかなる声




 14
 流星の、降り注ぐ音、人々の、悲鳴とともに、崩れる文明

 


 15
 終わる夢、すべての命は、みな等しく、消えてなくなれ、美しいまま




 16
 神さまの、核(ハート)が生み出す、エネルギィ、栄華を極めた、人類の全盛期(ピーク)




 17
 楽園を、追われた人々、神の死骸




 



 アトガキ
 失楽「都市」ということで、今回は「都市」や「文明」などをテーマにしたものを中心に作ってみました。
 主なイメージ源(前半部分だけですが)は、井辻朱美さんの小説「遥かよりくる飛行船」なので冒頭の引用もそこから、と思いましたが、あいにく本が手元にないので断念。
 歌集からそれに近そうな感じの作品を選び出すことにしました。
 それでは読んでくださった方どうもありがとうございました。
 

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31582The four seasons of Wonderland(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/7/11 19:25:40
記事番号31504へのコメント

 




























 組み立てられた春
 取り替えられる夏
 もう一度出せる秋
 まだ見たことのない冬
 ――森博嗣「夏のレプリカ」より
 






























 マエガキ
 「雪月花」三部作です。
 当初は別々に投稿する予定でしたが、そうすると僅かながらもツリーが長くなり、取っ付き難さがアップするだろうという考えから、一つにまとめることにしました。
 記事がやたらと長くなって、むしろそっちの方で取っ付き難くなっているかも知れませんが、ご安心ください。ほとんどスペースです。
 






























 ――The four seasons of Wonderland――
 






























 しんしんと雪ふりしきる夜ならばあきらめられよう あきらめたこと
 ――井辻朱美「コリオリの風」より








 ――雪音琴――



 




 1
 目覚めれば、宇宙の果てに、ただひとり、ふるさとの雪と、母の面影




 2
 降る雪に、埋れるからだ、動けない、もう一度だけ、桜が見たかった




 3
 四十日(しじゅうにち)、降り続いた雪、世界を埋めて、響く歌声、あなたは歌う




 4
 雪の夜、少女の死体は、夢を見る、サンタクロースを、刺し殺す夢




 5
 さかさ雪、宇宙(そら)に向かって、雪降らす




 6
 雪の精、時々子どもが、踏み潰す




 7
 千光年、離れた惑星(ほし)に、降る雪は、いろんな色して、なめると甘い




 8
 雨の国、気温が下がると、雪の国、でも今はもう、砂漠地帯です



 
 9
 降る雪を、バックに尖塔、佇めば、僕のよな人は、天使を見出し




 10
 雪が降る、永遠に降る、恐龍の、眼(まなこ)の中の、太古の地球




 11
 聖なる夜、天に召される、魂を、雪が導く、器は代金




 12
 世界樹に、降る雪だけが、温かく




 13
 降る雪の、ひとつひとつに、堕天使(ルチフェロ)の、悲しみきらめく、「……神は死んだ」




 14
 ガラス窓、真っ白に塗る、雪達よ、僕らの墓標は、屋根のアンテナ?




 15
 猫の子は、窓の外から、雪を見る、天使のくれた、魔法のお家




 16
 病む身体、まぶたの中の、マリンスノウ




 17
 雪ばっか、そろそろ飽きて、来ませんか? とっくに飽きてる? それは失礼
 






























 月かげの廊下の隅にたたずめるチェロケースよりきこえるいびき
 ――井辻朱美「コリオリの風」より








 ――月光種――


 





 1
 お月様、落ちた落とし穴、うさぎ穴




 2
 三日月の、ベッドに眠る、眠り難い




 3
 月光を、エネルギィにして、生きていた、自動人形(オートマタ)達の、月光文明




 4
 月光の、スウプを飲めば、透き通り、一夜限りの、透明人間




 5
 水晶に、閉じ込めた月、悲しげに、夜空を見上げて、ため息一つ




 6
 若者を、見つめる月は、虎の顔、急降下する、殺意をたたえて




 7
 悪魔の子、月を魔法で、無数のいもむし




 8
 月光の、調べを聴けば、あの人の、海の底より、還る足音




 9
 月光の、海に溺れて、幾千年、時の息吹に、さらされぬまま




 10
 月の子ら、闇夜に集いて、月を呼ぶ




 11
 銀の月、薄明かりの庭、花々の、ささやく声を、聴いた気がして




 12
 月青く、舞い踊る死者、魔法の時間、夜明けの焔(ほのお)が、焼き尽くすまで




 13
 月の声、聴いたことある?、ぼくはある、静かな夜道で、「タバコくれない?」




 14
 月の裏、大きな口が、うさぎを食べる




 15
 青い月、蒸し暑い夜、冴え冴えと、私は知ってる、「あれは……月じゃない」




 16
 月光で、流しそうめん、した時代




 17
 永遠の、夜を照らして、アルバイト、時々仮病で、サボりますけど
 






























 からみつつのぼる螺旋の花の渦 テ・デウムの声はくるしくこぼる
 ――井辻朱美「地球追放」より


 





 ――死想花――


 





 1
 雨の底、星のつぼみが、開くまで




 2
 散る花よ、一夜限りの、空の星




 3
 逝く花の、魂やがて、星となり、死ぬ星のたましい、人の夢となる
 



 4
 罪人の、罪の甘さよ、空に溶け、雨に混ざって、花を育てる




 5
 赤い薔薇、失われたもの、想うただ……




 6
 土の中、一つの花を、育てる二人
 



 7
 青い薔薇、生まれた罪に、きらめく滴
 



 8
 赤い花、君のからだに、びっしりと




 9
 黒い薔薇、おのれの呪いに、蝕まれ
 

 

 10
 骨の花、ぼくのからだで、作ってよ




 11
 白い薔薇、おのれの祈りに、酔い痴れて




 12
 大気圏、つき抜け繁る、世界樹の、まわりに転がる、花々の死骸




 13
 嵐の夜(よ)、海の向こうに、幻視(み)る桜
 



 14
 楽園に、時は流れて、花は枯れ、宴の夢見る、妖精の死体




 15
 人の夢、心に咲いた、徒の花、死を知る花は、美しく散る
 



 16
 死を想う、死のよろこびを、花は知る
 
 


 17
 永遠に、散り続けること、祈る花
 






























 アトガキ
 今回のアトガキは創作(まあ、何て偉そうな言葉なのかしら!)の裏話的なものになります。
 といっても内容には全く触れません。
 解説の対象はタイトルのみです。
 だから厳密にいえば、「創作」の裏話ではありません。
 タイトルは基本的には、創作物とは言い難い(著作権がないから)ですからね。
 「的なもの」とつけたのはそのためです。
 ……どうでも良いことですね。
 







 「The four seasons of Wonderland」
 「The four seasons of Wonderland」というのは、日本語にすると、「不思議(おとぎ)の国の四季」。
 辞書によると、「雪月花」=「四季における美しい風物」だそうなので、こういうタイトルになりました。全然、四季折々な感じじゃないかも知れないですけど。
 さすがに「スノウ・ザ・ムーン・アンド・フラワー」(雪と花は複数形にしなくて良いのだろうか)なんていうのは嫌でしたからね。
 もちろん、「不思議(おとぎ)の国の」」というのがあっさりと浮かんだわけではなく、最初は「幻想の世界の」とか「空想の世界の」とかにしようと考えてました。
 「水晶の中の」というのもありましたね。もしかしたら、そっちの方が良かったかも……。



 




 「雪音琴」
 「雪」のタイトルを決めるのは大変でした。
 この「雪音琴」(「ゆきねごと」あるいは「ゆきねこと」と読むのだと思う、「せつおんきん」でもギリギリ可?)というのは、実は真っ先に思いついたものなのですが、「雪の音がする琴」→「つまり音のしない琴」→「人間にとっての犬笛みたいなものだよね」→「何かしょぼい」という理由で却下されました。
 でも、それよりマシなタイトルが全く浮かばなかったので、やっぱり採用、ということに。
 







 「月光種」
 こちらはあっさりと決まりましたね。
 「種」というのは花のタネとかじゃなくて、種族とか種類の方だと思われます。
 「FF7」の「古代種」がヒント……かな?
 すでに滅びてしまった種族みたいな? 
 人間(あるいは人間に近いいきもの)とは限りませんけど。
 そういえば「月光腫」という案もありましたが、何かグロテスキー(なんて言葉はあるのだろうか?)ですので止めました。
 それにしてもベートーヴェンの「月光の第一楽章は良い曲ですねえ(主観&無関係)。
 
 
 
 
 



 「死想花」
 「雪」ほどには悩まなかったけど、「月」よりは悩んだと思う。
 「夢想花」とか「空想花」みたいなカワイイのも案の内にはありましたけど、一つくらいネガティブなのがあっても良いじゃないかという独断に基き、「死想花」に決定。
 個人的には、何となく福山雅治の「HEAVEN」(有名かどうかは知らない)なイメージ。天国的な恍惚感(何だそりゃ)など微塵も感じさせない(私的には)漢字列ですけど。
 
 
 
 
 
 
 
 
 読んでくださった方どうもありがとうございました。

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31585ご無沙汰しました(><)ソエル E-mail 2005/7/13 01:33:44
記事番号31582へのコメント

ほんとにご無沙汰しました。お久しぶりです。
今迄試験期間でレスかけなかったというかネット使えなくて・・・やっとかけるーーー!!!一気に返しますので他のレスは簡略することになりそうです(これもかな^^;
ではレスいきます


> ――The four seasons of Wonderland――
> ――雪音琴――
なんか綺麗ですねぇ・・・雪の音、ですか
> 1
> 目覚めれば、宇宙の果てに、ただひとり、ふるさとの雪と、母の面影
何とも切ない・・・
――ただ一人 星の海に 漂って 想うは母と 銀世界
> 2
> 降る雪に、埋れるからだ、動けない、もう一度だけ、桜が見たかった
――凍えゆく 四肢の冷たさ 感じつつ 記憶の中の 桜見しかな
> 3
> 四十日(しじゅうにち)、降り続いた雪、世界を埋めて、響く歌声、あなたは歌う
――雪がやみ 白き大地に 響く歌
> 7
> 千光年、離れた惑星(ほし)に、降る雪は、いろんな色して、なめると甘い
――七彩に 輝く雪の 舞う星は 遠く離れて 闇の彼方
> 10
> 雪が降る、永遠に降る、恐龍の、眼(まなこ)の中の、太古の地球
――止まぬ雪 龍の瞳に 映る地球(ほし)
> 13
> 降る雪の、ひとつひとつに、堕天使(ルチフェロ)の、悲しみきらめく、「……神は死んだ」
ルチフェロってルシファーのことですか?「神は死んだ」って一体・・・
悲しみ煌くというのが綺麗です。

> ――月光種――
> 4
> 月光の、スウプを飲めば、透き通り、一夜限りの、透明人間
ファンタジック!こういうの好物です(ぇ
> 5
> 水晶に、閉じ込めた月、悲しげに、夜空を見上げて、ため息一つ
優美で憂いを帯びて、もう素敵過ぎます
> 9
> 月光の、海に溺れて、幾千年、時の息吹に、さらされぬまま
――月影に 時の流れは 遮られ ただただ過ごす 果て無き夜を
> 11
> 銀の月、薄明かりの庭、花々の、ささやく声を、聴いた気がして
――月明かり さざめく花と 風の色
> 12
> 月青く、舞い踊る死者、魔法の時間、夜明けの焔(ほのお)が、焼き尽くすまで
カッコいいですねーvv「夜明けの焔が焼き尽くすまで」というのがすっごいかっこいいです。

> ――死想花――
> 1
> 雨の底、星のつぼみが、開くまで
「雨の底」・・・はじめてみる表現です。
> 2
> 散る花よ、一夜限りの、空の星
簡潔にまとまっててすごいです。私は収まりませんでした・・・
――風に舞い 散りゆく花は 地上にて 星の流れと なりにけるかな
> 7
> 青い薔薇、生まれた罪に、きらめく滴
うまくいえませんが、綺麗です
> 8
> 赤い花、君のからだに、びっしりと
・・・血の花って事ですか・・・?
> 14
> 楽園に、時は流れて、花は枯れ、宴の夢見る、妖精の死体
――古の エデンは消えて 今はただ 花の跡と 骸が残る
> 15
> 人の夢、心に咲いた、徒の花、死を知る花は、美しく散る
「徒」はどう解釈すればいいのでしょう?(^^;
> 17
> 永遠に、散り続けること、祈る花
――散りゆくを 眺めて願う 花の常盤

> アトガキ
> 辞書によると、「雪月花」=「四季における美しい風物」だそうなので、こういうタイトルになりました。全然、四季折々な感じじゃないかも知れないですけど。
へぇぇぇ。初めて知りました

> 「雪音琴」
> 「雪」のタイトルを決めるのは大変でした。
> この「雪音琴」(「ゆきねごと」あるいは「ゆきねこと」と読むのだと思う、「せつおんきん」でもギリギリ可?)というのは、実は真っ先に思いついたものなのですが、「雪の音がする琴」→「つまり音のしない琴」→「人間にとっての犬笛みたいなものだよね」→「何かしょぼい」という理由で却下されました。
そうだったんですか^^;どう読むのかと考えてしまいました(苦笑
> 「月光種」
> こちらはあっさりと決まりましたね。
> 「種」というのは花のタネとかじゃなくて、種族とか種類の方だと思われます。
> 「FF7」の「古代種」がヒント……かな?
> すでに滅びてしまった種族みたいな? 
そうだったんですか・・・思いっきりタネか何かと思いました・・・ごめんなさい


なんかしばらく見ないうちものすごくグレードアップしてる気が・・・すごい&驚きました。びっくり。全体的に格が上がってますよ。(←本気で
雪の1と、月は挙げたの全部、花は2と7がすっごい良かったです。感銘をうけました。それはもう。

ところで、ツリーが大きいと、やはりとっつきにくいものなんですか?

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31589Re:お疲れ様です。ハイドラント 2005/7/13 20:24:55
記事番号31585へのコメント

>ほんとにご無沙汰しました。お久しぶりです。
>今迄試験期間でレスかけなかったというかネット使えなくて・・・やっとかけるーーー!!!一気に返しますので他のレスは簡略することになりそうです(これもかな^^;
>ではレスいきます
こんばんは、お久しぶりです。試験お疲れ様です。
>
>
>> 目覚めれば、宇宙の果てに、ただひとり、ふるさとの雪と、母の面影
>何とも切ない・・・
>――ただ一人 星の海に 漂って 想うは母と 銀世界
「星の海に 漂って」という部分がふんわりした感じで、良いなあと思いました。
「宇宙の果てに」はカクカクした漢字が多くて印象的に硬いかも。ひらがなにした方が良かったかも知れません。


>――凍えゆく 四肢の冷たさ 感じつつ 記憶の中の 桜見しかな
冷たさが実感できてリアルな感じになってますね。なんか「ホワイトアウト」を思い出す。

>――雪がやみ 白き大地に 響く歌
荘厳な感じの歌をイメージしたのですが、どうなのでしょう。

>――七彩に 輝く雪の 舞う星は 遠く離れて 闇の彼方
「七彩」という言葉ははじめて目にしました。
良いですね。すごくきれい。

>――止まぬ雪 龍の瞳に 映る地球(ほし)
地球を手に握った龍の姿が浮かびました。……何か違う。

>> 13
>> 降る雪の、ひとつひとつに、堕天使(ルチフェロ)の、悲しみきらめく、「……神は死んだ」
>ルチフェロってルシファーのことですか?「神は死んだ」って一体・・・
多分イタリア読みです(自信なし)。
>悲しみ煌くというのが綺麗です。
「悲しみがきらめく」と「悲しみにきらめく」と両方取れますね。あんまり変わらないような気もしますが。
>
>> ――月光種――
>> 4
>> 月光の、スウプを飲めば、透き通り、一夜限りの、透明人間
>ファンタジック!こういうの好物です(ぇ
透明人間になって何をするか、で大分変わって来ますね。
>> 5
>> 水晶に、閉じ込めた月、悲しげに、夜空を見上げて、ため息一つ
>優美で憂いを帯びて、もう素敵過ぎます
部屋に飾ってみたい(可哀相だけど)と思いながら書きました。

>――月影に 時の流れは 遮られ ただただ過ごす 果て無き夜を
呪われた運命みたいな感じですね。
吸血鬼だとか?

> 銀の月、薄明かりの庭、花々の、ささやく声を、聴いた気がして
――月明かり さざめく花と 風の色
メルヘン度がアップした感じですねえ。

>> 12
>> 月青く、舞い踊る死者、魔法の時間、夜明けの焔(ほのお)が、焼き尽くすまで
>カッコいいですねーvv「夜明けの焔が焼き尽くすまで」というのがすっごいかっこいいです。
……同感です(笑)。
魔法の時間は、「時間(とき)」とした方が良かったかも知れません。

>
>> ――死想花――
>> 1
>> 雨の底、星のつぼみが、開くまで
>「雨の底」・・・はじめてみる表現です。
冷静に考えるとヘンな表現ですねえ。
これだと雨粒の一番底の部分ってことになったり?
もちろん雨の降っている時の地面という意味のつもりで書いたんですが。
>> 2
>> 散る花よ、一夜限りの、空の星
>簡潔にまとまっててすごいです。私は収まりませんでした・・・
無理矢理まとめました。一番苦労したもののひとつかも。
>――風に舞い 散りゆく花は 地上にて 星の流れと なりにけるかな
花が散り、風に流されていく光景が目に浮かぶようです。「星の流れ」というのが何か好きです。
>> 7
>> 青い薔薇、生まれた罪に、きらめく滴
>うまくいえませんが、綺麗です
ありがとうございます。
何かよくわかんない内容ですが。
>> 8
>> 赤い花、君のからだに、びっしりと
>・・・血の花って事ですか・・・?
私のイメージでは、赤色の花がびっしりとまとわりついて、何か気持ち悪い、というような感じです。
「赤い花」=「血」という連想は浮かんで来ませんでした(ダメですね)。
>> 14
>> 楽園に、時は流れて、花は枯れ、宴の夢見る、妖精の死体
>――古の エデンは消えて 今はただ 花の跡と 骸が残る
枯れた木が浮かびます。もちろんリンゴの木。
>> 15
>> 人の夢、心に咲いた、徒の花、死を知る花は、美しく散る
>「徒」はどう解釈すればいいのでしょう?(^^;
ごめんなさい、読み仮名書くの忘れてました。
「あだ」と読みます。
「あだのはな」つまり「あだばな」。
「咲いても実を結ばない花」とか「はかなく散っていく花」というような意味です(ご存知かも知れませんが一応)。

>> 17
>> 永遠に、散り続けること、祈る花
>――散りゆくを 眺めて願う 花の常盤
常盤は永遠とかに近い意味と解釈すれば良いんでしょうか。

>
>> アトガキ
>> 辞書によると、「雪月花」=「四季における美しい風物」だそうなので、こういうタイトルになりました。全然、四季折々な感じじゃないかも知れないですけど。
>へぇぇぇ。初めて知りました
私も作ってから知りました。知ってたら、少しは四季折々な感じになってたかも知れませんけど、そのことに囚われ過ぎて、かえってうまくいかなかったかも。
>
>> 「雪音琴」
>> 「雪」のタイトルを決めるのは大変でした。
>> この「雪音琴」(「ゆきねごと」あるいは「ゆきねこと」と読むのだと思う、「せつおんきん」でもギリギリ可?)というのは、実は真っ先に思いついたものなのですが、「雪の音がする琴」→「つまり音のしない琴」→「人間にとっての犬笛みたいなものだよね」→「何かしょぼい」という理由で却下されました。
>そうだったんですか^^;どう読むのかと考えてしまいました(苦笑
すみません。
読み仮名つけることも考えましたが、なんか格好悪いかなと思って……。
>> 「月光種」
>> こちらはあっさりと決まりましたね。
>> 「種」というのは花のタネとかじゃなくて、種族とか種類の方だと思われます。
>> 「FF7」の「古代種」がヒント……かな?
>> すでに滅びてしまった種族みたいな? 
>そうだったんですか・・・思いっきりタネか何かと思いました・・・ごめんなさい
まあどっちでも良いです。
月光のタネっていうのもなんか素敵な感じですし。
>
>
>なんかしばらく見ないうちものすごくグレードアップしてる気が・・・すごい&驚きました。びっくり。全体的に格が上がってますよ。(←本気で
>雪の1と、月は挙げたの全部、花は2と7がすっごい良かったです。感銘をうけました。それはもう。
どうもありがとうございます。
今後、生産ペースは多分落ちると思いますが、質は絶対に落とさないように気をつけたいです。
>
>ところで、ツリーが大きいと、やはりとっつきにくいものなんですか?
うーん、大きいよりは小さい方がとっつきやすいんじゃいかと思います。人によりけりでしょうが。


それでは、どうもありがとうございました。

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31591きれいなゆめ(俳句モドキと短歌モドキ)ハイドラント 2005/7/13 20:45:24
記事番号31504へのコメント



 マエガキ
 今回から引用をなくすことにしました。
























 ――きれいなゆめ――
























 1
 風船の、流れていく風、ひらひらと、マンタの眷属(けんぞく)、飛び交う空に




 2
 あったかい、闇に包(くる)まれ、僕たちは、しあわせに眠る、さよなら世界




 3
 パラソルを、広げた少女は、飛んでいく、夕焼け空に、浮かんだおうち




 4
 流星の、沈む沼地に、住む画家の、タブローの中に、僕は住んでる




 5
 黄昏の、扉は空の、てっぺんに、ふわふわ降りる、黒い雨傘




 6
 銀龍の、こぼした涙を、集めれば、空高く虹の、螺旋階段




 7
 君はだれ?、知らない子どもに、出会う夜、空のかなたの、天体議会




 8
 青白い、炎を囲む、星たちの、不安の表情、(……あの子はどこへ?)




 9
 夏至祭(げしまつり)、涙を飲んで、見送ろう、星の子帰る、天空世界




 10
 キャラメルの、黄色い箱を、握りしめ、覗く車窓に、遠ざかる地球(テラ)




 11
 鈍色(にびいろ)の、オカリナ吹けば、砂嵐、晴れて広がる、廃都の情景




 12
 赤と青、二つの星が、渦を巻く、自殺志願の、アリスのために




 13
 キノコ雲、つまんで食べる、雲の巨人、帽子をかぶった、髭のおじさん

 
 

 14
 消え果てた、不思議の国の、跡地にて、うさぎの化石を、見つけた少年




 15
 血のような、夕日に映える、ロンドン塔




 16
 冴え冴えと、月光の降る、ビッグベン、ピーターパンの、飛んでいた空




 17
 こっそりと、肖像画(ポートレイト)を、抜け出して、ワイングラスを、傾ける夜




 18
 時計猫、時々電池が、切れている




 19
 飴細工で、造られた男、見つめるは、残照に映える、チョコレートの海




 20
 水たまり、いっぱい集めて、みずうみを




 21
 おじさんは、大きなお城に、住んでるよ、模型を指差し、少年は言った




 22
 僕たちは、ゲームの中に、住む人と、何が違うの、おんなじじゃない?




 23
 寄り添って、海を見つめる、灰色の、世界が終わる、最後の一日




 24
 死の灰を、浴びた人らは、悶え泣く、死にゆく大地を、見つめる天使




 25
 残酷な、世界の意味を、問い掛けよ




 26
 堕天使の、堕ちていく空、冷たくて、(……これで良いんだ)、かすかな笑みを




 27
 月の照る、静かな夜道で、見張ってる、鏡面世界の、もうひとりの君




 28
 どこまでも、螺旋階段、降りてゆけ、出来損ないの、永遠の中




 29
 独房の、小さな窓から、見える海、沈むことのない、夕日にきらめく




 30
 黙々と、卓球をする、ロボットの、うしろ姿に、きらめける汗




 31
 鈴の音、悠然と歩く、<奴>の顔、ナイフを構える、(……後は任せたぜ)




 32
 石化した、村人の四肢、長く伸び、真っ赤な石の、花を咲かせる




 33
 荒涼と、吹き荒れる風、黄昏の、天使が見つめる、Planet Blue(プラネット・ブルー)




 34
 星屑と、月の欠片を、ちりばめた、ナイトキャップを、かぶっておやすみ
























 ……きれいなゆめがみれるといいね
























 アトガキ
 「寝ることが、一番楽しい、春の午後」
 思わず一句作ってしまいました。
 ……最高に駄作ですね。
 しかも季節はずれだし。
 以上、お目汚しでした。