◆−あの人との出会いの歌を歌って−十叶夕海  (2005/3/11 21:56:59) No.31248
 ┣ささやかな幸せ−十叶夕海  (2005/3/11 22:04:52) No.31252
 ┣あの人と見上げた空−十叶夕海  (2005/3/11 22:12:02) No.31257
 ┣叶うべくも無かった夢−十叶夕海  (2005/3/11 22:27:25) No.31259
 ┣最期の時の砂が落ちるとき−十叶夕海  (2005/3/11 22:48:36) No.31263
 ┗終わりの唄 +後書き+−十叶夕海  (2005/3/11 22:51:43) No.31264


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31248あの人との出会いの歌を歌って十叶夕海  2005/3/11 21:56:59



私は仲間を裏切ったけれど

それでも今とても幸せなの

えっ どうしてかって?

あの人に 出会えたから

あの人って?

なんか、質問されてばかりだね。

あの人は、フィルって言って

私とは違う神様の一人で

私が 仲間を裏切っていく当てが無いときに出会ったの

とても優しくて

とても強くて

でも 仲間にあわせるって言う事はあまり出来無くて

それでも 私と一緒に居てくれるのよ

私の今の1番大切な人

私の失いたくない人

フィル 私フィルに出会えてよかったわ。



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31252ささやかな幸せ十叶夕海  2005/3/11 22:04:52
記事番号31248へのコメント



私 今の生活が好き

朝起きて フィルの為の朝ご飯を作るの

あの人って まだ目玉焼きはダメなのに 卵焼きなら大丈夫なの

あと 紅茶がダメで カフェオレがあの人は好きなの

出来たら フィルを起こして 

フィルと一緒に食事して フィルを仕事に出したら

洗濯して 掃除して 夕飯の買出しをして

フィルが帰ってくるまでに、フィルの好きな物をたくさんたくさん作るの

フィルは お魚は生とか焼いたのは好きじゃなくて 煮たのが好きで

フィルは お肉のほうが好きだけど

私が作ったものは 『全部美味しい』って言ってくれるの

フィルは 下戸であまり飲めないけど ちびちびやるのも好きみたい

それなりに こだわっていてなんだか可愛いと思うの

それで、一緒にお風呂入って 一緒のベッドに寝る

そんな今の生活が好き

そのささやかで幸せな生活

続けばいいな、ずっとずっとずっと続けばいいな



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31257あの人と見上げた空十叶夕海  2005/3/11 22:12:02
記事番号31248へのコメント



何時かの夕方 フィルと一緒に空を見上げた

とてもとても、綺麗な夕焼けだったのを覚えている

『ねえ、・・・・後悔してないの?』
 
『何を?』

『仲間を裏切った事。』

『最初はしてたけど、今は全然してない。』

『どうして?』

『フィルに出会えたから。』

『・・・何故?』

『私、フィルの事大好きだよ。』


そんな会話

交わしたよね

フィルは覚えてるかな

私は覚えているよ

フィルが とても苦しそうな哀しそうな顔をしていた事まで



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31259叶うべくも無かった夢十叶夕海  2005/3/11 22:27:25
記事番号31248へのコメント


私が元々いた神族とフィルの神族と

他にもたくさんたくさんの種族を巻き込んで

大きな大きな戦争が始まった

最初は、フィルは関係が無かったけど

でも 出征の日がだんだんと近づいてきた

『フィル、いくの?』

『ああ。君は元居た場所に戻れ。』

『いや。フィルルと離れたくないの。』

『なあ、俺はお前を殺したくないし、殺させたくない。

 だから、行け。

 多分、この戦争が終わったら、誰でも幸せに暮らせる世の中が来るはずだ。

 そしたら、前に行ったグランウィルの山の湖で落ち合おう。

 そして・・・・ああもう。

 行け、お前がここに居たら、殺されちまう。』

『わかったわ。

 戦争が・・・早く終わるといいね。』

それが、殺意を持たずに出会えた最後の日の最期の時。

本当は、知ってた

もう二度と一緒に暮らせる日がこない事を

本当は 知ってた

フィルが 向こうの神族の皇子様だってこと

本当は わかってた

私が 王女だってこと

敵と味方

この二つに何の違いがあるの?

さようなら

叶うはずがなかったけど

もう一度 貴方に愛されたかった

もう一度 貴方に名前を呼ばれたかった

さようなら 私の愛した人

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31263最期の時の砂が落ちるとき十叶夕海  2005/3/11 22:48:36
記事番号31248へのコメント


『くっ。』

『敵将が息子・グランフィラ−ド=ト−ファ。

 いざ、勝負尋常に。』


あはははは やっぱりこうなっちゃうのかな

私とフィル

味方の王女と敵の皇子

そうだよね やっぱり敵同士だもん

闘わなきゃいけないよね

でも 闘いたくなかった

大好きな貴方と

愛する貴方と

闘いたくなかった

殺し合いなんてしたくなかった

でも しなくちゃいけなかった

・・・・・・いいよ 貴方を死なせたくない

私の身体をフィルの長剣が貫いた

『・・・っ!!』

『そんなに驚かないで。

 約束、守れなくなるだけ。

 立場を忘れないで。』

それだけいって、私は倒れた

フィルは 何事も無かったように戦場に戻っていった

それでいいの 大好きなフィル


貴方はずっとずっとそれでいいの

それが 私の愛したフィルだから

フィル 私ね フィルの事本当に大好きだったよ




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31264終わりの唄 +後書き+十叶夕海  2005/3/11 22:51:43
記事番号31248へのコメント


小説用のネタ・・・というか切れ端をポエムって見ました。
反応くれると嬉しいです。
できれば順番通りに読んでくれると話が繋がります。

反応次第では、小説にもしてみようかなと思っております。

それでは。