◆−瞳を閉じて−リル (2004/4/29 18:26:39) No.29926
 ┗Re:瞳を閉じて−yuki (2004/5/16 22:12:34) No.30032


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29926瞳を閉じてリル 2004/4/29 18:26:39


悪夢を見る。

あなたが桜の花びらになって消える夢。

そんなときは、瞳の裏に思いうかべるの。

あなたの笑顔を。

瞳を閉じて―


君は、だれだ?

湖に浮かぶ美しい人。

いや、人、じゃない。

真っ白い羽根が彼女の背に生まれる。

天使―?

その羽根が、小さく音を立てる。

いや―

合間から生えたのは、黒い羽。

女神か―

―まてよ!君は一体誰なんだ―

女神は湖に鼓動を残し、そのまま去った。


鳥のさえずりが聞こえる。
「―朝か―」
小さく呟くと、彼は身を起こす。
「ゼルガディスさーんっ朝ですよーっ!」
扉の向こうから元気な声が聞こえてくる。
アメリアだったんだろうな。今の夢は。
「聞こえないんですかー!」
「ああ。今行く。」
だいたい聞こえないんなら聞いても返事は返ってこないだろうなんて思いながらゼルガディスは階段を下りた。

「よくもまあ……女三人で仲良く……」
となりにいるヴァルガーヴがぼそりと呟く。
他にも何か呟いていたが、ゼルガディスが聞き取ったのはそれだけだった。
ははあ。
ゼルガディスはにやりと心の中で笑う。
女三人というのはリナ、アメリア、フィリアの三人の事だろう。
ゼルガディスはさりげなさを保ち、しかしはっきりと訊いた。
「やきもちか?」
「なっ……!」
みるみるヴァルの顔が赤くなる。
おもしろいからそのまま訊くか。どうせ旦那じゃ分かんないしな。
「おまえあのフィリアが好きなんだろ。」
「だっ誰があんな可愛くないドラゴン!」
……分かりやすい奴……
「結局は好きなんだな。」
「自己完結するな!」
「そのフィリアに嫌いって言われたらどう思う?」
ヴァルは少し沈黙し、
「もう何回も言われてる……」
「すまん。」
半泣きしながら答えるヴァルに素直にゼルは謝る。
「じゃあなんであきらめないんだ?傷ついてもいいのか?」
「嫌に決まってんだろ!でも、
 俺はフィリアをゼロスだのなんだのに取られるほうがずっと嫌なんだよ!」
ヴァルのその台詞におもわずゼルは吹きだした。
「笑うな!今のは俺でもかなり恥ずかしかったんだぞ!」
「いや……たいした仲間だよお前は。
 そうだな……俺もいやだな。」
瞳を閉じて、君に祈ろう。
夢の答を見つけたよ。
君が誰だか分かったよ。
天使よりも優しくて、
女神よりも気高い。
君は大切な女の子なんだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
リル(以下R):どぉも!リルです!
ガディ(以下G):うっわータイトル関係ねー
R:うるさい。そこは私としても気になってんのよ!見逃しなさい!
G:見逃すか。オイ。
R:それより時間がないわ!それじゃ、さよならっ!

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30032Re:瞳を閉じてyuki E-mail 2004/5/16 22:12:34
記事番号29926へのコメント

なんか、これって神風怪盗ジャンヌに出てくるアクセス(ヴァルガーヴ)とシンドバット(ゼルガディス)みたいです。