◆−〜サリナとユリナ〜 ゼロスの明日はどっちだ?!(ぇ)−桜月 梓 (2004/3/24 19:12:13) No.29688


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29688〜サリナとユリナ〜 ゼロスの明日はどっちだ?!(ぇ)桜月 梓 2004/3/24 19:12:13


梓:皆様ー!!お久しぶりですこんばんはー!!
K:・・・誰も覚えてない事に一票入れさせてもらおうかな。
梓:け、K様・・・(涙)まぁ・・・確かに私もそう思いますけど・・・。
  改めまして、ここ数ヶ月忙しくて投稿出来なかった桜月梓と申す者です。
K:オリキャラの「K」です。
梓:久しぶりの投稿なので、短編(?)にする事にしました。
K:短編?これは短編なのか?かなり続きモノに見える気がするんだが?
梓:続きません。続かせる気はありません。
K:そ・・・そうか・・・(汗)



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〜サリナとユリナ〜 ゼロスの明日はどっちだ?!(ぇ)





「由里奈!!ちょ・・・・っ」
「ふぁいやー・ぼーる!ふぁいやー・ぼーる!ふぁいやぁー・ぼぉおおる!!」



ちゅどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!



人工的な爆発音とともに、丘の上にたっていた家が一軒見事に吹っ飛んだ。

「おや・・・・・。今日も見事に吹っ飛んだねぇ」
「はっはっは、よくやるよ」

その光景を目にしながらも、なんとものん気に笑う町の住民。
実際、あの家が吹っ飛ぶのは、日常茶飯事になっているのである。
そして家のガレキの中にたたずむ母娘。

「・・・・由里奈ぁ・・・・ゴキブリ見かけただけで家壊すの・・・・もうやめてぇ(涙)」

半泣き状態で娘に哀願する母親に対し、小さな娘は

「だってママ!!あんなの生きとし生けるものの中のてんてきだよ!?」

と、強く言い張る。

「それは由里奈だけよぉ・・・・はぁ・・・・、まだ誤魔化しきくからいいけどぉ・・・」

ぶちぶちと文句を言いながら指を鳴らすと、ガレキの山がふわりと浮き上がり、
一瞬で吹っ飛んだ家が元通りに復活した。
まだ五歳になったばかりの由里奈が口にしたのは、“力ある言葉”。
いわゆる、“魔法”というやつだ。もちろん母親も沙里奈も使える。
というか遺伝なのだ。
ある時、沙里奈が小説を読みながら冗談で
【ライティング】
と言ったところ・・・・これがまた出来たのである。
しかも呪文もなにもなしに。
その力を受け継いで由里奈が生まれたというわけだ。
無論彼女もカオス・ワーズを唱えなくても魔法が出来てしまう。
まったくもって母娘ともにすごい。

瑛里菜の言う“誤魔化し”というのは家が吹っ飛ぶ理由の事である。
自分達はいろんなものの研究をしている。だから失敗して家が吹っ飛ぶのだが
新発見した薬で家が元通りになっているから心配しないでくれという理由だ。

何とも嘘八百だが、信じている住民達もすごいといえよう・・・・・・・。

「さ、由里奈・・・・・・って、エル様?!」
「はーい(はあと)今日も派手にやってるわね♪」

瑛里菜がくるりと振り向きそこにいたのは、笑ってたっているブロンドの美女。

「あ!エルおねいちゃん!!」

とてとてとエルに近づき、由里奈はエルに抱きついた。
その裏腹に沙里奈はすっごく焦ってはいるが、由里奈を引きとめはしなかった。
一度引き止めたことがあったが、その日以来絶対止めなくなったのである。
何があったのかは、エルと沙里奈以外は誰も知らないであろう・・・・・。
まぁそれはさておき。

「どうされたんですか?エル様・・・・・・・・・・・・・」

心の中でしくしくと泣きながら、沙里奈はエルに聞く。エルは単純にに
こにこと笑いながら由里奈を抱っこしながら瑛里菜の問いに答えた。

「向かえに来たの(はあと)」

「では・・・闇を撒く者のお仕置き、終わったんですか?」

その言葉に、がばっと沙里奈は顔を上げてエルを見やる。

「だから来たんじゃない(はあと)このあたしが」

くすりと苦笑し、沙里奈はぱちんと指を鳴らして自分と由里奈の服装を変える。
どこからどう見ても魔道士。
ちなみにエルはこの世界の服を着ている。
自分の格好を見て、由里奈ははしゃいだ。

「わあい!よーやくエルおねいちゃんのとこに行けるんだね!」

そして3人は光に包まれる。

エルはすでにいなく、気がつくと、赤の世界の道端に佇んでいた。

「ふぅ・・・ようやくこれたわね、由里奈!



 ・・・・・・・・・・って、ゆ・・・・・・・・・・・・・・・・・
 





 ゆりなぁぁああああああああああああああああああああああああ?!!!!」


何てことは無い。隣にいたはずの由里奈が・・・・・いなかったのだから。








 
ちゅどぉーん!!!!!!!!!!

リナ達一行が森の中を歩いていると、突如爆発音が鳴り響いた。

「今の何です?!盗賊いぢめなら分かりますけど、リナさん、ここにいますし」

それに頷くリナ以外のガウリイ・ゼルガディス・ゼロスの3人。
それはどういう意味かと突っ込もうかと思ったリナだったが、止めた。
どうせそのままの意味だと切り返されるだけだし、自分で思ってみても事実だからだ。
とりあえずその場所にいってみると・・・・
やはりと言っていいほど盗賊団のアジトがこげて崩壊していた。
しかもそこらにはこげた盗賊が何人か転がっている。

「まるでリナさんがファイヤー・ボールを投げた後ですねぇ」

ポツリと呟くゼロスの言葉に、またもリナ以外の4人が頷いた。

「・・ましなのないよ。これだけのおかねでママと会えるろぎんになるかなぁ?」

5人は声を失った。
何せ崩壊したアジトから、魔道士の格好をした5歳くらいの女の子が
きらきらと光るオーブを持って出てきたのだから。

「お、お前・・・・まさか・・・・・ロバース・キラーの・・・・ドラマタリナ?!!」

うめき声を上げて、女の子に問うこげた盗賊。女の子はにっこりと笑いかえすと
しゃがみこんで盗賊と同じ目の位置になった。

「ちがうよ。ユリナ、ここにきたばかりだもん。おたから、もらってくね♪」

そして立ち上がり、
めし。
と、盗賊の頭を踏む。そしてその盗賊Aはブラック・アウト。
たった1人の小さな女の子に、いっぱしの盗賊団はやられてしまったというわけである。
女の子はオーブを腰についているバッグに押し込むと、その場を後に―――
しようとして、今更ながらリナ達に気がついた。

「・・・?おねいちゃんたちだれ?」

それはこっちのセリフだと、リナ達の心境は一緒だったのだが。

「っ素晴らしいですぅ!こんなに小さいながらも、正義のみ―――

パコッ!
瞬時に我に返ったアメリアが正義道を語ろうとしたが、次に我に返ったゼルが、
軽く頭を叩いた。
涙目でゼルに攻め寄るアメリアとたじたじになっているゼルは
このさい無視することにして、ガウリイはしゃがんで女の子に話し掛けた。

「なぁ・・・・・・・何してたんだ?」

「とうぞくいぢめだよ。」

ガウリイの問いにきっぱりと言い切る女の子の目は純粋な紅。
サラサラと流れる髪は亜麻色。
まるでリナをミニチュアにしたような感じの子供だった。

「・・・何で盗賊いぢめしてたの?やっぱりストレス発散?」

違うだろ。
3人は思ったものの、リナと女の子の話は進んでいく。

「それもあるけど・・・」

あるのか。

「ママとはぐれちゃったから・・・・・探すろぎん集め。
 ユリナ、おかね持ってないから。そーゆー時はとうぞくいぢめが一番だって
 まえにエルおねいちゃんからおそわってたから」

5人は唖然としていた。
こんなに小さいのにそんなにしっかりとしているとは。
特にゼロスは“エル”という名前に聞き覚えがあるだけに滝汗をながしていた。
心の中では「(ま、まさか・・・ですよね?ははは・・・)」などと思っているが。

「そっか。・・・・じゃぁ、あたし達が一緒にお母さん探してあげる。名前は?」

そのリナの言葉に、少し暗かった顔が、いっきにあかるくなる女の子。

「いいの?!うん!!あのね、ユリナっていうの!ユリナ=カスガ!!」

そして―――町。

「ユリナちゃんのお母さん探しもあるけど、最初はご飯にしますかっ」

「おぉっ!待ってました!!」

リナの言葉にいきごむガウリイ。ゼロスも乗り気だ。
・・・・なんといっても2人の食事には、周りの客の負の感情が溢れているからに他ならない。

「それならリナさん。あそこのミルサー専門料理店に行きませんか?」

それにぴくりと眉を上げるゼロス・・・。

「何言ってるんですか、アメリアさん?それならシーサー・チルドの大鍋です」

そしてまたそれにぴくりと反応するアメリア・・・。

「ミルサー料理です」「シーサーの大鍋です」

しーん。

もちろんあとの4人は、いつもの事だとたかをくくっている。
しかし今日だけは決定的に違うところがあった。
すなわち、ユリナがいるということ。

「・・アメリアさぁあん?」

「何ですかゴキブリ魔族」

 



ぴくり。





「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゴキブリ?
 そのおにいちゃん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゴキブリなの?」

ユリナの声のトーンに気づかずに、リナが頷く。

「そうよ」

「否定してくださいっ!リナさぁん!!!!!!!!」

勝ち誇ったようなアメリアに突っかかるゼロスに追い討ちをかけるリナ。
ぶるぶると震えるユリナに気づいたのは、たった1人・・・・・・・・・・・・ゼルガディス。

「?・・・・おい、どうした?」

「ふ・・ふふ・・・ゴキブリ・・・生きとしいけるものの・・・てんてきの・・・ゴキブリ!」

「ゆ・・・・・・ユリナちゃん?」





「えるめきあ・らんす!!ら・てぃると!はいぱぁ・ら・てぃるとぉお!!!」






「「「「「どえええええええええええええええー?!!!!!!!!!」」」」」

ユリナは人が変わったように、対魔族用の呪文を次々と放っていく。
その呪文の先にいるのはまぎれもなく、ゼロス。
ビュンビュン飛んでくる呪文を紙一重で交しながら慌てている。

「何でそんな小さい子がそんな呪文を使えるんですかぁあああ?!!!!!!」

そう叫びながらも次々と交わしていくゼロス。
精神世界に入ろうとしても何故か入れなくなっている。
しかし、慌てているその時のゼロスはユリナの仕業だと気づかない。
ただただ、正確に自分に飛んでくる呪文を交わすしか今は出来ない。

「かおてぃっく・ら・てぃるとぉっ!!むーんぶらっと・ら・てぃるとぉお!!
 くろのくる・ら・てぃると!!ゆりふぁらんす・ら・てぃると!!
 っよけるなぁああ!」

「避けますぅ!!そんな強大なの当たったら、いくら僕でも滅びますうう!!」

リナ達は呆然とするだけ。
あんな小さい子が、あのゼロスが滅ぶかもしれないほどの呪文を使えるなんて。
しかもその呪文が、ラ・ティルトの強大な増幅版。
無論リナにも出来ない。

「こうなったら!!!―――たそがれよりもくらきもの―――」

「まっ、まさかっ?!!!!!!」

慌ててリナが止めようとするが、ユリナの周りにはすでに近づけなかった。
ゼロスがよけまくったおかげでキレたユリナはもう止められない。

「―――あかつきよりなおまばゆきもの―――」

そこで皆は首をかしげた。
ドラグ・スレイブならばここの詠唱は「血の流れより赤きもの」のはずだから。
しかし、大きな魔法には変わりはない。

「―――こんじきなるこんとんのうみ―――すべてのははのなにおいて―――」

「ちょ・・・・・・・・・・ロード=オブ=ナイトメアの力の呪文んんんんんんん?!!」

リナの叫びに固まる4人・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
特に、ゼロスが・・・・・。

「―――われここにははにちかわん―――われのまえにたちふさがりし―――」

もうすぐ呪文は完成してしまう。こうなったら誰にも止められない。
リナ達は全力で結界を張った。住民にはもちろん避難警報を出しながら。
ゼロスはゼロスで、もう涙目になって震えている。
本当にあのゼロスなのか?と言われたとしても仕方ないだろう。

「―――すべてのおろかなるものに―――われとははのちからより―――」

――――――――――――――――――――――――――――――――くる!!

「―――なんじらにほろびをあたえん!!!ラティル・スレイ―――




  「サリシエル・イレイズ!!!!!」


とたんに消える増大なユリナの魔力。
ふらりと倒れるユリナを駆け寄ってすんでのところで支える1人の女魔道士―――
ユリナの母、サリナだった。
魔力を使い果たして眠り込むユリナを抱きかかえると、申し訳無さそうに
リナ達の方へ振り返る。ようやく結界をといたリナ達は、サリナへと近づく。

「・・・・・すみません・・・・・うちのユリナが迷惑を。私はサリナ=カスガです。」

「ってことは・・・ユリナちゃんの?」

「はい。・・・・こんな所じゃなんですから、宿屋に行きませんか?私もちで・・・・」



―――そして宿屋。
そっとユリナをベットに寝かせると、6人は1階ある食堂で話をする事にした。

「ユリナは、極度のゴキブリ嫌いで、ゴキブリと聞いたり見たりすると拒絶反応を
 起こし、呪文をがむしゃらに打つんです。それで家が何回壊れたか。
 ゼロスがゴキブリと聞いて・・・その・・・自分より大きかったから・・・使う呪文も・・・」

それに沈黙する5人。だからといって金色の魔王の呪文まで使うとは。。。。。
しかしリナだけは分かるような気がした。
何せ自分も苦手なものがあるからだ。
ちなみに他の皆は何もそこまで拒絶しなくても、と思っているが、ゼロスはまだ
金色の魔王の力がユリナに使える事のショックが大きいのだろう。
影が薄い。

「あれ?そういえばサリナさん、ゼロスさんのことを知っているんですか?」

「もちろん知ってます。獣王ゼラスの配下、獣神官ゼロスのことは」

ずばりと。
言い切ってしまったサリナ。唖然と。当然だが、5人は固まる。

「とにかく、ユリナの前では“ゴキブリ”という単語は控えてくださいね;?」

「―――え?あ、あぁ・・・そうね。気をつけるわ」







「くくっ・・・・ユリナにあたしの呪文覚えさせといて、やっぱり良かったわね♪」









悲しき中間管理職魔族の本当の災難はこれから始まると言っていいだろう。




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K:・・・おい・・・これは本当に短編なのか?
梓:だから短編(?)です。
  ちなみユリナ達が住んでいた場所はK様の世界ですので。
K:ん?どこだ?
梓:多分紫の世界じゃないですか?あそこ多分普通の世界ですしね。
K:まぁ、神を抜いたら普通かもしれないな・・・。
梓:でしょう?
  ・・・何だか意味不明なオリキャラ中心小説になってしまいました、すみません。
  それでは皆さんさよ〜なら〜(錘とともに時空の海に沈んでいく)
K:Lは出ていたのに私が出ていなかった。