◆−ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):8章:告げるものたち−D・S・ハイドラント (2002/12/14 10:55:20) No.23747
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):9章:就任式の後に−D・S・ハイドラント (2002/12/14 11:57:02) No.23749
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):10章:強いのは誰だ−D・S・ハイドラント (2002/12/14 12:56:23) No.23750
 ┃┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):10章:強いのは誰だ−gure-to masa (2002/12/14 18:37:58) No.23752
 ┃┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):10章:強いのは誰だ−D・S・ハイドラント (2002/12/14 19:58:30) No.23753
 ┃┗ああ、やっぱり戦うのが好きなお方……−エモーション (2002/12/14 20:24:18) No.23755
 ┃ ┗Re:ああ、やっぱり戦うのが好きなお方……−D・S・ハイドラント (2002/12/14 20:31:48) No.23756
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):11章:虚の御神−D・S・ハイドラント (2002/12/15 22:04:03) No.23784
 ┃┣真・神の設定っぽいの−D・S・ハイドラント (2002/12/15 22:43:45) No.23789
 ┃┗虚の御神についての突っ込み−ユア・ファンティン (2002/12/15 23:04:11) No.23790
 ┃ ┗Re:虚の御神についての突っ込み−D・S・ハイドラント (2002/12/16 13:26:06) No.23793
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):12章:ガーヴとフィブリゾ−D・S・ハイドラント (2002/12/16 16:27:00) No.23794
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):13章:竜と少女−D・S・ハイドラント (2002/12/16 17:05:40) No.23795
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢−D・S・ハイドラント (2002/12/16 19:50:53) No.23796
 ┃┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢−エモーション (2002/12/16 21:20:02) No.23798
 ┃┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢−D・S・ハイドラント (2002/12/16 21:25:01) No.23799
 ┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢−gure-to masa (2002/12/17 17:46:23) No.23812
 ┃ ┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢−D・S・ハイドラント (2002/12/17 19:20:53) No.23813
 ┃  ┗お言葉に甘えて−gure-to masa (2002/12/17 23:32:39) No.23823
 ┃   ┗Re:お言葉に甘えて−D・S・ハイドラント (2002/12/18 16:01:24) No.23829
 ┣ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):15章:悪魔の微笑み−D・S・ハイドラント (2002/12/17 22:46:59) No.23820
 ┃┣Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):15章:悪魔の微笑み−ユア・ファンティン (2002/12/18 15:01:08) No.23826
 ┃┃┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):15章:悪魔の微笑み−D・S・ハイドラント (2002/12/18 16:02:28) No.23830
 ┃┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):16章:悪魔の囁き−D・S・ハイドラント (2002/12/18 15:59:53) No.23828
 ┃ ┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):16章:悪魔の囁き−gure-to masa (2002/12/18 17:08:02) No.23832
 ┃  ┗Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):16章:悪魔の囁き−D・S・ハイドラント (2002/12/18 19:46:07) No.23835
 ┗ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):17章:午後の悪魔−D・S・ハイドラント (2002/12/23 12:38:38) NEW No.23945


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23747ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):8章:告げるものたちD・S・ハイドラント 2002/12/14 10:55:20


 あらすじ:『冥王次宮』にてフィブリゾは配下の冥宰相ライエル、冥王妃シェイナとともに魔造酒を飲んでいた。するとそこに3人の影――。

 影はやがて闇に混ざり消える。
 だが遅れる3人――闇に照らされた3人の女性。
 左右には同じ姿の1人。
 ともに少女の繭を破り、銀光を煌かす魅惑の蝶へと変わらんとする時期。だがその全身から感じさせる永遠性。
 肌は薄氷の如く儚い美に潤いを染み出さんとしている。
 全く同じ――だがすべてがそうではない。
 左の女には燃える焔の髪。右には黄金。
 揺らめく焔を纏うルビー、天空の輝きを放つガーネット。両者違った双眸はかくも魅力的でなお強い意志――。
 沈黙の中ではそれがすべてを語る。
 薄手な焔の鎧から覗く肌はその熱に照らされて紅い。黄金の神官衣のような服装からは眩い金光。
 
 「やあ、ルビー、ガーネット、それにディスティアまで・・・。」
 左右の女、ルビーとガーネット――冥将軍ルビー、冥神官ガーネット――は冥王アプロス、つまりフィブリゾの兄の配下である。
 そして中央にはディスティア――氷の脆さを全身に這わす青銀の髪、感情を持った瞳、黄金の細工にも思える瞳、すべてが闇に映し出され、その秘めた力さえ渦を巻いている。
 「良かったら君達も飲んでかない?」
 微笑み掛ける――上目遣いにディスティアを見やっている。
 瞬間、隣のシェイナが瞬き。淡い月光が闇を走る。
 「結構。」
 放たれた言葉に冷気が纏わりつく。
 「そう・・・。」
 か細い声とともに視線を外す。
 左右の女は沈黙のままだ。それを気にしているのはライエル。
 だが誰も彼には見向きもせず、
 「単刀直入に言わせてもらう。」
 重い言葉に苦笑する少年。
 「・・・・・アプロス様が・・・・」
 だが凍れる美貌には透明の輝き――雫が落ち、沈黙を崩さぬまま砕け散る。
 「・・・アプロス様が・・・・・・・・。」
 意志――冷静の仮面は剥がれ落ちて、激情が涙を誘うだけ・・・。
 「アプロス様が・・・・・・・・・。」
 沈黙を侵しているのは今や彼女のみ。
 その涙を見やったルビーとガーネット・・・そして迷いの後。
 「冥王様がお滅びになりました。」
 ガーネットの歌うような声――しかし冷たい歌。

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23749ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):9章:就任式の後にD・S・ハイドラント 2002/12/14 11:57:02
記事番号23747へのコメント

 新冥王就任式――。
 それはかくも寂しげなものであった。
 暗黒の太陽が照らす地『黄昏の隠り世』にて行われるそれ――。
 「次冥王フィブリゾ――。」
 中心の王座には一族の王。
 昏き神々の黄昏を――そして世界の黄昏を望む闇の王。
 その不可思議な容貌は老いたの老人にも若き青年のようにも見える。
 凍てついた髪は銀光放つ美しき氷の青。若く瑞々しい肌を持ちながらどこか風化している。瞳の焔は若き力のそれでありながら深き老人の眼差し――。
 頑強な肉体は成熟を感じさせる。そして永遠不変の強さも――。
 晒した裸体には闇が――焔と氷の対極の闇が纏いどんな衣服よりも美的であろう。
 魔王シャブラニグドゥ――その闇は深く光は届かない。深い瞳の中を覗き見ることの出来たものなどいないだろう。――彼が将来すんごく情けなくなることを見抜けたものも。
 「はい。」
 フィブリゾ――その左右にはライエルとシェイナ。
 ルビーとガーネットはいない。
 ディスティアもだ・・・。
 辺りを見回したシャブラニグドゥ。一瞬舌打ちの後、
 「そなたに冥王(ヘル・マスター)の冠を授けよう。」
 沈黙がより重くなり。
 そしてその中、歩む3人。
 そして魔王が冠を少年にかぶせると――光、そして闇。
 「さあ冥王フィブリゾよ、そなたは兄の座に就いたのだ。兄を越えよ。」
 終えると沈黙・・・。
 無言のまま散る中級魔族達――他腹心配下のものは1人としていない。
 「『冥王宮』はそなたのものだ――行くが良い。」
 そして3人も――。
 
 『常闇の大樹』を囲むようにして4つの宮殿――そして大樹の根元には『冥王宮』達、そして冥王本宮・・・それは大樹そのものである。
 根元へ辿り着いた3人。
 その空気からは輝くものを感じる。
 「さあフィブリゾさ――いえ冥王様、新居へ向かいましょう。」
 ライエルは先導するように前に出る。
 シェイナは無言でフィブリゾの隣。
 「あっ2人とも先に入ってくれない?」
 「ですが・・・。」
 驚きに一瞬震えるライエル。シェイナは無言。
 「これは命令だよ。」
 ライエルは頭を下げ、シェイナは無言のまま歩き出す。
 そして2人が視界にから消えた頃。
 「僕1人だ・・・さあ戦おう。」
 輝くもの――けして闇の大樹の空気ではなく。
 敵対中のもの――神々。
 「さすがはアプロスの弟だけあるな。」
 出てきたのは神々しき光――。
 それがやがて実像を取る。
 「そんな派手なことしてると、皆に見つかっちゃうよ。」
 笑顔――しかし殺気を放つ。
 「残念、腹心どもは出かけ中だ。そしてそれ以外は俺の敵ではないからな。」
 後で三つ編みにした伸びた髪は雪のそれではなくまさに金属の強さを持った白銀――。双眸には虚無の灰に覆われ、神官衣には夜を纏っている。
 「俺は白の御神(キーニング・ウィンド)ハクア、兄と同じく還るがいい!」
 その時空気の流れが変わる。
 突風が渦を巻き、世界が歪む。そして竜巻に囲まれた戦場。
 「面白いけど・・・無意味だね。」
 笑いは強烈な瘴気となる。
 「俺の方が強いんでな。まあ負けて卑怯者呼ばわれしてくれるなよ。」
 瘴気が霧散する。
 「そんな大口叩いても後で馬鹿みるだけだよ。」
 轟音の竜巻だけがそこでは静寂であった。

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23750ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):10章:強いのは誰だD・S・ハイドラント 2002/12/14 12:56:23
記事番号23747へのコメント

 「面白いやつだ。心がうずくわ!」
 声が風の刃となり襲う。
 「何これ、芸がないね。」
 まるで花を無邪気にむしり取るように、掴むと簡単に霧散する。
 だがそれが幾つもの線となり、宙を直線的に移動。
 そしてすべてが少年に向かう。
 「へえ、地味な技かと思ったら・・・」
 その線を掴み取ろうとした瞬間。
 ボフッ!
 フィブリゾの腹部に衝撃、
 「ぐっ・・・。」
 そして風の線達が降り注ぎ――。
 「うわあああああああああ」
 大量の鮮血とともに幾つにも切り刻まれついに消滅。
 「つまらん冗談だな。」
 すでに空虚である視界の先に吐き捨てると、背後に振り向く。
 「せっかく君の稚芸を盛り上げてあげたのに・・・」
 舌打ちすると、空気が暗くなり闇が吹き出る。
 「ほう。」
 ハクアは左腕を前に伸ばすと、そこから強風。――それは形を色を持ち。
 闇を白色で染める。
 だがまたもや何もない。
 「こっちだよ。」
 声の方へ振り向くと同時に放つ風の刃。
 「無駄だ・・・へっ?」
 「遊んでやるのも、ここまでだ。」
 刃は加速し、ついに視界から消え去る。
 遅れて血風。
 「俺の方が強い、と言っただろ。」
 倒れる冥王。そしてハクアには傷1つない。まあ神や魔族なら傷くらい隠せるけど・・・。
 フィブリゾは傷口に右手を当てると、傷が塞がる。だがダメージは消えたわけではない。
 そしてその隙に風の刃――今度は3つ同時に放たれた。
 フィブリゾが起き上がると同時に衝撃。
 そして勢いついた刃が切り裂く。
 「はあはあ・・・強いね君。」
 その表情は笑顔――窮地を感じているもののものではけしてない。
 「貴様の兄には劣るがな・・・あああれは滅びたか。」
 「わざわざ、僕を滅ぼしに来たの?」
 苦しげでありながらやはり笑顔。
 「竜神様の命令だ。これまでは不動だったがな。」
 その灰色の眼差しはまるで機械――操られるものの哀愁が滲み出ている。
 「不動・・・じゃあアプロスを滅ぼしたのは誰?」
 「知らんな。そろそろ貴様も後を追う時間だ!」
 右手を倒れる少年に向ける。
 「終りだ。」
 人差し指の先に風の球が生まれる。
 それが巨大化していき・・・。
 そしてフィブリゾサイズになるとそれは手から離れる。
 それが命中し・・・断末魔。
 だがそれはハクアの妄想の中だけであった。
 突然風の球が2つに割れ、その真ん中――フィブリゾの倒れる場所より少しハクア寄り――に人影・・・。
 「ここはてめえらの居場所じゃねえんだ。とっとと帰れ!」
 それは焔の髪を持つ、魔竜王(カオス・ドラゴン)ガーヴであった。
 「なぜ結界の中へ・・・。」
 だがそれ以上に必殺の風の球をここまで簡単に一刀両断してくれた方が驚愕なのだが・・・。
 「俺の方が強えから、だろ。」
 

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23752Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):10章:強いのは誰だgure-to masa 2002/12/14 18:37:58
記事番号23750へのコメント

ガーヴ様、かっこよく登場でした。
テレビでも、もう少しかっこよく冥王様と戦っていたらな〜〜・・・・・・

テストで赤点取りました(数学です)
未だ、親はおろか兄弟にも話していません・・・・・・
勉強したんですけど・・・

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23753Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):10章:強いのは誰だD・S・ハイドラント 2002/12/14 19:58:30
記事番号23752へのコメント


>ガーヴ様、かっこよく登場でした。
フィブリゾと2人で主人公みたいな感じですから、
>テレビでも、もう少しかっこよく冥王様と戦っていたらな〜〜・・・・・・
ですね。
>
>テストで赤点取りました(数学です)
えっ・・・。
>未だ、親はおろか兄弟にも話していません・・・・・・
まあ私もテストは見せませんけど
>勉強したんですけど・・・
次はよりがんばってください。

どうもありがとうございます。

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23755ああ、やっぱり戦うのが好きなお方……エモーション E-mail 2002/12/14 20:24:18
記事番号23750へのコメント

こんばんは。
このシリーズにはオリキャラ募集以外ではレスしてなかったような。
読んではいましたが。

交代した途端にすでにこの状況、というのも凄いものがありますね。
……というより、すんなり敵方に進入されてる、っていうのは問題大ありでは……?(汗)
どーなってるんでしょう、魔王軍の警備は(笑)

フィブリゾが妙に弱く感じます。まだ駆け出し(←謎)だからですか?
そしてガーヴ様……ほんとーに戦いが好きなんですねぇ……(しみじみ)
もっとも、「東に争う者たちがいれば、行ってまとめてどついて来て、
西に戦ってる者たちがいれば、どちらにも平等にとどめを刺す」という感じ
に見えますが。

いよいよ話が本番に入ってきたようですね。続きを楽しみにしてますね。
では、この辺で失礼します。


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23756Re:ああ、やっぱり戦うのが好きなお方……D・S・ハイドラント 2002/12/14 20:31:48
記事番号23755へのコメント


>こんばんは。
こんばんは
>このシリーズにはオリキャラ募集以外ではレスしてなかったような。
キャラをどうもありがとうございます。
>読んではいましたが。
それは嬉しいです。
>
>交代した途端にすでにこの状況、というのも凄いものがありますね。
ですね。展開速すぎですし
>……というより、すんなり敵方に進入されてる、っていうのは問題大ありでは……?(汗)
まあ腹心クラスの敵ですし・・・。
>どーなってるんでしょう、魔王軍の警備は(笑)
警備を突き破るほどの力はあるのでしょう。
>
>フィブリゾが妙に弱く感じます。まだ駆け出し(←謎)だからですか?
現在は腹心では一番弱いです。
>そしてガーヴ様……ほんとーに戦いが好きなんですねぇ……(しみじみ)
です。
>もっとも、「東に争う者たちがいれば、行ってまとめてどついて来て、
>西に戦ってる者たちがいれば、どちらにも平等にとどめを刺す」という感じ
>に見えますが。
それって結構大変そうですね。
>
>いよいよ話が本番に入ってきたようですね。続きを楽しみにしてますね。
>では、この辺で失礼します。
はい。
レスどうもありがとうございます。
>

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23784ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):11章:虚の御神D・S・ハイドラント 2002/12/15 22:04:03
記事番号23747へのコメント

 「何だと貴様。」
 ハクアは叫ぶ。
 「君はまさか・・・。」
 フィブリゾのうめき・・・。
 「怪我だらけのガキは黙ってろ。」
 吐き捨てるような口調に怒りを覚えるが頼もしさも同時に・・・。
 「貴様、俺を無視するな!」
 少年を映しているガーヴに叫びかける。
 「雑魚は黙ってろ!」
 振り向きざまに放つ光の風。
 そして同時にガーヴは疾駆する。
 (アプロスが言ってた・・・。)
 自分が恐れるとしたこの男だけだと・・・。
 魔竜王ガーヴ・・・彼は恐らくその男であろう。
 
    ◇◆◇◆

 風を受け止めた神族に向けて駆けるガーヴ。
 空間が歪み――そして瞬時にハクアの眼前へと・・・。
 笑みを浮かべつつ、右手で肩から提げる大剣を抜き、一閃する。
 だが煌く刃が獲物を捕らえるより早く衝撃が走る。
 風が爆発したように音を立ててガーヴの腹部に拳の如き一撃、フィブリゾの方向へ吹き飛ぶも、転倒は避ける。
 「ただの雑魚じゃあねえな。」
 さながら初めて敵の強さを理解したようであった。間違っても相手は神・・・油断の出来る相手ではけしてない。
 ほぼガーヴとの力の差もたとえ劣ったとして、微量であろう。
 「だが、まだまだ弱えな。」
 出たのは溜息であった。
 「そうか、ならば俺の実力を理解する間もなく滅びてもらおう。」
 ハクアに自身が蘇る。
 「冗談だろ。」
 苦笑し、そして視線に戦意が表れる。
 先ほどと違った眼閃に怯まずとハクアも身構える。
 ガーヴの赤毛が揺れた。そして姿が掻き消え、露にあるのは先ほどと同じ。
 ハクアは何ら同じ手法に疑問を持たず、衝撃波を放つ。
 だが体勢を低くしたガーヴの剣が衝撃波を切り裂く。
 そして2度目の転移・・・。
 次瞬には大剣に突き刺さった神。
 「終りだ。」
 ガーヴは叫ぶ・・・。
 刀身が輝き、力が渦巻く。
 「ぐおおおおおおおおおお。」
 ハクアの叫びは勢いを薄めようとするがガーヴの方がさらなる気迫。
 「くたばりやがれ〜!!」
 刀身が赤く・・・焔の色に染まる。
 それは白の御神の黄昏を意味するように・・・。
 「ぎゃあああああああああああ。」
 咆哮がそれぞれを打ち消そうと激突する。
 だが力はガーヴに優位に働いていく。
 やがて取り巻く風が弱々しくなっていく。
 風の衰弱はそのまま、ハクアの滅びを意味するだろう。
 「これで終りだ!!!」 
 刃が紅蓮の焔に包まれていく。
 ハクアの姿は徐々に虚ろへとなっていく。
 だがこの神の命が希薄となり、消えかかるその時に悪寒を感じた。
 「そこまでにしてもらおう。」
 声――けして友好的には思えない。
 つい力を抜く。
 「誰だてめえ!」
 「敵に名を語る義理などないと思うが。」
 冷静に振り向いているガーヴを見つめる冷たい黄金の眼差し・・・。
 輝く雪のような、そして端正で美術品的な美しさを持つ容貌は美しく、どこか中性的な香りを放っている。
 反面、暗黒の髪に映した光は冷たく凍てついているよう。
 純粋な汚れなき色の神官衣は夜闇の色の上着、そして漆黒にも見える紺のマントは光と闇の均衡を思わせる。
 雪の色の手袋越しに両手で握る禍々しい血と闇が入り混じった色彩の長剣はガーヴの首筋を掠めており、殺気が今でも伝わる。
 または男はかなりの長身であった。
 「ぶち殺すぞ!」
 だが視線を合わせはしない・・・双眸よりの冷気がそれをさせまいとしていたのだ。
 「やめておいた方が良い。私の方が強いからな。」
 それは虚勢や脅迫などではなく、ただ事実を語るのみ、そう思えた。
 「分かったら、ハクアを解放してもらおう。」
 そう言って左手を剣から外すと、ガーヴに向ける。
 その一撃は彼を吹き飛ばし、ハクアに刺さった剣も主の元へ移動する。
 「私の名はアルティア、虚の御神(アストラルズ・ラグナ)アルティア。」
 そう言うと2人は無音で消え去った。
 ガーヴはこの男の名を胸中で何度も反芻した。

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23789真・神の設定っぽいのD・S・ハイドラント 2002/12/15 22:43:45
記事番号23784へのコメント

そこそこ、神族の設定も出来て来ました。

赤の竜神(フレア・ドラゴン)スィーフィード

虚の御神(精神属性、最強)アルティア
赤の御神(火属性)未定
蒼の御神(水属性)フィーン
金の御神(土属性)未定
白の御神(風属性)ハクア

ちなみに過去のツリーや著者別に書いてある同じ属性の竜を率いる、という設定の予定です。

それでは〜

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23790虚の御神についての突っ込みユア・ファンティン 2002/12/15 23:04:11
記事番号23784へのコメント


> 「何だと貴様。」
> ハクアは叫ぶ。
> 「君はまさか・・・。」
> フィブリゾのうめき・・・。
> 「怪我だらけのガキは黙ってろ。」
> 吐き捨てるような口調に怒りを覚えるが頼もしさも同時に・・・。
> 「貴様、俺を無視するな!」
> 少年を映しているガーヴに叫びかける。
> 「雑魚は黙ってろ!」
> 振り向きざまに放つ光の風。
> そして同時にガーヴは疾駆する。
> (アプロスが言ってた・・・。)
> 自分が恐れるとしたこの男だけだと・・・。
> 魔竜王ガーヴ・・・彼は恐らくその男であろう。

ユ:へえ、魔族のセフィロトの樹に一番下なのに・・

> 
>    ◇◆◇◆
>
> 風を受け止めた神族に向けて駆けるガーヴ。
> 空間が歪み――そして瞬時にハクアの眼前へと・・・。
> 笑みを浮かべつつ、右手で肩から提げる大剣を抜き、一閃する。
> だが煌く刃が獲物を捕らえるより早く衝撃が走る。
> 風が爆発したように音を立ててガーヴの腹部に拳の如き一撃、フィブリゾの方向へ吹き飛ぶも、転倒は避ける。
> 「ただの雑魚じゃあねえな。」

ユ:一応、貴方と肩書き上は同じの人ですよ・・
  それを雑魚って

> さながら初めて敵の強さを理解したようであった。間違っても相手は神・・・油断の出来る相手ではけしてない。
> ほぼガーヴとの力の差もたとえ劣ったとして、微量であろう。

ユ:・・・なるほど

> 「だが、まだまだ弱えな。」
> 出たのは溜息であった。
> 「そうか、ならば俺の実力を理解する間もなく滅びてもらおう。」
> ハクアに自身が蘇る。
> 「冗談だろ。」
> 苦笑し、そして視線に戦意が表れる。
> 先ほどと違った眼閃に怯まずとハクアも身構える。
> ガーヴの赤毛が揺れた。そして姿が掻き消え、露にあるのは先ほどと同じ。
> ハクアは何ら同じ手法に疑問を持たず、衝撃波を放つ。
> だが体勢を低くしたガーヴの剣が衝撃波を切り裂く。
> そして2度目の転移・・・。
> 次瞬には大剣に突き刺さった神。
> 「終りだ。」
> ガーヴは叫ぶ・・・。
> 刀身が輝き、力が渦巻く。
> 「ぐおおおおおおおおおお。」
> ハクアの叫びは勢いを薄めようとするがガーヴの方がさらなる気迫。
> 「くたばりやがれ〜!!」
> 刀身が赤く・・・焔の色に染まる。
> それは白の御神の黄昏を意味するように・・・。
> 「ぎゃあああああああああああ。」
> 咆哮がそれぞれを打ち消そうと激突する。
> だが力はガーヴに優位に働いていく。
> やがて取り巻く風が弱々しくなっていく。
> 風の衰弱はそのまま、ハクアの滅びを意味するだろう。
> 「これで終りだ!!!」 
> 刃が紅蓮の焔に包まれていく。
> ハクアの姿は徐々に虚ろへとなっていく。
> だがこの神の命が希薄となり、消えかかるその時に悪寒を感じた。
> 「そこまでにしてもらおう。」
> 声――けして友好的には思えない。

ユ:わくわく

> つい力を抜く。
> 「誰だてめえ!」
> 「敵に名を語る義理などないと思うが。」

ユ:氷ですねえ

> 冷静に振り向いているガーヴを見つめる冷たい黄金の眼差し・・・。
> 輝く雪のような、そして端正で美術品的な美しさを持つ容貌は美しく、どこか中性的な香りを放っている。

ユ:人間味(人間じゃないけど)がない美しさということ?

> 反面、暗黒の髪に映した光は冷たく凍てついているよう。
> 純粋な汚れなき色の神官衣は夜闇の色の上着、そして漆黒にも見える紺のマントは光と闇の均衡を思わせる。
> 雪の色の手袋越しに両手で握る禍々しい血と闇が入り混じった色彩の長剣はガーヴの首筋を掠めており、殺気が今でも伝わる。
> または男はかなりの長身であった。

ユ:キャア。アルちゃんだvv

> 「ぶち殺すぞ!」
> だが視線を合わせはしない・・・双眸よりの冷気がそれをさせまいとしていたのだ。
> 「やめておいた方が良い。私の方が強いからな。」
> それは虚勢や脅迫などではなく、ただ事実を語るのみ、そう思えた。

ユ:あああああ・・・・・すごぉい

> 「分かったら、ハクアを解放してもらおう。」
> そう言って左手を剣から外すと、ガーヴに向ける。
> その一撃は彼を吹き飛ばし、ハクアに刺さった剣も主の元へ移動する。
> 「私の名はアルティア、虚の御神(アストラルズ・ラグナ)アルティア。」

ユ:ちょっといいでしょうか?
  別にどうでもいいですが、
  アルティアは、ディスちゃんに会うまで(?)は、
  自分の名前・アルティア・ペシュテルを知らずにいて
  それまでは
  アル・シルヴィアという名を主神に与えられていました。
  蛇足のような気もしますが・・・

> そう言うと2人は無音で消え去った。
> ガーヴはこの男の名を胸中で何度も反芻した。
>
ユ:これからどうなるのか楽しみです。
  それでは。



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23793Re:虚の御神についての突っ込みD・S・ハイドラント 2002/12/16 13:26:06
記事番号23790へのコメント


>
>> 「何だと貴様。」
>> ハクアは叫ぶ。
>> 「君はまさか・・・。」
>> フィブリゾのうめき・・・。
>> 「怪我だらけのガキは黙ってろ。」
>> 吐き捨てるような口調に怒りを覚えるが頼もしさも同時に・・・。
>> 「貴様、俺を無視するな!」
>> 少年を映しているガーヴに叫びかける。
>> 「雑魚は黙ってろ!」
>> 振り向きざまに放つ光の風。
>> そして同時にガーヴは疾駆する。
>> (アプロスが言ってた・・・。)
>> 自分が恐れるとしたこの男だけだと・・・。
>> 魔竜王ガーヴ・・・彼は恐らくその男であろう。
>
>ユ:へえ、魔族のセフィロトの樹に一番下なのに・・
まあ性格的にってことでしょうか
>
>> 
>>    ◇◆◇◆
>>
>> 風を受け止めた神族に向けて駆けるガーヴ。
>> 空間が歪み――そして瞬時にハクアの眼前へと・・・。
>> 笑みを浮かべつつ、右手で肩から提げる大剣を抜き、一閃する。
>> だが煌く刃が獲物を捕らえるより早く衝撃が走る。
>> 風が爆発したように音を立ててガーヴの腹部に拳の如き一撃、フィブリゾの方向へ吹き飛ぶも、転倒は避ける。
>> 「ただの雑魚じゃあねえな。」
>
>ユ:一応、貴方と肩書き上は同じの人ですよ・・
>  それを雑魚って
この辺りが彼の恐れるべき部分なのかも知れません。
>
>> さながら初めて敵の強さを理解したようであった。間違っても相手は神・・・油断の出来る相手ではけしてない。
>> ほぼガーヴとの力の差もたとえ劣ったとして、微量であろう。
>
>ユ:・・・なるほど
実際雑魚ではないです。
>
>> 「だが、まだまだ弱えな。」
>> 出たのは溜息であった。
>> 「そうか、ならば俺の実力を理解する間もなく滅びてもらおう。」
>> ハクアに自身が蘇る。
>> 「冗談だろ。」
>> 苦笑し、そして視線に戦意が表れる。
>> 先ほどと違った眼閃に怯まずとハクアも身構える。
>> ガーヴの赤毛が揺れた。そして姿が掻き消え、露にあるのは先ほどと同じ。
>> ハクアは何ら同じ手法に疑問を持たず、衝撃波を放つ。
>> だが体勢を低くしたガーヴの剣が衝撃波を切り裂く。
>> そして2度目の転移・・・。
>> 次瞬には大剣に突き刺さった神。
>> 「終りだ。」
>> ガーヴは叫ぶ・・・。
>> 刀身が輝き、力が渦巻く。
>> 「ぐおおおおおおおおおお。」
>> ハクアの叫びは勢いを薄めようとするがガーヴの方がさらなる気迫。
>> 「くたばりやがれ〜!!」
>> 刀身が赤く・・・焔の色に染まる。
>> それは白の御神の黄昏を意味するように・・・。
>> 「ぎゃあああああああああああ。」
>> 咆哮がそれぞれを打ち消そうと激突する。
>> だが力はガーヴに優位に働いていく。
>> やがて取り巻く風が弱々しくなっていく。
>> 風の衰弱はそのまま、ハクアの滅びを意味するだろう。
>> 「これで終りだ!!!」 
>> 刃が紅蓮の焔に包まれていく。
>> ハクアの姿は徐々に虚ろへとなっていく。
>> だがこの神の命が希薄となり、消えかかるその時に悪寒を感じた。
>> 「そこまでにしてもらおう。」
>> 声――けして友好的には思えない。
>
>ユ:わくわく
兄貴登場。
>
>> つい力を抜く。
>> 「誰だてめえ!」
>> 「敵に名を語る義理などないと思うが。」
>
>ユ:氷ですねえ
氷です。
>
>> 冷静に振り向いているガーヴを見つめる冷たい黄金の眼差し・・・。
>> 輝く雪のような、そして端正で美術品的な美しさを持つ容貌は美しく、どこか中性的な香りを放っている。
>
>ユ:人間味(人間じゃないけど)がない美しさということ?
いろいろ取れそうです。
>
>> 反面、暗黒の髪に映した光は冷たく凍てついているよう。
>> 純粋な汚れなき色の神官衣は夜闇の色の上着、そして漆黒にも見える紺のマントは光と闇の均衡を思わせる。
>> 雪の色の手袋越しに両手で握る禍々しい血と闇が入り混じった色彩の長剣はガーヴの首筋を掠めており、殺気が今でも伝わる。
>> または男はかなりの長身であった。
>
>ユ:キャア。アルちゃんだvv
です。
>
>> 「ぶち殺すぞ!」
>> だが視線を合わせはしない・・・双眸よりの冷気がそれをさせまいとしていたのだ。
>> 「やめておいた方が良い。私の方が強いからな。」
>> それは虚勢や脅迫などではなく、ただ事実を語るのみ、そう思えた。
>
>ユ:あああああ・・・・・すごぉい
強いですから・・・。
>
>> 「分かったら、ハクアを解放してもらおう。」
>> そう言って左手を剣から外すと、ガーヴに向ける。
>> その一撃は彼を吹き飛ばし、ハクアに刺さった剣も主の元へ移動する。
>> 「私の名はアルティア、虚の御神(アストラルズ・ラグナ)アルティア。」
>
>ユ:ちょっといいでしょうか?
>  別にどうでもいいですが、
>  アルティアは、ディスちゃんに会うまで(?)は、
>  自分の名前・アルティア・ペシュテルを知らずにいて
>  それまでは
>  アル・シルヴィアという名を主神に与えられていました。
えっそうなんですか・・・。
>  蛇足のような気もしますが・・・
いえありがとうございます。
でも今から変えることは出来ませんし・・・。
多分他の設定は満たしているはずですし・・・。
>
>> そう言うと2人は無音で消え去った。
>> ガーヴはこの男の名を胸中で何度も反芻した。
>>
>ユ:これからどうなるのか楽しみです。
そろそろ神族の方にスポット(犬)が当たる予定です。
>  それでは。
レスありがとうございます。

>
>
>
ちなみにどうでも良いことですが、この回、1回書いたやつが馬鹿な事故で消えて書き直しました。
書き直し前はもっとハクアが弱かったです。

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23794ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):12章:ガーヴとフィブリゾD・S・ハイドラント 2002/12/16 16:27:00
記事番号23747へのコメント

 終わった後は闇の世界――冥王宮の並ぶ大樹の巨大な根の世界――。
 ガーヴは倒れるフィブリゾの隣に座ると・・・。
 「そーいや、てめえアプロスに似てやがるな・・・あいつの愛人の子供か?」
 笑いかける赤毛の男に不快感を覚え
 「僕はフィブリゾだ。」
 頭を上げ、うめき声を上げる。
 「冗談だよ。顔見るのは初めてだが、てめえのことならあのクソガキに聞いてる。」
 畏怖の震えをどこかに感じたような気がしたが、やたら強気な口調だ。
 「・・・ありがとう。」
 「ほう、あのガキの弟が素直に礼言うとは天地がひっくり返るな。」
 視線をずらして溜息とともに吐く。
 「何だよ、人が礼言ってるのに・・・。」
 「人じゃねえだろ。」
 的確な突っ込みの後、立ち上がり。
 「じゃあな。」
 歩き出す。
 2歩3歩の足音の後、
 「俺はガーヴ、魔竜王(カオス・ドラゴン)ガーヴだ覚えとけ。」
 振り向いて呼びかける。
 「はいはい。変な神族にやられた魔族って覚えとくよ。」
 冷淡に言い放ち、悪戯に笑う。
 「そいつはてめえもだろうが・・・。」
 立ち止まったまま言葉を吐き捨て、再び足音・・・。
 「けっ、やっぱり兄貴に似て陰険だな。」
 言葉を終えるとガーヴは虚空に消えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回は短めです。
次回はついに神々の方へと・・・。

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23795ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):13章:竜と少女D・S・ハイドラント 2002/12/16 17:05:40
記事番号23747へのコメント

 強くそして優しい、2つの色彩の焔の輝きの中に風が吹く。
 真紅と黄金――太陽と月。
 妖しげな光の幕の中で眠る竜の鼓動は世界を震わす。
 褥は白石の座。それだけが虚空に在る。
 だが絶対の旋律ではなくむなしく消されていく。
 輝く竜だ。巨体であり、頭の先から尾の果て、畳んだ翼までもが燃え盛る灼熱の焔の煌き。
 寝音はむしろ静寂である。
 やがて竜の腹の辺りに影が浮かび上がる。
 「起きて下さい。」
 煉獄を映す視線は虚空のまま竜に呼びかけているようだ。
 黄金の時のように長い髪がなびく。
 唇は閉ざしたまま。
 年齢は20に満たない。それは永遠に・・・。
 薄絹の白きドレスもまた風に揺れている。
 竜が音を立てた。
 爪に虹。
 竜の瞳が開く・・・それは眩き金であった。どんな金塊すら凌ぐ黄金の瞳に魅入られるものは多きであろう。しかし竜の御姿にひどく脅えるだろう。
 魅力的であり恐ろしき存在・・・。
 だが傍らの少女はそのどちらも抱いていない。まるでそんな感覚が欠如しているかのように・・・。
 「スィーフィードか・・・。」 
 少女に掛かった陰、同時に竜のくぐもった暗い声。だが邪悪ではない。
 金属音とともに爪が座に突き刺さる。
 竜は前足2本を立てた。眼下には少女。
 「その名は不適切かと思いますが・・・。」
 少女は竜を気にすることなく虚空をただ見る。
 「どうでも良いではないか。」
 竜は少女を眺める。その眼差しにまどろみの時を感じさせてはけしてない。
 「それもそうですね。」
 けして竜を見ることはない。そして視線に1つの移動もない。
 そう定められているように・・・。

 「にしても引き上げはまだか・・・。」
 「間に合いませんでしょう。」
 竜に対し冷淡に返す。
 「そうか・・・対決は避けられぬか。」
 竜もまた虚空を見やる。
 「だが正体は掴めておるのか?」
 視線を少女へと・・・だがあまり意味は感じられない。
 「恐らく堕神の秘法を使った竜でしょう。」
 少女に変化はない。
 「だが誰にも奪われておらぬのだな。」
 「ええ。」
 頷くようすはない。それが不可能のように・・・。
 「そうか・・・ならば誰かを呼べ。」
 「まさか・・・?」
 初めて少女に動揺。
 そして揺さぶりを飲み込むと
 「誰を呼びます?」
 「誰でも良い、良いから早く呼べと言っておるだろう。」
 激しめの口調の後竜は横たわる。
 少女の姿が消えた。

 この後、フィブリゾが襲撃を受ける。

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23796ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢D・S・ハイドラント 2002/12/16 19:50:53
記事番号23747へのコメント

 虚空に1つの光の道・・・そして円形の足場。
 その足場に辿り着いた男は片膝を付き、
 「スィーフィード様、ハクアです。」
 白銀の三つ編みはどこよりか吹く暖かな風にそっと揺れる。
 灰色の無機質な眼差しは焔の竜を捉える。瞳には畏怖。
 竜は安らかな寝音を休め、金属のぶつかり合う音とともに屈んだ姿勢となる。
 若い男を見下ろした竜、目覚めの気配は皆無であり、怒りもまた、ない。
 だがただ纏う威圧は対峙するハクアに恐怖を与える。
 「ハクアよ、よくぞ来た。」
 呼び掛ける声は暗く低いもののむしろ輝かしい。
 黄金の双眸がハクアの銀の針を照らす。
 七色の煌きが天地に散る。
 「早速だが頼みがある。」
 竜の声に頭を低く、
 「光栄です。」
 静寂の表情。
 「シャブラニグドゥとは早急に決着を付けたい。汝の役目は常闇の大樹――冥王宮の奪取だ。」
 「ははっ。」
 立ち上がると、
 「大任のお与えくださったこと、大変感謝いたします。」
 「我如きで畏まるな。」
 その言葉には答えずにハクアは去った。

 「うまくいくと良いな。」
 竜の眼下にはいつしか少女がいた。
 「冥王フィブリゾだけならば容易いことでしょう。」
 少女はなお虚空を見るのみ。
 「ほう、他腹心のことか・・・。」
 「ええ、特に魔竜王は・・・。」
 その言葉に竜は思考を始める。
 魔竜王ガーヴ、神殺しの竜人。
 最強の戦士アプロスとともに先代、虚の御神アウナスを滅ぼした男。
 ハクア如きが勝てるのだろうか・・・。(すみません翠紅様。)
 継いだ男――つまりアルティアならば・・・。
 「スィーフィード、アルティアを準備しておけ。」
 世界に精神を還した竜は見下ろした少女に叫び掛ける。
 「はい。」
 そこで竜はもう1つ考え、
 「緊急の場合のみだ。それと長居はさせるな。」
 「赤い魔女・・・ですか?」
 竜が無言で頷くのを視界に入れずとも確認する。
 「ではまたお会いしましょう。スィーフィード。」
 「こちらこそな・・・我が夢よ。」
 少女は消え去る。
 竜もまた眠る。

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23798Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢エモーション E-mail 2002/12/16 21:20:02
記事番号23796へのコメント

こんばんは。

神族サイドの話が始まりましたね。
竜と少女……は同じ存在であって、別人格でしょうか。
力関係は竜>少女のようですが、少女の方は参謀っぽいですね。
まあ、ご本尊様(何か違う)のスィーフィードそのものが、
ほいほい動いてたら、いろんな意味で目立ちまくってしょうがない、
という気はしますが。
……何んでも出来る存在って、それ故に、逆に何も出来なくなるものですし。
(下手に力使うと、必ずどこかに、そのしわ寄せが行きますから)

スィーフィード側の方がどう動くのか、楽しみです。

では、この辺で失礼します。

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23799Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢D・S・ハイドラント 2002/12/16 21:25:01
記事番号23798へのコメント


>こんばんは。
>
>神族サイドの話が始まりましたね。
まあフィブたちのサイドの時よりさかのぼってますが・・・。
>竜と少女……は同じ存在であって、別人格でしょうか。
別人格・・・そんな感じかもしれません。
>力関係は竜>少女のようですが、少女の方は参謀っぽいですね。
まあそうなのかも知れません(自身持て)
>まあ、ご本尊様(何か違う)のスィーフィードそのものが、
>ほいほい動いてたら、いろんな意味で目立ちまくってしょうがない、
>という気はしますが。
まあ巨体ですし・・・。
>……何んでも出来る存在って、それ故に、逆に何も出来なくなるものですし。
>(下手に力使うと、必ずどこかに、そのしわ寄せが行きますから)
>
>スィーフィード側の方がどう動くのか、楽しみです。
はい。
>
>では、この辺で失礼します。
レスどうもありがとうございます。

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23812Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢gure-to masa 2002/12/17 17:46:23
記事番号23796へのコメント


> 虚空に1つの光の道・・・そして円形の足場。
ここはどこかな?
> その足場に辿り着いた男は片膝を付き、
> 「スィーフィード様、ハクアです。」
> 白銀の三つ編みはどこよりか吹く暖かな風にそっと揺れる。
> 灰色の無機質な眼差しは焔の竜を捉える。瞳には畏怖。
> 竜は安らかな寝音を休め、金属のぶつかり合う音とともに屈んだ姿勢となる。
> 若い男を見下ろした竜、目覚めの気配は皆無であり、怒りもまた、ない。
> だがただ纏う威圧は対峙するハクアに恐怖を与える。
> 「ハクアよ、よくぞ来た。」
> 呼び掛ける声は暗く低いもののむしろ輝かしい。
> 黄金の双眸がハクアの銀の針を照らす。
王者の風格ですな
> 七色の煌きが天地に散る。
な……何なんですか?
> 「早速だが頼みがある。」
命令しろよ
> 竜の声に頭を低く、
> 「光栄です。」
> 静寂の表情。
> 「シャブラニグドゥとは早急に決着を付けたい。汝の役目は常闇の大樹――冥王宮の奪取だ。」
> 「ははっ。」
> 立ち上がると、
> 「大任のお与えくださったこと、大変感謝いたします。」
> 「我如きで畏まるな。」
じゃ、誰に畏まるんだよ!!
> その言葉には答えずにハクアは去った。
>
> 「うまくいくと良いな。」
> 竜の眼下にはいつしか少女がいた。
誰ですか、アンタ?
> 「冥王フィブリゾだけならば容易いことでしょう。」
冥王様は弱いのか!?
> 少女はなお虚空を見るのみ。
> 「ほう、他腹心のことか・・・。」
> 「ええ、特に魔竜王は・・・。」
> その言葉に竜は思考を始める。
> 魔竜王ガーヴ、神殺しの竜人。
そんな事したんですか!?
> 最強の戦士アプロスとともに先代、虚の御神アウナスを滅ぼした男。
強かったんですな〜〜!!
> ハクア如きが勝てるのだろうか・・・。(すみません翠紅様。)
それは酷いだろう
> 継いだ男――つまりアルティアならば・・・。
> 「スィーフィード、アルティアを準備しておけ。」
> 世界に精神を還した竜は見下ろした少女に叫び掛ける。
> 「はい。」
> そこで竜はもう1つ考え、
> 「緊急の場合のみだ。それと長居はさせるな。」
> 「赤い魔女・・・ですか?」
> 竜が無言で頷くのを視界に入れずとも確認する。
> 「ではまたお会いしましょう。スィーフィード。」
> 「こちらこそな・・・我が夢よ。」
> 少女は消え去る。
> 竜もまた眠る。
>
どんな夢を見るのでしょうか?

こんにちは!!テストも無事に終わり、ゆっくりと小説の原案を考えています!!
今、自分の小説で名前の応募をしています!!できれば、お願いします。

それとお聞きしたいんですけど、親族の残りの名前できましたか?
できれば、自分がつけてみたいな、などと考えています。
では、さいなら。

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23813Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):14章:赤き竜の夢D・S・ハイドラント 2002/12/17 19:20:53
記事番号23812へのコメント


>
>> 虚空に1つの光の道・・・そして円形の足場。
>ここはどこかな?
神の親玉のいる場所くらいんしか考えていませんが・・・。
>> その足場に辿り着いた男は片膝を付き、
>> 「スィーフィード様、ハクアです。」
>> 白銀の三つ編みはどこよりか吹く暖かな風にそっと揺れる。
>> 灰色の無機質な眼差しは焔の竜を捉える。瞳には畏怖。
>> 竜は安らかな寝音を休め、金属のぶつかり合う音とともに屈んだ姿勢となる。
>> 若い男を見下ろした竜、目覚めの気配は皆無であり、怒りもまた、ない。
>> だがただ纏う威圧は対峙するハクアに恐怖を与える。
>> 「ハクアよ、よくぞ来た。」
>> 呼び掛ける声は暗く低いもののむしろ輝かしい。
>> 黄金の双眸がハクアの銀の針を照らす。
>王者の風格ですな
そうですね。
>> 七色の煌きが天地に散る。
>な……何なんですか?
ただ光が反射しただけです。
>> 「早速だが頼みがある。」
>命令しろよ
まあそうですね。
>> 竜の声に頭を低く、
>> 「光栄です。」
>> 静寂の表情。
>> 「シャブラニグドゥとは早急に決着を付けたい。汝の役目は常闇の大樹――冥王宮の奪取だ。」
>> 「ははっ。」
>> 立ち上がると、
>> 「大任のお与えくださったこと、大変感謝いたします。」
>> 「我如きで畏まるな。」
>じゃ、誰に畏まるんだよ!!
>> その言葉には答えずにハクアは去った。
>>
>> 「うまくいくと良いな。」
>> 竜の眼下にはいつしか少女がいた。
>誰ですか、アンタ?
うーん。難しいですね。
>> 「冥王フィブリゾだけならば容易いことでしょう。」
>冥王様は弱いのか!?
現在のフィブリゾは腹心最弱状態です。
>> 少女はなお虚空を見るのみ。
>> 「ほう、他腹心のことか・・・。」
>> 「ええ、特に魔竜王は・・・。」
>> その言葉に竜は思考を始める。
>> 魔竜王ガーヴ、神殺しの竜人。
>そんな事したんですか!?
戦時中ですし
>> 最強の戦士アプロスとともに先代、虚の御神アウナスを滅ぼした男。
>強かったんですな〜〜!!
ですね。
>> ハクア如きが勝てるのだろうか・・・。(すみません翠紅様。)
>それは酷いだろう
確かに酷いと思います。
>> 継いだ男――つまりアルティアならば・・・。
>> 「スィーフィード、アルティアを準備しておけ。」
>> 世界に精神を還した竜は見下ろした少女に叫び掛ける。
>> 「はい。」
>> そこで竜はもう1つ考え、
>> 「緊急の場合のみだ。それと長居はさせるな。」
>> 「赤い魔女・・・ですか?」
>> 竜が無言で頷くのを視界に入れずとも確認する。
>> 「ではまたお会いしましょう。スィーフィード。」
>> 「こちらこそな・・・我が夢よ。」
>> 少女は消え去る。
>> 竜もまた眠る。
>>
>どんな夢を見るのでしょうか?
さあ?
>
>こんにちは!!テストも無事に終わり、ゆっくりと小説の原案を考えています!!
テストお疲れ様です。
>今、自分の小説で名前の応募をしています!!できれば、お願いします。
私のネーミングセンスで気に入られるような名を付けられるか分かりませんが・・・。
>
>それとお聞きしたいんですけど、親族の残りの名前できましたか?
・・・出来てません。
>できれば、自分がつけてみたいな、などと考えています。
それではよければお願い致します。
>では、さいなら。
はい。
レスありがとうございます。

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23823お言葉に甘えてgure-to masa 2002/12/17 23:32:39
記事番号23813へのコメント

赤の御神 ドルノース (破壊と再生を司る火竜) 性別;男
スィフィード第2の腹心にして、命令以外では例えそれが魔族でも殺さない
神族きっての変わり者。
マッチョの体格で、戦闘能力だけならアルティアをも上回ると噂されている
それなのに、趣味は料理と作詩と言った文系派ばかり。
<宝の持ち腐れ男>とも称されているが、戦闘となると性格が変わる。
どんな敵だろうとその攻撃力で倒し、肉塊に変えてしまう。
(こうなったら、だれも止められなくなりアルティアでも黙って見ているしかない)
しかし、何故魔と神は戦わなければならないのか、などと考える事もなるため。
他の腹心や神族からは<堕竜王>とも云われている。
髪の毛はマグマのような赤のセミロン毛

武器……神槍フィンブル(滅亡と幸福を司る槍)

こんなもんで宜しければ、使ってください。
金の御神は後書くだけですので、もう少し待って下さい
では!!

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23829Re:お言葉に甘えてD・S・ハイドラント 2002/12/18 16:01:24
記事番号23823へのコメント


>赤の御神 ドルノース (破壊と再生を司る火竜) 性別;男
>スィフィード第2の腹心にして、命令以外では例えそれが魔族でも殺さない
>神族きっての変わり者。
それは面白いですね。
>マッチョの体格で、戦闘能力だけならアルティアをも上回ると噂されている
へえ。
>それなのに、趣味は料理と作詩と言った文系派ばかり。
おお個性的。
><宝の持ち腐れ男>とも称されているが、戦闘となると性格が変わる。
>どんな敵だろうとその攻撃力で倒し、肉塊に変えてしまう。
>(こうなったら、だれも止められなくなりアルティアでも黙って見ているしかない)
>しかし、何故魔と神は戦わなければならないのか、などと考える事もなるため。
>他の腹心や神族からは<堕竜王>とも云われている。
>髪の毛はマグマのような赤のセミロン毛
>
>武器……神槍フィンブル(滅亡と幸福を司る槍)
>
>こんなもんで宜しければ、使ってください。
おお最高です。
>金の御神は後書くだけですので、もう少し待って下さい
>では!!
ありがとうございます。

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23820ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):15章:悪魔の微笑みD・S・ハイドラント 2002/12/17 22:46:59
記事番号23747へのコメント

 「こんなところに呼び出して何を企んでる?」
 「・・・そう思われても仕方ありませんね。事実ですしね。」
 2人の男の髪が荒涼とした風に吹かれなびく。
 辺りは荒野・・・気配は2つのみ。
 双方が雪色の髪、しかし一段高い坂の上に立つ男には氷の孤高の強さ、下の男には冷ややかさが纏われている。
 前者の男のそれなりに長い髪は光さえ浴びねばまだ温もりの灰色であっただろう。
 大自然の緑を映したそれは逆に映るものの破壊欲求を感じさせる。
 若いが体格は頑強であり、彫りの深い黄色に近い白き容貌、冷たさだけではないようだ。
 剛健な強さ、重量感を誇る、長槍や蒼穹の煌びやかな将軍衣もまた彼に相応しい。
 反面、後者の男は吹雪を感じさせる。
 氷の冷気だけを露にした双眸、白色の容貌は整っており20過ぎ程度としても中性的な部分もありかなりの美貌であろう。
 唇は冬の全身に対し、春の野苺・・・しかし毒気を感じさせた・・・。
 黒革の張り詰めた服装にはところどころ露出。
 
 双方ともにそこから放たれる力は全く別でありながら同じく強力さを感じさせる。
 「早く終わらせよう。」
 「ええ、オリオン殿。」
 そう海王将軍オリオン。
 魔王の腹心、海王(ディープ・シー)ダルフィン配下でも主翼となる重要な男である。
 「誰も連れてはいませんね。」
 辺りに冷気混じりの視線を放つ。下級のものならば即座に分かるだろうが、同じクラスの相手では気配を隠すのも可能であろう。
 「もちろんだノースト殿。」
 オリオンの瞳に視線が移る。
 「おいおい、その眼は勘弁してくれ。」
 苦笑混ざり・・・。
 「それより本題に入れ。」
 「確かに無駄な時間を割くのも失礼に値するな。始めましょう。」
 風が吹く、砂塵に隠れたその美貌には微笑み。
 それはまるで悪魔のそれであった。

 えっ悪魔と魔族の何が違って?
 全然違いますよ。
 悪魔は「悪」って付いてるから絶対悪なんです!

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23826Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):15章:悪魔の微笑みユア・ファンティン 2002/12/18 15:01:08
記事番号23820へのコメント



海王将軍VS覇王配下・ノ―スト君
軍配はどっちに!!ッて感じで面白くなりそうです。


ところで大分前にご注文いただきました海王神官も設定をやっと掘り当てましたので、お届けしましす。


名前:ウシャナ・フィ−ネ
所属名:海王神官
外見年齢:16歳ぐらい
実際 ”:将軍よりは若い
外見:かなり癖があり広がる黒髪(とうもろこしのひげみたいな感じ)
   温かみのある緑青
   服は、紫紺の軍服の上着に黒いミニスカ
      その上から着物・・巫女風の上着。
   海王からもらったディ−プ・ブル―の石で飾られたサ―クレット
性格:相棒(将軍のこと)に『きゃいきゃい五月蝿い。』と言われるほどどうるさい  
   基本は海王第一
   気まぐれな所もあり
武器:一応金属っぽい60cmの杖
口調:人を舐めきったお嬢様系の言葉遣い。
一人称:あたし
備考:戦いは大嫌い
   しかし、将軍にこそ敵わないが、剣と棒術の名手
   だけど回復の方が得意
   命を掛ければ
   戦力差がスィフィ―ドVSブラスデ―モン1匹(大げさかもれませんが)
   という場合でも勝てる術
   ドラクエで言うメガンテみたいなもの
   それを使える



以上お届けいたしました
ヘボくてすいません

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23830Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):15章:悪魔の微笑みD・S・ハイドラント 2002/12/18 16:02:28
記事番号23826へのコメント


>
>
>海王将軍VS覇王配下・ノ―スト君
>軍配はどっちに!!ッて感じで面白くなりそうです。
決闘じゃないです。
>
>
>ところで大分前にご注文いただきました海王神官も設定をやっと掘り当てましたので、お届けしましす。
おおありがとうございます。
>
>
>名前:ウシャナ・フィ−ネ
>所属名:海王神官
>外見年齢:16歳ぐらい
>実際 ”:将軍よりは若い
>外見:かなり癖があり広がる黒髪(とうもろこしのひげみたいな感じ)
>   温かみのある緑青
>   服は、紫紺の軍服の上着に黒いミニスカ
>      その上から着物・・巫女風の上着。
>   海王からもらったディ−プ・ブル―の石で飾られたサ―クレット
>性格:相棒(将軍のこと)に『きゃいきゃい五月蝿い。』と言われるほどどうるさい  
>   基本は海王第一
>   気まぐれな所もあり
>武器:一応金属っぽい60cmの杖
>口調:人を舐めきったお嬢様系の言葉遣い。
>一人称:あたし
>備考:戦いは大嫌い
>   しかし、将軍にこそ敵わないが、剣と棒術の名手
>   だけど回復の方が得意
>   命を掛ければ
>   戦力差がスィフィ―ドVSブラスデ―モン1匹(大げさかもれませんが)
>   という場合でも勝てる術
>   ドラクエで言うメガンテみたいなもの
>   それを使える
>
>
>
>以上お届けいたしました
>ヘボくてすいません
>
いえいえ。
どうもです。

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23828ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):16章:悪魔の囁きD・S・ハイドラント 2002/12/18 15:59:53
記事番号23820へのコメント

 「まずオリオン殿、現在の魔族達が置かれている状況が分かりますね。」
 微笑みが消える。
 「ああ、冥王様が倒れられてな・・・。」
 悔やむように一言。
 「そして友好関係はもう修復されないでしょう。」
 芝居掛かった口調で悲しそうに横目で言う。 
 「この先の内容は他言無用です。もし引き受けるのならばお話しましょう。」
 「聞いて断ることになればどうする?」
 すると視線をそらし――再びあわせたその時には冷気。
 「残念ですが貴殿を始末することになる他ありません。」
 衝撃・・・。
 「時間が経てばこのような地にも来訪がないとはいえない。早急に決めていただきたいのですが。」
 「・・・。」
 
 会話が終わる。
 「何だと!」
 戻った沈黙が即座に打ち破られる。
 「ええ、海王様や同僚の方を裏切ることになりかねないでしょう。」
 「そんな行為が許されてたまるか!」
 怒るオリオン。
 「このまま争おうが世界に黄昏は訪れません。」
 「しかし・・・。」
 その時、冷たい視線。
 「引き受ける他はありません。・・・オリオン殿。」
 「貴様!」
 怒りを浮かべるも呪縛・・・そう虚偽は自らを滅びへ導くこととなる。
 「最後に聞く。」
 去ろうとしたノーストは振り返り
 「何ですか?」
 「なぜ・・・矛先が我等なのだ。」
 ノーストは考え込む仕草の後
 「現在は貴殿にお教えすることは出来ない。いつか話しましょう。」
 ノーストはそして消え去る。
 悪魔の囁きを残して・・・。

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23832Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):16章:悪魔の囁きgure-to masa 2002/12/18 17:08:02
記事番号23828へのコメント


> 「まずオリオン殿、現在の魔族達が置かれている状況が分かりますね。」
> 微笑みが消える。
戦闘になれば、笑っていられませんね
> 「ああ、冥王様が倒れられてな・・・。」
どっちのほうでしょうか?
> 悔やむように一言。
> 「そして友好関係はもう修復されないでしょう。」
神と魔の友好関係か…想像できません
> 芝居掛かった口調で悲しそうに横目で言う。 
> 「この先の内容は他言無用です。もし引き受けるのならばお話しましょう。」
> 「聞いて断ることになればどうする?」
> すると視線をそらし――再びあわせたその時には冷気。
> 「残念ですが貴殿を始末することになる他ありません。」
裏切り者には誰でも厳しい者です
> 衝撃・・・。
> 「時間が経てばこのような地にも来訪がないとはいえない。早急に決めていただきたいのですが。」
> 「・・・。」
> 
> 会話が終わる。
> 「何だと!」
> 戻った沈黙が即座に打ち破られる。
> 「ええ、海王様や同僚の方を裏切ることになりかねないでしょう。」
> 「そんな行為が許されてたまるか!」
どんな行為ですか?
> 怒るオリオン。
> 「このまま争おうが世界に黄昏は訪れません。」
> 「しかし・・・。」
> その時、冷たい視線。
> 「引き受ける他はありません。・・・オリオン殿。」
> 「貴様!」
> 怒りを浮かべるも呪縛・・・そう虚偽は自らを滅びへ導くこととなる。
> 「最後に聞く。」
> 去ろうとしたノーストは振り返り
> 「何ですか?」
> 「なぜ・・・矛先が我等なのだ。」
戦争勃発か!?
> ノーストは考え込む仕草の後
> 「現在は貴殿にお教えすることは出来ない。いつか話しましょう。」
> ノーストはそして消え去る。
> 悪魔の囁きを残して・・・。
魔族だろう、アンタ!!
>
金の御神の設定できました!!
金の御神 シルバース(全ての鉱物の母たる金虎)  性別;女(20歳前後)
スィフィード第4の腹心にして、神族軍の作戦参謀兼情報部長
エメラルドのような緑の長髪、クリスタルのような白い肌に
神父のような黒いローブに首から下がる金の十字架がとても似合う女性
絶世の美女と神族からは人気があるが、彼女はとても謙虚な性格である
趣味に裁縫・洗濯と優しい性格だが、戦闘になると冷酷な神族の参謀として
冷酷な作戦で魔族から恐れられている
しかし、ある事で赤の竜神と赤眼の魔王は同盟を組んでいる。
それは、<シルバースを怒らせない事>……
彼女がキレると、だれも止められない(これには神・魔族は逃げるしかない)
パイプ椅子で武装した彼女に、ガーヴやアルティア、ドルノースですら無力である
彼女が暴れる七日七晩が彼らにとって本当の恐怖なのだ。

武器(初期・戦闘時)   神弓エルヴァリス(神から祝福を受けた弓)
  バーサーカー時    
神席クリエスター(全ての死滅をを冠するパイプ椅子
              その威力は完全版神滅斬の比ではない)


良ければ使ってください!!では、さいなら

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23835Re:ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):16章:悪魔の囁きD・S・ハイドラント 2002/12/18 19:46:07
記事番号23832へのコメント


>
>> 「まずオリオン殿、現在の魔族達が置かれている状況が分かりますね。」
>> 微笑みが消える。
>戦闘になれば、笑っていられませんね
戦闘はないですが・・・。
>> 「ああ、冥王様が倒れられてな・・・。」
>どっちのほうでしょうか?
この前滅びたアプロスのことです
>> 悔やむように一言。
>> 「そして友好関係はもう修復されないでしょう。」
>神と魔の友好関係か…想像できません
>> 芝居掛かった口調で悲しそうに横目で言う。 
>> 「この先の内容は他言無用です。もし引き受けるのならばお話しましょう。」
>> 「聞いて断ることになればどうする?」
>> すると視線をそらし――再びあわせたその時には冷気。
>> 「残念ですが貴殿を始末することになる他ありません。」
>裏切り者には誰でも厳しい者です
でしょうね
>> 衝撃・・・。
>> 「時間が経てばこのような地にも来訪がないとはいえない。早急に決めていただきたいのですが。」
>> 「・・・。」
>> 
>> 会話が終わる。
>> 「何だと!」
>> 戻った沈黙が即座に打ち破られる。
>> 「ええ、海王様や同僚の方を裏切ることになりかねないでしょう。」
>> 「そんな行為が許されてたまるか!」
>どんな行為ですか?
まだ明かされませんし、まだ考えてないです(おい)
>> 怒るオリオン。
>> 「このまま争おうが世界に黄昏は訪れません。」
>> 「しかし・・・。」
>> その時、冷たい視線。
>> 「引き受ける他はありません。・・・オリオン殿。」
>> 「貴様!」
>> 怒りを浮かべるも呪縛・・・そう虚偽は自らを滅びへ導くこととなる。
>> 「最後に聞く。」
>> 去ろうとしたノーストは振り返り
>> 「何ですか?」
>> 「なぜ・・・矛先が我等なのだ。」
>戦争勃発か!?
さあ?
>> ノーストは考え込む仕草の後
>> 「現在は貴殿にお教えすることは出来ない。いつか話しましょう。」
>> ノーストはそして消え去る。
>> 悪魔の囁きを残して・・・。
>魔族だろう、アンタ!!
まあ魔族の悪人だし悪魔って感じでしょうか・・・。
>>
>金の御神の設定できました!!
>金の御神 シルバース(全ての鉱物の母たる金虎)  性別;女(20歳前後)
>スィフィード第4の腹心にして、神族軍の作戦参謀兼情報部長
>エメラルドのような緑の長髪、クリスタルのような白い肌に
>神父のような黒いローブに首から下がる金の十字架がとても似合う女性
>絶世の美女と神族からは人気があるが、彼女はとても謙虚な性格である
>趣味に裁縫・洗濯と優しい性格だが、戦闘になると冷酷な神族の参謀として
>冷酷な作戦で魔族から恐れられている
>しかし、ある事で赤の竜神と赤眼の魔王は同盟を組んでいる。
まあ昔は仲良かったみたいですし、そんなことがあっても・・・。
>それは、<シルバースを怒らせない事>……
何っ!
>彼女がキレると、だれも止められない(これには神・魔族は逃げるしかない)
>パイプ椅子で武装した彼女に、ガーヴやアルティア、ドルノースですら無力である
>彼女が暴れる七日七晩が彼らにとって本当の恐怖なのだ。
凄いですね。
>
>武器(初期・戦闘時)   神弓エルヴァリス(神から祝福を受けた弓)
>  バーサーカー時    
>神席クリエスター(全ての死滅をを冠するパイプ椅子
>              その威力は完全版神滅斬の比ではない)
>
>
>良ければ使ってください!!では、さいなら
はい。
どうもありがとうございます。

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23945ハイドラント風大盛り神魔弁当680円(大嘘):17章:午後の悪魔D・S・ハイドラント 2002/12/23 12:38:38
記事番号23747へのコメント

 優しい風が私の身を撫でる。
 だが氷の身は拒絶し、震え出す。
 眼下には果てしない奈落。
 凍える世界――そこに私はいる。

 規則的なノック音。不快でしかないその音に、ノーストは怒り1つ見せずに、白く芸術的なその指を鳴らすと、鍵が外れる音。
 「ノースト様、お茶をお持ちいたしました。」
 給仕の女――とはいえ中級ほどの魔族だ。
 氷の眼差しは、ただ女を見つめている。
 雪のような白銀の髪が開いた外空間より流れる風に揺れる。
 「そうか・・・」
 中央の木製のテーブルに音を立ててグラスが置かれる。
 緋色の鏡面には心地良い冷気の結晶。
 「ところで彼への連絡はどうなのだ・・・」
 極寒の雪の中に赤く輝く春の野苺、それでいて毒気を持つ唇が、魅惑的に濡れ、淡々と動く。
 「いえ・・・まだ伝令のものはあちらに向かってはいません。」
 「仕方あるまい・・・」
 溜息は白く、それは凍えている。
 「ならばシェーラを呼んで来てもらおう。」
 「・・・はい。」
 一礼の後、静寂が戻る。
 「黄昏の日も近い・・・」
 哀しげ表情が浮かび上がり
 「魔王様には少々お辛いかも知れんが・・・」
 だが一瞬後には狂気の笑み。