◆−本気で久し振りの七話です・・・。−恵宝 (2002/10/28 01:18:41) No.22989


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22989本気で久し振りの七話です・・・。恵宝 2002/10/28 01:18:41



恵宝:こんにちは〜、もお本っ当にひさしぶりです〜。だれか覚えていてくれているでしょうか。
L様:というか、誰か読んでいるのかしらね。それ以前に。
恵宝:う゛ぐ・・・・・・・
ま、まあ、続きです・・・・・・。






7話  大陸の人々の思惑




昔、昔。千年も前。
瑠璃色の惑星に隕石が落ちました。

それが、全ての始まり。





ゆったりと流れゆく、浅瀬の川の中に、一人の大陸人が佇んでいた。
羽飾りのようなものをまとい、玉の首飾りをしている。
左手には、先端に黒い大きな羽のついた、布に包まれた杖。
風に、なびく金髪。
す、と小さく笑い、
[子供か・・・]
と呟く。

どこかから、足音が響く。
そして、それが止まると同時。
[見つけた・・・・・・・・!
 いたぞ!!!
 魔神だ・・・・!!!]
そう叫んだのは、武器を持った、数名の大陸人たち。
その一人が、信じられない、といった顔で、ポツリと呟く。
[やっぱり、そうだ・・・
 やっぱり・・・・・あの旧人と・・・同じ顔だ・・・・!]
そう言ったのは、ガウリイと接触した事のある部族の者だった。
その大陸人は確かに、あの旧人――つまりガウリイと酷似していた。
それは、“そのもの”。大陸人の言うとおり、二人はまったく同じ顔をしていた。

[部族の皆は・・・・は、反対、した。だが・・・・・]
[ただ、貴様から逃げて生き延びるなど――っ、
 貴様に殺された者たちの誇りにかけても!]
[オレ達には、耐えられん!!!]
皆が、次々とそう、叫ぶ。


[死んでも倒す・・・!]


その言葉を、魔神、と呼ばれた者は静かに聞いていた。



勝敗は、あっという間に決していた。
ゆったりと流れ続ける水。
あたりに、生臭い血の匂いが充満していた。

ひ、と一人だけ残った、いや、残されているものが、喉を鳴らした。
かくかくと、恐怖に震える。
それは、旧人と同じ顔だ、と言った者だった。

[旧人?]
そう言いながら、静かに振り返る。
ア、ア・・・、と恐怖に引きつった声を出す。
[俺と、同じ顔だと・・・・・?]




[シル――――――! シル、どこだよ―――!]
岩だけの大地に、少年が二人、立っていた。
二人とも、同じ顔。
そして、二人の探す、シルも、ふたりと同じ顔をしていた。
この大陸は、三人、同じ顔をした人物が生まれる。
そして、彼らは、一人目、二人目、三人目、とカウントをしていた。
彼らは、兄弟ではないのだ。

[シル、どこに行っちゃったんだろ]
[まずいぜ、大人達ぴりぴりしてるんだ。叱られる]
ふう、と小さく溜め息をついて、少し情けない顔をした子が、呟くように言った。
[やっぱり、デーヴァの試練が嫌なのかなあ・・・・]
[そんな事いったって! あれは全員受けるんだぜ?]
[でも、シルは僕らと違って、受かるの間違いないもの。
 受けたら最後、皆にもデーヴァだって、認められちゃうよ]
二人は、空を見上げて、話し続ける。
最近、シルは二人を置いて、どこかへふらり、と消えてしまう事が多かった。
どうした、と聞いても、何も言わない。
はぐらかすだけだ。
この世界で、一番近い三人の、筈なのに。
[なーんで嫌なのかなあ。杖もってさ、カッコいいじゃん。
 そりゃあ・・・・オレだったら戦士――ヴァースになりたいけどな。
 我ながら、なれると思うぜ]
に、と笑って言う。
それを見て、もう一人は、憂鬱そうな顔をした。
[僕は――どっちも嫌だな。怖い・・・・――]
[カッレぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
 そんなこと言ってたら、一生下働きだぞ?]
[それでいい。]

そうして、しばらく時が過ぎる。
二人が無言のまま、シルが帰って来ないかと探しているが、その気配は全くない。
[ねえ、僕、思ったんだけど。]
唐突に、そう言われて、もう一人は、ん?と少し気のない返事を返した。
[デーヴァってさ。才能を持っている人が凄く少ないし、だから偉いけど、一生ずっと、子供のままで結婚しないんだろ?
 ひょっとして、シルはそれがイヤなんじゃないかなあ・・・・]
へ、と素っ頓狂な声を上げた。
きょとん、として、言いたい事がわからぬ、というような顔をする。
[・・・・・最初に、あの石。博士のところに持っていこうって言い出したのも、シルだったし]
[? 何がいいたいんだ?
 はっきり言えよ、カッレ]
[だからね、最近なんだけど。本当なんじゃないか、って思うんだ。
 僕らが、博士を好きって言うのは、別の感情なんじゃないかって。
 ホントのホントに、ずっとずっと。
 まるで、意味が違うんじゃないかな、って]
[あ!?
 何言ってるんだよ。
 それに、どっちにしたって石は割れなかったんだ。
 諦めてデーヴァになるしか、ないだろ!?]
[そ、そんな事、僕に言われても・・・・――!]
そうして、二人は黙りこくった。
ただ、空が青い。
博士の目の色だ、と二人は思っていたが、お互い、その事は言わなかった。



ざ、と突風が吹いた。
そうして、シルは立ち止まる。

どうしようも、ない事――――・・・・・

それは分かっていた。頭のどこかで。
あのひとは、住む世界の違う、ひと、なんだと。
それでも、どうしても、心が、――納得しなかった。

運命は決まってきている。それは、分かっていた。

小さい頃から、ずっとずっと前から。
こうなると、予感していた。おそらく、そういう才能がある、と分かっていた。
そのときは、何の疑問もなく、受け入れることが、できたのに。

けど。
どうしてあの人に会ってから、それが――こんなに、辛い・・・?

おかしく、なっちゃいそうだ。
全身が、震える。

辛い――・・・辛いよ。博士。



酷い死臭。
あたりは、血の海、という言葉がぴったりだった。
つん、と鼻の奥を血の匂いが漂う。
それは、異常を察して、慌ててそこに駆けつけた者がみた、壮絶な光景だった。

[皆・・・――。皆、死んだ。先走りをした者は、皆――――]
戻った後、彼らは皆にそう伝える。
[魔神・・・ゼーンめ・・・・・・!!!!]
それをしたのは、魔神――ゼーンであると、彼らは確信していた。

ざわり、と大陸の彼方此方で、噂が飛び交っていた。
魔神に似た人物が旧人にいる、という、その事実から生まれた噂の数々。それは。

[聞いたか?
 海沿いに来ている、旧人の地に・・・ゼーンと同じ顔をした者が来ていると・・・・・]
[やつは、侵略者。服従か死か・・・それしか望まん。
 だが――やつに従った者は・・・・みな、何処に消えたのだ!!??]
その言葉に、その場にいたもの全員が、息を飲んだ。
そう、魔神に従った後の消息は、ぷつりと途絶え、全く何も伝わらない。
消えてしまうのだ。綺麗さっぱりと。
[まさか、旧人の地―――・・・?]
[ありえぬ事ではないぞ! 基地にいるのは・・・『二人目』なのではないか?
 ゼーンの]

[殺せ]
ぽつり、と誰かが呟いた。
[殺せ、殺せ、殺せ!!!]
その言葉に続いて、皆が復唱し出す。
[その者を八つ裂きにし、旧人の基地を焼き払う―――――!!!]
それが、彼らの決意。
その言葉は、伝達の役割も兼ねるデーヴァによって、各部族に伝えられていった・・・・。








恵宝:あは、ガウリイもリナも出てこない〜。
L様:当然あたしもね。
恵宝:・・・・だって、L様は・・・
L様:ラストに近づかないと、登場しないものね。
恵宝:・・・・・そのとおりです・・・・
L様:さぁて、今日はスペシャルコースを用意したわ。選びなさい。
今すぐここで混沌に還るか、混沌に還らない程度の壮絶なお仕置きを受けるか。
恵宝:・・・・・・・・・・・・・・・・・・(滝汗)
L様:選ばないんなら、両方やっちゃおう(はあと)
恵宝:え、L様ぁああああああ!!!!!????? ちょ・・・待ってくださいいいいっっ!!
L様:何週間もほっておいて、待ったも何もないでしょ(はあと)

どしゅずしゅがしげじゅ・・・・・・・・・・ばったん。

L様:あーすっきりした。さあて(はあと)
恵宝:う、う゛ぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っっ
L様:えい。
恵宝:―――――――――――――――――――――――――っ!!!!!!!!

(こうして、幕。)