◆−異界を駆ける少女達−文月霊次 (2002/4/3 04:07:47) No.20512
 ┗2を希望♪−かお (2002/4/3 18:54:35) No.20520
  ┗Re:2を希望♪−文月霊次 (2002/4/12 18:40:59) No.20583


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20512異界を駆ける少女達文月霊次 2002/4/3 04:07:47


4.諦めきれない不運、〜月宮の不運〜

「月宮、こいつ知り合いなのか?」
 最初に聞いてきたのは金髪の剣士だった。
「ああ、こいつは風見霊。俺の次に信用できる奴だ」
 その台詞は最も信用できないと同異語な気がするが黙っておこう。
「それは一番信用できないと考えていいのか?」
 こいつも同じ考えらしい・・・なかなかにこいつを知っている様だ。結構人を見る目があるのかもしれない。
「ひどい事言うねぇ・・・あ、こいつの名前はガウリィって言うんだと、俺等と同類の人間だ」
「・・・どう言う事だ?」
気になる。俺等と同類とは…
「それはだな・・・」
 この台詞によって始まる話は、信憑性が高い。というより、この台詞以外から始まる説明では、多分に嘘があるのだ

 2×××年×月×日、月宮は駅近くの公園で一休みをしていた。
 学校が休みであるこの日、俺はいつものようにナンパをしていた。
 
 この男、時間があれば勉強かナンパと奇妙な生活を送っている。
 ちなみに彼が寝る時に1週間以上隣りに女がいなかった事はない。
 ・・・訂正。五日かもしれない。
 そんな彼なのだが、実は本日1回もナンパに成功していない。

「オイオイ・・・三日もナンパできないなんて・・・信じられねぇ」
 一日ナンパは最高7人まで。
 こうやって決めていたのだが、三日目で次声をかけるのは22人目。
 既に終了人数だった。
「ああ・・・何か悪いことが起きない内にさっさと帰るかな、勉強する気が起きないけど」
 と、ベンチから立ち上がった途端…。
 …目の前に座っている男が現れた。
ちなみに俺は、目の前にイスがなかったと記憶している。
 そもそも先ほどまで座っていたのはベンチであり、目の前に椅子などあればベンチの意味はなくなる。
 とりあえず目の前の人間を観察してみる。
 長い金髪にすらりと高い背。青い瞳はなにかを耐えている様だった。
 服装は薄手の長いシャツが1枚、この時期はまだ結構寒いのだが、最も目をひいたのは装飾品だった。
 肩から胸を守る形の材質がまったく分からない鎧、腰にはかなりの長さのある剣があった。
 まったく時代外れもいいとこである。だいたい三年前にこの手の服装の奴等が一斉に戦争を起した。皮肉を込めてOver Revolution〜やりすぎた革命〜なんて言われるほど大規模な戦争が。
 しかも失敗した、である。
 ・・・・・・・・・・・・。
 男はまだ耐えている。顔に玉のような汗が出ているためもうすぐ力尽きるのではないか。
 突然現れた男は、椅子に座りながら椅子を持ってくるのを忘れて現れている。
(もうすぐ3分か…完全に座った形でこれだけ耐えるんだ…結構がんばっているねぇ…)
 ちなみに、一度試せば分かるが支え無しに普通に座ったまま椅子をひきぬくと、1分持たずに人間は倒れる。…まずやらないとは思うが。
そんなこんなで金髪剣士、ようやく座りこんだ。
その間約5分。通常人間がこんな事出来るはずが無い
って言うかその前に目の前に突然表れたのも気になるんだが…
そんな事を考えていると、金髪剣士は立ちあがって俺の方を振り向いた
「どこだ、ここは、おれはだれだ。おまえはだれだ?」
「落ちつけ、慌てろ。俺はお前でお前は俺だ」
 我ながら素晴らしく返したと思う。
「…ありがとう、落ちついた」
「べつに、当然の事をしただけだから」
 感謝しているのに何故あんなに疑われた顔をされなきゃいけないんだ…?
「で、感謝するんだったら、名前ぐらい名乗ったらどうだ。まぁ、教えられない事情があるなら無理には聞かないがね」
 意識して声色を少し変えてみる。全てを知っているような、そんな感覚にさせるような声色に。
「別に無いが…見定めるのはやめよう。互いに知ってる場合まったく無意味だろ?」
「同感だな。なかなか鋭い様だが…名前は?」
「ガウリィ、ガウリィ・ガブリエフだ」
 なるほど。金髪はだてじゃないってことか
「月宮篤。青光学院2年。君のような雰囲気を持つ人間と会うのは3回目だ。ある程度なら頼っていいぞ」
「…俺のような雰囲気…どう言う事だ?」
「単純。血の香りと消しきれない殺気。何時でも剣を抜くことの出来る位置に手がある。平和ボケしてるこの世界で、その年代では確実に手にいれる事の無いスキルだ」
 先ほどからこの男、真っ直ぐ立っているようで実に隙が無い。左手は動く事が多いのに右手はまったく一定の位置からは動かない。なにより、剣の柄が使いこまれている。
「なるほど、軽薄そうな顔の裏にはその観察眼がいつでも光っているのか…恐ろしいな」
「別に、一つ聞きたいことがあるんだが…いいか?」
 瞬間に素顔に戻る。こいつに偽りの顔は不用。全てを見きられるのなら、隠す必要も無い
「別にいいぞ、俺に分かることならな」
「どこから出てきた?」
 同じく、相手が全てを見きるのなら、試すような質問も意味をなさない
「俺から見たらお前らの方が突然現れたんだがな…まぁいい、それは分からない」
 嘘をついているようには見えない…まぁ、本気で隠したら俺でも分からないかもしれないが
「面白いな…突然出てきた…か……時間軸の移動か次元の移動か…なんにしろ今の研究よりは面白そうだ」
「じかんじく…?じげん…?なんだ、それは」
「そこから教えないといけないのか…そうだな。どれから教えて欲しい?」

今回の選択肢は3つ
1. 時間軸の移動
2. 次元の移動
3. 今の研究


自分にけじめをつけても、しょせんはこうやって破られる定め…私って意志が弱かったんですねぇ^^;
あ、本文でガウリイ君が微妙に賢いのは私個人の考えだけです。
本読んでるといつも「ガウリイってわざとやってるんじゃないのかな…」って思っちゃうんですよね^^;
ですからそんなガウリイ君にしてみました。賢く、リナの前でだけ本当の自分を隠してる。イエ、傭兵時代の前の自分をさらけ出している…ですかねぇ?
まぁ、本来なら1回で出したかったのですが、時間と文章が消えると言う謎の事態によりこの状態で投稿。
あ、今回の報告。今までの選択肢で、ストーリーが変わるのはご存知でしょうが、実は細かい部分も変わっています。
例えば…
ごろつき達への反応の時に、肉弾戦なら風見君の2回目の攻撃の時もよけてたり…
魔法ならば、とっさに呪文を唱えてしまい、その隙に風見君に気を失わされていたり…などなど
この細かい分岐が、この物語を変えているんですねぇ。
報告は完了したのでこれで後書き終了。
では、また何時か、何処かで会いましょう。さよ〜なら〜♪
(ここでのバッド考えてないな…どうしましょ^^;)

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205202を希望♪かお E-mail URL2002/4/3 18:54:35
記事番号20512へのコメント

文月霊次さんは No.20512「異界を駆ける少女達」で書きました。
>
わーい♪続きですぅぅ♪
こんにちわ♪文月さん♪
>4.諦めきれない不運、〜月宮の不運〜
>
>「月宮、こいつ知り合いなのか?」
> 最初に聞いてきたのは金髪の剣士だった。
>「ああ、こいつは風見霊。俺の次に信用できる奴だ」
> その台詞は最も信用できないと同異語な気がするが黙っておこう。
>「それは一番信用できないと考えていいのか?」
> こいつも同じ考えらしい・・・なかなかにこいつを知っている様だ。結構人を見る目があるのかもしれない。
>「ひどい事言うねぇ・・・あ、こいつの名前はガウリィって言うんだと、俺等と同類の人間だ」
>「・・・どう言う事だ?」
>気になる。俺等と同類とは…
>「それはだな・・・」
> この台詞によって始まる話は、信憑性が高い。というより、この台詞以外から始まる説明では、多分に嘘があるのだ
>
同類って・・・・。
こんな平和の時代でも剣術おたくがいるのか??(まてぃ!!・爆!)
> 2×××年×月×日、月宮は駅近くの公園で一休みをしていた。
> 学校が休みであるこの日、俺はいつものようにナンパをしていた。
・・・・ナ・・・ナンパ・・・(笑)
> 
> この男、時間があれば勉強かナンパと奇妙な生活を送っている。
> ちなみに彼が寝る時に1週間以上隣りに女がいなかった事はない。
> ・・・訂正。五日かもしれない。
とっかえ、ひっかえ・・・???(汗)
女の敵では・・・・(滝汗)
> そんな彼なのだが、実は本日1回もナンパに成功していない。
>
>「オイオイ・・・三日もナンパできないなんて・・・信じられねぇ」
> 一日ナンパは最高7人まで。
> こうやって決めていたのだが、三日目で次声をかけるのは22人目。
> 既に終了人数だった。
>「ああ・・・何か悪いことが起きない内にさっさと帰るかな、勉強する気が起きないけど」
> と、ベンチから立ち上がった途端…。
> …目の前に座っている男が現れた。
>ちなみに俺は、目の前にイスがなかったと記憶している。
> そもそも先ほどまで座っていたのはベンチであり、目の前に椅子などあればベンチの意味はなくなる。
椅子ごと・・移動・・・(爆!)
> とりあえず目の前の人間を観察してみる。
> 長い金髪にすらりと高い背。青い瞳はなにかを耐えている様だった。
> 服装は薄手の長いシャツが1枚、この時期はまだ結構寒いのだが、最も目をひいたのは装飾品だった。
> 肩から胸を守る形の材質がまったく分からない鎧、腰にはかなりの長さのある剣があった。
> まったく時代外れもいいとこである。だいたい三年前にこの手の服装の奴等が一斉に戦争を起した。皮肉を込めてOver Revolution〜やりすぎた革命〜なんて言われるほど大規模な戦争が。
> しかも失敗した、である。
> ・・・・・・・・・・・・。
> 男はまだ耐えている。顔に玉のような汗が出ているためもうすぐ力尽きるのではないか。
> 突然現れた男は、椅子に座りながら椅子を持ってくるのを忘れて現れている。
>(もうすぐ3分か…完全に座った形でこれだけ耐えるんだ…結構がんばっているねぇ…)
> ちなみに、一度試せば分かるが支え無しに普通に座ったまま椅子をひきぬくと、1分持たずに人間は倒れる。…まずやらないとは思うが。
>そんなこんなで金髪剣士、ようやく座りこんだ。
>その間約5分。通常人間がこんな事出来るはずが無い
ガウリイ・・ある意味人間ばなれしてるから・・(笑)
>って言うかその前に目の前に突然表れたのも気になるんだが…
>そんな事を考えていると、金髪剣士は立ちあがって俺の方を振り向いた
>「どこだ、ここは、おれはだれだ。おまえはだれだ?」
>「落ちつけ、慌てろ。俺はお前でお前は俺だ」
> 我ながら素晴らしく返したと思う。
>「…ありがとう、落ちついた」
>「べつに、当然の事をしただけだから」
> 感謝しているのに何故あんなに疑われた顔をされなきゃいけないんだ…?
というか、戸惑っているのでは・・・・(笑)
>「で、感謝するんだったら、名前ぐらい名乗ったらどうだ。まぁ、教えられない事情があるなら無理には聞かないがね」
> 意識して声色を少し変えてみる。全てを知っているような、そんな感覚にさせるような声色に。
>「別に無いが…見定めるのはやめよう。互いに知ってる場合まったく無意味だろ?」
>「同感だな。なかなか鋭い様だが…名前は?」
>「ガウリィ、ガウリィ・ガブリエフだ」
> なるほど。金髪はだてじゃないってことか
外人ではないですよぉ・・(爆!)
>「月宮篤。青光学院2年。君のような雰囲気を持つ人間と会うのは3回目だ。ある程度なら頼っていいぞ」
>「…俺のような雰囲気…どう言う事だ?」
>「単純。血の香りと消しきれない殺気。何時でも剣を抜くことの出来る位置に手がある。平和ボケしてるこの世界で、その年代では確実に手にいれる事の無いスキルだ」
> 先ほどからこの男、真っ直ぐ立っているようで実に隙が無い。左手は動く事が多いのに右手はまったく一定の位置からは動かない。なにより、剣の柄が使いこまれている。
>「なるほど、軽薄そうな顔の裏にはその観察眼がいつでも光っているのか…恐ろしいな」
>「別に、一つ聞きたいことがあるんだが…いいか?」
> 瞬間に素顔に戻る。こいつに偽りの顔は不用。全てを見きられるのなら、隠す必要も無い
まあ、ガウリイ・・感はいいからねぇ・・・・(笑)
>「別にいいぞ、俺に分かることならな」
>「どこから出てきた?」
> 同じく、相手が全てを見きるのなら、試すような質問も意味をなさない
>「俺から見たらお前らの方が突然現れたんだがな…まぁいい、それは分からない」
> 嘘をついているようには見えない…まぁ、本気で隠したら俺でも分からないかもしれないが
>「面白いな…突然出てきた…か……時間軸の移動か次元の移動か…なんにしろ今の研究よりは面白そうだ」
>「じかんじく…?じげん…?なんだ、それは」
>「そこから教えないといけないのか…そうだな。どれから教えて欲しい?」
ガウリイに・・理解できるのか!?(爆!)
>
>今回の選択肢は3つ
>1. 時間軸の移動
>2. 次元の移動
>3. 今の研究
次元の移動でお願いします♪
だってこの世界の人間ではないので(爆!)
>
>
>自分にけじめをつけても、しょせんはこうやって破られる定め…私って意志が弱かったんですねぇ^^;
>あ、本文でガウリイ君が微妙に賢いのは私個人の考えだけです。
>本読んでるといつも「ガウリイってわざとやってるんじゃないのかな…」って思っちゃうんですよね^^;
まちがいなく、わざとやってるとこもあるでしょう(爆!)
特に、最終巻のゼフィーリアにいこうという台詞の後なんかは・・(笑)
>ですからそんなガウリイ君にしてみました。賢く、リナの前でだけ本当の自分を隠してる。イエ、傭兵時代の前の自分をさらけ出している…ですかねぇ?
なるほど。リナに気を許しているってことですね(はあと)
>まぁ、本来なら1回で出したかったのですが、時間と文章が消えると言う謎の事態によりこの状態で投稿。
結局、原因は分かったのでしょうか??
書き込んでいたのが消えたら悲しいですよねぇ・・・・・(涙)
>あ、今回の報告。今までの選択肢で、ストーリーが変わるのはご存知でしょうが、実は細かい部分も変わっています。
>例えば…
>ごろつき達への反応の時に、肉弾戦なら風見君の2回目の攻撃の時もよけてたり…
>魔法ならば、とっさに呪文を唱えてしまい、その隙に風見君に気を失わされていたり…などなど
なるほど。
>この細かい分岐が、この物語を変えているんですねぇ。
まるで、RPGの本ののりと思っていいのですね(はあと)
>報告は完了したのでこれで後書き終了。
>では、また何時か、何処かで会いましょう。さよ〜なら〜♪
>(ここでのバッド考えてないな…どうしましょ^^;)
バット・・止めましょうよぉぉ・・・(涙)
バット以外で、ハプニングに陥るとかで・・・(こらまてぃ!!)
それでは、感想になってない感想でした♪
byかお
>

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20583Re:2を希望♪文月霊次 2002/4/12 18:40:59
記事番号20520へのコメント

選択ならびに感想ありがとうございます。
やっぱりガウリィ君はわざとやってますよね…
一度その考えを持つとどうしてもそう見えてしまって…
読み返すとゼロス君の正体暴露も見抜いてたし…それに関してのリナのちょっとした違いも見ぬいてたし…
ガウリィ君も罪ですよねぇ^^;
さて、今回の『同類』と言う意味ですが、単純に『隙が無い』ってだけです。
まぁ、この年代が考えるのですから、ガウリィ程の能力なわけでは無いのですが…
さて、そろそろ失礼させていただきます。これ以上いるとネタバレやりそうですので(ここまでに3回ほど書きこんで消してました^^;)
それでは、またいつかお会いできる日を願って…
(最近『書きこみ』事態をする事が無いから…書き方忘れてるなぁ^^;)
(勉強しないとなぁ…一応本業は学生なわけだしさぁ…)