◆−はじめに。−ブラッド (2002/2/22 23:12:21) No.20196
 ┗Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 1〜−ブラッド (2002/2/22 23:15:25) No.20197
  ┣Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 2〜−ブラッド (2002/2/22 23:19:22) No.20198
  ┣Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 3〜−ブラッド (2002/2/22 23:22:01) No.20199
  ┗Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 4〜−ブラッド (2002/2/22 23:28:22) No.20200


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20196はじめに。ブラッド 2002/2/22 23:12:21


 皆様、こんばんわ。ブラッドです。
 さて、今回の話、実はブラッドが連載中の『微笑みの傷跡』の次の話です。
 とゆうわけで、ネタバレとか嫌っ。
 等というかたは、微笑が終わるまで読まない方がよろしかと(汗)
 
 えぇ、終わってないのに次の話とはこれまたおかしな話ですよね。でもまぁ、何故だか素敵に進んでしまってるので、こっちも同時投稿と言うことにしました(汗)
 えっとですね、とりあえずオリキャラおんすてぇじ☆です(苦笑)


********************ここからネタバレ含み********************

 取りあえず、微笑でのジュエル君もラズも生きてましたvいえい☆って事が、ネタバレですので、ってゆうかこれはもう以前からいってたんで、ネタバレしてもブラッド的には大丈夫なんですけど(苦笑)
 
 それ以外は、あんまり微笑が終わって無くても大丈夫かと判断しました。
 だって、まぁ微笑もかなり謎を残しながら終わるし(苦笑)
 これは、その残った謎の話です。
 
 あと言っておかなければならないこと…………あぁ、あるわっ(汗)
 
ネタバレその2 ルカっちは、仲間(笑)になってます。
 ちなみに、何故仲間になったかといいますと、それはまた微笑でのお楽しみに(をい)
 
ネタバレその3 これは、微笑で結局姫とジュエルって再会するんですけど、またそれから2年くらいたったあとのお話です。

 あぁ、なんかとってもおかしな事をしてますが、お許しくださいませ(ぺこり)

 それでは、ブラッドでした。

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20197Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 1〜ブラッド 2002/2/22 23:15:25
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             Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 1〜






 君は、望むのか?






はじまりのお話 1




「そもそも、君は死ぬ予定だった」
「うん、知ってる」
 男と女は向かい合わせで笑った。
 男の手には、鋭いもの。槍の先端のような、不透明でそれはところどころにあかい。
「君は、あの時、父親が死んだときに一緒に死ぬはずだったんだ」
「そうだね」
「でも、君は望んだ」
「えぇ」
「君は、生を望んだ」
「だから、私は今生にいるんだね」
 女は、酷く楽しそうに笑った。
 まるで、今の状況なんてまったく興味が無いようで。
「好きだよ、ロードさん」
「そうか」
 ロードと呼ばれた男は、それになんの否定も肯定もせずにただ頷いた。
「なんか、違うよね」
 クスクスと笑いながら、女は言う。
「そうだな」
 それにまた、男はただ頷く。
「いい夢、見れた?」
 女は首をふる。
「夢なんかじゃないよ。現実」
 そのまま、男の持った槍の先端のような鋭いものは、女の胸を貫いた。
「さようなら、クオネ」
 それは、男が初めて呼んだ彼女の名。 




 それが、物語の始まり。






「?」
「やぁ、ラズ」
 男は笑っていた。やんわりと、声には出さず。でも、表情は確かに笑っていた。
「それは?」
 銀髪の青年は、男の腕の中にある血塗れの女を見て、一瞬顔を青ざめさせた。
「ジュエルは?」
 男の問いに、ラズと呼ばれた青年は後ろを振り返った。其処には、男と同じ珍しいミルクティー色の髪をした青年がいた。
 その少年は、全てを見回してから口を開く。
「なんで、生きてるの?」
「さてね」
 男は、頬についた地を手の甲でふき取って、二人の青年を見た。そして、ポケットから銃を取り出して青年達に向ける。
「安心しろ。死にはしない」

 バンッッッ

「……行くか」
 倒れた二人の青年に視線を向け、男は女を抱いて立ち上がった。青年達の前に、青年達を撃った銃をひとつ置いて。
 そして。
「バイ」
 男と女は去った。 


 次の日の朝。銀髪の青年と、ミルクティー色の髪をした青年達義兄弟は、何も覚えていなかった。
 そして、目の前に転がっているものをみて、顔を青ざめさせた。
 其処にあった塊は、彼らの母クオネの形をしていた。
 赤い地面に、二人は思う。
『何があったんだ?』
 
 カタリ

 青年のうちの一人が何かにつまずき、それを拾い上げる。
 それは銃。
 笑わなくなった少年は、その銃を手に取り観察する。
「ジュエルがもっとけば?」
「そうさせてもらう」
「ラズ。どうしよう」
 一応医学を理解している銀髪の彼は、赤色の絨毯の真ん中にある塊を確認して首を振った。
「駄目」
「そう」
 そうして、彼らは思った。

『母は、死んだ』  



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20198Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 2〜ブラッド 2002/2/22 23:19:22
記事番号20197へのコメント





              Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 2〜






 思ったことがある。
 どうして、私は置いて行かれたんだろう。
 どうして、私は殺されなかったのだろう。






はじまりのお話 2







 廻れ廻れ
 くるくる廻れ
 それは輪廻
 いつしかまきこまれた
 儚き 想いの輪




 迷え迷え
 此処は何処?
 さぁさ、皆様お立ち会い。
 此処は何処?
 見物客は、嗤ってる。
 さぁ、お芝居の始まり。




 探して探して
 貴方は誰?
 私は誰?
 いつまでも終えぬ事はない
 廻って終えてまた始まる
 此処はお伽の夢の中
 廻れ廻れ
 迷え迷え
 探して探して
 此処は何処?
 此処は儚き想いの夢
 此処は儚き想いのメビウスの輪
















「誰?」
「誰?」
 少し遅れた二つの声。
 此処は何処だろう?
「此処は何処?」
「此処は何処?」
 また少し遅れた二つの声。
「ねぇ」
「ねぇ」
 本当に少しだけ遅れた、きっちり重ならない二つの声。
「答えて」
「答えて」
 奇妙な物真似遊び。
「貴方は誰?」
 問われる。
「私? 私は――――」
 出口は無い。
 此処は何処?
 此処は鏡の中。
「私は―――誰?」













 奇妙に聞こえる戯けた歌声。
 目の前に広がるバレード。
 パレードの中心にいるのは誰?
「なんか、怖い」
 理由なんて無い。
 本能。
 体中が拒否をしている。
「――――おいで――――」
 よばれた。
(いかなきゃっっ)
 気持ちは焦る。
「―――おいで―――」
 貴方は誰?
 私をよぶあなたは。
「―――おいで――」
 どうしてよぶの。
(いかなきゃっ)
 なんで私を呼ぶの?
(はやくっ)
 ねぇ、あなたは私を知ってるの?
(急がなきゃっ)
 ねぇっ、教えて。
(また、おいていかれるっ)
 私は、誰?
「ルカ―――おいで―――」
 ルカ?











「奇妙な夢を見ました」
「オメデトウ」
「おめでたくないです」
「……カワイソウニ」
「なんで可哀想なんデスカ?」
「じゃぁ、なんなわけ?」
「べつにー」
「あっそ」
「むーーーー」
「…………」
「うーーーー」
「…………」
「ぷっきゅぅぅぅぅぅ」
「……あのさぁ、ルカ。聞いて欲しいんなら聞いて欲しいっていいなよ」
「あうっ」
「どうなの?」
「…………聞いて下さい」
「もう一言忘れてない?」
「……聞いて下さい。お願いします」
「はい、どうぞ」








 調子が狂う。
 何故だか、全てが空廻って考えようとする行動を消し去る。否、正確にいえば、考えようとしても夢に気をとられてしまうのだ。
「恐い夢でも見たの?」
「子供扱いしないでくれる?」
「子供じゃない」
「違うもんっ」
「そうゆうとこが子供なんだよ」
「うぅぅぅぅ」
「どうしたの、ルカ。なんか今日はやけに静かで素直じゃないか」
「だーかーらー、夢をみたっていったじゃない」
「それがどうしたの?」
「わかんないけど、どうしてだかわかんないけど、あの夢は私に何か伝えようとしてるんだと思う―――」
「ラズのとこいってくれば?」
「はっ?」
「看てもらえばってこと」
「いや、いきなり頭おかしい人扱いしないで下さい」
「本当の事だろう?」
「……例え本当だとしてもっ、頭ってゆうか人類とみとめたくない人に看てもらうのは嫌です」
「大丈夫だよ。腕は確かだから」
「…………ジュエル私の事嫌いなんだ」
「うん、キライ」
「あっ、今カタカナでキライっていったでしょうっ。本当に嫌いならキライって言わないんだよ」
「ってゆうか、なんでカタカナとかだってわかるわけ?」
「恋する乙女の素敵な感v」
「馬鹿」
「天才v」
「変態」
「貴方の義兄みたいな人を変態っていうのよv」
「元・ストーカー」
「いやんっv あれはお・し・ご・とv」
「ふっ」
「いや、そんなめっちゃ乾いた笑いですげー遠い目しないでくださいっ」
「でもま、たかが夢だろう? 気にしないのが一番だと思うけど」
「ををっ、ジュエルにしてはまともに返事をしてくれたわっ」
「ちょっと、ルカは僕の事をどうゆう目で見てるわけ?」
「愛する目でv」
「……まじめに相手をしようと思った僕が馬鹿だったのかもね」






 此処は暗い暗い闇の中 
 手探りで辺りを探しても何も無い
 恐怖
 絶望
 不安
 希望?
 
 


 箱を開いてしまった。
 
 禁断のパンドラの箱。




「―――ねぇ、ジュエル。私、なんで生きてるんだろう?」
「また突拍子もないことを」
「ねぇ、その手を、ずっと離さないでいてね」


 貴方なら、救い出して。




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20199Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 3〜ブラッド 2002/2/22 23:22:01
記事番号20197へのコメント



              Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 3〜







 正義の味方に憧れました。




 はじまりのお話 3



 

「アメリア様。時間です」
「わかってます」
 
 退屈な王宮での日々。
 あの過ぎ去った日々は、懐かしむモノとなってしまった。
 あの頃よりは、随分と大人になったと思うのに。
 何故、こんなにもあの頃が眩しく見えるのだろう。


「退屈か?」
 近くに聞こえる父の声。

『アメリア』
 遠くに聞こえるあの人の声。

「退屈ですよ、勿論。でも――――」

 私は、いま、何を言おうとしてるんだろう?

「でも?」
「―――仕事ですから」
「そうか」
 


 日常は、平凡に退屈に、緩やかに過ぎ去っていく。
 それでも、確かに時間は流れているのだ。
 懐かしい日々。
 懐かしい人々。
 彼らは今、何処で、何をしているのだろう。
 
 
 祈りを捧げても、何処が馬鹿馬鹿しい気がするのは何故だろう? 
 一応巫女の端くれなのだ。こんな事を言ってはいけない。
 それでも。
 想いを祈りにのせるのでなく。
 想いを言葉で伝えたい。


 


「あぁ、もう日が昇る時間です」
 時間は過ぎるのは、遅いようで、速くもあり、速いようで、遅くもある。
 もういつもならとっくに寝ているはずなのに、というかあと数時間で起き出してくるような時間なのに、何故だか睡魔らしい睡魔は感じられない。
 眠れない。
 どうしてだろう。眠れない夜は、全てを忘れてしまいそうな気がする。
 あの時の感情。
 あの時の想い。
 あの時の言葉。
 
 
 
 正義の味方になりたかった



 忘れたくないのに、忘れてしまいそう。
 まるで、何かに記憶を奪われているようだ。
 そんなこと、きっと気のせいだと思うけど。


 毎日が代わり映えがない。
 いつもと同じ。
 私はどうなんだろう?
 


 大きくなったけれど何かが通用しない 


 あの時、擦り剥いた傷はもう癒えたのだろうか。


 あの時、彼に言った言葉。
 
 過去の自分が現在(いま)の自分に語りかける。

『自分を好きでいられる?』



「駄目です、寝たら起きれないですっ」

 自分に言い聞かす。

 この圧倒的な感情。

 なんと表現すればいいのだろう。 

 どうしようもなく、狂おしく、求めているのに、まるですぐに手からすり抜けてしまいそうな。


 すぅぅぅっっと、深く息を吸い込んでみる。
 目をゆっくりと閉じていく。
 肩の力を抜きながら、息を吐いて、その瞳をあける。
 
 朝日は昇っている。
 あの頃からずっと変わらない、眩しい朝日。 


「ゼルガディスさん。貴方は今、何処で何をしているんですか?」


 私は、私を好きでいられるの?



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20200Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 4〜ブラッド 2002/2/22 23:28:22
記事番号20197へのコメント




              Blind-World SOS 〜繰り返されるプロローグ 4〜






 望んだモノは、なんだろう?





 君は望むのか?
 




 想いは交差し、そして導かれる。

 開かれた箱は、何を映し出す。
 
 その中味は何が入っていた?

 希望?
 
 絶望?

 幸せ?

 恐怖?

 
 そして始まる物語。

 
 くるくる回ってまた始まる。



「どうして、あの時私を殺さなかったんですかっ?」
 私は、いったい何者なのですか?
 



「大好きですっ、ゼルガディスさん」
 その言葉は、届いていますか?



「ねぇ、なんで生きてるワケ?」
 死んだ筈だと思ってた人物。




「これでもボクは医者だよっ。とゆうわけで、初出陣といこうじゃないかっ」
 何を信じればいいのだろう。



「元に戻る方法が、見つかった――――?」
 それは、長年の願い。




「ごめんね」
「ごめんなさい」
「ごめん」
「すまないねっ」
「悪かった」

 謝罪の言葉の意味は、なんだろう。





 
 ねぇ、貴方は、貴方でいられる?

 







 繰り返される、プロローグ end





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すいませんっ。短いのにぶつぶつきりまくって4っつにしちゃって(汗)
でもっ、こだわりなんです(きぱ)