◆−stange to say(不思議なことには〜):プロローグ−猫斗犬 (2001/9/13 06:47:07) No.17106
 ┣stange to say(不思議なことには〜):1−猫斗犬 (2001/9/13 06:49:51) No.17107
 ┗アンデット大量発生殺人?事件──(仮)−猫斗犬 (2001/9/21 03:03:47) No.17218
  ┗Re:影リナ(はあと)−かお (2001/9/21 09:42:11) No.17219
   ┗うに?−猫斗犬 (2001/9/21 11:21:29) No.17220
    ┗Re:うに?・ありゃ?−かお (2001/9/21 21:26:40) No.17223


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17106stange to say(不思議なことには〜):プロローグ猫斗犬 E-mail 2001/9/13 06:47:07


 さて…2週間ぶりのご無沙汰でした…

 とことん回答まっしぐらの……訂正…

 …とことん街道まっしぐらの捻くれキメラ・猫斗犬です。

 えっと…予定通りではないのですが…

  スレイヤーズSTS 改訂版

 を開始したいと思います…ではでは…

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 『stange to say(不思議なことには〜)』  プロローグ
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 いったいどれだけの時間、同じ場所をさまよい続けているのだろうか?
 意志を持った何者でもない、姿がなし得ないそれは思ったかもしれない。
 思わなかったかもしれない。
 それは暗い闇の中にいた。
 闇は嫌いではない。むしろ力がみなぎる。
 それはいつもの姿とはかけ離れたほどに弱々しい。
 かつては破壊的な力が体中みち満ちていた。
 それは当時の姿と今の姿を思い比べると突然苛立ち始めた──


 あれからさらにどのぐらいの時を得たのだろう。
 それは、初めて時間と言う物に興味を示した。
 自分には時という物はあまりにも意味が無いはずなのに。
 あの時より力は随分戻ったようだ。それでも本来の姿にはほど遠い。
 それは少し苛立っていた。
 それはあの時の苛立ちほど激しくはない。
 けど、苛立っているのは間違いなかった──


 苛立ちは完全になくなっていた時、ふと、それは気付いた。
 闇の中に影が覆った。光という影が。
 光は苦手だ。けど、嫌いじゃない。
 かつては光は嫌いだった。あれを思い出す。
 だが今は、それの半分はあれであるために嫌いじゃなかった。
 光が強くなった。
 それは光の先をみた──


 神でもなく、魔でもない者──
 小さき者、命ある者──
 それら数多くが休んでいた。
 どれもこれも同じ者に見えた。
 あの時のあれらとは全然違う。
 同じ、小さき者、命ある者、なのにだ。
 あれらは言っていた──


 ──?──
 なんと言っていた?
 それは何者だ?
 わからない。
 それであり、それでない者が見て聞いたように思う。
 覚えていない。
 それなら意味のない事だ。
 そう思うとそれはその光から離れた──


 離れようとした──
 だが、それはその先にいる者たちが気になった。
 消えていた苛立ちが、ぶり返してきた。
 それは動いた光へ。
 出ていこうとしたその世界へ。
 その世界がどのような世界なのかそれは知らない。
 でも、出ていきたかった。
 そして壊してみたくなった──


 そして──その世界に闇が覚醒した──




*** LINA(?) ***

 突然、あたしは左腕を闇からあらわれた手にとらわれた。
 とてつもなく冷たい手──
 おもわず魔法を使おうかと考えたがこのままでは使えない。
ええーい。
 自由な右手で慌てて剣を鞘からぬき、振る。
 ざあうん…闇から生まれる腕を難無く切り裂さ──くが腕はすごい速さで
再びくっ付いていく。
「…こ、この…きゃんっ!」
もう一度、切ろうとした瞬間、突然の電撃を浴びせられ──意識が一瞬途
切れかかる。
 力が抜ける。そして足がその場で崩れへたりこんだ。だがやつはあたしの
腕をまだ放そうとしない。
 何故こんな事になったんだろう…何故?
 話は単純だった…セイルーンへと向かうあたし達の道先に1人の少年が立
ち構えていた。そしていきなりその少年はこう言ったのだ。『オレたちの仲
間になれ』っと。もちろん断ったあたしたち。そしたら、今度はその少年は
いきなり怒りだして『殺してやる』ときたもんだ。
 それから戦闘になって…けど、あの少年が空間をわたれるだなんて……瘴
気なんて全然感じなかったのに…しかもあたしたちは完全に相手をなめくさっ
ていて…
「んにゃろお!」
 あたしのところへ駆けるガウリィは叫び、つい最近になって手に入れた魔
力剣<斬妖剣>でその腕に斬りかかり、
 がちいぃーん!
 見えない壁に跳ね返される…とまたあたしを電撃が襲う。
 さっきのよりも強力──
「!」
 悲鳴もでない。攻撃が止むとあたしは腕をつかまれたまま上半身が倒れ──
 ──ず何かに髪を捕まれ、倒れることを拒絶された。
「…ううぅ…」
「リナ!」
 あたしの近くでガウリィが叫ぶ。だけど、彼とあたしの間には見えない壁
に遮られガラス越しで見つめるだけのように…ガウリィはその壁をこんしん
の一撃で剣を振り下ろすが、うち破ることはできず、あたしに近づくことも
出来ない。
 ガウリィの剣が生半可な代物ではないのに──
 彼の腕前が一流以上であるのに──
 あたしの目の前に漂う闇から、もう一本の腕が生える。短剣を握り締めた
腕が──
 腕が近づく、
「ぐぅ……っっっ」
 あたしは思わず呻く。
剣が……あたしの胸の中に潜りこむ、心臓のある……
「…あ…」
「リナああぁぁぁーーっ!」
 ガウリィの絶叫があたしの耳を貫く。そして意識を失った──


「………頼む…おまえ達ならリナを治せるんだろ」
 ふと気付いたらそんな声が聞こえた。
 あれ?これってガウリィの声だ…
『そりゃまあ…治せないことはないけど…』
「なら頼む…リナを…」
 ねえ…ガウリィ誰と話してるのよ?
 声からすると女…
 何故かあたしの目は開かなかった。そのため、声の主の姿を確かめること
が出来ない。
『けど…いいの?』
「なにがだ…」
『この後、彼女が幸せな人生を送れるかは、わからないのよ…もしかしたら
とても辛いことが起こるかもしれない…心臓を貫かれても死ななかった女…
不死の体をもった女…とか呼ばれたりしてね…』
「………………」
 彼女の言葉にガウリィは答えない。それとも絶句したのか…
『もしかしたら、彼女の体に魔王の一部が封印されていて、それが目覚めて
しまうかもしれない…』
「…いや…そっちのほうが、まだかわいげがあるような気が…」
 …おひ…
『彼女と魔族との戦いが更にエスカレートして、あなたが先に死んでしまっ
て彼女を悲しませるかもしれない…』
「………………」
 ガウリィは答えない……いや…もしかしたら…
『そうなったら、あなたどうするつもりなの?』
「………………」
 沈黙が入る。
『………………』
「………………」
『………………』
「………………」
 しばらくして、
「…とりあえず…」
 ガウリィが口を開く。
「…言っている意味がわからん!」
 どごぐしぃゃかっ!!!!
 …あ〜やっぱひ〜
 …今のひっくり返る音は……かなり盛大に転んだようね…彼女…
『………わ…わかったわ…話を変える…』
「そいつは助かる」
『………………』
 なんか…彼女がすごく可哀相に思えてきたぞ…あたしゃ…
『…じゃあ…あなたは何故、彼女を助けたいと思っているの?』
「そいつはわからん」
『…おい…にいちゃん…喧嘩うっとんのかい…』
 ガウリィのきっぱり言い放つ返事に声のトーンが変わる、謎の女性。
「…だがな…」
『………………』
「…リナはまだまだ生きようとするはずだ…」
『…ふう〜ん…』
「だから俺はそれに答えたい…それに…」
『それに?』
「…それに、リナがいるところは俺のそばだ…ただ、それだけさ…」
『………………』
 ガウリィ?
『…ねえ…』
 突然、女の子の声が聞こえてきた。
「なんだ?…」
『それって……彼女に対しての愛の告白として、とっていいの?』
「………………」
 …あ…あ…あ…愛の…告白だあーーー!!!
 その言葉にしばし沈黙が入る。もしかしたら、ガウリィは彼女のその質問
に苦笑しているのかも…だよねえ…ガウリィ…ねえ…そでしょ…
『…わくわくわくわく…』
『…恵美ちゃん……すごく、楽しそうね…』
『…うん(はあと)あー…顔、赤くなってるう…』
 え?え?え?…赤くって…ちょ…ちょ…ちょ…ちょっとお…
 ガウリィの気が多少、膨らんだのが何となくわかる。
 そして同時に叫んだ。
「いい加減にしてくれ!!!治してくれるのか、くれないのか!!!」
『…あ〜ごめんごめん…悪かったわ…そんな怒んないで…ちゃんと治してあ
げるから…』
『えー!まだ答え聞いてない!!』
『…恵美ちゃん…お願いだから、まともな反応をして…』
「ほんとに、治してくれるのか!」
『…ん?…まあね…そのかわりだけど…』
「ん?なんだ?」
 この時、ふいにあたしは睡魔に襲われ始めた。
『………やりなさい…』
 ん?…な…に?…その…かわり…って何?…何なの?…聞こえな……
「…わかってるさ…一生な…」
 そこでまたあたしの意識は遠のいた──


『…おーい…生きてるかあ?…』
 う〜ん…うるさいなあ…あたしはまだ眠いぞ…
 知らない男の声が聞こえる。
『死んじゃったかな?』
 勝手に殺すな!!
 別の知らない女性の声が聞こえる…いや…確か……
『あのなあ…アイン…そんなわきゃないだろ…』
『そうかな?』
 そうだ!
『生きてるほうにケーキ3つ』
『のった!』
『…かけるな…』
 まったくだ…
『おーい…姉ちゃん…いい加減に起きないと、服、全部はぎ取って人だかり
の中にでも放り込むぞおー』
 なにっ?
『…おにいちゃん…それは…ちょっと…まずいんじゃあ…』
『…起きないんですけど…やっぱりはいじゃおっか?』
『冗談ですよね?アインさん?』
『120%本気(はあと)』
 まてこら!
『…ふむ…うんなら…究極の起こしかた…』
『…究極?…』
『…おーい…ドングリ目のぺちゃぱいぃぃっ!!』
 むかっ!
「だああああーー!!!やっかましいぃーーーー!!!!!!!」
 行きおいよく起きあがるとあたしは開口一番そう叫んで…
「って…あれ?」
 きょときょと…周りを見渡す。それは別に珍しくもないのどかな風景。
 …どーやら…あたしは一本の木に寄りかかって、眠っていたらしいが…
 えっと…あたし、いつからここで寝てたんだっけ?それにさっきの声は…
 状況がつかめない。
 …もしかして…夢か何か?
「…う〜ん…やめろおぉ…」
 慌てて声のした方を振り向いた。
 あたしのすぐ隣にガウリィもいた。こいつはまだ眠っている。
 やっぱり夢だった…の…かな?…
「…リ…ナ…」
「ん?…何、ガウリィ?いつから起き…」
「…むにゃ…むにゃ…」
 なあんだ、寝言か…
「…リナあ〜………俺のそば…」
 どきん!!!
 一瞬、心臓が高鳴る。
 『…それに、リナがいるところは俺のそばだ』彼の言葉が頭の中に響きわ
たる。
「…リナ………俺の…に………むにゃむにゃ…」
「…あん?…」
 ガウリィの顔を除く。
 …くす…
 その無邪気な寝顔に、つい笑顔がこぼれる。
 …あたしの夢を見てるのか…こいつ…
 起こしていた上半身を戻し寝る格好になると、そのまま仰向けになるよう
あたしは転がった。
 手をあごに乗せ再び彼の寝顔をみる。
 …ねぇ…どんな夢を見てるの?ガウリィ?
 いつもどうり食事を取り合う夢?
 それとも、相も変わらずボケっぷりを発揮してあたしにどつかれる夢かな?
 いつまでもあたしを子供扱いして頭をなでる夢?
 でも、あたしはもう18なんだよ…ガウリィ…
 あたしは起き上がり正座をする。瞳はガウリィの顔から離さずに。
 そのまま、あたしの顔が少しずつ、少しずつ、ガウリィに近づく。
 ドクンっ
 心臓の鼓動が大きく速くなっていくのが自分でも分かる。
 それとも…その青い瞳で…その笑顔で…そしていつまでも…いつまでも、
横であたしを支えてくれる、守ってくれる夢?
 …恋しちゃったのかな?こんなのに…
 そのことに驚きはない…そんなことずいぶん前に分かっていたことだし…
 こいつはどう思ってるんだろ…
 『女の子らしく、恋だってしてみたいし…』魔王と戦う前に、ある2人の
前で拳を握りしめながら言った言葉。
 脳天気でなかなかのハンサムで…
 クラゲで剣の腕は超一流で…
 どんなときでもあたしを守ってくれて…
 時々、何となく…カンかな?…であたしが思っていることに気付いちゃう
し…
 でも、気付かない時もあるし…
 あたしのために怒ってくれて…叱ってくれたこともあった…
 初めてあった時は理想の男性像とはかけ離れていたけれど…女の子らしく
…か…あはははは…何となくかなってるのかな?
 静かな風が吹き、あたしの髪が流れ、ガウリィの髪と重なり2色の妖精が
舞う。
 あたしは自然と目を閉じた。
 唇と唇が重なる。
 そして──この時──
 あたしの…本当に小さな夢が、ほんの少しだけかなったかように思えた──
 そして彼の本心が聞けるときこそが──

********************************************************************
 このお話はフィックションです。当人物たちは存在しますが、事件及び出
来事はすべて読者かたがたに、依存いたします。
********************************************************************

                           プロローグ 完



 ………………………………………………………………………………………
はい…とりあえずはプロローグ、終わりました。
 実はこれ…どこに消滅してしまったのか?
 旧作の番外編として掲載したものを再利用したものだったりするんですが
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
 …あ…あははははは…文章、めっちゃくちゃなまんまや……やっぱこうい
うの苦手なのよあたしゃ…ギャグならうまくごまかしが利くし…EXもギャ
グばっかりだからだんぜんのりがよかったんだよなあ…
 で…プロローグですが…わかりずらかったでしょう…けど、わかんなくて
もいいんです…いや…わからないから面白いのだ…って言うけど…もしかし
てばればれかも…

 さて…次から、本編の始まり!
 え?じゃあ今回のはなにかって?
 まあ…プロローグですから…それに…ちょっとした仕掛けもあるんですよ…

 で次回からはいよいよ本編、旧作品を読んだ人でも楽しめるよういろいろ
変更を企ててますんでどうかお楽しみに(はあと)…文章はめっちゃやたら
と下手だけど……

 ではでは…


 …とっそうそう、今回、最後に書いた文──

********************************************************************
 このお話はフィックションです。当人物たちは存在しますが、事件及び出
来事はすべての読者かたがたに、依存いたします。
********************************************************************

──ですがこの後(多分…2回目ぐらいかな?)に、ちょぴいぃ〜っとだけ
必要な知識になるため忘れずに覚えていただきたいです(覚えて無くてもい
いけど…)
 …はい…では…このまま…1回目に…

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17107stange to say(不思議なことには〜):1猫斗犬 E-mail 2001/9/13 06:49:51
記事番号17106へのコメント

 はい…1回目です…あまり…変更点…無かったり…


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 『stange to say(不思議なことには〜)』 1回目
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 しんっと静まり返る静寂の夜──
 夜行性のムササビが木から木へと飛び渡り、がさがさと枯れ草を踏み歩く
狸や狐。
 吸い込まれそうなほど広大な真っ暗な大空に光り輝く大中小の星々たち。
 そんな中、二つの影が通り過ぎた。
 闇夜の中、しかもかなり上空であったために、その影に気付けるものは皆
無。
 光りが飛び交う──
 だが、それも人の目には流れ星か何かに見えたであろう。
 ぼん、ぼん。
 という、耳をそば立てなければ、聞こえないそんな音を聞き逃さない限り。
 暗い闇の中で鮮やかに舞う花火。
 突然風が吹く。
 ざわざわと木々が歌う。
 誰も気付かないだろう。それが戦闘の余波であったことを。
 不意に光りがやんだ…風も吹かなくなった…
 そして、本当の静寂が戻っ……

 きゅごおぉぉーん!!!

 ……ることは無かった──



**** LINA ****

「火炎球っ!」
 きゅごおぉぉーん!!!
 あたしの口から紡ぎ出された呪文が発動し派手な爆発音と煙が上がり、
「ひ、ひいえぇーーー!」
 ずざざざざ…
 その威力に驚いたか、乾いた悲鳴を上げ、周りの連中は慌てて後ずさる。
その中の一人が叫ぶ。
「…な…なななな…なんだ、てめえは!突然何しやがる!!」
 …ふっ…
 あたしは1つ含み笑い。やはりどこの盗賊だろうとあたしが登場するたび、
どこでもここでもあそこでも、セリフが決まっている。
 あたしは、ふさっと赤に近い栗色の髪をかき上げると、
「誰が言ったか騒いだか、天才美人魔道士と言われるこのあたし…」
「…いや…おれが思うには…恐れおののいた…という方が似合うと思うんだ
が…」
「ふんっ!」
 めしっ!
 問答無用の左アッパーが、あたしの横に立つ見るだけなら美形な兄ちゃん
の顎を見事にとらえ、彼は勢い宜しく吹き飛ぶ(ちなみに盗賊の方へ)
「いてー、いてー!リナ!なにすんだよいきなり!!」
「いやっかましい!せっかく人が格好よく登場している所を、妄想こみのつっ
こみで、ちゃちゃを入れるんじゃない!!」
「…妄想……って………リナっ!」
 突然真剣な表情になりあたしを見つめるガウリィ。
「…な…なによ…」
「…妄想って…何だっけ?」
「炸弾陣!」
『どうわあああぁぁぁー!』
 吹き飛ぶガウリィくん…ついでの盗賊ご一行様…であった──


「…う〜ん…久しぶりのいい収入だわあ(はあと)」
 ほくほく顔であたし達は…ガウリィは多少、呆れ果てた目であたしを見て
はいるが…帰路へと進む。
 もうこれだけ言えば解っていただけるだろう。
 そう、盗賊・い・じ・め(ハート)…ああ…なんて甘美な響きなんでしょ
う…魔法を問答無用でぶっ放せる上に、懐は暖かくなる。
 しかも今回なんて、依頼込みによる盗賊いじめなもんだから、一石三鳥て
ーやつなのよ。
 え?だったら盗賊がため込んだ宝を持っていくのはまずいんじゃないかっ
て?
 大丈夫大丈夫。盗賊を何とかしてくれっとは言われたけど…宝を取り戻し
てくれっとは依頼の中には入ってなかったしね(はーと)
 正論、正論。
「…すごく嬉しそうだな…リナ…俺まで吹き飛ばしておいて…」
「あったり前じゃない(ハート)それにガウリィを吹き飛ばすのはいつもの
ことだしねぇ(はあと)…まあ…竜破斬をぶちこめれなかっただけありがた
いと思いなさい(またハート)」
「…竜破斬をねぇ…なるほど…竜破斬なんぞ使えば盗賊たちのアジトもろと
もお宝は埋もれちまうからなあ…」
 …ぎ…ぎくうううぅぅぅ…ちょっ…ちょっと…ガウリィ……何でこういう
時だけ(←”だけ”を特に強調)は鋭いのよ…
 思わず引きつるあたしの顔を見つつ、にやにや笑う彼。
 むっ!
 …な…何よガウリィ。そのしてやったりっつー顔はっ!
 ガウリィのくせに生意気よっ!
 くらげっ!脳味噌ヨーグルト男!……etc…
 えーっとそれから…えーっと……うだあああぁぁぁぁぁ…こいつを罵れる
言葉がいっぱいありすぎて…全部、言いきれないいいぃぃぃぃぃーーーっ!!
 ガウリィ=ガブリエフ。自称・天然おおぼけ剣士、及びあたしの自称保護
者で、あたしは彼と出会ってから3年半位のつきあいである…も…もちろん
…パートナーとしてのつき合いだかんね!
 ………………………………………………………………………………………
…と言いたいんだけど……えっと…その……あたしとしては…え〜と……そ
の……もごもごもごもご…
 ああぁぁぁーーー!
 …やっぱり今の無し!忘れなさい!!
 忘れなきゃ…竜破斬、ぶっ放す!!
 …と…とにかく…ガウリィのことに戻るけど…剣の腕は超一流。
 金色の長髪に整った顔立ち。
 一見、気の良さそうな兄ちゃんに見えるが、これでもかあれでもかって言
うぐらい解りやすい説明をしてあげてんのに、6割方は理解できず、2割方
は忘れ、残りの2割は聞いていないと言う、何も考えていないクラゲの親戚。
 こんなんでも光の剣の戦士の末裔でもあり、半年前までは光の剣を持って
いたりしちゃってたんだけど、どこで捨てたか忘れたか…って、ホントはあ
る人物に返しちゃったんだけどね…今は持っていない。
 そう言う理由もあってか、ダークスターとの一戦後は、彼の光の剣に変わ
る魔力剣を探しに旅をしてたのである。
 ──が──世の中そう甘くはなかった。やはり、なかなかいい剣は見つか
らないのが実状。
 近くで剣の噂があれば足を運び、うまい飯屋で全メニューを2制覇し──
 西で噂を聞けば、盗賊いじめに生をだし──
 東にあれば、山が一つ消え果てる──
 北にあると、温泉を掘り当てて商売し──
 南に行くと、アンデッドに求婚を迫られる──
 え?あんたらはいったい何をやってんのかって?
 うっさいなあ…ほっといてよ…全部が全部、偽の情報だったし…そのたん
びにやっかいな事件に巻き込まれるし…魔族は出てくるし…
 あたしが何したって言うのよ!!
「…類は友を呼ぶ…」
 …ぼそりっ…
 ほほーう…ガウリィいい度胸してるじゃない…
「…ま…まあ…いいじゃないか…どちらにしても今はこの剣があるんだし…」
 あたしの殺気に臆したか、冷や汗たらたらのガウリィは後ろに引き下がり、
そのまま腰にくくりつけている一本の剣に目を落とした。
 まあね…確かにそんなこんなの騒動の中でも何本かの魔力剣は見つけたわ
よ…何本かはね…
 けどさあ…
 レッサーデーモンあたりを難なく切り倒した!
 すごいっ!!
 ……と思ったら、なんでかゴーストあたりが全然倒せない……普通は逆な
んだけどね…
 また時には…
 魔力を持たない者でもその意識だけでで炎の矢、位の魔法を発動するとい
う剣。これもまた今まで探していた物の中でもなかなかなものともいえる…
が…炎の矢を3本ほど放つと、まるで疲れ果てたようにぐんにゃりとしおれ、
それ以降は剣としての役割もたたない…いいのかおい…こんなんで…なんて
ーのもあったし…
 だが、その中でも──ついに一年前──
 なんと言うことか、なかなかとんでもない代物をあたしたちは手に入れて
しまったのだ。
 それは伝説にもなっている剣。
 その名を──斬妖剣(ブラスト・ソード)──
 その切れ味と言うと超一級…………を…さらに上回る…超非常識。
 なにせ、切っ先を下に向けて落としただけでも、石畳の上に深々と突き刺
さり、石を切り裂きながら横倒しになる。
 鞘に納めて一振りすれば、ぱっくり鞘が斬り割れる。
 この鞘が木や革なんぞで出来ていたら、納める前には手応えも無く斬って
いることだろう。
 こう、すぱすぱすぱすぱ切れまくられると、危なかしいったらありゃしな
い。それ以前にどうやって持ち運ぶのよ…こいつを…
 まったく…ガウリィの脳味噌みたいに非常識な剣である(我ながら見事な
たとえ)
 今こそ、少し前に再会した竜の峰の長老・ミルガズフィアさんに切れ味を
鈍くする細工をしてもらって何とか事なきをえてるんだけど…それでも、ま
だ切れ味は非常識だったりするのよねぇ…
 そうそう、本当か嘘かは定かではないのだが…この剣についてはこんな話
もある…しかもこの話は世間一般には知られていないらしく…
 数十年前──正義と悪にわかれた二人の剣士がいた。
 悪に染まった剣士が持つ剣の名は『斬妖剣』──
 正義を貫く剣士が持つ剣の名は『光の刃』──…この『光の刃』とは多分、
以前ガウリィが持っていた光の剣ではなかろうかとあたしはにらんでいる…
 二人の技量は互角。
 光が空を切り裂けば──
 邪が大地を割る──
 その戦いは日中夜続いた。
 疲れ果て肩肘をつく、光の戦士。同じように邪の戦士。
 光の刃を杖代わりに立ち上がろうとする戦士。
 斬妖剣を杖代わりに立ち上がろうとする戦士。
 その時、斬妖剣は地面深くにまで、突き刺さった。
 崩れ落ちる邪の戦士。
 しかも剣は深々と突き刺さったため引き抜くことができず………………そ
のまま光の戦士に倒された………なんちゅうか…情けない結末である。
 …世間一般には知れ渡らない理由がその辺にあったりして…
 さて、申し遅れたが………その非常識な物を持っている非常識なガウリィ
くんと並んで歩くのは絶世の美人。世紀の天才美人魔道士リナ=インバース
…19にもなって『美少女』じゃあ、なんかこっぱ恥ずかしいので『美人』
に変更…
 行くとこゆくとこトラブルに巻き込まれながら、世界中を旅する19歳の
乙女。
 誰が言ったか怯えたか………『盗賊殺し』……や……『ドラまたリナ』…
……とも……呼ばれていたりする。
 …が、実は最近『魔を滅する者(デモン・スレイヤー)』と言う名で呼ば
れ初めてたりするのだ。しかもその呼び名を広げたのが、何をかくそうあの
アメリアだったりするわけなんだなこりが…あんまりうれしくないけど…
 1年半ほど前である──あたし達は、竜神スィーフィードのお告げにより、
フィリアと言うスィーフィードの巫女であるゴールドドラゴンに出会い、異
界の魔王・ダークスターと一戦を構えることになってしまった。
 まあ、結局はこうして、今でも無事に旅を続けているのだから、その事件
は片が付いているのだが…それが今回の騒動の発端だったのだと言えなくも
ないのだろう…
 そのダークスターとの戦いを終えて、王宮に帰宅したアメリア。そのとた
ん、王宮に使える者達に今までどこに行っていたのかと追求されたのだ…よ
うするに連絡をおこたっていたのね、あの子は…その前に連絡の方法がなかっ
たような気がするが…それに港町を破壊してそのまま逃げたからなあ…あえ
て誰のせいだかは言わないけど。
 そして、その執拗な追求についこらえきれなくなったアメリアは話してし
まったのだ。あのダークスターとの戦いのことを…しかもあろう事か…調子
こいて、ガーブやフィブリゾの時の戦いまで話す始末。
 と、言うわけで今やあたしは…いや…あたし達は…ガウリィとゼルガディ
スも…一躍有名人になってしまったわけである。
 ……………目立ってるだろうな……ゼル……特徴ありありだし……今頃、
「…目立ってる…目立ちまくっている…」とかぶつぶつ言いながら、あっち
の世界に行っちゃってるとか……ちと、見てみたい気もする…
 …ガウリィは……ちらっ…ガウリィの顔を盗み見る……相変わらずのほほ
んとした顔………多分、なんも考えてないんだろうな…
「…それにさ、これからは当分、盗賊いじめ出来そうにないし…このぐらい
あってもいいじゃない」
「…ああ…えっと……やっぱりセイルーンにいくせいだからか…」
自信なく言うガウリィ。
 そうあたし達は今、セイルーンへと足を運んでいる。セイルーンの近くで
は盗賊なんぞほとんどいやしないから…盗賊いじめができる今のうちに懐を
暖めておかなければいけないわけ…ちかっても、向こうではストレスがたま
りそうだから今のうちに発散させておこうと言うわけではないからね…お願
い、信じて(ハート)
「…そういや…リナ…アメリアにあうのって4年ぶりだけか?」
 …おい…
「…ちょっと…何言ってんのガウリィ。アメリア達とわかれてからまだ1年
半でしょうが!」
「…え?……そうだっけか?」
 …ったく…
「…で、セイルーンに何しに行くんだ?」
 ずべしっ!
「…どうしたんだ?リナ…んなところで寝ると風邪引くぞ…」
「誰が寝るか、このクラゲ!3日前、連絡が来たとき散々話したでしょうが
…セイルーンのエルドラン先王が亡くなって、フィルさんが即位することに
なった。そこで是非ともあたし達にも即位式の出席をお願いしたいって!ア
メリアから!!」
 その言葉をきいて、ガウリィはぽんと手をたたくと、
「おお〜そうだったそうだった、覚えてる覚えてる…」
 これである…さっきまで忘れてただろうが、あんたは…
 たぶん、この連絡はゼルにも届いているはずである…あの子が一番合いた
がっている人でもあるしね…
 ガウリィの新しい剣・『斬妖剣』も見つかり、その後のトラブルも無事乗
り越え…あまり話したくないことなのでその辺は省くけど…その後、あたし
はガウリィのリクエストに答え、新たな恐怖に怯えながらも故郷ゼフィーリ
アに帰還。
 ガウリィと一緒に帰ってきたことにより…ねーちゃんには、冷やかされ、
からかわれ、壁越しに聞こえてくる…あたしとねーちゃんの部屋は隣同士で
ある…「姉の私を差し置いて…」なんていう呟きを夜な夜な聞かされ、とー
ちゃんはガウリィを「息子よ!」とか何とか言いながら毎夜酒を交わし…そ
ういやとーちゃん、ガウリィのこと知ってるふうみたいだったんだけど…、
かーちゃんは「リナが決めたことなんだし…」と言って後はいつもと変わり
なし…いいのか?そんな簡単に割り切って…
 そんなこんなで一ヶ月間──
 いつもどおり大ボケガウリィにスリッパではたいていた時。
 アメリアから手紙が届いたのは…セイルーンのエルドラン先王が亡くなり、
フィルさんが即位することになったという知らせが…
 この連絡によって、今回の即位式はかなり盛大な式になることは明白だ。
 なにせアメリアの友人であり、フィリオネル新王にも面識があり、かつて
のお家騒動での尽力な功績…まあ…ちょぴっとセイルーンのある一角を吹き
飛ばしちゃった事もあったけど…
 それにもまして──
今や『魔を滅する者』として名を発している大魔道士である、このあたし。
 そして『魔を滅する者』の相棒であり、なおかつ『光の戦士』の末裔であ
るガウリィ。
 『魔を滅する者』と共に戦った魔剣士にして、あの五大賢者の一人・赤法
師レゾの血を受け継ぐ者、ゼルガディス。
 ──という、ネームバリューバリバリの3人が出席するとなると、即位式
に箔がつくてー物だ……ちょっと…誰よ…別な意味で泊が付きそうって言っ
たのは!
「けどよ…リナ」
「うん?」
「アメリアのヤツ。おまえさん見たら驚くんじゃないか。背、かなり伸びた
もんな」
「…う…う〜ん……まあ…ね…へへへ…」
 この時期があたしの成長期だったのか、アメリア達とわかれて急に延び始
め出した。
 前までのあたしはガウリィと比べると彼の胸よりちょい下ぐらいだったが、
今ではガウリィの肩にまでに達している。
 この1年半でここまで延びるなんて、はっきし言って思ってもいなかった
…まあ…うれしいことは間違いないんだけどね……これであいつも少しは…
あたしを大人の女として見てくれ…
「…けど…あいかわらず胸はぺったんこだな…」
 ずべしっ!
「色気もないし…」
「………………」
 お、おにょれ、ガウリィ…せっかく…どきどきしていた乙女心に茶々いれ
おって…
 その後、怒りをやどしたあたしがどの様な行動をとったのかは言うまでも
ないであろう──



 ざわっ
 あたしたちがセイルーンの一角にある、ある飯屋へと入ると、店の中にい
た連中がいっせいに振り向きざわめきだした。
 その顔にはある種の驚きの入った表情。全員が全員、あたし達二人を見て
いる。
 …ふっ…さては美男美女のカップル…いかに頭がスライムでもガウリィは
ハンサムの部類…に目を奪われたか……
『…なあ、似てないかあの二人…』
『…ああ…似てる似てる…』
 ……って…かんじとはちょっと違う…はて?いったい、なんだ?
 手配をかけられたときの雰囲気にも似てるが……けど…ここセイルーンで
あれば、あのアメリアの目に真っ先に止まり「こんな手配書、嘘です。正義
の仲良し4人組がこんなことするはず…いや…リナさんなら何となく…いえ、
やっぱりあるわけありません」とか何とか言って手配書を破り捨てると思う
し…途中の「リナさんなら何となく」って所、ホントに言っていたら体裁を
加えておかなければ…
「さあ〜て、メシメシ。おいリナ、あそこの席が空いてるぞ」
 そんなことにはミジンコ並にも気付いていないガウリィは、鼻歌交じりで
さっさと指さした席にへと足を運ぶ。
 ざわざわざわざわ…
 更に店内が騒ぎ始めた。
『……リナ?……』
『……まさか……』
 ……はて?……ま、いっか……考えてもしょうがないし…それよりご飯ご
飯…ん?…
「あ〜こらっガウリィ!あたしをさしおいて先に注文してるんじゃない!!」
 …いつの間に席についた…言いながらあたしはガウリィのいる席に慌てて…
 どおぉぉぉぉっ!
『…ガウリィ…』
 店内に更なるざわめきが起こる。
 なんだなんだなんだなんだっ!
 あたし、なんか変なこと言ったか?
「え〜っと、とりあえずオレはこのチーズあえ平目のムニエルを4人前に…」
 にこにこ顔でウエイトレスのねーちゃんに注文を続けるガウリィ。
 …をひ…これだけ騒がれてもまだ気付かんのか、おまいは…
「………………」
「…あれ…お姉さん聞いてる?」
「…え?…あっ…す、すみません。…え…えっと…ご注文は…」
 この姉ちゃんガウリィの注文聞いてなかったのか?ぼーっとしちゃって…
もしかしてガウリィに見とれてた?
「………………」
 ……ああ〜っ……なんかむかむかしてきたぞ……
 席につき、ガウリィの注文の後にすかさずあたしも…多少無骨な表情で…
注文を入れる。
「…は、はい…ご、ご注文は、い、以上で…えっと…」
 なんかやけに緊張しまくっているウエイトレスさんである。
 むかむかする胸がいっそうひどくなる。
「…………」
 注文を聞き終えてもまだそわそわしながら無言で立ちつくしている彼女…
あのねぇ…さっさと厨房に行きなさいよね…
 ごくっ
 姉ちゃんが喉をならすと、
「あ、あの…す、すみません。じ、実は一つ、お尋ねしたいことが…」
『?』
 ウエイトレスの姉ちゃんが息咳きって口を開く。
「お二人方はもしや、リナ=インバース様とガウリィ=ガブリエフ様では…」
『え?』
 あたし達はそのセリフにしばし呆然。
 そして沈黙──
 店内にいる全ての人たちがあたし達の返事に注目しているみたいだった。
──手配書──いや、なんか違うか…あたしはありありといぶかしげな表
情をしながら、
「…ええ…………そだけど…」
「ああ…確かに俺はガウリィ=ガブリエフだって…なあ…リナ。俺たちこの
人と合ったことあるけか?」
「ないわよ」
 おおおおおおぉぉぉぉっ!!!!
 そのあたし達の返事に、この店に入って一番大きなざわめき…いやもうこ
れは歓声と言うべきか…そして津波宜しくほとんどの人たちがこちらに押し
寄せ、あたし達の席を中心に囲い込んだ。
「…あわわわわわわわ…」
「ななななな…なんだなんだなんだ!リナ!いったいみんなどうしちまった
んだ!」
「…あ、あたしが解るわけないでしょ!…み…みなさん落ち着きましょう…
ね、ね、ね(はーと)」
 一人の女性があたしの目の前にまで顔を近づけ…なにかその目は微妙に潤
んでいたりするのだが…
「あああああ〜ほ、本物のリナ=インバース様。あたしもう大感激ですう〜」
 と言いながら手を胸元で組む…
「…へ?感激って…」
「…あぁぁ〜…もう死んでもいい…」
「…あのお…」
「…しあわせ(はーと)」
 …は…はあとをまき散らしながら、あっちの世界に行っちゃってるよ…こ
の人…
「え?なんだ…」
 一人のがたいのいい傭兵らしいオッちゃんがガウリィの肩をたたき、それ
にガウリィは反応していた。そして、
「うおおおぉぉぉぉぉおー!光の剣士様に俺さわっちまったよ。もうぜって
い手を洗わん」
 肩をたたいたその手を天にかかげ、涙流して吠えまくる。
 いや、一生洗わないってのはどうかと思うよ、あたしは。
「くうううぅぅぅぅ〜やっぱしリナちゃんは可愛い〜」
 …え?か、可愛いって?
「ほんとほんと、すげー可愛いー!」
 なんか次から次と見も知らぬ男どもが、あたしを見て「可愛い」という単
語を連発してくれるが、この勢いに押されて何が何だかもう訳がわからない。
「リナ様、ガウリィ様」
 …あ…ウエイトレスの姉ちゃん。
「あたしお二人方の大ファンなんです」
 え?大ファンって?…いや…ちょとまて…いくらファンだからとはいえ、
あたし達の顔を知ってる風なんだけど…どこで知ったんだ、おまいら…
「何いってんのファンていうのはねえ、プロマイド全シリーズに写真立て、
等身大ポスター、なんかを全て揃えていなけりゃだめなのよ!」
 と彼女の反対側にいた女性が叱責する。
「そのくらい持っています!!」
 プ、プロマイド?写真立て?等身大ポスター!!…をひをひ…なんなんだ
そひは…
「ふっ、あまいな…」
 いつの間にかあたしの隣の席に座っていた一人の男が髪をかき上げながら
言い、一本のバラをあたしへと差し出す。
…あ、どうも…
「…私ならそれに限定品の4人全員が書かれた超特大ポスターに、今では入
手困難なぴこぴこリナちゃんを加えるがね…」
 …げ、限定品…超特大…ぴこぴこリナちゃ…あ!これはかすかに覚えが…
 ……てっんなもんはどうでもいいよの……これって一体全体、なにがどう
なってんのよーーーー!!!!



 既に日は沈み、街の店にはちらほらと灯りがつきだした頃である。
「…ぜい…ぜい…ぜい…ぜい…な、何とか逃げ切ったわね…」
「…な、なんとかな…」
 あたしとガウリィはとりあえず街の裏道で珍しくへばっていた…………そ
れに……………………

 ご飯食べられなかったのよー(泣き)

 どっぱーんっ!
 津波をバックに涙流しつつ拳を握りしめるあたし。
「…何やってんだ?リナ?…」
「………………」
 ……む…むなしい………
 …ううううぅぅぅっ……おにゃかがしゅいたよおおぉぉ………
 あの後、あたし達は延々と1時間、ファンの人たちに握手を、サインを求
められた。
 いつものようにあたしが呪文の一つ唱えて沈黙させればいいのだが…いや
…一様、3、4回ほどやってみたんだけど…ただあたしたちがここにいます
よーって知らせているだけのようで、魔法で黒こげになった人数の3倍が別
なところから、所狭しとやって来て増えてしまうだけだった…
 そこで否応なしにあたしとガウリィはその場から退散したってわけ…そし
て3時間。その間中、ファンというやからに追いかけ回された…そして今に
至る。
 …くそお…なんかよく考えたらあたし達が何で逃げなきゃならないのよ…
だんだん腹が…

 ぐうきゅるるるるるううううぅぅぅ〜

 …お腹がなってしまった──なんてはしたない…
 思わず憂さ晴らしにその辺を吹き飛ばそうかと、唱えていた呪文を中断し
その場に座り込んだ。
「腹減ったな…リナ…」
 …言うな…ガウリィ…
「ゆっくりと飯が食えるところがあればなあ」
 ないからこういう状況におちいってるんでしょうが…

 ごきゅるるるるる〜

 今度はガウリィのお腹が盛大になる。
「腹減ったな…」
 だから言うなってば…この乙女のあたしが我慢してるんだから、大の男が
ぐちぐち言うんじゃない…
「あのお〜…どうかなさったんですか?」
 突然…あたしたちにであろう…かけられた一つの幼き声。だがこの時が新
たな事件の始まりだとは、あたしは気付くはずもなかった──

                           <1−2へ続く>



 さて、次回は…1週間ぐらい先かな…では…消えます…

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17218アンデット大量発生殺人?事件──(仮)猫斗犬 E-mail 2001/9/21 03:03:47
記事番号17106へのコメント

 ちわ、猫斗犬っす…別の連載物です…
 【stange to say】の連載スタートしたばっかりなのに…しかも…
後、2つ…別の連載物考えてたりして…



【──アンデット大量発生殺人事件──】

*******************************************************??? サイト
「んで全額寄付したってのか?」
何処にでもありそうな安宿の食堂で、何処にも無えだろうくそまじいパスタを啜
りながら、俺はイライラと目の前の小柄な女に訊いた。
「はい、困っている人を助けるのは当然のことです」
目の前の小柄な女――黒色の髪と少ない胸の女魔導士は、ぶりっ子ポーズをとり
ながら目をきらきらと輝かせながら答える。
それがさらに俺のイライラを加速させる。
 ──夜──
 子供が起きてるにはめちゃくちゃ遅すぎる時間の夜。
 外では見事な満月が踊り出て、暗い夜道を照らし出している。
 そんな中での会話なのだが──
 がしゃーん!
 ガラスが割れる。
 どぐしゃあー!
 人が吹き飛ぶ。
 ばきゃあーん!
 テーブルや椅子が破壊され──
「てめぇー!!!」
「んのやろう!」
 あちこちから喧々囂々罵倒の嵐が所かまわず降り注ぐ。
 ──騒がしかったが──
 オレの知り合いがが働くこの食堂では喧嘩が起こっていた…みもふたもな
い言い方だが…起こっているのだからしかたがない…
 あの恐怖の闇に全世界が崩壊に曝されて既に半年たった。それでもこの国
は日夜活気に包まれている。
 壊れた、民家や修道院、魔道士協会、城…etc…etc…などは今では
ほとんど修復され、再び人々達は平凡であり幸せな生活を送っている。
 全世界を崩壊に至ったある事件。それはほとんどの者たちが知る偉業。
 そう異界の魔王がやらかしたことだと言うことを皆しっている。
 そして、それを解決した人物が誰であるのかも。
 がしゃあん!
 この乱闘の中、何故かまだ無事であった一皿の料理が落ち、割れ、料理と
共に床にばらまかれる。
 その音に自分は我に返り、再び、ここの店内では喧嘩の嵐が吹き続けてい
たのを思い出してしまった。
 …にしても…
 あの料理の支払い…誰が払うんだろう…やっぱしここの店長が泣きを見る
ことになるんだろうか…
 そんな物思いにふけるその横手で、
「あの〜やめてくださいませんか?お客様〜」
 カウンターごしから、この場の収集を納めようと言う気力がミジンコ並に
も感じられぬ声で、知り合いののアイン=バーグスが、にこにこ笑顔で曇り
一つ汚れ一つないグラスをせっせと磨く姿を、目のはじでとらえた。
「…あの〜…」
 再び彼女は声を出す。
「おのれやあーっ!」
「やるってかあーっ!」
「やらないでかあーっ!」
 どたんっばたんっごおうんっつくつくてんてんっごろごろっ…
 が、やっぱひ効果はない。
 この喧嘩、一体どういう経緯で起こった物なのか…ま…んなのはどうでもいい…
「で…もう一回聞くが…本当に全額寄付したってのか?」
「はい(はあと)」
コイツはいつもこうだ。
どうでも良いような事にわざわざ首を突っ込んで、俺を巻き添えにする。
 この間だって、世界平和を唱える怪しい団体(平和なこの時代に世界平和なんて唱
えるやつらが平和な団体の訳が無かろう)を見付けきて、一緒に活動して、治安維持
法に引っかかって、捕まって、俺の名前を出し、保釈金を払わされたばかりだ…
 他にも、へっぽこな日陰の魔導士に誘拐されたガキを助けに行って、『暴力は何も
生みません。話し合いましょう』なんて脳味噌が膿んだような台詞をのたまって、ス
リープ一発であっさり捕まって、わざわざ二人まとめて助け出す手間を俺に押しつけ
てくれた。
助けた後は後で、礼には及びませんとかなんとか言ってガキの親に礼金全額返却
してくれやがるし。
そして今度は、恵まれない子供達のために募金活動をしてる元シーフに財布ごと
寄付したんだそうだ。
ふっふっふ、財布ごとだぞ財布ごと。それも元シーフに。今頃は確実に酒に化け
てるな。俺らの財布の中身。
「んで、恵まれない子供達を救うために文無しになった恵まれない俺達は、一体どう
やってここの払いを済ませれば良いんだ?」
「さあ?」
「さあ?…じゃねーだろ!…さあ?…じゃ!」
「お困りのようですね…わたしが僅かながらの援助してあげましょうか?」
 くぐもったそんな声がかけられたのはそんな時だった──
 桶を被り明後日の方を向く変なやつの──



**リナ サイト*******************************************************
 今日はとってもいい天気…なのに何でこんな日に…
「火炎球っ!」
 ずうどおおぉぉぉーん!
 あたしから少し離れたところで轟音と共に土煙が立ち上がる。
 それによって、数匹のアンデットたちが吹き飛んで行ったわけなんだけど…
「なんなのよ。この数はああ!」
 ゾンビにスケルトン、ゴーストに…!
 ずうばあうん!
 後ろから襲おうとしていたゾンビを有無も言わずに一刀両断するあたしの
保護者ガウリィ。
「ゾンビくん……サヨウナ(笑顔)」
 げしゅ! ぞくんっ!
 そんなことを言いながら、彼は一振りでゾンビとスケルトンを一刀両断に
切り裂く。そしてその後、ゾンビの死体に向けて十字を切る。
 …ただし、スケルトンにはやらない…
「きぃやああ!! ゾンビさんは苦手ですぅ!!(涙)」
 どか、ばき、どこ、どし、めきょ…
 といいながらしっかり殴ってるアメリア…
 さらに4匹退治。のこり……三桁はくだらないわよね…
「…臭い!ゾンビさんの匂いが服に染み付くぅ!!」
「そんなことを言ってる暇があるなら呪文のひとつぐらい唱えろ!!(怒)」
「あんたら早くやっつけてよ!!(怒)」
「だから手伝えって言ってるんだろうがっ!!火炎球っ!!!!」
 ちゅごどーんっ!!!
 ゼルの放った呪文が爆裂する。
『ふりぃりぃりりぃぃぃー』
 そんなわけわからぬうめき声を上げ、あたしに迫る数体のゴースト。
 ええーい!しつこい!!
「烈閃槍、烈閃槍、烈閃槍、烈閃槍、烈閃槍…以下同文…」
 一様、言っておく。天才魔道士であるこのあたしが竜破斬を1発ぶっ放せ
ば、あっさりとかたがつくのは目に見えている。
 …確かに…人が扱える攻撃系黒魔術のなかでも最強といわれる竜破斬の醍
醐味ってヤツなら簡単だ…簡単だが…いかんせんこの数ときては…呪文を唱
える暇、ありゃしない…凄腕の剣士であるガウリィにサポートしてもらったっ
て、敵が四方八方から襲いくるんじゃあ…威力が弱くてすぐに発動できるの
しか称えられやしない…
 え?何?
 ”呪文を唱えなくても、よく竜破斬をぽこぽこぽこぽこ使ってるじゃない
か”って?
 なにいってっかなあ…あれは、何でも有りのスレイヤーズの中でもギャグ
オンリーの時だけでしょうが…ガウリィみたいな勝手な妄想しちゃあいけな
いわ。
 よく考えて本編スレイヤーズではあたしは一度も呪文の省略をしたこと無
いでしょ?
 …………………うん…多分…そのはずだけど…とっ…
「…炎の矢!」
 ずぼおおぉぉ…
 その呪文に破裂するゾンビ………って……うげっ…
「ささささささ…」
 自分でも信じられぬスピードでガウリィの影に隠れる。
「どああああぁぁぁ…」
 びちゃ…べちゃ…ぐちゃ…
 そのすぐ後、ガウリィが液体やら腐敗肉やらを浴びてしまう。
 あたしが吹き飛ばしたゾンビちゃんのを…
「…ふっ…人間バリア成功(はあと)」
「…リナあぁぁ……」
「はっ…こんなところにもゾンビの仲間が!」
「誰がゾンビだ!」
 叫ぶガウリィ。
「…脳みそがとくに…」
「…おまえなあ…」
 …と…とにかく…この状況に陥ったのには訳があったそうあれは…


 ──2日前のお昼──
 まさにガウリィとの喧嘩腰による、ご飯強奪戦も終え、食後のレモンティ
を飲んでいたときである…ちなみにゼルは、ご飯も食べずにコーヒーだけを
飲んでいたりする…ほんと…んなんでよくもつよなあ…
 カタン──
 6人用テーブルだったため二人分空いていた、そのうちの1つの椅子が突
然、動いた。
 そして、ある人物がそこへと座る。
「………………」
 あたしは無言でレモンティを一口含む。
 他の三人はその人物に目が向いている。
「君たち腕には自身はあるかな?」
 片手にパイプを持つ彼女はいきなり、そう問いてきた。
 それを飲み干し──
「…で、みんな、この後の予定なんだけど…」
 年の頃はあたしよりも少し上。金髪のショートカット。端正な顔立ちだが、
多少無表情な感がある──知的美人というやつである。
「…そうだな…そろそろ…ここを出てもいいかもな…」
 と、何事も無かったかのようにほほんとガウリィが口を開く。
「で…次はどこに行きます…確かこの先の町は港に近いらしいですから、お
魚料理がおいしいんじゃないんですか?」
 この辺の地図を開き言うアメリア。
「その町には何か遺跡でもあるのか?」
「…ええ〜っと…そうですね…」
「…お願いだから…私の話を聞いてくれないかな…」
「いや(はあと)」
 あたしはきっぱりはっきり笑顔で言ってあげる。
 って……あれ………この人どっかで…………
 ………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
………………あっ!
「エイプリル!!!」
「ふっ…久しぶりだね…リナくん…私もいま気付いたんだがね…」
「…な…なにゆえッ!?こんなところに…セルリアン・シティの床石から生
えてるとばっかり、思ってたのに!!!ここからじゃ…300キロは離れて
るわよ!!!!」
「ふっ。何…簡単な推理だよリナくん。
 君は前にこう言ったじゃないか。

 ──世の中には、複雑怪奇な事件もごろごろしているのよ。
   あなたの頭脳は、そういうのに立ち向かうためにこそあるのよっ。
   行きなさい世界へ。更なる謎を求めて!!──

 と…」
 …え〜と………そんなこと言ったっけかな?
「リナ?知り合いなのか?」
 とガウリィ。
「…うん…ブルーベリージャムの人よ…」
「…リナくん…もう少し…別な紹介の仕方はないのかね…」
「絶対ない!」
 エイプリル=ランドマーク。
 あたしがガウリィたちと出会う前のことである。
 先ほど口走った、セルリアン・シティに立ち寄ったころ、あたしはエイプ
リルの依頼で、とある事件の解決に協力したのだ。
 仕事の上でいろいろと、くそ腹立つこともあったのだが…まあ…それもこ
れも懐かしい思い出でもある。
「そして、私は君の言う通り世界へと飛び出した。行く先々で複雑怪奇な事
件に巻き込まれたりしたのだ」
 相変わらずのナレーション口調なのね…
「大変だったんですね…」
 アメリアが彼女に同情する。
 そうね、何人、彼女の被害にあったのかしら…
「そうなんだ。特にあの”称号の服”と”竜神像”の盗難事件はかなり難解
だった…」
 …おひ…
「それ以外は?」
「本件とは無関係だよ」
 視線も合わさずに言うエイプリル。
 …逃げたな…
「そして私はまたまた、難解な事件に出会ったのだ!!…………………と…
 ……………ところでリナくん…」
「却下!」
「…いや…私はまだ何も言っていないんだが…」
「どうせまた助手でもやってくれって言うんでしょ」
「人間、空腹になると冷静な判断力を失うというものだよ。リナくん。そう
は思わないかね?」
「いきなり何言ってるんだか…だいたい思うわけないでしょ…今はお腹いっ
ぱいご飯食べて、幸せな午後のティータイムを楽しんでいたところだもの」
「………………では…一人あたり金貨100枚払うといったら?」
「一人あたり100って…そんな大金払ってまで四人も助手がいるわけ?」
「いや…いや…リナくん。今回は助手ではなく…本当の戦力が欲しいのだよ
…リナくんの実力は良く知っているからね。それにどうやら君のお友達も、
かなりの実力だと私の紫色の脳細胞も告げている…」
 …いや…んなもんに告げられても…
「…それに助手は2人、すでにいるんだ…」
 きっぱりと彼女はそう言った。
「…い…いるって…助手が?」
「うむ…」
「…か………」
「…か?………ふむ…私の推理によれば…カブトムシと言いたいんだねリナ
くん」
「誰が言うか!んなこと!!…って…それよりほんとなの…助手がいるって…」
「なあに…たいしたことないさ…1人はリナくんに顔が似ている女の子で…
もう一人はなかなかの逸材の青年でね…」
「………………」
 …か…かわいそうなやつ…人生誤ったわねその人たち…
 しばらくして──
『エイプリル(さん)!』
「おや?戻ってきたようだね…」
 ──そのかわいそうなやつがやってきたようだ。
 あたし達が一斉にそちらを振り向きー…
 ぶはああぁぁ!!!
 噴出した…各々が飲んでいた、レモンティやコーヒーで…思いっきり…
 あたしは、その場で思考力が奪われた。
『…リ…リ…リ…リ…リ…リナ…(さん)が二人!!??』
 アメリア、ゼルガディス、ガウリイの驚愕の声がその場に響き渡った──
                       <続く>──いつかどこかへ(まて!)──


********************************************************************
 ふう…ついにやってしまったのね…もう一人のリナのご登場…
 …後、連載2つ…その両方の1回目が始まったら…あんだ〜ば〜の復活かな?
 まず、一つは以前に予告してた『STS ZERO』でしょ…
 もう一つが………『名探偵コナン』…『スレイヤーズ』混合バージョン…
リナとコナンの初顔合わせ…大丈夫なんだろうか…

 それでは、また…1週間後ぐらいに…


 …あ…そういえば…『リナの約束』の出張を書かないと……

 追伸:誰か出張して欲しい方いますか…彼らに………まあ…いないだろな…
そんな奇特な方…

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17219Re:影リナ(はあと)かお E-mail 2001/9/21 09:42:11
記事番号17218へのコメント

猫斗犬さんは No.17218「アンデット大量発生殺人?事件──(仮)」で書きました。
>
こんにちわ♪
> ちわ、猫斗犬っす…別の連載物です…
> 【stange to say】の連載スタートしたばっかりなのに…しかも…
>後、2つ…別の連載物考えてたりして…
おおー!すごい!!
>
>
>
>【──アンデット大量発生殺人事件──】
>
>*******************************************************??? サイト
>「んで全額寄付したってのか?」
> 何処にでもありそうな安宿の食堂で、何処にも無えだろうくそまじいパスタを啜
>りながら、俺はイライラと目の前の小柄な女に訊いた。
>「はい、困っている人を助けるのは当然のことです」
> 目の前の小柄な女――黒色の髪と少ない胸の女魔導士は、ぶりっ子ポーズをとり
>ながら目をきらきらと輝かせながら答える。
> それがさらに俺のイライラを加速させる。
> ──夜──
> 子供が起きてるにはめちゃくちゃ遅すぎる時間の夜。
> 外では見事な満月が踊り出て、暗い夜道を照らし出している。
> そんな中での会話なのだが──
> がしゃーん!
> ガラスが割れる。
> どぐしゃあー!
> 人が吹き飛ぶ。
> ばきゃあーん!
> テーブルや椅子が破壊され──
>「てめぇー!!!」
>「んのやろう!」
> あちこちから喧々囂々罵倒の嵐が所かまわず降り注ぐ。
> ──騒がしかったが──
> オレの知り合いがが働くこの食堂では喧嘩が起こっていた…みもふたもな
>い言い方だが…起こっているのだからしかたがない…
> あの恐怖の闇に全世界が崩壊に曝されて既に半年たった。それでもこの国
>は日夜活気に包まれている。
> 壊れた、民家や修道院、魔道士協会、城…etc…etc…などは今では
>ほとんど修復され、再び人々達は平凡であり幸せな生活を送っている。
> 全世界を崩壊に至ったある事件。それはほとんどの者たちが知る偉業。
> そう異界の魔王がやらかしたことだと言うことを皆しっている。
> そして、それを解決した人物が誰であるのかも。
> がしゃあん!
> この乱闘の中、何故かまだ無事であった一皿の料理が落ち、割れ、料理と
>共に床にばらまかれる。
> その音に自分は我に返り、再び、ここの店内では喧嘩の嵐が吹き続けてい
>たのを思い出してしまった。
> …にしても…
> あの料理の支払い…誰が払うんだろう…やっぱしここの店長が泣きを見る
>ことになるんだろうか…
> そんな物思いにふけるその横手で、
>「あの〜やめてくださいませんか?お客様〜」
> カウンターごしから、この場の収集を納めようと言う気力がミジンコ並に
>も感じられぬ声で、知り合いののアイン=バーグスが、にこにこ笑顔で曇り
>一つ汚れ一つないグラスをせっせと磨く姿を、目のはじでとらえた。
>「…あの〜…」
> 再び彼女は声を出す。
>「おのれやあーっ!」
>「やるってかあーっ!」
>「やらないでかあーっ!」
> どたんっばたんっごおうんっつくつくてんてんっごろごろっ…
> が、やっぱひ効果はない。
> この喧嘩、一体どういう経緯で起こった物なのか…ま…んなのはどうでもいい…
>「で…もう一回聞くが…本当に全額寄付したってのか?」
>「はい(はあと)」
はははは(笑)

>「ふっ。何…簡単な推理だよリナくん。
> 君は前にこう言ったじゃないか。
>
> ──世の中には、複雑怪奇な事件もごろごろしているのよ。
>   あなたの頭脳は、そういうのに立ち向かうためにこそあるのよっ。
>   行きなさい世界へ。更なる謎を求めて!!──
いってない!いってない!
>「誰が言うか!んなこと!!…って…それよりほんとなの…助手がいるって…」
>「なあに…たいしたことないさ…1人はリナくんに顔が似ている女の子で…
>もう一人はなかなかの逸材の青年でね…」
>「………………」
> …か…かわいそうなやつ…人生誤ったわねその人たち…
> しばらくして──
>『エイプリル(さん)!』
>「おや?戻ってきたようだね…」
> ──そのかわいそうなやつがやってきたようだ。
> あたし達が一斉にそちらを振り向きー…
> ぶはああぁぁ!!!
> 噴出した…各々が飲んでいた、レモンティやコーヒーで…思いっきり…
> あたしは、その場で思考力が奪われた。
>『…リ…リ…リ…リ…リ…リナ…(さん)が二人!!??』
ははは(笑)そりゃー驚くだろー(笑)
> アメリア、ゼルガディス、ガウリイの驚愕の声がその場に響き渡った──
影リナ登場!!影ナーガは?アメリアいるから、出てこないのかな?
>                       <続く>──いつかどこかへ(まて!)──
>
>
>********************************************************************
こんにちわ♪
> ふう…ついにやってしまったのね…もう一人のリナのご登場…
わーい♪影、影♪
> …後、連載2つ…その両方の1回目が始まったら…あんだ〜ば〜の復活かな?
> まず、一つは以前に予告してた『STS ZERO』でしょ…
へー・・。
> もう一つが………『名探偵コナン』…『スレイヤーズ』混合バージョン…
>リナとコナンの初顔合わせ…大丈夫なんだろうか…
うわ!?すごすぎってゆーか、よく、入力が出来ますねー・・。感心・・。
>
> それでは、また…1週間後ぐらいに…
はいです♪
>
>
> …あ…そういえば…『リナの約束』の出張を書かないと……
あ゛・・出張してきます?楽しみ♪
ついでに、異世界にも出張しませんか?(←無理いうな!!4の番外編の世界)
>
> 追伸:誰か出張して欲しい方いますか…彼らに………まあ…いないだろな…
>そんな奇特な方…
ここにいる(笑)
とゆーか、感想、「約束」にどうもなのです♪
すいませんねー・・。私は度胸がなくて、レスしたことなかったのに・・・。
そーいや、例の「歌」って・・何話に登場でしたっけ?
十四話ではなかったよなー?「正義とは・・」とは別だったよーな・・。
探してるけど、見つからない(爆)
どこかで読んでるんだけどなー(笑)
ではでは、感想短いですが、感想なのでした。
追伸:まだ、切り取りができないので、長くなりました・・。(←まて!!)
それでは!!
>

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17220うに?猫斗犬 E-mail 2001/9/21 11:21:29
記事番号17219へのコメント

>> ふう…ついにやってしまったのね…もう一人のリナのご登場…
>わーい♪影、影♪
 …実は…頭ん中で出来てるプロットでは………どうしよう…何も考えてな
い…(こら…)


>> もう一つが………『名探偵コナン』…『スレイヤーズ』混合バージョン…
>>リナとコナンの初顔合わせ…大丈夫なんだろうか…
>うわ!?すごすぎってゆーか、よく、入力が出来ますねー・・。感心・・。
 実は14日出たばっかりのコナンの映画のビデオ…上映当時…見に行った
んですが…あまり、気にいらなかったもんで…私ならこうする!!
 といいながら…リナちんたちがいつのまにか出張ってきちゃって…


>そーいや、例の「歌」って・・何話に登場でしたっけ?
>十四話ではなかったよなー?「正義とは・・」とは別だったよーな・・。
>探してるけど、見つからない(爆)
>どこかで読んでるんだけどなー(笑)

 ……………………………はい?
 …歌?
 …????????????…

 …歌ってにゃに?
 …そういや…リナの約束でも言ってましたよね…
 …????????????…


 ちなみに私の作品は十四話まで、いったこと無いんですけど…
 …????????????…



>> …あ…そういえば…『リナの約束』の出張を書かないと……
>あ゛・・出張してきます?楽しみ♪
 はい…完全に…うっとうしいくらいに…

>ついでに、異世界にも出張しませんか?(←無理いうな!!4の番外編の世界)
 ……もう少し…世界・情報があれば…どういう世界なのかとか…
 現代科学の世界とか…魔法と科学両方が存在する現在世界とか…近未来とか…
 ちなみに…EXキャラたちはリナちんたちとはまったく違った世界の住人
ですし…行こうと思えばいけたりするんです…
 今度の出張でその辺も説明してるかも…L様も大いに関係してたりして…

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17223Re:うに?・ありゃ?かお E-mail 2001/9/21 21:26:40
記事番号17220へのコメント

猫斗犬さんは No.17220「うに?」で書きました。
>
こんにちわ。
>>> ふう…ついにやってしまったのね…もう一人のリナのご登場…
>>わーい♪影、影♪
> …実は…頭ん中で出来てるプロットでは………どうしよう…何も考えてな
>い…(こら…)
そーなんですか?
>
>
>>> もう一つが………『名探偵コナン』…『スレイヤーズ』混合バージョン…
>>>リナとコナンの初顔合わせ…大丈夫なんだろうか…
>>うわ!?すごすぎってゆーか、よく、入力が出来ますねー・・。感心・・。
> 実は14日出たばっかりのコナンの映画のビデオ…上映当時…見に行った
>んですが…あまり、気にいらなかったもんで…私ならこうする!!
> といいながら…リナちんたちがいつのまにか出張ってきちゃって…
なるほど(笑)
>
>
>>そーいや、例の「歌」って・・何話に登場でしたっけ?
>>十四話ではなかったよなー?「正義とは・・」とは別だったよーな・・。
>>探してるけど、見つからない(爆)
>>どこかで読んでるんだけどなー(笑)
>
> ……………………………はい?
> …歌?
> …????????????…
ありゃ?なかったっけ?テーマソング??
勘違いかなー・・。いろいろ読み漁ってるからなー・・。(言い訳)
>
> …歌ってにゃに?
> …そういや…リナの約束でも言ってましたよね…
> …????????????…
すいません・・。たぶん、間違いなく、私の勘違いのよーなので、
気にいないでください・・・。(いかんなー・・。アルツハイマーか!?
若ボケか!?)
>
>
> ちなみに私の作品は十四話まで、いったこと無いんですけど…
> …????????????…
ありゃ?勘違いかな??ははは(汗)なんか、龍崎さんのとだぶって、
勘違い・・してたかも・・。回数と、歌に関しては・・。ははは(滝汗)
あ、でも、レスのぬいぐるみネタは使わしてくださいね(←ずーずーいーぞ!)
>
>
>
>>> …あ…そういえば…『リナの約束』の出張を書かないと……
>>あ゛・・出張してきます?楽しみ♪
> はい…完全に…うっとうしいくらいに…
楽しみなのです♪
>
>>ついでに、異世界にも出張しませんか?(←無理いうな!!4の番外編の世界)
> ……もう少し…世界・情報があれば…どういう世界なのかとか…
> 現代科学の世界とか…魔法と科学両方が存在する現在世界とか…近未来とか…
科学魔法の発達してる世界なのです。
科学と魔法がごっちゃになってるとゆー(笑)
たとえば、魔法が使えない人でも、魔法銃とかつかえば、簡単に♪
↑社会現象として、犯罪がおおい(笑)
・・・って、レス返しで説明して・・どーすんだろ・・。
> ちなみに…EXキャラたちはリナちんたちとはまったく違った世界の住人
>ですし…行こうと思えばいけたりするんです…
なるほど、納得。
> 今度の出張でその辺も説明してるかも…L様も大いに関係してたりして…
楽しみなのです。あ、でも、異世界の方は・・無理いってすいません・・。
あれは、気にしないでください・・・。
とゆーわけで、出張、楽しみにしてるのです♪それでは♪
>