◆−一握りの………−ユノア(4/23-01:10)No.15065
 ┗はじめまして☆−れーな(4/24-22:53)No.15090
  ┗有り難うございますぅっ!!−ユノア(4/27-17:35)No.15131


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15065一握りの………ユノア E-mail URL4/23-01:10


お久しぶりです、ユノアです。って、覚えておられる方おられないでしょうねぇ。なんせ、本当に久しぶりですもの……確か、投稿させていただくのは、1年以上ぶりだったような気が(汗)…………
そして、今回の話は…自分のHPに乗せたものを投稿させていただくという、失礼極まりない事をしるし………ご、ごめんなさい! でも、でも、どういうご反応がいただけるか、チャレンジしてみたくなったのです。
だけど、こんな駄文を読もう!と思って下さる方はおられないですよねぇ。きっと。
それでも! 投稿させていただきます!!(←怖いもの知らず?)
えっと、カップリングはやっぱり、ゼロリナです。そして、内容は、ちょっぴしシリアスっぽくて、結構切なめな話……だと思うのですが(多分)
そんなものでも宜しければ、読んでやって下さいませ〜。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


一握りの………







         彼女の時間が止まった。
         止めたのは、他の誰でもなく、この『僕』自身。




"大好きだよ。世界中で一番"
柔らかな笑顔で彼女は言葉をくれたのに。
それなのに――――


"時々しか逢えなくても、あたしは幸せだよ?"
腕の中で零してくれた想いは『本物』だったのに。
それでも――――


"例え別々でも…これから先、同じ空の下、一緒に歩いていこうね"
真っ直ぐな朱の瞳が映したのは…確かに『僕』だったのに。
だけど僕は――――




         ―――殺めてしまった……彼女の『保護者』を―――



"どうして!!"
言葉が…瞳が突き刺さる。
耐えられなかったんです―――――


"あんたがこんなことをしていい権利なんて、どこにもないっ!!"
朱の瞳が殊更、赤く染まる。
貴女の傍に『彼』がいることが―――――


"あいつの人生は、あいつのものなんだから!"
必死な彼女の表情が、僕を殴りつけていく。
僕より沢山の笑顔と言葉を受け止めていることに――――


"返してよ…あいつの時間を返してよっ…"
縋りつく彼女の感触が僕を痛めつける。
こうなることは判りきっていたことなのに――――


"どうして……どうして…あたしにこんな事を言わせるのよぉ…っ…"
苦しげな呻き声が僕の中に傷を残していく。
押さえることが出来なかった―――――


"あたしは―――"
最後の言葉は流れいき…白く溶ける。
自分の想いを―――――




         ―――この時から、彼女の『時間』が止まった―――






「…リナ……なにかあったら、呼ぶのよ?」
 黒髪を揺らしながら、女性が微かに身を屈めて言葉をかけるが…彼女は応えない。
 ただ、イスにゆったりと腰掛け、前を見つめるばかり。
 いや、それも『見ている』のではなく、前を向いているというだけのものだ。
 彼女の朱の瞳には何も映ってない。
 そして、柔らかな風が栗色の髪を掠めとっていくが…彼女はぴくりとも動かない。
 魂の抜け落ちた、器のみの存在になりはてている。
 まるで、人形のようだ。
 何も語らず、映さず…動かず……
「じゃ、しばらく日光浴でも…ね……」
 口調は穏やかなものの、瞳は痛々しげに伏せられてそう呟くと、黒髪の女性は家に入っていった。
 心地よい陽射しを浴びた庭に、彼女を置いて。
 僕は暫くしてから、すっと『そこ』に姿を現して、静かに彼女に近づく。
「…こんにちは、リナさん…」
 声を掛けるが、やはり、反応はない。
 僕は身を屈めて眼を合わせるということもせず、立ったままの姿勢で彼女を見下ろす。
 眼を合わせないのは………
「今日はどんな話をしましょうかね…」
 呟きは彼女に届くことなく、流れていく。
 それでも僕は…先を続ける。
「思い出話でもしましょうか、リナさん………僕と、始めて会った時のことを覚えてますか?」
 問い掛けに応えてくれるのは、風に吹かれて微かに揺れる栗色の髪ばかり。
「貴女は豪快に盗賊団のアジトを襲撃してましたよね」
 懐かしむように眼を細めて、僕は呟いていた。
 昔を懐かしむなど……魔族にはいらないモノなのに。
 でも、今は―――――
「あの時、リナさんは僕に利用されたって思われたみたいですけど、違うんですよ?」
 彼女に微笑みを送り、時間(とき)を進めていく。
「本当なら、あそこで僕は貴女に接触する必要はなかったんです……だけど―――」
 そう。
 我が主からは、時がくるまでは、彼女の動向を見続けることのみを言い渡されていた。
 それを僕は……彼女に触れたくなって…
「時を早めて、動いてしまった……少しでもリナさんの傍にいたくて……」
 呟き、僕は身を屈めて、彼女に視線を合わせる。
 返ってきたのは、輝きをなくした、朱の瞳。
 それも、返ってきたのではなく、すり抜けていく。
「だから、こんなことを―――」
 彼女との距離を縮め、僕は人差し指を自分の唇に触れさせてから、そっと、彼女の唇に押し当てる。
「こんなことをしたんですよ、僕は―――覚えて…ませんか?」
 震えそうになる息をこらえながら問い掛けるが、彼女は動かない。
 瞳ははるか前方を見たまま。
 僕のことは微塵も映してない。
「…ねぇ…」
 たまらず、僕は彼女を抱きしめてしまう。
 救いを求めるように。
「本当にあったことなんですよ…夢でも幻でもなく…現実にっ!」
 感情が先走ってしまう。
 冷静さを欠いてしまう。
 こんなにも……彼女の声が聞けない事が、彼女の瞳に自分が映らない事が…僕を狂わせていくものだなんて、思いもしなかった。
「お願いです…リナさん……時間を取り戻して下さい…」
 言葉と共に、嗚咽が漏れたような気がした。
 自分勝手な言い分だとは分かってる。
 彼女を追い詰め、時間を止めてしまったのは、他でもない、『僕』なのだから。
 それでも、僕は―――――
「罵倒でもなんでも構いません。僕に声を聞かせて下さい」
 ―――――願わずにはいられない。
「僕を『見て』くれるのなら、嫌悪でも憎悪でもいい……」
 語尾は掠れ、僕は更に彼女を強く抱きしめ、縋ってしまう。
 絶望にも似た願いは叶うのだろうか。
 いや、叶えなくてはいけない。
「貴女が『時間』を取り戻すことの条件に、僕の滅びを望むのでしたら、それでも構いません。ですからっ」
 僕は微かに顔を上げ、彼女を見つめ、柔らかな頬に指先を滑らせる。
 応えて欲しくて。
「動かして、下さいっ…『時間』を!」
 だけど。
 僕の心の叫びも彼女には届かず、空しく流れていくだけだった。
「…リナ…さん」
 酷く痛みを伴う言葉が漏れる。
「……リナさん…」
 彼女を抱きしめてもこの痛みは消えない。
「…リナさんっ……」
 いつまでも、ずっと。
「リ…ナ…さん…」
 彼女が『時間』を取り戻すまでは―――――
「…リ―――」
 呟きかけて、気配を感じる。
 彼女の姉である女性が足音をたてて、こちらに向かってくる。
 気配は…大げさなぐらい撒き散らして、僕に知らせる。
「…タイムリミット…ですね……」
 呟き、彼女から体を離し、家の方に視線を送る。
 彼女の姉は、毎日、ほんの少しの間だけ僕に時間をくれる。
 彼女と会うための空間と一緒に。
「また…明日も来ますからね…」
 彼女に笑みを送ってから、辛うじて暖かさが残ってる唇に、僕の冷たいそれを重ねる。
 静かに、軽く。
 そして―――――
「リナさんが、『時間』を取り戻してくれるまで、ずっと…」
 この言葉を残して、僕はその場から離れ闇に戻る。
 彼女の姉が現れる前に。
 明日こそは―――という想いを抱きながら。




 ゼロスが消えた後、リナの姉――ルナが姿を現す。
 そして、いつものごとく、ルナはリナの前に回りこみ、覗き込む。
「――――また……また泣いたの? リナ…」
 応えるように、リナの瞳から、一筋の涙が零れていた。
 だが、相変わらず、瞳には何も映さず、言葉も返さず。
「もう少し…なの? それとも、まだ…?」
 呟くものの、ルナは頭を振って、自分を窘める。
 焦ってはいけない…と。
「さ、家に入るわよ」
 リナを促すように言うと、ルナは手を引いて、一緒に家の中に入っていく。
 小さな、光を残して。

 この光景をゼロスは知らない。
 自分が帰った後、いつもリナが涙を流してることを―――――



                               ――完――





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

あはははははは(とりあえず、笑って誤魔化す)
え〜っと、この話を読んで下さった方は、どう思われたのでしょうか?(かなり不安)
ご意見、苦情、なんでも受付ます。リナちゃんが「らしく」ないことは重々承知しておりますから(それはいつものことですが(^^;) 彼女なら、こんなことで「心」が壊れることはないですよねぇ。それに、ガウさんをあんな風にしてしまって、すみません。本当に反省しております。ごめんなさい。
こんな駄文を最後まで読んで下さった、心優しい皆様、誠に有り難うございました!

   久しぶりの此方に投稿させていただいて、かなり緊張したユノアでした。

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15090はじめまして☆れーな E-mail 4/24-22:53
記事番号15065へのコメント

こんばんわー!はじめましてになると思いますです。れーなと申しますモノなのでございます。最近もうゼロリナどっぷり浸りすぎなあたしです。馬鹿モノですけどよろしくしてくだされば果てしなく光栄です☆

さてさてって事で読ませていただいたんですけどもうわぁぁぁんっ!!リ、リナちゃんがーっ!?とゆーわけでのっけから壊れてしまったのですが(汗)
ううっ・・・なんて切ないお話なのでせう・・・・くすん。『止まってしまった』リナちゃんですわ・・・。いつも明るい彼女なだけにそんな事になってしまうとすっごく悲しい感じなのです・・・それほどショックだったって事ですよね。ガウりん死んだのが。
しかもゼロス君が帰った後に涙を流すんですね!くぅぅぅぅっ!切なすぎですー!リナちゃんの時間はいつか動き出すんでしょうか・・・それとも・・・。
こゆお話大好きなんですよね、あたし。めっちゃシリアス。切ない系。読んだ後になんかきゅーってなるんですよね―。あたしもこんな素敵なお話が書けたら良いんですけど・・・まだまだ力不足ですわ―。

あーなんかワケ分かんない感想ですね―。支離滅裂。いつもの事だけど(爆)とにかく、素敵なお話でしたー!!

あ、題名はどーゆー意味なのでしょう?気になりますですー。

ではでは、またなにか投稿してください―☆れーなでしたv

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15131有り難うございますぅっ!!ユノア E-mail URL4/27-17:35
記事番号15090へのコメント

>こんばんわー!はじめましてになると思いますです。れーなと申しますモノなのでございます。最近もうゼロリナどっぷり浸りすぎなあたしです。馬鹿モノですけどよろしくしてくだされば果てしなく光栄です☆

はじめまして、れーな様。ユノアと申します。
でも、実は、れーな様のお名前は存じ上げていたりします。某所様のHPなどで。
ですから、そのお方に読んでいただけて、ご感想を書いていただけて、とっても嬉しいのですっ(><) 有り難うございます!
そして、是非、是非、こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。


>さてさてって事で読ませていただいたんですけどもうわぁぁぁんっ!!リ、リナちゃんがーっ!?とゆーわけでのっけから壊れてしまったのですが(汗)

あんな駄文で壊れていただけたなんて、光栄です。
でも、リナちゃんには酷いことをしてますよね、私って(苦笑)


>ううっ・・・なんて切ないお話なのでせう・・・・くすん。『止まってしまった』リナちゃんですわ・・・。いつも明るい彼女なだけにそんな事になってしまうとすっごく悲しい感じなのです・・・それほどショックだったって事ですよね。ガウりん死んだのが。

え〜っと、ぢつわ………勿論、ガウさんが死んだことに対しても、痛くて、悲しくて、ショックだったのですが、それ以上に、ゼロスさんにガウさんを殺させた事が嫌だったんです。彼を追い詰めた、自分自身が許せなかったんですよ。一応。

>“どうして……どうして…あたしにこんな事を言わせるのよぉ…っ…"

このセリフでそれを訴えた、つもりだったんですよねぇ。
でも、私の駄文ですから(苦笑)
それで、リナちゃんは、心を閉ざしてしまったのです。
これ以上、自分がいたら、ゼロスさんに更なる苦しみを与えて、また、同じことを繰り返さないって保証はありませんから。


>しかもゼロス君が帰った後に涙を流すんですね!くぅぅぅぅっ!切なすぎですー!リナちゃんの時間はいつか動き出すんでしょうか・・・それとも・・・。

それは…私的にはリナちゃんの時間は動き出して欲しいって願うのですが、彼女敵には動かないような気がします。ゼロスさんの為に時間を取り戻したい、という気持ちはあるのですが、やっぱり、また、彼が同じ事をしたら? という不安があるものですから。う〜。でも、これだと、アンハッピーエンドですね。可能性もないのなら…………


>こゆお話大好きなんですよね、あたし。めっちゃシリアス。切ない系。読んだ後になんかきゅーってなるんですよね―。あたしもこんな素敵なお話が書けたら良いんですけど・・・まだまだ力不足ですわ―。

大好きと仰って下さって有り難うございます。投稿させていただいたものの、この話、ちょっと酷い話だような〜って思ってたものですから(ガウさん頃してるし、リナちゃんや、ゼロスさんに痛み与えまくってますからね)、そう仰っていただけて、本当に嬉しいです(^^)
ところで、れーな様の御作品は素敵じゃないですかぁっ!! 拝読させていただきましたけど、文章もお上手で! 戦闘シーンはどきどきはらはらとして、凄いな〜って思いました(戦闘シーンが書けないヤツですから) そして、元気で格好いいリナちゃんが輝いていて素敵でした(はあと)


>あーなんかワケ分かんない感想ですね―。支離滅裂。いつもの事だけど(爆)とにかく、素敵なお話でしたー!!

そんなことありませんっ!! 本当にとっても嬉しいご感想でした!!
本当に有り難うございます。


>あ、題名はどーゆー意味なのでしょう?気になりますですー。

あははははは(滝汗) やっぱり、意味分かりませんよね。実は、私もよく分かっておりません(おいおい)
そうですね、何と申しましょうか……今回の話の全体のイメージ? は、かすかな、弱い光のイメージなんですよね(うっ。なんかこれも適切な表現じゃない)……う〜んなんていったらいいのか……最初、「一握りの希望」とかってタイトルにしようかと考えはしたんですよ。リナちゃんの「時間」が戻るのか?に対してのことに関して……でも、なんとな〜く、そういうのを言葉にするのがいやになって、誤魔化したというか……それで、後で、色々と考えたのですが……ゼロスさんサイドとしても、一握りの嫉妬というか、欲望ゆえに、そういうことを起こしたよな〜ってなり、色々の意味で「一握り」かなっとなりました(やっぱり意味不明) ご、ごめんなさい。訳分からないですよね。こんな説明じゃ。


>ではでは、またなにか投稿してください―☆れーなでしたv

お言葉、有り難うございます! とってもうれしいですっ(><)
でも、ただ今、時間がないので、話を書けない状態なのです(TT)
あちこちで、連載ものもあったりして(汗) あはははは。こういうやつです。ごめんなさい。
もし、よろしければ、私のHPに来ていただければ、それなりに話はありますです。って、でも、そんなもの読みたくないですよね。すみません。
れーな様。本当に素敵なご感想、有り難うございました。

それでは、これにて失礼させていただきます。
ユノアでした。