◆−空騒ぎの・・・−CANARU(3/24-09:12)No.14558
 ┗一番悪いのは・・・?−P.I(3/26-01:11)No.14601
  ┗モデルはやっぱり・・(汗)−CANARU(3/26-10:01)No.14603


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14558空騒ぎの・・・CANARU URL3/24-09:12



今回は完全なギャグ(?)です・・・。
しかも・・かなりナンセンスなネタです・・・。
ご時世(汗)

********************

「は・・・??」
リナの剣呑な声が食堂に響き渡る。
「いや・・・だから・・・実力で阻止して欲しいと・・私は言って・・・」
と、あるな〜〜〜んも特徴を持たない田舎町。
市長と名乗る人物に役所に呼び出され、お約束どおりの仕事の依頼。
でもって、その『依頼』と言うのが。
「な〜〜〜〜んで、路上の『ごみの違法投棄』の始末にアタシが駆り出されなくちゃ
いけないのよおおおおお〜〜〜〜〜〜!!!」
市庁舎中にリナの絶叫が木霊する!!!
「っだ・か・ら〜〜!!ただ事じゃ無いんですよ!!路上いっぱいに粗大ゴミや生ゴ
ミ!好き勝手捨てていく連中が居るんですよ!!でもって・・・私には傭兵雇って嫌
がらせするわ・・・挙句の果てに道路工事の中断をするわああああ!!!!」
嘆きながら市長は更に頭を抱える。
「でも・・その連中・・なんで違法投棄な〜んて間抜けなことするのよ・・・?」
はあ・・・っとため息をつきながらリナは再度市長に問い掛ける。
「・・・簡単な事です。市で生ゴミ用のゴミ袋を指定して・・回収を有料にして・
・。ついでに言えば粗大ゴミの回収費用を自前にすると制定したら・・・。どんどん
違法投棄が増えたって訳です・・・・・・」
「・・・・・・・・・あ・・・っそう・・・・・・」
確かにゴミの始末に金を払いたくないが故に・・勝手にそこらに捨てていく奴は
自治体にとって天敵・・と言う事は故郷に居たときから知ってはいたが。
まさかこんな所でこんな事の始末をするハメになるとは・・・。
はあ・・・とため息をつきながらリナはとりあえず。
「分かったわ・・依頼料もま〜まだし・・・。引き受けるわ・・。じゃ、まずはさし
あたって・・」
パンパンっとこの依頼を聞かされたときに起こしたリアクションの為、服の汚れた部
分を手で払いのけ・・・。
「さしあたって・・・???」
遠い目をしながら言葉を切ったリナに市長が問い掛ける。
「嫌がらせに来る『傭兵』とやらをやっつけよ〜じゃないの!!ったく・・・」
なおも不満そうにリナは吐き捨てるのだった。


「ふぁぁぁぁぁ〜〜〜〜・・・・眠い・・・・・・・・・ったく・・・」
朝一番。
寝ぼけた眼を擦りながらガウリイは片手に剣を持ちながら大あくびをする。
なんだか知らないがこの依頼。
朝早くおきていかにも平和ボケした田舎町だから仕事も無いだろう・・。
そう思っていたガウリイに急にと、あるこの辺りでは唯ひとつの都会からの支店・・
恐らくここには工場だけしか誘致していないだろうが・・・。
ともあれ、ガウリイは「傭兵が珍しくこんな片田舎に出てきている」と言う事を聞い
た企業の重役に仕事の依頼を受けたのだった。
まあ・・丁度金もないし・・ど〜せすることもないし・・。
と、深く考えもしないで受けた仕事だったのだが・・・。
「何が悲しくって俺・・・ゴミ早朝朝5時に・・市庁舎の広場に捨てにいかなくちゃ
なんね〜んだろう・・・・」
とぼとぼとぼとぼ・・・・・・・・・・・・・・・・・。
なんだか虚しい気分でリアカーいっぱいのゴミを引きずりながらガウリイは道を歩
く。
「眠い・・・重い・・・・・・・」
ブツブツと独り言を言う姿は・・・。
うん、自分でもかなり情けない事は自覚していた。
ガラガラガラガラガラガラガラ・・・・・・・・・・・・・・・。
到着したゴミの・・指定された廃棄する場所にさっさとゴミをおいてガウリイが
その場を立ち去ろうとしたその時だった。
どんがらがっしゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んがらがらがらがら!!!!!!
不意に発動するこれは・・・。
「・・げ!!こんな所にトラップかよ〜〜〜!!」
咄嗟に落ちてきた椅子、机、本棚、果てはナイフにフォークに包丁・・・。
地図やとがった万年筆、更に危険な事に画鋲やお皿、ついでにいえば腹いせかの
よ〜に生ゴミが降ってくる!!
「げげぇ・・・こんなもんにマトモに当たっちゃ・・う〜ん・・本気でひとたまり
もね〜な・・・・」
別の意味で・・・・。
と、そんな感想を降ってきたブツを座り込みながらガウリイが眺めていたその時。
「見つけたわよ!!嫌がらせ傭兵その一!!」
急に・・恐らく魔法の光だろうか?
一番鳥もまだ鳴いてはいない時間の早朝の暗闇を引き裂き、ガウリイを照らし出す!

「・・・・・・ど〜でもいいけど・・・・」
ジトっとガウリイは魔法の光に持ち主・・・多分市長が雇った魔道師だろうか。
尚も魔法の光でガウリイを照らしながら彼女は眠そうに此方を眺めて言う。
しかし、ガウリイは容赦なく。
「・・・・お嬢ちゃん・・・な〜んでパジャマ姿のまま・・なんだ・・・?」
「・・・・やかましい!!アタシだって朝っぱらからおきて見張ってる程お人よし
じゃないのよ!!」
半ば不満そうに『お嬢ちゃん』はガウリイを睨みつける。
「・・・俺だって・・虚しいんだぞ・・こんな時間にゴミ捨て・・」
そんな彼女の言葉にガウリイもブツブツと文句を一人で言う。
「・・・・・・ゴミ捨て亭主か・・?アンタは・・・?」
その姿があんまりにも情けなかったのでついついリナは突っ込みを入れてみせる。
「馬鹿にするな!!俺はまだ花の独身だ!!」
あんまりにも意味も無い抗議を言ってみるガウリイ。
「ま〜い〜けど・・けどさ、あんた・・なんでゴミの違法投棄の依頼なんて受けたわ
け?死ぬほどお金に困っているって訳じゃあ無いみたいだけど・・」
はあ・・・とため息をつきながらリナは青年に言ってみる。
「・・・ガウリイだよ・・お嬢ちゃん・・・って・・違法投棄!!これって・・
『違法』だったのか!!?」
今更気がついたように混乱するガウリイに・・リナは。
「あ・の・ねえ!!じゃあ何だと思ってたのよ!!」
「いやぁ・・俺・・法律疎いから・・」
って・・・・。
そ〜ゆ〜問題なのか!!?
半ば呆れた思いを抱きながらふう・・とリナはガウリイに。
「ともかく!!とっととこ〜んな馬鹿げた嫌がらせの仕事、おりなさいよ!!
分かったわね!!」
とりあえず(自分が仕掛けた罠が大半の原因だけど・・)安眠を妨害された恨みを込
めてガウリイにそう言い放ち・・・。
クルリ・・と踵を帰して用意された宿舎に帰り、二度寝をしようと思ったその時!!
「お〜〜〜〜ほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ!!!!ついに見つけたわよ
!!
リナ・インバース!!!!!!!」
高らかに聞こえてくる・・・・。
あの脳天突き抜ける馬鹿声!!!!!
「・・・・なんだ!!何だ!!あのね〜ちゃん!!お前さんのパジャマといい・・
・。
そっか!!魔道師とは仮の姿!!あのね〜ちゃんとお嬢ちゃん・・・。流れのお笑い
芸人か何かか!!?」
「なんでそ〜〜なるうううう!!!!」
馬鹿げた依頼をしてくれた市役所から腹立ちまぎれにパクったスリッパでガウリイの
頭をぶん殴る!!
「いでぇぇぇ・・って・・スリッパ盗みは合法なのか???」
「・・・う・る・さ・い!!!!」
この市のロゴをスリッパから目敏く発見したのだろう。
突っ込みを入れてくるガウリイにリナは目もくれずそう怒鳴る。
「ふふふ・・こんな所で旅の傭兵とお笑い芸人のグループでも結成したのかしら?
リナ=インバース!!」
ふぁさ・・っと黒い髪を掻き揚げてそう言うのは勿論彼女の『金魚のうんち』
白蛇のナーガである!!
「だあああ〜〜〜!!もう心外な!!アンタにまでお笑い芸人とおおお!!」:
「やっぱりお笑い芸人なんじゃね〜か・・・」
ぼそり、と未だに頭を摩りながら呟くガウリイに再度怒涛のスリッパ攻撃を
炸裂させ・・・・。
「で・なんでこんな所に居るのよ?ナーガ・・・・」
やはり一人、未だに痛がるガウリイには目もくれずにリナ。
「決まってるじゃない!!路銀が尽きたから貴方のしごとを手伝ってやって・・。
報酬を山分けにしようと言う魂胆よ!!と、言うわけでソコのあなた!!」
ビシっと頭を抱えて蹲っているガウリイの方をナーガは屋根の上から指差し!
「え・・・・・・・・・・・・・」
かなりいやそ〜〜〜な顔をしながらガウリイは其方の方向にぎぎぎ・・と視線を送
る。
まあ、無理からぬ事かもしれないけど。
「ったく・・何処から嗅ぎ付けて来たんだか・・」
はあ・・・と見ればこの魔道師の少女はため息をつき、半ば朝日の昇った空の光に
真っ赤に染まった・・本来なら栗色であろう髪の毛を掻き揚げる。
「・・・助けてくれないのか・・?お嬢ちゃん・・・・・」
「・・・リナよ・・・まあ、もともとアンタをとっちめる事も目的だったし・・・。
こ〜なったらもう破れかぶれよねえ・・・」
ハッキリと言い放った言葉に傭兵男・・ガウリイの顔色が真っ青に変わるのが明らか

見て取れる。
「あ、大丈夫よ。本当の目的はアンタを雇った連中だし・・アタシはナーガみたいに
情け容赦ない訳じゃないから〜♪」
「・・・トラップに生ゴミ仕掛けるような人間にだけは言われたくないいいいいいい
いいいいい!!!!!」
ガウリイの絶叫があたりに木霊し・・・・・・。
そんな一瞬の隙をついたのだろう・・。
ナーガの放った氷の矢がやおら此方に降り注ぐ!!
「げ!!!」
ガウリイが盾になったため、リナの方にはあまり攻撃は届かなかったが・・。
「おっと!!!」
咄嗟の・・普通なら避けきれるはずも無いスピードで降り注ぐ氷の矢をいとも簡単
にガウリイは避ける!!
が・・・・・それでもあまりにも突発的な状況だったせいだろう。
ツ・・・・・・・・。
微かに氷の矢がかすったガウリイの腕からほんの少しの血液が流れ出す・・・。
・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・。
この状況・・・多分・・・恐らく・・・いや・・・・・絶対・・・・・・・。
リナが思ったその刹那・・・。
「は!!は・・・・ははは・・・はううううううううううううう・・・・・・・」
本人としては格好良く屋根から地上に着地したつもりだったのだろう・・・。
だがしかし、目の前のガウリイが腕からほんの少量ながら血を流しているのを発見
し。
「・・・あ、倒れた・・・・って、お前さん何やってるんだ?」
「・・今のうちに始末するの!!」
先程ガウリイが必至になって捨てていたゴミの山にナーガを埋めるリナ。
かくして。これで一つの事件は決着がついた。
はあ・・・・っとため息一つ。
充実感を胸にリナは未だにパジャマ姿のまま、朝日の昇る東の空に去って・・・・
・。
行こうとしたのだが。
「・・・・依頼・・遂行してくれないんですか・・・・・・」
不意に目の前に現れた市長の無言の脅しに思わず足をとめる。
「・・うわああ!!な・・なんですかああ〜〜〜〜」
それこそ大慌てでリナは思いっきり後ろに飛びのいてこの場所からはなれる!!
「良いですか・・・このゴミの不法投棄・・・お願いですから・・止めさせて
ください・・・本当に〜〜〜〜〜」
「ああ〜〜〜もう!!わかりましたおおおおお!!」
あまりにも青ざめた顔で市長が言うので泣く泣くリナも依頼遂行を改めてそう約束す
る!「それと・・・・・」
「・・・それと・・・なんですか!!?」
「・・・スリッパ・・ちゃ〜〜んと返却してくださいね・・・・・・」
これまた青ざめて言う市長にこればかりはリナもキッパリ、しっかり、ハッキリと。
「拒否します!!」
そう言ってのけてやるのだった。
そんなやり取りが終了し、キっとリナは改めてガウリイの方を向き直り・・。
「と、言う訳だから〜〜・・大人しく散ってね(はぁと)。ファイアー・ボール!
!」
「わ〜〜〜!!ちょっとま・・・」
一寸待て!!
さすがにこんなパジャマを着用したままの寝ぼけ眼の少女と戦う気にはなれなかった
ガウリイは大慌てで攻撃を既に放つ体勢に入ったリナを止めに入るのだが・・。
「お〜〜〜ほほほほ!!この程度の攻撃でこの私を倒せると思って?リナ!!
って・・・きゃああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
何時の間にか復活し、ゴミの山から這い出してきたナーガがリナと向き合う形になる
ためにガウリイの前に立ちふさがり・・・。
フォギャラシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア〜〜〜〜ン!!
結果は・・・言うまでも無い・・・・。
「ふ!〜〜〜丁度いいところに盾が出来て・・助かったぜ・・・」
汗を拭きながらぶっ倒れてプスプスいってるナーガには目もくれず独り言を言うガウ
リイ。
「・・・あ・・・あのぉ・・・・・・・・」
「い〜の・・別、ナーガだから!!」
何か言いたそうな市長の言葉を遮ってリナはそう言い放つ。
その間にも再度ナーガをゴミの山に埋める事を忘れない。
「折角だから・・留めをさせおきたい所ね・・・・・・・・」
「・・・駄目だぞ・・お嬢ちゃん・・ゴミのいっぱいあるところで火を使っちゃ・
・」
ナンだかとてつもな〜〜く嫌な予感がしたガウリイは一応リナを止めに入る。
「・・・・捨てた張本人に言われたくないわ!!!」
ジト目でそういわれてしまえば・・ガウリイとしても返す言葉が無い。
「さて・・っと・・」
完全にナーガを埋め終わったリナはやおら顔をこちらに向け治し・・。
「さあ!!ガウリイ!!さっさとアンタの雇い主打ち倒しに行くわよ!!」
「え・・・?ぶち倒しって・・(汗)」
「うるさいいい!!!さっさとこの依頼完了して、依頼料貰ってこんなところとはさ
よならよ!!ど〜せ違法投棄するような奴はロクデナシ!!つまりは悪人!!
さっさとぶん殴っても何処からも文句は出ないわ!!レイ・ウィング!!」
「うわああああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
「だあああああああああああああ!!!うるさいいいいいいいいいいいいいいい!!
!」風の結界中に木霊したガウリイの絶叫に文句を言うリナ。
「お前さんの声のほうがよっぽども耳に悪いぞ!!」
無論、彼のそんな抗議の声は無視!!
かくして・・諸悪の根源・・某企業の地方会長とやらの家に朝駆け・・と言う事に
事態は陥った。
何やら下のほうでは市長がこちらに向かって叫んでるようだが・・とりあえずそれは
無視!


「おらぁ〜〜〜!!違法投棄の会長!!懲らしめに来たわよ!!」
守衛、ガードマン、その他エトセトラを攻撃呪文で打ち倒し。
何やら不満そうな顔をしているガウリイを引きずりながらリナはこの場所までたどり
着いたのだが・・・・。
「・・・パジャマ・・ですわね・・・・」
「ああ・・・パジャマ・・・だ・・・・・・・・・・・・」
恐らく朝食の最中だったのだろう。
品の良い、一目でわかるほど高価な素材のドレスを纏った・・年のころなら30代後
半の女性と・・・。
ガウリイが申し訳無さそうに目配せしている事から考えても・・この40代前半のや
はり高級な衣装を纏った男性がこの地方企業の会長なのだろう。
やおら此方を眺めたまま、二人はそれぞれにティーカップ、トーストを持ったまま
凍りついたようにリナ・・そしてナンだか送り出したときよりもボロボロになった雰
囲気がしないでもないガウリイを眺めている。
「・・・・何よ・・?この反応の・・なしくは・・・????」
今、リナの頭の中には無数の疑問符が駆け回っているのだろう。
残酷だが・・事実は告げなければならない・・・・。
「お前さんさあ・・・まだパジャマのままだぞ・・?お嬢ちゃん・・・・」
暫しの沈黙・・・・・・・・・・・・。
だが・・・・・・・・・・・・・・・。
どげらっしゃあああああああああああああああああああああああああああああんん!

問答無用のリナの八つ当たり攻撃がガウリイの脳天に炸裂した!!
「・・・これ・・借りるわね・・・文句・・無いわよね・・・」
所詮剣を裁く事も無いと見越した下らない仕事故、ガウリイが身につけていたロング
・コートをリナは問答無用で奪い取る。
「・・・まあ・・別・・いいけど・・・」
先程市長から返却を要請され、見事に却下したスリッパな殴られた頭を摩りながらガ
ウリイ。
「まあまあ・・お嬢さんに・・ガウリイさん・・。何か御用じゃありませんの?」
品の良さそうな女性がにっこりと笑いながらリナとガウリイに紅茶を出しながら
話し掛けてくる。
まさか・・・こ〜くるとは思わなかったのだろう。
多少しどろもどろしながらリナは・・・。
「え・・いえ・・その・・ゴミの不法投棄・・やめていただけると嬉しいかな〜〜・
・なんって・・・」
額に汗を浮かべつつ、しかしちゃっかり紅茶は貰いながらリナは用件をやけに丁寧な
調子で彼女に伝える。
「・・・・・ええ・・・!!?あの不法って・・・!!あそこ。ゴミ捨てちゃ、いけ
ない場所だったんですの!!?」
急に驚愕の声をあげながら女性は手にもった紅茶のポットを取り落とす!!
「そんな!!あの場所は・・30年前からゴミ捨て場だったはず!!確かに大通りが
出来たり・・・アーケードが出来たり・・あまつさえ市庁舎があの場に移転したりし
たが・・・!!そんな・・・」
「・・・回覧板・・読んでないんですか・・・・それに・・ゴミ袋が法律で・・・
有料になった事も・・」
思わずこんな雇い主の反応に珍しく突っ込みを入れてみるガウリイ。
「ええ・・・。私たち・・物凄く法律に・・疎いので・・・」
なんだかガウリイと同じ事言ってるんですけどね・・・・・・・。
思わずため息をつきながらリナは二人に向かって声高々と。
「ちゃ〜〜〜んっと回覧板は調べてください!!でもって、ゴミの曜日はちゃ〜んと
調べて分別もする!!ついでに言えば。勿体ないので粗大ゴミは大量に出さない!!
よろしいですか!!?」
こめかみを引き攣らせて怒鳴りつけるリナに・・会長夫婦はピタリ、と動揺を止め
・。
「粗大ゴミ・・?私たち・・そんなモノは出してはいませんが・・・???」
はて・・と考え込むようにそう呟く会長。
「え・・?でも・・・俺が引っ張っていったリアカーには・・きっちりあったぞ!!
粗大ゴミ!!」
よっぽど大変だったのか、それとも情けない自分を思い出して不満に思ったのか。
大声でその事実を主張するガウリイ。
「・・・ああ・・それでしたらきっと!!大金持ちの私たちを恨んだ何者かの嫌がら
せにちがいありませんわ!!そうです!!そ〜に違いありません!!何せ・・今度こ
の田舎町を訪れるセイルーンの第二王女様を我が家にご宿泊される栄誉を・・・」
かくして・・。
延々昼近くまで・・リナとガウリイは会長夫妻の『我が家の栄光と血統と由緒』の由
来を聞かされるハメに陥ったのだった・・・。


「あ〜あ・・下らない事件だったわね・・」
あの後・・・・ガウリイのコートを借りたまま昼下がりの町並みを彼と並びながら歩

リナ。
まだあの家で聞かされた由緒だのど〜のこ〜のの自慢話のせいで頭が痛い。
「でもよ〜・・誰なんだろうな〜?ゴミ、俺の捨てに行ったリアカーに混ぜたのはっ
て・・・ん!!?」
何やら・・空から巨大な物体が投下されてくる!!??????
「げえええええええ!!ナンで突如異空間からモノが降ってくるの!!?」
そう・・それは・・。
巨大な粗大ゴミの山・・そしてそれは・・・。避けるすべすら与えず・・。
『異空間』からこの場所に降り注いで来たのだった!!


「まったくもう・・ゼラス様の人・・ぢゃなかった・・魔族使いの荒さといったら・
・なんでボクが粗大ゴミ捨てに行かなくちゃいけないんでしょうかねえ・・・。って
・・その前にど〜すれば魔族が粗大ゴミ出すんでしょう・・?まあ・・昨夜は適当に
リアカーの中に放棄してきちゃったんですけど・・・」
ブツブツ言いながらゴミ棄てる悲しき中間管理職魔族の声・・・・・・。
かくして・・・・・・・・。


「う〜〜〜ん・・・う〜〜〜ん・・・・う〜〜〜ん・・・・・・・」
ハっと目が醒めた時・・何故かリナは・・パジャマはともかく、見覚えの無いコート
を身に着けていた・・・。
「・・あれ・・アタシは確か・・・」
適当に違法投棄をする傭兵を退治する罠を仕掛けて・・疲れて寝ちゃって・・。
それ以後のことはまったく覚えていない・・・。
良く見れば・・市長に用意して貰った宿舎の部屋ではない。
「ああ・・お目覚めになりました・・?貴方、道端で倒れていたんですよ。お供の方
は隣室でご看病させて頂いてます」
一人の・・強いて言えば巫女風の少女がリナに声をかけてくる。
肩の辺りで切りそろえられた黒髪が印象的な美少女である。
「・・・あ・・はい・・で・・・・一緒に居た奴の様子は・・?それに・貴方は?」
ど〜やら旅の共・・もとい。
金魚のうんち、ナーガとなんらかの事件に巻き込まれた事は疑う余地も無い!!
あまりこの少女とも目を合わせないほうがいいかもしれないし・・名乗らないほうが
得策・・かもしれない・・・。
「お供の方は今眠っています・・しかし・・頑丈に出来た方ですね・・。ちなみにア
タシは・・名乗るほどのものじゃありませんが・・。正義を愛するセイルーンのモノ
です!!今日は市庁舎の宿舎にお泊めいただく予定です!!」
セイルーン・・市庁舎って・・・ど〜やら・・・。
あの人は嘘ついたらしいって・・?何の????
今ひとつ頭がぼ〜〜〜っとして思い出せないが・・・。
ナーガの頑丈さは認めるべきだろう・・・うん・・・・。
この場は彼女が眠っているうちにさっさととんずらこくに越した事は無い!!
「では・・有難うございました!!連れが起きたら・・急ぐので『ルクレツィアは先
に行っている』と連絡してください!!」
「はい!!この・・アメ・・じゃなくてテスラ!!命に代えましてもルクレツィアさ
んのこと、連絡しておきますね!!ズバリ、それが正義です!!」
訳の分からないことを言うテスラさん(?)を残し・・リナはさっさと部屋を後に
するのだった。
かくして・・さっさと逃走することに成功したリナ・・・。


「・・・ルクレツィアは・・先にいっている・・・?」
気付いたら見知らぬ少女・・・テスラとか名乗った・・にそう告げられ・・・あまつ
さえ朝方はまだ冷えるので着込んでいたコートをどっかで紛失し・・・。
ゴミを棄てに行ったところまでは・・覚えているんだが・・・・。
「ま・・・いっか・・・」
無理やりそう言ってガウリイが自分を納得させようとしたその時・・・。
ガシ!!!!!と何者に肩を捕まれ・・・・・・・・。
「・・貴方とあの少女とが壊した・・・・市庁舎と・・市庁舎広場・・き〜〜〜っと
り修理して頂きますよ・・・・・・・・・」
どんどろどろどろどろどろおおおおおおおおおおおおお・・・・・。
「うわあああああ〜〜〜〜〜おばけえええええええええ!!!」
不意に目の前に顔を現した心労で真っ青な顔をした男に突如詰め寄られ、絶叫するガ
ウリイ!!が・・その男は構わず・・・。
「私はお化けではなく・・・市長ですううううううううううううううう・・・」
尚もしつっこく追ってくる・・・・。


「ああ・・なんで俺がこんなことを・・・」
ヘルメットを被り、スコップ片手に。
さしあたって破損された壁を左官さんよろしく修理しようとコンクリートを掻き混ぜ

ガウリイ。
根性を出しただけあって広場の舗装は大方終了している。
あとは・・この壁だけ・・・。
そう彼が思ったその刹那・・・・・・・。
「それはアタシのおでんよおおおおおお!!ナーガ!!覚悟!!ファイアー・ボール
!」
「お〜ほほほほほほほほほほほほほほ!!まだまだ甘いわね、リナ!!フレア・ラン
ス!」ごげらめきゅるべきべきべきべきいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!
!!
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!

舗装がああああああああああああああああああああ!!げえええ!!コンクリが蒸発
しちまったじゃねえええかああああああああああああああああああああああ!!!!
あああああああ!!工具まで破損してやがるうううううううううううううううううう
!!!」
かくして・・・。
リナ、ナーガ・・そしてガウリイの絶叫が田舎町の夕日に響き渡る・・・。


「・・・・違法投棄か・・・・・・・・・」
道端に積み上げられた廃屋の瓦礫。炎系の呪文で破壊されたであろうレンガやコンク
リ。
更には破損した工具らしきもの破片を観察し・・ゼルはそうさっさと結論付けその場
を後にするのだった・・・・。


「なあ・・リナ・・俺、この町で・・コートなくした覚えあるんだ・・・」
「あら〜・・偶然ね、ガウリイ。アタシはここでコート拾って。かなり寝の張るもん
だったからさっさと質屋入れちゃった・・・」
「アタシはここで行き倒れになった男性と女性助けた覚えあります〜。確か・・女性
は・・ルク・・何だかさんっていったと思います・・・」
「あら・・偶然ね、アメリア。アタシもここで人に助けられた覚えあるわ・・・。
まあ、良く顔見なかったから覚えてないけど・・・・」
「へえ・・リナもかあ・・。実は、俺もだ。ま、もっとも俺が人のこと覚えてるはず
ないけどな〜♪」
「・・威張って言うな!!」
そんな三人の会話を聞き流しつつゼルは・・・・・。
「ど〜でもいいが・・・ここの住民の敵意に満ちた眼差しが・・・凄まじいまでに気
になるのだが・・・・????」
「・・・田舎だからな・・。よそ者を見たら泥棒と思え!!という考え方なんじゃ
ね〜か?前きた時も・・俺、ひっどい目にあった覚えがある・・。内容は・・忘れた
けど・・とにかく酷い目にあったなあ・・・・」
「そういえば・・アタシも正義の演説・・一日中しました・・・」
「アタシは・・うん。ナーガとおでんの取り合いしたわ・・・」
その時・・。ゼルの脳裏に蘇ったものは・・・・。
めちゃめちゃに焼け焦げた廃屋とレンガとコンクリの瓦礫・・・。
再起不能なまでに青ざめた市長と名乗る男・・そして・・この三人の言動・・・。
かくして・・・・・言わないほうが幸せだろうか・・言ったほうが幸せなのだろうか
(汗)



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14601一番悪いのは・・・?P.I E-mail 3/26-01:11
記事番号14558へのコメント

CANARUさん、こんばんは♪
タイトルからシェイクスピアを想像したら・・・全然ハズレてしまったわ(笑)

さて、今回のお話で一番悪かったのはなんでしょう?
ゴミを不法投棄したガウの雇い主?
不法投棄ゴミに粗大ゴミ混ぜたゼロス?
いえいえ。

リナに仕事を依頼した市長さんの運が一番悪い!!(きっぱり・笑)

きっと次の選挙では落選したことでしょーね。・・・それとも、
「も〜こんな仕事いやじゃあああっっ!!」
とか言って、立候補すらしなかったとか(^^;)

テンポの良いギャグでした〜☆
また書いてくださいね♪

(先日HPにお邪魔したら、CANARUさんの過去作品の一部が・・・!!
 全部読んだことがあるのばっかで、そんな自分に笑ってしまいました ^^;)

それではまた!

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14603モデルはやっぱり・・(汗)CANARU URL3/26-10:01
記事番号14601へのコメント

>CANARUさん、こんばんは♪
>タイトルからシェイクスピアを想像したら・・・全然ハズレてしまったわ(笑)
はい〜〜!!
アタシもタイトルにはすっごく悩んだんですが・・。
不意に昔映画でみたシェイクスピアの「空騒ぎ」が頭に浮かんだ
ので・・早速使いました〜(汗)

>さて、今回のお話で一番悪かったのはなんでしょう?
>ゴミを不法投棄したガウの雇い主?
>不法投棄ゴミに粗大ゴミ混ぜたゼロス?
>いえいえ。
ははは・・・(汗)
皆様かなり・・唯我独尊な方々が多かったですしねえ〜♪
書いていてあたしもかなり引きつり笑い起こしてたと思います!!

>リナに仕事を依頼した市長さんの運が一番悪い!!(きっぱり・笑)
やっぱりい〜〜!!
ちなみに「田舎町」のモデルも市長さんのモデルも・・(汗)
書いてるやつとかなり因果関連のある「S市」でっす!
>きっと次の選挙では落選したことでしょーね。・・・それとも、
>「も〜こんな仕事いやじゃあああっっ!!」
>とか言って、立候補すらしなかったとか(^^;)
ですねえ・・・。
ふふふ・・さて・・田舎の運命は・・再度そろった仲良し四人ぐみに
よって・・・(汗)
>テンポの良いギャグでした〜☆
>また書いてくださいね♪
はい〜〜!!
本当に突発でしたあ!!
>(先日HPにお邪魔したら、CANARUさんの過去作品の一部が・・・!!
> 全部読んだことがあるのばっかで、そんな自分に笑ってしまいました ^^;)
ふふふ・・・。
ついに本館できました〜〜!!
これからどんどん、話、増やしていきますねえ!!
>それではまた!
では〜〜!