◆−暗黒のライセンス・シリーズ2 第弐回 深紅色の変貌−CANARU(9/25-21:06)No.12000
 ┗ガウの出方が気になる・・・(笑)−P.I(9/26-01:02)No.12005
  ┗みゃはは〜〜♪−CANARU(9/26-08:28)No.12006


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12000暗黒のライセンス・シリーズ2 第弐回 深紅色の変貌CANARU 9/25-21:06


「暗黒のライセンス・シリーズ2」
〜〜第弐回 深紅色の変貌〜〜〜〜〜〜〜

なんだか・・・。
「気まま」がギャグならこの「暗・ライ(略)」シリーズ
はシリアス一辺倒で・・・。
体調調整してるってカンジです(汗)
もともと殺伐とした人間なのでこの話書いてるときは
楽しいこと楽しいこと・・(邪)
はい・・書いてるやつの本性と思ってくださって構いません。
荒んでます・・・・・・マジで・・・。

*********************
酷い空腹を感じた・・・・。
何を・・そう思うに至ってリナは初めて自分の手を直視する。
・・・・・・・・真坂ね・・・・・・・・・・・・。
あんな所に居たし・・自分自身も多少ながら傷ついている。
そんな事は気休めと判りながらも・・リナは自分が後生大事に持ち歩いていた
ハンディ・コンピューターのログを見なおさずには気が済まない。
いや・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
気休めどころか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
自嘲とも絶望とも思われる感情がリナの脳裏に渦巻いている丁度その時だった。
ばたああああああああああああああああああああああんんん!!!
再度・・・先ほどの数人の男達の乱入程激しいものではないが・・・。
それなりにけたたましい音を立ててドアが開け放たれる。
「誰だ!!!」
それまで何も聞かず、リナを眺めていたガウリイもそれには少々驚いたらしい。
鋭い眼差しを向けてドアの方向を睨みつける。
が。それも一瞬の事。
「アメリア!!」
この病院にリナを収容して以来、初めて聞くリナの安心しきった声に彼も僅かに
警戒を緩める。
ソレと同時に部屋に一人の黒髪の少女が乱入してくる!!
「リナさん・・・。間に合いましたか・・・・・。」
ハアハアと息を切らせながら少女・・アメリアはホっとしたような表情で病室の
リナに話しかける。
「全然・・。間に合って無いわ・・・・・。」
はあ・・・と溜息混じりに吐き出されたリナの一言にアメリアの顔がマトモに強張る。
「でも・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・失敗した。それだけ・・。まあ・・もっとも・・・・。」
其処まで言って・・リナは言葉を切り、チラリとガウリイの方に視線を向ける。
「・・外すよ。けど、心配だから10分経ったらまた戻るからな。」
そう言いながらガウリイは席を立つ。
バタン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
閉まる扉に・・そして遠のく足音が聞こえてくる。
「リナさん・・・・・・。」
「大丈夫。信頼は・・してないけど・・。害は無い人よ。最も・・。彼には何も告げてないわ。」
「そうですか・・・・・・・。けど・・・・。貴方が『抹殺』されなかったって事は・・。」一応は負傷しているリナを気遣う様にアメリアは言葉を選ぶ様に・・・。
一言一言を告げようとする。が・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・覚えてないけど・・。また『出ちゃった』ようね・・・。例の軍事組織潰滅の件はともかく・・・・・。」
アレは・・・・・・・・・・。
『サブリミナル』が再発した事は・・まず疑いが無い。
「ならず者の件・・ですか・・・・。」
「そ・・・。その事が・・連中には気にくわなかったみたい。アンタがアタシを助けに
来る前に・・刺客が来たわ・・。まあ・・アタシを抹殺できれば・・・」
「まあ・・。リナさんを抹殺する方が・・遥かに簡単・・と言う事は判りますけど・・。」ここまで言ってアメリアは再度言葉を濁す、が・・・・・・・。
リナはそんな親友の気遣いを・・・気にはしつつもあえて概念的に・・・。
「『アレ』が出ちゃったんですもの・・。みすみす下っ端連中だって・・・。
殺されたくは無いでしょうしね・・・・。」
そう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
そして・・その記憶は・・断片すら今のリナに残ってはいない。
「本当に・・覚えてはいないんですか?」
「・・・・アタシはコンピューターシステムにハッキングも出来なければ・・。
プログラムを解除する事も出来ない。けど・・。あの軍事基地のシステムは全て
オート解除されていた・・。それが何よっかの証よ・・。」
自分でも否定したいのは山々・・の事実なのだが・・・。


「ガウリイ・・・。」
コードネーム「L」・・・・・・・・・・・・・。
不意にガウリイは今の自分の置かれていた立場を思い出す。
この美貌の異母姉・・トルコの軍事を司る・・傭兵団のボス。
そして・・それに雇われている・・零落ギリシャ軍人家系の自分自身。
・・リナと出会って・・少々腑抜けになったかな・・・・・。
ふっとそんな事を思い返す。
所詮『戦争仕掛け人』にその『駒』でしか過ぎないこの姉と自分の関係。
正直言い・・苦笑する以外方法は無い。
「と、あるパーティーに潜入してほしい・・・。」
端的に用件だけ言い渡され、同時にメモを渡される。
「・・・判りました・・・・・・・・。」
場合によっては・・。小競り合いか戦闘・・。更に言えば国家間の戦に
持ち込んでも構わない。」
すなわち・・・・・。
要人の暗殺・・と言った所の任務だろう。
「判りました・・・。」
それ以上の言葉は必要としない。それだけだ・・・・・・・・・・。
国家、支配者・・更には国政、戦乱・・・・・・・・・・・。
全て知ったことではない。そう割り切って生きていく。それだけか・・・。
一々任務を思い返してガウリイは再度溜息を漏らす。


「ガウリイ・・・・・。」
「あ、・・・・。あのさ・・・。」
「アメリアならさっき帰ったわ・・・・・・・。」
コレ以上何を言ってもリナは答える事は無いだろう。そう判断してガウリイは先ほど
までアメリアが腰掛けていたであろう椅子に腰を下ろす。
「ソレ、何?」
言いながら先ほど「L」から手渡されたままそのまま持ち歩いていた一枚の紙切れを
リナは素早く奪い取る。
「おいおい・・・・・・・・・・・・。」
困った様にガウリイはボリボリと頭を掻き揚げる。
別に知られて困るような事は書かれてはいない。
今夜のパーティーの会場と・・・更に言えば招待券だけなのだから。
任務は自分の脳裏にのみ・・と言う訳である。
「偶然ね。」
そんなガウリイの苦悩を知ってか、知らずか・・と言った所か。
妙に嬉しそうな口調でリナはガウリイに紙切れを返しながら微笑みかける。
「何が偶然だ・・・・??」
「このパーティー・・。アタシも今夜、招待されているのよ・・。」
NATOの要人・・更には多数の軍事関係者が集まるパーティー・・・・。
そんなモノにリナが招待されているとは・・・・。
ガウリイが眉をしかめて考えて居る事にリナはまったく気がつかないかのように。
「ねえ、ガウリイ。良かったら首都のニコシアの中心地で待ち合わせしない?
ど〜せ誰も同行者アタシには居ないし・・。エスコートして欲しいわ。」
はあ・・・・・・・・・・・・・・・・・。
任務遂行が目的とは言え・・・。
そんな申し出を断ることなど出切る筈も無いガウリイであった・・・・・。


ここ、キプロスのトルコ、ギリシャ間での領有権問題は複雑極まりの無い問題である。
1974年、親ギリシャ急進派トルコのクーデターに介入。
翌年、「北トルコ、キプロス共和国」が独立を宣言した。
そして・・キプロスという一つの島は北はトルコ領、南はギリシャ領として
未だに分裂しているのである。
更にはエーゲ海の領有問題、マイノリティー問題・・・。
そしてこの島のNATO加入を見送られた問題も更にギリシャ、トルコ間の対立を
深める所以となっている。
以来・・この島の政治情勢は一見安定を保ちながらも一触触発といっても
過言ではない状況下に在る。
「そのNATOの要人が・・。このキプロスで何をするのか・・・・。」
真っ赤なドレス・・・それとはまるで対照的ながらも良く似合っている純白の
真珠のペンダントとイヤリング・・・・・・。
そんな姿に思わずガウリイは見惚れてしまっている。
「お前には関係無いだろ・・。そんな事・・。」
こんなヤボな事を・・せめて今だけでも・・・。
リナと話すなどという状況は避けたい。
会場となるニコシアのグランド・ホテルの最上階までまだエレベーターの階数はある。
「綺麗な夜景ね・・・・。」
夜の船・・更には町のネオンを映し出している漆黒のエーゲ海の海面を
登り行くエレベーターのガラス越しに眺めながらリナ。
「そうだな・・・・・・・・・・・。」
いずれ・・自分の手によって・・この場が戦場になるかもしれない・・。
赤いネオンの色が一瞬ながらガウリイには戦火の炎のような・・・。
そんな錯覚を覚え、思わず首を左右に振る。
「・・・今日のガウリイ・・。変よ・・・???」
そんな彼の変化を敏感に見て取ったのだろう。
戦火とは似ても似つかない・・。生き生きとしたリナの紅蓮の瞳がガウリイの
瞳を真正面から思いきり見据える。
「・・・そうかな・・・・?」
「そう・・・。変・・・・・・・・・・・・・。」
リナの瞳を直視できず、思わず目を背けるガウリイ。
そのヴィジョンに不意に耳もとの真珠のイヤリングが飛び込む。
余り豊富話題性・・とは言えないが・・・・・・・・・・・・・・。
「これで・・。お前が身に着けてるのが真珠じゃなくて・・。ダイヤモンドだったら
まるで映画に出てくる女スパイだな・・・。ドレスだって真っ赤だしさ。」
本当に・・たどたどしい話題転換。
「・・・そう見える・・・???」
「・・・見える。少なくとも・・。宮廷の女主って感じのドレスじゃないな・・・。
それに・・今、俺は女スパイの追跡を任務にされてるんだ・・。」
「美人・・・?」
「知らない。」
ついでにいえば・・女スパイではなく・・殺し屋・・・。
更に言えば『追跡』ではなくて『抹殺』を任命されているのだが。
自分の実際にせねばならない・・まだマシな使命を更に過少に表現して・・。
どうしてもこのリナにぶちまけて見たかった。
大人気無い・・といわれればそれまでだが。本当にそれだけ・・・・・。
「そう・・。知らないんだ・・。女スパイって言えば美人って相場が決まってるのにね。」心の中で少々皮肉っぽく・・・・・・・・。
・・・・・・・・なら・・いざ知らず・・と付け加える自分がリナとしては
少々憎い思いを抱いてしまう。
「そう言うもんか・・・?まあ・・。宮廷のお姫様だって・・。
美人って相場が決まってるってもんじゃないとは思うがな。」
女スパイ呼ばわりされた事をリナが気を悪くした・・と思い込んだらしい。
取り繕う様に・・と言うわけではないがナンとか誉めるような事を言うガウリイ。
「ねえ・・・。ガウリイ・・・・・・・・。知ってる・・?」
「ん・・・・?」
「イタリア語じゃね・・・。『宮廷女性』と『遊女』って・・。同じ意味なのよ。」
物静かな口調でリナは冷徹な口調で言い放つ。
「へえ・・・。知らなかった・・・・・・・・・。」
「知らなくて良いとも・・言える事だけどね・・・。」
半ば苦笑、半ば自嘲なのだろうか?そんな事は自分でも分からない。


ガウリイとリナが入場したその場に歓声が満ちる。
要人であろう人物達がリナを取り囲もうとするが、リナは片手でそれを制し・・。
そっとガウリイの腕に手を絡める。
「あれ・・アレがNATOのお偉方・・。あのグレーのスーツを着た中年・・・。
鼻持ち成らない顔してるでしょ?」
そっとその耳元で面白く無さそうに呟く。
周囲の人間もガウリイとリナの関係を有難い勘違いの眼差しで見てだろう。
軽く会釈こそすれどもそれ以上深く寄りつこうとはしなかった。
不意に例のグレーのスーツの男も二人に軽く会釈して・・何処へとも無く去って行く。
「・・・・すまん・・リナ・・・・・。」
「・・・飲みすぎよ・・・・・・・・・・・・・・・。」
ぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
かなりショックを受ける勘違いだが・・確かに緊張のためかワインに手を伸ばしている
事は否めない事実・・・・。
「10分で戻るよ・・・・。」
「・・何時もソレ・・・。」
呆れた苦笑を返すリナ・・。確かに、約束は何時も10分か・・・・・・・・。


「やれやれ・・。まったくもって・・・・。」
扉越し聞こえてくる男の声・・。先ほどリナに紹介されたNATOの要人・・。
強いて言えば今回ガウリイが抹殺しなければならない相手・・・・・・・・。
「ええ・・。これで・・。キプロス領有は・・・・の手に落ちる。それだけですよ・・。」「まさしく・・このエーゲの要塞は我が・・・・・・・・。そのタメにNATOの名・・。そしてこの国の国情は絶好の獲物ですよ!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・。
どうやら・・・。
彼らは「NATO」の名を使い・・・・・。
何かを企んでいるらしい事は判った・・・。その会話の間に聞きなれない名称
も多数聞こえてくるが・・・。
所詮こいつ等はガウリイ自身の手で抹殺しなければならない連中である。
構ってやる必用など無いだろう。
最も・・「NATO」の肩書きが在る限り・・戦争の2文字は決して逃れられない
事となる・・・。
それは紛れも無い事実だが・・・・・。
「L」が守ろうとしているもの・・。求めるもの。
ソレはガウリイとしても知ったことでは無い上に・・・。知ることすら許されない事だ。「決行は・・・・・・・・・・・・・。」
馬鹿笑いの聞こえる室内に聞き耳を立てながらガウリイは呟く。
廊下に立てかけてある時計の時針が・・あともう一周したら・・・・・。
人前だろうがナンであろうが・・引き金を引く。
それだけだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「待たせたな!!リナ!!」
「・・・・ガウリイ・・・・・・・・・・・・・・・・。」
先ほどまで、肩に纏っていた漆黒のケープを脱ぎ去り・・・。
束ねていた黄金細工の髪飾りすら取り外し・・・・・。
長い髪を肩に流したリナがワインを無言でグラスに注ぎ込んでいる。
そして・・・・・・・・・・・・。
その口元には怪しげな微笑すら浮かべられている。
「リナ・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
思わず再度、その名前をガウリイは口にして見る。
「何よ・・・・・・・・・・・・・。」
物静かだが・・彼に対して自分の行動に対する追随を許さないと言った口調で
リナはガウリイに答える。
その姿は余りにも無慈悲であり・・まるで10分前のリナとは違う人物・・
であるかのような姿だった。
「・・・お前・・おかしいぞ・・・・。」
辛うじて彼が口にした一言・・・・・・・・・・・・・・・。
「だとしたら・・・ワインの紅い色のせい・・かしらね・・・?」
そうは言ってもリナは酔っているようには決して見えない。
「・・・・馬鹿な事を・・・・・・・・・・・・・・・。」
余りにもその無慈悲な動作・・・一挙一動・・・・・。
微かに軽蔑の色を交えながらもぞろぞろと戻ってきた・・・ガウリイの抹殺すべき
対象たる要人達にリナはワインを勧める。
「ねえ・・。ガウリイ・・・・・・・・・・。」
僅かに眉を顰めていたガウリイの耳に・・放心したようなリナの声が
辛うじて届く。
『宮廷女性』と『遊女』はイタリア語では同じ意味・・か・・・・・・・・・・・。
そんな考えにリナの声が更に重なってガウリイの脳裏に響く。
「・・・冤罪・・って言葉・・知ってる・・・?」
何をリナは言っているのだろうか?
そろそろ時計の針はあれから半周している。もう・・半周・・・。
その時が着たらガウリイは引き金を引かねば成らない・・・・。
しかし、この異常なまでの胸騒ぎは一体全体なんだろうか?
「もう・・少し・・。秒針が・・半周すれば・・・・・・・・・・。」
一瞬心をリナに見透かされたのだろうか・・?
しかし『秒針』の一言によってそんな考えはガウリイの中で脆く、否定するべき
考えに変化する。
「・・・・ねえ・・・。後、10、9,8,7,6,5,4,3,2,1・・・・・・。」「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
突然に響き渡る・・・。
凄まじい悶絶するような・・悲鳴・・・・・・・・・・。
やおら倒れ込む・・グレーのスーツー・・・・・・・・・・・・。
先ほどまで『ガウリイ』の抹殺すべき対象『だった』男が床に倒れ伏す!!
そんな男に慌てた様に取り巻き達が駆け寄る!!
「一体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
自分でも間の抜けた質問・・だと言う事はガウリイも充分過ぎるほど承知している。
しかし・・・・。
この場面でソレ以外に何を言えると言うのだろうか???
「安心して・・・。殺しはしないわよ・・・・・・・・。」
不意にリナがそんな喧騒を振りきるかのように・・低く、冷酷な声を出す。
「・・・一体・・・・何をした・・・・・???」
取り巻きの一人がそんな彼女の雰囲気に飲まれながらも辛うじて声を搾り出す。
「・・・ワインにお薬を入れたの。それだけよ・・・。」
ザワリ・・・・・・・・・・・・・・・・・。
更に波紋を呼ぶ様に会場内の喧騒は高まる。が、リナは気にもかける様子は無く・・。
「かのカンタレラ・・・。撲殺した豚の臓物に砒素を混ぜたあの毒薬と並ぶ・・。
悪名名高いクレド・ベルゼビュット・・・。当然と言えば当然だけど・・。
致死量なら死、少量なら記憶混乱を引き起こすモノよ・・。まあ・・・。
この人の場合は後者のほうだから・・。安心する事ね・・・。」
「この!!!」
取り巻きの一人が拳銃を抜き放ち・・・・・。
ズダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンンンン!!!
いとも簡単にリナの一撃のもとそれは在らぬ方向に発砲されるだけだった・・。
そして・・手にナイフを突き刺されたまま男は硬直し・・辛うじて・・。
「貴様・・・。真坂・・・・・・・・・・・・・・・・・・。伝説の殺し屋の・・。」
「・・・そう呼ばれていた事もあったわね・・・。もっとも・・。
こんな事未だにやってるんですもの・・。その名前は有効って事は確かね・・。
ま、少々腕は鈍っているけど・・・。」
無感情な声でそう言い放つ。
「・・こんな事をして・只で済むと思うか??」
更に別の取り巻きの声が被さる。
「馬鹿?アンタ等のボスは記憶混乱。このキプロスに内乱を起こさせ・・。そのスキに
この島をNATOの名前で支配・・我が物にする予定だったらしいけど・・。
その計画・・・。このアタシが潰させて貰ったわ・・・。ま、ボスがそんなじゃ・・。
アタシを告発する事も無理・・でしょうけどね。自白だけじゃ拘束は出来ないのは
当然ですもの・・・・。」
小ばかにしたように言い放ち・・・。さっさとその場を後にするリナ・・・・・・・・。


「・・・遊女・・。宮廷女性・・・。か・・・・・・・・・。」
不意に背後から聞こえるガウリイの声・・・。
「ええ・・・。殺し屋・・『コルティジャーナ』・・・。それがアタシのコードよ・・・。」これが・・・。抹殺すべき・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「けどね、アンタ達傭兵には悪いけど・・。下らない戦争を起こさないように影で
物事を『処分』する・・。それがアタシの『殺し』の理由。それだけよ?」
微塵の罪悪感も感じられない・・・むしろ無邪気過ぎる微笑・・・。
抹殺・・しなければならないのか・・・?
そんなガウリイの葛藤を察したのだろうか・・・?不意に『コルティジャーナ』の
体から力が抜け・・やがて地面に倒れ伏す・・・?
「・・・どうした??おい!!」
反射的に駆けより・・そっとソレを抱きとめるガウリイに・・・。
『コルティジャーナ』 ・・・・・。いや・・『リナ』は力無くつぶやく・・。
「ガウリイ・・・・・。アタシ・・また『やっちゃた』の・・・?『彼女』
が・・出てきたのね・・・?????」
そう呟き・・再度『リナ』は意識を手放すのだった・・・・。


(続きます!!)

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12005ガウの出方が気になる・・・(笑)P.I E-mail 9/26-01:02
記事番号12000へのコメント

CANARUさん、こんばんは!!
早くも第2弾!! うおおおおおっっ!!リナちん、かっちょええええっっ!!
二つの顔を持つアサッシン!一体彼女の過去に何がっ!?
そして!惚れた女性は抹殺すべき対象だった!さあどーするガウりん!!
あの(笑)異母姉に逆らってもこの愛貫けるかっ!?(爆笑)
続きがムチャクチャ気になりますです〜!!
頑張って中東情勢勉強して(笑)書いてくださいね〜♪

DM増刊号、本屋さんを3軒まわったんですけど、どこも売り切れ!(涙)
「先週末まではあったんだけどね〜」と、これは行きつけの本屋の店員さんの
言葉。先週末ったら3日前?・・・うっうっ、やはり最後に笑うのは情報を
征する者なのね〜〜!!(えぐえぐ)
スレイヤーズウェブりんぐにはすでにネタバレ掲示板も出来ているとゆーの
に・・・
リナのとーちゃんが出てらっしゃるんですか?
あああ読みたいよぉぉぉっっ!!(絶叫!)

それではまた!!

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12006みゃはは〜〜♪CANARU 9/26-08:28
記事番号12005へのコメント

>CANARUさん、こんばんは!!
>早くも第2弾!! うおおおおおっっ!!リナちん、かっちょええええっっ!!
>二つの顔を持つアサッシン!一体彼女の過去に何がっ!?
にゃあああ〜〜〜!!
ありがとうでっす!!
実はこの第弐回が書きたいがタメにはじめた連載だったりします!!
>そして!惚れた女性は抹殺すべき対象だった!さあどーするガウりん!!
>あの(笑)異母姉に逆らってもこの愛貫けるかっ!?(爆笑)
う〜〜みゅ・・・。
一応結末は考えてあったりしますが(苦笑)
今後の展開をお待ち下さいませ〜〜♪
さて・・ガウリイ・・どう動くのか!!
>続きがムチャクチャ気になりますです〜!!
>頑張って中東情勢勉強して(笑)書いてくださいね〜♪
はい〜〜!!
さっそく今日あたり図書館あさってみますね〜〜♪
ふふふ・・そこから何かラストまでのネタも・・・(汗)

>DM増刊号、本屋さんを3軒まわったんですけど、どこも売り切れ!(涙)
>「先週末まではあったんだけどね〜」と、これは行きつけの本屋の店員さんの
>言葉。先週末ったら3日前?・・・うっうっ、やはり最後に笑うのは情報を
>征する者なのね〜〜!!(えぐえぐ)
う〜〜みゅ・・・。
アタシの行き付けの本屋さんもこの前まで山積みだったんですけど・・・。
昨日もう一回覗いてみたら売りきれでしたあ〜〜!!
恐るべし!!ガウリイ人気!!
>スレイヤーズウェブりんぐにはすでにネタバレ掲示板も出来ているとゆーの
>に・・・
>リナのとーちゃんが出てらっしゃるんですか?
はいいいい!!
すっごい親父でしたよおおお〜〜〜!!
カッコイイですううう!!
>あああ読みたいよぉぉぉっっ!!(絶叫!)
はうううう!!
絶対オススメですので!!さがしてくださいいいいいい!!
注文してでも読む価値アリでっす!!
>それではまた!!
ではああ!!