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    タイトル : Going under 2
    投稿者  : CANARU
    URL    : http://canaru.hp.infoseek.co.jp/alpolt.html
    投稿時間 : 2010年4月1日11時53分28秒

さてさて。
小国でありががらもこのサイラーグは豊かな国でありました。
無論、独身の女王であるシルフィールの婚姻問題に関しては。

内の貴族との婚姻をすれば一つの門下が莫大な権力を握ることとなり・・。

かといって外国との政略を望めばこの国が併合されることとなりかねません。

「ならば私は・・・」

生涯独身を通し、最愛の従姉妹であり・・・。
このサイラーグの恩人である若年のリナ・・そして後々生まれるであろうその子孫へ。
王権を継承させることを彼女は真剣に思い始めたのでした。

しかし・・・。
それを良しとはしない、リナを憎む4人の貴族達が王宮で権力を握っているのでした。

一人は「ヘルマスター」の異名を持つフィブリゾ。

もう一人は(これこそ運の悪いことに)リナ同様、シルフィールの従兄弟にあたる神官ゼロス。
その証拠に、彼はシルフィールとよく似た黒髪を持っているではありませんか。

乱暴ものとして有名な将軍ズーマ。

そして・・愚か者で有名なヌンサでした。

彼らはこのままシルフィールが領土をリナ、ひいてはその子孫に譲るようなことがあってはならない。
そう強行に主張し。万が一主君が進言を受け入れなければ領地に引き上げ、叛乱を起こす構えとシルフィールに詰め寄りました。

が・・・リナとてありもしない野心を疑われるのは心苦しいこと。
「是非ともご結婚を考えてください!シルフィール」
さしもの最愛の従姉妹であるリナを窮地に陥れるつもりはシルフィールにはありません。

「わかりました。ただし・・私の要望を2つだけお聞き入れくださいますか?」
口では「結婚する」と言いながらも釈然としない気持ちの彼女は「バーレスク(茶番劇)」の形だけ・・。

そんなつもりで進言を受け入れる素振りをし、条件を2つ出しました。

ひとつめは。
「『かりそめ』の結婚の『後(のち)』、私の夫となる方がどのような野心を抱くとも限りません。
『この国のため』・・・1年間の『婚約期間』を設ける『白紙の結婚』であること」

この提案にはしてやられたと諸侯も顔をしかめつつも頷くのです。

ふたつめは。
さて・・どうしたものでしょう・・・??
そのときです。不意に海軍のかき鳴らしたラッパの音が当たり一面に響き渡りました。
それと同時にです。

驚いた燕が巣の材料に運んだ黄金の髪の毛が部屋に・・シルフィールの目の前に舞い降りてきたのでした。

「私は・・この、黄金の髪の方と結婚を致します」

ただでさえこのような見事な黄金の髪を持った人物など・・・居るはずがありません。
これまた諸侯はしてやられたりっと顔をしかめるのですが。

「分かりました。私がこの髪の人物を必ずつれまえします」

そう答えたのはあろう、リナでした。
そう・・リナには・・・心当たりがある人物があったのです。
自身の名前こそ彼に告げなかったものの。
「黄金の髪のガウリイ」と人々に呼ばれていた王子でした。

「直ちにエルメキアに出発します。つきましては・・・アメリアとゼルガディスの同行をどうかお許しください」

一度言い出したら聞かないリナの性格を熟知するシルフィールは別れを惜しみながらもリナの出発を許可するのでした。



そして、エルメキア。
「えらく寂れているけど?何があったの?」

見事な船から単独で上陸したリナは、数ヶ月前に訪れたこの場所に比べて様子が変わっていることに気づきました。
早速、手近に歩いていた人物を捕まえて話を聞いてみることにしました。

「ほんの数ヶ月前からです。この先の森に、恐ろしいドラゴンが現れるようになったのは!
かの獣は人々を襲い、この街を荒らすために数日に一度は舞い降りてくるのです。さしもの国王様も心を痛め。
この国は元よりも各国にお触れを出しました・・」

「へえ・・それはどんな?」

「ええ・・。『黄金の髪』のかの方を・・ああ・・その美しさゆえに『女装』させ・・・。
『娘』の『ララァ姫』を妻としてドラゴンを退治したものに与える・・っと・・・」

よよよっと崩れ落ちるように通行人は咽び泣きました。

「・・・・ドえらく・・難儀なことしたもんねぇ・・・(汗)ってか、真に受けるヤツいるの?」

「いるんですよ!それがあ!!ええ。もう私たちも・・。かの高貴なる王子が哀れで哀れでもう・・ドラゴン被害以上に悲しんでいるのですよ・・・」

それはまあ・・国民としては泣きたくもなる事でしょう。

ですが、これはかなり丁度いい話かもしれません。
「とりあえず。ドラゴンを倒して・・・」
「女装」していようがしていまいが「黄金の髪の王子」は「王子」です。
彼をサイラーグに連れて帰る大義名分はできました。


リナは通行人に聞いた場所に一人歩みを進めていきました。
見れば・・・・・・・・・・・。

「うわあああああああーーーー!」
一人の大男が逃げ出していくのに遭遇いたしました。
「一寸、貴方。ドラゴンはあっちの方向にいるの?」
カクンと大男は頷き「ララァ姫様ぁぁぁ」などと叫び・・、そしてさっさと逃げ去っていきました。

この男、ララァ姫と称したガウリイ王子に恋慕し、毎日ドラゴン退治にやってくるものの。
その声を遠方から聞いただけでも逃げ出すというボランという臆病者でした。
やがて・・・。



しゃーーーしゃーーしゃあーーーー!!!!
しゃーーーしゃーーー!!!

毒を吐きながらドラゴンが当たり一面を荒らしまわっている姿がめにつきました。

「先手必勝ーーーーー!ドラグスレイブ〜〜〜〜〜〜〜!!!」

ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!
ドラゴンの断末魔の声が響き渡ります。

並大抵の騎士や魔法使いですら扱えないことのワザ。
アッサリとリナはそれによってドラゴンを倒します。

「さしあたっては・・・」
ドラゴンを倒したという証拠が必要となります。

其処で、リナは先日ガーヴを倒したときに刃こぼれをた愛用の剣「ラグナ・ブレード」を抜き。

チャキっとドラゴンの鋭い爪を切り取るのでした。
さて・・それをもち「ガウリイ王子」を貰い受けに・・・・。

そう彼女が考えたその矢先でした。

キラリと光り輝くものが彼女の視線に入り込みました。
嗚呼・・・なんと言うことでしょう!

「そういえば。ドラゴンって光物を集めるのが大好きな習性があったわねえ・・♪」
多分、このドラゴンの巣は近くにあるはずです!!

「おったから♪お宝♪お宝〜〜〜!」
成功報酬として少しくらいの道草は許されるでしょう。

そう判断し、リナはそそくさとドラゴンの巣を探し、その場をさっていくのでした。
不用意にも地面に愛用の剣、「ラグナ・ブレード」とつきたてたままに・・・。

そしてその頃。
少しは慣れた場所でドラゴンの断末魔を聞いたボランは恐る恐るその場に引き返してきました。
見れば、ドラゴンが倒されているではありませんか!?
そして・・・。

「恐らくコレを倒した人間は・・・」
どこかで息絶えている。勝手にそう判断をし。
そそくさとドラゴンの鱗を切り取り、王宮に持ち帰り。
「ドラゴンを倒し、ララァ姫を貰い受けるのは自分である」と主張を繰り返したのでした。

「冗談じゃねえーーーー!何でオレがあんな臆病者っと・・ってぇ!!それ以前に!男と結婚しなくちゃならないんだあーーー!!!!」

そもそも。ドラゴンなんて(退治することに越したことは無いけど)放っておけば勝手に何処かに行ってしまいます!
なのに。
冗談大好きな父王がガウリイを女装させ「王女をやる」なんぞとたわけたこと言うからこんなことになったのです!
ガウリイ自身の剣術の腕を持ってすればあんなドラゴンなど・・・!
しかし・・・。

「漢字ドリル100冊、計算ドリル200冊、ついでに世界文学全集読み終わるまでお外に出しません!!」
と、いう母王妃・・・ダルフィンの教育方針により。

「・・・お外に出してもらえなかったんだ!!!!」
オマケに国王が一度言い出したたことを撤回するわけには行きません!

「絶対にボランはドラゴンを倒しちゃいないはずだ!ならば・・」
俺自身が倒して・・・・・・・!!!

そんな希望を抱きながらガウリイがドラゴンの巣の附近に歩みを進めて目に付いたものは。

既に黒焦げになり、倒れ付したドラゴンの姿でした。
真坂。あのボランが?いいや・・これは世に言う「魔法」の形跡だ!

不審に思いふと辺りを見回すと、黒い刃こぼれした剣が目に留まりました。
鋭いものではありましたが、大きさからして女性用のものに思われました。
しかし・・・この刃こぼれ・・。
「まさか!!!!!」

ガーヴの頭蓋骨に深々と突き刺さっていたあの刃の欠片とピタリと一致する形状です!
加えてあの猛者であった叔父を倒したという「リナ・ド・インバース」ほどの力量であれば。

ドラゴンを倒すなど、容易いことは容易に想像がつくのでした。



「おったからーー♪おったかーーら♪おったかーーら♪」
嬉しそうにドラゴンのかき集めた光物を袋に詰めている少女の姿が目に入りました。
この国には珍しい・・・・そして見覚えのある栗色の髪。
今にして思えば、あの時彼女が負った傷も・・ガーヴが好んで使用してた特殊な「経皮」で吸収されることにより
独特な効力を発揮する毒によりものだったのでしょう。

「リナ・ド・インバースか!!!!叔父の敵だ!!!!」
リナめがけて剣を振り上げようとしるガウリイに対して、その殺気に先程から気づいていたリナでしたが・・。

「成る程、貴方にはその権利はあるわね。私は怨まれて当然よね?」

一度は成り行きとはいえ傷ついた自分を助けてくれた人物です。
堪忍したように言う彼女に対してガウリイは。

「ああ・そうだ!!楽しみにしていたお土産!!!ニャラニャラ・パイに、フラグーン城饅頭!!
オマケにゼフィーリア名物ワインも買って来てくれるっていってたのに!楽しみにしてたのに!!怨むぞ〜〜〜!!」
エグっと涙ぐみながら言うガウリイに。

「・・・道中食おうと思ってもってきたニャラニャラ・パイVSO(限定品)に・・・。
フラグーン饅頭・・滅多にお目にかかれない白餡バージョン・・・・。船に戻ればいっぱいあるんだけど?
ゼフィーリアに頼めばワインなんていくらでも送ってくれるんだけど・・・・・・???」

サっとポケットからリナが取り出したこれまた限定「フラグーン・クッキー」を目にするに至り。

パタパタパタパタパタ・・・・パタパタパタ・・・♪

ガウリイの(見えない)尻尾がゆらゆらと軽快に揺れました。
そして・・それは、2人の仲直りの印となるのでした。


かくして。
「いかなる罪を犯していても、ドラゴンを本当に倒した人物を許して欲しい」
という事前になされたガウリイの要望をエルメキア皇帝は聞き入れて。

リナを「客人」としてエルメキアの宮殿に招き入れるにいたりました。

そしてエルメキアの貴族もリナ自身、彼女に同行したゼルガディスとアメリアの気品に魅了されて。

「大体、ガーヴみたいなオッサンよりも」

「若い少女のほうがよっぽどもいーーよな」

と、宮廷の人々も完全に納得してくれたのでした。(まあ、そんなモンでしょう)。

「では、ガウリイ王子を貰い受けて、是非とも我が君主。シルフィール様の下へお連れさせていただきたいと思います。
かつてはいがみ合った両国にも・・これで平和が訪れるものと存じます」

「・・・・えええ・・・!オレ・・・・・・・」
リナと結婚するんじゃないのか?
さしものガウリイも、歓喜する民衆をよそに愕然とした事実をつきつけられるのでした。


その日の夜。
王妃ダルフィンは森にいたり、様々な仙薬、ハーブ、不思議な効力を持つ木の実を摘んできました。
そして・・・・。
ぐつぐつとソレを煮込み、瓶に詰めて。

「私の見たところ。ガウリイはシルフィール女王にではなく。あのシュヴァリエ(騎士)・リナ・ド・インバースに恋をしています。
このままではあまりにも不憫な事となるはずです。この秘密の薬サイラーグに到着し次第、をシルフィール女王とガウリイに飲ませなさい」

「これは一体?」
怪訝に思いながら尋ねるルークに。

「2人が決して離れることが出来ないくらいに惹かれあう・・秘薬です」

そして。
ガウリイはルーク、そしてミリーナを伴ってサイラーグへと向かう船上の人となったのでした。


その後。

「ガウリイの様子はどうなの?」
何が不満なのでしょう?ガウリイはあの日以来、船室に篭ってちっとも出てきません。

「ええ・・相変わらずです・・・」
困ったようにリナに伝えるアメリア。

「ったく!!船に引き篭もって・・・アタシが買い込んだ菓子をヤケ食いするヒッキー生活・・これで
1週間目よ!」

「しかし・・。アレだけ馬鹿食いしてよく太らないものだ。人体の不思議を感じるぞ・・・」
はあ・・っと此方も溜息をつきながらゼルガディスが続けます。

「何はともあれ。もうすぐ陸地に上がって休憩する予定だし。その間アタシは彼と話をしてみるわ」
少なくとも。シルフィールほど美しい女性はリナが知る限りいないというのに!
そうこうしている間にも船は陸地に辿り着き・・・・・。


「ミリーナ♪ミリーナ♪」

「・・・・・・・・・・・・・・・・知りません・・・・・・・・・」

ミリーナを追い掛け回し、王妃から渡された小瓶を不注意にも置き忘れ陸地にルークは上がります。


「・・・なんだよ・・リナのヤツ。エルメキアからオレを貰った途端、棄てるなんてさ・・」
女々しいとは分かっていますが。
やっぱりガウリイとしては釈然としない思いに駆られていました。
嗚呼、自分を運ぶ船よ!!海よ!呪われてしまうがいい!!!!!

ふと、渇きを覚え船室の端に視線を移せば其処には葡萄酒の小瓶がありました。

大き目の杯に、昼間からなみなみと注ぎ・・・。

グイっと半分ほど飲み干したたその刹那!!!!!


「一寸!何昼間から飲んだくれてるのよ!!!」
彼の心をかき乱す、件のリナが現れたのでした。
必然、憎しみの視線でリナを睨みつけるガウリイ。

「何よ!その目・・・・。ああ。頭にくるわね!こんなモン!!!」
その手から杯を引ったくり、グビっとリナも飲み干したその瞬間でした!!!


「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!
て・・・・・てめぇらーーーーーーー!!!!!!!!!
なんつーーーーーーーー事してくれやがったんだあああああああああああああああああ!!
おい、それ!一回飲んだら死んでも相手に恋焦がれるっていう恐ろしい秘薬だぞ!
何度オレだってかっぱらってミリーナと半分ずつ飲んでって・・・・いや!!!!
兎に角!お前らが飲んだのは死だぁぁぁぁぁぁ!!死ぃぃーーーーーーーーー!!!」


己の管理ミスを棚に上げてなにやら勝手なことを絶叫するルーク!!!!

「飛躍だか非役だか、詩だか詩だかしらないけど!!!!!!
アンタのご主人様!少なくともシルフィールの前では無礼な態度を取らないようにして欲しいわね!!」
ルークの話を聞いているのかいないのか。

ドンっと杯を置いてさっさと船室から甲板にリナは去っていきました。
だ・・・肝心のガウリイはといえば。

「おい・・ルーク!それは本当か・・・!!!!」
「ああ・・お前の母上である薬草の使い手たる王妃がいってたんだから間違いは無い」

っと、言うことは。
「ナンだ〜〜。リナもオレのこと好きになったって事なんだな〜〜♪」
「いや・・そーゆー問題じゃねえ・・って・・・!あああ〜〜!もう!大いなる死も、大いなる愛も大歓迎だぁぁぁ!」
それはルークの言う台詞ではないのですが。


そして、彼らは知りませんでした・・・・。

成る程、確かに「経皮」(皮膚から体内に浸透する)ガーヴの使った特殊な毒には耐性の無かったリナですが。
今回の「経口」(口から体内に浸透する)の一般的には効果てき面ながら有る程度オーソドックスな「秘薬」の毒(?)成分に関しては。

姉であるルナから散々「体性」をつけられた経緯もあり。

リナにはまったく効力がなったという・・・その恐るべき事実を・・・。



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