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◆−白魔術都市狂想曲 128−フィーナ (2015/7/3 20:24:16) No.35241
 ┣白魔術都市狂想曲 129−フィーナ (2015/12/24 20:52:20) No.35242
 ┣白魔術都市狂想曲 130 完−フィーナ (2016/3/14 23:26:54) No.35243
 ┗白魔術都市狂想曲 アトガキ−フィーナ (2016/3/14 23:36:58) No.35244


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35241白魔術都市狂想曲 128フィーナ 2015/7/3 20:24:16


セイルーンの王都。

その少し離れているある貴族の屋敷のひとつ。

そこは、つい先日。
    ・ ・
とある天災魔道士によって壊滅させられた屋敷だった。

そこには廃墟と化した面影はなく、建造されて間もない特有の佇まいがある。

その屋敷の一室――執務室にて手元の書類を眺めていた男は、報告を聞いて目を細めた。

「どうやら出し抜かれたようだな」

報告をしていたもう片方の男も、静かに首肯した。

「とんだ狸だな。あの商人も」

「そうっすね」

男――マーシュ卿は、傍らに控えている青年に声をかけた。
     ・・・
「どうだカイル。体の不調は?」
                              マジック・アイテム
「もう平気っすよ。しかし便利なもんっね。あの 魔 法 の 道 具 は。
コピーにやらせといていうのもなんなんすけど、マーシュの演技もさすがだったっす」

「・・・・・・もうこれでお前は子爵の地位もなく、アルベルトとの確執に煩わせることもなくなった」

ひたりと、カイルと目線を合わせる。

「本当にいいんだな? ここしばらくは忙しくなるぞ」

「もとより覚悟の上っすよ。
貴族の俺は死に、今後は影(諜報員)として働く。
それに、ああでもしなけりゃガキたちはスラム堕ちしちまう」

「フィリオネル殿下と拝見できたのは行幸以外にないな」

「そのへんは同意っす」

これから行う事業に関しての、王家からの予算振込み。

そして予定していた人員――あの施設に入れられていた戦災孤児など――の大量確保。

大体は計画通りに進んだ。

だが、誤算もあった。

「・・・・・・アレンを手中に収められなかったのは痛手だな」

「そうっすね。あの人の知識は馬鹿になんないっすよ。
・・・・・・まあでも、他の貴族にとられるよりかは幾分マシっすけど」

「王族も陰から横槍していたみたいだがな」

それを聞いたカイルは、思い出したかのように肩を震わせて。

「アメリア殿下が、アレンさんを糾弾してくれたおかげでそれも水の泡ってなったときには、笑っちまったっす」

愉快そうに嗤うカイルに、マーシュ卿は軽くため息をついた。

「口を慎め。誰かに聞かれたら不敬罪に問われるぞ」

「すんません」

マーシュに謝りつつも、彼の瞳のその奥にくすぶる王家に対する嫌悪は、隠しきれていなかった。

「今後は俺らの居場所を奪わせたりはしないっすよ・・・・・・絶対に」

「・・・・・・お前も大概だな」

呆れたようにいって、マーシュ卿は表情を改める。

それにあわせ、カイルも顔を引き締める。

「アレンから提供された情報と知識をもとに、はじめるぞ」

「飢えで死者が出ることのない世界と、優秀な人材の育成のために」

それは、王政を執っている為政者にとって、この上のないほどの嫌がらせと脅威となる。

通常裕福な商人や貴族でしか受けられない、高度な教育。

それを一般層やスラムの人間が受ければどうなるか。

彼らは絶対と信じていた存在に疑問を抱くだろう。

思考し知恵をもつのが人間なのだから。

たとえば悪政を強いた領主・貴族がいた場合、力をもたなかった民たちは、ときに授けられた知識を知恵へとふりしぼり牙を剥く。

無論善政をしいているのがわかっていれば、こんなことはまず起きない。

弱者と侮るか否かは、その為政者しだいだろう。

彼らが行うのはその下準備。

そしてこれは、第一王位継承者であるフィリオネルも合意のことだ。

平和主義を名乗っているとおり、彼は争いを好んでいない。

だが、父王であるエルドランが病で伏せ、貴族の暴走が目に余り始めた。

思えば、彼の甥のアルフレッドも、半分は彼自身の性格もあったが。

貴族の何割か甘言して唆していた節があった。

でなければ、重鎮たる文官たちがああも易々と殺されたりはしなかっただろう。

それからフィリオネルは、苦悩と葛藤を得て、この下手をすると王家の血筋が途絶えかねない策に便乗した。

民から信頼され、支えられるような王となるために。

そして娘たちや、その子孫が道を踏み外すことのないように。

狂想曲のように、一定の形式がなく自由で機知の富む標のように。

親として、そして時期国王としての愛情と尊厳を持って彼は願うのだった。

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35242白魔術都市狂想曲 129フィーナ 2015/12/24 20:52:20
記事番号35241へのコメント
「では世話になったね。ゼル君」

「・・・・・・ああ」

オリヴァーさんに君付けで呼ばれ、若干イヤそーな表情でこたえるゼルガディス。

ぶっきらぼうなその様子に堪える様子もなく、彼はその傍らで馬車を引いた馬に手を伸ばしているアレンに声をかけた。

「君も時間がかかると思うけど、きをつけるんだよ?」

「う?」

きょとんとしたまなざしで、アレンは首をかしげる。
                              マジック・アイテム
その彼の首元と、両手首には淡い輝きを放つ 魔 法 の 道 具―――

がそこにあった。

アレンにかけられている、北の魔王の呪い。

その呪いは確実に彼を蝕み、自我を崩壊させ浸食しつつあった。

もしそのままだったら、確実に手遅れであっただろう。
                             ヘルマスター
・・・・・・ひょんなことから、高位魔族の一人である 冥 王 フィブリゾが滅び、神の力がこの大陸に届くことがわからなければ・・・・・・

アレンが商人のオリヴァーさんや魔道士協会、そのほかの機関に手渡した技術を試行錯誤の上に完成させたひとつに、かけた呪文の特性を一時的にもたせるものがあった。

あたしが貰い受けたのもその一種である。
                             アストラル・サイド
たとえば何の変哲のないショート・ソードに、 精 神 世 界 面 に干渉を及ぼす呪文をそのアイテムに組み込めば、一般の兵士でも下級の魔族に手傷を負わせることでできるのである。

無論それなりの技量は必要になるが。

ただ以前立ち寄ったレイスン・シティのときは、そこまで持続時間が長くなく、逆に出力がそれなりのものだった。

ようするに本来の術の威力には遠く及ばないが、不意をつくなどのいわゆる奇襲にはもってこいの代物なのだ。

そして、呪文の威力が高すぎると壊れる。そんな品物だったのだ。

『だった』・・・・・・そう、過去形である。
            マジック・アイテム
アレンがつけている 魔 法 の 道 具。

呆れることに一個につき、水竜王以外の神の力の呪文がひとつずつ丸ごと収まっているのだ。

そして呪文の効果は微弱なモノながら、その半面持続時間はイヨーに長いという。

・・・・・・ルークが持っていた吸魔の剣でも、そこまでブッ飛んだ性能じゃなかったぞ。

そして当然のごとく、あたしはこの場所に来るまでに安い値段で吹っかけ・・・・・・もとい、交渉を続けてみたのだが。

「あいにくこれは特別製だそうでね。詳しい原理は僕にもわからないし、現物はこの三つのみ。
そしてこの三つは、いわばアレン君の生命線とも言える、曰くつきの代物ときたもんだ。君ともあろう者が、まさか呪いに蝕まれている人間に命綱を切るような非道なことはもちろん言わないよね?(意訳)」

というようなことを、オリヴァーさんにイイ笑顔で言われて断腸の思いで泣く泣く断念したのだった。

そんな彼は今、新しい顧客を得るため、あたしたちと途中の道でわかれラルティーグ王国まで足を伸ばしていた。

そしてあたしたちはというと。

「それじゃ、元気でねゼル」

「お世話になりました。元の体に戻れる日を楽しみにお待ちしていますね」

「そうなれる日も、そう遠くないんじゃないか?」

ガウリイの台詞に、ゼルガディスは口元を小さな笑みの形に浮かべ、

「そうだな」

と、小さく囁くように言った。

いまだ深いフードをかぶってはいるが、その肌の色は彼が忌み嫌っていた岩の色ではなく―――

それに隠れるような色ではあるが、健康的な肌色をしている。

ミックス・ジュースを完全なオレンジ・ジュースに戻すことはできなくても、オレンジ・ジュースに限りなく近いミックス・ジュースを作ることはできる。
                                           キメラ
いまゼルガディスがやっているのは、コピー・ホムンクルスによる 合 成 獣 化。

よーするに、ゼルの岩肌コピーに多数の人間の肌色コピーを移植するよーなもんである。

合成しすぎると、ゼル本人の面影がなくなりそうなもんだが、事前にゼルコピーに実験を施したらしい。

そんで、いまの状態のゼルコピーもストックしてあるとのこと。

本人はレゾと、簡単にコピーは眼が開いた腹いせに、魔族と合成させられたコピーレゾを思い出したのか複雑そーな表情でいっていたが。

たしかにこれなら、ほぼ完璧な人の姿に戻ることはできるだろう。

ほぼっていった以上、完全な人の姿には戻れないのではないかと、ゼルに問いかけてみたのだが。

「この方法を取れたのは、不本意だがレゾがおれの外見をほとんど弄らずに固定化させたからできる手段だそうだ」

繰り返し合成する以上、顔のパーツの造形も崩れたり別人の顔になったりする恐れがあったが、固定されているおかげで多少の無茶なこともできた。よほど魔道技術の高い人間があなたをそうさせたんでしょうね―――

・・・・・・呆れと戦慄と感嘆と。

非常に複雑かつ肩身の狭そうな表情で、彼は言い切ったそうだ。

随分とお茶目でふざけた面倒くさい性格の人だ、と。

ゼルガディスは、アレンの護衛でこの分岐点の片方。

カルマートのレイスン・シティへといたる道へ。

そしてあたしたちはというと。

「柄でもないがいわせてもらう。
・・・・・・結婚おめでとう。シルフィール」

「ありがとうございます」

照れているのか、ややぶっきらぼうで早口ではあったが、柔らかな口調で祝いの言葉を口にしたゼルガディスに、シルフィールははにかむような、満面の笑みでそう返したのだった。

・・・・・・そう。

あたしたちが進むもう片方の道は、かつて魔獣ザナッファーに百年以上前に壊滅されたのを抜きにして数えてみても。

これでもか!ってくらい、不幸のオンパレードといってもいい不憫な町で、今現在は復興の兆しが見え始めている・・・・・・因縁深い場所でもある。

シルフィールの故郷であるサイラーグ・シティであった。


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35243白魔術都市狂想曲 130 完フィーナ 2016/3/14 23:26:54
記事番号35241へのコメント


鬱蒼と茂る森の中、いまあたしたちはサイラーグまで続く道の途中にある宿場町で休憩を取っていた。

宿場町といっても規模は、町というより旅人が利用するような携帯食料などを売っている道具屋や、宿泊できるような酒場と宿屋が兼任されているまあ、ありきたりな施設がいくつかある辺鄙な場所である。

そんなとこにあるカフェのテーブルのひとつであたしはシルフィールをジト目でみつめる。

「んで、なんでガウリイには結婚の話を知らせて、あたしには知らせなかったわけよ」

あたしの視線を受けても、シルフィールは動揺するわけでもなく涼しい顔をしていた。

あたしたちがセイルーン・シティで厄介ごとを片付けている間、シルフィールは念願だった神官の資格を獲得していたらしく、ごたごたが一段落したころに彼女からサイラーグまでの護衛を頼まれたのだ。

復興の手伝いをしたいと頼む彼女に否とはいえず、とある事情も重なっていたのもあってその依頼を引き受けたのだ。

そして、ある町にある魔道士協会のメッセージ・センターでシルフィールが結婚すること、そしてそれをあたしには知らせずガウリイには事前に知らせていたことが明らかになったのだ。

・・・・・・まあ、あの男は例によって「そんなことあったっけ?」とぬかして、シルフィールの目を点にさせたが。

「セイルーンでのごたごたがあって、急がしそうでしたから・・・・・・というのは駄目ですか?」

「いっとくけどガウリイみたく忘れてたとかいわせないわよ。いうチャンスはここ数日でいくらでもあったはずだし」

「婚儀のことはセイルーンにいるあいだ決めたことですし、きっかけはありましたけど」

そういいながら、彼女は苦い笑みを浮かべた。

「・・・・・・そうですね。リナさんにお話しするのは些かためらったからですね」

「ためらった?」

鸚鵡返しでたずねるあたし。

運ばれてきたオレンジ・ジュースを一口すする。

「ええ。リナさんはセイルーンで私の近況を知ったらどうしていました?」

「どうって、知らない仲でもないし派手に祝福したわよ」

あたしが『派手に』と答えた途端、シルフィールの表情がわずかに引きつったのを、むろんあたしは見逃さなかった。

「それは、なるべく遠慮したいといいますか」

「なんでよ」

「あれから聞き込みをしてしっているんです」

「な・・・・・・なにがよ」

あんまりにも深刻そうな表情から、おもわず身を乗り出す。

「リナさんがそのテの業界では名の知れた縁切り業界のトップ3。
赤い糸切りのリナといったら未婚カップルたちにとって恐怖の代名詞で有名じゃないですか」





ずげしゃ





その場に突っ伏すあたし。

「ちょっとまてぇぇぇぇぇっ!」

思わず声をあらげる。そんなあたしを意に介さず、シルフィールは思い出すように語る。

「聞いた話では婚礼間近の婚約の仲介をして、破滅していった婚約者たちのかずしれず。
そのため婚礼の要注意事項としてパンフレットに載せられているという」

あたしはがばりと起き上がり、

「どこの町だそりゃぁぁぁっ!
風評被害で慰謝料たっぷりふんだくる!」

あさっての方向に親指立てて、そうかたくちかったのだった。



















それからなんやかんやといろいろあって、数日後。

森を抜けた先にぽっかりと切り取られたかのような荒野が広がり、栄華を誇った都市の面影はなく、ぽつぽつと建築された建物が建つばかり。

護衛の依頼を完了させたあたしたちは依頼料をもらい、数日間滞在することにした。

ライゼール帝国領サイラーグ・シティ。

それでもそこは都市として、交通の要としてあったこともあり、商品を運ぶ商人やそれを護衛する傭兵や魔道士などなかなかの賑わいを見せていたりする。

その中のひとつ。尊厳なたたずまいの白亜の教会。

天気は快晴、気温は穏やか。

まさに良き旅立ちにぴったりのシチュエーションである。

そして教会のドアがゆっくりと開かれて姿を現す一組の男女。

周囲の人々の歓声に新婦の女性は、新郎の男性を見上げてはにかんだ笑みを浮かべた。

新郎の男性は穏やかそうに目を細め、新婦の女性にそっと手を差し伸べた。

途端沸き起こる更なる歓声。

その様子を、あたしは少し離れた場所から伺っていた。

そしてそのまま踵を返し、

「もういいのか?」

「ええ」

かけられた声の主を見上げ、小さく答えた。

そう。サイラーグまでの護衛の依頼はすでに完了し、シルフィールの結婚式も見届けて。

そして・・・・・・

ため息を吐きたくなるのを何とかこらえ、再びシルフィールたちに目を向けた。

色とりどりの花のシャワーが降り注ぐ光景に、しばし目を奪われる。

「なあリナ」

「なによ」

「オレたちも結婚するか」

今日の昼飯なんにする? というような自然な問いに軽く流しそうになったあと、言葉の意味を捉えるのに時間がかかり、ばっと振り仰いだ。

そこにいたのは、とぼけた頭脳と賢さが退化の一方をたどる脊髄反射剣士の相棒の姿。

あいかわらず、天然なのかとぼけてるのか判断できないのほほんとした顔を眺め。

「・・・・・・気が向いたらね」

そうそっけなくかえす。

「そうか」




ごぉぉぉぉん!




教会の鐘の音が鳴り響き、あたしとガウリイのふたりは再び足を動かした。

祝福の声が上がる教会を背に、あたしたちは歩み始める。



















まあ、そう簡単に問屋をおろすのは、何かに負けた気がするんで。



















サイラーグにある宿の一室。

あたしは、ここ数日の間に感じる胸のときめきが、日を重ねるごとに増していくことを自覚していた。

それはここへくると決めたときから。

それは酒場を兼任している宿屋から聞いたときから。

ようやくここまでこぎつけたのだ。

幸いにとでもいうべきだろうか。

彼は気づいてはいなかったようだが、あたしはもう我慢の限界である。

ぐっと両手を握り締め、お守り代わりのそれを包み込むように覆い隠す。

もう、後戻りはできない。

軽いノックの音。

そして開かれる扉。

部屋にいたのは、ガウリイ。

「どうしたんだ? こんな夜遅く」

「ちょっと・・・・・・いい?」

上目遣いで、見上げる。

「あっ? ・・・・・・あ、ああ」

こくこくうなずき、あたしを招き入れる彼。

心なしか、見上げた彼の顔が赤くなっていたような気がしないでもないが、それはこの際関係なくなる。

「あの・・・・・・ね?
いいたいことがあるんだけど、言っていい?」

「おう。なんだ」

安心させるようにか、ぽんと頭に手を置くガウリイ。

あたしはいった。

はっきりと。
 スリーピング
「 眠  り 」



ばた



ゆっくりと崩れ落ちるガウリイを支え、なんとかベッドに押し込める。

・・・・・・ふっ。

計 画 通 り 。

「いったい・・・・・・なにを」

「いやぁ。実はここに来る前にオリヴァーさんをはじめ、宿の人からサイラーグ方面の物資と合わせて盗賊さんが大量発生してるってきいてね。
盗賊いぢめもシルフィールの依頼とあわせていけば一石二鳥だし? ならば乗るしかないんじゃないかなって」

「呪文・・・・・・唱えて」

おそらく呪文を唱えていないはずなのに、なぜって思ってるんだろーな。

「これ」

いって見せたのをみて、ガウリイはそれとあたしを交互に眺め。

「不意打ちとは・・・・・・卑怯だ・・・ぞ」

そう言い放ち、深い眠りについたのだった。
マジック・アイテム
魔 法 の 道 具 の一種で、呪文をこめたらその効果をストックできるそれを、ガウリイの部屋に来る前にかけていたのだ。

「さーて。待ってなさいよねまだ見ぬお宝と盗賊さんたちっ!」

言いつつ呪文を唱え。
 レイ・ウイング
「 翔 封 界 !」

颯爽と空を飛び、聞き込みをして割り出した盗賊のアジトに向かって突き進む!



とどろく攻撃呪文が鳴り響き、そして今日もまた盗賊団は壊滅の一歩を迎えたのだった。



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35244白魔術都市狂想曲 アトガキフィーナ 2016/3/14 23:36:58
記事番号35241へのコメント


というわけで、これにて白魔術都市狂想曲は完結とさせていただきます。
リナの一人称が大半でしたので、彼女が勘違いまたはミスリードされたところもあって、なぞの部分も残っていたりします。

いろいろなフラグも回収でき、多くの感想をいただき、作者として完結までこぎつけられたのはひとえに皆さんのおかげだと思っています。

長い期間をあけましたが長い間ご愛読いただきありがとうございました。

またいつか会える日を願って。

                   フィーナ