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白と茶と緑の来訪者と金色に消えた存在達 A
kou
2010年11月7日20時44分23秒


「ま、そんなことはさておいてだ」
 ゼルガディスは空気を変えるように言う。
「おそらく、子供はここに居るのだろう。なら、探し出すべきだ」
「そうです。どうして異世界に来てしまったのかは解りませんが、とにかく迷子の子供を見つけ出すのが先決です!」
 拳を握りしめて宣言して、アメリアが宣言する。
「そうですね。行方不明者リストは持っていますから、探しましょう」
「無事ならなー。最後のやつなんかは、空腹で飢え死にしているかもしれないが」
 シルフィールの言葉にクウはあっさりとそういう。
「……クウ。あんたね……」
 クウの言葉にリナは引きつった声を出す。
「何言っているんだ。三日、飲まず食わずでも人間死ぬんだぞ。実際に、俺は五歳の時に親に捨てられたとき死にかけたぞ」
「感想に困るような事を堂々と言わないでちょうだい!」
 リナが思わず叫ぶ。
 そこに、
「なぁ。リナ」
「なによ。ガウリィ」
「あれ」
「あれ?」
 リナはガウリィの指さしたものを見る。
『…………』
 つられてみた全員が絶句した。
 ガウリィが指さした先には、一人の少年が居た。
 向こうも自分たちと同じような驚愕と嫌悪感にあふれた形相をしていた。
 漆黒の髪の毛をおかっぱにしている年の頃は、十代前半。一見すると、美少女と見まごうほどの美形だ。あと何年もすれば、美青年と呼ばれるだろう。
 リナ達には見覚えがあった。
「あ、あいつは……」
「リナ。あいつ、見覚えないか?」
 ずごろしゃぁぁ
 ガウリィの言葉にクウとレビそして、目の前の少年……冥王フェブリゾまでもすっころんだのだった。
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親記事: 白と茶と緑の来訪者と黄昏色の十字路 C-投稿者:kou
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