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白と茶と緑の来訪者と黄昏色の十字路 H
kou
2010年8月22日20時11分08秒


「ルークて、あのルークか?」
「珍しいですね。ガウリィさんが覚えているなんて」
「……アメリア、俺をなんだと……」
「だって、フェブリゾやガーウのことを忘れていたガウリィさんですよ。そのルークという人を忘れていても、おかしくありません!」
「論点はそこじゃないだろ」
 力一杯宣言するアメリアにあきれながら、ゼルガディスは、
「三番目の魔王と言ったな。どう言うことだ?」
「ゼルとアメリアと別れて、ガウリィの新しい剣を探していた時に、トレジャーハンターと名乗る二人……。ミリーナとルークに会ったの。そして、覇王の策略というかずさんな賭みたいなのに、巻き込まれていろんな事件を解決した。
 そして、ルークが愛していたミリーナがあるごたごたで死んで、ルークの中に封印されていた魔王が目覚めた……。
 後で、ゆっくり説明するけれどとりあえずそう言っておくわ」
 目線を落として、リナはゆっくりという。
「……死んだんですか?」
「間違いなくね」
 ため息混じりにリナがそういえば、ガウリィも頷いた。
「死んだはずの人間に、滅んだはずの魔族。しかも、人間の方は魔族と関わりが強い……。と、言うか……」
「魔王と化した人間」
 クウの言葉をゼロスがつなげる。
「どう言うことでしょう?」
 シルフィーユの言葉に、マントは、
「推測ならいくつかあります。
 一つは、よく似た他人。ただし、それが何度も続くのはどう考えても異様というかおかしいですが……。
 二つ目は、実は滅んでいなかった。これは、あり得ませんね。間違いなく、魔竜王と冥王が滅んでいるのは、彼らを源とした呪文が使えなくなったことが証明しています。
 三つ目は――」
「商人の仕業」
 リナの言葉に、沈黙があたりを支配した。
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親記事: 白と茶と緑の来訪者と黄昏色の十字路 C-投稿者:kou
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